医療事務の豆知識(58) 2015/9/30 ファーマライズホールディングス(株) 医事リーダー会 『医療事務の豆知識(58):介護保険制度とは? ~介護保険で利用できるサービス内容について~』 【介護とは】 身体上または精神上の障害により、日常生活を営むことが困難な高齢者などに対し、家事や入浴、食事、 排泄、移動などの世話を行うことです。 【介護保険制度とは】 日常生活を営むことが困難な高齢者が有する能力に応じ、自立した日常生活が営むことができるよう、必 要な保健医療サービスおよび福祉サービスに関わる給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき制 度を設け、国民の保険医療の向上及び福祉の増進を図るものです。 【介護保険制度の仕組み】 【1】保険者:全国の市町村及び特別区が保険者となって事業を運営し、その事業運営は、被保険者から納 付された保険料と国・都道府県の公費支援を財源としておこなわれています。 【2】被保険者(加入者):被保険者は第 1 号被保険者と第 2 号被保険者に区分されます。 40 歳以上の国民が加入を義務付けられ、保険料を納付します。 第1号被保険者 65歳以上の者 対象者 第2号被保険者 40~64歳までの医療保険加入者 ・要介護状態 (寝たきり、認知症等で介護が必要な状態) 受給要件 ・要支援状態 (日常生活に支援が必要な状態) サービス利用 ・要介護、要支援状態が、末期がん・関節リ ウマチ等加齢に起因する疾病(特定疾病)に よる場合に限定 【被保険者(加入者)】 【介護サービス事業所(薬局等)】 ■第 1 号被保険者 ■居宅介護サービス ・65 歳以上の者 ・訪問介護・通所介護 等 ■地域密着型サービス 一部負担金支払 納付 ■市町村 ■第 2 号被保険者 ■特別区 ・40~64 歳までの者 ・定期巡回・随時対応型訪問介護看護 委託 等 ■施設サービス ・老人福祉施設・老人保健施設 等 介護報酬の請求 【国保連合会】 介護報酬の審査・支払い 【保険者】 【3】介護サービスの種類 ●地域密着型サービス ●居宅サービス ・定期巡回・随時対応型訪問介護看護 【訪問サービス】 ・夜間対応型訪問介護 ・訪問介護(ホームヘルプサービス) ・認知症対応型通所介護 ・訪問入浴介護 ・小規模多機能型居宅介護 ・訪問看護 ・認知症対応型共同生活介護(グループホーム) ・訪問リハビリテーション ・地域密着型特定施設入居者生活介護 ・居宅療養管理指導(薬剤師が ・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 実施) 【通所サービス】 ・複合型サービス ・通所介護(デイサービス) ・通所リハビリテーション ●施設サービス 【短期入所サービス】 ・介護老人福祉施設 ・短期入所生活介護(ショートステイ) ・介護老人保健施設 ・短期入所療養介護 ・介護療養型医療施設 ●居宅サービス=入浴や訪問看護など自宅や自宅から通って利用するサービス ●地域密着型サービス=ヘルパー巡回サービス等 ●施設サービス=特別養護老人ホームなどの施設で受ける、生活の場を自宅から移して使用するサービ ス 【4】介護保険が適用される福祉用具のレンタル(貸与) 介護認定の程度により貸与の対象とならない福祉用具があるので、介護サービス計画作成時に、ケアマネ ージャーや指定居宅サービス事業者に相談する必要があります。 ※⑩歩行補助杖については、薬局で保険適用される杖の種類を相談されるケースがありますので、保険適用になる杖の 種類を把握しておきましょう。 ①車いす ②車いす付属品 ③特殊寝台 ④特殊寝台付属品 ⑩歩行補助杖 ⑤床ずれ防止用具 ⑥体位変換器(体位の保持のみを目的とするものを除く) ⑦手すり(取り付けに際し工事を伴わないものに限る) ⑧スロープ(段差解消の為であって、取り付けに際し工事を 伴わないものに限る) ⑨歩行器:移動時に体重を支える構造を有するもの ⑩歩行補助杖:松葉づえ、カナディアンクラッチ、ロフストランドクラッチ・ プラットホームクラッチ及び多点杖に限る ⑪認知症老人徘徊感知器 ⑫移動用リフト(吊り具の部分を除く) 多点杖 ⑬自動排泄処理装置(本体) 松葉づえ ロフストラン ドクラッチ 参考文献:薬局薬剤師における在宅業務マニュアル ㈱薬事日報社 画像出典:公益財団法人テクノエイド協会 HP
© Copyright 2024 ExpyDoc