参加ガイド - 東京工業大学イノベーション人材養成機構

4.企業選びの視点 DCF の最大の特長は「いろいろな企業を知ることが出来る」点です。このような企業集合形式
のイベントを最大限に生かすためにはどのような点に注意すればいいでしょうか。
①「自分の専門・専攻と合う企業がない」と思ったら
企業社会はどんどんグローバル化し、また事業領域は複層化、複雑化、ハイブリッド化しています。企業名
平成 27 年度 IIDPドクターズキャリアフォーラム
参 加 ガ イド
DCF
や有名商品・テレビ CM「だけ」のイメージで企業選択することは、乏しい情報で企業を選ぶことにつなが
りかねず、
「自らの可能性」を極端に狭めてしまいます。ぜひ「いろいろな企業」に目を向けて下さい。知識
がない故に選ばないのはキャリアの損失です。積極的に企業にあたり、自らをアピールし、可能性を探って
みてはいかがでしょうか。もともと「関係がなくて当然」であれば、ご縁がなくても当然です。しかし、何
かのきっかけや情報が得られれば、将来大きなチャンスとなるかもしれません。今まで知らなかった企業に
ついて、まとめて知識を仕入れられるこの貴重な機会を有効に活用して下さい。たまたま手すきなブースが
あれば、専門・専攻とは一見関係なさそうに感じても、ぜひ話を聞いてみましょう。その企業に就職するか
どうかは別にして、「劇的に視野が広がる」可能性があります。博士人材で就職に成功する人は、狭い選択肢
にこだわらず、さまざまな可能性を探った人だといえます。
② 「B2B 企業」という考えが成功のカギ
皆さんは、
B2C、B2B 企業という言葉をご存じでしょうか? B2C
(ビジネス・トゥ・コンシューマー=略してビー・
トゥー・シー)企業とは、テレビコマーシャルを大々的に流しているような一般消費者向け最終製品やサー
日時:平成 27 年度 12 月 8 日(火)時間:12:00 ~ 18:00(入退場自由)
ビスを提供している企業を言います。一方、業界向け製品やサービス等を提供しているのが、B2B(ビジネス・
場所:東京工業大学 大岡山キャンパス 東工大蔵前会館(TTF)1 階「くらまえホール」
トゥ・ビジネス=ビー・トゥ・ビー)企業です。一般的に目につきにくい取引をしているので、通常一般消
対象:東京工業大学 博士後期課程学生およびポスドク
費者には企業知名度は高くないのですが、優秀な B2B 企業が多数存在します。B2C と B2B の違いは企業の優
劣ではもちろんなく、「事業領域の違い」です。例えば、大手自動車メーカーのグループ内には、本体の自動
車メーカーに部品や原料を提供する企業などが別に存在します。そういった関連企業の中には、東証一部に
上場する企業もあり、企業人から見れば憧れの就職先として人気を集める優良 B2B 企業も多いのです。皆さ
んもテレビ CM や広告の情報だけではなく、優良 B2B 企業に注目してみることをお勧めします。
1.DCF 来場にあたって 2. DCF 参加の流れ
3.企業との接し方
4.企業選びの視点 ③ 選択肢を広げることこそ DCF の成果
自分の専攻・専門と直結する企業だけを探すという行為は、一番危険な企業選びです。博士人材に対して「自
分の専門にこだわりすぎて、融通が利かない」という批判がありますが、「専門直結」企業だけを探すのは自
ら可能性を塞ぐようなもの。B2B 企業のように「今まで知らなかった会社」や「名前だけではどのような事
業内容かわからない会社」
、
「直接自専攻とは関係なさそうな企業」を進んで見てみましょう。その企業の中
のある職種がご自分の志向と近いこともあるかもしれません。DCF でこれまで考えたことも無かったような
新たな選択肢を増やすことが出来たら、これ以上の大きな収穫はありません。
課程学生と若手ポスドク)を対象とする、
わが国最大級のキャリアフェアです。博士人材の採用やインター
ンシップに意欲を持つ国内外有数の企業が参加し、博士の皆さんと直接交流できる DCF は、事業・研
■ IIDPからのご案内 ■
産業界キャリアを考える博士後期課程学生向け「プロダクティブリーダー教育院(PLP)」では各種「研修」の科
目を用意しています。
(キャリア科目単位 /GA にもなります)
PLP 研修基礎
PLP 研修
PLP 発展研修
知財マネジメントを軸に、事業や研究
国内企業を中心に、長期(フルタ
経団連と提携し、経団連幹事企業から専門
る研究開発活動に従事する者としての
プを通じ、企業での研究開発やさ
企業訪問で構成。異なる専門性を有するメ
開発に対する考え方など、企業におけ
基本を考える講座。研究開発活動の概
略と知財制度の基礎、技術者倫理につ
いて、学内外専門家を招いて事例を含
めて解説。(全3回集中講義)
東工大 IIDPドクターズキャリアフォーラム(DCF)は、毎年東工大が主催してきた、博士人材(博士後期
イム3ヶ月程度)インターンシッ
まざまなタスクを実体験する。学
位取得後のキャリアに直結した例
も多数。IIDP が窓口となって多
数の企業と連携がある。
究内容、採用等の企業情報収集やコミュニケーションの場として活用されています。
参加される博士の皆さんは、
「待ちの姿勢」ではなく、ぜひ「自らを売り込む」つもりでこの機会を利用し
て下さい。DCF を通じて企業との関係を築き、内定・採用となった博士学生を毎年多数輩しています。
家を招き、学内での演習(大 / す)と先方
ンバーで構成するチームでの課題解決につ
いて、チームワークの実体験を通じて、課
題解決へ向けた取組みにおける課題設定能
力の向上を図る。
(全3回集中講義)
主催: 東京工業大学イノベーション人材養成機構(
Innovator and Inventor Development Platform
h t t p : // w w w. i i d p . t i t e c h . a c . j p /
)
1.ドクターズ キャリア フォーラムへの来場にあたって ① 服装について
3.企業との接し方
企業との接触は、すべて「選考」に繋がると考えましょう。直接の先輩等でない限り、例え東工大 OB の
方であっても、相手は「採用先企業の方」だという認識と礼儀をもって接しましょう。
「応募も就職もまだ具体的には考えていない」場合でも同じです。今回は、ただ情報を得に来ているだけ
といった場合でも、将来その企業や、その業界に応募する「可能性」があるかもしれません。どんな時でも、
常に礼儀をもち常識的に行動するように心がけて下さい。
服装は自由です。スーツはもちろん、研究の合間の短い時間で参加
する場合は白衣や作業服でも構いませんが、相手に不快感を与えな
いよう清潔感のある身だしなみを心がけることが大切です。やむを
得ず、白衣・作業服等の場合は、企業の方に一言事情を説明するな
ど、きちんと断りを入れるようにしましょう。
[ 企業と接するにあたり心がけていただきたいこと ]
② ブースについて
当日は混雑が予想され、一つのブースに多くの来場者が集中することがあります。なるべく多くの参加者が
①「自分から」名乗る
説明を受けられるよう、一人で長時間ブースを占領することのないよう留意して下さい。また、事前に興味
まず自分から名乗るのは、どんな場合においても、ビジネスマナーの基本です。当たり前のことかもしれま
のある企業の出展がわかっている場合は、効率良くブースを回るためにも、あらかじめ質問をまとめた上で
せんが、中には名乗ることなく急に用件を伝えようする方も少なくなく、この基本がきちんとできている方
来場することをお勧めします。
は多いとは言えません。特に面接においては、いかなる場面でも、「○○大学△△専攻博士後期課程の~~で
す。」と、自分がどこの誰であるか、最初に明確に伝えるようにましょう。
③ キャリアシートの提出について
IIDP では、参加者の自己紹介、連絡先等を記入できるキャリアシートを用意しています。キャリアシートは、
② 説明をよく聞き、質問には的確に答える
IIDP のホームページからダウンロードが可能です(下記参照)。各自のご判断で、興味のあった企業に提出し
コミュニケーションとは「一方的に伝える」ことではありません。相手と自分が、
「お互いに」意思疎通でき
て下さい。様式は IIDP のキャリアシートでなくても構いません。積極的に自己アピールをしてみて下さい。
るということです。自分が話すことばかりに気をとられてしまうと、もう一つの重大な機能「聞く」ことが
疎かになります。しっかりと説明を聞き取り、理解することに努めましょう。
④ 企業とのコンタクトについて
また、質問をされた場合に自分の意見をクリアかつストレートに伝える有効な手段は、
「結論から話すこと」
就職活動では行動力が大切です。当日出展企業とコンタクトをする、連絡先を得るのはもちろん、それが出
来なかった場合でも、後日自分で企業サイトを調べ、直接コンタクトを取る等、ぜひ「自ら」動いてみましょ
う。その際には自分がどこの誰か、どういった経緯でコンタクトをしているか等コミュニケーションがしっ
かり取れれば良い印象が出来ます。しかしそうした努力が出来ない場合、逆に悪印象になります。
※ 興味ある企業が見つからない、どの企業に行けば良いかわからない、行きたい企業がな
い等、そんなときは?
DCF 開催中は、時間が許される限りいろいろなブースを訪問してみましょう。まだ社会に出ていない学生の
皆さんに、十分企業知識がないのは当たり前です。「こんな会社知らなかった」、「『化学』や『機械』、『電機』
等と名の付く会社で、それらと関係ない専攻の自分の能力が生かせると思わなかった」という発見や理解こ
そが DCF の意義となります。他にすいているブースがあるようであれば、知らない企業や関心がない企業で
あっても積極的に訪問してみましょう。DCF では、こうした直接専攻と関係がないように思われる企業と多
数ご縁が出来る例があり、博士人材の方々が今まで気づかなかった新たな選択肢を開拓しています。
2. ドクターズ キャリア フォーラム参加の流れ です。「私の意見はこうです。なぜならば…」という簡潔な話し方は、結論を先に述べることで相手に話の方
向性が伝えられ、後に述べる説明の理解を促すことができます。ぜひ皆さんも心がけてみて下さい。
③ 質問をする
DCF は企業と直接話せる貴重な機会です。よく説明を聞いた後には、ぜひ質問してみて下さい。ただし、ブー
スでの会話時間は限られています。給料や福利厚生等の労働条件ばかりを気にするような、
「今でなくとも出
来る質問」は避けるべきでしょう。同様に、採用人数や企業財務情報など、インターネットや他のソースを
あたれば簡単に入手できる情報もお薦めしません。
では、皆さんは「何を」聞くべきでしょうか?博士学生でありポスドクである専門性とその企業のマッチン
グ度合いを見るため、その会社のイメージと自身の専門性や能力の整合性はどうでしょう?世間的に知られ
ていないが注力している事業、製品、サービスについて聞くのはどうでしょう?「今ここ」でしか聞くこと
ができないことは何か、博士としてのインテリジェンスを発揮して質問してみて下さい。
④ 積極的にコンタクトをする
就職を優先して考えているのであれば、履歴書または履歴書の簡易版でもある「キャリアシート」や名刺を用
意してはどうでしょうか。以前から興味のあった企業や、今回初めて話を聞いて興味を持った企業と、この場
限りで終わってしまうのはもったいないことです。確実に就職に結びつくといった保証はありませんが、少な
《DCF 前》 ・IIDP へ DCF の参加申込
・キャリアシートをダウンロードし、
事前に記入・コピーして当日持参
《当日》
・14 時の博士キャリアセミナーから
参加(推奨)
・個別ブースを訪問する
・興味ある企業にシートを提出
《DCF 後》
くともチャンスを広げたいのであれば、キャリアシートや名刺を提出するなど自分をアピールし、積極的に企
業に働きかけてみて下さい。大切なことは、
「自ら動く」姿勢です。DCF を契機として就職やインターンシッ
プの機会を得た博士人材の先輩たちは皆、そのような積極な姿勢で自身のキャリア実現を図ってきました。
直 接 企 業とコンタクトし、
関係を構築していく
⑤ お礼をして退席する
就職活動においては礼儀作法の達人を求めている訳ではありませんが、「良い印象」を残すことは、企業と接
する上で欠かせません。面接の終わり際に好印象を残すためにも「本日はどうもありがとうございました。
「IIDP」で検索すれば東工大 IIDP ホームページにアクセスできます。キャリアシート等もダウンロード可能です。
URL:http://www.iidp.titech.ac.jp/
どうぞよろしくお願いいたします。」と挨拶をして退席しましょう。後日、感謝の意を表した丁寧なお礼のメー
ルも出すのも気持ちを伝える手段として良い方法かもしれません。