スクールカウンセラー通信4 - 大妻嵐山中学校・高等学校

スクールカウンセラー通信
(No.4)
平成27年 7月14日
大妻嵐山中学校・高等学校
SC 山﨑優子
生徒の皆さん、保護者の皆様、こんにちは。
夏空がまぶしく感じられる頃となり、夏休みも間近となりました。
皆様お元気にお過ごしですか。
中学生のみなさん
先日、「カウンセリングって何?」「相談室で何を話すのだろう」「心に病気がある人が相談する
のかなぁ」と話しているのを聞いたので、今回は、カウンセリングに関する内容をお伝えします。
★ カウンセリングについて カウンセリングという言葉にはいろいろな意味があります。
狭い意味のカウンセリングは、治療的なカウンセリングです。心理的な問題を抱えた人に
対して専門機関で問題解決をするための治療的な援助(面接)です。
そして、広い意味のカウンセリングは、問題の発生を防いだり、成長させるために行う
人間と人間のかかわりを通した予防・開発的な援助です。つまり、毎日の学校生活を通して、
皆さんがいろいろな場面で出会う問題の解決を援助し、皆さんの成長を促進させるために
行う援助です。
★ 相談室では
学校生活の中では、学習面、自分や友達の付き合い方などの心理・社会面、どのように生きて
いくかなどの進路面について援助(一緒に考えるお手伝い)をすることができます。悩み事や
困っている事は、心の病気になった人たちだけのものではなく、普通に生活をしている人たち
にもあります。ですから、学校の相談室では、広い意味のカウンセリングをすると考えてください。
・ 心の中が嫌な気持ちでいっぱいになった
・ ちょっと喧嘩をしてイライラした
・ これでいいのか自信がもてないので…確かめたい
などというときには、心の中に溜めていないで、話をするとよいと思います。
話をすることによって、自分の考えが整理できたり、気持ちがすっきりして、
元気になることができると思います。
保護者の皆様
★ 中学生の発達段階
子どもが思春期にさしかかると、第2反抗期が始まり、親子間の葛藤が多くなる。親の権威が
相対的に低下し、子どもは親のいうことをすべては受け入れなくなる。
また、家族で過ごす時間よりも1人や仲間と過ごす時間を大切にしはじめる。自律性や自己決定
を主張する子どもに対して、これまでどおりの親子関係を維持しようとする親は、今まで以上に
権威的になったり、行動を制限するなどして子どもとぶつかることも少なくない。
青年期は親への愛着と自律性に揺れる時期である。ブロスという人は青年期が親から心理的に
独立する過程を「第2の分離個体化」とよんでいる。この時期の子どもの「自律した個体でありたい」
という気持ち と「親と心理的につながっていたい」という2つの気持ち、親の「自律性を支援してあげ
たい」という気持ち と「自分のもとから離れないでほしい」という2つの気持ち というそれぞれ
アンビバレントな感情のなかで、親子はすれ違いや葛藤を経験しやすい。
※アンビバレント ・・・(相反する感情が同時に存在する)
櫻井茂男・大川一郎編著 『しっかり学べる発達心理学』 (福村出版)より 中学生の発達段階は、思春期から青年期にあたります。個人差はありますが、この時期は子ども
と大人の間の時期です。お子さんは、あるときは「大人扱いしてほしい」といい、あるときは「まだ
子どもだからいいじゃない」というときがあると思います。親子共に気持ちが揺れることもあるでしょう。
対応が難しいといわれる時期ですが、上記のような特徴を知りながら、対応を考えていくとよいと
思います。
相談室利用案内
[ 相談日 ] 月・火・金曜日 ― 山﨑SC : 木曜日 ― 山田SC
※ 保護者の皆様もお気軽にご利用ください。 連絡先 0493-62-2281