てんこもり原稿長勝寺 - 能登川地区まちづくり協議会

平成 27 年 7 月 31 日
「てんこもり」自治会ページ再編原稿
自治会の名称:
長勝寺町自治会
自治会長名: 今
H27/4 月現在 H9/4/30 現在
項目
堀
嘉
世帯数:
人
一
口:
92 戸
91 戸
287 人
320 人
原稿記載者: 大和田 聡
連絡電話番号:090-2197-4788
自治会発足年月日: 平成18年1月1日
自治会の歴史
長勝寺町は、和田山中腹に鎮座する寺院・長勝禅寺(臨済宗妙心寺派)を名前の由来とします。
同寺の歴史は大変古く、慈覚大師円仁(794 年~864 年)の創立による元々は天台宗の名刹であ
り、本尊は慈覚大師自刻の薬師如来像です。近世の地誌「淡海木間攫」には「往古、此所ハ悉ク
長勝寺ノ境内ナリシカ、後ニ村々別リ、則村号トナレリ」とあり、周辺一帯が同寺の境内地であ
ったとされています。寺伝によれば、最盛期には 12 の坊舎が山麓に甍を並べ、壮麗を極めていま
したが、永禄年間(約 450 年前)に織田信長の兵火にあい、12 の坊舎も焼け落ちました。わずかに
残ったものは本尊薬師如来像と長勝寺の額、石燈籠のみであり、僧侶たちは、食のため還俗して
農民になり、それより長勝寺という一村ができたということです。
集落は、和田山沿いの小字「東谷」と「西谷」とに形成されており、両字は同寺を起点に分け
られた小字名です。また、これ以外にも「寺之前」や「湯屋之前」など寺院との関連を連想させ
る小字名がみられ、同寺の存在が村落形成に大きく影響していたと考えられます。なお、地元の
伝承によれば、長勝寺は隣接する乎加神社の神宮寺であったと言われています。
自治会の特徴
長勝寺町は、能登川地区の東部に位置し、和田山西端を背に一級河
川大同川の流れる水と緑に囲まれた自然豊かで穏やかなところにある
自治会です。
当自治会は、旧来の集落と昭和 40 年代後半に開発された新興住宅地
により構成しています。これまで新旧住民がお互いの立場を尊重し合
いながら、年間を通じて運動会や敬老会などの交流を深める行事を行
うとともに、河川清掃や防災訓練など安全で安心な地域づくりのため
の行事にも一丸となって取り組んでいます。自治会員みんなの協力の
もと、笑顔の絶えない明るく住みよいまちづくりに努めています。
人口構成
高齢層
29.6%
若年層
14.4%
生産年齢層
56.0%
自治会の宝物
古代から生活が営まれてきた、自然災害の少ない滋賀県の中部域にあって、古い歴史と水と緑に
囲まれた美しい自然が残っているわが町を、私たちは大切にしてきました。ゆっくりとした決し
て早くない発展は、多少の不便を強いるものではありますが、モータリゼ-ションが進んだ今日、
大きな障害とはなりません。大きな変化のない住環境は、人の手をして一朝一夕に創られるもの
ではありません。大きな街道筋からも離れ、交通騒音の軽減された当自治会の環境は誠に得がた
いものがあります。そこに住まう人々が穏やかな気持ちで過ごせることの素晴らしさは、何物に
も代えがたい宝物です。スローライフを言われる昨今、歴史を継ぎこの素晴らしい町を守って行
きたいものです。
自治会の将来
山があり、川があり、田畑がその緑を濃くしているわが町の劇的な発展を望むものではありませ
んが、それは、時代の要請に基づいてゆっくりと少しずつ変化、発展をなしているものと思われ
ます。そして、古い町にしては子供たちが少しずつ増えていっていることに、長勝寺の明るい未
来があると思います。沖縄に「命の宝」という言葉がありますが、当自治会でも次代を担う子供
たちが、良い住環境のもとに育まれることを望み、この町の舵取りを託していきたいと考えてい
ます。