アセスメントの技術・技法

Software Reliability
E n h an c e m e n t Ce n t er
Information-technology Promotion Agency, Japan
アセスメントの技術・技法
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
技術本部ソフトウェア高信頼化センター
IPA/SEC連携委員
安達 賢二
Copyright ©
2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
アジェンダ
1. ドキュメントレビュー
2. インタビュー
3. SWR分析
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
1
再掲
プロセスアセスメント手順
 ISO/IEC 15504
Part 2 プロセスアセスメント手順
 文書化したプロセスアセスメント手順書に沿って実施
計画
立案
データ
収集
プロセス
属性の
評定 プロ
データ
検証
計画書
報告
報告書
ファイル
ドキュメントレビュー
インタビュー
 SPEAK-IPA
第2部 プロセスアセスメント手順
 プロセス改善目的のプロセスアセスメント概要
事前
計画
ヒアリング
策定
及び準備 実施
計画書
データ 妥当性 SWR
収集
確認
分析
観測
結果
ドキュメントレビュー
インタビュー
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
評定
一次
所見
プロ
ファイル
フィード 改善の
バック 提案
合意
形成
所見
報告
実施
報告書
プロ
ファイル
Software Reliability Enhancement Center
2
1.ドキュメントレビュー
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
3
ドキュメントレビュー
 アセスメントチームは、アセスメント参加者の回答を裏付ける
目的で作業生産物のレビューを行なう。
 アセスメントモデルの作業生産物(出力)の例として記述されて
いるものが存在するかどうかだけで判断してはいけない。
 どの程度実装されていたら適切なのかは、事業目標やプロジェ
クトの目標などを考慮して判断する。
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
4
演習

下記ドキュメントに強み・弱み・リスクがあるか議論しましょう。また、イ
ンタビュー時に確認すべき事項があれば教えてください。
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
5
演習
 下記のドキュメントに強み・弱み・リスクがあるか議論しま
しょう。また、インタビュー時に確認すべき事項があれば教え
てください。
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
6
演習
 下記のケースに強み・弱み・リスクがあるか議論しましょう。
また、インタビュー時に確認すべき事項があれば教えてくださ
い。
別プロジェクトからコピーされ
たと思われるリスク一覧表
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
7
2.インタビュー
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
8
インタビューの準備
 誰に何を聞くのか事前に決める。
 聞く人を間違えない。
 質問は事前に作っておく。
 アセスメント対象組織の用語を使用する。
 インタビューは時間が限られているので、効率よく質問ができ
るようにする。
 役割を決める
 ファシリテータ
 タイムキーパ
 ライブラリアン
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
9
オープニング
 オープニングの例
 アセスメントチームの紹介
 アセスメントとインタビューの目的の説明
 機密保持についての説明
 インタビュープロセスを簡単に説明
 インタビューイにインタビューを開始する前に質問がない
か尋ねる
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
10
インタビューの実施
 あらかじめ用意した質問をする
 インタビューイが言っていることをよく聞く
 そうしないと、無視されたと思ったり、自分の発言が重要
ではないと思ったりする
 既に聞いたことを再び聞かない
 あいまいな情報に対してフォローアップを行う
 インタビューの回答に対して反応しない
 その反応がその後のインタビューの回答に影響を与える
 インタビューイが答えにくそうでも答えを示唆しない
 質問を言い換えるか、なぜ答えにくいのか聞く
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
11
メモをとる
 質問に対する回答をメモする
 できるだけ聞いた言葉どおり記録する
 言い換えを避ける
 結論を出すことを避ける
 推論を避ける
 言葉以外の様子も記録する
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
12
グループインタビュー
 グループインタビューは下記の事項に注意する
 席を決め、誰の発言か間違わないようにする
 声の大きい人が場を支配しないようにする
 内気な人も発言できるようにする
 脇道にそれないようにする
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
13
タイムキーピング
 インタビューは限られた時間のなかで実施されるので、効率的
に行う必要がある
 タイムキーパとしてアサインされたチームメンバは、
 インタビューの進捗を監視する
 チームメンバに状況を伝える
 話が盛り上がっていても状況を伝えることを躊躇しない
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
14
クロージング
 クロージングの例
 追加で要請したドキュメントの確認
 今後のスケジュールの確認
 機密保持の確認
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
15
3.SWR分析
Strengths・Weaknesses・Risks
強み・弱み・リスク分析
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
16
SWR分析
 強み
 当該プロセスの活動において、優れている箇所や、他プロ
ジェクト、組織に展開したほうが有効であると思われる事
項
 弱み
 当該プロセスの活動において、不足している箇所、実施し
てはいるが適切でない箇所、改善したほうが良いと思われ
る事項
 リスク
 弱みが内在することにより、想定されるリスク
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
17
演習
 下記のケースは適切かどうか議論しましょう。
<強み>
 調査対象プロジェクトではプロジェクト計画書が作成され
ており、プロジェクト計画書に基づいたプロジェクト管理
が実施されている。
 調査対象プロジェクトではプロジェクト内でデイリーミー
ティングを実施して口頭による状況確認を実施している。
そのため、進捗遅れなどを細かく監視して迅速に対応する
ことが可能である。
 プロジェクトで少々の問題点が発生しても、プロジェクト
メンバそれぞれが顕在化させないよう努力し、その結果納
期遅れなしに納品できている。
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
18
演習
 下記のケースは適切かどうか議論しましょう。
<弱み>
 本プロジェクトでは納期目標通りできており大きな弱みは
ない。
<リスク>
 開発期間の長い情報通信系開発に対しての管理作業やエン
ジニア作業(品質マニュアル)が標準として用意され、そ
れに従って全てのプロジェクトが実施している。しかし、
比較的期間の短いWEB 系開発に対して組織の標準が合って
いない部分がある。例えば、各種作成すべき成果物が必ず
しもWEB 系開発の目的に合っていない可能性があり、開発
終了後に改訂しても問題になっていないことからすると無
駄な作業となっている可能性がある。
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
19
演習
 下記のケースは適切かどうか議論しましょう。
<強み>
 要求分析工程でレビューが行われ、設計、開発、単体テス
トの各工程で仕様どおりに作成されているかレビューされ
ている。
 要求仕様確認書で仕様を確定し、客先と合意をとって開発
を進めている。
<弱み>
 要求仕様確認書の行間にあたる部分、明確に書かれていな
い部分は各担当者が解釈して、設計を行っている。この段
階で仕様のミスが発生しており、これは後工程のリワーク
の一因となっている。
Copyright © 2013-2015 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center
20
Software Reliability
E n h an c e m e n t Ce n t er
Information-technology Promotion Agency, Japan
ご清聴ありがとうございました
Copyright ©
2014 IPA, All Rights Reserved
Software Reliability Enhancement Center