NPO法人エコ診断ネットワークジャパン

九州省エネキャラバン
事業者における省エネ・節電の
具体的方策・事例について
冬の省エネ、節電対策
特定非営利活動法人 エコ診断ネットワークジャパン
副理事長 野中 敏朗
NPO法人エコ診断ネットワークジャパンは
*省エネ法によるエネルギー管理の評価をする経済産業大臣登録第2号の「登録調査機関」です。
*省エネ活動のパイオニアです。企業戦士が培ったノウハウをボランティア精神で貢献しています。
0
内
第1章
容
省エネ・節電の必要性
1.エネルギーの自給率
2.自給率とエネルギー購入価格
3.エネルギー原単位の推移
第2章 省エネ・節電は何故するのか
1.今冬のエネルギーの需要と供給
2.国からの省エネ率の要請はない?
3.電気は自然法則で流れる
第3章 エネルギーの見える化と省エネ・節電
1.自主的な「数値目標」が必須
2.目標を立てたら「具体的対策の発見と実施」
3.使用実態の把握
4.エネルギー管理は危機管理
5.使わないから点検しよう
第4章 省エネ・節電の具体的実施
1.国が実施した「省エネ診断結果」の有効活用!
2.工場・事業場・家庭に共通する省エネ・節電ポイント
付録
1
第1章 省エネ・節電の必要性
1.エネルギーの自給率
エネルギー白書2014
2.自給率とエネルギー購入価格
【第224-4-1】LNG輸入平均価格の国際比較(2012年平均)
(出所)OECD/IEA, Energy Prices & Taxes 1st Quarter 2012, Natural Gas Import Costをもとに作成
出所 エネルギー白書2014
3
3.エネルギーの原単位の推移
(1)各部門のエネルギー使用量の推移
最終エネルギー消費と実質GDPの推移
業務・家庭
部門はど
うか?
産業部門
は頑張っ
ている?
出典:資源ネルギー庁「エネルギー白書2014」
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
4
(2)産業部門は省エネを頑張ってきたか?
90年以降
原単位は横ばい又は上昇中!
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2014」
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
5
(3)民生部門が主役なのか?
家庭と一般の仕事場(製造以外の部門)
民生部門のエネルギー消費構成2012年度
の最終エネルギー消費全体の34.3%
デパート、病院、
レストラン事務
所など
伸び続けている
業務、家庭部門
がポイント!!!
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2014」
6
(4)考えさせられる統計
【第223-1-2】1人当たりの電力消費量 (地域別)エネルギー白書2014
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
(注) 2011年。地域の定義はIEAによる。
(出所)IEA, Energy Balance 2013をもとに作成
7
2章 省エネ・節電は何故?
1.今冬のエネルギーの需要と供給
1月
①H23年度並み厳寒
2月
①H23年度並み厳寒
②平年並み気温
②平年並み気温
需要
1,536
1,470
1,536
1,470
供給力(合計)
1,583
1,595
1,583
1,595
0
0
1,263
0
1,263
火 力
1,262
0
1,262
水 力
76
76
76
76
揚 水
154
166
153
165
太陽光
0
0
0
0
地 熱
17
17
17
17
融 通
71
71
70
70
3
3
3
3
47
125
47
125
原子力
新電力等
予備力
[予備率]
[ 3.0%]
[ 8.5%]
[ 3.0%]
(注)四捨五入の関係で合計値が合わないことがある
[ 8.5%]
8
2.省エネ率の数値目標の要請はない
○リスク(予備率ギリギリ)
①供給(発電)
・送電線トラブル 新大分火力線 230万kW
苓北火力線 140万kW 他
②需要(消費)
・異常寒波襲来(1℃で20万kW増)、
・節電効果期待減少(1%で15万kW)
○危機管理の必要性
・予備率ギリギリなのに今までなんとかなった!
・・・・安心への期待←危機管理意識の薄弱化
9
3.電気は自然法則で流れる
どこまでも電流は流れ、日本全国の影響をどこでも受ける!
¡
¡
発電機の回転速度は場所で異なる
回転速度とは周波数である。
明治時代は電力業は完全自由化であった。
¡
九州でも50Hz、60 Hz混在していた。
50Hzはドイツ、60Hzはアメリカ製の発電機
電力のバックアップ
2011年3月現在
佐久間変電所は最高30万kW
新信濃変電所60万kW
東清水変電所30万kW
いろいろな所に 瞬時に
電気は送られ、瞬時に使
われる。
最大電力は120万kW
各発電所は送電線が接
続されている。
¡
(資料作成) 株式会社西日本エネルギー管理総合研究所
10
発電機は回転してエネルギーをつくっている。
電気エネルギーは、蒸気や水でつくられる。
この力で発電機を一定の回転速度で回す。
コマの芯と板の摩擦→エネルギーの放出
発電機は、エネルギーを放出し
たり吸収する時、グラリと揺れて
回転速度(周波数)を変化して電
力の余りや不足を自然法則で調
整している!!変化が大きかっ
たらひっくり返る→発電機は自
動停止する。
(資料作成) 株式会社西日本エネルギー管理総合研究所
11
第3章 エネルギーの見える化と省エネ・節電
1.自主的な「数値目標」が必要
○一般的目標 (環境目標)でやれるか・・・・・・?
「数値目標は、どんな事でも最重要!」
○本音の対策から具体的目標を決定する。
具体例
1.電力不足の影響による料金値上げ対策
2.利益率対策
質問
あなたの会社の今夏の節電率は昨年度の○○%、
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
12
2.目標をたてたら
具体的対策の発見と実施
○省エネ・節電組織の設定
①プロジェクトXをつくる。社長が責任者!
②メンバーは自由だが、
・会計担当を重要ポジションにつける。
・女性社員をリーダーポジションにつける。
③社長は、しっかり目標を定め、プロジェクトXに指令をだす。
九州の社長は、省エネ・節電に対して「かけ声」はいいが「後始
末」がないので某研究所データでは得点が非常に低かった
④勉強会を開催し、問題の共有化を図る!社長の意図、我が社
の将来に響く・・・企業の危機管理
⑤プロジェクトXは会社の危機管理の一つ!
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
13
3.使用実態の把握
「見える化」は「電気に色」を付けること
(1)まず、自分(使用している機器)を知ること
知らなければ色は付けられない
①使われ方(何時に何が使われる)
②使用量(月あたり、いつが多い)
③料金の仕組み(kWh、kW?割引?)
④料金の実態(○万円・・・他事業所や家庭と
比較して、金額を肌で感じることが重要)
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
14
(1)「実態を見える化」するデマンド監視装置
電力会社電力量計
データ
各種デマンド計
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
15
エネルギー量の識別(=色別)
デマンド監視装置の概要
デマンド監視の状況
3500
パルス(電力)
3000
2500
2000
1500
1000
500
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
時間
16
(2)自分を知ることは、消費機器のリスト作成から
①使用機器の大きさ、場所のマンガ図をつくる
②エクセルにリストをつくる
③備考欄をインタビューで調べる
使用機器
使用方法
管理課
管理者
定格出力
(w)
ピーク時間
..
1F冷凍
庫
24時間連
続・・
120
120
1Fエアコ
ン
出勤時∼
退社
1440
..
120
13
14
15
計
16
..
..
120
120
120
120
120
120
2880
1440
1440
1440
1440
1440
1440
8640
.....
......
○○
○○
○○
○○
○○
○○
○○
○○
○○
合計
15300
1500
1700
12000
12000
12000
10000
1700
1500
48000
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
17
エクセルリストから負荷パターンを造る
10時と18時が最大ピーク
61.75kW
ピーク時間
10時∼18時
A事業所
70
冷凍庫
社長空調
ポット
事務所照明
1F事務所エアコン
屋外照明
配送空調
エアコン
サーバ
2F空調
配送照明
分煙器
洗濯機
合計
60
消費電力KW
50
40
30
20
10
0
1
3
5
7
9 11 13 15 17 19 21 23
時間
18
同じデータの表現で問題が明確に!
A事業所機器別負荷パターン
70
洗濯機
分煙器
配送照明
2F空調
サーバ
エアコン
配送空調
屋外照明
1F事務所エアコン
事務所照明
ポット
社長空調
冷凍庫
60
負荷kW
50
40
30
20
10
0
1
3
5
7
9
11 13 15 17 19 21 23
時間
19
(3)リストとグラフから機器の特徴が分かる
①1F冷凍庫 15.5kW ・・・・・・24時間
②1F営業エアコン 15.0・・27℃、12時間
③1F社長室
1.2kW・・27°9時間
・・
合計
66.55kW
このように種々の表を作れる。これが「電気」
に「色」をつける。いわえるオーダーメイドの
「見える化」である。
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
20
リストとグラフと電力料金請求書と比較する
○この差があるのが当たり前だが、これが大きな省エ
ネポイント!(既に対策が始まっている)
○思っていたより使用量が多い
○思っていたよりkWが多い
○思っていたより料金が高い
・・
・・
○思ってたことは、実態とかけ離れている。思ったよう
になれば、減るかも!
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
21
(4)「見える化」の「IT化」をやろう!
○IT化は、プロジェクトXの支援ツール
BEMS・・FEMS・・HEMS・・・高度な機能
○内容を自分達から要求できる。
最大電力(デマンド)監視機能
最小限を知る機能
●自社に合った機器を選定(費用対効果)
○効果が理解できる。
○補助金が使える
国が力をいれて普及するために補助金制度を設定している。
22
「IT化」は何ができるか?
(エネルギー管理システムやBEMSのお仕事)
①コストの配分はどうなっている
②何をしている部分か
③それはいつ起きているのか
④過去と比べたらこうなっている
1時間、1週間、1ヶ月と自由にしてくれる。
23
(5) 「IT化」にできないこと
プロジェクトXがすること
①だれが担当している部分か
②何故多いのか
③何故過去と違うのか
④将来の予定はどうなってるのか
⑤対策の決定と報告・周知
IT化のデータがプロジェクトXの下働き
24
4.エネルギー管理は危機管理
(1)グラフ・リストと電気料金と比較して、原因
を追及すると、意外なものを発見できる!
①24時間動いてる機器
危機管理
②だれも管理していない機器
③機器の大きさも、何もわからない機器
いずれもゴーストマシン冷たくなります!
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
25
(2)ゴーストマシンの徹底的調査の実施
①何故あるのか
②何故止められないのか
を徹底的に調べる・・・・・・・結果
危機管理
①本当に止められない・・・・最重要
会社のウィークポイント・・・
危機管理対象(危機管理マニュアル作成)
②お金をかければ止められる。短縮できる。
社長の出番
③止められる
管理者と方法を決めてから止める
(マニュアル作成)
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
26
5.使わないから点検しよう!非常用電源
①安物のエンジンが多い
・運転可能時間が短い!
・必要な時に動作しない新たな危機 !!
(非常時の対応に使用する人が絡んでいない計画が一般的)
・必要な時、間運転できない(燃料が無い)
危機管理
②設計や設置場所に問題あり!
・テスト運転は実負荷がとれる回路とする。
・地下室に置いてないか?
浸水や煙突破損による、エンジン運転時の排ガス中毒、やエン
ジン失火による新たな危機が発生する。
(資料作成) 株式会社西日本エネルギー管理総合研究所
27
第4章 省エネ・節電の具体的手法
1.国が実施した「省エネ診断結果」の有効活用!
(1)製造業の原単位の評価方法
自社の原単位と他社の原単位を比較
28
省エネ提案がなされた内容
29
(2)民生部門の原単位の評価
30
民生部門に対する省エネ提案の概要
31
民生部門の平均省エネ率
32
2.工場・事業場・家庭に共通する
省エネ・節電ポイント
1−1.優先して節電する設備や機器?(ビルのケース)
空調を減らす!
空調関係
43.1%
照明を減らす
21.3%
オフィスビル用途別エネルギー消費
出典:資源エネルギー庁「エネルギー白書2012」
33
(1) オフィスビル
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
・平均的なオフィスビルにおいては、館内を暖めるため
午前中にピークになります。
オフィスビル(事例)における電力需要カーブのイメージ
出典:資源エネルギー庁推計
空調、照明、
OA機器で約
82%
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・電力消費のうち、空調用電力が約28%、照明が約
33%、OA機器(パソコン、コピー機等)が約21%を
占める。
・これらを合わせると電力消費の約82%を占めるため、
これらの分野における節電対策は特に効果的。
エアコン等の電気による暖房を中心とする
オフィスビルにおける用途別電力消費比率
出典:資源エネルギー庁推計
34
(1) オフィスビル
②節電メニュー
(注) ・ 記載している節電効果は、機械・設備毎の消費電力に対する節電効果の想定割合の目安。
・ 空調については電気式空調を想定。
・ 一定の条件の元での試算結果であるため、各々の建物の利用状況により削減値は異なる。
・ 方策により効果が重複するものがあるため、単純に合計はできない。
・ 節電を意識しすぎるあまり、保健衛生上、安全上及び管理上不適切なものとならないようご注意のこと(以下同様)。
35
35
(2) 卸・小売店(百貨店、ドラックストア等)
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
・平均的な卸・小売店においては、昼間(8時∼21時)
に高い電力消費が続く。
卸・小売店(事例)における電力需要カーブのイメージ
出典:資源エネルギー庁推計
空調、照明、
冷凍冷蔵で
約79%
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・電力消費のうち、空調が約31%、照明が約36%、冷凍
冷蔵(冷蔵庫、ショーケース等)が約12%を占める。
・これらを合わせると電力消費の約79%を占めるため、
これらの分野における節電対策は特に効果的。
一般的な卸・小売店における用途別電力消費比率
出典:資源エネルギー庁推計
36
36
(2)卸・小売店
②節電メニュー
一般財団法人 省エネルギーセンター
37
(3) 製造業
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
昼間操業の需要家(一般的な稼働時間)
主な業種: 金属加工、自動車部品製造、
電気・一般機械製造(組立) など
負荷設備:生産機械、電気炉、空調・照明 など
昼夜連続操業の需要家(高い稼働時間)
主な業種: 食品加工、電気・半導体製造 など
負荷設備: 生産機械、空調・照明、
クリーンルーム、冷凍・冷蔵設備 など
出典:資源エネルギー庁推計
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・電力消費のうち、生産設備が占める割合が高くなっていま
すが、生産活動に影響を与えないよう、一般設備を中心
に節電に取り組んでください。
・生産工程や納期、必要な生産環境(空調)に応じて電力
消費形態が異なる。
製造業の用途別電力消費比率事例
出典:資源エネルギー庁推計
38
(3) 製造業
②節電メニュー
(注) 使用電力の見える化装置を導入し、プロセスや設備ごとに24時間の推移、1週間の推移を測定することで、
実態を把握する。それによって、節電のネタを探すことが有効。
39
(4) ホテル・旅館
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
・ホテル・旅館においては、23時以降の深夜∼朝9時頃
の夜間以外は高い電力消費が続く。
シティホテル(事例)における電力需要カーブのイメージ
出典:資源エネルギー庁推計
空調、照明で
約58%
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・電力消費のうち、空調が約26%、照明が約32%を占める。
・これらを合わせると電力消費の約58%を占めるため、
これらの分野における節電対策は特に効果的。
電気による暖房を中心とするホテル・旅館における
用途別電力消費比率
出典:資源エネルギー庁推計
40
(4) ホテル・旅館
②節電メニュー
41
(5) 食品スーパー
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
・平均的な食品スーパーにおいては、昼間(10時∼19時)
に高い電力消費が続く。
食品スーパー(事例)における電力需要カーブのイメージ
出典:資源エネルギー庁推計
照明、冷凍冷
蔵で約76%
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・電力消費のうち、冷凍冷蔵(冷蔵庫、ショーケース等)
が約45%、照明(一般照明、ショーケース用照明)が
約31%を占める。
・これらを合わせると電力消費の約76%を占めるため、
これらの分野における節電対策は特に効果的。
一般的な食品スーパーにおける用途別電力消費比率
出典:資源エネルギー庁推計
42
(5)食品スーパー
②節電メニュー
5つの基本アクションをお願いします
・店舗の照明を半分程度間引きする。
照明
空調
冷凍
冷蔵
・使用していないエリア(事務室、休憩室等)や不要な場所(看板、外部照明、
駐車場)の消灯を徹底する。
・店舗の室内温度を28℃とする(または、風通しなど室内環境に配慮し
つつ、28℃より若干引き上げる)。
建物全体に対
する節電効果
10%
2%
1%
(+2℃の場合)
・使用していないエリア(事務室、休憩室等)は空調を停止する。
1%
・業務用冷凍・冷蔵庫の台数を限定、冷凍・冷蔵ショーケースの消灯、凝縮器の洗浄
を行う。
6%
さらに節電効果が大きい以下のアクションも検討してください
空調
その他
・室内のCO2濃度の基準範囲内で、換気ファンの一定時間の停止、または間欠
運転によって外気取り入れ量を調整する(外気導入による負荷を減らすため)。
・ピーク時間を避けるため、営業時間や営業日を短縮・シフトする。
(系列5店舗間で輪番平日一日休業又は営業時間短縮した場合。)
4%
10%
一般財団法人 省エネルギーセンター
43
(6) 医療機関(病院・診療所等)
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
・平均的な医療機関(病院・診療所等)においては、
昼間(9時∼18時)に高い電力消費が続く。
医療機関(事例)における電力需要カーブのイメージ
出典:資源エネルギー庁推計
照明、冷凍冷
蔵で約65%
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・電力消費のうち、空調が約13%、照明が約52%を
占める。
一般的な医療機関における用途別電力消費比率
・これらを合わせると電力消費の約65%を占める
ため、これらの分野における節電対策は特に
効果的。
出典:資源エネルギー庁推計
44
(6) 医療機関(病院・診療所等)
②節電メニュー
45
(7) ホテル・旅館
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
・ホテル・旅館においては、23時以降の深夜∼朝9時頃
の夜間以外は高い電力消費が続く。
シティホテル(事例)における電力需要カーブのイメージ
出典:資源エネルギー庁推計
空調、照明で
約58%
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・電力消費のうち、空調が約26%、照明が約32%を占める。
・これらを合わせると電力消費の約58%を占めるため、
これらの分野における節電対策は特に効果的。
電気による暖房を中心とするホテル・旅館における
用途別電力消費比率
出典:資源エネルギー庁推計
46
(7)ホテル・旅館
②節電メニュー
一般財団法人 省エネルギーセンター
47
(8) 飲食店(ファミレス、居酒屋等)
24時間型
24時間型
夜∼深夜型
夜∼深夜型
例)ファミリーレストランなど
①電力消費の特徴
例)居酒屋など
120
120
100
100
80
80
60
60
40
40
20
20
0
0
1
3
5
7
9 11 13 15 17 19 21 23
朝∼夜型
朝∼夜型
1
・24時間型・昼型・夜型など営業種別により営業時
間帯が異なり、外気温や客状況に応じて電力消費
の状況が大きく異なる。
5
7
9
11 13 15 17 19 21 23
夜型
夜型
例)ファーストフード店など
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
3
例)レストランなど
120
120
100
100
80
80
60
60
40
40
20
20
0
0
1
3
5
7
9 11 13 15 17 19 21 23
1
3
5
7
9
11 13 15 17 19 21 23
飲食店における電力需要カーブの事例
出典:資源エネルギー庁推計
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
空調、照明、
厨房機器等
で約86%
・電力消費のうち、空調が約14%、照明が約25%、
厨房機器等(給湯・冷蔵庫・ショーケース等)で
約47%を占める。
・これらを合わせると電力消費の約86%を占めるため、
これらの分野における節電対策は特に効果的。
飲食店における用途別電力消費比率の事例
出典:資源エネルギー庁推計
48
(8)飲食店
②節電メニュー
一般財団法人 省エネルギーセンター
49
(9) 学校(小・中・高校)
①電力消費の特徴
■1日の電気の使われ方(冬季のピーク日)
・平均的な学校においては、日中(9時∼17時)
に高い電力消費が続く。
公立小学校(事例)における電力需要カーブのイメージ
出典:資源エネルギー庁推計
■電力消費の内訳(冬季のピーク時断面(例))
・冬季においては、照明が約74%を占める。
・教室部分に電気を使う暖房機器を設置していない
場合が多いため、照明の比率が高くなっているが、
電気を使う空調(エアコン等)を設置している学校
については空調の比率が高くなることに留意が必
要。
一般的な学校における用途別電力消費比率
出典:資源エネルギー庁推計
50
(9)学校
②節電メニュー
一般財団法人 省エネルギーセンター
51
ご静聴ありがとうございました
特定非営利活動法人
エコ診断ネットワークジャパン
副理事長
野中 敏朗
福岡市博多区博多駅前2丁目19-17-15
092-483-7210
http://ecocheck.jp
52
付録
九州省エネルギー推進プログラムと当機関の関係
政策支援集団
エコ診断ネット
ワークジャパン
もシンクタンクと
して参画
金融
機関
省エネ
センター
関係
省庁
各県
政令市
九経連・
商工会議所
九州省エネルギー
推進協議会
経済局
エネルギー
供給企業
中小
機構
NEDO
規制措置(省エネ法等)
支援メニューの提供・申請
支援メニューの提供・申請
各種施策の情報発信・受信
各種施策の情報発信・受信
省エネ強化・低炭素化の促進
エネルギー関連市場の活性化
需要サイド
供給サイド
省エネ推進・新エネ導入事業者
特定事業者(※)、非・特定事業者、等
※省エネ法上の特定事業者のこと。年間原油換算で
1500kl以上のエネルギーを使用する事業者
省エネ・新エネ機器等の供給事業者
省エネ・新エネ機器・設備、
サービス等の
ビジネスマッチング 等
省エネ・新エネ機器・設備メーカー、
技術開発関連企業、省エネ・新エネビ
ジネス関連企業、建設業、等
53
付録 無料省エネ診断・講師派遣の申込み方法・問い合わせ先
申込み方法
下記サイトより、申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上、
EmailまたはFAX等でお申し込みください。
http://www.shindan-net.jp/index.html
お問い合わせ先
一般財団法人省エネルギーセンター
<省エネ診断事務局>
診断指導部
<講師派遣事務局>
家庭・地域省エネ普及本部
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付録 節電の事例(照明 LED)
(LED等高効率次世代照明)
ジャンクションで発光、発熱
電子orホール
光&熱
ホールor電子
透明電極
基盤(シリコン等)
ジャンクション
熱
(資料作成) 株式会社西日本エネルギー管理総合研究所
55
p.56
付録 発光ダイオードの特徴
①発光強度は電流に比例
②大電流域では効率が低下
③熱に弱い
80℃以上で素子の劣化が始まる
④放熱の必要性は白熱球や蛍光灯より高い
放熱装置などで放熱なし→効率の低下→寿命の短
縮→故障事故発生
エコ診断ネットワークジャパン作成
56
p.57
購入時の確認事項
○冷却フィンの面積の比較
○劣化対策(セラミック使用等・・・)の比較
○安定化電源の光素子ロット数の比較
(例 5∼6の光素子に1個の安定化電源)
究極は1素子に1個か?
エコ診断ネットワークジャパン作成
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付録 節電の事例(照明のLED化)
人感センサー付きLEDの使用
玄関、廊下、トイレ用
発熱の少ないLEDである
から安価にできる技術
出典 エコ診断ネットワークジャパン
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付録 LED寿命は総合的なもの
選定する時に注意すること。
①使用場所(必要な照明の品質)
②部品の種類(構造 セラミック使用等)
③放熱システムのチェック
LEDチップが重要(実物やパンフに記載は?)
(資料作成) 株式会社西日本エネルギー管理総合研究所
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付録 照度と作業量
照度を落とす
とパフォーマ
ンスが低下!
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付録 照明の省エネとは?
○単純に照度を落とすことではない。
適正な照度で、あるいは明るくして
①最大のパフォーマンスを出して利益拡大
②事故や怪我のない安全な社会システム
○最先端の照明設備へのチェンジ!が有効
エコ診断ネットワークジャパン作成
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付録 計測装置の設置!!
¡
温度計を一部屋に2個以上設置
①部屋の標準位置
エアコンの設定温度を見る
②暑そう、寒そうな位置
エネルギー損失を発見する。(プロの仕事人のワザ)
③そして、断熱を自分でする。(フィルム、断熱ポリ等)
日曜大工の店で1畳 350円程度+両面テープ
(資料作成) エコ診断ネットワークジャパン
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付録 負荷を減らすことが最大のポイント
¡
¡
¡
¡
¡
外気負荷∼導入外気量の適正化
∼排気量の適正化
日射負荷∼ブラインド活用、日射遮蔽フィルム
壁体負荷∼断熱
発熱負荷∼発熱量の低減、断熱
∼局所排気
照明∼高効率機器の採用 等々
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付録 外気負荷と二酸化炭素濃度
∼建築物環境衛生管理基準∼
項
目
基 準 値
①浮遊粉じんの量
0.15mg/m3以下
②一酸化炭素の含有率
10ppm以下
③二酸化炭素の含有率
1,000ppm以下
④温度
17℃以上、28℃以下
居室における温度を外気の温度より低くする場合は、
その差を著しくしないこと。
⑤相対湿度
40%以上、70%以下
⑥気流
0.5m/s以下
⑦ホルムアルデヒド
0.1mg/m3以下
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付録 熱源・熱搬送の省エネ
例)冷水出口温度の調整
5℃
図 遠心式冷凍機の冷水出口温度と圧縮機動力
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付録 ポンプ・ファンの省エネルギー
設置台数が多い
(電動機出荷台数の相手機械別出荷統計で30%以上がポンプ・送風機・圧縮機
が占めている。)
冗長設計の温床
(設備容量が実際必要な量より、選定過程で大幅な余裕率が加算され、
結果的に実効値が大きく定格値を下回る)
長時間運転している
(定常的に運転している例が多く、稼動状態が目に見えない)
改善が比較的簡単
(着手し易く、効果が直ぐに現れる)
水平展開し易い
(ユーティリティとして使われることが多く、類似設備、類似のシステムが多い)
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付録 インバータによる省エネルギー
関係式
f0:50
f0:50
f1:40
f2:30
風量、流量
Q∝(f1/f0)
Q=0.8Q0
Q=0.6Q0
揚程、圧力
H∝(f1/f0)2
H=0.64H0
H=0.36H
P∝ (f1/f0)3
P=0.51P0
P=0.22P0
軸動力
0
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付録 コンプレッサーの省エネ
1、エアー漏れ防止
2、吐出圧力は必要以上に上げない
3、取入れ空気は出来るだけ低い温度で
空気温度と所要動力比(乾き空気)
吐出圧力と動力比
140
1.2
120
1.15
動力比
動力比(%)
100
80
60
1.1
1.05
40
20
1
0
0
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
MPa
0.7
0.8
0.9
1
10
20
30
40
50
℃
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p.69
付録 デマンド計によるピーク管理
■デマンドコントローラのメリット
・契約電力の超過防止
■主な機能
表示:現在時刻/残り時刻、予測電力/調整
電力、現在電力等の表示
記録:
日報、月報等をプリントアウトできるも
のもある。また、PC取り込み可能なも
のもある。
デマンドコントローラの例
69
p.70
付録 ボイラの省エネ
■基準空気比(省エネ法別表第1(A)
負荷率
(単位:%)
電気事業用
蒸発量が 30 t/h 以
上のもの
蒸発量が10t/h 以上
30 t/h 未満のもの
蒸発量が 5 t/h 以上
10 t/h未満のもの
蒸発量が 5 t/ h 未満
のもの
小型貫流ボイラ( 注 1)
75~100
基準空気比)がポイント
基準空気比[ m]および酸素濃度 [%]
液体燃料
空気比(m)
酸素濃度(%)
1.0~3.5
1.05~1.2
気体燃料
空気比 (m) 酸素濃度(%)
1.0~1.9
1.05~1.1
50~100
1.1~1.25
1.9~4.2
1.1~1.2
1.9~3.5
50~100
1.15~1.3
2.7~4.8
1.15~1.3
2.7~4.8
50~100
1.2~1.3
3.5~4.8
1.2~1.3
3.5~4.8
50~100
1.2~1.3
3.5~4.8
1.2~1.3
3.5~4.8
100
1.3~1.45
4.8~6.5
1.25~1.4
4.2~6.0
(注1:バナー容量;重油換算50L/h以上が該当する。定格容量約800 kg/h以上のボイラが該当)
使った燃料の60∼75%は煙突から大気に熱として捨てられる
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