平成27年度事業計画及び事業費 Ⅰ 環境保全に関する交流推進事業 【 2,455 千円 】 1 北東アジア地域自治体連合(NEAR)環境分科委員会の推進 1,680 千円 平成 25 年 10 月に開催された「北東アジア地域自治体連合(NEAR)環境分科委員会」において富山 県がコーディネート自治体に選出され(任期2年)、その事務局の委託を受けた NPEC が環境分科委員会 の運営に当たることになっており、この委員会のコーディネート自治体業務を推進するとともに、環境 分科委員会を開催する。 ア 開催時期 平成 27 年秋頃 イ 開催場所 富山市 ウ 主 富山県、北東アジア地域自治体連合 催 2 海洋環境保全パートナーシップの形成 775 千円 「産」、「学」、「官」それぞれの分野の機関、団体の専門家等とのパートナーシップを形成し、環日本海 地域の環境協力の中核拠点を目指す。 (1) 関係国、関係地方自治体、関係団体の視察、研修 (2) 関係会議への出席、関係学会等への参加 Ⅱ 環境保全に関する調査研究事業 1 漂流・漂着ごみ対策推進事業 【 20,836 千円 】 18,300 千円(国海岸漂着物地域対策推進事業補助金(8/10)) (1)漂着物調査の実施 環日本海地域において市民参加型の漂着物調査を実施し、海岸漂着物の実態を把握するとともに、 ポイ捨て防止や清掃活動への参加など海洋ごみ対策を呼び掛ける環境教育・学習を行う。 ・海辺の漂着物調査の実施 ・要注意漂着ごみに係る市民向け啓発チラシの作成 ・環日本海地域の漂着物調査データベースの構築に向けた検討 ・海辺の漂着物調査に係る環境教育プログラムの検討・実施 (2)対策行動の啓発 環日本海地域において、市民に幅広く海洋環境保全や海岸漂着物対策を呼び掛けるため、漂着物 アートを活用した普及啓発を行う。 ・漂着物アート展 2015、漂着物アートキャラバンの実施 ・漂着物アート制作体験会の実施 ・NEAR 漂着物アート推進事業(環日本海地域における漂着物アート制作に対する支援) ・新聞広告による漂着ごみ対策等の普及啓発 (3)関係者の連携による対策の推進 環日本海地域の海洋ごみ排出抑制を推進するため、自治体等の関係者が情報交換等を行うととも に、青少年が海洋ごみ問題を学習・体験し、交流を図る。 ・環日本海地域の漂着物対策関係者会議開催 ・漂着物アート青少年交流会の開催 2 富山湾リモートセンシング調査事業 1,500 千円 近年、生物の育成や水質の浄化などに重要な役割を果たす藻場の衰退が見られており、豊かな沿岸域 を創造するためには、藻場の保全を図ることが緊急の課題となっている。 このため、リモートセンシングにより富山湾沿岸域の藻場(特にアマモ場)の状況を広域的・継続 的に把握し、富山湾の海洋環境保全に活用する。また、豊かな海づくり大会の開催に向けて、本事 業でこれまでに得られた富山湾の藻場の状況について、一般向けの普及啓発資料として取りまとめ る。 (1) 実施時期 : 平成 27 年4月~平成 28 年3月 (2) 実施内容 : リモートセンシングによるアマモ場の状況把握 富山湾の藻場に関する一般向け普及啓発資料の作成 3 中国遼寧省との大気環境共同調査研究 1,036 千円 近年、中国では産業経済の急速な発展に伴い、黄砂や酸性雨、PM2.5 や光化学スモッグなどの大気汚 染問題が顕在化してきており、市民生活に大きな影響が懸念されているほか、日本への越境汚染が問題 視されている。独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援を受けて、平成 20~23 年度においては黄砂を、 24~26 年度においては自動車排出ガスを対象として共同調査研究を実施しており、27 年度からは揮発性 有機化合物(VOC)に関する共同調査研究を実施する。 (1) 検討会の実施 (2) 現地調査の実施 (3) 啓発展示会の開催 Ⅲ 環境保全に関する施策支援事業 【22,450 千円 】 (うち県 8,724 千円、JICA13,726 千円) 1 広報・普及啓発 1,942 千円 ホームページによる情報発信 (公財)環日本海環境協力センターの活動状況や環境情報の提供を行うため、開設しているホームペー ジの内容の充実を図り、情報発信を行う。 2 対岸地域との環境技術者の研修 13,726 千円 中国遼寧省の環境関連分野の研究職員の技術の向上と調査研究に係る分析精度の向上を図るため、 JICA の「草の根技術協力事業(地域提案型)」を活用し、遼寧省の環境関連分野の職員研修を実施す るとともに、専門家(富山県環境科学センター職員)を同省に派遣する。本年度は、環境大気中の揮 発性有機化合物(VOC)に関する分析技術について実施する。 ①環境技術研修員受入 ・受入人員:4名(4名×1回(15 日間)) ②専門家派遣 ・派遣人員:3名(3名×1回) 3 NEAR環境分科委員会個別プロジェクト (1)北東アジア地域環境体験プログラム 5,000 千円 青少年に対して北東アジア地域における環境問題を直に体験する機会を提供することで、現 状への認識を高めるとともに、国際環境協力に対する理解を深め、自ら考え行動できる人材を 育成する。 ①実施時期 : 平成 27 年8月 ②実施場所 : 日本(富山県) ③実施内容 : 環境保全活動の発表や環境体験活動 ④参 加 者 : 北東アジア地域諸国の環境保全活動を実施している青少年 (2)北東アジア地域環境ポスター展推進事業 242 千円 北東アジア地域の次代を担う子どもたちから「環境の保全」をテーマとしたポスターを募集 し、優秀作品を展示することにより、市民の北東アジア地域の環境保全意識を一層深める機会と する。 ①実施時期 : 平成 27 年 10 月 ②実施場所 : 日本(富山市) ③実施内容 : 富山県内で募集・選定した「環境月間ポスター」の表彰作品をはじめ、北東アジ ア地域の自治体で募集・選定した作品(各自治体 10 点程度)を一堂に集め、 展示会を開催する。 4 国際環境協力インターン・ボランティアプログラム 100 千円 インターン、ボランティアの受入れを通じて、将来の国際環境協力分野における人材の育成を図る とともに、大学等の研究機関との連携の強化、北東アジア地域の海洋環境保全に関する取組みへの理 解の促進を図る。 平成 26 年2月に実施協定を延長した東大アライアンスからのインターンシップの実習受入れを継 続するほか、平成 25 年3月に締結した京都大学森里海連環学教育ユニットとの実施協定に基づき、京 都大学からもインターンシップ実習の受入れを実施する。 5 とやま環境協力連携・発信事業 1,440 千円 富山県での「豊かな海づくり大会」の開催等を契機として、豊かな海づくりにつながる国際環境協 力事業を市民に発信するとともに、環境サポーター団体等が実施する環境活動との連携を通じて、NPEC 事業の発信力向上を図る。 (1)リモートセンシングを活用した豊かな海づくり啓発資材の作成 リモートセンシングを活用した藻場状況調査や富栄養化評価等の成果について、市民への普及 用の PV を作成するとともに、出前講座等で利用する海洋環境教育プログラムを検討・実践する。 (2) 県内団体との連携活動の実施 環境サポーターや関係機関と連携して、海底ごみ調査や子ども向け海辺の生物調査等を実施する。 (3) 豊かな海づくり大会での PR 及び大会をきっかけとした啓発 海洋ごみ問題や生物多様性等をテーマとした海洋環境教育プログラムを検討するとともに、豊か な海づくり大会等で実践する。また、環日本海地域の「豊かな海」について考えるきっかけとなる啓 発資材を作成する。 Ⅳ NOWPAP 推進事業 【71,224 千円 】 (うち県 19,500 千円、環境省 19,400 千円、環境省推進費 26,324 千円、UNEP6,000 千円) 1 地域活動センター(RAC)事業 52,224 千円 (うち県 6,500 千円、環境省 19,400 千円、環境省推進費 26,324 千円) 日本、中国、韓国、ロシアは、北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)に基づき、各国が役割を分 担しつつ、日本海及び黄海の海洋環境保全のための事業に取り組んでいくこととしている。この事業活 動の拠点として、各国に地域活動センター(RAC)が指定されており、日本では当財団が特殊モニタリ ング・沿岸環境評価地域活動センター(CEARAC)に指定されている。 そこで、各国と協調した日本海等の環境影響調査を実施するとともに、リモートセンシングを活用し た特殊モニタリング手法の開発及び統一的な富栄養化状況の評価を行うこととしている。 また、海洋生物多様性保全戦略(平成 23 年3月閣議決定)において、COP10 で合意された愛知目標 の達成に向けて我が国の海洋生物多様性の保全施策を促進していくことと示されたことから、日本海等 の生物多様性の保全に対して脅威となりうる諸問題の基盤情報を収集整理し、本海域の生物多様性の保 全に貢献していく。 このため、環境省の支援のもとに、次の事業を実施する。 (1) NOWPAP 活動推進費 24,400 千円 ① 日本海等の環境影響調査 14,400 千円 人工衛星によるリモートセンシングデータを利用した沿岸環境評価手法の開発に向けて、富山湾 における水質汚濁に係る現場データ及び衛星データを取得し富山湾をケーススタディとして実施す る。また、NOWPAP 富栄養化状況判定手順書のうち、衛星クロロフィル a を用いた広範囲にわた る海域での予備評価を行う。加えて、富山湾周辺の沿岸域において人工衛星リモートセンシングを 活用して、藻場の分布域を推定する。 環日本海海洋環境検討委員会の開催 赤潮/HAB、リモートセンシング、富栄養化、生物多様性及び藻場マッピングをはじめ、環日 本海における海洋環境に係る課題や今後の活動の進め方等について助言を得るために検討委員会 を開催する。 a 開催時期 : 平成 28 年春 b 開催場所 : 東京都内 ② 環日本海海洋環境ウォッチ推進費 10,000 千円(うち県 5,000 千円、環境省 5,000 千円) 環境省が平成 13 年度に設置した海洋環境に関する人工衛星データを受信・解析するための「環日 本海海洋環境ウォッチシステム」の維持管理を行うとともに、衛星データを受信、解析、記録し、 その成果を発信する。 (2)環境省環境研究総合推進費 26,324 千円 平成 26 年度から環境省の環境研究総合推進費戦略プロジェクトとして新たに開始された「持続可 能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発」において、陸棚・島嶼を含む国際的閉鎖海 域・日本海の海域管理法の開発をすすめる。 (3)環日本海生物多様性・新管理方策検討調査 1,500 千円(地球環境基金にも申請中) 日本海の海洋生物多様性の保全に資するため、日本海側の各地域で活動や環境教育に取組む機関 らで構成される日本海海洋生物多様性保全ネットワークを活用し、日本海の海洋生物多様性に関す る情報を収集するための共同モニタリングを実施する。 2 地域活動センター(RAC)の運営 18,000 千円(うち県 12,000 千円、UNEP6,000 千円) (1) 会議費 6,000 千円 ① 会議等の開催 ア 第 13 回 CEARAC フォーカルポイント会合の開催 CEARAC の活動方針について議論するための調整・助言会合(フォーカルポイント会合。以下 「FPM」という。)を開催する。 a 開催時期 : 平成 27 年秋 b 開 催 地 : 日本(富山) c 出 席 者 : 約 25 名 イ 国内委員会の開催 CEARAC の活動方針について議論するための国内の専門家による調整・助言会合(環日本海 海洋環境検討委員会。以下「国内委員会」という。)を開催する。 a 開催時期 : 平成 27 年夏 b 開 催 地 : 日本(東京) c 出 席 者 : 約 20 名 ウ 専門家会合の開催 CEARAC の活動方針について議論するための国内外の専門家による調整・助言会合(以下「専 門家会合」という。)を開催する。 a 開催時期 : 平成 27 年夏 b 開 催 地 : 日本(富山) c 出 席 者 : 約 20 名 ② 会議への出席 ア NOWPAP の活動を推進するために開催される NOWPAP 政府間会合及び他の RAC の FPM、 ワーキンググループ会合への出席 (ア) 第 20 回 NOWPAP 政府間会合 a 開催時期 : 平成 27 年冬 b 開 催 地 : 中国 c 派 遣 者 : 1名 (イ) データ・情報ネットワーク地域活動センター(DINRAC)の FPM への出席 a 開催時期 : 平成 27 年5月 b 開 催 地 : 中国 c 派 遣 者 : 1名 (ウ) 海洋環境緊急準備・対応地域活動センター(MERRAC)の FPM への出席 a 開催時期 : 平成 27 年6月 b 開 催 地 : 韓国 c 派 遣 者 : 1名 (エ) 汚染モニタリング地域活動センター(POMRAC)の FPM への出席 a 開催時期 : 平成 27 年秋 b 開 催 地 : 日本(富山) c 派 遣 者 : 1名 イ 各種国際会議への参加 (ア) NOWPAP 国際海岸クリーンアップキャンペーン(ICC)への参加 a 開催時期 : 平成 27 年秋 b 開 催 地 : 中国 c 参 加 者 : 2名 (エ) PICES 年次会合 2015 への参加 a 開催時期 : 平成 27 年 10 月 b 開 催 地 : 中国(青島) c 参 加 者 : 1名 ③ CEARAC ホームページの維持管理 CEARAC の活動を広く紹介するためホームページの更新と保守管理に努める。 (2) 調査費 6,000 千円 ① 富栄養化調査 NOWPAP 地域の富栄養化状況評価を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・ 資料を収集・整理する。 ② 海洋生物多様性調査 CEARAC が実施する海洋生物多様性保全のための活動を支援することを目的とし、本活動に関 する国内外の情報・資料を収集・整理する。 ③ HAB 調査 赤潮/HAB に関する活動を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・資料を収 集・整理する。 ④ リモートセンシング調査 リモートセンシングに関する活動を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・資 料を収集・整理する。 ⑤ 海洋ごみ調査 NOWPAP において作成された、海洋ごみに関する地域行動計画に基づいて実施される海洋ごみ に関する活動を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・資料を収集・整理する。 (3) UNEP 事業費 6,000 千円 CEARAC の活動 ア 情報発信業務 NOWPAP 地域における赤潮/HAB の発生状況やリモートセンシングに関する情報の発信 イ 富栄養化状況評価 日本海全域を対象とした富栄養化の兆候がみられる海域の評価 ウ 海洋生物多様性 NOWPAP 地域における海洋生物多様性の保全にとって脅威となる富栄養化、外来生物、生 息地破壊の影響についての試験的な評価 エ 藻場マッピング 衛星画像解析による藻場の分布変化の把握に関するケーススタディ オ RAP MALI(Regional Action Plan on Marine Litter:海洋ごみ地域活動計画) 海洋ごみ地域行動計画に基づく活動の実施 3 RCU 連携費 1,000 千円 平成 16 年 11 月に設置された RCU 富山事務所への支援
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