科学トレメンタルセミナー開催報告

科学トレセミナー報告
vol2
2015/6/2
5/30(土)17:30~19:00 いしかわ総合スポーツセンター第一会議室にて「現場直結
メンタルセミナー」を実施し、9 競技団体の選手、監督、コーチの方 47 名の参加をいただ
きました。
「競技力向上・実力発揮のためのイメージトレーニング」
~イメージ次第でプレーや行動が決まる?!~
金沢大学身体運動心理学研究室
村山孝之 先生
【参加競技団体】
レスリング、ウエイトリフティング、野球、バレーボール、柔道、陸上、飛込み、テニス
テニス
■イメージの活用範囲
・新しい技術や動作パターンの習得
・フォームの矯正・改善
・競技遂行に先立つリハーサル
・自信・やる気の向上
・思考習慣、生活習慣の改善・対策
イメージできないことは実際にはできない
■イメージの種類
視覚的イメージ(見ているイメージ)と筋運動感覚的イメージ(しているイメージ)がある
筋感覚的イメージの方が有用!
⇒実際の運動に関わる脳領域が活動
■イメージの描き方
・理想とするプレーをたくさん見る
・見え方だけでなく、音や筋肉の感覚を伴ったクリアなイメージを描く
・実際に行う時と同じ向きでイメージする
・目を開け、道具を持ち、身体を動かしながらイメージする
・様々なシチュエーションを想定し、頭の中でイメージをコントロールする
■インプットを促進するには?イメージ力をたかめるには?
・目から情報を入れる
(一流選手のプレー、自分のプレー、イメージビデオ)
・実際の場面に近い状態で行う
(ラケット、シューズなどの道具を持って行う)
・イメージ想起を繰り返す
(イメージがクリアになるまで何度も想起する)
イメージをもつことの有効性
各競技でのイメージストーリーの作成
イメージの実践
具体的なアドバイスを交えて・・・
参加者の感想
(野球:監督)
練習で体が疲れている時でも、もう1つ上を目指すために筋運動的感覚イメージで脳を
活性化するイメージトレーニングが有効であることがわかった。また、チームの中でイメー
ジを共有することが大事だということ。実際に試合をする場所の写真を撮り、プレーをする
時と同じ向きでイメージをするということをすぐに実践していきたい。
(飛込み:選手)
一番印象に残っているのは、している側、見ている側のイメージをもつということです。練習
では、先生がよく動画を見せてくれているので見ている側からのイメージがとてもしやすかっ
た。どちらのイメージも飛込みの選手には必要だと思います。イメージする選手としない選手の
差は大きいと思います。また、後半はシミュレーションの話でしたが、自分は正直、いつもシミ
ュレーションをしています。試合はもちろん練習の時もそうです。そうでないと不安が消せませ
ん。だから、自分にはシミュレーションが役に立っています。メンタルに左右されるというのは、
こういうことだと思うので、常にどこへ行っても自分の力が出せる選手になりたいです。
今回のセミナーにおいて、参加者の方からは、
「わかりやすかった」、
「すぐに実践いきたい」、
「イメージがしやすかった」などのうれしい声を多くいただきました。トレーニングの量はそれ
ぞれさほど変わらないが、プラスαでイメージトレーニングをすることで競技力に差がでてくる
ということがとても印象的でした。
次回のセミナーは 11 月 28 日(土)に開催予定です。詳細が決まりましたら、お知らせいた
します。
いしかわ総合スポーツセンター 酒井