08:麻 酔 ・ 集 中 治 療 コ ー ス

08:麻 酔 ・ 集 中 治 療 コ ー ス
1.麻酔・集中治療コースの概要
このコースでは、おもに麻酔全般、集中治療、ペインクリニック(痛みの診療)について学習す
る。全身麻酔と局所麻酔の基礎および臨床について、手術侵襲に対する生体反応および麻酔による
その修飾を理解する。そして、手術患者の術前、術中、術後の麻酔管理上の重要点と問題点を学び、
麻酔に関する手技、薬物、モニタリングについて、また、合併症を持つ患者の麻酔管理上の要点に
ついて知識を得る。
救急蘇生や集中治療を要する患者について、呼吸、循環、代謝を中心にその病態と治療方法を学
ぶ。さらに、種々の疼痛疾患の診断と治療法、その基礎となる痛みの病態生理を共に理解する。
2.教育目標
(1) 一般目標
〇麻酔における、術前評価、術中・術後管理について概説できる。
〇麻酔に関する手技、患者モニタリングと検査、薬物について具体的に説明でき、麻酔管理上の
注意点とその対策を述べることができる。
〇救急蘇生や集中治療を必要とする病態を説明し、呼吸・循環・代謝に関する治療の要点を述べ
ることができる。
〇代表的疼痛疾患とその病態を説明し、神経ブロック法と薬物治療について述べることができる。
(2) 行動目標
各項目について、その到達度を○、△、×で表して自己評価を行う。△と×については、再度
学習する。
到
達
目
標
薬物の受容体結合と薬理作用との関連性を理解し、活性薬と拮抗薬を説明できる。
薬物・毒物の用量反応曲線を描き、有効量・中毒量・致死量の関係を説明できる。
交感神経系と副交感神経系の分布、機能と伝達物質を概説できる。
麻酔の概念と麻酔時の生体反応を説明できる。
全身麻酔薬と主要な麻酔関連薬について説明できる。
吸入麻酔と静脈麻酔について適応、禁忌と合併症を説明できる。
局所麻酔薬の種類、作用、中毒を説明できる。
脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔の適応、禁忌と合併症を説明できる。
主な臓器(脳、心、肺)の循環調節を概説できる。
心機能曲線と心拍出量の調節機序を説明できる。
致死的不整脈の心電図上の特徴を説明できる。
不整脈の治療(抗不整脈薬、電気的除細動、ペースメーカー療法)を概説できる。
出血の原因と止血の機構を説明できる。
― 391 ―
379
自己評価
到
達
目
標
播種性血管内凝固症候群(DIC)の基礎疾患、病態、診断と治療を説明できる。
アナフィラキシーの症候、診断と治療を説明できる。
ショックの定義、原因と病態を説明できる。
ショックの治療を概説できる。
急性呼吸促(窮)迫症候群(ARDS)の原因、症候と治療を説明できる。
肺血栓・塞栓症の原因、診断と治療を説明できる。
悪性高熱を概説できる。
肺の換気と血流が血液ガスにおよぼす影響を説明できる。
血液による酸素と二酸化炭素の運搬の仕組みを説明できる。
アシドーシス・アルカローシスの定義、病態生理と診断を説明できる。
水電解質・酸塩基平衡の調節機構を概説できる。
低酸素(血)症と高二酸化炭素(血)症の原因、分類と診断を説明し、治療を概説できる。
無気肺の原因と診断を説明できる。
動脈血ガス分析の目的と適応を説明し、その結果を解釈できる。
産科麻酔の特徴と実施を概説できる。
主な術後合併症を列挙し、その予防の基本を説明できる。
周術期管理における輸液・輸血の基本を説明できる。
輸液療法の原則と各輸液剤の特徴を説明できる。
輸血の適応と合併症を説明できる。
バイタルサインについて説明できる。
気道確保の方法を説明できる。
気管挿管・抜管を概説できる。
一次救命処置(脳心肺蘇生)の基本的手技について説明し、モデルを用いて正しく実施できる。
植物状態と脳死の違いを説明できる。
神経因性疼痛について概説できる。
主な神経痛(三叉・肋間・坐骨神経痛、帯状疱疹後神経痛)を概説できる。
癌性疼痛コントロールの方法と問題点を説明できる。
― 392 ―
380
自己評価
3.教育担当者
※内線・・・滝井(81)枚方(80)香里(82)
役割
コース
責任者
教員名
新宮
興
所属部署
電話番号
メールアドレス
オフィスアワー
教授
麻酔科学
講座
80-56361
[email protected]
p
(木) 午後
80-56370
[email protected]
.jp
(水)
81-42706
[email protected]
(水) 以外
80-56362
[email protected]
.jp
(月)
82-4035
[email protected]
(金) 以外
80-56375
[email protected]
p
(金) 以外
80-56369
[email protected]
.jp
(火) 以外
80-5146
[email protected]
.jp
(月) 以外
81-42701
[email protected]
(月) 以外
80-56368
[email protected].
jp
(火) 以外
80-56377
[email protected]
(水) 以外
80-56372
[email protected]
.jp
(火) 以外
81-42705
[email protected]
(金) 以外
麻酔科学
講座
麻酔科学
診療
教授
講座
麻酔科学
准教授
講座
麻酔科学
准教授
講座
麻酔科学
講師
講座
麻酔科学
講師
講座
麻酔科学
講師
講座
麻酔科学
診療
講師
講座
麻酔科学
診療
講師
講座
麻酔科学
助教
講座
麻酔科学
助教
講座
麻酔科学
助教
講座
麻酔科学
助教
講座
診療
教授
中嶋康文
中本達夫
村尾浩平
廣田喜一
松本早苗
西憲一郎
講義
担当者
職位
増澤宗洋
阪本幸世
上村幸子
濱野宣行
岩井鉄平
梅垣岳志
久保古寿江
4.コース開始前の準備
呼吸系、循環系、神経系の解剖学と生理学を復習しておく。
麻酔薬と麻酔関連薬の薬理学および生理学・医化学全般について、基本事項を学習しておく。
5.講義・試験
(1) 講義(授業内容・コアカリキュラム)
授業内容
(総論)
麻酔総論:introduction
(総論)
全身麻酔薬:吸入麻酔薬
(総論)
全身麻酔薬:静脈麻酔薬、オピオイド
(総論)
局所麻酔薬と区域麻酔1
(総論)
局所麻酔薬と区域麻酔2
コアカリキュラム
B2(4), E2(4), F2(4)
B2(4), E2(1)3, F2(4)
B2(4), E2(1)3, F2(4)
E2(4)5), F2(4)
E2(4)5), F2(4)
― 393 ―
381
授業内容
コアカリキュラム
(総論)
筋収縮と神経筋遮断薬
F2(4)
(総論)
筋弛緩とモニタリング、悪性高熱症
E2(4)7), F2(4)
(総論)
循環生理学・薬理学I
C5(1), C5(4), E2(4)6), F2(4)
(総論)
循環生理学・薬理学II
(総論)
呼吸生理学、モニタリング、酸塩基平衡、血液ガ
スI
(総論)
呼吸生理学、モニタリング、酸塩基平衡、血液ガ
スII
(総論)
気道確保
(総論)
輸液
(総論)
輸血、止血・凝固系、出血の対処とモニタリング
(総論)
術前評価と術前準備
(各論)
脳疾患、脳外科手術の麻酔
(各論)
心臓・大血管疾患とその麻酔
(各論)
肺疾患、肺手術の麻酔
(各論)
消化管・肝臓・胆道系疾患の手術と麻酔
(各論)
腎泌尿器手術、腹腔鏡手術と麻酔
(各論)
整形外科手術と麻酔
(各論)
産科麻酔、小児麻酔
(各論)
内分泌疾患、糖尿病、肥満と麻酔
(各論)
心肺蘇生
(各論)
脳死と臓器提供
(各論)
日帰り麻酔、麻酔覚醒、回復室
(各論)
集中治療I
(各論)
集中治療II
(各論)
集中治療III
(各論)
ペインクリニック
(各論)
緩和ケア
C5(4), E1(1), E2(1)4),5), F2(4)
F2(4)
C6(4), C8(3), E2(2)9),10), F2(4)
F2(4)
F2(3)
F2(3)
E2(4)2), F2(4)
F2(4)
C5(4), F2(4)
F2(4)
C7(4), F2(4)
C8(4), F2(4)
F2(4)
C10(4), C10(5), F2(4), D5(1),F2(4)
C12(4), F2(4)
F2(4)
F2(10)
F2(4)
E1(1)1),2),3), E2(3)8), F2(4)
F2(4)
B3(5)3), D1(1), E2(1)10), F2(4)
C2(4)4), F2(4)
F2(13)
― 394 ―
382
授業内容
コアカリキュラム
麻酔の実際
F2(4)
(各論)
集中治療の実際
(各論)
麻酔と英単語、略語
F2(4)
F2(4)
(2) 試験
試験名
日付
本試験
7/13(月)
15:50~16:50
試験・実習室
麻酔コース全般
マルチチョイス
追・再試験
12/19(土)
11:00~12:00
第4講義室
麻酔コース全般
マルチチョイス
時
間
場
所
範
囲
形
式
6.週間時間割
麻酔・集中治療コース第1週(平成27年7月2日〜7月3日)
6/29(月)
1時間目
2時間目
7/2(木)
7/3(金)
9:00~
10:10
Introduction
(麻酔・新宮)
筋収縮と神経筋
遮断薬
(麻酔・新宮)
10:25~
11:35
全身麻酔薬:
吸入麻酔薬
(麻酔・新宮)
筋弛緩モニタリ
ング、
悪性高熱症
(麻酔・新宮)
3時間目
12:50~
14:00
4時間目
14:15~
15:25
5時間目
15:40~
16:50
救急・中毒
コース
6/30(火)
休講
(創立記念日)
7/1(水)
救急・中毒
コース
全身麻酔薬: 呼吸生理学、
静脈麻酔薬、 モニタリング、
静脈麻酔薬、 酸塩基平衡、
血液ガス1
オピオイド
(麻酔・新宮) (麻酔・廣田)
呼吸生理学、
局所麻酔薬と モニタリング、
区域麻酔1
酸塩基平衡、
血液ガス2
(麻酔・中本)
(麻酔・廣田)
局所麻酔薬と
区域麻酔2
(麻酔・中本)
― 395 ―
383
気道確保
(麻酔・廣田)
麻酔・集中治療コース第2週(平成27年7月6日~7月10日)
7/6(月)
7/7(火)
7/8(水)
7/9(木)
7/10(金)
心臓・大血
麻酔の実際
管疾患と
(麻酔・上村)
麻酔
(麻酔・中嶋)
1時間目
9:00~
10:10
循環生理学・ 肺疾患、肺手 脳疾患、脳外
科手術と麻酔
術と麻酔
薬理学1
(麻酔・中嶋) (麻酔・濱野) (麻酔・久保)
2時間目
10:25~
11:35
日帰り麻酔、
消化管・肝臓・
集中治療の
整形外科手術
循環生理学・
麻酔覚醒、
胆道系疾患の
実際
と麻酔
薬理学2
回復室
手術と麻酔
(麻酔・西)
(麻酔・村尾)
(麻酔・中嶋)
(麻酔・廣田)
(麻酔・濱野)
3時間目
12:50~
14:00
輸液
(麻酔・村尾)
腎泌尿器手術、
腹腔鏡手術
と開腹手術
(麻酔・上村)
集中治療1
(麻酔・西)
ペイン
心肺蘇生
クリニック
(麻酔・松本)
(麻酔・増澤)
4時間目
14:15~
15:25
輸血、止血・
産科麻酔と
凝固系、出血
の対処とモニ
小児麻酔
(麻酔・上村)
タリング
(麻酔・村尾)
集中治療2
(麻酔・西)
緩和ケア
(麻酔・増澤)
脳死と
臓器提供
(麻酔・松本)
5時間目
15:40~
16:50
内分泌疾患、
術前評価と
糖尿病、肥満
術前準備
(麻酔・廣田) (麻酔・梅垣)
集中治療3
(麻酔・西)
自習
麻酔と英単
語、略語
(麻酔・松本)
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384
7.評価方法
出席率、総括試験で判定する。
8.参考書等
1.ミラー麻酔科学 MEDS:
2.“Basics of Anesthesia” Stoelting RK, Miller RD ed., Churchill Livingstone.
3.“Clinical Anesthesia procedures of the Massachusetts General Hospital” Hurford ed.
Lippincott-Ravan.
4.標準麻酔科学
医学書院
5.麻酔科学入門
永井書店
6.TEXT 麻酔・蘇生学
南山堂
7.麻酔科スタンダードⅠ、Ⅱ
克誠堂
8.ペインクリニック診断治療ガイド
日本醫事新報社
9.その他学生諸君へ伝えたいこと
麻酔科学は、生理学や薬理学などの基礎医学に基づき、薬物や機器を用いて生体の生理機能を維
持するための学問である。
麻酔・集中治療では患者の麻酔管理・全身管理を行い、手術患者や重症患者の苦痛を取り除きなが
ら生命の安全を確保する。
また、麻酔の理論と技術を応用して、痛みの診断と治療を行うペインクリニックの部門がある。
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