2015年度 《東海大学特別講演会》 「テーマ」 阿蘇の 農家とともに -環境保全型の水田作を科学する- 阿蘇の山々に降る雨は、沢や用水路を経て白川などの河川に流れ込んだり、地下に浸透して 地下水流となったりして、熊本市など下流域の市町村の大事な水源となり、やがて海に注ぎ込 みます。 「水の生まれる里」南阿蘇村には、水の汚染を最小限に抑えようと、農薬や化学肥料 に頼らない稲作で、おいしいコシヒカリや、酒米として評価の高い山田錦の生産に取り組む農 家のグループがあり、そのお米は、米価が下がった昨今でも、相応の価格で取引されています。 作物学研究室では、有機肥料の種類や除草法などの栽培管理が、イネの生育と収量に及ぼす 効果を解明しようと農家の水田に通って調査をし、学内の水田では、少肥栽培に適した品種 の特性を解明する研究を行っています。 福岡県 9 13 月 日 (日)10:00(開演予定) [会場]東海大学福岡短期大学 宗像市田久1-9-1 TEL. 0940-33-1177 ●主催:東海大学福岡県後援会 |講 師| 阿部 淳 東海大学農学部応用植物科学科准教授 ●プロフィール 阿部淳(あべ・じゅん) 1962年生まれ。根研究学会会長。東京大学で、水稲の根の研究のほか、東南アジアの陸稲作のために、干ばつ害に耐えられるよ う深く根を張る品種の特性を研究。2014年4月に東海大学阿蘇校舎に着任してからは、阿蘇地域や熊本県内の農家と協力し、学 生とともに、無農薬で、化学肥料を使用しない水稲栽培について調査している。エネルギー利用のためのバイオマス作物の研究に も取り組んでいる。
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