平成26年度事業計画及び事業費 Ⅰ 環境保全に関する交流推進事業 【 1,299 千円 】 1 北東アジア地域自治体連合(NEAR)環境分科委員会の推進 514 千円 平成 25 年 10 月に開催された「北東アジア地域自治体連合(NEAR)環境分科委員会」において富山 県がコーディネート自治体に選出され(任期2年)、環境分科委員会の運営に当たることになっており、 この委員会のコーディネート自治体業務を推進する。 2 海洋環境保全パートナーシップの形成 785 千円 「産」、「学」、「官」それぞれの分野の機関、団体の専門家等とのパートナーシップを形成し、環日本海 地域の環境協力の中核拠点を目指す。 (1) 関係国、関係地方自治体、関係団体の視察、研修 (2) 関係会議への出席、関係学会等への参加 Ⅱ 環境保全に関する調査研究事業 【 36,295 千円 】 (うち県 4,295 千円、海岸漂着物対策推進基金 32,000 千円) 1 漂流・漂着ごみ対策推進事業 32,000 千円(海岸漂着物対策推進基金 32,000 千円) 北東アジア地域の海を共有する自治体、市民等が、海岸漂着物の調査や漂着物に関する普及啓発を共 同で実施・交流し、調査結果や海洋環境保全意識を共有することにより、海岸漂着物等の実態把握、国 際協力の推進、市民の漂着物等に係る意識の向上とともに、関係者による対策の連携強化を図り、もっ て海岸漂着物等の発生の抑制に寄与する。 (1) 海辺の漂着物調査の実施(NEAR 環境分科委員会の個別プロジェクトとして実施) ① 調査時期・回数 : 秋季・1回/年 ② 調査参加自治体等 : 日本、中国、韓国、ロシアの4か国 20 自治体程度 (2) 漂着物に関する普及啓発 幅広い市民層に対し海や環境保全への関心を喚起するため、パブリックアート等を活用した普 及啓発を行う。 ・芸術学生による漂着物を利用したパブリックアート制作 ・漂着物アート展 2014(展示) ・子供たちによる漂着物アート制作体験 ・漂着物アートキャラバン 2014(県内巡回展示) (3) 漂着物アート制作モデル事業の実施 環日本海地域の自治体などが連携して取り組む新たなプロジェクトとして「漂着物アート制作体験 会」を推進するため、4か国の海岸でモデル事業を実施し、制作方法や活動への効果的な展開などの ノウハウをまとめる。 (4) 普及啓発などの大幅な拡充 環日本海地域における漂着物対策の活動事例集(3か国語版)の作成や NPEC ホームページの充 実(3か国語版)、マスメディアを活用した広報の実施、海洋環境保全に関する DVD の作成など、 環日本海地域の住民や NPO などによる取組みをレベルアップし、漂着物の削減など海洋環境の保全 に貢献するための普及啓発を大幅に拡充する。 2 富山湾リモートセンシング調査事業 3,000 千円 近年、生物の育成や水質の浄化などに重要な役割を果たす藻場の衰退が見られており、豊かな沿岸域 を創造するためには、藻場の保全を図ることが緊急の課題となっている。 このため、リモートセンシングにより富山湾沿岸全域の藻場の状況を広域的・継続的に把握すると ともに、藻場の生態系や漂着物の影響を把握したうえで、効果的な施策を検討する。 (1) 実施時期 : 平成 26 年4月~平成 27 年3月 (2) 実施内容 ・ リモートセンシングによる藻場の状況把握 ・ 藻場タイプと生物種との関連性の把握 ・ 豊かな沿岸域創造検討会の開催 3 中国遼寧省との大気環境共同調査研究 1,295 千円 近年、中国では産業経済の急速な発展に伴い、黄砂や酸性雨、光化学スモッグなどの大気汚染問題が 顕在化してきており、市民生活に大きな影響が懸念されているほか、日本への越境汚染が問題視されて いる。平成 20~23 年度においては、第1期として黄砂を対象とした共同調査を実施した。平成 24~26 年度においては、第2期として独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援を受けて自動車排出ガス対策 協力事業を推進するため、酸性雨や光化学スモッグの原因となる窒素酸化物に関する共同調査研究を実 施する。 (1) 検討会の実施 (2) 現地調査の実施 (3) 市民向けシンポジウムの開催 Ⅲ 環境保全に関する施策支援事業 【 11,166 千円 】 (うち県 5,961 千円、JICA 5,205 千円) 1 広報・普及啓発 1,942 千円 ホームページによる情報発信 (公財)環日本海環境協力センターの活動状況や環境情報の提供を行うため、開設しているホームペー ジの内容の充実を図り、情報発信を行う。 2 対岸地域との環境技術者の研修 5,205 千円(JICA 5,205 千円) (1) JICA 環境技術研修員受入事業(JICA 直接執行) 中国遼寧省の環境関連分野の研究職員の技術の向上と調査研究に係る分析精度の向上を図るため、 JICA の「草の根技術協力事業(地域提案型)」を活用し、遼寧省の環境関連分野の職員研修を実施す る。本年度は、自動車排出ガスに含まれる窒素酸化物に関する分析技術について研修を実施する。 ・受入人員 : 3名程度(1週間から1か月間) (2) JICA 専門家派遣事業 5,205 千円(JICA5,205 千円) 中国遼寧省に対して、「自動車排出ガス対策協力事業」の実施に不可欠な自動車排出ガス測定技術 に係る技術指導を行うため、JICA の「草の根技術協力事業(地域提案型)」を活用し、専門家(富山 県環境科学センター職員)を同省に派遣する。 ・派遣人員 : 延べ4名(2名×2回) 3 北東アジア地域環境体験プログラム 2,016 千円 青少年に対して北東アジア地域における環境問題を直に体験する機会を提供することで、現状へ の認識を高めるとともに、国際環境協力に対する理解を深め、自ら考え行動できる人材を育成する。 (NEAR 環境分科委員会の個別プロジェクトとして実施) (1) 実施時期 : 平成 26 年8月 (2)実施場所 : 中国(遼寧省) (3)実施内容 : 環境保全活動の発表や環境体験活動 (4)参 加 者 : 北東アジア地域諸国の環境保全活動を実施している青少年 新規 4 北東アジア地域環境ポスター展推進事業 103 千円 北東アジア地域の次代を担う子どもたちから「環境の保全」をテーマとしたポスターを募集し、 優秀作品を展示することにより、市民の北東アジア地域の環境保全意識を一層深める機会とする。 (NEAR 環境分科委員会の個別プロジェクトとして実施) (1) 実施時期 : 平成 26 年 9~10 月 (2)実施場所 : ロシア(ハバロフスク地方) (3)実施内容 : 富山県は、県内で環境月間(6月)に併せて募集・選定した「環境月間ポスター」 の内、表彰作品をハバロフスク地方に送付 5 国際環境協力インターン・ボランティアプログラム 100 千円 インターン、ボランティアの受入れを通じて、将来の国際環境協力分野における人材の育成を図ると ともに、大学等の研究機関との連携の強化、北東アジア地域の海洋環境保全に関する取組みへの理解の 促進を図る。 平成 26 年2月に実施協定を延長した東大アライアンスからのインターンシップの実習受入れを継続 するほか、平成 25 年3月に締結した京都大学森里海連環学教育ユニットとの実施協定に基づき、京都大 学からもインターンシップ実習の受入れを実施する。 新規 6 とやま環境協力連携・発信事業 1,800 千円 今後予定されている「豊かな海づくり大会」や「世界で最も美しい湾クラブ」加盟を契機として、県 や NPEC の国際環境協力事業を県民へ発信するとともに、環境サポーター団体等が実施する環境活動を通 じて、NPEC 事業との連携を図る。 (1) 藻場調査啓発プロモーションビデオ(PV)素材作成 人工衛星画像を活用した藻場状況調査の成果について普及用の PV を作成するための素材撮影 (2) NOWPAP-CEARACのあゆみ作成 CEARAC に指定されている NPEC の活動のあゆみを取りまとめ、26 年度に予定されている NOWPAP 地域 調整部(RCU)設立 10 周年記念事業等で配付 (3)県内団体との連携活動の実施 環境サポーターや関係機関と連携して、海底ごみ調査や子どもたちが参加する海辺の生物調査 を実施。 Ⅳ NOWPAP 推進事業 【71,709 千円 】 (うち県 18,000 千円、環境省 20,000 千円、環境省推進費 27,709 千円、UNEP6,000 千円) 1 地域活動センター(RAC)事業 52,709 千円 (うち県 5,000 千円、環境省 20,000 千円、環境省推進費 27,709 千円) 日本、中国、韓国、ロシアは、北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)に基づき、各国が役割を分 担しつつ、日本海及び黄海の海洋環境保全のための事業に取り組んでいくこととしている。この事業活 動の拠点として、各国に地域活動センター(RAC)が指定されており、日本では当財団が特殊モニタリ ング・沿岸環境評価地域活動センター(CEARAC)に指定されている。 そこで、各国と協調した日本海等の環境影響調査を実施するとともに、リモートセンシングを活用し た特殊モニタリング手法の開発及び統一的な富栄養化状況の評価を行うこととしている。 また、海洋生物多様性保全戦略(平成 23 年3月閣議決定)において、COP10 で合意された愛知目標 の達成に向けて我が国の海洋生物多様性の保全施策を促進していくことと示されたことから、日本海等 の生物多様性の保全に対して脅威となりうる諸問題の基盤情報を収集整理し、本海域の生物多様性の保 全に貢献していく。 このため、環境省の支援のもとに、次の事業を実施する。 (1) NOWPAP 活動推進費 52,709 千円 ① 日本海等の環境影響調査 15,000 千円(環境省 15,000 千円) 人工衛星によるリモートセンシングデータを利用した沿岸環境評価手法の開発に向けて、富山湾 における水質汚濁に係る現場データ及び衛星データを取得し富山湾をケーススタディとして実施す る。また、改良された NOWPAP 富栄養化状況判定手順書に基づき NOWPAP 海域を対象に広域的な 富栄養化状況評価を行う。 ア 環日本海海洋環境検討委員会の開催 赤潮/HAB、リモートセンシング、富栄養化及び生物多様性をはじめ、環日本海における海洋 環境に係る課題や今後の活動の進め方等について助言を得るために検討委員会を開催する。 (ア) 開催時期 : 平成 26 年度(2回) (イ) 開催場所 : 東京都内 ② 環日本海海洋環境ウォッチ推進費 10,000 千円(うち県 5,000 千円、環境省 5,000 千円) 環境省が平成 13 年度に設置した海洋環境に関する人工衛星データを受信・解析するための「環日 本海海洋環境ウォッチシステム」の維持管理を行うとともに、衛星データを受信、解析、記録し、 その成果を発信する。 新規 ③ 環境省環境研究総合推進費 27,709 千円 平成 26 年度から環境省の戦略プロジェクトとして新たに開始される「持続可能な沿岸海域実現を 目指した沿岸海域管理手法の開発」において、陸棚・島嶼を含む国際的閉鎖海域・日本海の海域管 理法の開発をすすめる。 2 地域活動センター(RAC)の運営 18,000 千円(うち県 12,000 千円、UNEP6,000 千円) (1) 会議費 6,000 千円 ① 会議等の開催 ア 第 12 回 CEARAC フォーカルポイント会合の開催 CEARAC の活動方針について議論するための調整・助言会合(フォーカルポイント会合。 以下「FPM」という。)を開催する。 a 開催時期 : 平成 26 年未定 b 開 催 地 : 日本(富山) c 出 席 者 : 約 20 名 ② 会議への出席 ア NOWPAP の活動を推進するために開催される NOWPAP 政府間会合及び他の RAC の FPM、 ワーキンググループ会合への出席 (ア) 第 19 回 NOWPAP 政府間会合 a 開催時期 : 平成 26 年 11 月頃 b 開催地 : ロシア(モスクワ) c 派遣者 : 1名 (イ) データ・情報ネットワーク地域活動センター(DINRAC)の FPM への出席 a 開催時期 : 平成 26 年未定 b 開催地 : 中国 c 派遣者 : 1名 (ウ) 海洋環境緊急準備・対応地域活動センター(MERRAC)の FPM への出席 a 開催時期 : 平成 26 年未定 b 開催地 : 韓国 c 派遣者 : 1名 (エ) 汚染モニタリング地域活動センター(POMRAC)の FPM への出席 a 開催時期 : 平成 26 年未定 b 開催地 : ロシア c 派遣者 : 1名 イ 各種国際会議への参加 (ア) 第 9 回 IOC/WESTPAC (西太平洋地域事務所) 国際科学シンポジウム a 開催時期 : 平成 26 年 4 月 b 開 催 地 : ベトナム(ニャチャン) c 派 遣 者 : 1名 (イ) 第 12 回 Pan Ocean Remote Sensing Conference (PORSEC)への参加 a 開催時期:平成 26 年 11 月 b 開 催 地 :インドネシア(バリ) c 参 加 者 :1 名 (ウ) NOWPAP 国際海岸クリーンアップキャンペーン(ICC)への参加 a 開催時期:平成 26 年秋 b 開 催 地 :韓国 c 参 加 者 :2名 (エ) PICES 年次会合 2014 への参加 a 開催時期:平成 26 年 10 月 b 開 催 地 :韓国(麗水) c 参 加 者 :1名 ③ CEARAC ホームページの維持管理 CEARAC の活動を広く紹介するためホームページの更新と保守管理に努める。 (2) 調査費 6,000 千円 ① 富栄養化調査 NOWPAP 地域の富栄養化状況評価を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・ 資料を収集・整理する。 ② 海洋生物多様性調査 CEARAC が実施する海洋生物多様性保全のための活動を支援することを目的とし、本活動に関 する国内外の情報・資料を収集・整理する。 ③ HAB 調査 赤潮/HAB に関する活動を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・資料を収 集・整理する。 ④ リモートセンシング調査 リモートセンシングに関する活動を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・資 料を収集・整理する。 ⑤ 海洋ごみ調査 NOWPAP において作成された、海洋ごみに関する地域行動計画に基づいて実施される海洋ごみ に関する活動を支援することを目的とし、本活動に関する国内外の情報・資料を収集・整理する。 (3) UNEP 事業費 6,000 千円(UNEP 6,000 千円) ① CEARAC の活動 ア 情報発信業務 NOWPAP 地域における赤潮/HAB の発生状況やリモートセンシングに関する情報の発信 イ 富栄養化状況評価 日本海全域を対象とした富栄養化の兆候がみられる海域の評価 ウ 海洋生物多様性 NOWPAP 地域における海洋生物多様性の保全にとって脅威となる富栄養化、外来生物、生 息地破壊の影響についての試験的な評価 エ 藻場マッピング 衛星画像解析による藻場の分布変化の把握に関するケーススタディ オ RAP MALI(Regional Action Plan on Marine Litter:海洋ごみ地域活動計画) 海洋ごみ地域行動計画に基づく活動の実施 3 RCU 連携費 1,000 千円 平成 16 年 11 月に設置された RCU 富山事務所への支援
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