Document

Roche Applied Science
DIG アプリケーション マニュアル
for Nonradioactive
In Situ Hybridization
第 3版
謝 辞
Roche Applied Science は本マニュアル出版の実現にあたり、
ノンラジオアクティブ in situ ハイブリダイゼーションに関するバック
グラウンド情報をご提供いただいた執筆者各位に感謝の意を表
します。
使用目的
弊社製品は、生命科学研究のためのアプリケーションにのみ使用
されることを目的としています。
ヒトでの応用は目的外であるため試験されていません。従って人体
への直接または間接的にご使用されないようお願いします。
弊社製品の安全性について
使用説明書および製品ラベルには、
その使用において危険性の
ある品目について可能な限りの表示(有害性、刺激性、毒性な
ど)
をしています。
しかし、試薬によっては知見や情報のない品目も数多くありますの
で取り扱いには十分ご注意ください。
ヒト起源の製品について
弊社製品に含まれるヒト由来の製品は、Hbs抗原とHIV-1、HIV
-2、HCV 抗体の陰性であることが試験されています。
しかし、感染源の存在を完全に立証できる試験方法がないことか
ら、
ヒト起源の製品の取り扱いについては、感染の可能性のある
ヒト血清や血液検体に対して推奨される方法に従った操作を必ず
行うようにしてください。
ご使用にあたって
製品を安全にお取り扱い頂くため、使用説明書やラベル表示に従
ったご使用ならびに管理、保管ください。
当社は、弊社製品の誤用による事故について一切の責任を負い
ませんのでご了承ください。
© 2002 by Roche Diagnostics GmbH.
編 集 管 理:Doris Eisel
Stefanie Grunewald-Janho
B ettina Kruchen, Ph.D.
美 術 監 修:Fanz & Neumayer
Schifferstadt
レイアウトデザイン:ACTIVE ARTWARE Gruppe
および
Saarbrucken
タイプセッティング
目 次
目 次
Chapter 1
まえがき - In situ ハイブリダイゼーションについて
9 まえがき - In situ ハイブリダイゼーションについて
11 核酸のハプテンラベリングと検出について
15 ご自身のハイブリダイゼーション実験に適したラベリング方法の選び方
Chapter 2
In situ ハイブリダイゼーションのガイドライン
22 使用するテクニックの詳細
Chapter 3
核酸のハイブリダイゼーションとその概要
33 核酸のハイブリダイゼーションとその概要
Chapter 4
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
41 DIG-、ビオチン-、またはフルオレセイン-High Prime反応ミックスを用いた、
ランダムプライム法による 2 本鎖DNAのラベリング
43 PCR DIGプローブ合成キットまたはPCRラベリングミックスを用いた、2 本
鎖DNAのPCRラベリング
49 ニックトランスレーションミックスを用いた、ニックトランスレーション法に
よるin situ プローブ用の 2 本鎖DNAのラベリング
52 DIG、ビオチン、または蛍光分子ラベルされたdUTPを用いた、ニックトラ
ンスレーション法による 2 本鎖DNAのラベリング
54 DIG、ビオチン、またはフルオレセインによるRNAラベリングミックスを用い
た、in vitroトランスクリプションによるRNAラベリング
58 DIG-ddUTPまたはビオチン-ddUTPを用いた、オリゴヌクレオチド 3’
末端
ラベリング
60 DIG-dUTP、ビオチン-dUTP、またはフルオレセイン-dUTP混合液を用いた、
オリゴヌクレオチドのテーリング
63 DIGまたはビオチンを用いた、DNAまたはRNAのChem-Linkラベリング
65 DIGラベルされた核酸の収量検定
71 High Pure PCR Product Purification Kitを用いた、ラベルしたプローブの
精製
2
目 次
Chapter 5
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
78 DIG、ビオチン、または蛍光分子によりラベルされたDNAプローブを用い
たヒト細胞分裂中期染色体のin situ ハイブリダイゼーションと、蛍光分子
標識試薬を用いた検出
95 DOP-PCRと比較ジェノミックハイブリダイゼーション(CGH)を利用した
染色体アンバランスの検出
104 反復DNAプローブによるサスペンジョン状態のヒト染色体に対する蛍光 in
situ ハイブリダイゼーション
108 DIGラベルされたDNAプローブを用いた多糸染色体のノンラジオアクティ
ブ in situ ハイブリダイゼーションにおける、シンプルかつ効率的なプロト
コール
112 酵素を利用した細胞化学検出システムによる複数のターゲットDNAに対
する in situ ハイブリダイゼーション
124 アルカリホスファターゼを利用した蛍光検出システムによるDNA in situ
ハイブリダイゼーション
細胞を対象とした ISH
127 DNA in situ ハイブリダイゼーションとイムノサイトケミストリーを組み
合せた、核酸シーケンス、タンパク、および細胞調製中に取り込まれた
BrdUの同時検出
135 DNAプローブを用いた in vitro 培養細胞中のmRNAのin situ ハイブリダイ
ゼーション
139 DIGラベルされたオリゴヌクレオチドを用いた細菌単細胞の同定
組織を対象とした ISH
143 DIGラベルされたDNAプローブを用いた喉頭のパラフィン包埋組織中に
おけるHPV11 DNAの検出
149 DIGラベルされたRNAおよびオリゴヌクレオチドプローブを用いた組織切
片中のmRNAの検出
164 DIGラベルされたRNAプローブを用いた中枢神経系のパラフィン包埋試料
中におけるmRNA の検出
172 DIGラベルされたプローブを用いたRNA-RNA in situ ハイブリダイゼーション:
アルカリホスファターゼとインドキシルニトロブルーテトラゾリウム塩との
反応において、高分子量ポリビニルアルコールが及ぼす作用
178 フルオレセイン-12-dUTPまたは DIG-dUTP により末端テールされたオリゴ
ヌクレオチドを用いた組織中の神経ペプチドmRNA の検出
181 DIGラベルされたcRNAプローブを用いたRNA in situ ハイブリダイゼー
ション
189 DIGラベルされたRNAプローブを用いた心臓血管系の凍結切片上のmRNA
の検出
197 Arabidopsis の分子学的および生化学的な解析
3
目 次
ホールマウント ISH
208 Drosophila 胚中のmRNA.検出を目的としたホールマウントin situ ハイブリ
ダイゼーション
216 PCRによりDIGラベルされたDNAプローブを用いた Drosophila 胚における
even-skipped転写物の検出
220 Arabidopsis thaliana の間期核における反復DNAシーケンスのホールマウント
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(FISH)
Chapter 6
ご注文のためのインフォメーション
231 ご注文のためのインフォメーション
Chapter 7
索 引
237 索 引
Chapter 8
リファレンス
4
245 リファレンス(参考文献)
第 3 版では、以下の新しい情報が書き加えられています
第3版では、以下の新しい情報が書き加えられています
ノンRI in situ ハイブリダイゼーションアプリケー
ションマニュアルの第 1 版が発行された1992年以
来、in situ ハイブリダイゼーション
(ISH)
とノンRI
ラベリングは 共に、いずれも極めて広い分野で応
用されるようになりました。
本マニュアルの第 2 版は、その発展を反映したも
のでした。
弊社では皆様からのこれまでの反響を受け、第 3 版
の編集を進めてきました。
そして今回、第 2 版から若干の内容変更がなされた
第 3 版を刊行する運びとなりました。
また、アプリケーションの章
(Chapter 5)
に次の 3 報
を新たに加ました。
・「DIGラベルされたRNAプローブを用いた心臓血
管系の凍結切片上のmRNAの検出」
… 189ページ
・「Arabidopsis の分子および生化学解析」
… 197ページ
・
「Drosophila 胚中のmRNA検出を目的としたホー
ルマウントin situ ハイブリダイゼーション」
… 208ページ
Chapter 5 でご紹介する各アプリケーション内には
データ写真が少なくとも1 枚掲載されているため、
ご自身の実験結果の参考とすることが可能です。
上記の 3 報以外にも、Chapter 5 では次のトピック
をご紹介致します。
s同一サンプル中での最大12種類もの染色体ター
ゲットの検出(86ページ)
s縮重オリゴヌクレオチドプライマーによるポリ
メラーゼチェーンリアクション
(DOP-PCR)
と反
復 DNAプローブを用いた染色体不均衡の検出
(95ページ)
sISHとイムノサイトケミストリーを組み合せた、
mRNAおよびタンパクの同時検出
(164ページ)
sRNAプローブを用いたmRNA検出を改善するた
めのコツ(149, 172, 181, 197, および 208ページ)
sホールマウント標本中の反復 DNA 配列の局在の
同定(220ページ)
本マニュアルには、ISH用プローブのラベリング
および検出方法についての情報も盛り込まれてい
ます。ラベリングおよび検出には、1992年以降発
売されてきた弊社の製品群が使用されています。
これら製品群の使用により、ノンRIプローブを簡
単、迅速かつより効率よく調製・検出することが
可能となりました。製品のご注文に関する全ての
情報は、Chapter 6 を参照ください。ISH用プロー
ブのラベリングおよび検出のために、ご紹介した
い製品は次の通りです。
sランダムプライム法によるDNAプローブのラベリ
ング用として、DIG-、ビオチン-、およびフルオレ
セイン-High Prime 反応ミックス(Chapter 4 の操
作方法 I, 41ページ)
sPCRを用いたノンRIラベリングによるプローブ
調製用として、PCR DIGプローブ合成キットお
よびPCRラベリングミックス(Chapter 4 の操作
方法 II, 43ページ)
sニックトランスレーションによるDNAプローブ
のラベリング用として、ニックトランスレーショ
ンミックス(Chapter 4 の操作方法 III, 49ページ)
sin vitro transcriptionによるRNAラベリング用と
して、DIG、ビオチン、およびフルオレセイン
RNAラベリングミックス(Chapter 4 の操作方法
V, 54ページ)
s高感度なジゴキシゲニン・シグナルの免疫学的
増幅を行うための、DIG検出用蛍光抗体エンハ
ンサーセット(Chapter 5, 82ページ)
s高感度なジゴキシゲニン・シグナルの免疫学的増
幅を行うための、アルカリホスファターゼの蛍光
基質HNPP / Fast Red TR(Chapter 5, 124ページ)
5
まえがき
in situ ハイブリダイゼーションについて
1
Chapter 1 の内容
Chapter 1 の内容
まえがき - In situ ハイブリダイゼーションについて
1
11 核酸のハプテンラベリングと検出について
15 ご自身のハイブリダイゼーション実験に適したラベリング方法の選び方
8
まえがき in situ ハイブリダイゼーションについて
まえがき - In situ ハイブリダイゼーションについて
In situ ハイブリダイゼーションの技術により、形
態保存された染色体、細胞、または組織切片中に
おいて特異的な核酸シーケンスを検出することが
可能です。免疫組織化学と in situ ハイブリダイ
ゼーションとを併用する事により、顕微鏡下にお
ける形態学情報とDNA、mRNA、およびタンパク
レベルでの遺伝子活性とを結びつけることが可能
です。
In situ ハイブリダイゼーションのテクニックは、
Pardue and Gall(1969)および John et al.(1969)の
2グループにより独立して開発されました。当時
は核酸のラベルはラジオアイソトープ以外に方法
がなく、オートラジオグラフィーとはハイブリダ
イズしたシーケンスの検出のみを意味していまし
た。さらに、分子クローニングが可能でなかった
ことから、in situ ハイブリダイゼーションは一般
的な生化学的な手法で分離精製が可能なシーケン
ス(マウス・サテライトDNA、ウイルスDNA、リ
ボゾームRNAなど)に限られていました。
In situ ハイブリダイゼーション法は感度の高さと
幅広い応用範囲を持つにもかかわらず、その用途
は基礎研究分野に限られてきました。おそらく、
安全基準の必要性、限定された使用期間、オート
ラジオグラフィーに要する時間といったRIプローブ
の使用に伴う問題点が理由であると考えられま
す。さらに、放射崩壊に付随する散乱のため空間
的な解像度に限界がある事も考えられます。
しかし、安定なノンRIラベルの核酸プローブ調製
により、in situ ハイブリダイゼーションの一般的
な応用の妨げとなっていた主な障害を取り除けま
す。さらに、1 つの実験において異なるラベルを同
時に使用するという、新しいアプリケーションの
機会をもたらします。今日ではラベルの異なるプ
ローブに対する抗体を用いた高感度な検出システ
ムが多数発売されており、この方法のフレキシビ
リティをさらに向上させます。
本マニュアルでは、従来のRIに取って代わるノン
RI in situ ハイブリダイゼーションについて解説し
ます。
1
核酸分子のクローニングおよび RIラベリング技術
の改良により、この状況は劇的に変わりました。
例えば、数百 bp のDNAシーケンスを、オートラジ
オグラフィーにより中期染色体中から検出するこ
とが可能になりました
(Harper et al., 1981; Jhanwag
et al., 1984; Rabin et al., 1984; Schroeder et al.,
1984)
。また、RI in situ のテクニックにより、各細
胞からコピー数の少ないmRNA分子を検出するこ
とが可能になりました(Harper et al., 1986)。数年
前から、特にin situ でのmRNA 検出に化学的に合
成し、RIラベルされたオリゴヌクレオチドが使用
されるようになりました(Coghlan et al., 1985)。
9
まえがき in situ ハイブリダイゼーションについて
直接法と間接法
ノンRI ハイブリダイゼーションには、直接法と間
接法の 2 通りの方法があります。直接法では、検
出に用いられる分子(レポーター)を核酸プローブ
に直接結合させるため、ハイブリダイゼーション
反応の直後にプローブとターゲットとのハイブ
リッドを顕微鏡下で可視化させることが可能で
す。直接法では、プローブとレポーターとの結合
が厳しい条件下でのハイブリダイゼーションや洗
浄に耐えることが必要不可欠です。また、そのレ
ポーター分子がハイブリダイゼーション反応その
ものに干渉しないということがさらに重要と考え
られます。
Bauman et al.(1980, 1984)により開発されたRNA
プローブ末端の蛍光分子ラベリング法、および
Renz and Kurz
(1984)
により発表された核酸を酵素
で直接ラベルする方法は、上記の条件を満たして
います。DNAやRNAプローブのラベリングおよび
検出に利用可能な、蛍光分子ラベルされたヌクレ
オチドは弊社から発売しています。
1
上記のようなレポーター分子に対する抗体が手に
入れば、直接法から免疫化学的にシグナルを増幅
する間接法に取って代えることも可能です
(Bauman
et al, 1981; Landorp et al, 1984; Pinkel et al, 1986)
。
間接法では、アフィニティー細胞化学により検出
可能なレポーター分子を、化学的または酵素学的
方法によりプローブに導入させる必要がありま
す。直接法と同様に、ここでもラベルされたレ
ポーター分子がハイブリダイゼーション反応ある
いはその結果得られるハイブリッドの安定性に干
渉しないことが必要とされます。しかしまた、レ
ポーター分子に対する抗体のアクセスが可能であ
ることも必要です。このような条件を満たす修飾
ハプテンが数多く発表されてきました(Langer et
al., 1981; Leary et al., 1983; Landegent et al., 1984;
Tchen et al., 1984; Hopman et al., 1986;
Hopman et al., 1987; Shroyer and Nakane, 1983; Van
Prooijen et al., 1982; Viscidi et al., 1986; Rudkin and
Stollar, 1977; Raap et al., 1989)。中でも最も普及
したシステムの1 つが、弊 社 の ジ ゴ キ シ ゲ ニ ン
(DIG)システムです。このシステムの詳細につい
ては、本チャプターの後半で解説致します。
官能基
(第一級脂肪族アミノ基や SH 基など)
を含む
オリゴヌクレオチドの化学合成が発表されたの
は、何年も前のことになります。これらの官能基
がハプテン、蛍光分子、または酵素と反応するこ
とにより、in situ ハイブリダイゼーションの実験
に使用可能な安定したプローブを作成することが
可能となりました
(Agrawal et al., 1986; Chollet and
Kawashima, 1985; Haralambidis et al., 1987;
Jablonski et al., 1986)
。また、DIGシステムを用い
て修飾オリゴヌクレオチドを作成することも可能
です(Mü hlegger et al., 1990)。オリゴヌクレオチ
ド合成の自動化の普及により、オリゴヌクレオチ
10
ドプローブが組換えDNAテクノロジーを新たに取
り組む研究者の方々でも使用しやすくなったこと
から、今後幅広く使われていくのは間違いないも
のと思われます。
本マニュアルでは、次の2通りのラベリングシステ
ムに焦点を当てています。
s間接法として、ジゴキシゲニン
(および抗体によ
る検出)法、およびビオチン(およびストレプト
アビジンによる検出)法
s直接法として、フルオレセインまたはその他の
蛍光分子を直接結合させたヌクレオチドを使用
する方法
Chapter 6「ご注文のためのインフォメーション」
で
は、弊社がお届けするノンRIによるラベリングお
よび検出のためのキットおよび試薬が全てリスト
アップされています。
核酸のハプテンラベリングと検出について
核酸のハプテンラベリングと検出について
In situ ハイブリダイゼーションの実験で利用可能
なラベル法には非常に多くの種類があります。
本マニュアルのChaprer 5 では、以下に示す全ての
ラベル法の実例をご紹介致します。
1
ジゴキシゲニン
(DIG)
を用いたラベリング
本マニュアルでは、ジゴキシゲニン
(DIG)
システム
について主に解説致します。このシステムは弊社
により開発され、現在も拡充され続けています
(Kessler, 1990, 1991; Kessler et al., 1990; Mü
hlegger et al., 1989; Höltke et al., 1990; Seibl et
al., 1990; Mühlegger, et al., 1990; Höltke and Kessler,
1990; Rüger et al., 1990; Martin et al., 1990; Schmitz
et al., 1991; Höltke et al., 1992 and many more)。
DIG DNA Labeling and Detection Kitが、初のキッ
トとして1987年に導入されました。
検出感度は、抗DIG標識抗体をどの方法で可視化
させるかで変動します。例えば、アルカリホス
ファターゼ標識抗DIG抗体を、発色
(NBTとBCIP)
または蛍光(HNPP)用基質を用いて可視化させた
場合、検出感度は通常 0.1 pg(サザンブロットを対
象として)です。
DIGを用いたラベリング法は、ジギタリス科の植
物(Digitalis purpureaおよびDigitalis lanata, 図 1)
から分離されたステロイドがもとになっていま
す。自然界でのジゴキシゲニンの分布はジギタリス
の花および葉のみに限られているため、検出用特異
抗体である抗DIG抗体は、他の生物由来の物質とは
結合することはありません。
ジゴキシゲニンは、11炭素長のスペーサーアーム
を介してウリジンヌクレオチドのC-5位に結合して
います
(図 2)
。DIGラベルされたヌクレオチドは、
DNAポリメラーゼ(E. coli DNA ポリメラーゼ I、
T4 DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、逆
転写酵素、および Taq DNAポリメラーゼなど)、
RNAポリメラーゼ(SP6、T3、またはT7 RNAポリ
メラーゼ)
、ターミナルトランスフェラーゼにより
核酸プローブへ適切な密度で取り込まれます。
従って、ランダムプライム法によるラベリング、
ニックトランスレーション、PCR、3’
-末端ラベリ
ングまたはテーリング、あるいはin vitroトランス
クリプションにより、プローブをDIGラベルするこ
とが可能です。
図 1:ジギタリスの花(Digitalis purpurea)
DIG-NHSエステルまたはDIG Chem-Linkを使用し
て、化学的に核酸をラベルすることも可能です。
これらの方法によりラベルされたプローブの検出
には、アフィニティーの高い抗ジゴキシゲニン
(抗
DIG)
抗体にアルカリホスファターゼ、ペルオキシ
ダーゼ、フルオレセイン、ローダミン、または金
コロイドで標識されたものを用います。また、未
標識の抗ジゴキシゲニン抗体と標識二次抗体とを
組み合わせた検出も可能です。
11
核酸のハプテンラベリングと検出について
1
図 2:アルカリ安定性のジゴキシゲニン-UTP/ -dUTP/
ddUTP
ジゴキシゲニン-UTP(R1=OH, R2=OH)
ジゴキシゲニン-dUTP(R1=OH, R2=H)
ジゴキシゲニン-ddUTP(R1=H, R2=H)
DIGラベリングキットに含まれるラベリングミッ
クスには、DIGラベルされたウリジンとdTTPとが
特定の比率で含まれています。この比率により、
最適な感度のハイブリダイゼーションプローブが
作成されます。ほとんどのアプリケーションにお
いて、20から25ヌクレオチド毎に 1 つのDIGラベル
されたヌクレオチドが取り込まれたDNAが作成さ
れます。抗DIG標識抗体の大きさは約20ヌクレオ
チドの空間を占めるため、このラベリング密度
が、ハプテンであるジゴキシゲニンと抗DIG標識
抗体との立体的な相互作用に最適となります。
DIGシステムのキットおよび試薬の全製品につい
ては、Chapter 6 を参照ください。
12
核酸のハプテンラベリングと検出について
核酸のビオチンラベリング
ビオチン-dUTP
(図 3)
を用いた酵素反応による核酸
ラベリングは、David WardとYale大学の共同研究
者等により開発されました(Langer et al, 1981)。
さらに最近になって、ビオチン化されたアデノシ
ン- 3リン酸やシトシン- 3リン酸などのヌクレオチ
ドが合成されるようになりました
(Gebeyehu et al.,
1987)
。また、光化学的な方法
(Forster et al., 1985)
や、数多くの化学的なビオチン化法(Sverdlov et
al., 1974)
が発表されてきました
(Gillam and Tener,
1986; Reisfeld et al., 1987; Viscidi et al., 1986)。
また、Biotin Chem-Linkを用いて核酸を化学的に
ラベルすることも可能です。
1
図 3 :ビオチン-dUTP
基本的に、ビオチンはジゴキシゲニンと同様の方
法で使用することが可能です。ビオチンは抗ビオ
チン抗体によっても検出可能です。しかし、スト
レプトアビジンまたはアビジンの方が結合定数が
高いため繁用されています。アビジンは卵白由来
の68 kDのタンパクで、結合定数は25℃で10−15 M−1
を示します。
弊社から発売されているビオチン試薬については、
Chapter 6 を参照ください。
13
核酸のハプテンラベリングと検出について
核酸の蛍光ラベリング
蛍光ラベルされたヌクレオチド
(図 4)
は、もうひと
つの新しいノンRIラベリング法として1991年に弊
社から発売されました。フルオレセインラベルさ
れたヌクレオチドのアナログは、in situ ハイブリ
ダイゼーションの実験において直接法、間接法のい
ずれにも使用することが可能です
(Dirks et al., 1991;
Wiegant et al., 1991)。
1
標準的な技術
(Chapter 4 を参照ください)
を用いた
酵素反応により、フルオレセイン-dUTP/ -UTP/
-ddUTPを核酸に取り込ませることが可能です。
フルオレセインの直接ラベルには、イムノサイト
ケミストリーによる可視化の操作が不要で、かつ
バックグラウンドが低い利点があります。しか
し、ジゴキシゲニンやビオチンを用いた間接法に
比べ感度が低くなる場合があることが、一般的に
直接法の欠点とされています。直接法に代わり、
酵素標識された抗フルオレセイン抗体または未標
識抗体と蛍光ラベルされた二次抗体を用いて、フ
ルオレセインラベルされたヌクレオチドを検出す
ることも可能です。これらの方法による検出感度
は、他の間接法と同様となります。
テトラメチルローダミン- 5 - dUTP(赤色蛍光色素)
など、その他の蛍光分子でラベルされたヌクレオ
チドも、弊社から発売されています。
図 4 :フルオレセイン-dUTP
14
多重ラベリングと検出
標識抗体
ジゴキシゲニン、ビオチン、蛍光分子によりそれ
ぞれラベルされたプローブを組み合せて、同時に
複数のハイブリダイゼーションを実行し、異なる
染色体領域や異なるRNAシーケンスの局在を一度
の実験で調べることが可能です。異なる蛍光色素
で標識された抗体が揃って初めて、このようなマ
ルチプローブによる実験が可能となります。蛍光
色素には、フルオレセインまたはFITC(フルオレ
セインイソチオシアネート、黄色)
、ローダミンま
たはTRITC(テトラメチルローダミンイソチオシア
ネート、赤)、およびAMCA(アミノメチルクマリ
ン酢酸、青色)が含まれます。
このような多重のラベリングおよび検出の実験例
について、Chapter 5 で詳細を紹介しています。
それらの例では、2 種類、3 種類、および12種類の
異なるプローブを 1 回の実験で使用されています。
特異的なプローブとターゲットとのハイブリット
を可視化させるため、種々のレポーター分子を結
合した検出抗体が用いられます。一般によく使用
される標識抗体は、以下の通りです。
s酵素標識された抗体:通常、沈殿性の発色産物
を生成する基質を必要とします。
近年、沈殿性の蛍光産物を生成するアルカリホ
スファターゼ基質
(HNPP)
を弊社より発売してい
ます。これらの標識抗体が、一般的に in situ ハ
イブリダイゼーション実験で最も多く用いられ
ます。
s蛍光分子をラベルされた抗体:蛍光顕微鏡およ
び蛍光色素が発する特定波長の蛍光を可視化さ
せるためのフィルターを必要とします。
s金コロイド標識された抗体:主としてクリオス
タット切片の電子顕微鏡観察で使用されます。
ご自身のハイブリダイゼーション実験に適したラベリング方法の選び方
ご自身のハイブリダイゼーション実験に適したラベリング方法の選び方
ノート:このセクションで解説されるラベリング方
法の詳細については、Chapter 4 を参照ください。
1
DNAの均一(homologous)なラベリング方法
ランダムプライマーを用いたラベリング法により
調製されたプローブは、ヌクレオチドの取り込み
能が高く、かつラベルされたプローブの収量も高
いことから、ブロットへのアプリケーションに好
んで多く用いられます。ランダムプライム法によ
るラベリング反応では、テンプレートDNAを直鎖
化した後に変性させ、プライマーをアニーリング
させます。アニールしたプライマーの 3’
- OH末端
から、クレノー(Klenow)酵素が 1 本鎖のテンプ
レートDNAに対応する新しいDNA鎖を合成してい
きます。合成されるプローブのサイズは、約 200 ∼
1000 bpです。プレミックスのラベリング試薬
(DIG
-、ビオチン-、またはフルオレセインHigh Primeな
ど)
を用いた、ランダムプライム法により得られる
(テ
ノンRIラベルされたプローブの収量は 30 ∼ 70 ng
ンプレート10 ngを用いて 1 時間のインキュベーショ
ン)
から2.10 ∼ 2.65μg
(テンプレート3μgを用いて 20
時間のインキュベーション)
の範囲となります。
ニックトランスレーション反応では、スーパーコ
イルまたは直鎖化されたDNAのいずれもテンプ
レートとして利用可能です。D N a s e I を用いて
DNAにニックを入れた後、DNAポリメラーゼ I の
5’
→ 3’
エキソヌクレアーゼ活性によりニックが広
げられてギャップが形成されますが、同時にポリ
メラーゼ活性により新しいDNA鎖が合成され、ラ
ベルされたヌクレオチドが取り込まれていきま
す。この反応では、60分から90分後に最適なラベ
リングが得られます。ニックトランスレーション
反応により得られるプローブの鎖長は、約 200∼
500 bpとなります。
また、ポリメラーゼチェーンリアクション(PCR)
によってプローブを調製することも可能です。
PCRでは、2 種類のオリゴヌクレオチドプライマー
がそれぞれ反対側のDNA鎖にアニールし特定の
ターゲット・シーケンスを狭みます。そして耐熱
性ポリメラーゼ
(Taq DNAポリメラーゼなど)がそ
れぞれのプライマーを伸長します。一連のサイク
ル
(テンプレートの変性、プライマーのアニーリン
グ、およびプライマーの伸長)
の繰り返しにより、
ターゲットのシーケンスのコピー数は指数間数的
に増幅されます(2 0 サイクルでおよそ1 0 0 万コ
ピー)
。PCR反応中でラベルされたヌクレオチドを
取り込ませることにより、最少量の直鎖化プラス
ミド(10 ∼100 pg)またはジェノミックDNAのナノ
グラム量(1 ∼50 ng)からでも、ラベルされたプ
ローブを多量に作成することが可能です。増幅さ
れるプローブの鎖長は、各PCRプライマーの 5’末
端の位置により正確に定義されます。
したがって、適切なサイズのハイブリダイゼーショ
ンプローブを容易に作成することができます。
ノート:in situ PCRでは、インタクトな細胞また
は組織切片内部のターゲットシーケンスのPCR増
幅(およびラベリング)を可能にします。
In situ PCRの可能性と問題点の詳細については、
Komminoth and Long(1995)あるいは弊社の
「PCR
アプリケーションマニュアル」
を参照ください。
以上のDNAラベリング法のいずれでも、ラベルさ
れるDNAフラグメントの鎖長を自由に調節するこ
とができます。ニックトランスレーション反応で
は、DNase濃度を変えることによりフラグメント
サイズを調節できます。ランダムプライム法によ
るラベリング反応では、プライマー濃度を変える
ことによりフラグメントサイズを調節できます。
PCRでは、PCRプライマーのシーケンスを変えて
フラグメントサイズをコントロールできます。
ニックトランスレーションおよびランダムプライ
ム法によるラベリングのいずれも、大部分が相補
的な領域をオーバーラップする、不均一な鎖長の
プローブ群が生成されます。このことが、ハイブ
リダイゼーション実験においてシグナルの増強を
もたらすことがあります。
RNAの均一(homologous)なラベリング方法
DNAプローブとは対照的に、RNAプローブは直鎖
化されたテンプレートからin vitroトランスクリプ
ションにより合成されます。この場合、RNAポリ
メラーゼのプロモーターがテンプレートを含むベ
クターDNA上に存在することが必要です。DNAテ
ンプレートに相補的なRNAプローブを合成するに
は、SP6、T3、T7 RNAポリメラーゼが一般的に用
いられます。In vitroトランスクリプションによる
RNA合成は、1 ∼ 2 時間で完了します。合成された
転写産物は、プロモーターサイトから直鎖化に使
用した制限酵素サイトまでのシーケンスの完全な
コピーとなります。つまり、プローブのサイズは
直鎖化に用いた制限酵素によって決定し、すべて
のプローブが同一の鎖長をもつことになります。
RNAプローブは 1 本鎖です。ノンRIラベルされた
RNAプローブの収量は、1μgのテンプレートDNA
を用いた場合、約 10μgです。
15
ご自身のハイブリダイゼーション実験に適したラベリング方法の選び方
プローブ - ターゲット相互作用の安定性
プローブとターゲット間の結合力は、ハイブリダ
イゼーション実験において重要な役割を果たしま
す。結合の強さはRNA-RNA、DNA-RNA、DNADNAの順に弱くなります(Wetmur et al., 1981)。
またハイブリッドの安定性は、フォルムアミド濃
1
度、塩濃度、あるいはハイブリダイゼーション温
度などの、ハイブリダイゼーション条件によって
も左右されます(詳細はChapter 3 を参照くださ
い)。
オリゴヌクレオチドのノンRIラベリング方法
合成オリゴヌクレオチドには以下の利点がありま
す。自動合成機により容易に合成することがで
き、低分子かつ 1 本鎖です。サイズの小さいオリ
ゴヌクレオチドは浸透に優れており、そのことが
in situ ハイブリダイゼーションを成功させる 1 つ
の要因であると考えられています。
しかし、サイズの小さいオリゴヌクレオチドは、
通常のcDNAプローブと比べてターゲットのシー
ケンスを網羅する範囲が狭いという問題点があり
ます。最近の研究成果では、オリゴヌクレオチド
の浸透性の高さは、先述の問題点を補うことが示
唆されています。オリゴヌクレオチドプローブは
1 本鎖であることから、 再会合
(renaturation)
の可
能性はありません(Chapter 3 を参照ください)。
オリゴヌクレオチドは、蛍光色素または酵素の直接
ラベル、あるいはビオチンやジゴキシゲニンなどの
ハプテンの直接ラベルを行うことが可能です。ラベ
ルされたオリゴヌクレオチドは、ハイブリダイ
ゼーション後にアフィニティー細胞化学により可
視化されます。ラベリング反応は、化学的または
酵素的な方法のいずれかを用いて行われます。
化学的なラベリングは、オリゴヌクレオチド合成
の最終ステップで活性アミノ基または活性SH基を
導入します。精製後、活性化オリゴヌクレオチド
をDIG-NHSエステルのようなハプテンやレポー
ター分子を用いて修飾します。
また別法として、非共有結合により複合体を形成
するDIGまたは Biotin Chem-Linkを利用する化学
的なラベリングが挙げられます。
本マニュアルでは、酵素を用いたラベリングに限
定して紹介しています。このアプローチにはターミ
ナルトランスフェラーゼ
(terminal deoxynucleotidyl
transferase)
を用いて合成オリゴヌクレオチドの 3’
末端にDIG-dUTPまたはDIG-ddUTPを付加しま
す。この方法はオリゴヌクレオチドの合成と誘導
体の合成を必要としないことから、スケールの小
さいプローブ作成に適しています。
1本鎖プローブと2本鎖プローブの比較
Chapter 3 に述べる通り、2 本鎖プローブを用いた
in situ ハイブリダイゼーションでは多くの競合反
応が起こります。したがって、1 本鎖プローブには
次のような利点があります。
s溶液中で自己再会合
(self-annealing)
を起こさない
ため、プローブが消費されることはありません。
s溶液中で大きなコンカテマーが形成されること
はありません。このような鎖状の分子は、切片
や染色体への浸透度が低いとされています。
DNA-DNA の in situ ハイブリダイゼーションで
は、 in situ でのターゲットDNAの再会合を防ぐこ
とはできません。その理由はターゲット:プロー
ブのin situ ハイブリッドとターゲットDNA自身の
熱安定性が同様だからです。しかし、in situ での
自己再会合が起こるとすれば、おそらく反復シー
ケンスに限られると考えられます。反復シーケンス
の場合が部分的に相補性のある可能性が最も高い
からです。
16
また、in situ でのターゲットDNAの再会合は、1 本
鎖RNAプローブを使用することにより防ぐことが
可能です。DNA-RNA ハイブリッドは DNA-DNA ハ
イブリッドに比べ熱安定性がより高いことから、
DNA-DNA ハイブリッドが形成しないような条件
下でのハイブリダイゼーションを行うことで DNARNA ハイブリッドのみを形成させることが可能で
す。
ご自身のハイブリダイゼーション実験に適したラベリング方法の選び方
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18
Chapter 2 の内容
Chapter 2 の内容
In situ ハイブリダイゼーションのガイドライン
22 使用するテクニックの詳細
2
20
In situ ハイブリダイゼーションのガイドライン
In situ ハイブリダイゼーションのガイドライン
In situ ハイブリダイゼーションのプロトコール
は、下記の一般的なアウトラインに則ってデザイ
ンされています。
sスライドの調製と試料の固定
sスライド上の試料の前処理
例えば細胞および組織のパーミアビライゼーション
sin situ におけるターゲットDNAの変性 (mRNAターゲットでは不要)
sプローブの調製
sin situ ハイブリダイゼーション
sハイブリダイゼーション後の洗浄
sイムノサイトケミストリー
s顕微鏡観察
2
ここでは、上記すべてのステップを詳しく解説し
ます。この解説を参考にすれば、それぞれの in situ
ハイブリダイゼーション実験において、ある操作
ステップを行う必要があるかどうかをご自身で容
易に判断することができます。
21
使用するテクニックの詳細
使用するテクニックの詳細
2
スライドの調製
固 定
染色体の伸展標本の作成には、スライドガラスを
アルコール/エーテル
(1:1)
で清浄するのみで十分
です。組織切片の場合は、洗浄の操作間に切片が
剥がれてしまうことがあるため、ポリリジンまた
はグルタルアルデヒドで活性化したゼラチンクロ
ム酸アルミニウムをコーティングしたスライドを
使用します。
形態保持のため、生物試料を固定しなければなり
ません。化学的な観点からでは、使用する固定方
法のタイプにはほとんど制限はありません。その
理由は以下の通りです。
s 塩基対の相補性に関与する官能基は、2 本鎖DNA
の二重らせん構造内にあるため固定剤から保護
されていること
sRNAは架橋型の固定剤とほとんど反応しないこと
s固定剤の反応は可逆反応であること
(フォルムアル
デヒドを使用する場合など)
細胞分裂中期染色体の伸展標本には通常、酢酸/メ
タノール固定で十分です。パラフィン包埋組織切
片にはフォルマリン固定を用います。4 % フォルム
アルデヒドまたはBouinの固定液で30分間固定した
凍結切片や、同様にパラフォルムアルデヒド蒸気で
固定した凍結切片でも良好な結果が得られます。
また、組織を凍結乾燥することも可能です。
DNAあるいはRNAのターゲットシーケンスはタン
パクに取り囲まれているため、これらタンパクが
過剰に架橋されるとターゲット核酸がマスクされ
てしまうことに注意を払わなければなりません。
したがって、プローブの透過性を良くするための
パーミアビライゼーション操作がしばしば必要と
なります。
全ての基質に対して使用可能な固定法のプロト
コールは未だ発表されていません。
固定と前処理のプロトコールは、アプリケーショ
ンに応じて最適化させなければなりません。
22
使用するテクニックの詳細
スライド上の試料の前処理
内在性酵素の不活化
プロテアーゼ処理
ラベルとして酵素を使用する場合、試料に内在す
る酵素を不活化する必要があります。ペルオキシ
ダーゼは、切片を1% H2O2で30分間処理することで
不活化されます。
アルカリホスファターゼは、基質溶液中にレバミ
ゾール
(levamisole)
を加えることもありますが、内在
性のアルカリホスファターゼは通常ハイブリダイ
ゼーション中に失活するため、この操作は必ずしも
必要ではありません。
プロテアーゼ処理は、ターゲットの核酸を取り囲
むタンパクを消化して、ターゲットへのプローブ
の到達を容易にする目的で行ないます。調製試料
を最大500μg/ml 濃度のプロティナーゼ K(実験に
応じて最適な濃度を決定する必要があります)
を含
む20 mM Tris-HCl、2 mM CaCl2、pH 7.4で 37℃、
7.5∼30分間処理します。例えば、染色体や単離し
た核の場合、プロテアーゼ消化の初期条件を最大
1μg/ml の濃度で 7.5分間とします。フォルマリン
固定標本の場合、5∼15μg/ml 濃度で15∼30分間
で通常良好な結果が得られます。
RNase処理
RNase処理は内在するRNAを分離するため、DNADNAハイブリダイゼーションでのシグナル-ノイズ
比が改善されます。また、(m)RNAをターゲット
とするハイブリダイゼーションのコントロールと
して使用することも可能です。処理方法として、
調製試料をDNaseフリーのRNase(100μg / ml)を
含む 2 × SSC 中で 37℃、60分間インキュベートしま
す
(SSCの組成は、150 mM NaCl、15 mMクエン酸
ナトリウム、pH 7.4)。
塩酸処理
あるプロトコールでは、200 mM HCl で 20∼ 30分
間の処理を行うステップが含まれています。酸の
正確な作用については不明ですが、タンパクの抽
出やターゲットシーケンスの部分的な加水分解
が、シグナル-ノイズ比の改善に貢献していると考
えられています。
2
フォルマリン固定パラフィン包埋組織切片は、ペ
プシンを用いたプロテアーゼ処理によっても非常
に良好な結果がもたらされます。ペプシン消化では
通常、500μg / ml のペプシンを含む 200 mM HCl
中で標本を37℃、30分間インキュベートします。
染色体伸展標本のペプシン処理については、93
ページを参照ください。
結合組織や肝臓の標本で高いバックグラウンド反
応が見られる場合、コラゲナーゼやディスパーゼ
のような他の加水分解酵素が用いられることもあ
ります。
また、凍結と融解を繰り返すことにより、プロー
ブの組織内への浸透を改善することも行われてい
ます。
界面活性剤処理
固定、脱水、包埋および内在性酵素の不活化など
の操作ステップでも膜脂質成分が抽出されない場
合、Triton X-100、ドデシル硫酸ナトリウム
(SDS)、
または他の界面活性剤を用いた前処理を行うこと
もあります。
23
使用するテクニックの詳細
2
プレハイブリダイゼーション
ハイブリダイゼーション
バックグラウンド染色を防ぐため、しばしばプレ
ハイブリダイゼーションを行なう必要がありま
す。プレハイブリダイゼーション溶液の組成は、
ハイブリダイゼーション溶液からプローブとデキ
ストラン硫酸を除いたものです。
ハイブリダイゼーション溶液の組成およびハイブリ
ダイゼーションのカイネティクスやハイブリッドの
安定性については、Chapter 3を参照ください。
プローブとターゲットの変性
ハイブリダイゼーション後の洗浄
染色体DNAのin situ ハイブリダイゼーションで
は、ターゲットDNAを変性しなければなりませ
ん。一般的には、そのような処理を行なうと染色
体の形態が損なわれてしまう場合があるため、実
際にはハイブリダイゼーションのシグナルと形態
の保存の両者間で妥協点を見出さなくてはなりま
せん。
従来、アルカリ変性が使用されてきました。熱変
性もまた、実験上の簡便性と効率の良さから使用
されるようになりました。
熱変性の最適条件を見出すためには、時間と温度
を変化させて評価を行います。
ラベルされたプローブは、プローブのシーケンス
と完全に相補性がなくても部分的にホモロジー
のあるシーケンスと非特異的にハイブリダイズす
ることがあります。このようなハイブリッドは、
完全に相補性をもつハイブリッドと比べて安定性
が低くなります。そのため不安定なハイブリッド
は、ストリンジェンシーを変えて洗浄することに
より除去できます(Chapter 3 も参照ください)。
フォルムアミド濃度、塩濃度、および温度により
洗浄のストリンジェンシーを操作することが可能
です。通常50%フォルムアミドを含む 2 × SSC 中に
よる洗浄で十分です。
アプリケーションによっては、洗浄のストリン
ジェンシーを高くしなければならないこともあり
ます。しかし、洗浄条件のストリンジェンシーよ
りも、ハイブリダイゼーション条件のストリン
ジェンシーを調節した方が望ましいでしょう。
熱変性では、プローブと染色体のターゲットDNA
とを同時に変性させることができます。
これを行なうには、プローブをスライド上に滴下
し、カバーグラスをかぶせます。スライドをオー
ブン内で80℃、2 分間加温して変性させた後、37
℃まで冷却します。組織切片の場合は必要に応じ
て80℃での変性時間を10分間まで延長します。
競合in situ ハイブリダイゼーションでは、ラベル
されたプローブが未ラベルの競合DNAと再アニー
ルする可能性があるため、染色体標本とプローブ
の変性は別々に行ないます。
24
使用するテクニックの詳細
イムノサイトケミストリー
本マニュアルでは、ジゴキシゲニン、ビオチン、お
よび蛍光色素を使用したイムノサイトケミストリー
(免疫細胞化学)による操作方法をご紹介します。
これらを適宜使用することにより、シグナルの検
出に用いるレポーター分子と検鏡する顕微鏡の種
類に応じた幅広い選択肢がもたらされます。
2
ブロッキング反応
高いバックグラウンドを取り除くために、免疫学
的な検出操作の前にブロッキングステップを行な
います。
例えば、ビオチンによる検出の場合、Tween 20 と
BSAを含む PBS(モノクローナル抗血清を用いる場
合)
またはTween 20 と正常血清を含むPBS(ポリク
ローナル抗血清を用いる場合)
が使用されます。
ジゴキシゲニンによる検出の場合、通常
(BSAや正
常血清に代わり)
ブロッキング試薬を含む Tris-HCl
バッファーが使用されます。
また、抗原/ハプテンの結合が塩濃度の高い条件下
でも影響を受けない場合には、0.4 M NaCl を加える
ことによりバックグラウンドが抑えられることもあ
ります。
標準的な反応では、ターゲットとする組織、細
胞、または染色体標本をブロッキングした後、標
識抗体溶液と37℃、30分間(室温では 2 時間)モイ
ストチャンバー内でインキュベートします。その
後、Tween 20を含むバッファーでスライドを 3 回
洗浄します
( 1 回につき5 ∼10分)
。
蛍 光
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション
(FISH)
で有用
な蛍光色素として、青色蛍光色素 AMCA(アミノ
メチルクマリン酢酸)
、緑色蛍光色素フルオレセイ
ン、および赤色蛍光色素 CY3、ローダミン、また
はテキサスレッドがあります。最近、赤外線領域
の蛍光を発する色素のFISHへの応用が報告されて
います(Ried et al, 1992)が、このシグナルの可視
化には赤外線感受性カメラが必要となります。
蛍光スペクトルが重ならない数種類の蛍光色素を
用いて複数のシグナルを同時検出する、FISHが
ルーチン実験として可能となっています。これら
蛍光色素全般を使用した実験方法の詳細は、
Chapter 5 で紹介致します。
色
最大励起波長(nm)
最大蛍光波長(nm)
AMCA
青
399
446
フルオレセイン
緑
494
523
Cy3
赤
552
565
ローダミン
赤
555
580
テキサスレッド
赤
590
615
表 1:FISH 解析に使用される蛍光色素のスペクトル特性
25
使用するテクニックの詳細
ローダミン、フルオレセイン、およびクマリンを
ベースとする蛍光色素は可視光範囲での主要な 3
色をカバーします。励起および蛍光フィルターや
リーフミラーを適切に使用することにより、クロ
ストークなしに 3 色のFISHを行なうことが可能で
す。色によるターゲットの識別能を高めるため
に、コンビナトリアル(combinatorial)なラベリン
グ方法が開発されています(Niederlof et al., 1990;
Ried et al., 1992; Wiegant et al., 1993)。nを使用す
る色数とした場合、ラベリング方法の多様性は 2 n - 1
となります。
2
2 種類のハプテンを異なる比率でラベルしたハイ
ブリダイゼーションプローブから一定の比率で蛍光
シグナルが得られることが分かると、コンビナト
リアルな実験アプローチを更に発展させたラベリ
ング比率を変える方法も現れました(Nederlof et
al., 1992)
。ラベリング比率を変える方法では様々
な色の蛍光を組み合わせ、蛍光強度の比をそれぞ
れのプローブの同定に利用します。このアプロー
チにより、12種類の異なるプローブを同時に同定
することを可能としました
(Dauwerse et al., 1992)
。
この方法の詳細については、コンビネーションお
よび比率を変えたラベリングについて解説された
論文を参照ください(Wiegant and Dauwerse,
1995)。
DNAの蛍光カウンター染色には、赤色蛍光を発す
るヨウ化プロピディウム
(PI)
または青色蛍光を発す
るDAPIが用いられます。最近、緑色蛍光を発する
YOYO-1(Molecular Probes, Inc., USA)
など新しい
カウンター染色用試薬も導入されています。
蛍光色素の褪色を遅らせるため、封入剤に褪色防
止剤を加えておく必要があります。蛍光ラベルを使
用した場合には、Vectashield(Vector Laboratories)
を褪色防止剤としてお勧めします。このDNAカウ
ンター染色剤は、封入剤中に直接溶解する(40 ng
DAPI/ml; 100 ng PI/ml; or 0.1μM YOYO-1/ml)か
または蛍光標本をまずカウンター染色し、続いて
Vectashieldで封入します。必要に応じて、マニ
キュアでスライドグラスとカバーグラスの隙間を
シールします。
酵 素
イムノサイトケミストリーに通常用いられている
酵素であれば、どれでも使用できます。以下に、
ペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼ
の例をご紹介します。
ダーゼとDABとの反応は、アルカリホスファター
ゼによる青色の発色反応と対照的な発色を呈すた
め、2 重ハイブリダイゼーションでこれら2 種類の
酵素を両方使用することが可能です。さらに、両
検出法は明視野における反射能を兼ね備えていま
す。これらの反応は金または銀により増強するこ
とが可能で(Gallyas et al., 1982; Burns et al.,
1985)
、重金属イオンを用いて発色を変えることも
可能です(Hsu and Soban, 1982; Cremers et al.,
1987)。
ペルオキシダーゼ反応に明視野顕微鏡を用いる場
合、以下のペルオキシダーゼ基質溶液を調製しま
す:10 mMイミダゾールを含む50 mM Tris-HCl, pH
7.4 中に0.5 mg /ml ジアミノベンチジンを溶解させ
た溶液。この溶液を使用する直前に、0.05% のH2O2
を加えます。ターゲットを含む試料またはコント
ロールを、この基質溶液で 2 ∼30分間インキュ
ベートします(時間はシグナル-ノイズ比に依存し
ます)
。ペルオキシダーゼ反応中の切片を顕微鏡下
で観察しながら反応時間を決定することをお勧め
します。反応を停止させるには、試料を水洗いし
ます。必要に応じてギムザ溶液を用いてカウン
ター染色します。
反射型顕微鏡
(reflection contrast microscopy)にペ
ルオキシダーゼを使用する場合、以下のペルオキ
シダーゼ基質溶液を調製します:50 mM Tris-HCl,
pH 7.4 中に0.1 mg /ml のジアミノベンチジンを溶
解させた溶液。この溶液を使用する直前に、0.01%
のH 2 O 2 を加えます。通常の反応時間は10分間で
す。水を用いて反応を停止させ、エタノールを用
いて脱水させた後、スライドを包埋せずに油浸レ
ンズで観察・評価します。
アルカリホスファターゼを使用する場合、以下の基
質溶液を調製します:200 mM Tris-HCl、10 mM
MgCl2、pH 9.2 中に0.16 mg /ml の 5 - ブロモ - 4 -ク
ロロ- 3 -インドリルリン酸(BCIP)と0.33 mg /mlの
ニトロブルーテトラトゾリウム塩
(NBT)を溶解さ
せた溶液。反応時間は、酵素反応中に顕微鏡下で
観察しながら、シグナル-ノイズ比により反応時間
を決定します。反応溶液は(暗条件下で)安定で
す。最終的な反応産物(NBTフォルマザン)
も反射
性を有します。
最近発表されたアルカリホスファターゼ基質
(HNPP や Fast Red TR)
もまた、アルカリホスファ
ターゼによりラベルされた物質の蛍光検出に使用
することが可能です。蛍光顕微鏡を用いた検出で
は、以下の基質溶液を調製します:ジメチルフォ
ペルオキシダーゼ(POD)は、ジアミノベンチジン
ルムアミド中に10 mg /ml HNPP、または再蒸留水
(DAB)
/イミダゾール反応を利用します
(Graham and
中に25 mg /ml Fast Red TRを溶解させた溶液。
Karnovsky, 1966)。アルカリホスファターゼ(AP)
HNPP または Fast Red TR について詳しくは、本マ
は、5 -ブロモ- 4 -クロロ- 3 -インドリルリン酸/ニト
ニュアルの Chapter 5、124ページを参照ください。
ロブルーテトラゾリウム(BCIP/ NBT)反応を使用
します。これらの発色検出法の利点は、ターゲッ
トの局在をつきとめる高い能力、高感度(De Jong
et al., 1985; Straus, 1982; Scopsi and Larson, 1986)
、
および沈殿物の安定性にあります。ペルオキシ
26
使用するテクニックの詳細
観察に使用される様々な顕微鏡
明視野顕微鏡(Brightfield microscopy)
明視野顕微鏡では、標本を通過する光を直接受け
取ることにより画像が得られます。
ルーチンのアプリケーションの大部分では、明視
野顕微鏡によるin situ ハイブリダイゼーションの
結果の評価が好まれています。それは検鏡する標
本が永久保存することが出来るからです。しか
し、多くのアプリケーションでは更に感度
(シング
ルコピー遺伝子の局在を調べるには数アトグラム
のDNA検出能力が必要となります)が要求される
ため、より精度の高い顕微鏡が必要とされる場合
があります。
暗視野顕微鏡(Darkfield microscopy)
入射光は標本の側面から照射され、対物レンズに
は散乱光のみが入るようになっています。従って、
標本中のシグナルは黒のバックグラウンドに対し
て明るく光る点として観察されます。
暗視野顕微鏡は、低倍率で広い視野を観察するこ
とが可能であるため、RI in situ ハイブリダイゼー
ション実験において幅広く用いられています。こ
のアプリケーションでは、銀粒子の分布は高いコ
ントラストで観察されます。
反面、このタイプの顕微鏡はノンRI in situ ハイブ
リダイゼーションでのシグナル検出の目的でほと
んど用いられていません
(Heyting et al., 1985)
。し
かし、Garson et al.(1987)
により、シングルコピー
遺伝子の検出に位相差顕微鏡を用いた例が報告さ
れています。
に必要であることが示されています
(Cornelese ten
Velde et al., 1988)。
蛍光顕微鏡(Fluorescence microscopy)
蛍光顕微鏡には、蛍光色素を励起させるための光
源と、蛍光色素から発する蛍光を高率に通過させ
る特別なフィルターから構成されています。通
常、検鏡前に抗褪色剤を加える必要があります。
蛍光顕微鏡は、ノンRI in situ ハイブリダイゼーショ
ンには欠かせない装置です。それは非常に高感度
であるからです。
また、異なる 3 種類の蛍光色素を同時に励起させ
ることができるので、複数ターゲットの多重検出
アプリケーションを行えます。さらに、オプショ
ンとして高感度画像取込システムや簡便な蛍光シ
グナル定量化システムを利用することにより、蛍
光顕微鏡の用途は更に広がります。
2
デジタル顕微鏡(Digital imaging microscopy)
デジタル顕微鏡は、一般的な顕微鏡では捉えられ
ないシグナルを検出することが可能です。また、
画像処理技術により、シグナル-ノイズ比を高めた
り、定量的データの測定をも可能とします。最高感
度のシステムである冷却型CCD(charged coupled
device)
カメラは、幅広い波長範囲の発光フォトン
を高率にカウントします。このシステムは 2 次元
解析装置として使用されます。3 次元解析には、共
焦点レーザー走査型顕微鏡が使用されます。
電子顕微鏡(Electron microscopy)
位相差顕微鏡(Phase contrast microscopy)
位相差顕微鏡では、2 種類の波長の組み合わせに
より生じる干渉作用を利用します。例えば、光が
細胞に比較的厚みのある部分や高密度な部分
(核な
ど)
を通過すると、隣接する細胞質の密度の低い領
域を通過した光よりも位相がずれます。位相差顕
微鏡は、酵素反応による検出にしばしば用いられ
ています。
電子線は光よりも短波長(0.004 nm)であるため、
電子線を利用することにより顕微鏡の解像度は向
上します。ほとんどの最新型電子顕微鏡では、実
質的な解像力は 0.1 nm です。電子顕微鏡を用いる
ことにより、精度の高い細胞構造を得ることが可
能です。このような解析では、特殊な標本作製方
法が必要とされます。詳しくはChapter 5 を参照く
ださい。
反射型顕微鏡(Reflection contrast microscopy)
反射型顕微鏡は位相差顕微鏡とよく似ています。
この方法では、直接発光する光と標本から反射され
る光の波長のずれを測定しています。
Bonnet
(公式発表ではない)
は反射型顕微鏡
(Ploem,
1975; Van der Ploeg and Van Duijn, 1979; Landegent
et al., 1985a)を用いて、DAB/ペルオキシダーゼ反
応産物がとても微量に存在する
(局所での吸光が低
い、典系型的には A<0.05)
場合に明瞭な反射を示す
という重要な発見を報告しました。この性質によ
り、反射型顕微鏡装置を用いたノンRI による初め
てのシングルコピー遺伝子検出に成功しました
(Landegent et al., 1985b; Hopman et al., 1986b;
Ambros et al., 1986)。反射型顕微鏡でのDAB画像
形成の研究から、検体が薄いこと、DAB産物の局
部での吸光度が低いことが最良の結果を得るため
27
使用するテクニックの詳細
フローサイトメトリー
フローサイトメトリーでは、個々の細胞の蛍光を
非常に高速で測定することが出来るため、in situ
ハイブリダイゼーション・シグナルの定量化に多
くの利点をもたらします。浮遊細胞における蛍光
in situ ハイブリダイゼーションの方法が報告され
(Trask et al., 1985)
、この研究分野での更なる発展
が非常に重要なものとなるでしょう。
28
↓
↓
↓
蛍光分子で直接ラベル
されたプローブを蛍光
顕微鏡観察する
プローブ
a)
プローブの選択
- 2 本鎖:DNA、cDNA
- 1 本鎖:RNA、オリゴヌクレオチドDNA
b)
プローブの調製
- DNA:フラグメントの単離(オプション)
- cDNA:クローニング
- RNA:トランスクリプションベクターのクローニング
c)
プローブのラベリング
- 2 本鎖DNA:ランダムプライム法、ニックトランス
レーション、PCR
- RNA:in vitroトランスクリプション、RT-PCR
- オリゴヌクレオチド:末端ラベリングまたはテー
リング
ハイブリダイゼーション条件の決定など
- ハイブリダイゼーション温度、pH、フォルムアミドの
使用、塩濃度の決定
- ハイブリダイゼーション溶液の組成
- プローブ濃度
↓ ↓
スライド/カバーガラスの準備
- スライドのゼラチン処理またはポリリジン処理
- カバーガラスのシリコン処理
↓
スライド上の標本の固定
- 沈殿による固定
(エタノール固定など)
- クロスリンク
(架橋)
による固定
(フォルムアルデヒドなど)
↓
標本の前処理
(オプション)
a)
バックグラウンドを防ぐための処理
- 内在性酵素の不活性化
- RNase処理
b)
パーミアビライゼーション
- 酸希釈液
- 界面活性化剤 /アルコール
- プロテアーゼ
↓
プレハイブリダイゼーション
(オプション)
プレハイブリダイゼーション溶液
(プローブを含まない
ハイブリダイゼーション溶液)
を用いて、ハイブリダイ
ゼーションと同じ温度で標本をインキュベートします。
↓
プローブおよびターゲットの変性
- pHまたは熱による変性
- プローブとターゲットとの同時変性または別々に変性
(2本鎖の場合)
↓
ハイブリダイゼーション
溶液の主な組成は以下の通りです:
- Denhardt's混合液
(フィコル、BSA、PVP)
- ヘテロガスな核酸
(ニシン精子DNA、tRNA、競合DNAなど)
- リン酸ナトリウム、EDTA、SDS、塩
- フォルムアミド
- デキストラン硫酸
↓
ハイブリダイゼーション後のステップ
- 1 本鎖特異ヌクレアーゼを用いた処理
(オプション)
- ストリンジェンシー洗浄
↓
免疫検出
- ブロッキングのステップ
- 抗体とのインキュベーション
- 発色基質または蛍光顕微鏡
- カウンター染色
- 封入
↓
検 鏡
- 結果の顕微鏡を用いた解析
↓
評 価
↓
In situ ハイブリダイゼーションのフローチャート
2
ハイブリダイゼーションの特異性の検定
(コントロール)
- ヌクレアーゼ 処理
- 複数のプローブの使用
- ヘテロガスな核酸 /ベクターの使用
使用するテクニックの詳細
、
リファレンス
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29
2
30
核酸の
ハイブリダイゼーションと
その概要
3
Chapter 3 の内容
Chapter 3 の内容
核酸のハイブリダイゼーショとその概要
33 核酸のハイブリダイゼーションとその概要
3
32
核酸のハイブリダイゼーションとその概要
核酸のハイブリダイゼーションとその概要
このチャプターでは、ハイブリダイゼーション溶
液中の種々の組成が、再会合
(renaturation)
や溶液
中でフリーのDNAハイブリッドの熱安定性におよ
ぼす影響について解説致します。ここで述べる特
性は、フィルターハイブリダイゼーションやin situ
ハイブリダイゼーションにより固相化された核酸
でも、ほぼ同様となるはずです。その特性に大き
な違いがあるとすれば、反応カイネティクスによ
ると考えられます。より詳しいバックグラウンド
情報については、以下の文献を参照ください:
Casey and Davidson(1976), Cox et al.(1984),
Flavell et al.(1974), Hames and Higgins(1985),
Maniatis et al. (1982), Raap et al. (1986),
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(1975)。
3
ハイブリダイゼーションに影響する主なパラメーター
ハイブリダイゼーションは、変性DNAが相補的な
鎖と融解温度(Tm)よりも若干低い温度条件下で 2
本鎖を形成する性質によるものです。
このTmとは、DNAの半数が1 本鎖(変性)として存
在する温度を指します。Tm 値は様々な生物試料か
ら分離されたジェノミックDNAにより異なりま
す。例えば、肺炎球菌(Pneumococcus)のDNAで
はTm は85℃、セラチア菌(Serratia)のDNAでは94
℃です。Tm は260 nm の紫外光吸収を測定すること
で、算出できます。DNAの安定性はGC含量に直
接依存しています。DNA中のGC塩基対のモル比
が高くなると、融点も高くなります。
Tm とDNAの再会合は、原則的に以下の 4 つのパラ
メータに影響を受けます。
s温 度
s pH
s 1 価の陽イオン濃度
s有機溶媒の存在
1 価の陽イオン
1 価の陽イオン
(ナトリウムイオンなど)
は核酸
(主
にリン酸基において)
と静電気的に相互作用するの
で、塩濃度を高くすることで 2 本鎖間の静電気的
な反発作用は減少します。高い塩濃度では、核酸
ハイブリッドはより安定となります。ナトリウム
濃度が低い場合、Tm および 再会合率は劇的に変化
します。
+
ナトリウムイオン
(Na )濃度が0.4 Mより高くなる
と、再会合率や融解温度への影響はごくわずかとな
ります。
次の式はGC含量と塩濃度
(0.01 ∼ 0.20 Mの範囲)
か
らTm 値を求める式です。
Tm = 16.6 log M + 0.41×(GC)+ 81.5
Mは塩濃度
(モル濃度)
、GCはグアニンおよびシト
+
シンのモルパーセンテージ。 0.4 M以上のNa 濃度
の場合には、以下の式が成り立ちます。
温 度
DNAの 再会合
(ハイブリダイゼーションも含む)
率
が最大となるのは、25℃の時です。しかし、再会
合と温度との反応曲線は釣鐘型の緩やかなカーブ
を示しますが、再会合率は Tmから約16 ∼ 32℃低い
温度範囲で平坦な最大ピークとなります。
pH
pH 5 ∼ 9 の範囲では、再会合率にほとんど影響を
与えません。 20 ∼ 50 mMのリン酸
(pH 6.5 ∼ 7.5)
を
含むバッファーがよく利用されています。
ノート:pHを高くすることで、ストリンジェン
シーのより高いハイブリダイゼーション条件とする
ことが可能です。
Tm = 81.5 + 0.41×(GC)
フリーの 2 価陽イオンの存在下では、2 本鎖DNA
の安定性は高くなります。ハイブリダイゼーショ
ン溶液中から 2 価の陽イオンを除去するか、
(クエ
ン酸やEDTAなどを用いて)
複合体化させて、ハイ
ブリダイゼーションの妙げとならないようにする
必要があります。
33
核酸のハイブリダイゼーションとその概要
フォルムアミド
+
Na 濃度が0.1 ∼ 0.2 Mの時、DNAは90 ∼ 100℃に
て融解(変性)されます。In situ ハイブリダイゼー
ションでは、顕微鏡観察用の標本を65∼ 75℃にて
長時間ハイブリダイゼーションを行なわなければ
ならないことになります。この操作により、標本
の形態劣化が起きることがあります。幸い、有機
溶媒は 2 本鎖ポリヌクレオチドの熱安定性を低下
させるため、フォルムアミド存在下ではより低温
条件でのハイブリダイゼーションを行うことが可
能となります。
フォルムアミドは、このアプリケーションで用いる
有機溶媒として長年にわたって使用されてきまし
た。DNA-DNAやDNA-RNAのハイブリッドのTmは
フォルムアミド濃度が 1 %高くなるのに伴い0.72℃
ずつ直線的に低下します。従って、50%フォルムア
ミドを含むハイブリダイゼーション溶液を用いれ
ば、30∼45℃でハイブリダイゼーションを行うこ
とが可能となります。また、フォルムアミド存在
下では、再会合率も減少します。フォルムアミド
を含むハイブリッドの融解温度(Tm)は、以下の式
3
で求められます。
+
Na 濃度が0.01 ∼ 0.2 Mの場合:
Tm = 16.6 log M + 0.41(GC)+ 81.5 ― 0.72
(%フォルムアミド)
+
Na 濃度が0.4 M以上の場合:
Tm = 81.5 + 0.41(GC)― 0.72(%フォルムアミド)
In situ ハイブリダイゼーションのシグナル強度を
大幅に上げた場合には、70%フォルムアミド存在下
37℃で rDNAプローブを用いる代わりに、80%フォ
ルムアミド存在下、50∼55℃で rRNAプローブを用
いたハイブリダイゼーションを行ってください。
また、in situ ハイブリダイゼーションの操作の間
に、相当量のDNAが失われる可能性があることに
留意してください(Raap et al., 1986)。
34
核酸のハイブリダイゼーションとその概要
ハイブリダイゼーションに影響するその他のパラメーター
最適なハイブリダイゼーション条件を算出するた
めに、プローブの長さ、プローブ濃度、デキスト
ラン硫酸の有無、プローブとターゲットとのミス
マッチの程度、洗浄の条件、およびプローブが 1
本鎖か 2 本鎖かの違い、といったその他パラメー
ターを考慮する必要があります。
ストリンジェンシー洗浄
ハイブリダイゼーションの間、完全に相補性のあ
るものから部分的に相補性のあるものまで、2本鎖
のハイブリッドが形成されます。後者の ハイブ
リッド形成には、ハイブリダイゼーション条件の
設定により、ある程度コントロールすることがで
きます(上記を参照ください)。
プローブの長さ
溶液中でのDNAの 再会合速度は(1 本鎖の)鎖長の
平方根に比例します。従って、長いプローブを用
いればハイブリダイゼーション速度は最大となり
ます。しかし in situ ハイブリダイゼーションで
は、密なマトリックスである細胞や染色体中にプ
ローブを浸透させる必要があるため、短いプロー
ブが望まれます。また、フラグメントの長さは、
熱安定性にも影響します。次の式は、ヌクレオチ
ドの長さが変化した場合Tm値にどれだけ変化をも
たらすかの関係を示したものです。
非特異的なハイブリダイゼーションによるバック
グラウンドを除去するには、塩濃度の低い溶液で
洗浄します。塩濃度が低いほど、かつ洗浄温度が
高いほど、洗浄のストリンジェンシーはよりきつ
くなります。
3
一般的に、ハイブリダイゼーション条件をきつくし
て洗浄条件を同様ないし緩やかに設定する方が、
ハイブリダイゼーション条件を緩やかにして洗浄
条件をきつく設定するよりも、高い特異性が得ら
れます。
Tmの変化 × n = 500(n = ヌクレオチド数).
1 本鎖プローブと2 本鎖プローブとの違い
プローブ濃度
プローブ濃度は、最初の数塩基対が形成される
(ヌ
クリエーション反応)
速度に影響します。隣接する
塩基対が次々に形成され、
(ジッパーを閉じるよう
に)
お互いがぴったりと合致していきます。このヌ
クリエーション反応は、ハイブリダイゼーション
速度を限定するステップになります。ハイブリダ
イゼーションのカイネティクスは二次反応である
と考えられています[r = k(DNA)
2
(DNA)]。従っ
て、プローブ濃度が高くなると、再会合率(再ア
ニール)も高くなります。
デキストラン硫酸
硫酸デキストランは、水溶液中では非常に強く水
和されます。巨大分子は水和する水分子を得るこ
とができなくなり、その結果、プローブ濃度を高
くしたのと同じことになります。従って、ハイブ
リダイゼーション速度上昇します。
2 本鎖プローブを用いたin situ ハイブリダイゼー
ションでは、次の競合反応が起こります:
s溶液中におけるプローブどうしの再会合
sIn situ ハイブリダイゼーション
sIn situ ターゲットどうしの再会合
(2 本鎖ターゲッ
トの場合)
従って、in situ ハイブリダイゼーションには 1本鎖
プローブの使用が有利です。その調製には 1 本鎖
M13(または同様のバクテリオファージクローニン
グベクター)をテンプレートとするか、あるいは
多量の 1 本鎖RNAを生成する転写ベクターを利用
することで行えます。
(詳しくは、Chapter 4を参照
ください。)
塩基のミスマッチ
塩基対のミスマッチは、ハイブリダイゼーション
速度およびその結果生じるハイブリッドの熱安定
性の低下につながります。非常に類以したDNA
シーケンスどうしの区別を最大限にするために
は、極めて厳しい条件下でハイブリダイゼーショ
ンを行います(温度をTm−15℃にするなど)。長い
プローブの場合、パーセント
(塩基ミスマッチの比
率)
あたりTmは平均して 1 ℃ 低下します。オリゴヌ
クレオチドの場合、ミスマッチがあるとハイブ
リッドの安定性に極めて大きく影響します。この
ことは、点突然変異の検出原理の基本となってい
ます。
35
核酸のハイブリダイゼーションとその概要
競合in situ ハイブリダイゼーション
真核細胞から分離されたリコンビナントDNAに
は、しばしばジェノミックな反復シーケンスが含
まれます(ヒトではA l u シーケンスなど)。反復
DNAを含むプローブを用いた染色体でのin situ ハ
イブリダイゼーションでは通常、均一な染色結果
が得られます。しかし、ラベルされていない競合
DNA(通常トータルジェノミックDNA)
は、プロー
ブの反復シーケンスがターゲットにアニールする
ことを防ぐため、プローブシーケンスに特異的な
in situ ハイブリダイゼーション・シグナルを増強
することができます(この方法はLandegent et al.,
1987; Lichter et al., 1988a; Pinkel et al., 1988による
in situ ハイブリダイゼーションにおいて初めて報
3
告されました。
)。
明らかに、プローブの複雑度が増すにつれて
(プラ
スミド<ファージ<コスミド<酵母の人工染色体
<染色体ライブラリー)、競合in situ ハイブダイ
ゼーションの必要性も増します。
この方法は、染色体特異ライブラリーから分離さ
れたDNAを用いたin situ ハイブリダイゼーション
(CISS-ハイブリダイゼーション)
において、特に有
用であることが分っています。この方法を用いる
ことにより、特異的な染色体の全長を蛍光ラベル
することが可能です
(Lichter et al., 1988a,b; Cremer
et al., 1988; Pinkel et al., 1988)。
オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション
ハイブリッドの安定性とハイブリダイゼーション
のカイネティクスに適用されるルールが、オリゴ
ヌクレオチドを用いたハイブリダイゼーションに
応用できるとは限りません。オリゴヌクレオチド
のサイズの小ささ(浸透性は高まる)や 1 本鎖であ
ること(Chapter 1 で述べたプローブの再会合を防
げます)
は、in situ ハイブリダイゼーションを行う
上で有利です。
20-mer のGC含量が 40∼60% のオリゴヌクレオチド
を用いた実験では、以下のハイブリダイゼーショ
ン条件をまずご試用ください。得られた結果に応
じて、反応条件のストリンジェンシーを決定して
ください。
しかし、サイズが小さいということは、ターゲッ
トの狭い範囲しかカバーし得ないという欠点に
もなります。オリゴヌクレオチドプローブのノン
RIラベリングは、3’
-または 5’-末端とするべきで
す。オリゴヌクレオチドの内部へのラベリングは、
Tmに非常に影響します。
標準的なin situ ハイブリダイゼーション条件
Department of Cytochemistry and Cytometry, University
of Leiden, Netherlands.
「長い」DNAプローブの場合(≧100 bp)
− 50% 脱イオンフォルムアミド
− 2 × SSC(下記を参照ください)
− 50 mM NaH2PO4/Na2HPO4 バッファー;pH 7.0
オプション:
− 1 × Denhardt's溶液(下記を参照ください)
−デキストラン硫酸 5∼10%
−温度:37∼42℃
−ハイブリダイゼーション時間:5 分間∼16時間
合成オリゴヌクレオチド・プローブの場合
− 25%フォルムアミド
− 4 × SSC(下記を参照ください)
− 50 mM NaH2PO4/ Na2HPO4 バッファー;pH 7.0
− 1 mM EDTA
−キャリアーDNA/ RNA(各 1 mg/ml)
−プローブ(約20∼200 ng/ml)
− 5 × Denhardt's溶液(下記を参照ください)
−温度:室温
−ハイブリダイゼーション時間:2 ∼16時間
SSC および Denhardt’
s 溶液の組成
1 × SSC:150 mM NaCl、15 mMクエン酸ナトリ
ウム;pH 7.0
20 × 濃縮ストック溶液(3 M NaCl、0.3 Mクエン
酸ナトリウム)を調製します。
50 × Denhardt’
s:
1% 塩化ポリビニル、1 % ピロリドン、2 % BSA
36
核酸のハイブリダイゼーションとその概要
リファレンス
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37
3
38
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた
DNA、RNA、オリゴヌクレオチドの
ラベリング方法
4
Chapter 4 の内容
Chapter 4 の内容
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
41 DIG-、ビオチン-、またはフルオレセイン-High Prime反応ミックスを用いた、
ランダムプライム法による 2 本鎖DNAのラベリング
43 PCR DIGプローブ合成キットまたはPCRラベリングミックスを用いた、2 本
鎖DNAのPCRラベリング
49 ニックトランスレーションミックスを用いた、ニックトランスレーション法に
よるin situ プローブ用の 2 本鎖DNAのラベリング
52 DIG、ビオチン、または蛍光分子ラベルされたdUTPを用いた、ニックトラ
ンスレーション法による 2 本鎖DNAのラベリング
54 DIG、ビオチン、またはフルオレセインによるRNAラベリングミックスを用い
た、in vitroトランスクリプションによるRNAラベリング
58 DIG-ddUTPまたはビオチン-ddUTPを用いた、オリゴヌクレオチド 3’
末端
ラベリング
4
60 DIG-dUTP、ビオチン-dUTP、またはフルオレセイン-dUTP混合液を用いた、
オリゴヌクレオチドのテーリング
63 DIGまたはビオチンを用いた、DNAまたはRNAのChem-Linkラベリング
65 DIGラベルされた核酸の収量検定
71 High Pure PCR Product Purification Kitを用いた、ラベルしたプローブの
精製
40
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチド
のラベリング方法
以下に紹介するラベリング方法のほとんどは、弊
社から発売されている製品の使用説明書を引用し
たものです。
ただし、4 番目にご紹介する方法は、それぞれDepartment of Cytochemistry and Cytometry, University of LeidenおよびDepartment of Genetics, Yale
Universityにより開発されたニックトランスレー
I.
ション法を最適化したものです。ジゴキシゲニ
ン、ビオチンおよび蛍光分子のいずれを用いたラ
ベリング方法でも、本質的に同じます。DIGラベ
ルした核酸のラベリング効率の判定については、
セクション IX にある「DIGラベルされた核酸の収
量検定」
(65ページ)で解説されています。
DIG-、ビオチン-、またはフルオレセイン-High Prime反応ミックスを用いた、
ランダムプライム法による2本鎖DNAのラベリング
ランダムプライム法によるDNAラベリング
(Feinberg
and Vogelstein, 1984)により、少量(10 ng)から多
量
( 3μgまで)
のDNAを効率よくラベリングするた
めに用いられます。このラベリング法は、短い
DNA(200 bp)から長いDNAフラグメント(コスミ
ドまたはλDNA)まで応用することができます。
標準的なラベリング反応は短時間(1 時間)で終了
し、新たに合成されるDNAプローブの20∼25塩基
DIG - ラベル
テンプレート
DNA
(ng)
1 時間後の
収量
(ng)
に 1 分子の修飾ヌクレオチド
(DIG-、ビオチン-、ま
たはフルオレセイン-dUTP)
が取り込まれます。こ
のラベリング密度は、間接的な
(免疫)
検出において
最も高い感度が得られます。
新たに合成されたラベルDNA量は、テンプレート
の量と精製度、ラベルの種類、およびインキュベー
ション時間に依存します
(表 1 )
。
フルオレセイン - ラベル
20 時間後の
収量
(ng)
4
1 時間後の
収量
(ng)
20 時間後の
収量
(ng)
ビオチン - ラベル
1 時間後の
収量
(ng)
20 時間後の
収量
(ng)
10
45
600
30
250
70
850
30
130
1050
70
320
160
1350
100
270
1500
200
650
350
1650
300
450
2000
320
1350
700
2200
1000
850
2300
850
1700
1250
2600
3000
1350
2650
1200
2100
1600
2600
表 1:High Primeラベリング反応における、テンプレート量および反応時間がプローブ収量に与える影響
ビオチン-、DIG-、またはフルオレセイン-High Primeラベリングミックスと、異なる量の精製テンプレートを用いてラ
ベリング反応を行った。1時間および20時間のインキュベーション後に得られるラベルDNAの合成量については、ラジ
オアクティブなトレーサーの取り込みによる判定を行い、ドットブロットで確認を行った。表に示すデータは、それ
ぞれ10回ずつ行ったラベリングアッセイの平均値です。テンプレートの精製度、シーケンス、その他により、実際の
ラベリングの収量とは異なる場合があります。
ランダムプライム法により得られるラベルDNAフ
ラグメントのサイズは、テンプレートDNAの量と
サイズに依存します。直鎖化したpBR328プラスミ
ドDNAを用いた標準的なラベリング反応では、約
200∼1000 bpの範囲のラベルDNAフラグメントが
得られます。
ノート:直鎖化されたDNAの方が、環状および
スーパーコイルよりも効率よくラベルされます。
いずれの場合でも、ランダムプライム法によるラ
ベリングの前にテンプレートDNAの熱変性を完全
に行ってください。低融点アガロース中のDNAフ
ラグメントも効率よくラベルされますが、カイネ
ティクス速度はしばしば遅くなります。
41
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
A. 溶液中のDNAをラベルするための標準的な方法
ステップ
4
1
1.5 ml のマイクロ遠心チューブに、1μg のテンプレートDNA(直鎖またはスーパーコイル)および滅
菌再蒸留水を加え、最終容量が16μl となるよう調整します。
ノート:この標準的な反応では、この16μl 中に含まれるDNA量は10 ngから3μgまでの範囲として
ください。3μg 以上の DNAをラベルするには、サンプル数に応じて以下の反応量と組成をスケール
アップしてください。
2
沸騰水中でチューブを10分間加熱してDNAを変性させた後、チューブを氷水の入ったウォーターバ
ス中で急冷します。
注意:完全に DNAを変性させることが、効率のよいラベリングに必要不可欠です。
3
よく混和した、DIG-High Prime、ビオチン-High Primeまたはフルオレセイン-High Primeのいずれか
を4μl 加えます。
ノート: それぞれのHigh Prime反応ミックスには、5 × 濃度の反応バッファー、50%グリセロール、
1 U/μl ラベリング用クレノー酵素、5 × 濃度のランダムプライマーミックス、dATP、dCTP、
dGTP各1 mM、0.65 mM dTTPおよび0.35 mM X-dUTP[X = DIG(アルカリ不安定)、ビオチン、または
フルオレセイン]
が含まれています。
4
試薬を混和した後、手短に遠心してチューブの底に集めます。
5
42
操 作
37℃で少なくとも 1 時間インキュベートします。
ノート:インキュベーション時間を長くすると(20時間まで)、ラベルDNAの収量は増加します
(表 1)。
6
反応を停止させるには、反応チューブに2μl の0.2 M EDTA(pH 8.0)を加えるか、チューブを65℃、
10分間加熱します。
7
オプション:ラベルしたプローブを以下のステップで沈殿させます。
ノート:以下のエタノール沈殿の別法として、100 bpより長いラベルされたプローブの精製にHigh Pure
PCR Product Purification Kit を利用することもできます。この操作方法については、本Chapter の71
ページを参照ください。
sラベルされたDNAに、2.5μl の 4 M LiCl と予め冷却(─15 ∼ ─25℃)した75μl の100%エ
タノールを加え、よく混和します。
s─70℃で少なくとも30分間、または─15 ∼ ─25℃で 2 時間静置し、沈殿を形成させます。
s 2 ∼ 8℃で15分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
s50μl の氷冷70%(v/v)エタノールで、ペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃で 5 分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
注意:ハイブリダイゼーション溶液中にデキストラン硫酸が含まれる場合、少量でもエ
タノールの残渣が存在すると沈殿を生じる恐れがあるため、ペレットを乾燥させるステップ
は重要です。エタノールの残渣はまた、バックグラウンドの原因にもなる場合があります。
sペレットを最少量のTEバッファー(10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA、pH 8.0)で懸濁し
ます。
8
以下の いずれかの操作を選択してください。
sラベルされたプローブをすぐに使用しない場合、プローブ溶液を─15 ∼ ─25℃にて保存
します。
sラベルされたプローブをすぐに使用する場合、プローブ溶液の一部を希釈し、in situ 実
験に使用するハイブリダイゼーションバッファーに適当な濃度
(例:10∼40 ng / ml)とし
て希釈します(本マニュアルのChapter 2 および 5 を参照ください)。
注意:この操作方法で用いた DIG-dUTPはアルカリ不安定です。DIGラベルされたプロー
ブを強アルカリ
(0.2 M NaOHなど)にさらさないようにしてください。標準的な in situ の
操作間で、DIGラベルがプローブからはずれることはありません。
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組 成
Cat. No.
包装単位
DIGHigh Prime
5 × 濃度の溶液:dATP, dCTP, dGTP 各 1 mM;0.65 mM
dTTP;0.35 mM DIG-11-dUTP(アルカリ不安定)
;ランダ
ムプライマー混合液;1 U/μl ラベリング用クレノー酵素
(反応バッファー中), 50%グリセロール(v/v).
1 585 606
160μl
(40 反応)
BiotinHigh Prime
5 × 濃度の溶液:dATP, dCTP, dGTP 各 1 mM;0.65 mM
dTTP;0.35 mM ビオチン-16-dUTP;ランダムプライマー
混合液;1 U/μl ラベリング用クレノー酵素(50%グリセ
ロール(v/v)を含む反応バッファー中)
1 585 649
100μl
(25反応)
FluoresceinHigh Prime
5 × 濃度の溶液:dATP, dCTP, dGTP 各 1 mM;0.65 mM
dTTP;0.35 mM フルオレセイン-12-dUTP;ランダムプ
ライマー混合液 ; 1 U/μl ラベリング用クレノー酵素(50%
グリセロール(v/v)を含む反応バッファー中)
1 585 622
100μl (25反応)
4
II. PCR DIGプローブ合成キットまたはPCRラベリングミックスを用いた、
2本鎖DNAのPCRラベリング
ここで紹介する操作方法は、可能な限り一般化さ
れたものです。最適なPCR反応条件は、テンプ
レートDNAやプライマーのシーケンスに大きく依
存しています。新しいプライマーとテンプレート
との組み合わせで行なうたびに、テンプレート、
プライマー、Mg2 +イオン、およびポリメラーゼの
最適濃度や、最適なインキュベーション時間と温
度を、実験的に決定する必要があります(Innis et
al., 1990, Rolfs, A. et al., 1992)。
このセクションで解説する3 つの操作方法は、PCR
を利用してジゴキシゲニン(DIG)またはフルオレ
セインで直接ラベルするものです。これらの方法
は、限られた量のテンプレートDNAから高い効率
でラベルされたプローブを作成する際に特に有用
です。それぞれの方法は、プレミックスのラベリ
ングミックスやキットの利点を生かし、特定の種
類のプローブ作成に最適化されています。
sPCR DIGプローブ合成キット(PCR DIG Probe
Synthesis Kit)は、dTTPとDIG-dUTPが 2:1 の
比率で含まれ、特異的なシーケンスを持ちラベル
効率の高いハイブリダイゼーションプローブの
作成に理想的です。作成されたプローブは、複雑
なゲノム中のコピー数の少ないターゲットを検出
するのに適しています。
sPCR DIGラベリングミックス
(PCR DIG Labeling
Mix)は、dTTPとDIG-dUTPが19:1 の比率で含
まれ、反復シーケンスを含み中程度にラベルさ
れたハイブリダイゼーションプローブの作成に
理想的です。作成されたプローブは、複雑なゲ
ノムのコピー数の高いターゲット(ヒトalphoid
シーケンスなど)
を検出するのに適しています。
sPCRフルオレセインラベリングミックス(PCR
Fluorescein Labeling Mix)は、dTTPとフルオレ
セイン-dUTPが 3:1 の比率で含まれ、直接検出
法によるin situで使用するのに適切なハイブリ
ダイゼーションプローブを生成します。
43
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
A. ユニークなシーケンスを持つ高度にラベルされたプローブを作成する
PCR DIGラベリング反応
このラベリング反応は、50μl のDIGラベルされた
プローブ溶液を作成するためのものです。
50μl のDIGラベルされたプローブ溶液は、コント
ロール実験であればハイブリダイゼーション反応
を25回行うのに十分な量です。
ノート:プローブ作成量を少なくするには、反応
容量と組成を同じ割合でスケールダウンして
ください。
ステップ
1
4
操 作
各PCR毎に、氷上に置いた滅菌済みマイクロ・遠心チューブへ以下の組成を加えます。
s 5μl の15 mM MgCl2を含む10 × 濃度のPCRバッファー(バイアル 3)
ノート:バイアル番号は、PCR DIGプローブ合成キット(PCR DIG Probe Synthesis Kit)
の構成内容と対応しています。
s 5μl の10 × 濃度のPCR DIGプローブ合成ミックス
この混合液にはdTTP:DIG-dUTPが 2 : 1 の比率で含まれます(dATP、dCTP、dGTP各
2 mM; dTTP 1.3 mM; DIG-dUTP(アルカリ不安定)0.7 mM)
(バイアル 2)。
s上流プライマー 1∼10μM溶液(最終濃度 0.1∼1μM)
s下流プライマー 1∼10μM溶液(最終濃度 0.1∼1μM)
ノート:PCRプライマーの濃度は、実験的に決定する必要があります
(Innin et al., 1990)
。
まず反応液中の各プライマー濃度を0.3 mMから試してみてください。
sテンプレートDNA:
プラスミドDNA 10∼100 pg(最適量は10 pg)
ジェノミックDNA 1∼50 ng(最適量は10 ng)
s0.75μl の酵素ミックス(2.6 U)。Expand High Fidelity が含まれます(バイアル 1)。
s滅菌再蒸留水を加え、最終容量を50μl に調整します。
2
試薬を混和し、手短に遠心してチューブの底に集めます。
3
100μl のミネラルオイルを重層し、PCR増幅時における試薬の蒸発を減少させます。
ノート:トップヒーター式のサーマルサイクラーの場合、ミネラルオイルでの重層は必要ありません。
4
サンプルをサーマルサイクラーに設置し、PCRをスタートさせます。
ノート:PCRサイクルの条件は、テンプレート、プライマー、およびサーマルサイクラーに依存しま
す。下記の条件が必ずしも全てのテンプレートとプライマーとのコンビネーションに適するとは限り
ませんが、初期実験をスタートさせるための目安として良好です。
PCRプログラムは以下の通りです。
最初の熱変性:95℃、2 分間
サイクル 1 ∼ 10サイクル まで:
熱変性 95℃、30秒間
アニーリング 60℃、30秒間
伸長反応 72℃、40秒間
サイクル 11∼ 33サイクルまで:
熱変性 95℃、30秒間
アニーリング 60℃、30秒間
伸長反応 72℃、40秒間 + サイクル数が増えるごとに20秒ずつ追加
ノート:伸長反応時間の延長が必要なケースは、長いフラグメント( 3 kb)の使用時のみです。短い
フラグメントでは、30サイクル全ての伸長反応時間を40秒のまま行ってください。
最終サイクルの伸長反応:72℃、7 分間
反応終了後は 4℃のままでホールドします。
5
PCRラベルされたプローブをアガロースゲル上で確認(例えば 5μl をゲルへロード)し、DIGラベル
されていないPCR産物と比較します。
6
以下のいずれかの操作を選択してください。
s短期間の保存の場合、ハイブリダイゼーションに使用するまで 2 ∼ 8℃で保存します。
s長期間の保存の場合、─15∼ ─25℃で最低 1 年間は保存できます。
▼
44
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
操 作
7
オプション:ラベルしプローブを以下のステップで沈殿させます。
ノート: 以下のエタノール沈殿法の別法として、100 bpよりも長い、ラベルしたプローブの精製に
High Pure PCR Product Purification Kitを利用することもできます。
この操作方法については、本Chapter 71ページを参照ください。
sラベルされたDNAに、5μl の 4 M LiCl と150μl の予め冷却(─15 ∼ ─25℃)
した100%エタ
ノールを加え、よく混和します。
s ─70℃で少なくとも30分間または─15 ∼ ─25℃で 2 時間冷却し、沈殿を形成させます。
s 2 ∼ 8℃で15分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
s100μl の氷冷した70%(v/v)エタノールでペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃で 5 分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
注意:ハイブリダイゼーション溶液中にデキストラン硫酸が含まれる場合、少量でもエタ
ノールの残渣が存在すると沈殿を生じる恐れがあるため、ペレットを乾燥させるステップ
は重要です。エタノールの残渣はまた、バックグラウンドの原因にもなる場合があります。
sペレットを50μl のTEバッファー
(10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA、pH 8.0)
で懸濁します。
ノート:ハイブリダイゼーションバッファー(ステップ 7 で使用)中に高濃度のフォルム
アミドが含まれる場合、プローブのペレットを少量のTEバッファーで懸濁し、高濃度の
プローブストック溶液を作製してください。
8
以下のいずれかの操作を選択してください。
s調製したプローブをすぐに使用しない場合、プローブ溶液を─15 ∼ ─25℃にて保存し
ます。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
s調製したプローブをすぐに使用する場合、プローブ溶液の一部をin situ 実験に使用する
ハイブリダイゼーションバッファー(本マニュアルのChapter 2 および 5 を参照ください)
で希釈します。
ノート:ハイブリダイゼーション反応に使用するプローブ溶液の量は、実験的に決定す
る必要があります。まずは、ハイブリダイゼーション反応(24 × 24 mm カバースリップ
下)あたり2μl のプローブ溶液(オリジナルの50μl 中から)を20μl のハイブリダイゼー
ション溶液に加えて使用してください。プローブが50μl 未満のTEバッファーに懸濁さ
れている場合(上記ステップ 6)、ハイブリダイゼーションバッファーに加える、この濃
縮プローブのストック溶液を比例して減らしてください。
注意:この操作方法で用いたDIG-dUTPはアルカリ不安定です。DIGラベルされたプロー
ブを強アルカリ(0.2 M NaOHなど)にさらさないようにしてください。標準的な in situ
の操作間で、DIGラベルがプローブからはずれることはありません。
4
45
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
B. 中程度にラベルされたプローブを調製するPCR DIGラベリング反応
このラベリング反応により、100μl のDIGラベル
されたプローブ溶液が作成されます。100μl のDIG
ラベルされたプローブは、コントロール実験であ
れば、細胞分裂中期染色体における反復シーケン
ステップ
ス(ヒトalphoid)の間接法によるin situ 検出を20∼
50回行うのに十分な量です。プローブ作成量を少
なくするには、反応容量と組成を同じ割合でス
ケールダウンしてください。
操 作
1
各PCR毎に氷上に置いた滅菌済みマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
反応を始める前に、全ての試薬を手短に遠心します。
2
まずは、 2 種類の試薬ミックスを(氷上の)滅菌済みマイクロ遠心チューブ内で調製します。
ミックス 1(最終容量25μl)
s10μl の10 × 濃度のPCR DIGラベリングミックス
この混合液にはdTTP : DIG-dUTP(各2 mM)が19 : 1の比率で含まれます。
s上流プライマー 0.1 ∼ 0.6μM
s下流プライマー 0.1 ∼ 0.6μM
sテンプレートDNA:
プラスミドDNA 0.1ng ∼ 15 pg
ヒトジェノミックDNA 10 ∼ 250 ng
ノート:テンプレートDNAの懸濁に適したバッファーは、滅菌再蒸留水または 5 ∼10 mM
Tris(pH 7∼8)です。TEバッファー中のEDTAがMg2+のキレート剤となるため使用を避け
4
てください。
ミックス 2(最終容量25μl)
s19.75μl の滅菌再蒸留水
s 5μl の10 × 濃縮 PCR反応バッファー
15 mM MgCl2 を含みます(Taq DNAポリメラーゼに添付されます)。
s0.25μl のTaq DNAポリメラーゼ
3
氷上の薄壁(thin-walled)PCRチューブ内で、ミックス 1とミックス 2を混合します。
均一な反応溶液を調製するためヴォルテックスで穏やかに混和し、手短に遠心してチューブの底に
集めます。
直ちにサーマルサイクリングの操作に移ります。
ノート:サーマルサイクラーの種類によりミネラルオイルが必要な場合、注意深くミネラルオイル
を重層します。
4
サーマルサイクリング
サンプルをサーマルサイクラーに設置し、Taq DNAポリメラーゼの使用説明書(Cat. No. 1 146 165)
に記載される温度プロファイルを使用してサイクルをスタートさせます。
使用説明書の内容は、http://www.roche-applied-science.com/pack-insert/1146165a.pdf でもご覧い
ただけます。
5
オプション:ラベルしプローブを以下のステップで沈殿させます。
ノート:以下のエタノール沈殿法の別法として、100 bpより長いラベルしたプローブの精製にHigh
Pure PCR Product Purification Kitを利用することもできます。この操作方法については本Chapter
71ページを参照ください。
sラベルされたDNAに、10μl の 4 M LiCl と、300μl の予め冷却(─15 ∼ ─25℃に)した
100%エタノールを加え、よく混和します。
s─70℃で少なくとも30分間または─15 ∼ ─25℃で 2 時間冷却し、沈殿を形成させ
ます。
s 2 ∼ 8℃で15分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
s100μl の氷冷70%(v/v)エタノールでペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃で 5 分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
注意:ハイブリダイゼーション溶液中にデキストラン硫酸が含まれる場合、少量でもエタ
ノールの残渣が存在すると沈殿を生じる恐れがあるため、ペレットを乾燥させるステップ
は重要です。エタノールの残渣はまた、バックグラウンドの原因にもなる場合があります。
ペレットを100μl のTEバッファー
(10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA、pH 8.0)
で懸濁します。
ノート:ハイブリダイゼーションバッファー(ステップ 6で使用)中に高濃度のフォルム
アミドが含まれる場合、プローブのペレットを少量のTEバッファーで懸濁し、高濃度の
プローブストック溶液を作製してください。
▼
46
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
6
操 作
以下のいずれかの操作を選択してください。
sプローブを直ちに使用しない場合、プローブ溶液を─15 ∼ ─25℃にて最低 1 年間保存する
ことが可能です。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
sプローブを直ちに使用する場合、プローブ溶液の一部をin situ 実験に使用するハイブリダイ
ゼーションバッファー
(本マニュアルのChapter 2 および 5 を参照ください)
で希釈します。
ノート:ハイブリダイゼーション反応に使用するプローブ溶液の量は、実験的に決定す
る必要があります。まずは、ハイブリダイゼーション反応(24 × 24 mm カバースリップ
下で)あたり2 ∼ 5μl のプローブ溶液(オリジナルの100μl 中から)を20μl のハイブリダ
イゼーション溶液に加えて使用してください。プローブが 100μl 未満のTEバッファーに
懸濁されている場合(上記ステップ 3)、ハイブリダイゼーションバッファーに加える、
この濃縮ストック溶液を比例して減らしてください。
4
47
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いたDNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
C. In situ(直接法)に用いるプローブを調製するPCRフルオレセインラベリング
反応
このラベリング反応により、100μl のフルオレセ
インラベルされたプローブ溶液が作成されます。
100μl のフルオレセインラベルされたプローブは、
コントロール実験であれば細胞分裂中期染色体に
ステップ
1
4
操 作
氷上に置いた1.5 ml の滅菌済みマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
s10μl の10 × 濃度のPCRバッファー、MgCl2 を不含(100 mM Tris-HCl、500 mM KCl、
pH 8.3)
(バイアル 2)
ノート:バイアル番号は、PCRフルオレセインラベリングミックス内のバイアルに対応
します。
s12∼20μl の 25 mM MgCl(バイアル
2
3)
ノート:MgCl2 濃度については実験的に決定する必要があります。弊社では標準的な濃
度として4 mM MgCl(バイアル
2
3、16μl)を使用しています。
s10μl の10 × 濃縮PCRフルオレセインラベリングミックス
(dATP、dCTP、dGTP各2 mM; dTTP 1.5 mM ; DIG-dUTP(アルカリ不安定)0.5 mM)
(バイアル 1)。
s0.1∼ 1.0μM プライマー 1
s0.1∼ 1.0μM プライマー 2
ノート:PCRプライマーの濃度は、実験的に決定する必要があります
(Innin et al., 1990)。
まず各プライマー濃度を0.3 mM から試してみてください。
sテンプレートDNA
(ヒトジェノミックDNA:1∼ 100 ng またはプラスミドDNA:10 ∼ 100 pg)
s 1 ∼ 5 U のTaq DNAポリメラーゼ
ノート:ポリメラーゼの添加量は実験的に決定する必要があります。まず2.5 ユニットを
試してみてください。
s滅菌再蒸留水を加え、最終容量を100μl に調整します。
2
試薬を混和し、ミネラルオイルで重層した後、上記の操作方法 IIA(ユニークなシーケンスを持つプ
ローブのラベリング)のステップ 2 から 5 の方法に則ってPCRを実行します
3
オプション:ラベルプローブを以下のステップで沈殿させます。
ノート:以下のエタノール沈殿法の別法として、100 bpよも長いラベルしたプローブの精製にHigh
Pure PCR Product Purification Kitを利用することもできます。
この操作方法については、本Chapter 71ページを参照ください。
sラベルされたDNAに、10μl の 4 M LiCl と300μl の予め冷却(─15 ∼ ─25℃に)
した100%
エタノールを加え、よく混和します。
s─70℃で少なくとも30分間または─15 ∼ ─25℃で 2 時間冷却し、沈殿を形成させます。
s 2 ∼ 8℃で 15分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
s100μl の氷冷した70%(v/v)エタノールでペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃で 5 分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
4
48
おける反復シーケンス
(ヒトalphoid)
の直接法 in situ
の検出を20∼50回行うのに十分な量です。プロー
ブの作成量を少なくするには、反応容量と組成を
同じ割合でスケールダウンしてください。
注意:ハイブリダイゼーション溶液中にデキストラン硫酸が含まれる場合、少量でもエタ
ノールの残渣が存在すると沈殿を生じる恐れがあるため、ペレットを乾燥させるステップ
は重要です。
エタノールの残渣はまた、バックグラウンドの原因にもなる場合があります。
sペレットを100μl のTEバッファー(10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA、pH 8.0)で懸濁し
ます。
ノート:ハイブリダイゼーションバッファー(ステップ 4 で使用)中に高濃度のフォルム
アミドが含まれる場合、プローブのペレットを少量のTEバッファーで懸濁し、高濃度の
プローブストック溶液を作製してください。
以下のいずれかの操作を選択してください。
sプローブを直ちに使用しない場合、プローブ溶液を─15 ∼ ─25℃にて保存します。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
sプローブを直ちに使用する場合、プローブ溶液の一部をin situ 実験に使用するハイブリダイ
ゼーションバッファー
(本マニュアルの Chapter 2 および 5 を参照ください)
で希釈します。
ノート:ハイブリダイゼーション反応に使用するプローブ溶液の量は、実験的に決定す
る必要があります。まずは、ハイブリダイゼーション反応(24 × 24 mmカバースリップ下
で)あたり2 ∼ 5μl のプローブ溶液(オリジナルの100μl 中から)を20μl のハイブリダイ
ゼーション溶液に加え使用してください。プローブが100μl 未満のTEバッファーに懸濁
されている
(上記ステップ 3)
場合、ハイブリダイゼーションバッファーに加える、この濃
縮ストック溶液を比例して減らしてください。
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試 薬 名
組 成
Cat. No.
包装単位
PCR DIG Probe Synthesis Kit*,#
DIG-dUTP(アルカリ不安定)をPCRによ
りプローブに取り込ませるラベリング
反応25回分の試薬が含まれるキット
1 636 090
1 キット
(25 反応)
PCR DIG Labeling Mix‡
dATP, dCTP, dGTP 各 2 mM ; 1.9 mM
dTTP ; 0.1 mM DIG-dUTP(アルカリ不安
定); pH 7.0
1 585 550
2 × 25
PCR反応用
PCR Fluorescein Labeling Mix
dATP, dCTP, dGTP 各 2 mM ; 1.5 mM
1 636 154
dTTP ; 0.5 mM フルオレセイン-dUTPを
含む混合液
10 × 濃度のPCRバッファー
(MgCl2 不含)
25 mM MgCl2 溶液
(フルオレセイン-dUTPラベルされ
たプローブを迅速かつ再現をよく合
成するための試薬。ラベルされた
プローブは蛍光 In situ ハイブリダ
イゼーション(FISH)に特に有用で
す。
10 PCR反応用
Taq DNA Polymerase, 5U/μl #
PCRバッファーを含む
1 146 165
1 146 173
1 418 432
1 596 594
1 435 094
100 ユニット
500 ユニット
4 × 250 ユニット
10 × 250 ユニット
20 × 250 ユニット
Taq DNA Polymerase, 1U/μl #
PCRバッファーを含む
1 647 679
1 647 687
250ユニット
4 × 250 ユニット
4
* Roche Diagnostics GmbHにより所有されるEP特許0324 474
‡この製品はRoche Molecular Systems, Inc.およびF. Hoffmann-La Roche Ltd("Roche")が所有する特許により保護さ
れるポリメラーゼチェーンリアクション
(PCR)
への使用に至適化されています。PCRプロセスを使用する際、これら
の特許下におけるライセンス譲渡は、製品購入における購入者への提示を含めて特に示されません。
# ライフサイエンス研究でのポリメラーゼチェーンリアクション
(PCR)
プロセスの使用に関するライセンスは、Applied
Biosystemsを発売元とするか、あるいは認定されたサーマルサイクラーを使用する場合において、ライセンス供与者
である当社からの特定の試薬を購入する際にこれに付随します。
III. ニックトランスレーションミックスを用いた、ニックトランスレーション法に
よるin situ プローブ用の 2本鎖DNAのラベリング
ニックトランスレーション法は、Rigby et al.(1977)
により開発され、Langer et al.(1981)
により核酸の
アナログを取り込ませるために用いられるように
なりました。ここで紹介する方法は、新たに合成
されるDNAに対して、約 20∼25 塩基ごとに 1 分子
の修飾ヌクレオチド(DIG-、ビオチン-、フルオレ
セイン-、AMCA-、あるいはテトラメチルローダミ
ン-修飾されたdUTP)
が取り込まれます。このラベ
リング密度は酵素による修飾ヌクレオチドの取り
込みに最適であり、間接法(免疫学的方法)による
検出において最も高い感度が得られます。
この方法で作成された in situ ハイブリダイゼー
ション用プローブのサイズは、約200∼ 500 塩基と
なるはずです。
ノート: ニックトランスレーションによりラベリ
ングを行なう場合、反応前にDNAを変性させる必
要はありません。
49
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
A. DIG-dUTPまたはビオチン-dUTPを用いたラベリング反応
ステップ
操 作
1
氷上に置いた1.5 ml 滅菌済みマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
s 1μg のテンプレートDNA
(直鎖化DNAまたはスーパーコイル)
を含む16μl の滅菌再蒸留水
s 4μl の DIG-ニックトランスレーションミックス、またはビオチン-ニックトランスレー
ションミックス
ノート:各ニックトランスレーションミックスには5 × 濃度の反応バッファー、50 %グ
リセロール、DNAポリメラーゼ I、DNase I、dATP, dCTPおよびdGTP各 0.25 mM、
0.17 mM dTTP、0.08 mM X-dUTP(X = DIGまたはビオチン)が含まれます。
2
試薬を混和し、手短に遠心します。
3
15℃、90分間インキュベートします。
4
反応チューブを冷却(0℃)します。
5
反応液から 3μlを分取し、以下の方法で解析します:
s分取した反応液と適量のゲルローディングバッファーを混ぜ、アガロースゲル(ミニゲ
ル)の 1ウェルにアプライ可能な液量となる様に調製します。
sこのサンプル
(プローブ + ゲルローディングバッファー)
を95℃、 3 分間変性させます。
s変性したサンプルを氷上で 3 分間急冷します。
sサンプルとDNA分子量マーカーをアガロースゲル
(ミニゲル)
電気泳動します。
6
プローブの平均的なサイズにより、以下のいずれかの操作を行います。
sプローブの長さが 200∼ 500ヌクレオチドの場合、ステップ 7 へ進みます。
sプローブの長さが 500ヌクレオチド以上の場合、DNAフラグメントが適切なサイズにな
るまで反応チューブを15℃で更にインキュベートします。
ノート:フラグメントが長すぎる場合、ラベル後にプローブを超音波破砕し、適切な
サイズにすることも可能です。
7
以下のいずれかの方法で反応を停止させます。
s 1μl の 0.5 M EDTA(pH 8.0)を 加えます。
sチューブを65℃、10分間加熱します。
4
B. フルオレセイン-dUTPまたはテトラメチルローダミン-dUTPを用いたラベ
リング反応
ステップ
操 作
操 作
1
氷上に置いた 1.5 ml のマイクロ遠心チューブへ以下の組成を加え、50μl の 5 × 濃度の蛍光分子ラベ
リング混合液(12回のラベリング反応に十分な量)を調製します。
s 5μl の 2.5 mM dATP
s 5μl の 2.5 mM dCTP
s 5μl の 2.5 mM dGTP
s 3.4μl の 2.5 mM dTTP
s 4μl の 1 mM フルオレセイン-dUTPまたはテトラメチルローダミン-dUTP
s 27.6μl の滅菌再蒸留水
2
氷上に置いた 1.5 ml のマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
s 1μg のテンプレートDNA(直鎖またはスーパーコイル)を含む12μl の滅菌再蒸留水
s 4μl の5 × 濃度蛍光分子ラベリング混合液(ステップ 1 で調製したもの)
s 4μl のニックトランスレーションミックス
3
50
ステップ
ノート:ニックトランスレーションミックスには、5 × 濃度の反応バッファー、50 %グ
リセロール、DNAポリメラーゼ I、および DNase I が含まれます。
上記の DIG-およびビオチン-ラベリングのステップ 2 ∼ 7 と同様の操作で、反応液の混和、インキュベー
トおよび反応の停止ステップを行います。
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
C. ラベルされたプローブの精製(オプション)
ステップ
操 作
1
(上記のいずれかの方法により)
ラベルしプローブを以下のステップで沈殿させます。
以下のエタノール沈殿法の別法として、100 bpより長いラベルしたプローブの精製に High Pure PCR
Product Purification Kit を利用することもできます。この操作法については、本Chaprer 51ページを
参照ください。
sラベルされたDNAに、2.5μl の 4 M LiCl と75μl の予めに冷却(−15 ∼ −25℃に)した100
%エタノールを加え、よく混和します。
s−70℃で少なくとも30分間または−15 ∼ −25℃で 2 時間冷却し、
沈殿を形成させます。
s 2 ∼ 8℃にて 15分間遠心します(13,000 × gで)。
s上清を捨てます。
s 50μl の氷冷70 %(v / v)エタノール でペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃で 5 分間遠心します(13,000 × gで)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
注意:ハイブリダイゼーション溶液中にデキストラン硫酸が含まれる場合、少量でもエ
タノールの残渣が存在すると沈殿を生じる恐れがあるため、ペレットを乾燥させるス
テップは重要です。エタノールの残渣はまた、バックグラウンドの原因にもなる場合があ
ります。
2
以下のいずれかの操作を選択してください。
s調製したプローブをすぐに使用しない場合、ペレットを最少量のTEバッファー
(10 mM
Tris- HCl、1 mM EDTA、pH 8.0)
で懸濁し、このプローブ溶液を−15 ∼ −25℃にて保存し
4
ます。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
s調製したプローブをすぐに使用する場合、ペレットを最少量の適切なバッファー
(TEバッ
ファー、リン酸ナトリウムバッファー等)で懸濁し、このプローブ溶液をin situ 実験
で用いるハイブリダイゼーションバッファーで適当なストック溶液濃度
(例えば10∼40
ng /μl)に希釈します
(本マニュアルの Chapter 2 および Chapter 5 を参照ください)。
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試 薬 名
組 成
Cat. No.
包装単位
DIG-Nick Translation Mix
50 %(v / v)グリセロールを含む5 × 濃度の
反応バッファー溶液:
DNAポリメラーゼ I、DNase I、0.25 mM
dATP、0.25 mM dCTP、0.25 mM dGTP、
0.17 mM dTTPおよび0.08 mM DIG-11dUTP(アルカリ不安定)を含む。
1 745 816
160μl
(40ラベリング反応)
Biotin-Nick Translation Mix
50 %(v / v)グリセロールを含む5 × 濃度の
反応バッファー溶液:
DNAポリメラーゼ I、DNase I、0.25 mM
dATP、0.25 mM dCTP、0.25 mM dGTP、
0.17 mM dTTP および 0.08 mMビオチン
-16-dUTPを含む。
1 745 824
160μl
(40ラベリング反応)
Nick Translation Mix
50 %(v / v)グリセロールを含む5 × 濃度の
反応バッファー溶液:
DNAポリメラーゼ I、DNase Iを含む。
1 745 808
200μl
(50ラベリング反応)
dNTP Set
dATP、dCTP、dGTP、dTTP各100 mM
リチウム塩溶液のセット
1 277 049
4 × 10μmol
(100μl)
Fluorescein-12-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 373 242
25 nmol
(25μl)
Tetramethylrhodamine-5dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 534 378
25 nmol
(25μl)
51
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
IV. DIG、ビオチン、または蛍光分子ラベルされたdUTPを用いた、ニックトランス
レーション法による2本鎖DNAのラベリング
Department of Cytochemistry and Cytometry, University of Leiden, Netherlands, and Department of
Genetics, Yale University, U.S.A.
ステップ
ノート:この方法で作成されたin situ ハイブリダ
イゼーション用プローブのサイズは、約200∼400
塩基となるはずです。
操 作
1
氷上に置いた1.5 ml のマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
s 27μl の滅菌再蒸留水
s 5μl の10 × 濃度のニックトランスレーションバッファー[500 mM Tris-HCl(pH 7.8)
、
50 mM MgCl2、0.5 mg / ml Bovine Serum Albumin(ヌクレアーゼフリー)
]
s 5μl の 100 mM ジチオスレイトール(DTT)
s 4μl のヌクレオチド混合液(dATP、dCTP、dGTP各0.5 mM; 0.1 mM dTTP)
s 2μl の 1 mM DIG-dUTP、または 1 mM ビオチン-dUTP、または 1 mM 蛍光分子ラベルさ
れた dUTPのいずれか
s 1μg のテンプレートDNA
s 5μl(5 ng)のDNase I
s 1μl(10 U)のDNAポリメラーゼ I
2
試薬を混和し、手短に遠心します。
3
15℃、2 時間インキュベートします。
4
反応チューブを冷却(0℃)します。
5
反応液から 3μl を分取し、これをサンプルとしてDNA分子量マーカーと共にアガ ロースゲル(ミニ
ゲル)電気泳動します。
6
プローブの平均的なサイズにより、以下のいずれかの操作を行います。
sプローブの長さが 200∼400ヌクレオチドの場合、ステップ 7 へ進みます。
sプローブの長さが 400ヌクレオチド以上の場合、DNAフラグメントが適切なサイズ
になるまで反応チューブを15℃で更にインキュベートします。
ノート:フラグメントが長すぎる場合、ラベル後にプローブを超音波破砕し、適切なサイ
ズにすることも可能です。
7
以下の方法で反応を停止させます。
sチューブにキャリアーDNA(50倍量のフラグメント化したニシン精子DNAなど)および
キャリアーRNA(50倍に相当する過剰量の酵母RNAなど)を加えます。
s 0.1倍量の 3 Mの酢酸ナトリウム、pH 5.6を加えます。
s 2.5倍量の予め冷却(−20℃)した100%エタノールを加えます。
s試薬をよく混和します。
注意:混和する際、ピペットチップを使用しないでください。
sチューブを氷上で30分間静置します。
sマイクロ遠心機で 2 ∼ 8℃で30分間遠心します。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
4
注意:ハイブリダイゼーション溶液中にデキストラン硫酸が含まれる場合、少量でもエ
タノールの残渣が存在すると沈殿を生じる恐れがあるため、ペレットを乾燥させるス
テップは重要です。エタノールの残渣はまた、バックグラウンドの原因にもなる場合があ
ります。
8
以下のいずれかの操作を選択してください。
sプローブをすぐに使用しない場合、ペレットを最少量のTEバッファー
(10 mM Tris-HCl、
1 mM EDTA、pH 8.0)
で懸濁し、このプローブ溶液を−15 ∼ −25℃で 保存します。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
sプローブをすぐに使用する場合、ペレットを最少量の適切なバッファー
(TEバッファー、
リン酸ナトリウムバッファー等)で懸濁し、このプローブ溶液をin situ 実験で用いるハ
イブリダイゼーションバッファーで適当なストック溶液濃度(例えば10∼40 ng /μl)に
希釈します(本マニュアルの Chapter 2 および Chapter 5を参照ください)。
52
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試 薬 名
組 成
Cat. No.
包装単位
Digoxigenin-11-dUTP,
alkali-stable
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 093 088
1 558 706
1 570 013
25 nmol(25μl)
125 nmol(125μl)
5 × 125 nmol(5 × 125μl)
Fluorescein-12-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 373 242
25 nmol(25μl)
Tetramethylrhodamine-5-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 534 378
25 nmol(25μl)
Biotin-16-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 093 070
50 nmol(50μl)
DNase I
グレード II、凍結乾燥
104 159
100 mg
DNA Polymerase I
エンドヌクレアーゼフリー
642 711
642 720
250 U
1000 U
4
53
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
V. DIG、ビオチン、またはフルオレセインによるRNAラベリングミックスを用
いた、in vitro トランスクリプションによるRNAラベリング
SP6、T7、またはT3 RNAポリメラーゼのプロモー
ターをもつ転写ベクターのポリリンカーサイトに、
転写されるDNAをクローンする必要があります
(Dunn and Studier, 1983; Kassavetis, 1982)。
"ラン・オフ" 転写産物を合成するため、転写
(トラ
ンスクリプション)
を行なう前に制限酵素でテンプ
レートを直鎖化し、5’
末端オーバーハングを作成
します。または、" ラン・アラウンドの転写産物を
作成するには、環状ベクターDNAをテンプレート
として用いることもあります。
5’末端に適切なプロモーターをライゲートさせた
PCRフラグメントも、転写テンプレートとして使用
できます。
以下の反応条件下では、転写産物の約20∼25塩基
ごとに1 分子の修飾ヌクレオチド(DIG-、ビオチ
ン-、またはフルオレセイン-UTP)が取り込まれま
す。ここで解説するヌクレオチド濃度は、十分に
高く保たれているので、2 時間のインキュベーショ
ンで 1μgの直鎖化されたプラスミドDNA
(1kbのイ
ンサート)
から、約10μg の完全長のラベルされた
RNAプローブを得ることができます。反応組成を
スケールアップすることにより、更に多量のラベ
ルされたRNAを合成することが可能です。
ノート:新たにラベルされたRNA量は、テンプ
レートDNAの量、サイズ、直鎖化の部位、および
純度に依存します。
4
ステップ
操 作
1
以下のいずれかの方法により、テンプレートDNAを精製します。
s制限酵素消化により直鎖化したプラスミドDNAは、フェノール /クロロフォルム抽出およ
びエタノール沈殿にて精製します。
s環状プラスミドDNAはエタノール沈殿し、ペレットを10 mM Tris-HCl, pH 8.0で懸濁します。
s 5’末端に適当なプロモーターをライゲートしたPCRフラグメントは、アクリルアミドゲ
ル電気泳動をし、10 mM Tris-HCl, pH 8.0で溶出します。
2
氷上に置いた 1.5 ml のマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
s 1μgの精製された直鎖プラスミドDNA、あるいは環状プラスミドDNA、あるいは100∼
200 ng の精製されたPCRフラグメントのいずれか
s 2μl の10 × 濃度のDIG RNAラベリングミックス、または10 × 濃度のビオチンRNAラベリ
ングミックス、または10 × 濃度のフルオレセインRNAラベリングミックスのいずれか。
ノート:10 × 濃度のRNAラベリングミックスには、ATP、CTP、GTP各10 mM および
6.5 mM UTP、3.5 mM X-UTP(X = DIG、ビオチン、またはフルオレセイン);pH 7.5(20
℃)が含まれます。
s 2μl の10 × 濃度のトランスクリプションバッファー
[400 mM Tris-HCl(pH 8.0, 20℃)、
60 mM MgCl2、100 mM ジチオスレイトール(DTT)、20 mM スペルミジン]
ノート:10 × 濃度のトランスクリプションバッファーは、SP6、T3、またはT7 RNAポリ
メラーゼ(単品試薬)に添付されるバッファーです。
s 2μl のRNAポリメラーゼ(SP6、T7、またはT3)
s滅菌再蒸留水を加え、最終容量を20μl に調整します。
3
試薬を混和し、手短に遠心します。
4
37℃、2 時間インキュベートします。
ノート:インキュベーション時間を長くしてもラベルされたRNAの収量は増加しません。より多量
のRNAを作成するためには、反応組成をスケールアップしてください。
5
以下のいずれかの操作を行ってください。
sオプション:テンプレートDNAを除去する場合、2 U の DNase I, RNaseフリーを加え、
37℃、15分間インキュベートしします。ステップ 6 へ進みます。
sテンプレートDNAをの除去を行わない場合、ステップ 6 へ進みます。
ノート:ラベルされたRNA転写物の量はテンプレートDNA量をはるかに上回るため
(およそ
10倍程度まで)、プローブをin situ ハイブリダイゼーション実験で使用する前にDNase
処理によるテンプレートDNAの除去を行う必要は通常ありません。
6
2μl の 0.2 M EDTA(pH 8.0)を加え、ポリメラーゼ反応を停止します。
▼
54
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
操 作
7
オプション:ラベルしたRNA 転写産物を以下のステップで沈殿させます。
ノート:以下のエタノール沈殿法の別法として、100 bp より長いラベルしたプローブの精製にHigh
Pure PCR Product Purification Kitを利用することもできます。この操作方法については、本Chapterの71ページを参照ください。
s反応チューブに、2.5μl の 4 M LiCl と75μl の予め冷却(−15 ∼ −25℃に)した100 %エタ
ノールを加え、よく混和します。
s−70℃で少なくとも30分間または−15 ∼ −25℃で 2 時間冷却し、沈殿を形成させます。
s 2 ∼ 8℃にて15分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
s 50μl の氷冷 70%(v / v)エタノールでペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃にて 5 分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
sRNAペレットを100μl の DEPC(ジエチルピロカーボネート)処理した再蒸留水
(または滅
菌再蒸留水)中にて37℃、30分間インキュベートし、懸濁します。
8
転写産物の収量を検定するために、以下の操作を行います。
s転写産物から少量を分取し、既知濃度の RNA スタンダードと共にアガロースまたはアク
リルアミドゲル電気泳動します。
s臭化エチジウム染色を行います。
sラベルされた転写産物と既知濃度のスタンダードとの相対的な染色強度を比較します。
9
4
以下のいずれかの操作を選択してください。
sプローブを直ちに使用しない場合、プローブ溶液を−70℃で保存します。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
sプローブを直ちに使用する場合、このプローブ溶液をin situ 実験で用いるハイブリダイゼー
ションバッファーで使用濃度(例えば 0.2 ∼ 10 ng /μl)に希釈します(本マニュアルの
Chapter 5 を参照ください)。
アルカリ加水分解によるRNAプローブの長さの調節
アプリケーションによって、他の技術と比べ短い
RNAプローブを必要とする場合があります。
In situ ハイブリダイゼーションを行なう際、組織
内への浸透が可能な程度に短いプローブが必要と
されます。アルカリ加水分解は、このようなアプ
リケーションのためにRNAプローブのサイズを調
節することを可能とします。
操 作
以下の操作方法は、Cox, et al.(1984, Develop. Biol.
101, 485-502)により発表されたアルカリ加水分解
によるRNAプローブのサイズを調節するプロト
コールに変更を加えたものです。このプロトコー
ルは、DIG-UTPラベルされたRNAプローブでの使
用に適しています。
55
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
操 作
1
1μg のRNAに等量のDMPC処理水と 2 倍量の炭酸バッファーを加え、60℃、10∼60分間インキュベー
トし加水分解します。
インキュベーション時間は以下の式に基づいて計算します。ただし、最適なインキュベーション時
間は実験的に決定する必要があります。炭酸バッファーを加えた後、わずか30秒で加水分解反応が
始まることが確認されています。
2
等量の加水分解-中和バッファーを加え、加水分解反応を停止させます。
3
3 倍量の予め冷却したエタノールを加え、RNAを沈殿させます。よく混和し、−70℃、30分間静置し
ます。
4
マイクロ遠心機で、+ 4℃で15分間遠心します(13,000 × g)。
5
エタノールを捨て、100μl の予め冷却した70 %エタノールでペレットを洗浄します。
マイクロ遠心機で、+ 4℃で 5 分間遠心した(13,000 × g)後、70 %エタノールを捨てます。
6
ペレットを乾燥させ、100μl のDMPC処理水で再懸濁します。このプローブを直ちに使用しない場
合には、−70℃で保存します。
7
10μl の加水分解されたRNAを、臭化エチジウムを含む1 %アガロースゲルで電気泳動し、プローブ
の長さを確認します。
4
追加で必要とされる溶液
組 成
DMPC-処理水
0.1 %ジメチルピロカーボネートで処理した滅菌蒸留水
炭酸バッファー
60 mM Na2CO3、40 mM NaHCO3;pH 10.2
加水分解-中和バッファー
3 M 酢酸ナトリウム、1 %(v / v)酢酸;pH 6.0
エタノール
─20℃で冷却した無水エタノール。70 %エタノールはこれを
DMPC処理水で希釈したもの。
限定されたアルカリ加水分解(オプション)
以下の式にしたがって、インキュベーション時間を計算します。
t=
(L o - L f)
k x Lo x Lf
L o = 転写産物の最初の長さ(kb)
L f = 目的とするプローブの長さ(kb)
k = 定数 = 0.11 kb/min
56
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
内 容
Cat. No. またはバイアル番号
DIG RNA Labeling Kit
[SP6, T7]
2 × 10ラベリング反応用のキット
Cat. No. 1 175 025
DIG RNA Labeling Mix
ATP、CTP、GTP各10 mM、6.5 mM
UTP、3.5 mM DIG-UTP が Tris-HCl,
pH 7.5(+ 20℃)溶液中に溶解されて
いる
・DIG RNA Labeling Kit(SP6 / T7)
(Cat. No. 1 175 025)のバイアル 7
・DIG RNA Labeling Mix(Cat. No. 1 277 073)
または、以下のいずれかをお選びください。
Biotin RNA Labeling
ATP、CTP、GTP各10 mM、6.5 mM
Mix
UTP、3.5 mM ビオチン-16-UTP が
Tris-HCl, pH 7.5(+ 20℃)溶液中に溶
解されている
Cat. No. 1 685 597
Fluorescein RNA
Labeling Mix
ATP、CTP、GTP各10 mM、6.5 mM
UTP、3.5 mM フルオレセイン-12UTP がTris-HCl, pH 7.5(+ 20℃)溶液
中に溶解されている
Cat. No. 1 685 619
10x Transcription
buffer
400 mM Tris-HCl, pH 8.0 ; 60 mM
・DIG RNA Labeling Kit(SP6 / T7)
DNase I, RNase-free
4
MgCl2、100 mM ジチオエリスリトー
(Cat. No. 1 175 025)のバイアル 8
ル(DTE)、20 mM スペルミジン、
100 m M NaCl、1 U / ml RNaseイン
ヒビター
・RNAポリメラーゼの添付バッファーとして
10 U /μl DNase I, RNaseフリー
・DIG RNA Labeling Kit(SP6 / T7)
(Cat. No. 1 175 025)のバイアル 9
・DNase I, RNase-free(Cat. No. 776 785)
Protector RNase
Inhibitor
2,000 U
Cat. No. 3 335 399
10,000 U
Cat. No. 3 335 402
20 U /μl SP6 RNA ポリメラーゼ
・DIG RNA Labeling Kit(SP6 / T7)
以下のいずれかをお選びください。
SP6 RNA Polymerase
(Cat. No. 1 175 025)のバイアル 11
・SP6 RNA Polymerase
(Cat. No. 810 274, 1 487 671)
T7 RNA Polymerase
20 U /μl T7 RNA ポリメラーゼ
・DIG RNA Labeling Kit(SP6 / T7)
(Cat. No. 1 175 025)のバイアル 12
・T7 RNA Polymerase
(Cat. No. 881 767, 881 775)
T3 RNA Polymerase
20 U /μl T3 RNA ポリメラーゼ
・T3 RNA Polymerase
(Cat. No. 1 031 163, 1 031 171)
57
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
VI. DIG-ddUTPまたはビオチン-ddUTPを用いた、オリゴヌクレオチドの 3' 末端
ラベリング
ターミナルトランスフェラーゼを使用し、オリゴ
ヌクレオチドの3’
末端に修飾ジデオキシウリジン3リン酸(DIG-ddUTPなど)を 1 分子付加させる方
法です(Schmitz et al., 1990)。
ステップ
ノート:この方法により、HPLCまたはゲルによ
り精製された14∼100ヌクレオチドの長さのオリゴ
ヌクレオチドをラベルすることが可能です。
操 作
1
精製されたオリゴヌクレオチドを滅菌再蒸留水に溶解します。
2
X-ddUTP(X = DIGまたはビオチン)を再蒸留水で、1 mM 溶液を調製します。
3
氷上に置いたマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
注意:5 × 反応バッファーには毒性物質が含まれています。取り扱いには十分ご注意ください。
s 4μl の 5 × 反応バッファー[1 M カコジル酸カリウム、0.125 M Tris-HCl、1.25 mg / ml
ウシ血清アルブミン ; pH 6.6(25℃)]
(バイアル 1)
ノート:バイアル番号は、DIG Oligonucleotide 3'-End Labeling Kit, 2nd Generation 内
のバイアルに対応します。
s 4μl の25 mM CoCl(バイアル
2
2)
s 100 pmol のオリゴヌクレオチド
ノート: この標準的な反応では、オリゴヌクレオチド濃度を高くしないでください。
ラベルされたオリゴヌクレオチドを大量に合成したい場合、反応組成および容量全て
をスケールアップしてください。
s 1μl の 1 mM DIG-ddUTP(バイアル 3)または 1 mM ビオチン-ddUTPいずれか
s 1μl(400 U)
のターミナルトランスフェラーゼ
[60 mM K-リン酸
(pH 7.2, 4℃)
15 mM KCl、
4
1 mM 2-メルカプトエタノール、0.5% Triton X-100、50% グリセロール溶液; pH 6.5
(25℃)]
(バイアル 4)
s再蒸留水を加え、最終容量を20μl に調整します。
4
試薬をを混和し、手短に遠心します。
5
37℃、15分間インキュベートした後、氷上に静置します。
6
オプション:以下のいずれかの操作で反応を停止させます。
s 200μl の 0.2 M EDTAに 1μl のグリコーゲン溶液
(再蒸留水中にて20 mg / ml)を加え混和し
ます。反応溶液へ 2μl のグリコーゲン-EDTA混合試薬を加えます。
s反応溶液へ 2μl の 0.2 M EDTA(pH 8.0)を加えます。
ノート:フェノール/ クロロフォルム抽出による反応停止を行わないでください。
ラベルされたオリゴヌクレオチドが有機層へ移行し失われてしまうためです。
7
オプション:ラベルしたオリゴヌクレオチドを以下のステップで沈殿させます。
s反応チューブに、2.5μl の 4 M LiCl と75μl の予め冷却
(−15 ∼ −25℃)
した100 %エタノー
ルを加え、よく混和します。
s−70℃で少なくとも30分間または −15 ∼ −25℃で 2 時間冷却し、沈殿を形成させます。
s 2 ∼ 8℃にて15分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
s 50μl の氷冷した70 %(v / v)エタノールでペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃にて 5 分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
▼
58
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
操 作
8
以下のいずれかの操作を選択してください。
sラベルされたプローブをすぐに使用しない場合、ペレットを最少量の滅菌再蒸留水で溶解
し、このプローブ溶液を−15 ∼ −25℃にて保存します。少なくとも 1 年間保存すること
が可能です。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
sプローブをすぐに使用する場合、ペレットを最少量の滅菌再蒸留水に溶解し、in situ 実
験に用いるハイブリダイゼーションバッファーで適当な濃度
(例えば 1 ∼ 7 ng /μl)に希釈
してストック溶液を作成します。
(本マニュアルの Chapter 2 および 5 を参照ください)
。
9
ラベリング効率の検定は、ラベル済みのコントロール・オリゴヌクレオチド(バイアル 6 )とプロー
ブとの、ハイブリダイゼーションまたは直接検出により比較することで確認が可能です。直接検出
による定期的なラベリング効率の検定を行うことをお勧めします
(65ページを参照ください)
。
10
ラベルされたオリゴヌクレオチドは、未ラベルのオリゴヌクレオチドと合わせてポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動-銀染色を行って解析します。DIGラベルされたオリゴヌクレオチドは、ラベルの付
加のため高分子量側へシフトします。標準的な反応でラベルされたコントロール・オリゴヌクレオ
チドは全て、末端ラベルされた状態を示す高分子側へのシフトがみられます。
ノート:ラベリング反応中のオリゴヌクレオチド量を増加させることはお勧めできません。
プローブの収量を増やしたい場合、反応容量および組成の全てを比例して増やしてください。
4
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
内 容
Cat. No. またはバイアル番号
DIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit, 2nd Generation
・(Cat. No. 3 353 575)100 pmol のオリゴヌクレ
オチド × 25回ラベリング用のキット
5 x Reaction Buffer
1 M カコジル酸カリウム、125 mM
Tris-HCl、1.25 mg / ml ウシ血清アル
ブミン、pH 6.6(+ 25℃)
・DIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit, 2nd
Generation(Cat. No. 3 353 575)のバイアル 1
・ターミナルトランスフェラーゼの添付バッファー
として
CoCl2 solution
25 mM 塩化コバルト(CoCl2)
・DIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit, 2nd
Generation(Cat. No. 3 353 575)のバイアル 2
・ターミナルトランスフェラーゼの添付バッファー
として
DIG-ddUTP
1 mM ジゴキシゲニン-11-ddUTP
・DIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit, 2nd
(2’
, 3’
-ジデオキシウリジン-5’-3リン Generation(Cat. No. 3 353 575)のバイアル 3
酸、11原子のスペーサーを介してジゴ ・DIG-ddUTP(Cat. No. 1 363 905)
キシゲニンと結合)
、水溶液
Biotin-16-ddUTP
1 mM テトラリチウム塩溶液
・Cat. No. 1 427 598、 25 nmol(25μl)
Terminal Transferase,
recombinant
400 U /μl ターミナルトランスフェラー
ゼ、60 mM K-リン酸(pH 7.2, 4℃)、
150 mM KCl、1 mM 2-メルカプト
エタノール、0.5% Triton X-100、
50% グリセロール
・DIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit, 2nd
Generation(Cat. No. 3 353 575)のバイアル 4
・Terminal Transferase(Cat. No. 3 333 566);
8,000 U、テーリングまたは3’-末端ラベリング
反応20回分
・Terminal Transferase(Cat. No. 3 333 574);
24,000 U、テーリングまたは 3’-末端ラベリング
反応60回分
From E. coli
59
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
VII.DIG-dUTP、ビオチン-dUTP、またはフルオレセイン-dUTP混合液を用いた、
オリゴヌクレオチドのテーリング
ターミナルトランスフェラーゼを使用し、オリゴ
ヌクレオチドの3’
末端に、ラベルされたdUTPおよ
びdATPとの混合物をテンプレートには依存しない
反応として付加させる方法です(Schmitz et al.,
1990)
。このテーリング反応において、ラベルされ
たdUTPおよび未ラベルのdATPの混合比は、ラベ
ルに用いるハプテンの取り込みが最大となり、ハプ
テンが最適な間隔で取り込まれ、かつ
(特に)
最高の
感度が得られるようにデザインされています。
このラベリング方法では、10から100ヌクレオチド
(平均50ヌクレオチド)
の長さのテールが付加され、
ステップ
4
そのテール中に平均 5 分子のラベルされたdUTPが
取り込まれます。また、ラベルされたdUTPのみか
らなる 2 ∼ 3 ヌクレオチドの長さのテイルを付加さ
せることも可能です
(テールの長さや組成の変更に
ついては、DIG Oligonucleotide Tailing Kit 2nd
Generation の使用説明書を参照ください)。
ノート:この方法により、HPLCまたはゲルによ
り精製された14∼100ヌクレオチドの長さのオリゴ
ヌクレオチドをラベルすることが可能です。
操 作
1
精製されたオリゴヌクレオチドを滅菌再蒸留水に溶解します。
2
X-dUTP(X = DIG、ビオチンまたはフルオレセイン)を再蒸留水で、1 mM 溶液を調製します。
3
氷上に置いたマイクロ遠心チューブへ、以下の組成を加えます。
注意:5 × 反応バッファーには毒性物質が含まれています。取り扱いには十分ご注意ください。
s 4μl の 5 × 反応バッファー[1 M カコジル酸カリウム、0.125 M Tris-HCl、1.25 mg / ml
ウシ血清アルブミン ; pH 6.6(25℃)]
(バイアル 1)
ノート:バイアル番号は、DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation 内のバイアル
に対応します。
s 4μl の 25 mM CoCl(バイアル
2
2)
s 100 pmol のオリゴヌクレオチド
ノート:この標準的な反応では、オリゴヌクレオチド濃度を高くしないでください。
ラベルされたオリゴヌクレオチドを大量に合成したい場合、反応組成および容量全てを
スケールアップしてください。
s 1μl の 1 mM DIG-dUTP(バイアル 3)、あるいは 1 mM ビオチン-dUTP、あるいは 1 mM
フルオレセイン-dUTPのいずれか
s 1μl の10 mM dATP[Trisバッファー溶液、pH 7.5(25℃)]
(バイアル 4)
s 1μl(400 U)のターミナルトランスフェラーゼ[200 mM カコジル酸カリウム、1 mM
EDTA、 200 mM KCl、0.2 mg / ml ウシ血清アルブミン、50% グリセロール溶液にて;
pH 6.5(25℃)]
(バイアル 5)
s再蒸留水を加え、最終容量を20μl に調整します。
4
試薬を混和し、手短に遠心します。
5
37℃、15分間インキュベートした後、氷上に静置します。
6
オプション:以下のいずれかの操作で反応を停止させます。
s 200μl の 0.2 M EDTA(pH 8.0)に1μl のグリコーゲン溶液
(再蒸留水中にて20 mg / ml)
(バ
イアル 9)
を加え、混和します。反応溶液に、 2μl グリコーゲン-EDTA混合試薬を加えます。
s反応溶液へ 2μl の 0.2 M EDTA(pH 8.0)を加えます。
ノート:フェノール / クロロフォルム抽出による反応停止を行わないでください。
ラベルされたオリゴヌクレオチドが有機層へ移行し失われてしまうためです。
▼
60
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
操 作
7
オプション:ラベルしオリゴヌクレオチドを以下のステップで沈殿させます。
s反応チューブに、2.5μl の 4 M LiCl と75μl の予め冷却(−15 ∼ −25℃)した100%エタノー
ルを加え、よく混和させます。
s−70℃で少なくとも30分間または −15 ∼ −25℃で 2 時間冷却し、
沈殿を形成させます。
s 2 ∼ 8℃にて15分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
s 50μl の氷冷した70%(v/v)エタノールでペレットを洗浄します。
s 2 ∼ 8℃にて 5 分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨てます。
sペレットを吸引乾燥させます。
8
以下のいずれかの操作を選択してください。
sラベルされたプローブをすぐに使用しない場合、ペレットを最少量の滅菌再蒸留水で溶解
し、このプローブ溶液を−15 ∼ −25℃にて保存します。
注意:プローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
sプローブをすぐに使用する場合、ペレットを最少量の滅菌再蒸留水に溶解し、in situ 実
験に用いるハイブリダイゼーションバッファーで適当な濃度
(例えば 1∼7 ng /μl)
に希釈してストック溶液を作成します。
(本マニュアルの Chapter 2 および 5 を参照ください)
。
9
ラベリング効率の検定は、ラベル済みのコントロールオリゴヌクレオチド(バイアル 7)とプローブ
との、ハイブリダイゼーションまたは直接検出により比較することで確認が可能です。直接検出に
よる定期的なラベリング効率の検定を行うことをお勧めします
(DIG Nucleic Acid Detection Kit を参照)
。
10
テーリングされたオリゴヌクレオチドは、テーリングされていないオリゴヌクレオチドと合わせて
ポリアクリルアミドゲル電気泳動-銀染色を行って解析します。DIGでテーリングされたオリゴヌクレ
オチドは、高分子量側への不均一なシフトがみられ、ポリアクリルアミドゲル上でスメアとして検出
されます。標準的な反応でテーリングされたコントロールオリゴヌクレオチドは全て、高分子側へ
のシフトがみられます。
ノート:ラベリング反応のオリゴヌクレオチド量を増加させることはお勧めできません。
プローブの収量を増やしたい場合、反応容量および組成の全てを比例して増やしてください。
4
ラベルされたプローブの安定性
DIGラベルされたプローブは、−15 ∼ −25℃にて少なくとも 1 年間保存することが可能です。
61
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
内 容
DIG Oligonucleotide Tailing Kit,
2nd Generation
Cat. No. またはバイアル番号
・(Cat. No. 3 353 583)100 pmol オリゴヌクレ
オチド × 25回ラベリング用のキット
5x Reaction Buffer
1 M カコジル酸カリウム、125 mM
Tris-HCl、1.25 mg / mlウシ血清アル
ブミン、pH 6.6(+ 25℃)
・DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
(Cat. No. 3 353 583)のバイアル 1
・ターミナルトランスフェラーゼの添付バッファー
として
CoCl2 solution
25 mM 塩化コバルト(CoCl2)
・DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
(Cat. No. 3 353 583)のバイアル 2
・ターミナルトランスフェラーゼの添付バッファー
として
DIG-dUTP
1 mM ジゴキシゲニン-11-dUTP(2'-
・DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
デオキシウリジン-5’-3リン酸、11原
子分のスペーサーを介してジゴキシ
ゲニンと結合)、水溶液
(Cat. No. 3 353 583)のバイアル 3
・DIG-dUTP, alkali-labile(Cat. No. 1 573 152、
1 573 179)
・DIG-dUTP, alkali-stable(Cat. No. 1 093 088、
1 558 706、1 570 013)
dATP
10 mM dATP, リチウム塩、
Trisバッファー, pH 7.5 中に溶解
・DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
(Cat. No. 3 353 583)のバイアル 4
・dATP[Cat. No. 1 051 440
(100 mM溶液として
販売。使用前に希釈する必要があります。)]
Terminal Transferase,
recombinant
400 U /μl ターミナルトランスフェラ
・DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
From E. coli
150 mM KCl、1 mM 2 -メルカプト ・Terminal Transferase(Cat. No. 3 333 566);
エタノール、0.5% Triton X-100、50% 8,000 U、テーリングまたは3’-末端ラベリング
グリセロール
反応20回分
・Terminal Transferase(Cat. No. 3 333 574);
24,000 U、テーリングまたは3’
-末端ラベリング
反応60回分
Glycogen
20 mg / ml、水溶液
4
ーゼ、60 mM K-リン酸(pH 7.2, 4℃)、 (Cat. No. 3 353 583)のバイアル 5
・Cat. No. 901 393
From mussels
リファレンス
Dunn, J. J.; Studier, F. W. (1983) Complete nucleotides
sequence of bacteriophage T7 DNA and the locations of T7
genetic elements. J. Mol. Biol. 166, 477-535.
Feinberg, P.; Vogelstein, B. (1984) A technique for radiolabeling DNA restriction enzyme fragments to high specific
activity. Anal. Biochem. 137, 266-267.
Innis, M. A.; Gelfand, D. H.; Sninsky, J. J.; White, T. J. (Eds.)
(1990) PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications. San Diego, CA: Academic Press.
Kassavetis, G. A.; Butler, E. T.; Roulland, D.; Chamberlin,
M. J. (1982) Bacteriophage SP6-specific RNA polymerase.
J. Biol. Chem. 257, 5779-5788.
62
Langer, P. R.; Waldrop, A. A.; Ward, D. C. (1981) Enzymatic
synthesis of biotin-labeled polynucleotides: Novel nucleic
acid affinity probes. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78,
6633-6637.
Rigby, P. W. J.; Dieckmann, M.; Rhodes, C.; Berg, P. (1977)
Labeling deoxyribonucleic acid to high specific activity
in vitro by nick translation with DNA polymerase I.
J. Mol. Biol. 113, 237-241.
Schmitz, G. G.; Walter, T.; Seibl, R.; Kessler, C. (1991)
Nonradioactive labeling of oligonucleotides in vitro with the
hapten digoxigenin by tailing with terminal transferase.
Anal. Biochem. 192, 222-231.
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
VIII. DIGまたはビオチンを用いた、DNAまたはRNAのChem-Linkラベリング
DIGまたはビオチンの直接ラベリング法は、シン
プルなRNAやDNAから複雑なものまでをワンス
テップでラベルする技術です。このラベリング反
応では、平均10ヌクレオチドごとに 1 分子のDIG
またはビオチンが挿入されます。DIGあるいはビ
オチンは、グアノシン基およびアデノシン基のN7
位に直接結合されます。ここでは、どのような
DNA(プラスミド、PCR産物、mRNA由来のcDNA
+
など)
やRNA
[トータルRNA、poly
(A)mRNAなど]
をDIG Chem-Linkで直接ラベルする方法について
解説します。
ノート: DIG-Chem-LinkまたはビオチンChemLinkをオリゴヌクレオチドのラベリングにも利用
できます。より詳しい情報は、DIG Chem-Link Labeling and Detection SetあるいはBiotin Chem-Link
の使用説明書を参照ください。
操作方法
DIG直接ラベリングのためのプロトコールは、2 つ
の操作方法からなります。各操作の所要時間は下
記の通りです。
DNAまたはRNAテンプレートの調製
8 ∼ 60分間
▼
DIGの直接ラベリング
35分間
4
DNAまたはRNAテンプレートの調製
標準的なラベリング反応には、0.2 ∼ 0.5μl の精製
DNAまたはRNAが必要です。DIG Chem-Linkはオ
リゴヌクレオチド、DNA、またはRNAのラベリン
グに利用可能ですが、いずれのラベリング用テン
プレートでも十分に精製しておく必要がありま
す。精製度に関する一般的なガイドラインを以下
に示します:
DIG Chem-Linkのテンプレートとして必要とされる純度
核酸タイプ
必要とされる純度
血液、培養細胞、組織、酵母、細菌
由来のジェノミックDNA
RNAおよびヌクレオチドを含まない。
細胞の残渣や他のマクロ分子を含まない。
精製方法の例:High Pure PCR Template Purification Kit1 を用
いてジェノミックDNAを調製し、オプションとしてRNase
処理を行いRNAを除去します。
E. coli 由来のプラスミドDNA
RNA およびヌクレオチドを含まない。
細胞の残渣や他のマクロ分子を含まない。
精製方法の例:High Pure Plasmid Isolation Kit1 を用いて
プラスミドDNAを調製します。
PCR産物またはRT-PCR産物
(cDNA)
増幅反応に使用したヌクレオチド、プライマー、その他の小分
子(バッファー構成分など)を含まない。
精製方法の例:PCR または RT-PCR 産物をQuick Spinカラム
(Sephadex G-50 fine)で精製するか、High Pure PCR Product
Purification Kitを用いて精製します。
細胞または組織由来のトータルRNA DNAおよびヌクレオチドを含まない。
細胞の残渣や他のマクロ分子を含まない。
精製方法の例:High Pure RNA Isolation Kit1 を用いてトータル
RNAを分離することが可能です。
トータルRNA、培養細胞または組織 RNA、DNAおよびヌクレオチドを含まない。
+
由来のpoly(A) mRNA
細胞の残渣や他のマクロ分子を含まない。
精製方法の例:mRNA Isolation Kit1 を用いてpoly(A)+ mRNAを
分離することが可能です。
1 これらの精製操作には、8 ∼ 60分間要します。詳しくはそれぞれのキットの使用説明書を参照ください。
また、使用説明書は弊社ウェブサイトからもご覧頂けます(http://www.roche-applied-science.com)。
63
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
DIG Chem-Linkを用いて、mRNAまたはcDNAを直接DIGラベリングする
ノート:バイアル番号は、DIG Chem-Link ラベリン
グおよび検出セット内のバイアルに対応します。
ステップ
4
64
操 作
所要時間
1
ウォーターバスまたはヒートブロックを85℃に加温します。
3 分間
2
滅菌済み反応チューブに以下の組成を加えます:
・ 2μg の精製DNAまたは RNA
・ 2μl の DIG Chem-Link(バイアル 1)
・滅菌再蒸留水で最終容量が 20μl に調整します。
ノート:このラベリング反応はスケールアップまたはスケールダウンすることが
可能です。この場合、テンプレートとDIG Chem Linkとの比率は必ず 1:1 とします。
例えば、最終容量が 50μl の溶液中で 0.2μl のテンプレートを0.2μl のDIG ChemLink でラベルするなど。
1 分間
3
反応チューブをウォーターバスまたはヒートブロックに設置し、85℃、30分間
インキュベートします。
30分間
4
チューブを手短に遠心し、溶液を全てチューブの底に集めます。
1 分間
5
5μl のストップ溶液(バイアル 2)を加え、反応を停止させます。
ノート:ラベルされた核酸はハイブリダイゼーションプローブとして、精製せず
に直接使用することが可能です。
6
キットの使用説明書に解説される方法で、ラベリング効率の検定を行います。
http://www.roche-applied-science.com/pack-insert/1836463
-
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
DNAまたはRNAの直接ラベリングのための製品
製品名
Cat. No.
内 容
DIG Chem-Link Labeling 1 836 463
and Detection Set*
・DIG Chem-Link 試薬
・ストップ溶液
・抗DIG抗体, アルカリホスファターゼ標識
Biotin Chem-Link*
・ビオチン Chem-Link試薬
・ストップ溶液
1 812 149
直接ラベリングに必要追加な試薬および設備
必要となる試薬 / 設備
内容 / 製品
DNAを精製するためのキット ・ジェノミックDNA:High Pure Template Purification Kit‡
(Cat. No. 1 796 828)
・プラスミドDNA:High Pure Plasmid Isolation Kit
(Cat. No. 1 754 777 または 1 754 785)
・PCR産物またはRT-PCR産物:High Pure PCR Product
Purification Kit‡(Cat. No. 1 732 668)またはQuick Spin Columns,
4
Sephadex G-50 fine(Cat. No. 1 273 973)
RNAを精製するためのキット ・トータルRNA:High Pure RNA Isolation Kit‡(Cat. No. 1 828 665)
または、
+
・poly(A) mRNA:mRNA Isolation Kit(Cat. No. 1 741 985)
ラベルされたプローブを精製 長期保存するためのラベルされたプローブの調製:Quick Spin Columns
するためのカラム
Sephadex G-50 fine(Cat. No. 1 273 965 または 1 273 973)
* この製品はKREATECH Biotechnology B.V. のライセンスに基づいて販売されています。この製品またはその使用に
ついては、KREATECH Biotechnology B.V.の 1 つまたは複数の特許により保護される場合があります。これらの特許
には以下のものが含まれます。EP特許0539466(承認済み); U.S.特許 5,580,990(承認済み)。
‡この製品はポリメラーゼチェーンリアクション(PCR)への使用のために最適化され、Roche Molecular Systems, Inc
および F. Hoffmann-La Roche Ltd(Roche)の所有する特許により保護されます。これらの特許保護下では、この製品
の購入によりそのPCRプロセスへの使用権が購入者に直接または間接的に譲渡されることはありません。
IX. DIGラベルされた核酸の収量検定
ラベリング反応から得られるD I G ラベルされた
DNAを正確に定量することは、メンブレンハイブ
リダイゼーションあるいは in situ ハイブリダイゼー
ションの結果を最適化し、再現性をもたらすため
に極めて重要です。ハイブリダイゼーション溶液
中のプローブ濃度が高すぎればバックグラウンド
の原因となり、低すぎればシグナルが弱くなってし
まいます。
DIGラベリングによる収量を検定するには以下の
方法があります:
ラベリング反応物の希釈系列および既知スタン
ダード希釈系列の双方をナイロンメンブレン上に
スポットします。このメンブレンを短時間の検出
法で処理します。
例外:PCRラベルされたDIGプローブはアガロー
スゲル上でチェックを行ってください
(44ページを
参照ください)。
DIGラベルされたコントロールを用いた、スポット試験による収量の検定
DIGラベルされた、核酸サンプルとコントロール
(ラベリングキットの構成内容として含まれる)を
同時に比較することにより、収量の検定が行えま
す。それぞれの希釈系列を調製し、メンブレン上
にスポットします。続いてこのメンブレンに対し
て発色検出サンプルおよびコントロールの発色強
度を比較することにより決定できます。
必要となる製品
DNAおよびRNAの収量検定に用いるDIGラベルさ
れたコントロールは、単一試薬として、あるいはラ
ベリングキットの構成内容として供給されます。
DIG-dUTP/dATPによりテーリングおよび 3’
-末端
ラベルされたオリゴヌクレオチド・コントロールは、
DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
およびDIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit,
2nd Generation にのみ含まれています。
65
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
内 容
Cat. No. またはバイアル番号
ラベル済みコントロールDNA
pBR328 DNAを標準的なラベリング方法
に則り、ランダムプライム法によりジゴキ
シゲニンラベルしたもの。バイアル中の
トータルDNA濃度は25μg / ml ですが、
そのうちDIGラベルされたDNAは 5μg
/mlです。
・DIG DNA Labeling and Detection Kit
(Cat. No. 1 093 657)のバイアル 4
・ DIG DNA Labeling Kit
(Cat. No. 1 175 033)のバイアル 4
・DIG Nucleic Acid Detection Kit
(Cat. No. 1 175 041)のバイアル 1
・DIG-labeled Control DNA
(Cat. No. 1 585 738)
DIG-ddUTPラベル済み
コントロールオリゴヌクレオチド
2.5 pmol /μl のオリゴヌクレオチド。標準 ・DIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit,
的なラベリング方法に則り、ジゴキシゲニ 2nd Generation(Cat. No. 3 353 575)のバイア
ン-11-ddUTPでラベルしたもの。
ル 6
DIG-dUTP/dATPテーリング済み 2.5 pmol /μl のオリゴヌクレオチド。標準 ・DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
コントロールオリゴヌクレオチド
的なラベリング方法に則り、
ジゴキシゲニン (Cat. No. 3 353 583)
-11-dUTPおよびdATPでラベルしたもの。
ラベル済みコントロールRNA
1μg のテンプレートDNAを標準的なラベ ・DIG RNA Labeling Kit
リング方法に則り、T7 RNAポリメラーゼ (Cat. No. 1 175 025)のバイアル 5
を用いた転写反応によりジゴキシゲニン ・DIG-labeled Control RNA
でラベルしたアンチセンス-Neo RNA。 (Cat. No. 1 585 746)
この溶液には、約100μg / ml のDIGラベル
されたRNAおよび10μg / ml の未ラベルの
テンプレートDNAが含まれます。
DNA希釈バッファー
50μg / ml の魚精子由来DNAを含む10 mM ・DIG DNA Labeling Kit
Tris-HCl, pH 8.0(20℃)。
(Cat. No. 1 175 033)のバイアル 3
・DIG DNA Labeling and Detection Kit
(Cat. No. 1 093 657)のバイアル 3
・DIG Nucleic Acid Detection Kit
(Cat. No. 1 175 041)のバイアル 2
・DIG Oligonucleotide 3’-End Labeling Kit,
2nd Generation(Cat. No. 3 353 575)のバイア
ル 9
・DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
(Cat. No. 3 353 583)のバイアル 10
4
66
RNA希釈バッファー
DMPC処理水、20 × SSCおよびフォルムアル
デヒドを 5:3:2 の容量比で混合した溶液。
ブロッキング試薬
核酸ハイブリダイゼーション用ブロッキン ・DIG DNA Labeling and Detection Kit
グ試薬。白色の粉末。
(Cat. No. 1 093 657)のバイアル 11
・DIG Nucleic Acid Detection Kit
(Cat. No. 1 175 041)のバイアル 6
・Blocking Reagent(Cat. No. 1 096 176)
AP標識抗ジゴキシゲニン
アルカリホスファターゼ標識抗ジゴキシ ・DIG DNA Labeling and Detection Kit
ゲニン抗体(Fab)。
(Cat. No. 1 093 657)のバイアル 8
・DIG Nucleic Acid Detection Kit
(Cat. No. 1 175 041)のバイアル 3
・Anti-Digoxigenin-AP, Fab fragments
(Cat. No. 1 093 274)
NBT溶液
ジメチルフォルムアミド中に75 mg / ml に ・DIG DNA Labeling and Detection Kit
溶解したニトロブルーテトラゾリウム塩。 (Cat. No. 1 093 657)のバイアル 9
・DIG Nucleic Acid Detection Kit
(Cat. No. 1 175 041)のバイアル 4
・NBT(Cat. No. 1 383 213)
(100 mg/ml か
ら希釈して使用)
BCIP溶液
ジメチルフォルムアミド中に50 mg / ml に ・DIG DNA Labeling and Detection Kit
溶解した 5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル (Cat. No. 1 093 657)のバイアル 10
リン酸(BCIP)。トルイジン塩。
・DIG Nucleic Acid Detection Kit
(Cat. No. 1 175 041)のバイアル 5
・ BCIP(Cat. No. 1 383 221)
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
以下の必要な溶液のうちTEバッファーを除き、DIG Wash and Block Buffer Set
(Cat. No. 1 585
762)として 10 × 濃度のバッファーにて販売しています。かっこ内のボトル番号は本セットに対応し
ています。あるいは、それぞれの溶液を使用説明書に従って自家調製してください。
追加で必要となる溶液
組成など
洗浄バッファー(ボトル1を再蒸留水
で10倍に希釈して使用)
100 mM マレイン酸、150 mM NaCl;pH 7.5(20℃);
0.3 %(v / v)Tween 20
マレイン酸バッファー(ボトル 2 を
再蒸留水で10倍に希釈して使用)
100 mM マレイン酸、150 mM NaCl;pH 7.5(20℃)
ブロッキング溶液(ボトル 3 を 1×
濃度のマレイン酸バッファーで
10倍に希釈して使用)
核酸ハイブリダイゼーション用ブロッキング試薬を、マレイン
酸バッファーで1 %(w / v)に溶解させた溶液。このブロッキン
グ溶液は不透明ですが、ろ過する必要はありません。 この溶液は
2 ∼ 8℃保存にて少なくとも 2 週間安定です。使用前に15∼25℃
まで戻してから使用してください。
検出バッファー(ボトル 4 を再蒸留
水で10倍に希釈して使用)
100 mM Tris-HCl、100 mM NaCl;pH 9.5(20℃)
TEバッファー
10 mM Tris-HCl、0.1 mM EDTA;pH 8.0(20℃)
4
操 作
ステップ
1
操 作
・5μl のDIGラベルしたコントロールDNA
(オリジナル濃度は 5 ng /μl)と、20μl のDNA希釈バッ
ファーを混和し、1 ng /μl 濃度の溶液を調製します。
・ 2μl のDIGラベルしたコントロールRNA
(オリジナル濃度は100 ng /μl)と、18μl のRNA希釈バッ
ファーとを混和し、10 ng /μl 濃度の溶液を調製します。
・DIG 3’
-末端ラベルまたはテール付加されたオリゴヌクレオチドについては、希釈の必要はありません。
2
適切な希釈方法に従って、( 予め希釈した)コントロールの希釈系列を作成します。
各希釈ステップ間では、溶液をよく混和してください。
希釈方法 A(DNAプローブ用)
チューブ番号
DNA(μl)
D1*
もとのチューブ
番 号
DNA希釈
バッファー(μl)
-
(チューブD1からの)
希釈率
最終濃度
なし
1 ng/μl
D2
2
D1
198
1 : 100
10 pg/μl
D3
15
D2
35
1 : 330
3 pg/μl
D4
5
D2
45
1 : 1000
1 pg/μl
D5
5
D3
45
1 : 3300
0.3 pg/μl
D6
5
D4
45
1 : 10,000
0.1 pg/μl
D7
5
D5
45
1 : 33,000
0.03 pg/μl
D8
5
D6
45
1 : 100,000
0.01 pg/μl
D9
0
-
50
-
0
*ラベルしたプローブまたはコントロールDNAの調製済み溶液
67
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
希釈方法 B(オリゴヌクレオチドプローブ用)
チューブ番号
オリゴ(μl)
もとのチューブ
番 号
DNA希釈
バッファー(μl)
N1*
(チューブ N1からの)
希釈率
-
なし
最終濃度
100 fmol/μl
N2
3
N1
7
1 : 3.3
30 fmol/μl
N3
2
N1
18
1 : 10
10 fmol/μl
N4
2
N2
18
1 : 33
3 fmol/μl
N5
2
N3
18
1 : 100
1 fmol/μl
N6
0
-
20
-
0
*ラベルしたプローブまたはコントロール・オリゴヌクレオチドの調製済み溶液
希釈方法C(RNAプローブ用)
チューブ番号
4
RNA(μl) もとのチューブ RNA希釈
(チューブ R1からの) 最終濃度
番 号
バッファー(μl) 希釈率
R1*
-
10 ng/μl
1 : 10
1 ng/μl
R2
2
R1
18
R3
2
R2
198
1 : 1000
10 pg/μl
R4
15
R3
35
1 : 3300
3 pg/μl
4
R5
5
R3
45
1 : 10
R6
5
R4
45
1 : 3.3 × 104
0.3 pg/μl
R7
5
R5
45
1 : 105
0.1 pg/μl
R8
5
R6
45
1 : 3.3 × 10
6
R9
5
R7
45
1 : 10
R10
0
-
50
-
*ラベルしたプローブまたはコントロールRNAの調製済み溶液
水で高度に希釈されたRNAはあまり安定ではない
ため、希釈溶液の調製後、速やかにスポットする
ようにしてください。RNAをRNA希釈バッファー
(DMPC処理水、20 × SSCおよびフォルムアルデ
ヒドをそれぞれ 5:3:2 の容量比で混合したもの)
を用いて希釈することも可能です。
68
なし
1 pg/μl
5
0.03 pg/μl
0.01 pg/μl
0
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
操 作
3
41ページの表 1 を使用して、DNAラベリング反応で予想される収量を概算します。
新たにラベルした実験用 DNAプローブの一部を最終濃度が約 1 ng /μl となるよう、予め希釈しておき
ます。
あるいは、
新たにラベルした実験用オリゴヌクレオチドプローブの一部を最終濃度が100 fmol /μl となるよう、
予め希釈しておきます。
あるいは、
新たに合成された実験用 RNAプローブの一部を最終濃度が約10 ng /μl となるよう、予め希釈して
おきます。標準的なRNAラベリング反応では、1μg のDNAテンプレートから約 10μg の DIGラベル
されたRNAが新たに合成されます。
4
適切な希釈方法に従って、予め希釈しておいた実験用プローブを基に希釈系列を作成します。
- DNAプローブの場合、希釈方法 A をご利用ください。
- オリゴヌクレオチドプローブの場合、希釈方法Bをご利用ください。
- RNAプローブの場合、希釈方法 C をご利用ください。
5
細長く切った
(約 3 × 5 cm)、ポジティブチャージのナイロンメンブレン(Cat. No. 1 209 272)上に、
プローブの希釈系列を 1μlずつ 1 列にスポットします。
- DNAプローブの場合、D2 ∼ D9
- オリゴヌクレオチドプローブの場合、N2 ∼ N6
- RNAプローブの場合、R3 ∼ R10
6
プローブの希釈系列のスポットと並列に、対応するコントロールの希釈系列を1μlずつスポットし
ます
(D2 ∼ D9、N2 ∼ N6、またはR3 ∼ R10にそれぞれ対応した、適切なコントロールから作成され
4
た希釈系列)。
7
メンブレン上にスポットした核酸を以下のいずれかの方法で固定します。
sStratalinker(120 mJ)を用いてクロスリンクさせます。
sUV光を 3 ∼ 5 分間照射しクロスリンクさせます。
sメンブレンを 120℃で30分間ベークします。
sメンブレンを 80℃で 2 時間ベークします。
8
20 ml の洗浄バッファーが入ったプラスチック容器(ペトリ皿など)にメンブレンを移します。
振とうしながら 2 分間洗浄した後、洗浄バッファーを捨てます。
9
10 ml のブロッキング溶液でメンブレンを30分間インキュベートします。
ブロッキング後、溶液を捨てます。
10
ブロッキング溶液でアルカリホスファターゼ標識抗 DIG 抗体を5,000倍希釈し、10 ml の抗体溶液を
調製します。この希釈率は、
NBT/BCIP を基質とする検出用として推奨されます。抗DIG-AP抗体を使
用する前には、オリジナルのバイアルを10,000 rpm にて 5 分間遠心した後、液面からピペットで必
要量を分取して使用してください。
11
10 ml の抗体溶液で30分間メンブレンをインキュベートします。
12
10 ml の洗浄バッファーで、メンブレンを15分間 × 2 回洗浄します。
13
10 ml の検出バッファーで、メンブレンを 2∼5 分間平衡化させます。
14
10 ml の検出バッファーに45μl のNBT溶液と35μl のBCIP溶液を加え混和します。この発色基質溶
液は、使用時に新しく調製してください。
ノート:別法として、DIG Luminescent Detection Kitを用いた化学発光検出を行うことも可能です。
▼
69
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
ステップ
操 作
15
検出バッファーを捨て、発色基質溶液を加えます。遮光して発色を展開させます。発色沈殿は反
応開始数分後からおよそ16時間続きます。発色展開中は容器を揺らさないようにしてください。
16
スポットが十分な発色強度に達したら、メンブレンをTEバッファーまたは再蒸留水で 5 分間洗浄し、
反応を停止させます。
17
コントロールと実験用との希釈系列のスポット発色強度を比較し、実験用プローブの濃度を概算し
ます(図 1を参照ください)。
10
3
1
0.3 0.1 0.03
A
0.01
0
pg
Control
Experimental
100
B
10
1
0.1 0.01
0
pg
Control
Experimental
4
70
図 1:DIGラベルされたDNAの収量の概算
ラベルされたコントロールDNAおよび新たにラベルした
(実験用)
DNAの希釈系列を、弊社のナイロンメンブレン
上にスポットし、固定後、発色
(パネル A)および化学発
光
(パネル B)
による直接検出を行った。
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
X. High Pure PCR Product Purification Kitを用いた、ラベルしたプローブの
精製
High Pure PCR Product Purification Kit は、PCR
増幅反応の産物を効率よく簡便に精製するために
デザインされています。また、DIG DNAおよび
RNAラベリング反応で取り込まれなかったヌクレ
オチドの除去にも最適です。カオトロピック塩存
在下で、グラスファイバー表面に DNA が特異的
に結合します。プライマー、取り込まれなかった
ヌクレオチド、アガロース粒子やタンパクの残渣
は、シンプルな 1 回の洗浄ステップで取り除かれ
ます。続いて、グラスファイバーに結合している
DIGラベルされたDNAは、低塩バッファーで溶出
されます。
ノート: グラスファイバーへの効率よい結合に
は、少なくとも約100 bp の長さが必要です。
従って、このキットはオリゴヌクレオチドのラベ
リング反応液から未反応のヌクレオチドを除去す
る目的には使用できません。
必要となる製品
試薬名
内 容
Cat. No. またはバイアル番号
High Pure PCR Product
Purification Kit
50 回精製用キット
250 回精製用キット
Cat. No. 1 732 668
Cat. No. 1 732 676
核酸バインディグバッファー;
3 M グアニジン-チオシアネート、10 mM
Tris-HCl、5%(v/v)エタノール、
pH 6.6(25℃)
洗浄バッファー;使用前に 4 倍量の無水
エタノールを加えてください
最終濃度;20 mM NaCl, 2 mM Tris-HCl,
pH 7.5(25℃)、80 %エタノール
溶出バッファー;10 mM Tris-HCl,
pH 8.5(25℃)
ポリプロピレンチューブ、予め特殊処理
したグラスファイバー製フリースが 2 層
充填されています。
最大サンプル容量は 700μl
2 ml ポリプロピレンチューブ
バイアル 1
各バッファーの組成:
・結合バッファー、
緑色キャップ
・洗浄バッファー、
青色キャップ
・溶出バッファー
・High Pureフィルター
チューブ
・回収用チューブ
4
バイアル 2
バイアル 3
71
DIG、ビオチン、蛍光分子を用いた DNA、RNA、オリゴヌクレオチドのラベリング方法
操 作
ノート:洗浄バッファー
(バイアル 2、青色キャッ
プ)
には、必ず 4 倍量のエタノールを加えてくださ
い。結合バッファー(バイアル 1、緑色キャップ)
には、刺激性のあるグアニジン-チオシアネートが
含まれます。手袋を着用し、実験室の安全基準に
従って操作を行ってください。
ステップ
4
操 作
1
ラベリング反応液量を再蒸留水で、100μl に調整します。
2
500μl の結合バッファー(バイアル 1、緑色キャップ)を加え、よく混和します。
ノート:サンプルと結合バッファーとの容量比が 1:5 であることが重要です。
サンプルの容量が100μl と異なる場合には、結合バッファーの容量もそれに応じて調節してください。
3
・High Pureフィルターチューブを回収用チューブの中へ挿入します。
・ステップ 2 のサンプルを、フィルターチューブの上部リザーバーへピペットを用いてアプライします。
・標準的な卓上型遠心機を用いて、15∼25℃にて30∼60秒間遠心します(最大速度)。
4
・フィルターチューブを回収用チューブから取り外し、回収用チューブ内のフロースル溶液を捨てます。
・再びフィルターチューブを同じ回収用チューブに取り付けます。
5
・500μl の洗浄バッファーを、フィルターチューブの上部リザーバーへ加えます。
・最大速度で 1 分間遠心します(上記と同様)。
6
・回収用チューブ内のフロースル溶液を捨てます。
・再びフィルターチューブを同じ回収用チューブに取り付けます。
・200μl の洗浄バッファーを加えます。
・最大速度で 1 分間遠心します(上記と同様)。
ノート:この 200μl を使った 2 回目の洗浄ステップでは、最適な純度およびグラスファイバーか
らの洗浄バッファーの完全な除去が必要となります。
7
・回収用チューブ内のフロースル溶液を捨てます。
・フィルターチューブを、新しい 1.5 ml マイクロ遠心チューブに取り付けます。
8
・50∼100μl の溶出バッファーを、フィルターチューブの上部リザーバーへ加えます。
・ 最大速度で 1 分間遠心します。
ノート:最適な収量を得るためには pH がアルカリ性でなければならないため、溶出に水を使用し
ないでください。
9
このマイクロ遠心チューブには、精製されたDNAが含まれています。
ノート:溶出バッファーの量が増えることで、溶出の効率は上がります。
溶出バッファーの量が 50 または 100μl での回収率は、それぞれ少なくとも68 %または79 %です。
この回収率は直接検出アッセイにより確認されています。
精製プローブの用途
操作または保存方法
72
すぐに実験で使用する場合
溶出された精製DNAを使用します。
すぐに実験に使用せず、ここで
操作を止める場合
DNAを2∼8℃または−15∼−25℃にて保存します。
染色体、細胞、および
組織切片を対象とした
In situ ハイブリダイゼーションの
操作方法
5
Chapter 5 の内容
Chapter 5 の内容
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
78 DIG、ビオチン、または蛍光分子によりラベルされたDNAプローブを用い
たヒト細胞分裂中期染色体のin situ ハイブリダイゼーションと、蛍光分子
標識試薬を用いた検出
J. Wiegant, Department of Cytochemistry and Cytometry, University of Leiden, The
Netherlands; U. Mathieu and P. Lichter, German Cancer Research Center, Heidel
berg, Germany; J.Wienberg and N. Arnold, Institutef or Anthropology and Human
Genetics, University of Munich, Germany; S. Popp and T. Cremer, Institute for
Human Genetics and Anthropology,University of Heidelberg, Germany; D. C. Ward,
Human Genetics Department, Yale University, New Haven, Connecticut, USA; S.
Joos and P. Lichter, German Cancer Research Center, Heidelberg,Germany.
95 DOP-PCRと比較ジェノミックハイブリダイゼーション(CGH)を利用した
染色体アンバランスの検出
S. Joos, B. Schütz, M. Bentz, and P. Lichter, German Cancer Research Center,
Heidelberg, Germany.
104 反復DNAプローブによるサスペンジョン状態のヒト染色体に対する蛍光 in
situ ハイブリダイゼーション
5
D. Celeda, U. Bettag, and C. Cremer, Institute for Applied Physics and Institute for
Human Genetics and Anthropology, University of Heidelberg, Germany.
108 DIGラベルされたDNAプローブを用いた多糸染色体のノンラジオアクティ
ブ in situ ハイブリダイゼーションにおける、シンプルかつ効率的なプロト
コール
E. R. Schmidt, Institute for Genetics, Johannes Gutenberg-University of Mainz,
Germany.
112 酵素を利用した細胞化学検出システムによる複数のターゲットDNAに対
する in situ ハイブリダイゼーション
E. J. M. Speel, F. C. S. Rameaekers, and A. H. N. Hopman,Department of Molecular
Cell Biology & Genetics,Univeristy of Limburg, Maastricht, The Netherlands.
124 アルカリホスファターゼを利用した蛍光検出システムによるDNA in situ
ハイブリダイゼーション
G. Sagner, Roche Applied Science, Penzberg, Germany.
74
Chapter 5 の内容
細胞を対象とした ISH
127 DNA in situ ハイブリダイゼーションとイムノサイトケミストリーを組み
合せた、核酸シーケンス、タンパク、および細胞調製中に取り込まれた
BrdUの同時検出
E. J. M. Speel, F. C. S. Rameaekers, and A. H. N. Hopman, Department of Molecular Cell Biology & Genetics, University of Limburg, Maastricht, TheNetherlands.
135 DNAプローブを用いた in vitro 培養細胞中のmRNAのin situ ハイブリダイ
ゼーション
Department of Cytochemistry and Cytometry, University of Leiden, The Netherlands.
139 DIGラベルされたオリゴヌクレオチドを用いた細菌単細胞の同定
B. Zarda, R. Amann, and K.- H. Schleifer, Institute for Microbiology, Technical University of Munich, Germany.
組織を対象とした ISH
143 DIGラベルされたDNAプローブを用いた喉頭のパラフィン包埋組織中に
おけるHPV11 DNAの検出
J. Rolighed and H. Lindeberg, ENT-department and institute for Pathology Aarhus
University Hospital, Denmark.
5
149 DIGラベルされたRNAおよびオリゴヌクレオチドプローブを用いた組織切
片中のmRNAの検出
P. Komminoth, Division of Cell and Molecular Pathology, Department of Pathology,
University of Zürich, Switzerland.
164 DIGラベルされたRNAプローブを用いた中枢神経系のパラフィン包埋試料
中におけるmRNA の検出
H. Breitschopf and G. Suchanek, Research Unit for Experimental Neuropathology,
Austrian Academy of Sciences, Vienna, Austria.
172 DIGラベルされたプローブを用いたRNA-RNA in situ ハイブリダイゼーション:
アルカリホスファターゼとインドキシルニトロブルーテトラゾリウム塩との
反応において、高分子量ポリビニルアルコールが及ぼす作用
M. De Block and D. Debrouwer, Plant Genetic Systems N. V., Gent, Belgium.
178 フルオレセイン-12-dUTPまたはDIG-dUTPにより末端テールされたオリゴ
ヌクレオチドを用いた組織中の神経ペプチドmRNAの検出
Department of Cytochemistry and Cytometry, University of Leiden, The Netherlands.
181 DIGラベルされたcRNAプローブを用いたRNA in situ ハイブリダイゼーション
H. B. P. M. Dijkman, S. Mentzel, A. S. de Jong, and K. J. M. Assmann, Department of
Pathology, Nijmegen University Hospital, Nijmegen, The Netherlands.
189 DIGラベルされたRNAプローブを用いた心臓血管系の凍結切片上のmRNA
の検出
G. Plenz, B. Weissen, and I. Steffen, Institute for Arteriosclerosis Research, Department
of Thoracic and Cardiovascular Surgery, and Department of Cardiology and Angiology,
University of Mu¨nster, Germany.
197 Arabidopsis の分子学および生化学的な解析
Ru¨diger Simon, Department of Developmental Biology, University of Cologne Germany.
75
Chapter 5 の内容
ホールマウント ISH
208 Drosophila 胚中のmRNA.検出を目的としたホールマウントin situ ハイブリ
ダイゼーション
Diethard Tautz and Angelika Stollewerk Institut fur Genetik, University Cologne
216 PCRによりDIGラベルされたDNAプローブを用いた Drosophila 胚における
even-skipped転写物の検出
N. Patel and C. Goodman, Carnegie Institute for Washington, Embryology Department, Baltimore, Maryland, USA.
220 Arabidopsis thaliana の間期核における反復DNAシーケンスのホールマウント
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(FISH)
Serge Bauwens and Patrick Van Oostveldt, Laboratory for Genetics and Laboratory
for Biochemistry and Molecular Cytology, Gent University, Gent, Belgium.
5
76
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした In situ ハイブリダイゼーションの操作方法
染色体、細胞、および組織切片を対象とした
in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
本チャプターでは、in situ ハイブリダイゼーション
を実際に行っている研究者からの寄稿を紹介致しま
す。研究者の専門領域は、分子生物学から臨床病理
学にまで至る幅広い分野にわたります。
In situ ハイブリダイゼーションの研究対象は非常に
多岐にわたっており、ここで紹介するプロトコール
内で取り扱われている標本は、染色体伸展標本、単
細胞、パラフィン包埋組織切片、超薄組織切片、お
よびホールマウント調製標本などです。
ターゲット核酸となるDNAおよびRNAの双方につ
いての、ハイブリダイゼーションの操作方法が解
説されています。
これらの操作では、ジゴキシゲニン、ビオチン、
および蛍光分子をラベルしたDNA、RNA、および
オリゴヌクレオチドのラベリングが使用されてい
ます。そのラベリング技術には、ランダムプライ
ムドDNAラベリング、ニックトランスレーショ
ン、およびターミナルトランスフェラーゼによる
オリゴヌクレオチドのテーリングや、PCRなどの
従来法が用いられています。
これらのプロトコールは、寄稿者の研究室のメン
バーによってそれぞれ最適化されたもので、必要
に応じて改変しなければならないことを了承くだ
さい。
ここで紹介されるアプリケーションには、遺伝子
マッピング、遺伝子発現、発生生物学、腫瘍生物
学、細胞ソーティング、臨床細胞遺伝学、および
感染性疾患の解析が含まれます。
5
77
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
DIG、ビオチン、または蛍光分子によりラベルされたDNAプローブを
用いたヒト細胞分裂中期染色体の in situ ハイブリダイゼーションと、
蛍光分子標識試薬を用いた検出
J. Wiegant, Department of Cytochemistry and Cytometry, Leiden University, Netherlands.
近年、染色体in situ ハイブリダイゼーションのプ
ロトコールに数多くの改良がなされてきました。
このことは、シングルコピー遺伝子の局在をつき
とめる実験や競合in situ ハイブリダイゼーション
における成功率を著しく高めることを可能にしま
した。このセクションでは、多くの研究室で成功
を収めた操作方法について、詳しく解説していき
ます。
ここで紹介する操作方法は、蛍光検出のために最
適化されています。本マニュアルの第 3 版では、
マルチカラー、マルチターゲット蛍光検出のため
の新しい操作方法と写真を追加しました。
この操作方法をわずかに改変したものが、Dr. P.
Lichter、Dr. J. Weinberg、Dr. T. Cremer および
Dr. D. Wardらのグループにより用いられていま
す。このグループにより提供された実験例から、
この技術が柔軟かつ幅広い応用性を有することを
立証しています。
本稿の終わりに、Dr. Lichter のグループによるト
ラブルシューティングガイドも提載されていま
す。実際のハイブリダイゼーションにおいて発生
し得る問題の解決にお役立てください。
5
I.
スライド上の中期染色体伸展標本の前処理
(オプション)
ステップ
1
スライド上の中期染色体伸展標本に、100μg / ml 濃度のRNase A(2 × SSCで溶解)100μl を加え、
カバーガラスで覆って37℃、1 時間インキュベートします。
2
スライドを 2 × SSCで 5 分間 、計 3 回洗浄します。
3
エタノール系列を通して(エタノール濃度を上げていく)、スライド上の標本を脱水します。
4
10 mM HCl 溶液中に0.005∼0.02 %濃度のペプシンを加えて、スライドを37℃、10分間インキュベー
します。
5
スライドを以下の操作で洗浄します:
sPBSで 5 分間、計 2 回洗浄
s50 mM MgCl2 を含むPBSで 1回洗浄
6
50 mM MgCl2 および 1 %フォルムアルデヒドを含むPBS溶液で、室温で10分間、前固定します。
7
PBS溶液で洗浄し、脱水します(上記ステップ 3 に従う)。
ト
78
操 作
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
II. 変性とハイブリダイゼーション
変性とハイブリダイゼーションには、用途に応じ
て 3 通りのプロトコールがあります。
A. alphoid シーケンスのような反復シーケンスを
認識するプローブの場合
B. ユニークなシーケンスを認識するプローブの場合
C. ゲノムの全域に現れる反復シーケンス
(Aluシーケ
ンスなど)
を含むプローブ、あるいはそのカクテル
を用いた競合ハイブリダイゼーションを行う場合
A. 反復シーケンスを認識するプローブの場合
ステップ
操 作
1
ジゴキシゲニン-(DIG-)
、ビオチン-、または蛍光分子ラベルされたヌクレオチドを用いて、本マニュ
アルの Chapter 4 で解説した操作に従って、1μgのラベルされたDNAプローブを作成します。
2
ラベルしたプローブを、エタノール沈殿にて精製します。
3
以下の操作で、ストック溶液を調製します:
s沈殿させたプローブを60 %の脱イオン化フォルムアミド、2 × SSC、50 mMリン酸ナトリ
ウム; pH 7.0の溶液で10 ng /μl 濃度に再懸濁します。
s37℃、15分間インキュベートし、反応チューブを時々ボルテックスにより混和させながら、
DNAを完全に溶解させます。
4
プローブのストック溶液を60 %の脱イオン化フォルムアミド、2 × SSC、50 mM リン酸ナトリウム ;
pH 7.0の溶液で適当な濃度(通常 2 ng /μl)に希釈します。
5
5μl のプローブ希釈液を標本にアプライし、カバーガラスで覆います。スライドを80℃、2 ∼ 4 分間
インキュベートし、プローブおよびターゲットDNAを変性させます。
ノート:カバーガラスの周囲をラバーセメントで必ずしもシールする必要はありません。
6
スライドをモイストチャンバー内に静置し、37℃にてオーバーナイトでハイブリダイゼーションを
行います。
7
スライドを以下の操作で洗浄します:
s60%フォルムアミドを含む 2 × SSCで37℃にて5 分間、計 3 回洗浄します。
s免疫学的検出に使用するバッファーで 5 分間、1 回洗浄します。
5
79
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
B. ユニークなシーケンスを認識するための場合
ステップ
5
80
操 作
1
操作 II Aで解説した操作に従って、プローブのストック溶液を調製します。ただし、ここでは50 %の
脱イオン化フォルムアミド、2 × SSC、10 %硫酸デキストラン、50 mM リン酸ナトリウム ;
pH 7.0 の溶液を使用します。
2
2 ∼ 5μl のプローブストック溶液を50%の脱イオン化フォルムアミド、2 × SSC、10%硫酸デキス
トラン、50 mM リン酸ナトリウム;pH 7.0の溶液で、10μl とします。よく混和してください。
3
以下の操作で、プローブおよびターゲットDNAを変性させます:
s10μl のハイブリダイゼーション溶液をアプライし、カバーガラスで覆います。
sカバーガラスとスライドの隙間をラバーセメントでシールします。
sスライドを80℃、2 ∼ 4 分間インキュベートします。
4
スライドをモイストチャンバー内に静置し、37℃にてオーバーナイトでハイブリダイゼーションを
行います。
5
スライドを以下の操作で洗浄します:
s50%フォルムアミドを含む 2 × SSCで、45℃にて5 分間、計 3 回洗浄します。
s 2 × SSCで 2 分間、計 5 回洗浄します。
s検出に使用するバッファーで 5 分間、1 回洗浄します。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
C. 反復シーケンスを含むプローブ
(競合ハイブリダイゼーション)
の場合
ステップ
操 作
1
DIG-、ビオチン-、または蛍光分子ラベルされたヌクレオチドを用いて、本マニュアルの Chapter 4 で
解説した操作に従って、1μg のラベルされたDNAプローブを作成します。
2
ラベルしたプローブを、以下の操作で沈殿させます:
s50倍過剰量のヒトCot-1 DNA(または500倍過剰量のヒト胎盤DNAフラグメント)、50倍
過剰量のニシン精子DNAフラグメント、50倍過剰量の酵母 tRNA、1 / 10容量の 3 M酢酸
ナトリウム(pH 5.6)、および 2.5倍量の予め冷却した
(−20℃)
100 %エタノールを加えます。
s氷上で30分間静置します。
s4℃、30分間遠心します(13,000 × g)。
s上清を捨て、ペレットを乾燥させます。
3
ペレットを50%の脱イオン化フォルムアミド、2 × SSC、10%硫酸デキストラン、50 mM リン酸ナ
トリウム;pH 7.0の溶液で再懸濁し、プローブのストック溶液を調製します。使用するプローブのカ
クテルにより、ストック溶液の最終濃度は10∼40 ng /μl の範囲となります。よく混和してください。
例:コスミドプローブでは10 ng /μl 、染色体特異ライブラリーでは 20 ng /μl 、YACプローブでは
40 ng /μl のストック溶液となるよう調製します。
4
プローブのストック溶液を50%の脱イオンフォルムアミド、2 × SSC、10%硫酸デキストラン、50 mM
リン酸ナトリウム ; pH 7.0の溶液で、ハイブリダイゼーションに適当な濃度に希釈します。
例:ハイブリダイゼーション時の濃度として、コスミドプローブでは 2 ∼ 5 ng /μl、染色体特異ライ
ブラリーでは 10∼20 ng /μl、YACプローブでは20∼40 ng /μl が適当です。
5
プローブを75℃、5 分間変性させ、氷上で冷却した後、反復シーケンスとアニールさせるために
37℃、30分間(ヒトCot DNAを競合として使用する場合)、あるいは 2 時間(ヒト胎盤由来トータル
DNA を競合として使用する場合)インキュベートします。
6
以下のステップに従って、染色体のスライド標本を作製します:
s染色体に70%フォルムアミド、2 × SSC、50 mMリン酸ナトリウム ; pH 7.0の溶液をアプ
ライしす。カバーガラスで覆います。
sスライドを80℃、2 ∼ 4 分間インキュベートし、染色体を変性させます。
sカバースガラスを除き、冷却した70%エタノールで染色体を急冷します。
sスライドを 90%エタノール、続けて100%アルコールに短時間ずつ浸漬し、脱水します。
sスライドを風乾させます。この操作は可能な限り、37℃に設定した金属プレート上でお
こないます。
7
10μl の予めアニールさせたプローブ
(ステップ 5)
をアプライし、カバーガラスで覆います。スライド
をシールした後、37℃にてオーバーナイトでハイブリダイゼーションを行います。
8
スライドを以下の操作で洗浄します:
s50%フォルムアミドを含む 2 × SSCで 45℃にて5 分間、計 3 回洗浄します。
s0.1 × SSCで60℃にて 5 分間、計 3 回洗浄します。
s免疫学的検出に使用するバッファーで 5 分間、1 回洗浄します。
5
81
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
Ⅲ. 免疫学的な増幅法を用いた1色による蛍光検出
A1. ビオチンラベルされたプローブ
(低感度)を用いた蛍光検出
ステップ
操 作
1
スライドをTNTバッファー[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.05 % Tween 20]で手短に
洗浄します。
2
TNBバッファー[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.5%ブロッキング試薬]
で 37℃、30分
間インキュベートします。
3
蛍光標識ストレプトアビジンをTNBバッファーで適当な濃度に希釈した溶液
(通常 10μg / ml)で37℃、
30分間インキュベートします。
4
TNTバッファーでスライドを 5 分間、計 3 回洗浄します。
5
以下のステップに従って、スライドを検鏡できるように調製を行います。
sエタノール系列に通して
(70%、90%、続いて100%エタノール、各 5 分間)
、脱水します。
s風乾します。
s適切なDNAカウンター染色を行います。
s Vectashield(Vector)で、封入します。
6
適当なフィルターを使用して蛍光顕微鏡で検鏡します。
A2. ビオチンラベルされたプローブ
(高感度)を用いた蛍光検出
5
ステップ
82
操 作
1
スライドをTNTバッファー
[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.05% Tween 20]で手短に
洗浄します。
2
TNBバッファー[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.5%ブロッキング試薬]
で 37℃、30分
間インキュベートします。
3
蛍光標識ストレプトアビジンをTNBバッファーで適当な濃度に希釈した溶液(通常10μg / ml)で、
37℃、30分間インキュベートします。
4
TNTバッファーでスライドを 5 分間、計 3 回洗浄します。
5
TNBバッファーでビオチン標識ヤギ抗ストレプトアビジン抗体を適当な濃度に希釈した(5μg / ml)
溶液で、スライドを37℃、30分間インキュベートします。
6
ステップ 4 の洗浄を繰り返します。
7
ステップ 3 を繰り返します。
8
ステップ 4 の洗浄を繰り返します。
9
低感度ビオチンプローブのステップ 5 の操作
(操作 III A1)
と同様に、スライドを検鏡できるよう調製
を行います。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
B1. ジゴキシゲニンラベルされたプローブ(低感度)を用いた蛍光検出
ステップ
操 作
1
スライドをTNTバッファー
[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.05 % Tween 20]で手短に
洗浄します。
2
TNBバッファー[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.5%ブロッキング試薬]
で 37℃、30分
間インキュベートします。
3
蛍光標識ヒツジ抗DIG抗体を適当な濃度に希釈した溶液(通常、TMB中にて2μg / ml濃度に希釈)で
37℃、30分間インキュベートします。
4
TNTバッファーでスライドを 5 分間、計 3 回洗浄します。
5
低感度ビオチンプローブの操作
(操作 III A1)
と同様に、スライドを検鏡できるよう調製を行います。
B2. ジゴキシゲニンラベルされたプローブ(高感度)を用いた蛍光検出
ステップ
操 作
1
スライドをTNTバッファー
[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.05% Tween 20]で手短に
洗浄します。
2
100μl のTNBバッファー[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.5%ブロッキング試薬]
を各
スライドにアプライし、24 × 50 mmのカバーガラスで覆います。モイストチャンバー内で37℃、
30分間インキュベートします。
(モイストチャンバー:1 Lビーカーに湿らせたティッシュペーパーを
入れ、アルミホイルで蓋をしたもの。)
3
スライドをTNTバッファーに 5 分間浸漬し、カバーガラスを取り除きます。
4
3 種類の抗体の反応溶液を調製します:
s抗体1 反応溶液:抗DIGモノクローナル抗体、 TNBバッファーで0.5μg / ml 濃度に希釈し
たもの。
s抗体2 反応溶液:DIG標識ヒツジ抗マウス Ig 抗体、 TNBバッファーで2μg / ml 濃度に希
釈したもの。
s抗体3 反応溶液:フルオレセイン-またはローダミン-標識ヒツジ抗DIG抗体、TNBバッファー
で2μg / ml 濃度に希釈したもの。
ノート:この検出操作で使用する上記 3 種類の抗体は、Fluorescent Antibody Enhancer
Set for DIG Detection(Cat. No. 1 768 506)としても別売されています。
5
100μl の抗体1 反応溶液を各スライドにアプライし、24 × 50 mm のカバーガラスで覆います。
モイストチャンバー内で37℃、30分間インキュベートします。
6
TNTバッファーをでスライドを室温にて 5 分間、計 3 回洗浄します。
7
100μl の抗体2 反応溶液を各スライドにアプライし、24 × 50 mm のカバーガラスで覆います。
モイストチャンバー内で37℃、30分間インキュベートします。
8
ステップ 6 の洗浄を繰り返します。
9
100μl の抗体3 反応溶液を各スライドにアプライし、24 × 50 mm のカバーガラスで覆います。
モイストチャンバー内で37℃、30分間インキュベートします。
ノート:より感度を上げるには、抗体 3 を用いたインキュベーションを行う前に、ステップ 5 ∼ 8 を
繰り返します。
10
ステップ 6 の洗浄を繰り返します。
11
低感度ビオチンプローブのステップ 5 の操作
(操作 III A1)
と同様に、スライドを検鏡できるよう調製
を行います。
5
83
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
C1. フルオレセイン、クマリン、CY3、ローダミン、テキサスレッドなどにより
蛍光ラベルされたプローブ(低感度)を用いた検出
ハイブリダイゼーション後の洗浄(操作 II)の後、
低感度ビオチンプローブのステップ 5 の操作
(操作
III A1)と同様に、スライドを検鏡できるよう調製
を行います。
C2. 蛍光ラベルされたプローブ(高感度)を用いた検出
ステップ
5
84
操 作
1
スライドをTNTバッファー[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.05% Tween 20]で手短に
洗浄します。
2
TNBバッファー
[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl、0.5%ブロッキング試薬]で 37℃、30分
間インキュベートします。
3
抗蛍光分子抗体(ポリクローナルまたはモノクローナル)を適当な濃度に希釈したTNBバッファーで
37℃、30分間インキュベートします。
4
TNTバッファーでスライドを 5 分間、計 3 回洗浄します。
5
ステップ 3 で使用する抗体に応じて、蛍光標識ウサギ抗マウス抗体または蛍光標識ヤギ抗ウサギ抗
体などの二次抗体をTNBバッファーで適当な濃度に希釈した溶液で、37℃、30分間インキュベート
します。
6
ステップ 4 の洗浄を繰り返します。
7
低感度ビオチンプローブのステップ 5 の操作(操作 III A1)と同様に、スライドを検鏡できるよう調製
を行います。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
IV. マルチカラー蛍光 in situ ハイブリダイゼーション
(マルチカラーFISH)
マルチカラーFISHでは、ラベルの異なる複数のプ
ローブセットを同時にターゲットにハイブリダイ
ズさせ、検出用抗体を組み合わせてシグナルを可
視化させます。
表 1 は、3 種類の異なったラベルの染色体特異プ
ローブのライブラリー(染色体ペインティングプ
ローブ[chromosome painting probes]とも呼ばれ
る)
を 3 色検出するための、プローブと抗体の組み
合わせを示したものです。
インキュベーションの順序 プローブ 1 ビオチンラベル
プローブ 2 ジゴキシゲニンラベル
プローブ 3 フルオレセインラベル
1
テキサスレッド標識
ストレプトアビジン
マウス抗DIG抗体
ウサギ抗フルオレセイン抗体
2
ビオチン標識
抗ストレプトアビジン
ヒツジ抗マウス抗体
FITC標識ヤギ抗ウサギ抗体
3
テキサスレッド標識
ストレプトアビジン
AMCA標識ヒツジ抗DIG抗体
5
表 1:3 色 FISH に用いるプローブと抗体の組み合わせ
ノート:選択する抗体間での交叉反応がないよう
に注意してください。
マルチカラーFISH用プロトコールの概要
ステップ
操 作
1
表 1 に示した全てのプローブを、同時にターゲットにハイブリダイズさせます。
2
3 通りの検出インキュベーションそれぞれについて、以下の操作を行います:
sインキュベーションに使用する抗体(表 1 に示す)を適切なバッファーで適当な濃度に希
釈します。
ノート:上記セクション III の操作方法をガイドラインとして使用してください。
sインキュベーションに使用する全ての抗体を混合し、スライド上の標本と同時にインキュ
ベートします。
s上記セクション III のブロッキングおよび洗浄ステップを行います。
3
全てのインキュベーションが完了するまで、ステップ 2を繰り返します。
4
カウンター染色は行なわず、低感度ビオチン用プロトコール
(操作 III A1)のステップ 5 の操作に従い、
スライドを脱水、風乾、そして封入します。
85
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
V. ヒト細胞分製中期の染色体伸展標本で得られた結果
以下の例
(著者らの研究室および他の研究室で得ら
れた実験結果)
は、本セクションで解説したアプリ
ケーションが種々の例で応用可能なことを示して
います。
A. ヒトリンパ球の中期と間期細胞に対するマルチカラーFISH
Department of Cytochemistry and Cytometry, Leiden University, Netherlands
先に解説した技術により、2 種類、3 種類、あるいは
それ以上の異ったプローブを同時に検出することが
可能です
(図 1 ∼ 4)
。
図 1:CY3 - ラベルしサテライトIII プローブ pUC1.77(第
1 染色体特異)
を用いたヒトリンパ球の中期および間期細
胞に対するFISH
スライドは YOYO-1 でカウンター染色されています。この
顕微鏡写真は、2 波長通過型蛍光フィルターを用いて撮影
されたものです。フルオレセインとテキサスレッドを同時
に可視化させています。
5
図 2 :クマリン- ラベルしたサテライトI I I プローブ
pUC1.77(第 1 染色体特異)、フルオレセイン-ラベルした
alphoid プローブ pBamX 5
(X染色体特異)
、およびローダ
ミン-ラベルした alphoid プローブ p17H8(第17染色体特
異)
を用いた、ヒトリンパ球の中期および間期細胞に対す
る 3 色FISH
この顕微鏡写真は、クマリン、フルオレセイン、およびロー
ダミンの撮影イメージを合成させたものです。
図 3:ビオチン-ラベルした第 1 染色体特異ライブラリー
プローブおよびジゴキシゲニン-ラベルした第 4 染色体特
異ライブラリープローブを用いた、ヒトリンパ球の中期
および間期細胞に対する 2 色FISH
テキサスレッド標識ストレプトアビジンとフルオレセイ
ン標識抗ジゴキシゲニン抗体を使用したイムノサイトケ
ミストリー反応により、ライブラリーが可視化されてい
ます。この顕微鏡写真では 2 波長通過型蛍光フィルターを
用いて撮影することにより、フルオレセインとテキサス
レッドを同時に可視化させています。
図 4:12種類の異なる比率でラベルした染色体特異ライ
ブラリープローブを用いた、ヒトリンパ球の中期および
間期細胞に対する12色FISH
この実験に関する詳細については、Dauwerse et al.(1992)
を参照ください。この顕微鏡写真は、クマリンによる画
像と、2 波長通過型蛍光フィルターを用いて撮影した画像
(フルオレセインとテキサスレッドを同時に可視化するこ
とが可能)を合成させたものです。
86
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
B. 白血病患者の間期核における 3 染色体性(trisomy)の検出
U. Mathieu and Dr. P. Lichter, German Cancer Research Center, Heidelberg, Germany
ニックトランスレーション法により、第17染色体
特異 alphoid DNAをジゴキシゲニンでラベル、ま
た第 18染色体特異 alphoid DNA をビオチンでラ
ベルしました。このジゴキシゲニン-およびビオチ
ン-ラベルされた両プローブを、白血病患者由来の
染色体サンプルにハイブリダイズさせました。ス
ライド標本の作製、ラベリング、およびハイブリ
ダイゼーションは、上記の反復DNAのセクション
(本稿の操作 IIA)
で解説した操作方法に従って行い
ました。ただし、alphoid DNA に対しては以下の
点で若干の変更が必要です:
ステップ
操 作
1
ニックトランスレーション法によるラベリング後、DNAをチューブ内で直接乾燥させ、プローブ
(約
10∼30 ng DNA)を濃縮させます。
ノート:エタノール沈殿の必要はありません。
2
乾燥させたDNAペレットを、60%フォルムアミドを含む 2 × SSCで溶解します。
ノート:この溶解バッファー中にデキストラン硫酸は入れないでください。デキストラン硫酸を除
くことにより、クロスハイブリダイゼーションの可能性を低くすることができます。
3
ハイブリダイゼーション後、以下の操作で洗浄を行います。
s60%フォルムアミドを含む 2 × SSC; pH 7.0で 42℃にて 5 分間、計 3 回洗浄します。
ノート:標準的なプロトコールに比べ、フォルムアルデヒド濃度を60%まで上げています。
5
このハイブリダイゼーションの実験結果を図 5 に
示します。ジゴキシゲニン-ラベルしたプローブは
ローダミン標識抗 DIG 抗体、ビオチン-ラベルした
プローブは FITC 標識アビジンを用いた間接蛍光
法により可視化されました。
図 5:ジゴキシゲニン-ラベルした第17染色体特異プロー
ブおよびビオチン-ラベルした第18染色体特異プローブを
用いて 3 染色体性
(trisomy)
を有するヒト染色体標本に対
する 2 色 FISH
alphoid DNAプローブはターゲットとする染色体の動原体
に特異的です。細胞周期の中期と間期では、これらのプ
ローブを用いて第18染色体の 3 つのシグナル
(緑色)
と、ま
た第17染色体の 2 つのシグナル
(赤色)
が検出されました。
カウンター染色には DAPI を使用しています。
87
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
C. 2種類の異なるコスミドプローブを用いた白血病患者の間期核における
3染色体性(trisomy)および 4 染色体性(tetrasomy)の検出
U. Mathieu and Dr. P. Lichter
ジゴキシゲニン-ラベルした第14染色体特異コスミ
ドプローブおよびビオチン-ラベルした第 21染色体
特異コスミドプローブを用いて、白血病患者の倍
数性を検出しました
(図 6)
。プローブはニックトラ
ンスレーション法によりラベルされ、ローダミン
標識抗 DIG 抗体
(第14染色体特異プローブ用)
また
はFITC標識アビジン
(第21染色体特異プローブ用)
を用いて可視化されました。
図 6:ジゴキシゲニン-ラベルした第14染色体特異コスミ
ドプローブおよびビオチン-ラベルした第21染色体特異コ
スミドプローブによる、3 染色体性(trisomy)および 4 染
色体性
(tetrasomy)
を有する白血病患者の染色体標本に対
する 2 色 FISH
間期の核において、コスミドDNAプローブを用いて 3 コ
ピーの第14染色体
(赤色)
、 4 コピーの第21染色体
(緑色)
の
シグナルが検出されました。カウンター染色には DAPI
を使用しています。
5
D. Ph 1-陽性 ALL(急性リンパ性白血病、acute lymphoblastic leukemia)
患者の間期核
M. Bentz, P. Lichter, H. Döhner and G. Cabot.
Philadelphia染色体
(Ph 1)
は、第 9 染色体と第22染
色体の間の相互転座
[
(t9;22)
(q34:q11)
]
により生じ
る変異型です。第 9 染色体および第22染色体にそ
れぞれ特異的な 2 種類のプローブを用いた Ph1を検
出しました(図 7 )。
図 7:急性リンパ性白血病
(ALL)
患者におけるフィラデル
フィア染色体(Ph1)を検出するための 2 色FISH
第 9 染色体特異コスミドプローブおよび第22染色体特異
Y A C プローブを間期核にハイブリダイズさせました
(Bentz et al., 1994)
。これら 2 種類のプローブを用いて、
第22染色体由来の 2 つの赤色(ローダミン)シグナルが、
また第 9 染色体由来の 1つの緑色(FITC)シグナルが検出
されました。さらにPh1 染色体は、赤色(第22染色体)シ
グナルと緑色(第 9 染色体)シグナルとの重複により生じ
た1つの黄色シグナルとして検出されました。カウンター
染色にはDAPIを使用しています。
図は、Bentz et al.
(1994)Detection of Chimeric BCR-ABL
genes on Bone Marrow Samples and Blood Smears in
Chronic Myeloid and Acute Lymphoblastic Leukemia by
in situ Hybridization, Blood 83(7); 1922-1928 をJournal
Permissions Department, W. B.Saunder's Companyの許
可を得て転載しました。
88
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
E. ヒト第 2 染色体特異DNAライブラリーを用いて、ゴリラ(Gorilla gorilla)
染色体に対する染色体 in situ サプレッション
(CISS)ハイブリダイゼーション
Dr. J. Wienberg and Dr. N. Arnold, Institute for Anthropology and Human Genetics, University
of Munich, Germany
特異的なDNAプローブセットにより得られたハイブ
リダイゼーションのパターン
(図 8)は、ヒト進化の
過程で 2 つの submetacentric 染色体が融合したこ
とを示しています。
図 8:第 2 染色体特異ライブラリーを用いた、Gorilla gorilla
染色体に対するFISH
EBV形質転換されたリンパ芽球細胞株から標準的な方法
で染色体標本を作成しました。DNAプローブは、フロー
ソートされたヒト染色体をファージまたはプラスミドに
クローンして作成しました。ニックトランスレーション
法によりプローブをジゴキシゲニン-ラベルしました。検
出はマウス DIGモノクローナル抗体、TRITC標識ウサギ
抗マウス抗体およびTRITC標識ヤギ抗ウサギ抗体を用い
て行いました。
F. 慢性骨髄性白血病患者における染色体転座の実例
5
S. Popp and Dr. T. Cremer, Institute for Human Genetics and Anthropology, University of Heidelberg, Germany
ソートされた第 9 染色体および第 22 染色体由来の
ライブラリープローブを使用して、染色体転座の
検出を行いました(図 9)
。 パネル a では、第22染色
体特異プローブが正常な第22染色体(図一番下)、
フィラデルフィア染色体
(△で示す)
、および第 9 染
色体上に転座した22 q11→22 qter 誘導(derivative)
染色体(→で示す)をそれぞれ明瞭に検出していま
す。パネル bでは、第9染色体特異プローブにより、
動原体部分を除く正常な第 9 染色体が青色に染色
されています。また、第 9 染色体の誘導
(derivative)
染色体 9 pter → 9 q34領域もあわせて染色されてい
ます。矢印は、第 9 染色体上の切断点
(ブレークポ
イント)
を示しています。
図 9:慢性骨髄性白血病患者 46, XY, (9;22)
t
(q34;q11)から得られた細胞分裂中期の染色体伸展標本に対する、2 色検
出による染色体 in situ サプレッション(CISS)
パネル aでは、ジゴキシゲニン-ラベルした第22染色体特異ライブラリーをプローブとし、マウス抗 DIG 抗体および
FITC 標識ヒツジ抗マウス抗体で検出を行いました。パネル bでは、同じ中期染色体伸展標本を同時に、ビオチン-ラ
ベルした第 9 染色体特異ライブラリープローブを用いて、AMCA
(アミノクマリン)
標識アビジンで検出を行いました。
染色体のカウンター染色にはヨウ化プロピディウム(PI)
を使用しています。GTG-バンド染色を用いた染色体解析は、
R. Becher, Westdeutsches Tumorzentrum, Essen の協力により行われました。
89
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
G. 冷却CCDカメラを搭載したZeiss落射蛍光顕微鏡による、マウス雄染色体の
デジタル画像化
Dr. D. C. Ward, Human Genetics Department, Yale University, New Haven, CT, USAによる
図10は、Na+/ K+ ATPaseαサブユニット特異プロー
ブおよび L 1 反復シーケンスを含むプローブをマウ
ス雌染色体にハイブリダイズさせたものです。
図10:ATPase 特異プローブおよび L1 反復シーケンスを
含むプローブを用いた、マウス雌染色体の FISH
黄色
(バンド染色)
は、ビオチンラベルした L1 反復シーケ
ンスを含むプローブがハイブリダイズした領域を FITC に
より検出したものです。赤い
「点」
はジゴキシゲニン-ラベル
した ATPase 特異プローブに由来する 4 対の染色糸のシグ
ナルで、ヒツジ抗 DIG 抗体 Fab フラグメントおよびテキ
サスレッド標識抗ヒツジ Ig Fab フラグメントにより検出
されました。青色は DAPI によるカウンター染色です。
5
90
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試 薬 名
組 成
DIG-Nick Translation Mix
5 × 濃度の反応バッファー:DNAポリメラー 1 745 816
ゼ I、DNase I、dATP、dCTP、dGTP 各
0.25 mM、0.17 mM dTTPおよび0.08 mM
DIG-11-dUTP。反応バッファーには50%
(v / v)
グリセロールを含む。
160μl
(40 ラベリ
ング反応)
Biotin-Nick Translation Mix
5 × 濃度の反応バッファー:DNAポリメラー
ゼ I、DNase I、dATP、dCTP、dGTP 各
0.25 mM、0.17 mM dTTPおよび0.08 mM
ビオチン-16-dUTP。反応バッファーには
50%(v / v)グリセロールを含む。
1 745 824
160μl
(40 ラベリ
ング反応)
Nick Translation Mix
5 × 濃度の反応バッファー:DNAポリメラー 1 745 808
ゼ I、DNase I。反応バッファーには50%
(v / v)
グリセロールを含む。
200μl
(50 ラベリ
ング反応)
dNTP Set
dATP、dCTP、dGTP、dTTP各100 mM
溶液のセット。リチウム塩
1 277 049
10μmol
(4 × 100μl)
Fluorescein-12-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 373 242
25 nmol
(25μl)
Tetramethylrhodamine-5-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 534 378
25 nmol
(25μl)
RNase A
1 本鎖 RNAに作用し、ピリミジン基に特異
的なエンドリボヌクレアーゼ。乾燥粉末
109 142
109 169
25 mg
100 mg
Pepsin
広い特異性をもつアスパラギン酸エンドぺ
プチダーゼ
108 057
1g
COT Human DNA
10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA、pH 7.4溶液。
COT Human DNA は染色体 in situ サプレッ
1 581 074
ション(CISS)ハイブリダイゼーションに
使用されます。
500μg
(500μl)
Ready-to-use溶液。ハイブリダイゼーション
ミックスにそのまま加えて使用できます。
500 mg
(50 ml)
DNA, MB-grade
魚精子由来
tRNA
Cat. No.
1 467 140
109 495
109 509
包装単位
パン酵母由来
凍結乾燥品。乾燥重量 1 mg が16A260ユニ
ットに相当
Tween 20
10%(w / v)水溶液
1 332 465
5 × 10 ml
Tris
粉末
708 968
708 976
1 814 273
500 g
1 kg
5 kg
Blocking Reagent
粉末
1 096 176
50 g
ジゴキシゲニン-ラベルのターゲット検出用
1 333 062
100μg
ジゴキシゲニン-ラベルのターゲット検出用
1 207 741
200μg
ジゴキシゲニン-ラベルのターゲット検出用
1 207 750
200μg
236 276
10 mg
5
100 mg
500 mg
核酸ハイブリダイゼーション用
Anti-Digoxigenin
クローン1.71.256、マウス IgG1、χ
Anti-Digoxigenin-Fluorescein,
Fab fragments
ヒツジ由来
Anti-Digoxigenin-Rhodamine,
Fab fragments
ヒツジ由来
DAPI 4',6-Diamidine-2'phenylindole Dihydrochloride
染色体染色用の蛍光色素
91
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
VI. 染色体伸展標本の in situ ハイブリダイゼーションにおけるトラブルシューティングガイド
Stefan Joos and Peter Lichter, German Cancer Research Center, Heidelberg, Germany
先述のFISHプロトコールでよく起こりうる問題の
原因究明とプロトコール修正のために、以下のヒ
ントをご利用ください。
トラブルシューティング A.:シグナルが観察されない場合
ステップ
操 作
1
シグナルを増強させます。
2
以下の操作でドットブロットアッセイを行い、プローブのラベリングを確認します:
sラベル済みコントロールの希釈系列を(メンブレン上に)スポットします。
sラベル済みプローブの希釈系列を(メンブレン上に)スポットします。
s両者のスポットのシグナル強度を比較します。
ノート:プローブのラベリング効率の検定のための詳細は、65ページの Chapter 4 , 操作 IX
を参照ください。
3
本マニュアルの Chapter 4 で解説したニックトランスレーション法
(操作 III)
のステップ 1 ∼ 4 に従って
プローブのラベリングを行った後、ラベルされたプローブのサイズを以下の操作で確認します。
sプローブの一部( 5 ∼10μl)にゲルローディングバッファーを加え、沸騰水中で 3 分
間加熱してプローブを変性させ、氷上で 3 分間冷却します。
ノート:ゲルを電気泳動している間、プローブ溶液の残りを氷上で保存しておきます。
s標準的な 1 ∼ 2%アガロースミニゲルに、適切な分子量マーカーと共にアプライします。
sプローブがゲル中で 2 本鎖へ再会合しないよう、短時間にゲル電気泳動を行います
(例:
15V / cmにて30分間)。
sゲルを0.5μg / ml の臭化エチジウムで染色してDNA を可視化させ、UV 照射下で写真
を撮影します。
ノート:プローブはスメアとして可視化されます。スメアは、100 ∼ 500 ヌクレオチ
ドのフラグメントサイズの範囲にあるはずです。250 ∼ 300 ヌクレオチドにて染色強
度のピークが見られれば最適です。
sプローブサイズに応じて、以下のいずれかの操作を行います:
5
プローブDNAが100∼500 ヌクレオチドの場合、反応ミックスに EDTA を加えて反応
を停止させます
( Chapter 4 、ニックトランスレーション法のステップ 7 の操作を参照)
。
sプローブ DNA が 500ヌクレオチドよりも大きい場合、さらに DNase (およそ
I
1 ∼ 10 ng)
を氷上に保存しているプローブサンプルに加え、15℃でインキュベートします。
ノート:通常、より高濃度のDNaseを追加して、インキュベーションする場合、少なく
とも30分行う必要があります。インキュベーション後、上記方法に従ってプローブサイズ
を解析します。
sプローブ DNA の大部分または酵素消化により全くフラグメント化されていない場合、
プローブを精製してラベリングのステップをやり直します。
- プローブ DNA の一部が100ヌクレオチド未満である場合、DNase I 量を少なくして
ラベリングのステップをやり直します。
- プローブ DNA の全てが100ヌクレオチド未満である場合、プローブを再度精製して
(DNaseのコンタミネーションの可能性を完全に取り除くため)
、ラベリングのステッ
プをやり直します。
4
抗体などの検出用分子から蛍光分子が分離していないかどうかを確認するため、蛍光標識した抗体分
子などの溶液をQuick Spinカラム(G-50)に通してみます。以下の確認を行います:
sフロースルーの溶液中に蛍光が残存している場合、蛍光分子は検出用分子に結合してい
ます(分離していません)。
sカラム上部に蛍光が残存している場合、蛍光分子が検出用分子から分離しています。
▼
92
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
ステップ
5
操 作
染色体の変性操作(本稿の操作 II)
について、変性ステップの時間および温度を変えるか、あるいは以
下のプロトコールに従ってペプシン消化の延長を行ってください:
ノート:ペプシン消化によりプローブの浸透は著しく改善されますが、過剰な消化が起きることもあ
ります。ペプシン消化は、多くの臨床サンプル等のように、標本作製が至適ではない場合にしばしば
有効です。
sダイアモンドナイフにより、スライドガラスの裏側から目的の領域部分をマークします。
sスライドを 2 × SSCで37℃、5 分間洗浄します(コップリンジャー内にて)。
s120μl のRNase A 溶液(2 × SSC中に100μg/ml 濃度のRNase A)
をスライドにアプライ
し、大きめのカバーガラス(22 × 50 mmなど)で覆い、モイストチャンバー内で37℃、
1 時間インキュベートします。
sスライドを 2 × SSCで37℃にて 5 分間、計 3 回洗浄します
(コップリンジャー内にて)。
sスライドを予め温めておいたPBSで37℃、5 分間洗浄します。
sスライドをペプシン溶液(100 ml の10 mM HCl 中に10 mg 濃度のペプシン)で37℃、
10分間インキュベートします(ウォーターバスを使って)。
sスライドをPBSで室温、5 分間洗浄します。
sスライドを酸を含まない 1%フォルムアルデヒド、50 mM MgCl2を含むPBSで、室温、
10分間インキュベートします。
sスライドをPBSで室温、5 分間もう一度洗浄します。
sエタノール系列(70%、90%、続いて100% ; 各 5 分間以上)に通して脱水します。
6
フォルムアミドの品質を確認します。イオン交換樹脂(Dowex XG8など)を用いてフォルムアミド
(製造元数社からそれぞれ数バッチずつ)を脱イオン化します。
7
顕微鏡で検鏡します。顕微鏡の水銀(Hg2)ランプのコンディションが良好か、またきちんと調整され
ているかを確認します。ランプが老朽化すると、良好な励起能が得られません。
8
alphoid DNAプローブを用いたコントロール実験を行います。
5
トラブルシューティング B.:ハイブリダイゼーションによるシグナルが弱い場合
ステップ
操 作
1
蛍光標識された抗体試薬を別ロットのものに交換します。
2
2 次抗体や 3 次抗体を用いて、シグナルを増強します。
ノート:バックグラウンドも同時に増強されることに留意してください。シグナル増強前に、スライ
ドを 2 × SSCで 37℃∼42℃にて 10分間、計 4 回洗浄し、封入剤を除去します。
3
別の褪色防止剤に変更してみます(DABCO社の1,4-diazobicyclo-(2,2,2)-octaneあるいはVector社の
Vectastainなど)。
93
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
トラブルシューティング C.:雲様に濁った蛍光バックグラウンドがみられる場合
考えられる原因
解決法
染色体標本の品質不良
細胞破片
(cell debris)
を取り除くため、ペプシン処理を行なう
(上記ステップ A5 のプロ
トコールを参照ください)。
ブロッキングが不十分
3% BSA、ヒト血清、あるいは 3 ∼ 5 %ドライミルクなど、別のブロッキング試薬を
試用する。
スライドガラスの汚れ
染色体を伸展する前に、スライドをエタノールで洗浄し、水洗いする。
封入剤の品質が良くない
封入剤を変更する。
トラブルシューティング D. : スポット状の蛍光バックグラウンドがみられる場合
5
考えられる原因
解決法
抗体に標識した蛍光分子の凝集
プローブを使用しないコントロール実験を行ない、蛍光標識抗体のみで非特異的な
シグナルがみられるかどうか確認する。非特異的なシグナルがみられる場合、この
検出溶液を手短に遠心し、上清のみを使用するようする。あるいは、この検出溶液
をQuick SpinカラムG-50 に通して、凝集を除去する。
ラベルしたプローブサイズが
長すぎる
上記のステップ A3 で解説した操作に従ってプローブのサイズを確認し、必要に応じ
てラベリングをやり直す。
トラブルシューティング E.:染色体と核に、強い染色が全体的にみられる場合:
s
(先述のステップ A3 で解説した操作で)
プローブ
のサイズを確認します。サイズが小さすぎる場
合、このようなトラブルが生じる傾向にありま
す。
sプローブのサイズが小さすぎる場合、DNAを再
度精製し
(DNaseのコンタミネーションを除去する
ため)
、プローブのラベリングをやり直します。
リファレンス
Bentz, M.; Cabot, G.; Moos, M.; Speicher, M. R., Ganser, A.;
Lichter, P.; Dohner,
H. (1994) Detection of chimeric BCR¨
ABL genes on bone marrow samples and blood smears in
chronic myeloid and acute lymphoblastic leukemia by in
situ hybridization. Blood 83, 1922-1928.
Dauwerse, J. G.; Wiegant, J.; Raap, A. K.; Breuning, M. H.;
Van Ommen, G. J. B. (1992) Multiple colors by fluorescence
in situ hybridization using ratio-labeled DNA probes create
a molecular karyotype. Hum. Mol. Genet. 1, 593-598.
Wienberg, J.; Jauch, A.; Stanyon, R.; Cremer, T. (1990) Molecular cytotaxonomy of primates by chromosomal in situ
suppression hybridization. Genomics 8, 347-350.
94
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
DOP-PCRと比較ジェノミックハイブリダイゼーション
(CGH)
を利用
した染色体アンバランスの検出
Stefan Joos, Barbara Schütz, Martin Bentz, and Peter Lichter, German Cancer Research Center,Heidelberg,
Germany.
近年、
「相対ジェノミックハイブリダイゼーション
(comparative genomic hybridization; CGH)
」
と呼ば
れる、新しいアプローチによる蛍光 in situ ハイブ
リダイゼーションが発表され(Kallioniemi et al.,
1921)
、全ゲノム中の染色体アンバランスを相対的
に解析することが可能となりました
(Du Manoir et
al., 1993; Joos et al., 1993; Kallioniemi et al., 1992;
Kallioniemi et al., 1993)
。図 1 にCGHの原理を示し
ます。生検またはパラフィン包埋切片の腫瘍組織
などの、解析を行う細胞集団のジェノミックDNA
を、修飾ヌクレオチド(ビオチン-dUTPなど)でラ
ベルし、これをin situ ハイブリダイゼーション用
プローブとして正常な中期染色体に使用します。こ
のプローブを
「テストDNA(test DNA)
」
と呼びます。
インターナルコントロールとして、正常な染色体
をもつ細胞のジェノミックDNAを異なる方法でラ
ベルし、同時にハイブリダイズさせます(「コント
ロールDNA」
)
。ハイブリダイズしたテストDNAお
よびコントロールDNAの検出には、それぞれ異な
る蛍光分子を用いて、各蛍光シグナルに適した
フィルターを備えた落射蛍光顕微鏡で可視化しま
す。ゲノムDNAを用いたハイブリダイゼーション
を行った場合、すべての染色体が均一に染色され
ることになります。しかし、解析する組織にこれ
ら以外の染色体要素( 3 染色体、増幅など)が存在
する場合、ハイブリダイゼーションによりハイブ
リダイズした染色体上のターゲット領域でより強
度の強いシグナルとして検出されます(図 1 )。
逆に、テストDNAをハイブリダイズさせる染色体
標本中に欠失が存在すれば、より強度の低いシグ
ナルとして検出されます(図 1 )。テストDNAとコ
ントロールDNAとのハイブリダイゼーションのパ
ターンを比較することにより、解析する組織にお
いて染色体アンバランスによるシグナル強度の変
化を同定することが可能です。
したがって、CGHは一度の実験で全染色体の増減
を包括的にみることができます。バンド染色法と
比較して、CGHでは解析する細胞からの中期染色
体伸展標本を作製する必要がありません
(ある腫瘍
タイプでは、染色体標本の調製が著しく困難か、
あるいは全くできないことがあります)。
多くの場合、細胞遺伝学な解析に利用できる腫瘍
組織の量はごく限られています。したがって、
CGHと一般的なPCRプロトコールとを組み合わせ
る方法には利点があります
(
「結果」
のセクションの
図 4 および 5 を参照)
(Speicher et al., 1993)。シー
ケンス非依存的増幅(SIA)
(Bohlander et al., 1992)
およびDOP-PCR(degenerate oligonucleotide
primer PCR)
(Telenius et al., 1992)
のいずれもCGH
と組み合わせることが可能です。
図 2 に示すように、DOPプライマーは 6 縮重
(degenerated)ヌクレオチドから成るカセットを中央部
分にもち、これを挟んで 3’末端(6 ヌクレオチド)
および 5’
末端
(10ヌクレオチド)
に特異的なシーケ
ンスが配置されています。増幅操作は 2 ステップ
に分けられます。最初のステップでは、低ストリ
ンジェンシー条件下
(アニーリング温度 Ta=30℃)
で
5 サイクルのPCR反応が行われます。低ストリン
ジェンシー条件により、DOPプライマーは 3’
末端
の短い特異的なシーケンスとそれに隣接する中央
部分の縮重ヌクレオチドから成るカセットを介し
てハイブリダイズする事により、アニーリング頻
度は高くなります。最終的には、多種多様なシー
ケンスをもったDNAプールが生成されますが、こ
れはジェノミックDNAを統計的に代表する部分集
団となります。第 2 ステップ(35サイクル)では、
アニーリング温度を62℃まで上げて増幅を行い、
プライマーが完全にマッチするシーケンスとア
ニールしたテンプレートのみが増幅されることに
なります。したがって、最初のステップで合成さ
れた全シーケンスが第 2 ステップで指数関数的に
増幅され、その結果CGH用プローブとして使用可
能なDNAが多量に合成されることになります。
解析する細胞のトータルジェノミックDNA(テストDNA)を
ビオチンでラベルする。
5
正常細胞のトータルジェノミックDNA(コントロールDNA)を
ジゴキシゲニンでラベルする。
同時にハイブリダイゼーション
(正常染色体に対して)を行なう
検 出
DNAの由来:
正常染色体上のシグナルとなって現われる(部分的染色体型)
テストDNAをハイブリダイズさせたシグナル
コントロールDNAを同時にハイブリダイズさせたシグナル
増幅したDNAあるいは
ポリソミー染色体DNAを
持つ細胞
欠失あるいは
単染色体DNAを
持つ細胞
図 1 : comparative genome hybridization; CGHによる染色体解析の原理
解説は本文を参照してください。
95
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
図 2:DOP-PCRの原理
解説は、本文を参照してください。
DOP-PCR
Telenius et al.1992
5’
1.
3’
ゆるいアニーリング条件(Ta = 30℃;5 サイクル)でのPCR
→テンプレート上の多くの部位でプライミングが多数起こる
5’
3’
2
5
96
3’
5’
きついアニーリング条件(Ta = 62℃;35サイクル)でのPCR
→前のステップで増幅された配列に特異的なプライミングが起こる
DOP-PCRとCGH解析のプロトコールを以下に解説
します。増幅したシーケンスは、落射蛍光顕微鏡
を用いた直接検出が可能です
(
「結果」
のセクション
の図 3 および 4 を参照)。しかし、一つ一つの染色
体(またはその一部)の増減を包括的に解析するに
は、デジタル画像解析装置と高精度のソフトウェ
アプログラムが必要となります。CGH実験の評価
およびCGHプロトコールの異なる操作ステップに
関 す る よ り 詳 細 な 解 説 に つ い て は 、 論 文( D u
Manoir et al., 1995; Kallioniemi et al., 1994; Lichter
et al., 1994; Lundsteen et al., 1995; Piper et al., 1995)
を参照ください。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
I.
DOP-PCR産物の調製とラベリング
ステップ
操 作
1
少量の組織からジェノミックDNAを分離してテンプレートDNAを調製します(Maniatis, Fritsch, and
Sambrook, 1986)。1 mg の組織から、およそ 1μg のジェノミックDNAが得られます。
ノート:少量の組織
(最少でわずか数百個の細胞)あるいはパラフィン包埋切片からDNAを分離するプ
ロトコールについては、文献(Kawasaki, 1990; Speicher et al., 1993)を参照ください。
2
氷上にPCR反応用チューブを置き、各反応につき以下の組成を加えます:
s5.0μl の10 × 濃度のDOP-PCRバッファー(20 mM MgCl2; 500 mM KCl ; 100mM Tris HCl, pH 8.4 ; 1 mg / ml ゼラチン)
s5.0μl の10 × 濃度のヌクレオチドミックス(dATP、dCTP、dGTP、dTTP各 2 mM)
s1μl ∼10μl のジェノミックDNA(0.1∼ 1 ng /μl)
s5.0μl の10 × 濃度のDOP-PCRプライマー[5'-CCGACTCGAGNNNN NNATGTGG-3'
(N
= A, C, G または T)各20μM]
s滅菌水で最終容量を50μl に調整します
s0.25μl のTaq DNAポリメラーゼ(5 ユニット/μl)
[必ず最後に加えてください]
3
陰性コントロールとして、ステップ 2 と同様の溶液(テンプレートDNAは除く)を調製します。
4
50μl のミネラルオイルを重層します。
5
サンプルをサーマルサイクラーに置き、PCRをスタートさせます。以下の温度プロファイルに
従ってください。
s最初の熱変性:94℃、10分間
s第 1ステップ
( 5 サイクル)
:
熱変性 94℃、 1 分間
アニーリング
(低ストリンジェンシー)
30℃、1.5分間
温度上昇 30 ∼ 72℃、3 分間
伸長反応 72℃、3 分間
s第 2ステップ
( 35 サイクル)
:
熱変性 94℃、 1 分間
アニーリング
(高ストリンジェンシー)
62℃、1 分間
伸長反応 72℃、3 分間1サイクルごとに 1 秒ずつ延長する
[例えば、初めのストリンジェンシーサイクルで伸長時間が 3 分であるとすると、2 サ
イクル目は 3 分 1 秒、3サイクル目は 3 分 2 秒になります]。
s最終の伸長反応:72℃、10分間
6
以下の操作により、反応ミックスの一部をアガロースゲル上で解析します:
s反応ミックスの一部とゲルローディングバッファー(0.25 %ブロモフェノールブルーと
30%グリセロール)を混合します。
sサンプルをミニゲルにアプライします。サイズマーカーとして、1 kbラダーあるいは他
の適当な分子量マーカーを使用します。
sゲルを 1× TBEバッファー(89 mM Trisベース、89 mM ホウ酸、2 mM EDTA ; pH 8.0)
で100ボルト、30分間の電気泳動を行います。
7
ゲルを臭化エチジウムで染色し、写真撮影します。反応サンプルでは約 200 ∼ 2000 bpのサイズ範囲
でDNAスメアーが見られるはずです。陰性コントロールではスメアーはみられません。
8
反応ミックスからHigh Pure PCR Product Purification Kit を用いて増幅したDNAを回収します。
71ページを参照ください。
9
増幅したDNAを標準的なニックトランスレーション法に従って、ラベリングを行います(Lichter and
Cremer; Lichter et al., 1994)。
5
97
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
II. 比較ジェノミックハイブリダイゼーション(CGH)
ステップ
5
98
操 作
1
文献(Lichter and Cremer; Lichter et al., 1990)に従って、正常中期染色体のスライド標本を作製し
ます。
2
以下の溶液を調製します:
s 3 M 酢酸ナトリウム、pH 5.2
s脱イオン化フォルムアミド
(分子生物学用グレード):イオン交換樹脂を用いて脱イオン
します。フォルムアミドの伝導度は100μSiemens 未満でなければなりません。
sハイブリダイゼーションバッファー(4 × SSC、20 %デキストラン硫酸):20 × SSCを
調製します。デキストラン硫酸を注意深く水に溶解し、50%濃度の溶液を調製します。
このデキストラン硫酸溶液をオートクレーブするか、あるいはニトロセルロースフィ
ルターでろ過します。200μl の 20 × SSC、400μl の 50% デキストラン硫酸、および
400μl の再蒸留水を混合します。使用するまで、このハイブリダイゼーションバッファー
を4℃で保存します。
3
プローブDNAを調製するため、ラベル済みのテストDNAおよびコントロールDNA各 1μg と50∼100μg
の COTヒトDNAを混合します。
4
1 / 20量の 3 M 酢酸ナトリウムと 2.5倍量の100%エタノールを加え、プローブDNAを共沈殿させます。
よく混和し、−70℃にて30分間静置します。
5
沈殿したDNAを、マイクロ遠心機で 4℃、10分間遠心します
(12,000 rpm)
。上清を捨て、ペレットを
500μl の70%エタノールで洗浄します。
6
沈殿したDNAを再度遠心します
(4℃、12,000 rpmで 10分間)
。上清を捨て、ペレットを凍結乾燥します。
7
6μl の脱イオン化フォルムアミドを凍結乾燥したDNAペレットに加え、チューブを室温にて30分間
以上よく振とうし、プローブDNAを再懸濁します。
8
6μl のハイブリダイゼーションバッファーをプローブDNAの入ったチューブに加え、再び30分間以
上振とうします。
9
文献(Lichter and Cremer; Lichter et al., 1990)に従って、スライド上の正常中期染色体DNAを変性、
脱水します。
10
ハイブリダイゼーションプローブ
(ステップ 8)
を調製するために、以下の操作を行います:
sプローブを75℃、5 分間変性します。
sプローブを37℃、20 ∼ 30分間インキュベートすることにより、反復シーケンスを再
アニールさせます。
11
調製したプローブ(ステップ 10)を、変性済みの染色体伸展標本(ステップ 9)にアプライします。
文献(Lichter and Cremer; Lichter et al., 1990)に従って、in situ ハイブリダイゼーションおよびプ
ローブの検出操作を行います。
12
落射蛍光顕微鏡で、CGHの実験結果を検鏡します。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
結 果
CHG法を用いて、T細胞前リンパ球性白血病(TPLL)
の染色体アンバランスを検出しました
(図 3)
。
腫瘍細胞由来のテストDNAではコントロールDNA
に比べて、6q、8p、および11qterの染色体領域で
弱い染色がみられます。これは腫瘍細胞の染色体
アームの一部または全てが欠失していることを示
唆しています。CGH法はまた、コントロールDNA
よりも腫瘍テストDNAで強く染まる染色体の過剰
領域(6p、8q、および14q)も同定しています。
本稿で解説したDOP-PCRとCGH法を用いて、中枢
神経系に腫瘍をもつ患者の脊髄液由来ジェノミッ
クDNAの増幅シーケンスを検出しました(図 4)。
またDOP-PCRとCGHにより、HL60細胞における
c-mycがん遺伝子(染色体バンド 8q24をマップする
遺伝子)の増幅も検出できました(図 5)。
5
図 3:比較ジェノミックハイブリダイゼーション(CGH)
法によるT細胞前リンパ球性白血病(T-PLL)の染色体ア
ンバランスの検出
腫瘍細胞由来DNAをビオチン-ラベルし、FITC標識抗体
(緑色)を介して検出しました。これに対してコントロー
ルDNAはジゴキシゲニン-ラベルし、ローダミン標識抗体
(赤色)を介して検出しました。この実験の解説について
は、本文を参照ください。
写真は、S. Joos and P. Lichter により撮影されたものです。
ここへ転載するにあたり、Sprirger Verlng Heidelbery and
New York の許可を得ました。
99
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
5
図 4:中枢神経系
(CNS)腫瘍をもつ患者のジェノミック
DNAの増幅シーケンスの検出
患者の脊髄液より得られた少数の細胞からジェノミック
DNAを単離しました。
DNAをDOP-PCRで増幅し、本文中で解説した通りの
CGH法により解析しました。CGH法を用いた解析によ
り、相同染色体 8q に強い増幅シグナルがみられます(矢
印)
。この画像は落射蛍光顕微鏡に装着した通常のカメラ
で撮影されたものです。
図 5:HL60 細胞における、c-myc がん遺伝子の増幅シー
ケンス検出
ジェノミックDNA(わずか 3 ∼ 4 個のHL60細胞に相当)
を
TEバッファーで希釈し、DOP-PCRにより増幅した後、
本文中で解説した通りのCGH法で解析しました。
CGH法を用いた解析により、増幅シグナルは第 8 相同染
色体の双方に明瞭な増幅シグナルがみられました(矢
印)。この画像はCCDカメラ(Photometrix)で撮影したグ
レイスケール画像に着色し、コンピュータースクリーン
上の像を写真撮影したものです。
100
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試 薬 名
組成および用途
Cat. No.
DOP-PCR Master#,*
25増幅反応および 5 コントロール反応分
1 644 963
試 薬 名
組成および用途
包装形態
DOP-PCR mix, 2 x 濃度
25ユニット Taq DNAポリメラーゼ / 500μl ; 3 mM
MgCl2 ; dATP、dCTP、dGTP、dTTP各0.4 mM ; 100 mM
KCl ; 20 mM Tris-HCl ; 0.01%(v/v)BrijR 35 ; pH 8.3(20℃)
DOP-PCR Masterの試薬内容:
バイアル 1、
500μl × 3
バイアル
DOP-PCR プライマー(5'再蒸留水中に40μM
CCG ACT CGA GNN NNN NAT
GTG G-3'(ただしN=A, C, G, または
T がほぼ均等の割合)
バイアル 2、
150μl × 1
バイアル
再蒸留水, PCRグレード
バイアル 3、
1000μl × 2
バイアル
コントロールDNA
ヒトリンパ芽球細胞株BJA由来のジェノミックDNA、
再蒸留水中で 1 ng /μl
バイアル 4、
50μl × 1
バイアル
5
* この製品あるいはこの製品の使用について、Roche Diagnostics GmbHにより所有される、EP特許0649909(申請中)を含むひとつまたは
#
複数の特許により保護される場合があります。
ライフサイエンス研究でのポリメラーゼチェーンリアクション
(PCR)プロセスの使用に関するライセンスは、Applied Biosystems を発売
元とするか、あるいは認定されたサーマルサイクラーを使用する場合において、ライセンス供与者である当社からの特定の試薬を購入する際
にこれに付随します。
その他の試薬:
試 薬 名
組成および用途
Cat. No.
DIG-Nick Translation
Mix
5 × 濃度の反応バッファー:DNAポリメラーゼ I、
1 745 816
Biotin-Nick Translation
Mix
DNase I、dATP、dCTP、dGTP各0.25 mM、
0.17 mM dTTPおよび 0.08 mM DIG-11-dUTP。
反応バッファーには50%(v / v)グリセロールを含む。
5 × 濃度の反応バッファー:DNAポリメラーゼ I、
試 薬 名
160μl
(40 ラベリ
ング反応)
1 745 824
DNase I、dATP、dCTP、dGTP各0.25 mM、
0.17 mM dTTPおよび 0.08 mM ビオチン-16-dUTP。
反応バッファーには50%(v / v)グリセロールを含む。
Anti-Digoxigenin-Rhodamine, Fab fragments
包装単位
160μl
(40 ラベリ
ング反応)
1 207 750
組成および用途
High Pure PCR Product 50回精製用キット
Purification Kit‡
250回精製用キット
200μg
Cat. No.
1 732 668
1 732 676
High Pure PCR Product Purification Kit の試薬内容:
試 薬 名
組成および用途
・結合バッファー
(緑色キャップ)
・洗浄バッファー
(青色キャップ)
核酸結合用バッファー ; 3 M グアニジンチオシアネート、
10 mM Tris-HCl、5%(v / v)エタノール、pH 6.6(25℃)
洗浄用バッファー; 使用前に 4 倍量の無水エタノールを
加えてください。最終濃度:20 mM NaCl、2 mM Tris-HCl、
pH 7.5(25℃)、80%エタノール
溶出用バッファー ; 10 mM Tris-HCl、pH 8.5(25℃)
ポリプロピレン製チューブ。特別に前処理が施された
グラスファイバー製フリースを2層に充填。
最大試料容量は700μl。
2 ml ポリプロピレン製チューブ
・溶出バッファー
・High Pureフィルター
チューブ
・回収用チューブ
包装形態
バイアル 1
バイアル 2
バイアル 3
‡ この製品はRoche Molecular Systems, Inc.およびF. Hoffmann-La Roche Ltd("Roche")
が所有する特許により保護されるポリメラーゼチェー
ンリアクション
(PCR)
への使用に至適化されています。PCRプロセスを使用する際、これらの特許下におけるライセンス譲渡は、製品購入に
おける購入者への提示を含めて特に示されません。
101
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
CGH実験のトラブルシューティング
CGH検出において十分な精度が得られない場合
DOP-PCR プローブを正常なヒト男性分裂中期染色
体に対しハイブリダイズさせると、X 染色体は他の
染色体に比べて明らかに弱いシグナルとなるはず
です。もしX 染色体と他の染色体との間に明瞭な
差が見られない場合、このCGH 実験は不完全また
は精度不良であることが示唆されます。
通常、このようなハイブリダイゼーション結果が
不良な場合、しみ状または不均一な染色パター
ン、あるいは蛍光バックグラウンドが高いなどと
いった、他にも実験がうまくいっていないことを
示す兆候が伴います。いずれもシグナル比のプロ
ファイルに大きな誤差が生じるため、定量画像解
析の深刻な妨げになる場合があります:
このようなハイブリダイゼーションの結果が不良
となる原因は、様々な問題点が考えられます。
そのいくつかを以下に列挙します。
5
染色体標本作製における問題の可能性
弊社の経験では、良好なハイブリダイゼーション
実験のための最重要事項は、分裂中期の染色体伸
展標本を慎重に作製することです。従って、染色
体標本のバッチごとに試験を行う必要があります。
良好なハイブリダイゼーションの結果が得られな
い場合、その染色体バッチを全て廃棄し、新しい
スライド標本作製の操作からやり直してください。
ノート:ハイブリダイゼーションがうまくいかな
い主な原因は、スライド上に細胞破片が付着して
いることによるものですが、この場合、染色体を
タンパク分解酵素消化してもCGH 実験の質は向上
しません。調製がうまくいってないスライドをタ
ンパク分解酵素処理すればハイブリダイゼーショ
ンパターンは改善しますが、それでも最適に調製
されたスライドを用いた
(プロテアーゼ処理されな
かった)
場合と比べると、結果は著しく劣ります。
プローブにおける問題の可能性
顆粒状あるいは不均一な染色パターンを生じる場
合、次の 2 つの重要な原因が考えられます:
sプローブDNA調製物に多量のタンパクが混入し
ている。
sニックトランスレーション法によりラベルした
プローブのサイズが不適切である。フラグメン
トのサイズが大きすぎる場合、染色体以外の部
分に斑点状のバックグラウンドを生じることが
よくあります。逆にプローブのサイズが小さす
ぎる場合、染色体全般に均一なバックグラウン
ドを生じます。また、プローブのフラグメントが
小さめであると、腫瘍ゲノムにおいてターゲッ
トが過剰または過少となっている領域に、均一
な強い染色パターンが生じる場合もあります。
102
CGH評価の妨げとなりうる問題点
一般的な FISH 実験とは対照的に、染色体上に強
い蛍光が検出され、かつ染色体や核が存在しない
領域で蛍光が殆どあるいは全く検出されない場合
は、CGH 解析のためのハイブリダイゼーション実
験に有用であるとは限りません。明瞭かつ問題の
ない染色が観察される場合でも、他のファクター
がハイブリダイゼーション実験の評価に著しい妨
げとなることがあります。そのような妨げとなる
基本的な原因として、次の 2 つが考えられます。
s反復シーケンスのサプレッションが不十分で あったことにより、例えば第19染色体上の有用 性の高い反復シーケンスを多く含む染色体領域 の比率測定に誤りをもたらすことがあります。 第 1、9、16 および19染色体上のヘテロクロマチ ンブロックの強い染色は、反復シーケンスのサ プレッションが不十分であることを示すよい指 標となります。
ノート:サプレッションが良好であれば、ヘテ
ロクロマチン染色体領域でのFITCおよびローダ
ミン蛍光強度が非常に低くなります。したがって、
非常にわずかな蛍光強度の変化でも、これらの染
色体領域内で著しい比率変動が認められます。
そのため、これらの染色体領域を評価から除外
することができます。
解決方法:COT- 1 DNAフラクションの量を増や
すか、あるいはアニーリング前の時間を延長す
る
(前者の方が効果的である)
ことにより、ゲノム
のそのような領域におけるシグナルのサプレッ
ションが可能となります。
s視野の光源が不均一だと、比率画像内の領域に
大きな変動をもたらします。このような変動が
あると、CGH実験による定量評価は全く不可能
となります。
解決方法:顕微鏡の光源を注意深く中央に調整
します。
サンプルの組成に起因する問題点
上記の実験操作上のファクター以外に、CGH 実験
の妥当性は染色体アンバランスをもつ細胞のパー
センテージに大いに依存しています。染色体の増
減が全く検出されない場合、サンプルには腫瘍細
胞が少量しか含まれていなかった可能性がありま
す。従って、病理織繊に関する適切な情報が、い
かなるCGH解析にとって必要不可欠です。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
リファレンス
Bohlander, S. K.; Espinosa, R.; Le Beau, M. M.; Rowley, J. D;
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Du Manoir, S.; Speicher, M. R.; Joos, S.; Schrock,
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S.; Dohner,
H.; Kovacs, G.; Robert-Nicoud, M.; Lichter, P.;
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5
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146-152.
103
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
反復DNAプローブによるサスペンジョン状態のヒト染色体に対する
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション
D. Celeda1, 2, U. Bettag1, and C. Cremer1
1 Institute for Applied Physics, University of Heidelberg.
2 Institute for Human Genetics and Anthropology, University of Heidelberg, Germany.
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション
(FISH)
は、ス
ライド上に固定された染色体および間期核の解析
に幅広く応用されてきました
(Anastasi et al., 1990;
Cremer et al., 1988, 1990; Dekken et al., 1990;
Devilee et al., 1988; Kolluri et al., 1990; Lichter et
al., 1991; Pinkel et al., 1988; Schardin et al., 1985;
Wienberg et al., 1990)。
しかし、単離された中期染色体に対する特異的な
DNA プローブのハイブリダイゼーションを、サス
ペンジョン状態の染色体に行うことが可能となれ
ば、染色体解析と染色体分離の新たなアプローチ
がもたらされます。その最初の検討例は、
(チャイ
ニーズハムスターとヒトとの)
ハイブリッド細胞由
来の染色体に、ビオチン-ラベルされたヒトジェノ
ミックDNAをプローブとしてハイブリダイズさせ
る実験でした(Dudin et al., 1987, 1988; Hausmann
et al., 1991)。
5
今日までのサスペンジョン状態の FISH 技術は、ス
ライド上に固定された中期染色体と間期核での
FISH を改良したものです。フォルムアミド
(および
適量のデキストラン硫酸)
は、本法では必要不可欠で
す。
この技術では、ハイブリダイゼーション後に数回
の洗浄ステップが必要です。サスペンジョン状態
のFISHの洗浄ステップは、遠心ステップに基づい
ていますが、この操作は染色体の最終量を大幅に
減少させてしまいます。
104
さらに、サスペンジョン状態のFISHの既存法で
は、染色体が凝集しやすいことが分かっています。
ここでは、フォルムアミドやデキストラン硫酸を必
要としないハイブリダイゼーション技術を報告しま
す。モデル系として、反復シーケンスに特異的な
ヒトDNA プローブ pUC1.77 が使用されました
(Cooke and Hindley, 1979; Emmerich et al., 1989)
。
このプローブはニックトランスレーション法によ
りジゴキシゲニン-11-dUTPでラベルされ、サスペ
ンジョン状態の中期染色体にハイブリダイズさせ
ました。これらの染色体は、ヒトリンパ球から標
準的な方法で分離されたものです。
この技術を用いた予備実験では、多数の分離された
中期染色体において適切な形態および明瞭なハイブ
リダイゼーションシグナルを得ることができました
(図 1)
。
同じ方法でプローブを中期染色体伸展標本に応用す
ることにより
(図 2)
、ハイブリダイゼーションの効
率を決定することが可能でした。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
操 作
ノート:DNAプローブpUC1.77は、1.77 kbのヒト
Eco RIフラグメントをプラスミドベクターpUC 9
にサブクローンしたものです。インサートは、ヒト・
サテライトDNAのフラクション II / IIIから単離さ
ステップ
れたもので、第 1 染色体のq12領域にあるタンデム・
オーガナイズド反復シーケンスを含みます
(Cooke
and Hindley, 1979; Gosden et al., 1981)。
操 作
1
標準的なニックトランスレーションの操作方法(本マニュアルの Chapter 4 を参照ください)に従って
DNAプローブ pUC1.77をジゴキシゲニン-11-dUTPでラベルします。
2
ヒト末梢血からリンパ球を集めます。
3
標準的な技術により、リンパ球から染色体を調製します。
4
染色体および間期核をメタノール/酢酸(3:1)溶液中で再懸濁し、−20℃にて保存します。
5
フルオレセイン標識抗DIG抗体, Fabフラグメントを用いて蛍光検出を行います。Lichter et al., 1990
により解説される操作方法に従い、以下の点を変更します:
s37℃、約 1 時間インキュベートします。
sブロッキングの後の操作ステップでは、ウシ血清アルブミンを一切使用しません。
sサスペンジョン状態の FISHに合うよう、必要に応じてプロトコールを変更します。
6
プローブのラベリングとFISHの操作後、10μl のサスペンジョンをピペットでスライドガラスに滴下
します。15μM のヨウ化プロピディウム(P I)と 5μM のDAPIでカウンター染色します。
7
落射蛍光顕微鏡(Planapo oil 63 × 対物レンズおよび 1.40レンズ口径が装備されたOrthoplan, Leitz,
Wetzlar, Germany)を用いて検鏡します。
8
Fujichrome P1600 Dフィルムなどに、LeitzのFITC蛍光検出用フィルターシステム"I 2 / 3"を通して、
約630 ×の最終倍率で写真撮影します。
5
結 果
図 1:図 2 と同じハイブリダイゼーション法によるヒト
細胞分裂中期の染色体伸展標本に対するFISH
ここでは、pUC 1.77 DNAプローブは主要なハイブリダイ
ゼーション部位(ヒト第 1 染色体の q12 領域)に結合し、
そのシグナルは最も大きな 3 つの染色体上に 大きな黄緑
色のスポットとして 2ヶ所認められます(大きな矢印で表
示)。さらに、この DNAプローブの弱い結合を示す部位
(第16染色体; Gosden et al., 1981)が、小さめの 3つの染
色体上に 弱い黄緑色のスポットとして 2ヶ所認められます
(小さい矢印で表示)。
105
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
5
図 2:ジゴキシゲニンラベルしたpUC 1.77 DNAプローブを用いた、浮遊状態のヒト染色体のFISH
ハイブリダイゼーション操作の詳細については、本文を参照ください。染色体上のハイブリダイゼーション部位は、動
原体領域に黄緑色のスポットとして可視化されています。ヨウ化プロピディウム(PI)とDAPIでカウンター染色してい
ます。
106
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成および用途
Cat. No.
包装単位
DIG-Nick Translation
Mix
5 × 濃度の反応バッファー:DNAポリメラーゼ I、
DNaseI、dATP、dCTP、dGTP 各0.25 mM、
0.17 mM dTTP および 0.08 mM DIG-11-dUTP。
反応バッファーには 50%(v / v)グリセロールを含む。
1 745 816
160μl
(40 ラベリ
ング反応)
Anti-DigoxigeninFluorescein
ヒツジ由来 Fab フラグメント
1 207 741
200μg
DAPI
染色体染色用の蛍光色素
236 276
10 mg
謝 辞
プラスミド pUC9 およびヒトリンパ球調製試料を
提供して頂いた、Prof. Dr. T. Cremer, Intitute of
Human Genetics and Anthropology, University of
Heidelbergに、感謝の意を表します。この研究
は、Deutsche Forschungsgemeinschaft の助成を
受けました。
5
リファレンス
Anastasi, J.; Le Beau M. M.; Vardiman, J. W.; Westbrook, C.
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Cooke, H. J.; Hindley, J. (1979) Cloning of human satellite
III DNA: different components are in different chromosomes. Nucleic Acids Res. 10, 3177-3197.
Cremer, T.; Lichter, P.; Borden, J.; Ward, D. C.; Manuelidis,
L. (1988) Detection of chromosome aberrations in
metaphase and interphase tumor cells by in situ hybridization using chromosome-specific library probes. Hum. Genet. 80, 235-246.
Cremer, T.; Popp, S.; Emmerich, P.; Lichter, P.; Cremer, C.
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107
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
DIGラベルされたDNAプローブを用いた多糸染色体の
ノンラジオアクティブ in situ ハイブリダイゼーションにおける、
シンプルかつ効率的なプロトコール
Prof. Dr. E. R. Schmidt, Institute for Genetics, Johannes Gutenberg-University of Mainz, Germany.
ここで紹介するプロトコールは、既に発表されて
いるいくつかの方法(Langer-Safer et al., 1982;
Schmidt et al., 1988)に若干の変更を加えたもので
す。その結果、in situ ハイブリダイゼーションの
I.
操作をより簡単で迅速に行えるばかりか、さらに
高い信頼性が得られるようになりました。
本プロトコールは、顕微鏡を操作できる研究者であ
れば誰にでも行なえるようデザインされています。
ハイブリダイゼーションプローブのラベリング
最良のラベリング結果を得るために、本マニュア
ル 42ページの Chapter 4、ランダムプライムド
DNAラベリング
(操作 IA)
の操作方法に従います。
ただし、以下にのようにプロトコールを変更され
ることをお勧めします。
5
ステップ
108
操 作
1
0.5 ∼1μg の直鎖化させたDNAを16μl の蒸留水に溶解します。
2
沸騰水中で 10分間加熱し、氷上で急冷します。
3
4μl の DIG-High Primeを加えます。
4
溶液を混和し、遠心した後、37℃にて 2 時間あるいは室温でオーバーナイトのインキュベートします。
5
沸騰水中で 10分間加熱し、ラベリング反応を停止します。
6
水と20 × SSCを加え、最終容量が100μl かつ最終濃度が 5 × SSCとなるように調整します。
ノート:より多くの調製物をハイブリダイゼーションに使用する場合、この最終容量を200μlに増や
してください。
7
ステップ 6 の混合液の容量に対して1 / 100量の10% SDSを加え(例:100μl の混合液に対して1μl の
SDS)、SDSの最終濃度が0.1%となるよう調整します。
8
この混合液はハイブリダイゼーションにそのまま使用可能です。また、−20℃にて少なくとも数年間
保存することが可能です。この保存条件下では、ハイブリダイゼーション効率の著しい低下はみられ
ません。
コメント:経験上、プローブに取り込まれなかった未反応のdNTPsを、プローブの使用前に除去する
必要は全くありません。逆に、プローブ精製を行うことにより、ハイブリダイゼーションDNAプロー
ブのロス、ひいてはハイブリダイゼーション効率の低下につながります。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
II. ショウジョウバエ(Drosophila)、ユスリカ(Chironomus)あるいはその他の
種からの多糸染色体の調製と変性
標準的な操作に従って、幼虫の唾液腺を40%酢酸中
でつぶします。スライド上の、つぶした染色体は
100 %イソプロパノール中で−20℃で長期間保存で
きます。
In situ ハイブリダイゼーションに先立って、以下
の方法で染色体DNAを変性させます:
ステップ
操 作
1
スライドを、70%エタノール、50%エタノール、30%エタノール、0.1 × SSC ∼ 2 × SSCの順に、そ
れぞれ 2 分間ずつ浸漬して水和します。
2
必要に応じて、RNase 消化を行います。
ノート:通常は必要ありません。
3
染色体の形状保存をより良くするために、「加熱による安定化」
のステップを含めます。これはスライ
ドを 2 × SSC中で、80℃にて最低 30分間インキュベートするものです。
4
スライドを0.1 N NaOH 中で室温、 90秒間インキュベートします。
5
スライドを2 × SSCで30秒間洗浄します。
6
スライドを30%エタノール、50%エタノール、70%エタノール、95%エタノールの順に、それぞれ 2 分
間ずつ浸漬して脱水します。
7
スライドを 5 分間風乾します。この調製標本は、このままハイブリダイゼーションに使用可能です。
コメント:変性済み染色体調製標本を長期保存したい場合、スライドを95%エタノールまたはイソプ
ロパノール中で−20℃にて保存します。
5
109
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
III. ハイブリダイゼーションと検出
ステップ
5
操 作
1
ジゴキシゲニンラベルしたDNAプローブを含むハイブリダイゼーション溶液(操作 1 より)5μl を、
スライド上の染色体標本にアプライし、カバーガラス(18 ×18 mm)で覆います。
2
ラバーセメントでカバーガラスの周囲をシールします。
3
スライドを50 ∼ 65℃の適当なハイブリダイゼーション温度で 4 ∼ 6 時間(シングルコピーの
シーケンス検出)または 1 時間(反復シーケンスの検出)インキュベートします。なお、適当なハイブ
リダイゼーション温度は、使用するプローブ、AT含有量、シーケンスのホモロジーなどに依存します。
ノート:インキュベーション時間を長くしても、ハイブリダイゼーションのシグナルが著しく高くな
ることはありません。
4
ラバーセメントを取り除き、スライドを 2 × SSC中にて室温、 2 ∼ 5 分間洗浄し、カバーガラスを取
り除きます。
5
スライドをPBS中で 2 分間洗浄します。染色体標本の周囲を柔らかいペーパーで拭きながらスライド
上の余分なバッファーを除去します。
ノート:スライド上の標本を完全に乾燥させないように注意してください。乾燥はバックグラウンド
の原因となります。
6
スライドに、10倍に希釈したフルオレセインまたはローダミン標識抗DIG抗体溶液 5μl をアプライしま
す。この抗体溶液の希釈には、1 mg / ml ウシ血清アルブミンを含む PBS を使用してください。
7
カバーガラスで覆って、抗体反応のため37℃、30分間インキュベートします。
8
スライドを、PBS中で 5 分間洗浄します。
9
ペーパーで余分なバッファーを吸い取ります。
10
最後に、この染色体標本を"グリセロール /パラ-フェニレンジアミン混合液
“でマウントします。
[50%グリセロールを含むPBS(1 mM リン酸ナトリウム, pH 8.0 ; 15 mM NaCl)1 ml 中に1 mg P-フェ
ニレンジアミンを溶解させた溶液]
11
適切なフィルターを用いて、蛍光顕微鏡で検鏡します。
コメント:蛍光色素で標識された抗体の代わりに、それ以外の標識(酵素標識、金コロイド標識)抗体
を使用することも可能です。ビオチン-ラベルしたDNAを使用する場合、ハイブリダイズしたDNAの
検出には、抗体の代わりにストレプトアビジンを用いることが可能です。これら多くの検出用試薬の
可能性について検討を行ったところ、全て非常に良好な結果が得られました(金コロイド標識抗ジゴ
キシゲニン抗体および銀による増感も含む)。しかし、経験上、最も正確にターゲットの局在が明ら
かだった方法は、免疫蛍光法です。また、これは個人的な好みですが、蛍光標識抗体でより高い感度
が得られた
(あるいは、少なくともシグナル / バックグラウンド比が改善された)
と思われます。
結 果
図 1:Chironomus piger の性決定領域内の染色体歩行か
ら得られた異なる 2 つのクローンを用いた、Chironomus
の多糸染色体の二重 in situ ハイブリダイゼーション
2 種類のλクローンには、60 kbp 離れたジェノミックDNA
フラグメントが含まれます。クローンの 1 つをジゴキシ
ゲニンでラベルし、ローダミン標識抗 DIG 抗体
(赤色)
を
用いて検出しました。
もう 1 つのクローンをビオチンでラベルし、抗ビオチン
抗体およびフルオレセイン標識二次抗体(緑色)を用いて
検出しました。青と緑の同時励起が可能なフィルターシ
ステムを利用可能な蛍光顕微鏡であれば、赤色と緑色の
シグナルを同時に検出することが可能です
(フィルター番
号 513 803、Leica、Wetzlar)。これら
2 種類のプローブを 1:1 の割合で混合してハイブリダイ
ゼーションを行い、また抗体も混合して検出を行いま
す。この方法により、染色体歩行
(chromosomal walk)
の
非常に明瞭な方向性が得られます。
また、約30 kb しか離れていない 2 種類のクローンの所
在を識別することも可能でした。
110
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
図 2:性決定領域由来のシングルコピークローンと高度な
反復 DNA エレメントとの二重ハイブリダイゼーション
シングルコピーDNAフラグメントをジゴキシゲニンで、
また反復DNAをビオチンでラベルしました。シングルコ
ピーDNA(赤色)は単一のバンドにハイブリダイズします
が、反復エレメント(緑色)は全染色体にわたって多数の
染色体部位とハイブリダイズし、そのシグナルがみられ
ます。ハイブリダイゼーションおよび検出方法は、基本
的に図 1と同様です。
図 3:
(Trichosia pubescens(
)Sciaridae, 双翅目)の唾液
腺多糸染色体 C の異なる 2 つの "DNAパフ" 由来の、ビオ
チン-およびジゴキシゲニン-ラベルされたDNAプローブ
による二重 in situ ハイブリダイゼーション
図 1 で解説したように、2 種類のプローブを同時にハイブ
リダイズさせました。2 種類それぞれのハイブリダイゼー
ション部位は、ローダミン標識抗DIG抗体および抗ビオ
チン抗体とフルオレセイン標識二次抗体により検出され
ました。2 種類の蛍光で別々に染色された領域は、一般に
"DNAパフ“と呼ばれ、発生学的にDNA増幅が調節される
染色体領域にあたります。この二重 in situ ハイブリダイ
ゼーション法により、染色体のバンド構造が詳しく解析
されていない場合でも、染色体のマッピングを非常に迅
速に行うことが可能です。
5
リファレンス
Langer-Safer, P. R.; Levine, M.; Ward D.C. (1982) Immunological method for mapping genes on Drosophila polytene
chromosomes. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 79, 4381-4385.
Schmidt, E. R.; Keyl, H.-G.; Hankeln, T.(1988) In situ localization of two haemoglobin gene clusters in the chromosomes of 13 species of Chironomus. Chromosoma (Berl.)
96, 353-359.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成および用途
Cat. No.
包装サイズ
DIG-High Prime
DIG-dUTPを用いてDNAをランダムプライムドラベ
1 585 606
160μl
リングするための完全な混合試薬。5 × 濃度の溶液:
dATP、dCTP、dGTP各 1 mM、0.65 mM dTTP、
0.35 mM DIG-11-dUTP(アルカリ不安定)、ランダム
プライマー混合液、1 ユニット /μl クレノー酵素(ラ
ベリンググレード)、 50%グリセロール(v / v)。
Biotin-High Prime
ビオチン-dUTP を用いてDNAをランダムプライムド
ラベリングするための完全な混合試薬。5 × 濃度の溶液:
dATP、dCTP、dGTP 各 1 mM、0.65 mM dTTP、
0.35 mM ビオチン-16-dUTP、ランダムプライマー
混合液、1ユニット/μl クレノー酵素
(ラベリンググレード)、50%グリセロール(v / v)。
(40 反応)
1 585 649
100μl
(25 反応)
RNase, DNase-free
DNaseフリーのRNaseは、予め熱処理を行う必要なく、 1 119 915
どのようなDNA単離技術においても直接使用できる。
500μg
(1 ml)
Anti-DigoxigeninRhodamine
ヒツジ由来Fab フラグメント
200μg
1 207 750
111
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
酵素を利用した細胞化学検出システムによる複数のターゲットDNAに
対する in situ ハイブリダイゼーション
E. J. M. Speel, F. C. S. Ramaekers, and A. H. N. Hopman, Department of Molecular Cell Biology & Genetics,
University of Limburg, Maastricht, The Netherlands.
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション
(FISH)
は、その
感度の高さ、解像度、および異なる細胞内の核酸
シーケンスを異なった色で多重染色できることか
ら、幅広く用いられています。しかし、蛍光ISH
にも以下のような欠点があります。
s蛍光シグナルは光が当たると褪色する。
s組織切片などでの自家蛍光は、ターゲットの解
析に千渉することがある。
ここでは、核酸 in situ のための酵素によるマルチ
カラーサイトケミストリー検出プロトコールの概
要について解説します。これは、拡散せず褪色し
ない反応を可能とする製品を用いて、永久細胞標
本を作製するためのプロトコールです。反応産物
は、明視野(Speel et al., 1994a)、反射型(Speel et
al., 1993)、あるいはアルカリホスファターゼと
Fast Redを用いた場合では蛍光顕微鏡下で解析す
ることが可能です(Speel et al., 1992)。
5
I.
細胞の調製
リンパ球:末梢血リンパ球から標準的な方法で染
色体を調製します。メタノール:酢酸
(容量比 3:1)
中で固定し、エタノールとエーテルを 1:1で混合
した溶液で洗浄したガラススライド上に、染色体
を滴下します。
培養細胞:以下のいずれかの方法で、正常 2 倍体
培養細胞または腫瘍細胞から標本を調製します。
sエタノール・サスペンジョン:(必要に応じて)
細胞をトリプシン処理し、回収、洗浄後、冷却
(−20℃)
した70 %エタノール中で固定します。 固定した細胞標本を、ポリ-L-リジンでコートし
たガラススライド上に滴下します。
sスライドおよびカバーガラスの標本:細胞をガ
ラススライドまたはカバーガラス上で増殖させ
ます。冷却(−20℃)した70%エタノール中で 5 秒
間、冷却(4℃)アセトン中で 5 秒間、計 3 回浸漬
して固定します。サンプルを風乾させ、−20℃
にて保存します。
ノート:スライドおよびカバーガラス調製の別法
として、他の固定剤を使用する場合もあります。
sサイトスピン:1000 rpmにて 5 分間サイトスピ
ンし、浮遊細胞をスライドガラス上に集めます。
標本を室温にて 1 時間風乾します。上記のスラ
イドおよびカバーがラスの標本と同様の方法で
標本を固定し保存します。
112
ヒトリンパ球の中期伸展標本や間期細胞標本にお
ける、単一および複数のターゲットに対するISH
実験例を紹介します。これらの結果は、異なる細
胞タイプにおける染色体異常の研究など、中期お
よび間期の細胞遺伝学におけるこの検出方法の有
用性を立証しています
(Martini et al., 1995)。さら
に、ここで解説される一般的な検出プロトコール
は、組織切片など他の標本調製法との組み合わせ
が可能であることから、病理学研究分野へも応用
できます(Hopman et al., 1991, 1992)。
以下のプロトコールは、これまでに報告した操作
方法に変更を加えたものです(Speel et al., 1992,
1993, 1994a, 1994b)。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
II. 細胞の処理
ステップ
操 作
1
細胞をRNase処理する必要があるかどうかを判断し、以下のいずれかの操作を行います:
sRNase 処理が必要な場合、ステップ 2 へ進みます。
sRNase 処理が必要でない場合、ステップ 3 へ進みます。
2
以下の操作でスライドを RNase 処理します:
sサンプルあたり100μl の RNase 溶液(100μg / ml 濃度のRNase Aを含む 2 × SSC)をア
プライ、カバーガラスを覆います。
s細胞サンプルを37℃、1 時間インキュベートします。
sカバーガラスを除き、サンプルを2 × SSCで 5 分間、計 3 回洗浄します。
sステップ 3 へ進みます。
3
以下の操作でスライドをペプシン処理します:
sサンプルあたり 100μl のペプシン溶液(50∼100μg / ml 濃度のペプシンを含む10 mM
HCl)をアプライ、カバーガラスを覆います。
s細胞サンプルを37℃、10∼20分間インキュベートします。
s以下の方法でサンプルを洗浄します:
- 10 mM HCl で 2 分間
- PBSで 5 分間 × 2 回
4
以下の操作でサンプルを後固定(post-fix)します:
sサンプルを1%(パラ)フォルムアルデヒドを含むPBSで、4℃、20分間または室温にて
10分間インキュベートします。
sPBS、スライドを 5 分間、計 2 回洗浄します。スライドをエタノール系列
(70%、96%、
100%エタノール)に通し、サンプルを脱水します。各浸漬時間は10∼60秒間です。
5
III. プローブの調製
ステップ
操 作
1
本マニュアルの Chapter 4 で解説したニックトランスレーション法に従い、ビオチン-、ジゴキシゲ
ニン-、あるいはフルオレセイン-dUTPを用いて、DNAプローブ(反復シーケンスまたはユニークな
シーケンスをもつ)をラベルします。
2
ハイブリダイゼーションを行う直前に、以下の組成のハイブリダイゼーション溶液を調製します。
s50%または60%フォルムアミド
s10%デキストラン硫酸
s2 × SSC
s0.2μg /μl の超音波破砕したニシン精子DNA
s0.2μg /μl の酵母 tRNA
sハイブリダイゼーションバッファー 1μl あたり 1 ∼ 2 ng のラベルしたプローブDNA
[プローブがユニークなシーケンスや高度な反復シーケンス
(動原体プローブなど)を含
む場合]
または
ハイブリダイゼーションバッファー 1μl あたり 2 ∼ 4 ng のラベルされたプローブDNA
および、過剰量(100 ∼ 1000倍量)のヒトのトータルDNAまたはヒトCOT DNA
[プロー
ブが反復シーケンス(Aluなど)を含む場合]
3
以下のいずれかの方法により、ISHを行います。
sプローブがユニークなシーケンスあるいは高度な反復シーケンス
(動原体プローブなど)
を含む場合、操作 IV A へ進みます。
sプローブが反復(Aluなど)シーケンスを含む場合、操作 IV B へ進みます。
s複数のターゲットに対するin situ ハイブリダイゼーションには、異なるハプテン
(ビオ
チン、ジゴキシゲニン、またはフルオレセイン)を用いてラベルされたDNAを調製し、
それらを混合します。
(プローブの性質に応じて)
操作 IV Aまたは操作 IV Bのいずれかの
方法に従って操作を進めます。
113
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
IV. 複数のターゲットに対するin situハイブリダイゼーション(ISH)
IV A. プローブとターゲットの変性を同時に行うISH(ユニークなシーケンスや、
動原体プローブなど高度な反復シーケンスをもつプローブ用)
ステップ
操 作
1
各サンプルに、ラベルしたプローブDNAを含むハイブリダイゼーションバッファーを10μl ずつアプ
ライします。プローブの調製については、操作 IIIのステップ 2を参照ください。
2
サンプルを20 × 20 mm のカバースガラスで覆い、必要に応じてラバーセメントでカバーガラスとスライ
ドとの隙間をシールします。
3
スライドを金属製の箱の底に並べ、70 ∼ 75℃にて 3 ∼ 5 分間インキュベートし、プローブおよび細
胞 DNA を同時に変性させます。
4
サンプルを37℃にてオーバーナイトでインキュベートし、ハイブリダイゼーションを行います。
5
操作 V へ進みます。
IV B. プローブとターゲットの変性を別々に行うISH(Aluなどの反復シーケン
スをもつプローブ用)
5
ステップ
114
操 作
1
操作 III のステップ 2 で調製したプローブ混合液
(ラベルしたプローブDNA、ヒトまたは ヒトCOT DNA、
ハイブリダイゼーションバッファー)を75℃、5 分間インキュベートします。
2
変性したプローブ混合液を氷上で急冷します。
3
変性したプローブ混合液を37℃、 1 ∼ 4 時間インキュベートし、混合液中に含まれる反復シーケンス
とアニールさせます。
4
以下の方法で、細胞を変性させます。
s70%フォルムアミドを含む 2 × SSC 溶液を、細胞サンプルにアプライします。
sスライドを70℃、2 分間インキュベートし、細胞を変性させます。
s細胞サンプルを冷却
(−20℃)
したエタノール系列
( 70 %、96 %、100 %エタノール、各 5 分間)
に通して
脱水します。
sサンプルを風乾します。
5
変性済みのサンプル
(ステップ 4)
に、変性と予めアニールを行ったプローブ混合液
(ステップ 3)
を10μl
ずつアプライします。
6
試料を37℃にてオーバーナイトでインキュベートし、ハイブリダイゼーションを行います。
7
操作 V へ進みます。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
V. ハイブリダイゼーション後の洗浄
ステップ
操 作
1
以下の操作で、(操作 IV A または IV B でハイブリダイゼーションを行った)
サンプルのストリンジェン
シー洗浄を42℃にて行います。
s50%(または 60%)
フォルムアミドと0.05% Tween 20を含む 2 × SSCで、 5 分間、計 2 回。
s 2 × SSCで 5 分間、計 2 回
2
プローブの性質に応じて、以下のいずれかの操作を行います。
sプローブ Alu など反復シーケンスを含む場合、0.01 × SSCで60℃にて 5 分間、計 2 回
洗浄します。
sプローブに反復シーケンスが含まれない場合、このステップを省きます。
VI. 酵素法によるサイトケミストリー検出
VI A. シングルカラー検出
インキュベーション
2
プローブのラベル
1
3
ビオチン
E 1 標識アビジン
ビオチン
E標識アビジン
ハプテン2
E標識抗ハプテンAb
ハプテン
マウス3 抗ハプテンAb
E標識抗マウスAb
ハプテン
マウス抗ハプテンAb
E標識ウサギ抗マウスAb
E標識抗ウサギAb
ハプテン
マウス抗ハプテンAb
ビオチン標識抗マウスAb
ABC
ハプテン
マウス抗ハプテンAb
DIG標識項マウスAb
E標識抗DIGAb
5
ビオチン標識抗アビジンAb
E標識アビジン
表 1:酵素法による in situ ハイブリダイゼーションでよ
く用いられる検出システム
1 省略記号:Ab, 抗体;ABC, アビジン-ビオチン標識酵素
(ホースラディッシュペルオキシダーゼあるいはアルカリ
ホスファターゼ)
複合体;E, 酵素
(ホースラディッシュペ
ルオキシダーゼあるいはアルカリホスファターゼ)
2 ハプテン:ビオチン、ジゴキシゲニン、FITC、あるい
はDNP
3 他の動物種(例えばウサギ、ヤギ、ブタなど)で作製し
た抗ハプテン抗体も、プローブ検出法の 1 次抗体として
使用できます。
115
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
ステップ
操 作
1
0.05% Tween 20を含む 4 × SSCでサンプルを手短にサンプルします。
2
5%脱脂ドライミルクを含む 4 × SSCで 37℃、10分間インキュベートします。
3
適切な酵素法による検出システム(表 1)を選択します。
4
検出分子を以下の方法で希釈します。
s標識アビジンを、5% 脱脂ドライミルクを含む 4 × SSCで希釈します。
s標識抗体を、2 ∼ 5% 正常血清と 0.05% Tween 20を含むPBSで希釈します。
5
以下の操作に従い、検出システム(表1)の最初のインキュベーションを行います。
s希釈済みの検出分子を用いて、37℃、30分間インキュベートします。
s0.05 % Tween 20 を含む適切な洗浄バッファー
(アビジンには 4 × SSC、抗体にはPBS)
にて 5 分間、
計 2 回洗浄します。
5
116
6
ステップ 5を繰り返し、検出システム(表 1)の全てのインキュベーションが完了するまで、順次イ
ンキュベーションを行います。
7
検出システムの全てのインキュベーションが完了した後、PBSで 5 分間洗浄します。
8
セクション VII の操作によりシグナルを可視化させます。
9
異なる 2 種類のプローブを同じ酵素(ペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)を用いて検出
を行う場合、以下の操作を行います。
sサンプルを10 mM HCl にて室温で10分間インキュベートし、最初のシグナルを検出するために用
いた酵素を不活化させます。
sもう一方のプローブのシグナルを検出するため、ステップ 5 ∼ 8 を繰り返します
(Speel et al., 1994)
。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
VII. 複数のターゲットのマルチカラー検出
異なるハプテンを用いてラベルされた複数のプ
ローブを検出するために、複数の検出システムを
組み合わせます。例えば、3 種類の異なるターゲッ
トに対するin situ ハイブリダイゼーションのプロ
トコールについて、その概要を表 2 に示します。
2 種類の異なるターゲットに対するin situ ハイブリ
ダイゼーションについては、Hopman et al.(1986)
、
Emmerich et al.(1989)、Mullink et al.(1989)、
Herrington et al.(1989)、Kerstens et al.(1994)、
およびSpeel et al.(1995)の論文を参照ください。
ノート:2 回の、ペルオキシダーゼまたはホスファ
ターゼ反応を検出プロトコール内で用いる場合
(Speel et al., 1994b)、最初の検出反応後に10 mM
HCl で室温にて10分間インキュベートして酵素の不
活化を行った後、次の検出反応を行います
(上記の
操作 VI Aを参照)。
検出のステップ
インキュベーション時間2
インキュベーション温度
1
1. AvPO(50倍希釈)
を用いたビオチンの検出
20分間
37℃
2. 操作VII AによるPOの可視化(POとDABとの反応、茶色シグナル)
5 分間
37℃
3. 10 mM HClを用いて、残存のAvPOを不活化
10分間
室温
4. MADIGとRAFITC(それぞれ2000倍希釈)によるジゴキシゲニンと
FITCの検出
30分間
37℃
5. GAMAPase(25倍希釈)とSWARPO(100倍希釈)による抗ジゴキ
シゲニン抗体および抗FITC抗体の検出
30分間
37℃
6. 操作VII CによるAP活性の可視化(APとFastRedとの反応、赤色
5 ∼ 10分間
37℃
7. 操作 VII BによるPO活性の可視化(POとTMBとの反応、緑色シグ
ナル)
1∼ 2 分間
37℃
8. ヘマトキシリンを用いたカウンター染色
1 秒間
室温
9. 風乾
10分間
室温
10. タンパクマトリックス 3 で封入
10分間
37℃
5
シグナル)
表 2:ビオチン-、ジゴキシゲニン-、およびFITC-ラベル
したプローブを用いた、異なる 3 種類のターゲットの in
situ ハイブリダイゼーションを検出プロトコール
1 Ab, 抗体, APase, アルカリホスファターゼ; AvPO,
PO標識アビジン
(Vector)
;DAB, ジアミノベンチジン;
GAMAPase, アルカリホスファターゼ標識ヤギ抗マウス
抗体(DAKO);MADIG, マウス抗ジゴキシゲニン抗体;
PO, ホースラディッシュペルオキシダーゼ;RAFITC,
ウサギ抗FITC抗体
(DAKO)
;SWARPO, PO標識ブタ抗
ウサギ抗体(DAKO)
2 検出反応の詳細は、操作 VI Aを参照ください。
シグナル可視化の反応の詳細は、操作 VII A∼VII Dを参
照ください。
3 タンパクマトリックスの詳細については、操作 VIIIを参照
ください。
117
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
VII. 可視化
標識する酵素
基 質
明視野
顕微鏡下で観察される発色基質の色
反射型
蛍 光
H2O2 / DAB
H2O2 / TMB
茶色
緑色
白色
ピンク / 赤色
-
アルカリホスファ
N-ASMX-P / Fast
ターゼ(APase)
BCIP / NBT
赤色
紫色
黄色
黄色 / オレンジ
赤色
-
ペルオキシダーゼ
(PO)
表 3:酵素反応プロトコールと異なるタイプの光学顕微鏡
下での発色反応産物の色1
1 ISHで使用される他の酵素反応については、Speel et
al.,(1993, 1995)の論文を参照ください。
2 省略記号
BCIP:ブロモ-クロロ-インドリルリン酸
DAB:ジアミノベンチジン
FR:Fast Red TR
N-ASMX-P:ナフトール-ASMX-リン酸
NBT:ニトロブルーテトラゾリウム、
TMB:テトラメチルベンチジン
解析に使用する顕微鏡の種類
(表 3)
と検出分子に応
じて、下記のいずれかのハイブリッドを可視化さ
せる操作方法を選択してください。また、いずれ
の操作方法もin situ ハイブリダイゼーションに適
しています。
5
VII A. ペルオキシダーゼとジアミノベンチジン(PO-DAB)
ステップ
118
操 作
1
使用する直前に、以下の発色試薬を混合します。
s 1 ml の 3, 3-ジアミノベンチジンテトラクロライド(DAB;Sigma)ストック溶液(5 mg
DAB / ml PBS)
s 9 ml の 0.1M イミダゾール、pH 7.6を含むPBS
s 10μl の 30% H2O2
2
各サンプルあたり100μl の発色試薬をアプライし、カバーガラスで覆います。
3
サンプルを37℃、5 ∼ 15分間インキュベートします。
4
PBSで 5 分間、計 3 回洗浄し、(必要に応じて)脱水します。
5
水性または有機性マウンティング剤で封入します。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
VII B. ペルオキシダーゼとテトラメチルベンチジン(PO-TMB)
ステップ
操 作
1
7.5 ml の100 mM クエン酸リン酸バッファー(pH 5.1)でタングステン酸ナトリウム(Sigma)を溶解し
ます。37% HCl を用いてタングステン酸溶液のpHを5.0 ∼ 5.5 に調整します。
2
2.5 ml の80℃に加温した100%エタノールで、20 mg のジオクチルスルフォスクシネートナトリウム
[dioctyl sodium sulfosuccinate;Sigma]と6 mg の3,3'5,5'-テトラメチルベンチジン[TMB;Sigma]
を使用直前に溶解します。
3
タングステン酸溶液(ステップ 1)、TMB溶液(ステップ 2)および10μl の30% H2O2 を混合して10 ml
の発色試薬を調製します。
4
各サンプルあたり100μl の発色試薬をアプライし、カバーガラスで覆います。
5
サンプルを37℃、1 ∼ 2 分間インキュベートします。
6
サンプルを氷冷した100 mM リン酸バッファー(pH 6.0)で 1 分間、計 3 回洗浄し、(必要に応じて)脱
水します。
7
有機性マウンティング剤または浸漬用オイルで封入します。
VII C. アルカリホスファターゼと Fast Red(APase-Fast Red)
ステップ
操 作
1
使用する直前に、以下の発色試薬を調製します。
s 4 ml の 5%ポリビニルアルコール(PVA、分子量 40,000、Sigma)を含むTMバッファー
(200 mM Tris-HCl、pH 8.5 ; 10 mM MgCl2)
s 250μl の 1 mg ナフトール-ASMX-リン酸(Sigma)を含むTMバッファー
s 750μl の 5 mg Fast Red 塩(Sigma)を含むTMバッファー
2
各サンプルあたり100μl の発色試薬をアプライし、カバーガラスで覆います。
3
サンプルを37℃、 5 ∼ 15分間インキュベートします。
4
PBSで 5 分間、計 3 回洗浄します。
5
水性マウンティング剤で封入します。
5
VII D. アルカリホスファターゼとBCIP/NBT
(APase-BCIP/ NBT)
本マニュアルの Chapter 2 の標準的な操作に従っ
てください。
119
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
VIII. 封入と光学顕微鏡観察
ステップ
操 作
1
以下のいずれかの操作により、検鏡用のサンプルを作製します。
s 1 種類のマウンティング剤だけでよい場合、操作 VII の方法に従って封入します。
s複数の発色沈殿反応を異なる
(水性または有機性)
封入剤で処理する場合、BSA溶液
(40 mg
/ ml 濃度の脱イオン水溶液)と4 %フォルムアルデヒドを 1:1 で混合したものを 50μl
スライド上に塗布する、タンパク封入層(protein embedding layer)
で代用します。スラ
イドを37℃、10分間風乾します。
ノート:このタンパク封入層は、全てのタイプの光学顕微鏡による検鏡に対して、酵素反応沈殿物の
可溶化を防ぐために使用することが可能です(Speel et al., 1993, 1994a)。
2
文献などに記載された方法で明視野、蛍光および反射型顕微鏡で検鏡します(Speel et al., 1992,
1993, 1994b; Cornelese-Ten Velde et al., 1989)。
結 果
5
図 1:正常ヒトリンパ球の中期染色体伸展標本に対してペル
オキシダーゼ検出システムで行ったシングルターゲット ISH
染色体11q23領域の 40 kb ターゲットを認識するビオチンラベルしたコスミドプローブを使用しました。検出シス
テムは、抗ビオチンモノクローナル抗体(DAKO)
、PO標
識ウサギ抗マウス抗体、およびPO-DABです。ヘマトキ
シリンでカウンター染色し、明視野顕微鏡で検鏡しまし
た。
120
図 2:正常ヒト臍血管上皮細胞のダブルターゲット ISH を
明視野顕微鏡下で可視化
第 1 染色体の動原体(茶色)は、ビオチン-ラベルしたプ
ローブにより、また第 7 染色体の動原体(赤色)は、ジゴ
キシゲニン-ラベルしたプローブによりそれぞれ検出した。
検出システムは、(1)PO標識アビジン、(2)抗ジゴキシ
ゲニンモノクローナル抗体およびAPase標識ウサギ抗マ
ウス抗体、
(3)
APase-Fast Red反応、および
(4)PO-DAB
反応です。ヘマトキシリンでカウンター染色し、明視野
顕微鏡で検鏡しました。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
図 3:図 1 と同様の ISH 実験に、蛍光アルカリホスファ
ターゼ検出システムを用いた結果
ビオチン-ラベルしたコスミドプローブを、抗ビオチンモ
ノクローナル抗体、ビオチン標識ウマ抗マウス抗体、AP
標識アビジン-ビオチン複合体、およびAP-Fast Red反応
による検出システム
(Speel et al., 1994a)
。サンプルはチ
アゾールオレンジ(Molecular Probes)でカウンター染色
し、蛍光顕微鏡で検鏡しました。
図 4:正常ヒトリンパ球の中期伸展標本に対するトリプル
ターゲット ISH
第 1 染色体(茶色)、第 7 染色体(赤色)、および第17染色
体(緑色)の動原体にそれぞれ特異的なプローブを、それ
ぞれビオチン-、ジゴキシゲニン-、およびFITC-ラベルし
ました。検出、カウンター染色、BSAタンパク封入層
は、本稿で概説しています
(表 2)
。明視野顕微鏡で検鏡し
ました。
図 5:ヒト膀胱腫瘍細胞株 T24に対するトリプルターゲッ
ト ISH
図 4 と同様のプローブの調製および実験操作を行いました。
図 6:正常ヒトリンパ球の中期染色体伸展標本に対する、
ダブルターゲット ISHを反射型顕微鏡下で可視化
第 1 染色体の動原体(黄色)は、ビオチン-ラベルされたプ
ローブで、第17染色体の動原体(白色)は、ジゴキシゲニ
ン-ラベルしたプローブで検出しました。この検出ステッ
プは、
(1)
抗ビオチンモノクローナル抗体およびウサギ抗
ジゴキシゲニン抗体、
(2)
ビオチン標識ウマ抗マウス抗体
およびPO標識ブタ抗ウサギ抗体、(3)
AP標識ストレプト
アビジン-ビオチン複合体、
(4)
AP-Fast Red反応、および
(5)
PO-DAB反応です(Speel et al., 1993)
。サンプルのカ
ウンター染色は行なわず、BSAタンパク層で封入し、反
射型顕微鏡で検鏡しました。
Speel, E. J. M.; Kamps, M.; Bonnet, J.; Ramaekers, F. C. S.;
Hopman, A. H. N.;(1993)
Multicolor preparations for in situ
hybridization using precipitating enzyme cytochemistry in
combination with reflection contrast microscopy. Histochemistry 100, 357-366から、Springer-Verlag GmbH &
Co. KG の許可を得て転載しました。
5
121
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
リファレンス
Cornelese-Ten Velde, I.; Wiegant, J.; Tanke, H. J.; Ploem, J.
S. (1989) Improved detection and quantification of the (immuno)peroxidase product using reflection contrast micros
copy. Histochemistry 92, 153-160.
Martini. E.; Speel, E. J. M.; Geraedts, J. P. M.; Ramaekers, F.
C. S.; Hopman, A. H. N. (1995) Application of different in
situ hybridization detection methods for human sperm
analysis. Hum. Reprod. 10, 855-861.
Emmerich, P.; Loos, P.; Jauch, A.; Hopman, A. H. N.; Wiegant, J.; Higgins, M. J.; White, B. N.; Van der Ploeg, M.; Cremer, C.; Cremer, T. (1989) Double in situ hybridization in
combination with digital image analysis: a new approach to
study interphase chromosome topography. Exp. Cell Res.
181, 126-140.
Mullink, H.; Walboomers, J. M. M.; Raap, A. K.; Meyer, C. J.
L. M. (1989) Two colour DNA in situ hybridization for the
detection of two viral genomes using nonradioactive
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Herrington, C. S.; Burns, J.; Graham, A. K.; Bhatt, B.; McGee,
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digoxygenin labeled probes II: simultaneous differential
detection of human and papilloma virus nucleic acids in individual nuclei. J. Clin. Pathol. 42, 601-606.
Hopman, A. H. N.; Wiegant, J.; Raap, A. K.; Landegent, J. E.;
Van der Ploeg, M.; Van Duijn, P. (1986) Bi-color detection
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Histochemistry 85, 1-4.
Hopman, A. H. N.; Van Hooren, E.; Van de Kaa, C. A.; Vooijs,
G. P.; Ramaekers, F. C. S. (1991) Detection of numerical
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O'D.; Herrington, C. S. (Eds.) Diagnostic Molecular Pathology, A Practical Approach, 1st ed. New York: IRL Press,
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5
Kerstens, H. M. J.; Poddighe, P. J.; Hanselaar, A. G. J. M.
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122
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Hopman, A. H. N. (1992) A novel fluorescence detection
method for in situ hybridization, based on the alkaline
phosphatase-Fast Red reaction. J. Histochem. Cytochem.
40, 1299-1308.
Speel, E. J. M.; Kamps, M.; Bonnet, J.; Ramaekers, F. C. S.;
Hopman, A. H. N. (1993) Multicolour preparations for in situ
hybridization using precipitating enzyme cytochemistry in
combination with reflection contrast microscopy. Histochemistry 100, 357-366.
Speel, E. J. M.; Herbergs, J.; Ramaekers, F. C. S.; Hopman,
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Speel, E. J. M.; Jansen, M. P. H. M.; Ramaekers, F. C. S.;
Hopman, A. H. N. (1994b) A novel triple-color detection
procedure for brightfield microscopy, combining in situ hybridization with immuo-cytochemistry. J. Histochem. Cytochem. 42, 1299-1307.
Speel, E. J. M.; Ramaekers, F. C. S.; Hopman, A. H. N. (1995)
Detection systems for in situ hybridization, and the combination with immunocytochemistry. Histochem. J., in press.
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成および用途
Cat. No.
包装単位
RNase A
乾燥粉末
109 142
109 169
25 mg
100 mg
Pepsin
広い特異性をもつアスパラギン酸エンドペプチ
ダーゼ
108 057
1g
Digoxigenin-11-dUTP,
alkali-stable
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 093 088
1 558 706
1 570 013
Fluorescein-12-dUTP
25 nmol
(25μl)
125 nmol
(125μl)
5 × 125 nmol
(5 × 125μl)
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 373 242
25 nmol
(25μl)
Tetramethylrhodamine- テトラリチウム塩、1 mM 溶液
5-dUTP
1 534 378
25 nmol
(25μl)
Biotin-16-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 093 070
50 nmol
(50μl)
DNase I
凍結乾燥
104 159
100 mg
DNA Polymerase I
ニックトランスレーション用グレード
104 485
104 493
500 ユニット
1000 ユニット
tRNA
凍結乾燥品。乾燥重量 1 mg が 16A260 ユニットに相当。
109 495
109 509
100 mg
500 mg
パン酵母由来
COT Human DNA
10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA、pH 7.4 溶液。
COTヒト DNA は染色体in situ サプレッション
(CISS)に使用されます。
1 581 074
500μg
(500μl)
Tween 20
10%(w/v)水溶液
1 332 465
5 × 10ml
Anti-Digoxigenin
マウス IgG 1、κ、クローン 1.71.256
1 333 062
100μg
Anti-Digoxigenin-POD
ヒツジ由来 Fabフラグメント
1 207 733
150 U
Anti-Digoxigenin-AP
ヒツジ由来 Fabフラグメント
1 093 274
NBT/BCIP
67% DMSO(v/v)中に、18.75 mg / ml のニトロブルー
テトラゾリウムクロライドと 9.4 mg / ml の 5-ブロモ
-4-クロロ-3-インドリルリン酸、トルイジン塩を含む
溶液。
1 681 451
8 ml
1タブレット中に、0.5 mg の基質ナフトール、
2 mg の Fast Red 色素、0.4 mg のレバミゾール
(内存性のアルカリホスファターゼの阻害剤)を含む。
1 496 549
20 タブレット
708 968
708 976
1 814 273
500 g
1 kg
5 kg
238 031
238 040
1g
10 g
1 442 074
100 ml
(ストック溶液)
Fast Red
Tris
粉末
BSA
最高品質、凍結乾燥
BM Blue AP Substrate,
precipitating
Ready-to-use溶液
5
150 U
(200μl)
123
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
アルカリホスファターゼを利用した蛍光検出システムによる
DNA in situ ハイブリダイゼーション
Dr. G. Sagner, Research Laboratories, Roche Applied Science GmbH, Penzberg, Germany.
ここでは、DIGラベルされたハイブリダイゼーション
プローブを用いた間接法による、高感度な検出方法
を紹介します。この検出法では、HNPP 蛍光検出
セットが使用され、ハイブリダイゼーション部位
には H N P P(2 - h y d r o x y - 3 - n a p h t h o i c a c i d - 2 ’
phenylanilide phosphate)と Fast Red TR の蛍光沈
殿が形成されます。
この検出方法により、ヒト中期染色体上の 1 kb の
小さなシングルコピーシーケンスを検出すること
が可能です。
I.
DIGラベルしたプローブによる in situ ハイブリダイゼーション
標準的な操作方法に従い、染色体伸展標本の作
製、ハイブリダイゼーションプローブのジゴキシ
ゲニン(DIG)ラベリング、染色体へのハイブリダ
イゼーション、およびハイブリダイゼーション後
の洗浄を行います。本マニュアルのChapter 4 およ
び 5を参照ください。
5
II. DIGラベルされたプローブの検出
ステップ
操 作
1
ブロッキングバッファー[100 mM Tris-HCl、150 mM NaCl、0.5%ブロッキング試薬 ; pH 7.5(20℃)]
で、使用直前にアルカリホスファターゼ標識ヒツジ抗 DIG 抗体の 500倍 希釈溶液を調製します。
ノート:この標識抗体希釈溶液は、4℃にて12 時間以上保存することはできません。
2
100μl の標識抗 DIG 抗体の希釈溶液を各スライドにアプライし、カバーガラスで覆います。
3
スライドをモイストチャンバー内で37℃、1 時間インキュベートします。
4
以下の操作に従って、スライドを室温で洗浄します。
s洗浄バッファー[100 mM Tris-HCl、150 mM NaCl、0.05% Tween 20 ; pH 7.5(20℃)]
にて10分間、計 3 回
s検出バッファー[100 mM Tris-HCl、100 mM NaCl、10 mM MgCl2 ; pH 8.0(20℃)]
にて
10分間、計 2 回
5
以下の方法で、HNPP/ Fast Red TRミックスを使用直前に調製します。
ノート:バイアル番号は、HNPP Fluorescent Detection Set に含まれる試薬を示しています。
s 5 mg の Fast Red TR(バイアル 2)を200μl の蒸留水で希釈し、Fast Red TRストック
溶液を調製します。
sHNPPストック溶液(予め混和した溶液、バイアル 1)10μl を、Fast Red TR
ストック溶液 10 ml および検出バッファー[100 mM Tris-HCl、100 mM NaCl、10 mM
MgCl2; pH 8.0(20℃)]1 ml と混合します。
sこの HNPP / Fast Red TRミックスを0.2μm ナイロンフィルターに通してろ過します。
注意:Fast Red TRストック溶液は、4 週間以上保存することはできません。また、HNPP / Fast
Red TRミックスは、数日間以上保存することはできません。ミックスを使用する前には、必ずろ過
するようにしてください。
▼
124
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
ステップ
操 作
6
ろ過したHNPP / Fast Red TRミックスを各サンプルに100μl ずつアプライし、カバーガラスで覆い
ます。スライドを室温、30分間インキュベートします。
7
スライドを洗浄バッファー[100 mM Tris-HCl、150 mM NaCl、0.05% Tween 20; pH 7.5(20℃)]で
室温にて 1 回洗浄します。
8
ステップ 6 とステップ 7 を繰り返します。
ノート:検出するターゲットの発現量やコピー数の多い場合、1 度のインキュベーションで十分であ
るため、ステップ 8 を省きます。
9
スライドを蒸留水で10分間洗浄します。
III. 蛍光顕微鏡での検鏡
ステップ
操 作
1
コップリンジャー容器内で50 ml のDAPI溶液(100 ng DAPI/ml PBS)で、カウンター染色します。
遮光して室温にて 5 分間インキュベートします。
2
スライドを流水で 2 ∼ 3 分間洗浄します。
3
スライドを遮光した状態で風乾します。
4
20μl の DABCO褪色防止剤
(50 %グリセロール、2% DABCOを含むPBS溶液)
を各スライドにアプライし
ます。
5
各スライドを24 × 24 mm カバーガラスで覆います。
ノート:スライドを長期保存する場合、カバーガラスの縁を透明マニキュアでシールして、−20℃
にて遮光保存します。
6
適当なフィルターを使用して蛍光顕微鏡で検鏡します。
ノート:脱リン酸化されたHNPP/ Fast Red TRの最大蛍光波長は 562 nmです。しかし、発光ピーク
の幅が広い(540 nm∼590 nm)ため、HNPP/ Fast Red TR 産物の解析には、フルオレセインまたは
ローダミン用のいずれかのフィルターセットを使用することが可能です。
5
125
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
結 果
先述のHNPP / Fast Red産物で得られる蛍光シグナ
ルは、フルオレセイン直接法の蛍光シグナルよりも
強いです。比較実験(図 1)において、HNPP / Fast
Red反応産物は、フルオレセインのシグナルよりも
70倍短い露光時間で可視化されました(0.2 秒露光
5
と15秒露光)。
HNPP/ Fast Redのシグナルを最適でないフィル
ターで観察(図 2)しても、蛍光シグナルは明瞭に
可視化されます。
図 1:フルオレセインとHNPPのシグナル強度の比較
DIGラベルしたヒト第 1 染色体特異プローブを、中期染色体伸展標本にハイブリダイズさせました。DIGラベルしたプ
ローブをそれぞれ、フルオレセイン標識抗DIG抗体
(パネル a)
、アルカリホスファターゼ標識抗DIG抗体とHNPP / Fast
Red 検出反応(パネル b)にて検出しました。必要とした露光時間は、フルオレセインのシグナル(パネル a)では15秒
間であったのに対し、HNPP / Fast Redのシグナル(パネル b)では0.2秒間でした。写真の蛍光イメージは、CCDカメ
ラとデジタル画像システムにより合成カラーにしたものです。染色体は DAPIでカウンター染色しています。
図 2:DAPI用フィルターで検鏡したHNPP / Fast Redの
蛍光
DIGラベルしたヒト第1染色体特異プローブを、中期染色
体伸展標本にハイブリダイズさせ、図 1と同様にアルカリ
ホスファターゼ標識抗DIG抗体とHNPP / Fast Red検出反
応にて検出しました。HNPP(最大蛍光波長 562 nm)用
フィルターではなく、DAPI(最大発光 470 nm)用フィル
ターを用いて観察したものです。写真の蛍光は、デジタ
ル増幅させずに直接撮影したものです。染色体はDAPIで
カウンター染色しています。
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
126
試薬名
組成および用途
Cat. No.
包装単位
Tris
粉末
708 968
708 976
1 814 273
500 g
1 kg
5 kg
Blocking Reagent
粉末
1 096 176
50 g
Anti-Digoxigenin-AP
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 093 274
150 U
(200μl)
Tween 20
10%(w/v)水溶液
1 332 465
5 × 10 ml
HNPP Fluorescent
Detection Set
蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(FISH)および
メンブレンハイブリダイゼーションにおいて、ノン
RIラベルされた核酸を高感度に蛍光検出するための
試薬セット
1 758 888
500 FISH
反応用セット
DAPI
染色体染色用の蛍光色素
236 276
10 mg
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
ホール(whole)染色体を対象とした
DNA in situ ハイブリダイゼーションとイムノサイトケミストリー
を組み合せた、核酸シーケンス、タンパク、および細胞調製中に取り
込まれたBrdUの同時検出
E. J. M. Speel, F. C. S. Ramaekers, and A. H. N. Hopman, Department of Molecular Cell Biology & Genetics,
University of Limburg, Maastricht, The Netherlands.
In situ ハイブリダイゼーション(ISH)とイムノサ
イトケミストリー(ICC)を組み合わせることによ
り、同一細胞内でmRNAとタンパク産物を同時に
検出することが可能となります。これにより特異
的な染色体異常またはウイルス感染を持つ細胞の
免疫学的な表現型の決定、あるいは遺伝学的に、
表現型的に異常な腫瘍細胞群の細胞カイネティッ
クパラメーターの特徴づけが可能となります。
ICCとノンRI ISHとの組み合わせを成功させ、高感
度を得るための決定要因は、以下の通りです:
s細胞の形態およびタンパクエピトープの保持
s核酸ターゲットへのプローブの到達
s異なる検出操作間で交叉反応がないこと
s色の対比が明瞭であること
s酵素反応によるサイトケミストリーの発色沈殿
物や蛍光色素の安定性
ISH操作のステップ
(酵素による消化、後固定、高
温での変性、およびフォルムアミド中でのハイブ
リダイゼーション)
により、抗原決定基が損なわれ
る場合があるため、通常ISHに先立ってICCの操作
が行われます。このようなICC/ ISHの組み合わせ
例として、酵素による沈殿反応を用いたもの
(Mullink et al., 1989; Van den Brink et al., 1990;
Knuutila et al., 1994; Speel et al., 1994b)や、蛍光
分子を用いたもの(Van den Berg et al., 1991; Weber-Matthiesen et al., 1993)、あるいはその両方を
組み合せたもの(Strehl & Ambros, 1993; Zheng et
al., 1993; Herbergs et al., 1994; Speel et al., 1994a)
など、幅広い操作方法が報告されています。これ
らの操作方法は、蛍光分子を用いるICCと、酵素
反応を用いるICCとの 2 通りに分類することができ
sアルカリホスファターゼ反応により形成される
沈殿色素
(Fast Red、New Fchsin、および BCIP/
NBT)
sペルオキシダーゼ反応により形成されるジアミ
ノベンチジン沈殿色素
sβ-ガラクトシダーゼ反応により形成されるBCIG
(X-Gal)沈殿色素
I S H 操作における酵素消化と変性ステップによ
り、抗体および酵素検出の複合体は除去されます
が、沈殿色素はそのまましっかりと残存します。
従って、I C C の発色沈殿物が安定であることか
ら、ICCとISHの検出操作間での不要な交叉反応を
防ぐことができます。
5
ここでは、蛍光顕微鏡または明視野顕微鏡で結果
を観察できる ICCとISHを組み合わせた検出システ
ムを紹介します(表 1)。さらにこの操作は、BrdU
取り込みの局在を蛍光顕微鏡下でつきとめること
も可能です。
以下に紹介する操作は、これまでに発表された操
作(Speel et al., 1994a, 1994b)に変更を加えたもの
です。
ます。
蛍光色素は、主としてアセトン固定した細胞に対
して用いられています。それは、抗原を検出した
後、軽く後固定
(通常パラフォルムアルデヒドを使
用)
を行い、続いて、前処理なしに直接法による蛍
光ISHを行えるからです(Weber-Matthiesen et al.,
1993)
。しかし、明瞭なシグナル検出を行うために
は、ICCとISHの両方のシグナルを増強しなければ
ならないことが多々あります。このような場合、
ICC後に酵素反応によるISHの前処理を行うと、蛍
光ICC染色が著しく低下してしまいます(Speel et
al., 1994a)。
酵素による色素沈殿反応は、細胞標本や組織切片
中のタンパクのICC/ISHに用いると効果的です。
ISH操作におけるタンパク分解酵素消化および変
性ステップに耐えうる発色沈殿物には、以下のも
のがあります:
127
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in
in situ
situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ハイブリダイゼーションの操作方法
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした
細胞を対象とした
ISH
ホール(whole)染色体を対象とした ISH
蛍光顕微鏡
ICC 2
ISH
BrdUラベリング
可視化に使用する解析方法
明視野光学顕微鏡
検出方法
APase 標識抗原Ab
β- gal 標識抗原抗体
シグナルの可視化
AP - Fast Red
β- Gal - BCIG
プローブ
FITC - またはAMCA - ラベル
DIG - またはビオチン-ラベル
した核酸
した核酸
検出と可視化
直接観察
PO または APase 標識抗 DIG Ab
または抗ビオチンAb + PO - DAB、
PO - TMB、
またはAPase - Fast Red 反応
検出方法
AMCA - またはFITC - 標識3
-
された 抗 BrdU Ab
シグナルの可視化
直接観察
-
表 1:ICCとISHを組み合わせた検出システム1
抗原、核酸ターゲット、あるいは取り込まれたBrdUの
量が少ない検出には、増幅ステップが必要となることが
あります。
2
省略記号:
AP:抗体
AMCA:アミノメチルクマリン酢酸
BCIG:ブロモクロロインドリル-ガラクトシド
BrdU:ブロモデオキシウリジン
DAB:ジアミノベンチジン
DIG:ジゴキシゲニン
FITC:フルオレセインイソチオシアネート
β-Gal:β-ガラクトシダーゼ
ICC:イムノサイトケミストリー
ISH:In situ ハイブリダイゼーション
1
5
PO:ペルオキシダーゼ
TMB:テトラメチルベンチジン
3
BrdUの可視化ステップに用いる蛍光分子は、ISHシグナ
ルの可視化ステップで用いる蛍光分子と別のものでなけ
ればなりません。
I.
細胞の調製とBrdUラベリング
ステップ
128
操 作
1
(オプション)細胞を採集する30分前に、BrdU(最終濃度10μM)を培地に加え、細胞をラベルします
(Speel et al., 1994a)。
2
以下のいずれかの方法により、培養された正常 2 倍体細胞または腫瘍細胞株(ラベルしたもの、ある
いはラベルていないもの)を調製します。
sスライドとカバーガラスの標本:細胞をスライドガラスまたはカバーガラス上で培養
します。冷却(−20℃)メタノール中で 5 秒間固定し、冷却(4℃)アセトン中で 5 秒間、
3回インキュベートします。サンプルを風乾し、−20℃にて保存します。
ノート:スライドおよびカバーガラスの調製に他の固定剤を使用することも可能です。
sサイトスピン:浮遊細胞をガラススライド上で 1000 rpmで 5 分間サイトスピンします。
サンプルを室温で 1 時間風乾します。上記のスライドとカバーガラスの標本と同様の方
法でサンプルを固定し保存します。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
II. イムノサイトケミストリー(ICC)による抗原の検出
ステップ
操 作
1
スライドをPBS-Tween-NGS(0.05% Tween 20と 2 ∼ 5 %正常ヤギ血清を含むPBSバッファー)
で、室
温にて10分間インキュベートします。
2
抗原に特異的な1次抗体をPBS-Tween-NGSで適当な濃度に希釈し、スライドをこの溶液中で室温に
て45分間インキュベートします。
3
0.05 % Tween 20を含むPBSで、スライドを 5 分間、計 2 回洗浄します。
4
適当な濃度に希釈した標識 2 次抗体で、スライドを室温にて45分間インキュベートします。
以下を参考に、使用する標識抗体を選択します:
sICC 抗原、ISH 抗原および BrdUラベリング(オプション)を蛍光顕微鏡で、検出する場
合、アルカリホスファターゼ
(APase, AP)
標識された 2 次抗体を使用します。
sICC 抗原および ISH 抗原を明視野光学顕微鏡で検出する場合、β-ガラクトシダーゼ
(β-Gal)
標識された 2 次抗体を使用します。
5
以下の操作でスライドを洗浄します:
s0.05 % Tween 20を含むPBSで、5 分間洗浄します。
sPBSで 5 分間洗浄します。
ノート:ICCシグナルを増強させるために、この洗浄ステップの後に 3 次抗体ステップを加えること
が可能です。シグナル増強を目的とした 3 種類の抗体を用いた3次検出操作を行うための詳細は、本
マニュアル117ページの論文 " 酵素法によるサイトケミストリー検出システムを用いたマルチプルター
ゲットDNA in situ ハイブリダイゼーション" の表 2 を参照ください。
6
操作 III A(AP標識抗体を使用する場合)または操作 III B(β-Gal標識抗体を使用する場合)
のいずれかの
方法に従って、抗原-抗体の複合体を可視化します。
5
III. ICC抗原の可視化
III A. アルカリホスファターゼ(APase)とFast Redとの反応
(蛍光顕微鏡または明視野光学顕微鏡観察において赤色沈殿を生じる)
ステップ
操 作
1
発色試薬を、使用直前に混合します。
s 4 ml の 5 %ポリビニルアルコール(PVA、分子量40,000; Sigma)を含むTMバッファー
[200 mM Tris-HCl(pH 8.5)、10 mM MgCl2]
s 250μl の 1 mg ナフトール-ASMX-リン酸(Sigma)を含むTMバッファー
s 750μl の 5 mg Fast Red TR塩(Sigma)を含むTMバッファー
2
各サンプルあたり100μl の発色試薬をアプライし、カバーガラスで覆います。
3
サンプルを37℃、 5 ∼ 15分間インキュベートします。
注意:顕微鏡下で酵素反応の進行をモニターし、、反応時間を調整します。発色沈殿物が高密度になり
すぎて、続くISH の検出ステップで核酸シーケンス検出の妨げとならないように注意してください。
4
PBSでサンプルを 5 分間、計 3 回洗浄します。
ノート:洗浄後にサンプルを脱水しないでください。
129
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
III B. β-ガラクトシダーゼとBCIGとの反応
(明視野光学顕微鏡観察において青色沈殿を生じる)
ステップ
操 作
1
発色試薬を混合します。
s 2.5μl の 5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-ガラクトシド(BCIG; X-Gal)
ストック溶
液[N,N-ジメチルフォルムアミドに20 mg / ml 濃度のBCIG(X-Gal)を含む]
s 100μl の希釈溶液(0.9 mM MgCl2、3 mMフェリシアン化カリウム、3 mMフェロシア
ン化カリウムを含むPBS)
2
各サンプルあたり100μl の発色試薬をアプライし、カバーガラスで覆います。
3
サンプルを37℃、15∼60分間インキュベートします。
注意:顕微鏡下で酵素反応の進行をモニターし、反応時間を調整します。発色沈殿物が高密度になりす
ぎて、続くISH の検出ステップで核酸シーケンス検出の妨げとならないように注意してください。
4
PBSでサンプルを 5 分間、計 3 回洗浄します。
ノート:必要であれば、洗浄後にサンプルを脱水することが可能です。
IV. In situ ハイブリダイゼーションのための細胞処理
5
ステップ
130
操 作
1
スライドを10 mM HClで、37℃、2 分間洗浄します。
2
以下の操作により、サンプルをペプシン消化します。
s各サンプルにペプシン溶液(10 mM HCl 中に100μg / ml 濃度のペプシンを含む)をアプ
ライします。
s細胞サンプルを37℃、10∼20分間インキュベートします。
3
スライドを10 mM HCl で37℃、2 分間洗浄します。
ノート:β-ガラクトシダーゼとBCIG反応で染色した細胞の場合、必要であれば洗浄後に脱水するこ
とが可能です。
4
1 %パラフォルムアルデヒドを含む PBSで、4℃、20分間後固定します。
5
サンプルを以下の操作で洗浄します。
sPBSで、5 分間
s2 × SSCで、5 分間洗
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
V. In situ ハイブリダイゼーション(ISH)
ステップ
操 作
1
本マニュアルの別のセクションで解説した通り、スライド上のターゲットに対する標準的なISH
の検出およびシグナルの可視化を行います。以下のいずれかの操作を行います。
s蛍光法に基づく検出操作(FITC、AMCA)
(ICCにAPase標識抗体を用いた場合)
s酵素法に基づく検出操作(PO-DAB、PO-TMB、AP-Fast Red)
(ICCにβ-Gal 標識抗体
を用いた場合)
例:酵素法に基づくISH操作の詳細については、本マニュアル117ページの、「酵素法によるサイトケ
ミストリー検出システムを用いたマルチプルターゲットDNA in situ ハイブリダイゼーション」を参照
ください。
2
ISH 操作における適切なコントロールを設定し、ICCとISH 間の交叉反応がないことを確認します。
ノート:ICC 検出による発色沈殿物は、ISH 操作を行ってもしっかりと定着しています。ICC 発色沈
殿物は安定なため、通常 ICCとISH 検出操作間での不要な交叉反応が起こるのを防ぎます。
VI. BrdUの蛍光検出(オプション)
ステップ
操 作
1
BrdUラベルした細胞での、APaseとFast Redを用いたICC反応(操作III A)
と蛍光ISH反応
(操作V)
が終
了後、抗BrdU特異抗体と細胞を室温にて45分間インキュベートします。
2
0.05 % Tween 20を含むPBSで、スライドを 5 分間、計 2 回洗浄します。
3
ICCまたはISH反応で使用していない蛍光分子で標識された 2 次抗体と、サンプルをインキュベート
します。
例:ICCにアルカリホスファターゼ標識抗体とAPase-Fast Redを用い、ISHにFITC標識抗体を用いた
場合、BrdU検出にはAMCA標識抗体を使用します。
ノート:必要に応じて、3種類の抗体を用いた3次検出によるシグナル増強操作を行います。この操
作の概要については、本マニュアル117ページの「酵素法によるサイトケミストリーシステムを用いた
マルチプルターゲットDNA in situ ハイブリダイゼーション」を参照ください。
4
封入の前に、スライドを以下の操作で洗浄します。
s0.05 % Tween 20を含むPBSで、5 分間、計 2 回
sPBSで、5 分間
5
適切なコントロールを設定し、BrdUの検出ステップが ISH検出と交叉反応を起こしていないことを確認
します。
5
131
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
VII.封 入
蛍光顕微鏡での検鏡
(ICC をAPase-Fast Redで
検出した場合、蛍光 ISH および BrdU 検出用)
Tris-グリセロール混合液
[0.2 M Tris-HCl(pH 7.6)
と
グリセロールとの容量比 1:9 の混合液、2 % DABCO
(Sigma)
および 0.5μg / ml 青色DAPI(Sigma)
(オプ
ション)を含む]で標本を封入します。
明視野光学顕微鏡での検鏡(ICC をβ- Gal-BCIG
検出と酵素反応に基づくISH 検出用)
使用した酵素反応に応じて、以下のいずれかの方
法で封入します:
s本マニュアル117ページの「酵素法によるサイト
ケミストリー検出システムを用いたマルチプル
ターゲットDNA in situ ハイブリダイゼーション」
の解説に従って、水溶性、有機、あるいはタン
パク封入メディウムを用いる方法。
sEntellan
(Merck)
有機性封入剤と油浸オイル
(Zeiss)
を用いる方法(ペルオキシダーゼ-DAB 反応また
は、ペルオキシダーゼ-TMB 反応の場合のみ)。
sTris-グリセロール混合液
[0.2 M Tris-HCl
(pH 7.6)
とグリセロールとの容量比 1:9 の混合液を用いる
方法(ペルオキシダーゼ-DAB 反応、またはホス
ファターゼ-とFast Red 反応の場合のみ)。
5
結 果
図 1:肺腫瘍細胞系 EPLC 65 で行った ICCと蛍光 ISHを
組み合わせた、サイトケラチンフィラメント、第 1 染色
体および第17染色体の検出
抗サイトケラチンモノクローナル抗体、アルカリホスファ
ターゼ標識ヤギ抗マウス抗体、およびAPase-Fast Red 反
応により、サイトケラチン
(赤色)
を検出しました。また、
ビオチンラベルしたプローブ、AMCA標識アビジン、ビ
オチン標識ヤギ抗アビジン抗体、およびAMCA標識アビ
ジンを用いて第 1染色体の動原体
(青色)
を検出しました。
第17染色体の動原体
(緑色)
を、FITCラベルしたプローブ
で直接検出しています。
132
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
図 2:肺腫瘍細胞株EPLC 65で行ったICCと蛍光ISHを組
み合せた、核増殖マーカー Ki67、第 7 染色体、および取
り込まれたBrdUの検出
パネル a:ウサギ抗Ki67抗体、アルカリホスファターゼ
標識ブタ抗ウサギ抗体、およびAPase-Fast Red反応によ
り、Ki67抗原(赤色)を検出しました。
また、第 7 染色体の動原体(緑色)は、FITCラベルしたプ
ローブで直接検出されていす。
パネル b:抗BrdUモノクローナル抗体、ビオチン標識ウ
マ抗マウス抗体、およびAMCA標識アビジンを用いて、
取り込まれたBrdU(青色)を検出しました。
5
図 3:ヒト臍血管上皮細胞で行ったICCと酵素法に基づくISHで組み合せた、ビメンチン(Vimentin)中間フィラメント
タンパク、第 1 染色体、および第7染色体の検出
抗ビメンチンモノクローナル抗体、β-ガラクトシダーゼ標識ヤギ抗マウス抗体、およびβ-ガラクトシダーゼ-BCIG反
応により、ビメンチン
(青色)
を検出しました。また、ペルオキシダーゼ標識アビジン、ウサギ抗ジゴキシゲニン抗体、
アルカリホスファターゼ標識ブタ抗ウサギ抗体、APase-Fast Red反応およびPO-DAB反応により、第 1 染色体(ビオチ
ンラベルしたプローブを使用、茶色)および第7染色体(ジゴキシゲニンラベルしたプローブを使用、赤色)をそれぞれ
検出しました。サンプルはTris-グリセロール混合液中で封入していますが、カウンター染色は行っていません。スラ
イドは明視野光学顕微鏡で検鏡しています。
リファレンス
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133
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成および用途
Pepsin
幅広い特異性をもつアスパラギン酸エンドペプ
チダーゼ
Digoxigenin-11dUTP, alkali-stable
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
Cat. No.
包装単位
108 057
1g
1 093 088
1 558 706
1 570 013
Fluorescein-12dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 373 242
25 nmol
(25μl)
Tetramethyl-rhodam
ine-5-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 534 378
25 nmol
Biotin-16-dUTP
トラリチウム塩、1 mM 溶液
DNase I
凍結乾燥
104 159
100 mg
DNA Polymerase I
ニックトランスレーション用グレード
104 485
104 493
500 ユニット
1000 ユニット
Anti-Digoxigenin-AP
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 093 274
Fast Red
1 タブレット当たり、0.5 mg ナフトール基質、
2 mg Fast Red 色素、および 0.4 mgレヴァミ
ゾール(内在性アルカリホスファターゼの阻害剤)
を含む。
1 496 549
(25μl)
5
134
25 nmol
(25μl)
125 nmol
(125μl)
5 × 125 nmol
(5 × 125μl)
1 093 070
50 nmol
(50μl)
150 U
(200μl)
20 タブレット
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
DNAプローブを用いたin vitro 培養細胞中のmRNAの
in situ ハイブリダイゼーション
Department of Cytochemistry and Cytometry, University of Leiden, The Netherlands.
ここで紹介するプロトコールは、細胞株
(ラット 9G)
のために開発されたものです。この細胞は、ゲノム
中にヒト・サイトメガロウイルスの主要なimmediate
early(IE)転写ユニット 1 がインテグレートされてい
ます
(Boom et al., 1986)
。本プロトコールは、一般
的な用語で解説されており、発現量が豊富なmRNA
の検出への応用も可能です。この特異的なin situ
ハイブリダイゼーションのアプリケーションに関
する詳しい情報は、Raap et al.,(1991)の論文を参
照ください。
I.
細胞の調製、固定およびパーミアビライゼーション
ノート:使用する全ての溶液は、RNase インヒビ
ター処理を行ってください。
5
ステップ
操 作
1
ポリ-L-リジンでコートしたスライド上で、37℃、5% CO2 条件下で細胞を培養します。
培地は、フェノールレッドを含まないDulbecco's minimal essential mediumを使用します。
2
細胞を37℃にてPBSで洗浄し、4%(w / v)フォルムアルデヒド、5%(v /v)酢酸、および 0.9%(w / v)
NaCl 溶液で室温にて30分間固定します。
3
固定した細胞をPBSで室温にて洗浄し、70%エタノール中で 4℃にて保存します。
4
In situ ハイブリダイゼーションに使用する前に、固定した細胞を以下のように処理します:
sエタノール系列(順次 70%、90%、100%エタノール)に通して、脱水します。
s 100%キシレン中で洗浄し、残存する脂質を取り除きます。
s逆エタノール系列(順次 100%、90%、70%エタノール)に通して、再水和します。
s最後に、PBSでインキュベートします。
5
固定された細胞を、0.1%(w / v)ペプシンを含む 0.1 N HCl で37℃にてインキュベートします。
高分子試薬の浸透性を高めるために行います。
6
最後に、固定された細胞を以下のように処理します:
s PBSで、5 分間洗浄します。
s 1%フォルムアルデヒドで、10分間後固定します。
s PBSで、再度洗浄します。
135
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
II. In situハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
適切なプローブDNAをジゴキシゲニン(DIG)
でラベルします。ラベリング方法は、本マニュアル内で
解説されているプロトコールを利用してください。
2
60%脱イオン化フォルムアミド、300 mM NaCl、30 mM クエン酸ナトリウム、10 mM EDTA、25 mM
NaH 2PO(pH
4
7.4)、5%デキストラン硫酸、および 250 ng /μl の断片化したサケ精子DNAから成る
ハイブリダイゼーション溶液を調製します。
3
使用直前にDIGラベルしたDNAプローブを80℃にて変性させた後、濃度が5 ng /μl となるようにハイ
ブリダイゼーション溶液へ加えます。
4
10μl のハイブリダイゼーションミックス(ハイブリダイゼーション溶液と変性プローブを含む)を、
固定およびパーミアビライゼーションさせたスライド上の細胞にアプライし、18 × 18 mm カバーガ
ラスで覆います。
ノート:In situ での熱変性ステップはオプションです。変性ステップを行うことにより、プローブが
サンプルに到達しやすくなるため、RNAシグナルを増強することがあります。
5
37℃、16時間ハイブリダイズさせます。
III. 洗 浄
ステップ
5
136
操 作
1
ハイブリダイゼーション終了後、スライドを60%フォルムアミド、300 mM NaCl、および 30 mMク
エン酸ナトリウム溶液中で室温にて振とうさせ、カバーガラスを取り除きます。
2
ステップ1と同様のフォルムアミド-塩溶液を使用して、以下の操作でスライドを洗浄します:
s室温にて 3 回洗浄します。
s37℃にて 1 回洗浄します。
3
最後に、スライドを PBSで 5 分間、1 回洗浄します。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
IV. 免疫蛍光法による検出
ノート:他のシグナル増幅法も使用可能です。
78 ページの
「免疫学的な増幅法を用いた 1 色による
蛍光検出」を参照ください。
ステップ
操 作
1
以下のステップにより、非特異的な結合をブロックします:
s各スライドあたり100μl のブロッキング溶液
[100 mM Tris-HCl ; pH 7.5、150 mM NaCl、
0.5%(w / v)ブロッキング試薬]をアプライします。
s24 × 50 mm カバーガラスで覆います。
sスライドをモイストチャンバー内に静置します。
2
カバーガラスを剥がれ易くするため、免疫検出に使用するバッファーでスライドを手短に洗浄します。
3
ターゲットにハイブリダイズしたDIGラベルプローブの検出を行います。フルオレセイン標識抗DIG
抗体をブロッキング溶液(ステップ 1)で 5000倍希釈した溶液と、スライドをモイストチャンバー内
で 45分間インキュベートします。
4
100 mM Tris-HCl ; pH 7.5、150 mM NaCl、0.05 % Tween 20 溶液で、スライドを洗浄します。
5
スライドをエタノール系列(順次70%、90%、100%エタノール各 5 分間ずつ)に通して、細胞サンプ
ルを脱水します。
6
スライドを風乾します。
7
細胞サンプルを、以下の組成を含む褪色防止溶液で封入します。
s 9 容のグリセロール
s 1 容の染色用ミックス:1 M Tris-HCl(pH 7.5)、2% 1,4-diaza-bicyclo-[2,2,2]-octane
(DABCO)、およびDNAカウンター染色剤[ヨウ化プロピディウム(500 ng / ml)または
DAPI(75 ng /μl)のいずれか]を含む。
5
結 果
パネル a:PIによるカウンター染色
パネル b:V-30b
図 1:サイクロヘキシミドで誘導後、インテグレートした
IEウイルスDNAの核染色
細胞質全体のシグナルは、ウイルスmRNAを表します。
パネル a、b では同一のシグナルを異なるカウンター染色
により処理したものです。
137
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
リファレンス
Boom, R.; Geelen, J. L.; Sol, C. J.; Raap, A. K.; Minnaar, R. P.;
Klaver, B. P.; Noordaa, J. v. d. (1986) Establishment of a rat
cell line inducible for the expression of human cytomegalovirus immediate - early gene products by protein synthesis inhibition. J. Virol. 58, 851-859.
Raap, A. K.; Van de Rijke, F .M.; Dirks, R. W.; Sol, C. J.;
Boom, R.; Van der Ploeg, M. (1991) Bicolor fluorescence in
situ hybridization to intron- and exon mRNA sequences.
Exp. Cell Res. 197, 319-322.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
5
試薬名
組成および用途
Cat. No.
包装単位
Pepsin
幅広い特異性をもつアスパラギン酸エンドペプ
チダーゼ
108 057
1g
Tween 20
10%(w/v)水溶液
1 332 465
5 × 10 ml
Blocking Reagent
粉末
1 096 176
50 g
Anti-Digoxigenin
Fluorescein
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 207 741
200μg
DAPI
染色体染色用の蛍光色素
236 276
10 mg
Digoxigenin-11dUTP, alkali-stable
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 093 088
1 558 706
1 570 013
138
25 nmol
(25μl)
125 nmol
(125μl)
5 × 125 nmol
(5 × 125μl)
Fluorescein-12-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 373 242
25 nmol
(25μl)
Tetramethylrhodamine-5-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 534 378
25 nmol
(25μl)
Biotin-16-dUTP
テトラリチウム塩、1 mM 溶液
1 093 070
50 nmol
(50μl)
DNase I
凍結乾燥
104 159
100 mg
DNA Polymerase I
ニックトランスレーション用グレード
104 485
104 493
500 ユニット
1000 ユニット
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
DIGラベルされたオリゴヌクレオチドを用いた細菌単細胞の同定
B. Zarda, Dr. R. Amann, and Prof. Dr. K.-H. Schleifer, Institute for Microbiology, Technical University of
Munich,
Germany.
ノート:本プロトコールの前のバージョンは既に
発表されています(Zarda et al., 1991)。
I.
使用する細胞および培養条件
ステップ
操 作
1
この実験に必要な細胞を調製するため、以下の操作を行います:
sEscherichia coli(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH,
DSM 30083)
をYT培地
(トリプトン 10 g / L、酵母エキストラクト 5 g / L、グルコース 5 g/ L、
塩化ナトリウム 8 g / L; pH 7.2)中で37℃にて通気培養します。
sPseudomonas cepacia(DSM 50181)をM1培地(ペプトン 5 g / L、麦芽エキストラクト
3 g / L; pH 7.0)中で30℃にて通気培養します。
ノート:Methanococcus vannielii(DSM1224)は、Dr. R. Huber(Dept. of Microbiology,University of
Regensburg, FRG)の厚意により提供されました。
2
細胞中のrRNA量を高くするため、中対数期(mid-logarithmic phase)にある全ての細胞をマイクロ遠
心器で遠心し(5000 × g、1 分間)、回収します。
3
細胞ペレットから培地を捨て、このペレットをPBS(130 mM 塩化ナトリウム、10 mMリン酸ナトリ
ウム ; pH 7.2)で完全にサスペンジョンします。
5
II. 細胞固定および細胞塗抹標本の作製
ノート:この操作方法は、Amann et al., 1990から
引用しました。
ステップ
操 作
1
サスペンジョンした細胞に対し、3 倍量のパラフォルムアルデヒド溶液(PBS中に 4%パラフォルム
アルデヒドを含む)を加え、細胞を固定します。
2
3 時間のインキュベーション後、以下の操作を行います:
s遠心により細胞をペレット化します。
s上清を捨てます。
s細胞ペレットをPBSで洗浄します。
s細胞をPBSに再サスペンジョンし、分注します。
ノート:再サスペンジョン後の細胞に等量のエタノールを加えて、この溶液を−20℃にて 3ヶ月間ま
で保存することができます。この保存方法は、ハイブリダイゼーションの結果に明らかな影響を与え
ません。
3
固定した細胞サスペンジョン液をよく清浄したスライドガラス上に滴下し、少なくとも2時間風乾し
ます。
4
スライドをエタノール系列
(順次 50%エタノール、80%エタノール、98%エタノール、各3 分間ずつ)
に通して、細胞サンプルを脱水します。
139
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
III. DIG-ddUTPを用いたオリゴヌクレオチドのDIGラベリング
本マニュアルの Chapter 4 にあるプロトコール、
またはDIGオリゴヌクレオチド5’
- 末端ラベリング
セット
(DIG Oligonucleotide 5’
- End Labeling Set)
のプロトコールに従って、オリゴヌクレオチドの
3’
-末端または 5’
-末端をラベルします。
IV. ジゴキシゲニンラベルされたオリゴヌクレオチドを用いた
in situ ハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
ハイブリダイゼーション溶液(900 mM 塩化ナトリウム、20 mM Tris-HCl、0.01%ドデシル硫酸ナト
リウム; pH 7.2)を調製します。
2
解析方法に応じて、以下のいずれかの操作を行います:
s蛍光分子で標識された検出抗体を使用する場合(以下の操作V a):直接ステップ 3 へ進
みます。
sペルオキシダーゼ標識された蛍光抗体を使用する場合(以下の操作V b):
- ハイブリダイゼーションの前に、1 mg / ml の lysozyme を含む TE(100 mM Tris-HCl、
50 mM EDTA; pH 8.0)で、固定された細胞を 0℃、10分間インキュベートします。
- スライドを滅菌水中でよくすすぎ、lysozyme を除去します。
- スライドを風乾します。
- ステップ 3 へ進みます。
5
3
50 ng のラベルされたオリゴヌクレオチドプローブを含むハイブリダイゼーション溶液 8μl を、調製
されたスライドにアプライします(操作 II)。
4
浸透圧を平衝化したモイストチャンバー内で、スライドを45℃、2 時間インキュベートします。
Va. 蛍光標識抗DIG抗体FabフラグメントによるDIGラベルされたオリゴヌクレ
オチドの検出
ステップ
140
操 作
1
フルオレセイン-またはローダミン-標識抗DIG抗体Fabフラグメントを、ブロッキング溶液(150 mM
塩化ナトリウム、100 mM Tris-HCl;pH 7.5、0.5%ウシ血清アルブミン、および 0.5%ブロッキング
試薬)で 4 倍 希釈します。
2
10μl の希釈した抗体溶液をスライドにアプライし、モイストチャンバー内でスライドを 27℃、1 時間
インキュベートします。
3
スライドをモイストチャンバーから取り出し、 40 ml の洗浄溶液
(150 mM NaCl、100 mM Tris-HCl、
0.01% SDS; pH 7.4)で29℃、10分間インキュベートします。
4
スライドを検鏡するために、以下の操作を行います:
sスライドを滅菌水(0.2μm フィルターによるろ過滅菌)で手短にすすぎます。
s風乾します。
sCitifluor(Citifluor Ltd., London, U.K.)で封入します。
5
Zeiss Axioplan落射型蛍光顕微鏡で検鏡します。対物レンズはPlan-Neofluar100 ×(油浸)を用い、光
源は50 W 高圧水銀ランプ、フィルターはZeiss フィルターセット 09 と015 を使用します(Zeiss,
Oberkochen, FRG)。
6
写真撮影には、Kodak Ektachrome P1600カラーリバーサルフィルムを用いました。露光時間は、蛍
光顕微鏡で 15 秒、位相差顕微鏡で 0.01秒です。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
Vb. DIGラベルされたオリゴヌクレオチドの検出
ステップ
操 作
1
ハイブリダイゼーションと抗体の反応条件は、蛍光標識抗体
(操作 IV および Va)
の場合と同様です。
但し、ハイブリダイゼーション前に細胞の塗抹標本に対する lysozyme 処理ステップを行う点が異な
ります。詳しくは、上記の操作 IV を参照ください。
2
プローブに結合した抗体を、以下の方法で可視化します:
sペルオキシダーゼ基質の塩化ニッケル溶液[1.3 mMジアミノベンチジン、0.02%(v / v)
H2O2、0.03%(w / v)塩化ニッケル、5 mM Tris-HCl(pH 7.4)]を調製します。
sスライドをペルオキシダーゼ基質の塩化ニッケル溶液中で、青紫色の沈殿が生じるま
でインキュベートします。
3
スライドを光学顕微鏡で検鏡し、Kodak Ektachrome P1600カラーリバーサルフィルムを用いて
写真撮影します。
結 果
本セクションの技術を用いて、3 種の細菌を混合し
たサンプル中から P. cepacia を検出することができ
ました(図 1)。rRNAと相補性のない、DIGラベル
したオリゴヌクレオチドを使用した追加実験で
は、DIGラベルした核酸プローブと抗DIG抗体に
よる目立った非特異結合はみられませんでした。
図 1:DIGラベルしたオリゴヌクレオチドプローブによ
る、P. cepacia(連鎖桿菌)、E. coli(桿菌)、および M.
van-nielii (球菌)の混合標本中からP. cepacia の特異的
同定
蛍光標識抗DIG抗体Fabフラグメントを用いた検出結果
を、位相差(パネル a)および蛍光(パネル b)の顕微鏡写
真として示しています(Zarda et al., 1991)。また、ペル
オキシダーゼ標識抗DIG抗体Fabフラグメントを用いた検
出結果を、位相差
(パネル c)
および明視野
(パネル d)
の顕
微鏡写真として示しています。
5
Society for general microbiology の許可を得て、Zarda,
B.; Amann, R.; Wallner, G.; Schleifer, K. H.(1991)Identification of single bacterial cells using digoxigenin-labeled
rRNA-targeted oligonucleotides. J. Gen. Microbiol. 137,
2823-2830から転載しました。
141
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
細胞を対象とした ISH
リファレンス
Amann, R. I.; Binder, B. J.; Olson, R. J.; Chisholm, S. W.; Devereux, R.; Stahl, D. A. (1990) Combination of 16 S rRNAtargeted oligonucleotide probes with flow cytometry for
analyzing mixed microbial populations. Appl. Environ.
Microbiol. 56, 1919-1925.
Mühlegger, K.; Huber, E.; von der Eltz, H.; Rüger,R.;Kessler,
C. (1990) Nonradioactive labeling and detection of nucleic
acids. Biol. Chem. Hoppe-Seyler 371, 953-965.
Zarda, B.; Amann, R.; Wallner, G.; Schleifer, K. H. (1991)
Identification of single bacterial cells using digoxigenin-labeled rRNA-targeted oligonucleotides. J. Gen. Microbiol.
137, 2823-2830.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
5
142
試薬名
組成または性状
Cat. No.
包装単位
DIG-Oligonucleotide
3’-End Labeling Kit,
2nd Generation
DIG-11-ddUTP および組換えターミナルトラン
スフェラーゼを用いて、14 ∼100ヌクレオチドの
3 353 575
1 キット
(25ラベリング反応)
DIG-Oligonucleotide
5'-End Labeling Set
合成後のオリゴヌクレオチドの 5’-末端にホスフ
ォアミダイトを付加させ、ジゴキシゲニンラベ
ルするための試薬セット
1 480 863
1 セット
(10ラベリング反応)
Anti-DigoxigeninFluorescein
ヒツジ由来 Fabフラグメント
1 207 741
200μg
Anti-DigoxigeninRhodamine
ヒツジ由来 Fabフラグメント
1 207 750
200μg
Anti-DigoxigeninPOD
ヒツジ由来 Fabフラグメント
1 207 733
150 U
Tris
粉末
708 968
708 976
1814 273
500 g
1 kg
5 kg
Blocking Reagent
粉末
1 096 176
50 g
BSA
最高品質、凍結乾燥
238 031
238 040
1g
10 g
SDS
99%純度
1 028 693
500 g
オリゴヌクレオチドの3’末端をラベリングする
ためのキット
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした
細胞を対象とした ISH
DIGラベルされたDNAプローブを用いた
喉頭のパラフィン包埋組織中におけるHPV11 DNAの検出
Dr. J. Rolighed and Dr. H. Lindeberg, ENT-department and Institute for Pathology, Aarhus University Hospital,
Denmark.
組織 in situ ハイブリダイゼーションの技術は主に
研究目的として利用されていますが、病理学にお
けるパワフルなツールとなりつつあります。現在
最も重要とされるアプリケーションは、生検にお
けるウイルスDNA(またはRNA)
の検出であると考
えられます。この技術により、CMV(Grody et al.,
1987; Unger et al., 1988)、HBV(Blum et al., 1983;
Negro et al., 1985)、パルボウイルス(Proter et al.,
1988)、B型コクサッキーウイルス(Archard et al.,
1987)EBVおよびHIV(Pezzella et al., 1989)の感染
を証明することが可能です。In situ ハイブリダイ
ゼーションは、子宮頚管および頭部や頸部由来の
生検におけるHPVシーケンスを証明するために幅広
く用いられてきました(Lindeberg et al., 1990;
Lindeberg et al., 1989; Shah et al., 1988)。これら
のウイルスの中には他の方法でも検出できるもの
もありますが、in situ ハイブリダイゼーションは
感染組織を培養する方法に比べてはるかに迅速に
結果が得られます。HPVの組織培養法は確立され
ていません。
組織 in situ ハイブリダイゼーションでは、もとも
とRIラベルされたプローブが用いられていました
が、最近では様々な理由からノンRIラベルされた
プローブの使用が普及してきています。
一般的に、RIラベルされたプローブの方が他の方
法よりも優れていると考えられていました。しか
しRIプローブが常に優れているとは言えません
(Nuevo and Richart, 1989)。例えば、ジゴキシゲ
ニン-ラベルされたノンRIプローブを用いてSiHa細
胞中のHPVタイプ16をin situ ハイブリダイゼーショ
ンにより検出した報告例があります(Heiles et al.,
1988)。SiHa 細胞には細胞あたりわずか 1 ∼ 2 コ
ピーのHPVしか存在しないため、これ以上の検出
感度の改善を期待することは難しいといえます。
組織病理学者の間で例えばHPVのタイピングが一
般の検査室で検査技師によりルーチンで行えるよ
うな、シンプルなin situ ハイブリダイゼーション
の要望が高まっています。この要望に応えるた
め、このセクションでは喉頭パピローマおよび生
殖器コンジローマ病変部においてH V P タイプ
11DNAの検出のためのプロトコールを紹介しま
す。本法は、フォルマリン固定パラフィン包埋切
片に対してルーチンで行えるものです。ここで解
説する方法には、次のような利点があります:
s迅速:約 5 ∼ 6 時間で結果が得られ、実際に手で
操作を行う時間はおよそ 2 時間です。
s経済的:DIG Labeling and Detection Kit は 1 キッ
トで 10 ml の DIGラベルされたプローブ・カクテ
ルを調製するのに十分な試薬が含まれています
( 1μl ラベルDNA/ml )
。これはスライド1000 枚
のハイブリダイゼーションを行なうのに十分な
量です。
s内在性のビオチンに起因するような問題があり
ません。これは内在性のジゴキシゲニンは明ら
かに存在しないからです。
5
フォルマリン固定パラフィン包埋標本にin situ ハ
イブリダイゼーションを行なうための主な操作ス
テップは以下の通りです:
ステップ
1
操 作
ターゲットDNAを露出させます。このステップは、注意深くコントロールされたタンパク分解酵素に
よる消化を行います。
2
2 本鎖DNAを変性させ、ハイブリダイゼーションを行います。
3
洗浄およびDNAハイブリッドの検出を行います。
経験上最も困難なステップは、タンパク分解酵素
による消化を最適化させる操作にあります。
143
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした
細胞を対象とした ISH
I.
プローブの調製
ステップ
5
操 作
1
標準的な方法を用いて、制限酵素消化によりベクターからウイルスのインサート部分を取り出し、ア
ガロースゲル電気泳動で分離します。
2
electroelution あるいは他の方法により、ゲルからインサートを回収します。
3
本マニュアルのChapter 4 で紹介した操作に従い、ジゴキシゲニンを用いて 8 kb のウイルスインサー
トをノンRIラベルします。
4
チューブに、以下のプローブ混合液の組成を加えます。
s10μl の50 × 濃度の Denhart's 溶液
s50μl の50 %(w / v)硫酸デキストラン
s10μl のソニケーション処理したサケ精子DNA(10mg /μl)
s100μl の20 × SSC
s500 ng のジゴキシゲニンラベルされたプローブ(50μl のTEバッファーに溶解)
s滅菌蒸留水で最終容量を250μl に調整する
5
チューブに250μl のフォルムアミドを加え、プローブ混合液を完成させます。
ヒント:フォルムアミドを含む溶液を取り扱う場合には、手袋を着用してください。また、フォルム
アミドの取り扱いは換気フード内で行ってください。
6
プローブ混合液をよく混合し(ヴォルテックスを使用)、−20℃にて保存します。
II. スライドの前処理
ステップ
144
操 作
1
界面活性剤中でスライドをオーバーナイトで洗浄し、続いて大量の水道水でよく洗い、最後に脱イオ
ン水で洗います。
2
スライドを乾燥させた後、アセトン中で 3 分間洗浄します。
3
アセトン中に 2%濃度に溶解した3-aminopropyltrithoxysilane中で、洗浄したスライドを 5 分間インキュ
ベートします。
4
スライドを蒸留水で手短に洗い、乾燥させます。
ノート: シリコンコートされたスライドは、乾燥かつ防塵条件下で数ヶ月保存することが可能です。
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
III. 組織切片の作製
ステップ
操 作
1
コンジローマ病変および喉頭パピローマの生検標本を、4%フォルムアルデヒド/リン酸バッファー中
で固定し、パラフィン包埋します。
2
ルーチンの方法で切片を切り出し、脱イオン水に切片を浮かべ、前処理したスライド上に切片をのせ
ます。
3
スライド上の切片を以下の方法で処理します:
s切片を60℃、30分間ベークします。
sキシレンで脱パラフィンします。
s逆エタノール系列(99%エタノール中に 2 回、96%エタノール中に 2 回、70%エタノー
ル中に 1 回、水に 1 回)に通して再び水和します。
4
使用直前に以下の操作でプロティナーゼ K 溶液を調製します。
s凍結保存してあるプロティナーゼ K の分注ストック溶液
(10 mg / ml 水溶液)
を融解します。
sプロティナーゼ K のストック溶液を、TES[50 mM Tris-HCl(pH 7.4)、10 mM EDTA、
10 mM NaCl]を用いて100μg / ml の濃度に希釈します。
5
各切片に20∼30μl のプロティナーゼ K 希釈溶液をアプライし、37℃、15分間処理します。このタン
パク分解酵素反応中、切片にカバーガラスをかけ、モイストチャンバー内に静置します。
ヒント:このステップでは、シリコン処理したカバーガラスのみを使用しています。
ノート:このタンパク分解酵素処理は検出結果を左右するファクターになります。用いる組織ごとに
条件を変更しなければならない場合があります。プロティナーゼ Kの量が多過ぎると、組織全体が分
解されます。また、少なすぎるとポジティブなシグナルが全く得られない場合があります。
5
IV. ハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
プロティナーゼ K 処理が終了したら、カバーガラスをはずし、切片を 0.4%フォルムアルデヒド中で
4℃にて 5 分間固定します。
2
切片を蒸留水中に 5 分間浸漬します。
3
切片をから余分な水滴を取り除き、5 分間風乾させます。
4
各切片あたり 5 ∼ 10μl のプローブ混合液をアプライします。
ノート:大きい切片では、プローブ混合液が必要となる場合もあります。
5
ネガティブコントロールを用意します。各ブロック由来の切片をもう 1 枚用意し、操作 I で解説した
プローブ以外の全組成を含む「ブラインド」プローブ混合液をアプライします。
6
DNAの熱変性を行います。各切片をカバーガラスで覆い、スライドを95℃の熱プレート上に 6 分間置
きます。
ヒント:このステップでは、シリコン処理したカバーガラスのみを使用しています。
7
スライドを氷上で 1 分間冷却します。
8
スライドをモイストチャンバー内に静置し、オーブン内で42℃、 3 時間インキュベートします。
ヒント:このハイブリダイゼーション時間をオーバーナイトに延長しても構いません。
145
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
V. 洗 浄
カバーガラスを取り除き、切片を以下の操作で洗
浄します:
s 2 × SSCで、20℃、 5 分間、計 2 回
s 0.1 × SSCで、42℃、10分間
VI. ハイブリッドの検出
ステップ
5
操 作
1
各切片をバッファー 1[100 mM Tris-HCl, 150 mM NaCl; pH 7.5(20℃)]に浸漬します。
2
各切片に20∼40μl のバッファー 2[0.5 %(w / v)
ブロッキング試薬を含むバッファー 1]
をアプライし、
カバーガラスで覆います。
3
切片を20℃、15分間インキュベートします。
4
カバースガラスを取り除き、切片をバッファー 1 に浸漬します。
5
標識抗体をバッファー 2 で 500倍に希釈します。
6
各切片あたり、10∼20μl の希釈した標識抗体溶液およびネガティブコントロールをアプライします。
7
各切片にカバーガラスをかけ、モイストチャンバー内で室温にて 1 時間インキュベートします。
8
カバーガラスを取り除き、切片をバッファー 1で10分間、2 回洗浄した後、バッファー 3 に 5 分間浸漬
して平衡化します。
9
約20μl の発色溶液(NBT / BCIP)を各切片にアプライし、カバーガラスをかけて、遮光下、オーバー
ナイトで静置します。
ノート:発色反応を30∼60分間に短縮することも可能です。実際、HPVのコピー数が高い場合には遮
光後、数分でポジティブな反応がみられます。
ヒント:発色溶液の取り扱い時には、手袋を着用してください。
10
発色溶液によるインキュベーション後、以下の操作を行います。
sカバーガラスを取り除きます。
s切片を穏やかに洗浄します。
sニュートラルレッドで数秒間、切片を染色します。
s封入します。
注意:脱水の操作は行わないでください。エタノールによりシグナルが失われたり弱まっ
たりするためです。
146
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
結 果
このセクションで紹介した方法を、多発性および
単発性の喉頭パピローマと子宮頸の扁平コンジ
ローマ病変生検に応用しました(図 1)。これらの
実験例では、ポジティブの結果が明瞭に検出さ
れ、バックグラウンドはほとんど観察されませ
ん。実験操作は極めて順調に進められ、3 時間のハ
イブリダイゼーションを含めても 5 ∼ 6 時間で実験
を終了することが可能でした。従って、全ての操
作を 1 日のうちに完了させ、翌朝には結果を得る
ことができます。また、必要に応じてハイブリダ
イゼーションの時間を短縮することが可能です。
我々の最初の経験では 、HPV タイプ11をわずか 1
時間のハイブリダイゼーションで検出することが
できました。
謝 辞
HPVタイプ11のシーケンスを含むプラスミドは、
Prof. zur Hausen and co-workers, DKFZ, Heidelberg, Germanyの厚意により提供されました。
5
図 1 :多発性および単発性の喉頭パピローマおよび子宮
頸の扁平コンジローマ病変の生検標本におけるHPVタイ
プ11DNAの検出
パネル a とc は陽性の結果が認められます。
ネガティブコントロール
(パネル b とd)
からはシグナルは認
められません。
147
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
Cat. No.
DIG DNA Labeling
and Detection Kit
DIGラベルされたハイブリッドの発色検出の
ために、アルカリ感受性DIG-11-dUTPを用い
DNAプローブをランダムプライムドラベルす
るためのキット
1 093 657
包装単位
1キット
(25ラベリング反応
および
100 cm2 の
ブロット検出 50回分)
Proteinase K. solution* 凍結乾燥
161 519
745 723
1 000 144
1 092 766
25 mg
100 mg
500 mg
1g
Tris
粉末
708 968
708 976
1814 273
500 g
1 kg
5 kg
Blocking Reagent
粉末
1 096 176
50 g
Anti-Digoxigenin-AP
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 093 274
NBT / BCIP
ストック溶液
1 681 451
150 U(200μl)
8 ml
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
5
リファレンス
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染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
DIGラベルされたRNAおよびオリゴヌクレオチドプローブを用いた
組織切片中のmRNAの検出
P. Komminoth, Division of Cell and Molecular Pathology, Department of Pathology,University of Zürich,
Switzerland.
以下に紹介するプロトコールは、ジゴキシゲニン
ラベルされたプローブを用いたノンRI in situ ハイ
ブリダイゼーションに関して近年発表された方法
(Komminoth, 1992 ; Komminoth et al., 1992)に手
が加えられたものです。このプロトコールによ
り、以下のことが明らかにされました:
sジゴキシゲニンラベルしたプローブは、 S-ラベ
ルしたプローブと同等の感度を有します。
sジゴキシゲニンラベルしたプローブは、診断を
35
目的とした in situ ハイブリダイゼーションにも
応用可能です。
以下のプロトコールは、当研究室においてRNAプ
ローブまたはオリゴヌクレオチドプローブを用い
て凍結組織切片およびパラフィン包埋組織切片中
のmRNAの検出に成功しているものです。
RNAプローブは、高い感度が要求されるときに最適
です。その理由は以下の通りです:
sRNAプローブは in vitroトランスクリプションの
操作により、簡単に作成かつラベルすることが
できる。
smRNAとRNAプローブのハイブリッドは非常に
安定である。
sストリンジェンシーの高い洗浄条件とRNase消化
合成オリゴヌクレオチドプローブは、組織切片中
に豊富に存在するmRNAシーケンスの検出に対し
てRNAプローブに代わる方法として以下の利点が
あります:
s既知の核酸シーケンスであれば、自動化学合成
により迅速に合成が可能である。
s合成オリゴヌクレオチドプローブは、RNAプロ
ーブよりも安定である。
オリゴヌクレオチドプローブをラベルするには、
合成の途中に行うかあるいは合成後に 5’-または
3’
-末端にレポーター分子を付加します。最も効果
的なラベリング法は、プローブの3’
-末端にラベル
されたヌクレオチドを付加させる「テーリング」と
いう方法です。オリゴヌクレオチドプローブは
RNAプローブよりもプローブ分子あたりに取り込
まれるラベル(修飾ヌクレオチド)数が比較的少な
くなるため、感度は一般的に低くなります。
5
以下のプロトコールでは、一般的な用語で解説し
ています。In situ ハイブリダイゼーション法に関
する補足的な情報と重要な技術的詳細について
は、Komminoth(1992),Komminoth et al.(1992),
Komminoth et al.(1995), Sambrook et al.(1989)
による論文、および DIG Application Manual for
Filter Hybridizationを参照ください。
ステップをプロトコールに含めることにより、
低バックグラウンドで特異性の高いシグナルが
得られる。
149
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
I.
スライドの準備
ノート:ゼラチンコートされたスライドは、凍結
またはパラフィン包埋標本から得られる大きな組
織切片に対し最適です。また、シリコンコートさ
れたスライドも使用可能です。しかし、シリコン
コートされたスライドは、小さな組織や細胞標本
により適しています。
IA. ゼラチンコートされたスライドの準備
ステップ
操 作
1
スライドをChromerge溶液(Merck)中に10分間浸漬します。
2
スライドを流温水で洗います。
3
スライドを蒸留水ですすぎます。
4
ゼラチン溶液を以下の方法で調製します:
s 1リットルの蒸留水を予め40 ∼ 50℃に温め、これに10 g のゼラチン(Merck)を溶解し
ます。
sこのゼラチン溶液に 4 ml の25%クロム硫酸カリウム(CPS)溶液(Merck)を加え、CPS
5
スライドをゼラチン溶液に10分間浸漬します。
6
スライドを風乾します。
7
スライドを、1%パラフォルムアルデヒドを含むPBS(pH 7.4)に10分間浸漬します。
8
スライドを風乾します。
9
スライドを60℃にてオーバーナイトでベークします。
の最終濃度を0.1%に調整します。
5
IB. シリコンコートされたスライドの準備
ステップ
操 作
1
清潔なスライドガラスを、シリコン溶液
[5 ml の 3-aminopropyltriethoxysilane(Sigma)を250 ml アセト
ン]中に60分間浸漬します。
2
スライドを蒸留水で10分間、計 2 回洗浄します。
3
スライドを60℃にてオーバーナイトで乾燥させます。
ノート:ゼラチンコートおよびシリコンコートさ
れたスライドは、防塵かつ乾燥条件下で数ヶ月間
保存可能です。
150
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
II. 組織標本の作製
一般的なガイドライン:mRNAの分解を防ぐた
め、組織を外科的に切除した後できるだけ早く固
定ないし凍結してください。
可能であらば、パラフォルムアルデヒド固定後、
ショ糖溶液に浸漬したクリオスタット切片を用い
てください(操作 IIA 参照)。この方法により、
mRNAの局在と標本の形態が極めて良好な状態で
保存されます。
しかし、外科病理では大部分の組織は通常フォル
マリン固定されます。mRNAの局在を検討する場
合、フォルマリンで24時間以上の固定を行わない
でください。フォルマリン中でサンプルを浸漬し
すぎると、mRNAとタンパク間で共有結合が生
じ、ターゲットへのプローブのアクセスが低下す
る恐れがあります。
注意:操作 IIA および IIB で用いる全ての溶液は、
0.1 %ジエチルピロカーボネート
(DEPC)処理した再
蒸留水で調製してください
(Sambrook et al., 1989)
。
5
IIA. 凍結切片の作製
ステップ
操 作
1
組織を 2 mm の厚さにスライスします。
2
新しく調製・フィルターろ過した固定液(4%パラフォルムアルデヒドを含むDEPC処理したPBS、pH
7.5)で、組織を 4℃、2 ∼ 4 時間インキュベートします。
3
固定液を捨て、組織をショ糖溶液[30%ショ糖(RNaseフリー)を含むDEPC処理したPBS]中に 4℃に
てオーバーナイトで浸漬します。
ノート:このステップの間、組織が容器の底に沈んでいることを確認してください。
4
組織サンプルを─80℃にて凍結保存します。あるいは、─140℃にて長期保存します
(Naber et al., 1992)
。
5
切片作製のため、サンプルを−20℃まで温め、クリオスタットで 10μm 厚の切片を作製します。
6
切片を前処理したスライドグラス(操作 Iより)上にのせます。
7
スライドを40℃、オーバーナイトで乾燥させます。
8
以下のいずれかの操作を行います:
s上記の操作で調製したスライドを、直ちに使用します。
あるいは、
sスライドを容器に入れ、─80℃で保存します。使用前にスライドを室温まで温め、40℃
のオーブン内で少なくとも 2 時間乾燥させます。
ノート:クリオスタット切片をのせたスライドは、─80℃にて数週間保存可能です。
151
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IIB. パラフィン切片の作製
ステップ
5
152
操 作
1
標準的な操作に従い、フォルムアルデヒド固定パラフィン包埋標本を作製します。
2
パラフィン包埋サンプルから 7μm 厚の切片を作製し、この切片を前処理したスライドガラス
(操作 1
より)上にのせます。
3
スライドをオーブン内で40℃にてオーバーナイトで乾燥させます。
4
新しいキシレン中に切片を10分間、計 2 回脱パラフィンします。
5
切片を以下の溶液中で水和します:
s100%エタノール中で 5 分間、1回
s95%エタノール中で 5 分間、1回
s70%エタノール中で 5 分間、1回
sDEPC処理した再蒸留水中で 2 回
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IIIA. DIGラベルされたRNAプローブを用いたmRNA検出のための
ISHプロトコール
注意:以下の操作で用いる全ての溶液は、0.1 %ジ
エチルピロカーボネート(DEPC)処理した再蒸留
水で調製してください(Sambrook et al., 1989)。
RNaseのコンタミネーションを防ぐため、操作全
般を通じて手袋を着用し、ハイブリダイゼーショ
ンの前と後のステップとで使用するガラス器具を変
えてください。
ノート:特に記載のない限り全ての操作を室温で
行ってください。
ステップ
1
プローブのラベリング
ノート:組織への浸透を確実にするため、500塩基以
下の長さのRNAプローブを好んで用いています。
操 作
標準的な操作に従い、cDNAインサートをRNA発現ベクター(プラスミド)にサブクローンします
(Sambrook et al., 1989)。
2
RNA発現ベクターを適切な制限酵素で直鎖化し、センスおよびアンチセンスRNAプローブを
ランオフin vivo 合成させます(Valentino et al., 1987)。
ノート:直鎖させたプラスミドの代わりに、プライマーにRNAポリメラーゼのプロモーター配列を含
むPCR フラグメントを in vitroトランスクリプションのテンプレートとして用いることもできます。
3
フェノール/クロロフォルム抽出とエタノール沈殿により、直鎖化したプラスミドを精製します。
注意:プラスミド精製キットの中には、バクテリアのRNAを除去する目的でRNase消化ステップを行
うものがあります。このステップで使用するRNaseの残渣が、転写したRNAプローブを破壊する恐れ
があります。RNaseの残渣を確実に除去するため、直鎖化プラスミドのフェノール/クロロフォルム抽
出を複数回行ってください。
4
RNAポリメラーゼの活性が阻害されないようにするため、プラスミドをEDTAを含まないバッファー
またはDEPC処理した再蒸留水で再懸濁します。
5
DIG RNAラベリングキット(DIG RNA Labeling Kit)あるいは本マニュアルのChapter 4 の操作方法に
従い、in vitroトランスクリプションによりジゴキシゲニンラベルされたセンス、アンチセンスプロー
ブを調製します。
6
本マニュアルの Capter 4 に従い、ラベルされたプローブを精製します。
注意:500塩基よりも長いプローブは組織、浸透しない場合があります。もしプローブが 500塩基よ
りも長い場合には、アルカリ分解により短くしてから使用します。
7
本マニュアルの Chapter 4 で解説した直接ブロッティング
(direct blotting)
の操作に従い、ラベルされ
たプローブの収量を検定します。
8
ラベルされたプローブを分注し、−80℃にて保存します。
ノート:プローブは1年間安定です。
5
153
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
プレハイブリダイゼーション
ステップ
5
操 作
1
切片を以下の方法でインキュベートします:
sDEPC処理したPBS(pH 7.4)で 5 分間、計 2 回(Sambrook et al., 1989)
ノート:PBSの組成は、140 mM NaCl、2.7 mM KCl、10 mM Na2HPO4、1.8 mM
KH2PO4
s 100 mM グリシンを含むDEPC処理したPBSで 5 分間、計 2 回
2
切片を、0.3% Triton X-100を含むDEPC処理したPBSで15分間処理します。
3
DEPC処理したPBSで 5 分間、計 2 回洗浄します。
4
切片をパーミアビライズします。以下のいずれかの組成を含むTEバッファー
(100 mM Tris-HCl、50 mM
EDTA、pH 8.0)で37℃、30分間処理します:
1μg / ml RNaseフリーのプロティナーゼ K(凍結切片用)
または、
5∼20μg / ml RNaseフリーのプロティナーゼ K(パラフィン切片用)
注意:パーミアビライズは、in situ ハイブリダイゼーション操作全般の中で最も重要なステップです。
パラフィン包埋ブロック標本では、最適なパーミアビライズの条件は固定の仕方と保存期間により異
なります。プロティナーゼ K 濃度の検定を行うことをお勧めします。あるいは、切片の酵素消化の効率を
改善するため、0.1%ペプシンを含む0.2 M HCl 溶液で37℃、20∼30分間インキュベーションするス
テップを加えることもあります。酵素消化の効率改善による透過プロトコールの変法の一例です。
5
4%パラフォルムアルデヒドを含むDEPC処理したPBSで 4℃にて 5 分間、後固定を行います。
6
切片を、DEPC処理したPBSで 5 分間、計 2 回洗浄します。
7
切片のアセチル化を行います。0.25%
(v/v)
無水酢酸
(Sigma)
を含む0.1 Mトリエタノールアミン
(TEA)
バッファー, pH 8.0でスライドを 5 分間、計 2 回インキュベートします。この間、シェカー等で振とう
しかがら行います。
注意:無水酢酸は非常に不安定です。スライドのインキュベーション直前に無水酢酸を加えるように
し、アセチル化を行う度にTEA-無水酢酸溶液を調製してください。
8
プレハイブリダイゼーションバッファー[50%(v / v)脱イオンフォルムアミドを含む 4 × SSC]でスラ
イドを37℃、少なくとも10分間インキュベートします。
ノート:フォルムアミドの脱イオン化は、Dowex MR3(Sigma)を用いて、Sambrook et al.,(1989)
プロトコールに従って行います。
ノート:1 × SSC=150 mM NaCl、15 mM クエン酸ナトリウム、pH 7.2
154
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
In situ ハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
以下の組成を含むハイブリダイゼーションバッファーを調製します:
s40%脱イオン化フォルムアミド
s10%デキストラン硫酸
s1 × Denhardt's 溶液[0.02% Ficoll、0.02% polyvinylpyrrolidone、0.2 mg / ml RNase
フリーウシ血清アルブミン]
s4 × SSC
s10 mM DTT
s1 mg / ml 酵母tRNA
s1 mg / ml 変性および破砕したサケ精子DNA
注意:サケ精子DNAはハイブリダイゼーションの直前に変性し、ハイブリダイゼーショ
ンバッファーに加えます。
ノート:ハイブリダイゼーションバッファー(サケ精子DNAを含まない)は、−20℃にて数ヶ月保存可
能です。
2
スライド上のプレハイブリダイゼーションバッファーを捨て、各切片あたり5∼10 ngのジゴキシゲニン
ラベルされたRNAプローブを含むハイブリダイゼーションバッファー30μlをスライドにアプライします。
3
24 × 30 mm 疎水プラスチック製カバースリップ(Gel Bond Film, FMC BioProducts, Rockland, ME,
USAなど)でサンプルを覆います。
4
モイストチャンバー内で切片を42℃にてオーバーナイトでインキュベートします。
5
ポスト・ハイブリダイゼーション
注意:プレハイブリダイゼーションでのRNaseの
コンタミネーションを防ぐため、ハイブリダイ
ゼーションの前と後の操作で使用するガラス器具
を使い分けるようにしてください。
ステップ
操 作
1
スライドを2 × SSC中に 5 ∼ 10分間浸漬し、切片からカバースリップを取り除きます。
注意:同じ容器内に異なるプローブがハイブリダイズした複数のサンプルを浸漬しないでください。
2
シェーキング・ウォーターバスを用いて、以下の操作により37℃にて洗浄を行います:
s 2 × SSCで、15分間、計 2 回
s 1 × SSCで、15分間、計 2 回
3
1 本鎖 RNAプローブ
(未反応)を全て消化するため、20μg / ml のRNase Aを含むNTEバッファー
(500 mM NaCl、10 mM Tris、1 mM EDTA、pH 8.0)中でスライドを37℃、30分間インキュベート
します。
注意:RNaseの取り扱いには十分ご注意ください。この酵素は極めて安定性が高く、不活性化が困難
です。プローブの調製やプレハイブリダイゼーションの操作を行う可能性のある装置やガラス器具へ
のコンタミネーションを防止してください。RNaseを含む溶液には、他のステップで使用するものと
は別のガラス器具を使用してください。
4
シェーキング・ウォーターバスを用いて、切片を 0.1 × SSCで、37℃、 30分間、計 2 回洗浄します。
ノート:もしこの操作方法の後でも高いバックグラウンドや非特異的なシグナルがみられる場合に
は、ハイブリダイゼーション後の洗浄を、50 %フォルムアミドを含む 2 × SSC中で52℃にて行っみて
ください。
155
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
免疫検出
ノート:この検出操作には、DIG核酸検出キット
(DIG Nucleic Acid Detection Kit)の試薬が使用さ
れています。これに代わる検出方法として、銀増
感を用いたイムノゴールド法(Komminoth et al.
1992; Komminoth et al., 1995)があり、これは酵素
的なプローブ検出を行ないません。またその他の
検出方法については本マニュアルの Chapter 5 を
参照ください。
ステップ
操 作
1
シェカーを用いて、切片をバッファー 1[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl]で10分間、計 2
回洗浄します。
2
ブロッキング溶液[0.1% Triton-X-100および 2%正常ヒツジ血清(Sigma)を含むバッファー 1]を切片
にアプライし、30分間インキュベートします。
3
ブロッキング溶液を捨て、0.1% Triton-X-100、1%正常ヒツジ血清、および適当な濃度に希釈したア
ルカリホスファターゼ標識ヒツジ抗DIG抗体
(Fabフラグメント)を含むバッファー1を切片にアプライ
し、スライドをモノテストチャンバー内で 2 時間インキュベートします。
ノート:検出を至適化するため、(同一サンプルからの)複数の切片に対して異なる抗体希釈率( 1:
100、1:500および 1:1000)でインキュベートします。
5
4
シェカーを用いて、切片をバッファー 1で10分間、計 2 回洗浄します。
5
バッファー 2[100 mM Tris-HCl(pH 9.5)、100 mM NaCl、50 mM MgCl2]で、切片を10分間インキュ
ベートします。
6
以下の組成の発色溶液を調製します:
s10 ml のバッファー 2
s45μl のニトロブルーテトラゾリウム
(NBT)
溶液
(70%ジメチルフォルムアミド中に75 mg
/ mlのNBTを含む)
s 35μl の5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸(BCIPまたはX-リン酸)溶液(100%ジメ
チルフォルムアミド中に50 mg / ml の X-リン酸を含む)
s 1 mM(2.4 mg / 10 ml)レバミゾール(levamisole)
(Sigma)
ノート:簡便性のため、再蒸留水でレバミゾールの 1 Mストック溶液を調製し(4℃保存
で数週間安定)、このストック溶液10μl を10 ml の発色溶液に加えます。内存性ホス
ファターゼ活性が高い場合、発色溶液中のレバミゾール濃度を 5 mM(10 ml 発色溶液
あたり50μl の 1 M ストック溶液)まで上げます。
ノート:NBT / BCIPは青色の沈殿物を生じます。他の発色が望ましい場合は、アルカリホスファター
ゼの異なる基質を使用してください。例えば、Fast Red(赤色沈殿)あるいは INT/BCIP(茶色沈殿)な
どが使用されます。
7
各切片あたり約200μl の発色溶液をアプライし、スライドをモイストチャンバー内で遮光して 2 ∼
24時間インキュベートします。
8
最適な発色が得られたら、スライドをバッファー 3[10 mM Tris-HCl(pH 8.0)、1 mM EDTA]中でイ
ンキュベートして発色反応を停止します。
9
スライドを手短に蒸留水中に浸漬します。
10
切片のカウンター染色を行います。0.02% Fast Green FCFまたは0.1% NaClear Fast Red(Aldrich
Chemical Carp. Milwaukee, WI, USA)を含む水溶液中で切片を 1 ∼ 2 分間インキュベーションします。
11
切片を流水で10分間、計 2 回洗浄します。
12
水溶性封入剤(Immu-Mount, Catalog Nr. 99900402, Shandonなど)を用いて切片を封入します。
注意:キシレンをベースとする封入剤は使用しないでください。それは発色沈殿の結晶が形成される
ためです。
156
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IIIB. DIGラベルされたオリゴヌクレオチドプローブを用いたmRNA検出のための
ISHプロトコール
プローブのラベリング
ステップ
操 作
1
本マニュアルの Chapter 4 のプロトコールに従い、DIGオリゴヌクレオチドテーリングキット, 2nd
Generation(DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation)
を用いたテイルラベリングにより、100
pmol のオリゴヌクレオチドプローブ(20∼30 mer)を調製します。
2
DIG Application Manual for Filter Hybridizationまたは本マニュアルのChapter 4 に従って、ラベルされ
たプローブを精製します。
3
本マニュアルのChapter 4 で解説した直接ブロッティング(direct blotting)の操作に従い、ラベルされ
たプローブの収量を検定します。
4
ラベルされたプローブを分注し、−20℃にて保存します。
ノート:プローブは1年間まで安定です。
ノート: In situ ハイブリダイゼーションの感度を
上げるために、ターゲットRNAの異なる領域に相補
的な数種類のプローブをラベルし、それらを以下の
ハイブリダイゼーションステップで使用します。
5
プレハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
操作 IIIA(RNAプローブ用)
のプレハイブリダイゼーションのセクションのステップ 1 ∼ 7 に従います。
2
各切片あたり40μl のプレハイブリダイゼーションバッファー
(以下の in situ ハイブリダイゼーションで
用いるハイブリダイゼーションバッファーと同じ組成。ただしラベルしたプローブは含まない)をスラ
イドにアプライします。
3
各切片を24 × 30 mm カバースリップで覆い、スライドをモイストチャンバー内で37℃、2 時間イ
ンキュベートします。
4
スライドを 2 × SSC 中で 5 分間浸漬し、カバースリップを取り除きます。
157
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
In situ ハイブリダイゼーション
ノート:In situ ハイブリダイゼーションの感度を
上げるため、ターゲットRNAの異なる領域に相補
的な数種類のオリゴヌクレオチドプローブを混合
したものを使用します。
ステップ
操 作
1
以下の組成を含むハイブリダイゼーションバッファーを調製します:
s2 × SSC
s 1 × Denhardt's溶液[0.02% Ficoll、0.02% polyvinylpyrrolidone、0.2 mg / ml RNase
フリーウシ血清アルブミン]
s 10% 硫酸デキストラン
s 50 mM リン酸バッファー(pH 7.0)
s 50 mM DTT
s 250μg / ml 酵母tRNA
s 5μg / ml ポリデオキシアデニル酸
s 100μg / ml ポリアデニル酸
s最大 50 pM / ml の濃度のRandomer Oligonucleotide Hybridization Probe(NEN)
s 500μg / ml 変性および破砕したサケ精子DNA
注意:サケ精子DNAはハイブリダイゼーションの直前に変性し、ハイブリダイゼーショ
ンバッファーに加えます。
s 37℃にてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件となるための、脱イオン化
フォルムアミド(%dF、以下の式により計算される)
= Tm(オリゴヌクレオチドプローブ)−10℃(Long et al., 1992)
注意:%dFがハイブリダイゼーションバッファー全容量の47 %越えないようにしてく
ださい。dFが47%未満である場合、再蒸留水を加えて、dFと再蒸留水を合わせた容量
が全容量の47%となるように調整します。
ノート:各オリゴヌクレオチドプローブに対するハイブリダイゼーションバッファー中のフォルムア
ミド濃度(%dF)を、ページ下の計算式から計算してください。
例えば、この場合:
−7.9 = 16.6 log10[Na+]
(2 × SSCの場合)
%GC = オリゴヌクレオチドの%[G+C]塩基含有率
L = オリゴヌクレオチドの長さ(塩基数)
%ミスマッチ = %(ターゲットに相補的でない塩基の含有率)
47 = ハイブリダイゼーション温度 +10℃(37℃の場合)
ノート:ハイブリダイゼーションバッファー(脱イオン化フォルムアミド(dF)、再蒸留水、および
サケ精子DNAを含まない)は、−20℃にて数ヶ月間保存可能です。
2
スライド上の 2 × SSC(プレハイブリダイゼーションのステップ 4 )を捨て、各切片あたり10∼30 ng
のジゴキシゲニンラベルしたオリゴヌクレオチドプローブを含むハイブリダイゼーションバッファー
30μl をスライドにアプライします。
ノート:凍結切片または豊富に存在するmRNAを検出する場合、30μl(スライド)あたりのプローブ
濃度は 1 -∼ 5 ngが最適です。
3
24 × 30 mm 疎水プラスチック製カバースリップ(Gel Bond Film, FMC BioProducts, Rockland, ME,
USAなど)でサンプルを覆います。
4
モイストチャンバー内で37℃にてオーバーナイトでインキュベートします。
5
[(− 7.9)+ 81.5 + 0.41(% GC)− 675/L− % mismatch−(47)]
% dF = 0.65
この場合、
− 7.9 = 16.6 log10[Na+]
(2 × SSC用)
%GC = オリゴヌクレオチドの %[G + C]塩基含有率
L = オリゴヌクレオチドの長さ(塩基数)
%ミスマッチ = %(ターゲットのシーケンスに相補的でない塩基の含有率)
47 = ハイブリダイゼーション温度 +10℃(37℃の場合)
158
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
ポスト・ハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
スライドを 2 × SSC中に 5 ∼ 10分間浸漬し、切片からカバースリップを取り除きます。
2
シェーキング・ウォーターバスを用いて、以下の操作により37℃にて洗浄を行います。
s 2 × SSCで、15分間、計 2 回
s 1 × SSCで、15分間、計 2 回
s 0.25 × SSCで、15分間、計 2 回
免疫検出
操作 IIIA(RNAプローブ用)と同じ免疫検出プロト
コールを使用します。
In situ ハイブリダイゼーションのコントロール
検出シグナルの特異性を確かめるために、常に適
切なコントロール実験を含めることが必要です。
コントロールとしてはポジティブおよびネガティ
ブコントロールの他、擬陽性や擬陰性の結果を検
出するためのテクニカルコントロールを含めるこ
とが必要です(Herrington and McGee, 1992)。
5
ポジティブコントロール
ステップ
操 作
1
ポジティブサンプル:目的とするmRNAを発現していることが分かっている組織または細胞株
2
組織のmRNAおよび操作で用いる試薬の品質を試験するためのテクニカルコントロール:ラベルされ
たpoly[dT]プローブ(オリゴヌクレオチドプローブを用いたin situ ハイブリダイゼーションのみ); 豊
富に存在するハウスキーピング遺伝子(α-チューブリンなど)に相補的な、ラベルしたRNAまたはオ
リゴヌクレオチドプローブ(組織のmRNAおよび操作で用いる試薬の品質をテストするもので、必ず
陽性結果が得られる)。
ネガティブコントロール
ステップ
操 作
1
ネガティブサンプル:目的のmRNAを発現していないことが分かっている組織または細胞株
2
テクニカルコントロール:
sターゲット:In situ ハイブリダイゼーションに先立ってmRNAをRNaseで消化したもの(必ず陰性
結果が得られるもの)。
sハイブリダイゼーション:
−センスプローブとのハイブリダイゼーション
−目的外のプローブを用いたハイブリダイゼーション(ウイルスシーケンス用プローブなど)
−超剰量のラベルされていないアンチセンスプローブ存在下でのハイブリダイゼーション
(全て陰性
結果が得られる)
s検出:
−プローブを含まないハイブリダイゼーション
−抗DIG抗体反応を省く(いずれも陰性結果が得られる)
159
染色体、細胞、および細胞切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
結 果
図 1:35Sおよびジゴキシゲニンラベ
ルしたcRNAプローブを用いた、ラッ
ト背側(dorsolateral)前立腺のクリ
オスタット切片に対する精嚢分泌タ
ンパク II(SVS II)mRNA検出の比較
背側の丸くなった部分
(ローブ;lobe)
の小葉において、RI(パネル a)
およ
びノン RI(パネル b)
を用いた in situ
ハイブリダイゼーション操作でも、同
等のシグナル強度が得られました。
また、インターナルネガティブコン
トロールであるcoagulating glands
(パネル b の矢印)
には、シグナルが
みられませんでした。
5
図 2:ジゴキシゲニンラベルしたア
ンチセンス RNA プローブを用いた、
ラット前立腺 coagulating glands に
対する SVS II mRNA の検出
パネル a:膨大腺の上皮細胞に強いシ
グナルがみられますが、隣接するcoagulating glandsの管上皮
(矢印)
では
シグナルはみられません。
パネル b:高倍率で検鏡した時、ハイ
ブリダイゼーションシグナルが腺上皮
細胞の細胞質内に限局していることが
わかります
(クリオスタット切片)
。
160
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
図 3:ジゴキシゲニンラベルしたアンチセンス・オリゴヌ
クレオチドプローブを用いた、ラット前立腺contiguous
glandsに対するSVS II mRNA の検出
SVS II RNAプローブに比べて、ハイブリダイゼーション
のシグナル強度が若干弱くなっています(図 2)。
図 4:ジゴキシゲニンラベルしたアンチセンスRNAプ
ローブを用いた、副甲状腺のフォルムアルデヒド固定パ
ラフィン包埋組織に対する副甲状腺ホルモン(P T H )
mRNAの検出
パネル a:正常副甲状腺組織と比べて、腺腫様病変部(右
上部分)の細胞でのシグナルが弱くなっています。
パネル b:高倍率で検鏡した時、細胞質内のみに限局した
ハイブリダイゼーションシグナルが明瞭に観察されます。
5
図 5:ジゴキシゲニンラベルしたアンチセンスRNAプ
ローブとFast Red 発色基質を用いた、主細胞(chief
cells)
肥大を伴う副甲状腺のフォルマリン固定パラフィン
包埋組織での PTH の mRNAの検出
パネル a:PTH の mRNA は、赤色の発色沈殿として検出
されます。
パネル b:コントロールとしてPTHセンスプローブを用
いた場合、弱いシグナルしか検出されません。
161
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
図 6:ジゴキシゲニンラベルしたオリゴヌクレオチ
ドプローブと金コロイド標識抗体 / 銀増感法を用い
た、腸の神経および内分泌系カルシノーマのフォル
ムアルデヒド固定パラフィン包埋組織でのシナプト
フィジンmRNAの検出
パネル a:アンチセンスプローブが用いられ、腫
瘍細胞のいたるところに強いハイブリダイゼー
ションのシグナル(銀粒子の沈殿がみられる部分)
がみられます。
パネル b:コントロールとして適切なセンスプ
ローブが用いられ、パネルaに比べるとかなり弱い
シグナルがみられます。
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
5
試薬名
組成または性状
Cat. No.
DIG RNA
Labeling Kit
(SP6/T7)
SP6およびT7 RNAポリメラーゼを用いたin vitroトランスクリプ
ションにより、ジゴキシゲニン-UTPでRNAをラベルするための
キット。
1 175 025
1キット
(2 × 10回
ラベリング反応)
3 353 583
1 キット
(25テーリング反応)
DIG Oligonucleotide ジゴキシゲニン-dUTPでオリゴヌクレオチドをテイリングするた
Tailing Kit, 2nd
めのキット。
Generation
DIG Nucleic Acid
Detection Kit
酵素免疫アッセイによりジゴキシゲニンラベルされた核酸を検出 1 175 041
するためのキット。検出試薬として、特異性の高い抗AP標識DIG抗体と発色基質NBTとBCIPを用います。
Triton X-100
粘性のある液体
Proteinase K*
溶液
Pepsin
1 キット
789 704
100 ml
1 413 783
1 373 196
1 373 200
1.25 ml
5 ml
25 ml
凍結乾燥
108 057
1g
BSA
高品質、凍結乾燥
238 031
238 040
1g
10 g
DNA
魚精子由来
223 646
1g
DTT
純度:>97%
197 777
708 984
1 583 786
708 992
709 000
2g
10 g
25 g
50 g
100 g
Tris
粉末
708 968
708 976
1 814 273
500 g
1 kg
5 kg
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
162
包装単位
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
試薬名
組成または性状
Cat. No.
包装単位
RNase A
ウシ膵臓由来、乾燥粉末
109 142
109 169
25 mg
100 mg
tRNA
パン酵母由来、凍結乾燥
109 495
109 509
100 mg
500 mg
Poly [A]
ポリアデニル酸
108 626
100 mg
Poly [dA]
ポリデオキシアデニル酸
223 581
5 A260ユニット
(1 A260ユニット
= 40μg)
* Roche Diagnostics GmbHが所有するEP 特許0324474により保護されています。
** Institute Pasteurによりライセンスが承認されています。
*** Roche Diagnostics GmbHが所有するEP 特許0324474および合衆国特許5,344,757により保護されています。
謝 辞
Ph U. Heitz と J. Rothからのサポート、 A. A. Long、
H. J. Wolfe、S. P. Naber W. Membrino からの技術
的なアドバイス、M. Machado、X. Matias-Guiu、
F. B. Merck、I. Leav、 P. Saremaslani からの技術
的なサポート、そして N. WeyとH. Nef からの写真
撮影に対して、感謝の意を表します。本プロジェ
クトによりこのプロトコールを確立しましたが、
‥
Julius Mu
ller-Grocholski Cancer Research Founda‥
tion, Zu rich Switzerland からの協賛を受けました。
5
リファレンス
Herrington, C. S.; McGee, J. O. (1992) Principles and basic
methodology of DNA/RNA detection by in situ hybridization. In: Herrington, C. S.; McGee, J. O. (Eds.) Diagnostic
molecular pathology. A practical approach. New York: IRL
Press, Vol. 1, pp. 69-102.
Komminoth, P. (1992) Digoxigenin as an alternative probe
labeling for in situ hybridization. Diagn. Mol. Pathol. 1, 142150.
Komminoth, P.; Merk, F. B.; Leav, I.; Wolfe, H. J.; Roth, J.
(1992) Comparison of 35S- and digoxigenin-labeled RNA
and oligonucleotide probes for in situ hybridization. Expression of mRNA of the seminal vesicle secretion protein II
and androgen receptor genes in the rat prostate. Histochemistry 98, 217-228.
Sambrook, J.; Fritsch, E.; Maniatis, T. (1989) Molecular
Cloning: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor, NY:
Cold Spring Harbor Laboratory Press.
Valentino, K. L.; Eberwine, J. H.; Barchas, J. D. (1987) in situ
Hybridization: Applications To Neurobiology. Oxford, England: Oxford University Press.
Young, I. D.; Ailles, L.; Deugau, K.; Kisilevsky, R. (1991)
Transcription of cRNA for in situ hybridization from Polymerase Chain Reaction-amplified DNA. Lab. Invest. 64,
709-712.
Komminoth, P.; Roth, J.; Saremaslani, P.; Schrödel, S., Heitz,
P. U. (1995) Overlapping expression of immunohistochemical markers and synaptophysin mRNA in pheochromocytomas and adrenocortical carcinomas. Implications for the
differential diagnosis of adrenal gland tumors. Lab. Invest.
72, 424-431.
Long, A. A.; Mueller, J.; Andre-Schwartz, J.; Barrett, K.;
Schwartz, R., Wolfe, H. J. (1992) High-specificity in situ hybridization: Methods and application. Diagn. Mol. Pathol. 1,
45-57.
Naber, S.; Smith, L.; Wolfe, H. J. (1992) Role of the frozen
tissue bank in molecular pathology. Diagn. Mol. Pathol. 1,
73-79.
163
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
DIGラベルされたRNAプローブを用いた中枢神経系のパラフィン包埋
試料中におけるmRNAの検出
H. Breitschopf and G. Suchanek, Research Unit for Experimental Neuropathology, Austrian Academyof
Sciences, Vienna, Austria.
以下のプロトコールは、中枢神経系のパラフィン
包埋標本中のmRNAを検出するために開発された
ものです。また、このプロトコールにより、タン
パクとmRNAの二重染色も可能です。この方法は
発現レベルが非常に低いmRNAの検出でも十分な
感度を有します(Breitschopf et al., 1992)。
I.
プローブの調製
ステップ
1
標準的な方法でプラスミドを調製します(Sambrook et al., 1989)。
2
プラスミドから、ジゴキシゲニン
(DIG)
を用いたRNAプローブのラベリングを行います。ラベル方法
については、本マニュアルのチャプター4の方法またはDIG RNAラベリングキット
(DIG RNA Labeling
Kit)の使用説明書を参照してください。
3
ラベリング後のミックスチャーをRIラベルRNA精製用のQuick Spinカラム(Sephadex G-50)を通し
て精製し、取り込まれなかったヌクレオチドを除去します。
注意:このカラム精製のステップは、バックグラウンドを防止するために有効です。
4
本マニュアルのChapter 4 の方法に従い、ドットブロットを用いてDIGラベルされたプローブの収量
を検定します。
5
164
操 作
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
II. 組織標本の作製
ステップ
操 作
1
以下に示す標準的な方法によりサンプルを固定します:
s灌流固定したサンプル
注意:灌流固定したサンプルを使用する前に、4%パラフォルムアルデヒドを含む
100 mMリン酸バッファー中で室温にて 3 ∼ 4 時間浸漬し、追加の固定処理を行い
ます。
ノート:4%フォルムアルデヒドを用いて固定されたサンプルは、この操作方法にお
いて最も良好な結果がもたらされます。
s通常の方法で固定された剖検サンプル
s2.5%グルタールアルデヒドで固定されたサンプル
2
固定後、サンプルをリン酸バッファー(PBS)で洗浄します。
3
固定されたサンプルをパラフィン包埋します。
4
2%濃度の3-アミノプロピルトリエトキシ-シラン
(Sigma)
としたアセトン溶液中でスライドを
コートし、風乾させます。
注意:ステップ 4 は、RNaseフリーの条件下で行ってください。
5
ディスポーザブルのナイフを用いて固定されたサンプルから 4μm 厚の切片を作製し、コート
済みのスライド上にのせます。
注意:ステップ 5 は、RNaseフリーの条件下で行ってください。
6
切片を55℃にてオーバーナイトで乾燥させます。
7
サンプルスライドを、使用するまで室温で保存します。
5
165
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
III. 切片の前処理
前処理とハイブリダイゼーションのステップは、
RNaseフリーの条件下で行ってください。
このステップで使用する全ての溶液およびバッ
ファーは、DEPC処理水を用いて調製します
(Sambrook et al., 1989)
。また、全てのガラス器具を180℃
にて4時間ベークします。さらに、ディスポーザブ
ルのプラスチック器具はRNaseフリーであること
を確認してください。
ステップ
1
キシレン
(オーバーナイトが好ましい)
とエタノール溶液に通して、スライドを完全に脱パラフィンさ
せます。
2
以下の操作の間、サンプル中のmRNAを保持するため、切片を 4%パラフォルムアルデヒド(100 mM
リン酸バッファー中)で20分間、再び固定します。
3
切片をTBSバッファー[50 mM Tris-HCl(pH 7.5); 150 mM NaCl]で 3 ∼ 5 回すすぎます。
4
切片を200 mM HClで10分間処理し、タンパクを変性させます。
5
切片をTBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
6
非特異的なバックグラウンドを減らすため(Hayashi et al., 1978)、切片を新しく調製した0.5%無水
酢酸を含む100 mM Tris(pH 8.0)の溶液で10分間インキュベートします。インキュベーション中は
マグネティック・スターラーで撹拌します。
7
切片をTBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
8
切片をプロティナーゼ K処理します。プロティナーゼ K溶液(2 mM CaCl2 を含むTBS中に10∼500
μg / ml)
で37℃、20分間インキュベートします。プロティナーゼ K 濃度は固定の程度に依存します。
一般的に、パラフォルムアルデヒド固定組織には20μg / ml のプロティナーゼ K濃度から実験を始め
ます。グルタルアルデヒド固定または過固定された組織には、パラフォルムアルデヒド固定組織より
もかなり高めの濃度となります。
注意:それぞれの固定法について、最適なプロティナーゼ K 濃度を実験的に決定してください。
前固定と適切なプロティナーゼ K 濃度とのバランスが、この操作全般を通じて最も重要なステップ
の 1つとなります。プロティナーゼ K 濃度が低すぎたり、あるいは高すぎたりすると、擬陰性の結果
となる場合があります
(以下の「結果」のセクションの図 3 を参照ください)
。経験上、固定不十分による
自己溶解よりも過固定の方が、多くの場合問題となります。30時間の自己溶解後であっても、mRNA
の検出は可能でした(以下の「結果」のセクションの図 4 を参照ください)。しかし、過固定されたサン
プルでは、プロティナーゼ K 濃度をかなり高くしても(500 mg / mlまで)、必ずしも mRNA の検出を
成功させることはできませんでした。
9
切片をTBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
10
切片をTBS(pH 7.5)で 4℃、 5 分間インキュベートし、プロティナーゼ K消化を停止します。
注意:プロテアーゼ消化後にパラフォルムアルデヒドによる切片の後固定を行なわないでくださ
い。それはシグナル強度が減少するためです。
11
エタノール系列(エタノール濃度を上げる系列)に通して切片を脱水します。
12
切片をクロロフォルムで、手短にすすぎます。
ノート:必要に応じて、防塵かつ RNaseフリー条件下で数日間保存することが可能です。
5
166
操 作
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IV. ハイブリダイゼーション
ハイブリダイゼーションのステップは、RNaseフ
リーの条件下で行ってください。このステップで
使用する全ての溶液およびバッファーは、DEPC処
理水を用いて調製します
(Sambrook et al., 1989)
。
また、全てのガラス器具を180℃にて4時間ベークし
ます。さらに、ディスポーザブルのプラスチック器
具はRNaseフリーであることを確認してください。
ステップ
操 作
1
切片をモイストチャンバー内に静置し、55℃、30分間インキュベートします。
2
以下の組成を混合してハイブリダイゼーションバッファーを調製し、ヴォルテックスを用いてよく混
合させます:
s 2 × SSC(Sambrook et al., 1989)
s 10% デキストラン硫酸
s 0.01% 破砕したサケ精子DNA(Sambrook et al., 1989)
s 0.02% SDS
s 50% フォルムアミド
注意:デキストラン硫酸の濃度は重要です。デキストラン硫酸濃度が低いと感度が低くなります。
また、デキストラン硫酸濃度が高すぎるとハイブリダイゼーションバッファーに高い粘性が生じます。
従って、プローブがハイブリダイゼーションバッファー中で不均一に拡散することで生じるシグナル
の不均一性を防ぐため、バッファーを常によくヴォルテックスで撹拌してください。
3
ラベルしたアンチセンスRNAプローブを、ハイブリダイゼーションバッファー中で適当な濃度に希釈
します。この希釈したプローブ溶液の、ラベルしたプローブとハイブリダイゼーションバッファーの
比率は、1:4 となります。
ノート:必要なプローブ量はプローブのラベリングの程度に依存します(上記の操作 I、ステップ 4 に
て解説)。一般的に、ドットブロットでの最適な検出反応で示された、最も低いプローブ濃度を用い
てください。
実験例:プローブの希釈系列を作成して行ったドットブロットにおいて、もし1:160希釈が 1:320
希釈と比べて明らかに強いシグナルを示した場合、最初のハイブリダイゼーション実験では、1:200お
よび 1:300のプローブ希釈率のそれぞれで実験を行ってください。
4
希釈したアンチセンスプローブ溶液を、各切片あたり10μl / cm2 の割合でアプライします。カバーガ
ラスで覆います。
ノート:経験上、プレハイブリダイゼーション(ハイブリダイゼーションバッファーのみを用いる)を
行っても結果の改善はみられませんでした。
5
コントロールとしてステップ 3 と 4 に従ってラベルしたセンスRNAプローブを用いた切片を用意します。
注意:センスプローブを用いたコントロールハイブリダイゼーションは、反応におけるプローブの特
異性を立証するために必要です。しかし、センスプローブを用いたハイブリダイゼーションにおいて
予想外のシグナルやバックグラウンドが生じる場合もあります。
6
スライドを95℃のホットプレート上に 4 分間静置します。
ノート:このステップにより、RNA-RNAハイブリッドのシグナルが増強されます。
7
スライドをモイストチャンバー内で55℃∼75℃、4 ∼ 6 時間インキュベートします。
ノート:必要に応じて、75℃までハイブリダイゼーション温度を上げることにより、ハイブリダイ
ゼーションの特異性を高めることが可能です。温度を上げることにより、非常にホモロジーの高い
タンパクからの mRNAを識別できることもあります(Taylor et al., 1994)。
5
167
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
V. 洗浄およびmRNAの検出
ノート:ストリンジェンシー洗浄は、非特異的な
プローブの結合を除去するための方法として、し
ばしば述べられます。しかし、ディフューズな
バックグラウンド発色の除去に効果はあるもの
の、ハイブリダイゼーションの特異性を著しく向
上するものではありません。
ステップ
5
168
操 作
1
スライドを 2 × SSC中にてオーバーナイトでインキュベートします。
ノート:このインキュベーションの間に、カバースガラスがはがれて浮き上がります。
2
スライドを以下の操作により洗浄します:
s50%脱イオン化フォルムアミドを含む 1 × SSCで、55℃にて20分間、計 3 回
s1 × SSCで、15分間、計 2 回
3
切片をTBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
4
スライドをブロッキング混合液
(10%ウシ胎児血清を含むブロッキング試薬)
で15分間インキュベート
します。
5
スライドをアルカリホスファターゼ標識抗DIG抗体
[
(上記ステップ 4 の)
ブロッキング混合液で500倍
希釈]で、60分間インキュベートします。
6
切片をTBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
7
NBT/BCIP発色試薬を調製します。
8
冷蔵庫内に入れたコップリンジャー内で、十分な発色が得られるまで切片を発色試薬でインキュベート
します。
ノート:インキュベーションは最大120時間まで延長することが可能です。この場合、発色試薬が沈
殿や変色するごとに、新しい試薬と交換します。
9
スライドを流水で数回すすいで、発色反応を停止します。
10
最後に、スライドを蒸留水ですすぎます。
11
水溶性封入剤でスライドを封入します。
ノート:オプションとして、スライドをカウンター染色したり、スライド上のタンパクを可視化する
ためのイムノサイトケミストリー(以下の操作 VI を参照)を行うことも可能です。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IV. イムノサイトケミストリーによるタンパクの検出
ノート:本プロトコールでは、3 重A P A A P
(alkaline phosphatase anti-alkaline phosphatase)反
応を利用して、同一スライド上でmRNAと共にタ
ンパクを可視化する方法について解説されたもの
です
(Vass et al., 1989)
。この方法を用いて2 重染色
を行った例として、
「結果」
のセクションの図 1を参
照ください。
ステップ
操 作
1
10%ウシ胎児血清を含むTBS(TBS-FCS)で適当な濃度に希釈された1 次抗体
(ポリクローナルまたは
マウスモノクローナル抗体)
を用いて、スライドを 4℃にてオーバーナイトでインキュベートします。
実験例:図 1 のproteolipid proteinに対するポリクローナル抗体は1000倍希釈されています。
2
スライドをTBSで室温にて3 ∼ 5 回すすぎます。
ノート:ステップ 2 の洗浄ステップおよび操作IVの以下のインキュベーションと洗浄ステップは室温
で行ないます。
3
ステップ 1で使用した 1 次抗体の種類に応じて、以下のいずれかの操作を行います:
s 1 次抗体がウサギ由来ポリクローナルの場合、TBS-FCSで 100 倍希釈したマウス由来抗ウ
サギ血清
(Dakkopatts)
でスライドを60分間インキュベーションし、続いて TBSでスライド
を室温にて3 ∼ 5 回すすぎます。ステップ 4 へ進みます。
s 1 次抗体がマウス由来モノクローナル抗体の場合、直接、ステップ 4 へ進みます。
4
抗マウス血清[ウサギ由来(Dakkopatts)、TBS-FCSで 100倍希釈したもの]でスライドを60分間イン
キュベートし、続いてTBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
5
APAAP複合体(マウス)
(TBS-FCSで100倍希釈したもの)でスライドを60分間インキュベートし、続い
て TBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
6
抗マウス血清[ウサギ由来(Dakkopatts)、TBS-FCSで 100倍希釈したもの]でスライドを30分間イン
キュベートし、続いて TBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
7
APAAP複合体(マウス)
(TBS-FCSで 100倍希釈したもの)でスライドを30分間インキュベートし、続
いて TBSで 3 ∼ 5 回すすぎます。
8
ステップ 6 と 7 の操作を繰り返します。
ノート:APAAPのステップを繰り返すことにより、シグナルが増強されます。
9
APAAP基質を調製します。200 mgのナフトール-ASMX-リン酸、20 ml のジメチルフォルムアミド、
1 ml の 1 Mレバミゾール(いずれもSigma)を、980 ml のTris-HCl(pH 8.2)に溶解します。
10
50 mg のFast Red TR Saltを50 ml のAPAAP基質に溶解し、この溶液をフィルターろ過します。
11
室温に置いたコップリンジャー内にFast Red-APAAP基質溶液を入れスライドをインキュベートし、
発色を展開します。
5
ノート: APAAP複合体の代わり、PAP複合体に変更した場合には、以下のように操作を変更してく
ださい:
s全てのすすぎと希釈では、TBSの代わりにPBSを使用します。
s発色反応には、フィルターろ過したジアミノベンチジン試薬(0.01% H2O2 を含む100 ml
PBSで50 mg のジアミノベンチジンを溶解したもの)を使用します。
PAP複合体を用いた免疫染色の例として、以下の「結果」のセクションの図 2を参照ください。
169
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
結 果
a
b
図 1 :正常ラット脳におけるm R N A およびタンパク
(APAAP法)の 2 重染色 本文に解説される操作 NBT/BCIP 発色試薬を用いて、
proteolipid protein(PLP)のmRNA(黒 - 青色)を検出しま
した。proteolipid protein
(赤色)
は、1000倍希釈したウサ
ギポリクローナル抗体で検出し、APAAPとFast Red TR
Saltにより可視化されました。
5
図 2:正常ラット脳におけるmRNAおよびタンパク(PAP
法)の 2 重染色
実験操作は図 1と同様ですが、ただしPLP(茶色)
はPAPと
ジアミノベンチジン試薬を用いて可視化されました。
図 3:パラフォルムアルデヒドおよびグルタルアルデヒ
ドによる固定がmRNAに対するin situ ハイブリダイゼー
ションに及ぼす影響
異なる方法で固定されたラット脊髄切片からP L P の
mRNAを検出しました。パネル a:4%パラフォルムアル
デヒド固定した切片を、異なる濃度のプロティナーゼ K
処理を行いました。使用したプロティナーゼK濃度はパネ
ルの上から順に、0.002%、0.005%、0.02%、0.05%で
す。パネル b:2.5%グルタルアルデヒド固定した切片
を、パネル aと同様のプロティナーゼ K 濃度で処理しま
した。
170
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
図 4:自己溶解と過固定がmRNAに対するin sit ハイブリダイゼーションおよびイムノサイトケミストリー染色に及ぼ
す影響
死後に起こる顕著な自己溶解にもかかわらず、ヒト脳の剖検標本において良好なPLPのmRNAシグナルが認められま
す(パネル a)。しかし、保存および固定が入念になされた実験用組織(パネル b)では、in situ ハイブリダイゼーショ
ンとノサイトケミストリーのシグナルは、共により明瞭です。タンパク
(赤色)とmRNA(黒 - 青色)は図 1と同様の方法
で染色されました。
謝 辞
proteolipid protein(PLP)に対するウサギポリク
ローナル抗体は、Dr. S. Piddlesden, University
of Cardiff, UKの厚意により提供されたものです。
5
リファレンス
Breitschopf, H; Suchanek, G; Gould, R. M.; Colman, D. R.;
Lassmann, H. (1992) in situ hybridization with digoxigenin-labeled probes: Sensitive and reliable detection method
applied to myelinating rat brain. Acta Neuropathol. 84, 581587.
Taylor, V.; Miescher, G. C.; Pfarr, S.; Honegger, P.;
Breitschopf, H.; Lassmann, H.; Steck, A. J. (1994) Expression and developmental regulation of Ehk-1, a neuronal
Elk-like receptor tyrosine kinase in brain. Neuroscience 63,
163-178.
Hayashi, S; Gillam, I. C.; Delaney, A. D.; Tener, G. M. (1978)
Acetylation of chromosome squashes of Drosophila melanogaster decreases the background in autoradiographs
from hybridization with 125I-labeled RNA. J. Histochem.
Cytochem. 26, 677-679.
Vass, K.; Berger, M. L.; Nowak, T. S. Jr.; Welch, W. J.; Lassmann, H. (1989) Induction of stress protein HSP 70 in nerve
cells after status epilepticus in the rat. Neurosci. Lett. 100,
259-264.
Sambrook, J; Fritsch, E. F.; Maniatis, T. (1989) Molecular
cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed. Cold Spring Harbor,
N.Y.: Cold Spring Harbor Laboratory Press.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
Cat. No.
DIG RNA Labeling
Kit (SP6/T7)
SP6およびT7 RNAポリメラーゼを用いたin vitro
トランスクリプションにより、ジゴキシゲニン-UTP
でRNAをラベルするためのキット。
1 175 025
DNA
魚精子由来
Proteinase K*
包装単位
1 キット
(2 × 10回ラベリング反応)
223 676
1g
凍結乾燥
161 519
745 723
1 000 144
1 092 766
25 mg
100 mg
500 mg
1g
Tris
粉末
708 968
708 976
1 814 273
500 g
1 kg
5 kg
Blocking Reagent
粉末
1 096 176
50 g
Anti-Digoxigenin-AP ヒツジ由来Fabフラグメント
1 093 274
NBT/BCIP
1 681 451
ストック溶液
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
150U(200μl)
8 ml
171
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
DIGラベルされたプローブを用いたRNA-RNA in situ ハイブリダイ
ゼーション: アルカリホスファターゼとインドキシルニトロブルーテ
トラゾリウム塩との反応において、高分子量ポリビニルアルコールが
及ぼす作用
Marc DeBlock and Dirk Debrouwer, Plant Genetic Systems N.V., Gent, Belgium.
ノート:以下の論文は、Academic Pres(Academic
Press, Inc.による著作権1993)
およびHarcourt Brace
& Companyの許可を得て転載したもので、下記のオ
リジナル論文に基づいています: D e B l o c k , M . ,
Debrouwer, D. (1993) RNA-RNA in situ hybridization
using digoxigenin-labeled probes: the use of high molecular weight polyvinyl alcohol in the alkaline phosphatase
indoxyl-nitroblue tetrazolium. Analytical Biochemistry
216; 88-89.
インドキシル-ニトロブルーテトラゾリウム
(BCIPNBT)
反応は、比較的進行がゆっくりとしたもので
す。反応の間、中間産物(インドキシル)が溶媒中
に拡散していくため、ハイブリダイゼーション部
位 の 局 在 を 特 定 す る の が 困 難 に な る 他( V a n
Noorden and Jonges, 1987)、ハイブリダイゼー
ションシグナルが弱くなります。
5
172
本稿では、アルカリホスファターゼ標識抗ジゴキ
シゲニン
(DIG)
抗体を用いた RNA-RNA in situ ハイ
ブリダイゼーションのプロトコールに改変を加え
た方法を紹介します。また、高分子(40∼100 kD)
ポリビニルアルコールに(PVA)をBCIP-NBT検出
システムに加えることにより、アルカリホスファ
ターゼ反応を増強し中間産物の拡散を防ぎます。
その結果、バックグラウンドを増加させずに感度
を20倍増強させることができました。また、フォ
ルマザンの発色沈殿がより局在化することで、ハ
イブリダイゼーション部位がより正確に決定され
ます。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
I.
固定、脱水および包埋
Jackson(1992)
のプロトコールに従って、以下の変
更を加えながら、組織を固定、脱水、およびパラ
フィン包埋します:
ステップ
操 作
1
固定のステップでは、以下のいずれかの溶液を調製します:
s0.25%グルタルアルデヒドと 4%パラフォルムアルデヒド(直前に脱重合したもの)を含む
100 mM リン酸バッファー、pH 7
sフォルマリン-酢酸(50%エタノール:37%フォルムアルデヒドを含む10%フォルマリン;
5%酢酸)
2
ステップ 1 のいずれかの溶液を用いて、組織を室温にて 4 時間固定します。固定の間に以下の操作を
行います:
s(流水アスピレータを用いて)1 時間につき10分間、固定液を組織に減圧浸透させます。
s減圧浸透の度に、固定液を新しいものと交換します。
3
ステップ 2 で用いた固定液に応じて、固定組織を以下の方法で洗浄します:
sグルタルアルデヒド / パラフォルムアルデヒドを固定液とした場合、100 mMリン酸バッ
ファー、pH 7 を用いて固定組織を30分間、計 2 回洗浄します。
sフォルマリン-酢酸を固定液とした場合、50%エタノールを用いて固定組織を30分間、計 2 回
洗浄します。
4
以下のエタノール系列に通して、組織を脱水します:
s50%エタノール中で室温にて、90分間
(グルタルアルデヒド / パラフォルムアルデヒド固定)
または30分間(フォルマリン-酢酸固定)
s70%エタノール中で室温にて90分間
s85%エタノール中で 4℃にてオーバーナイト
s100%エタノール中で室温にて90分間、計 3 回
5
II. 切片の作製
ステップ
操 作
1
パラフィン包埋組織を10μm 厚にスライスします。
2
Vectabond(Vector Laboratories, Burlingame, CA, USA)
でコートしたスライド上に切片をのせ、75℃、
1 時間インキュベートします。
III. プレハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
更に発表された方法(Jackson, 1992)に従って、切片を脱パラフィンし水和させます。
2
プロティナーゼ K 溶液(100 mM Tris, pH 7.5、50 mM EDTA、2μg / mlプロティナーゼK)を用いて、
切片を37℃、30分間インキュベートします。
3
プロティナーゼ K 処理の後、スライドをリン酸バッファー(PBS)で 2 回洗浄します。
4
更に発表された方法(Jackson, 1991)に従って、上昇エタノール系列に通して切片を脱水します。
173
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IV.ハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
本マニュアルの Chapter 4 で解説した操作に従い、プローブRNAをDIG-UTPでラベルします。
2
以下の操作で、プローブのサイズを約 200塩基にします:
sマイクロ遠心チューブ内に 50μl のラベルしたプローブRNAを入れ、ここに30μl の 200 mM
Na2CO3 と20μl の 200 mM NaHCO3を加えます。
sプローブを、60℃にて t 分間加水分解します。
t =(L0 - Lf)(K・L
/
0 - L f)
L0 = プローブRNAの初期サイズ(kb)
Lf = プローブRNAの最終サイズ(kb)
(ここでは、Lf = 0.2 kb)
K = 反応定数(ここでは、K = 0.11 kb / 分)
t = 加水分解の時間(分)
3
加水分解後、以下の操作でプローブRNAを精製します:
s加水分解したプローブ溶液に、以下の組成を加えます:
s 5μl の10%酢酸
s 11μl の 3 M 酢酸ナトリウム(pH 6.0)
s 1μl の10 mg / ml tRNAストック
s 1.2μl の1 M MgCl2
s 300μl の冷却エタノール(およそ 2.5倍量)
s─20℃にて 4 ∼16時間インキュベートします。
sマイクロ遠心器を用いて4℃、15分間遠心し、RNAペレットを沈殿させます。
s上清を捨て、RNAペレットを吸引デシケーター内で乾燥させます。
s乾燥させたプローブRNAをDEPC処理水で10∼50μg / ml 濃度に懸濁します。
5
4
以下の組成を含むハイブリダイゼーションミックスチャーを調製します:
s 50%脱イオン化フォルムアミド
s2.25 × SSPE(300 mM NaCl、20 mM NaH2PO4、2 mM EDTA;pH 7.4)
s 10%硫酸デキストラン
s 2.5 × Denhardt's 溶液
s 100μg / ml 破砕および変性したニシン精子DNA
s 100μg / ml tRNA
s 5 mM DTT
s 40 ユニット / ml RNaseインヒビター
s 0.2 ∼1.0μg / ml 加水分解および変性したプローブ(200塩基の長さ)
5
各切片に 250 ∼ 500μl のハイブリダイゼーションミックスチャー(容量は切片のサイズに応じる)を
アプライし、モイストチャンバー内で 42℃にてオーバーナイトでインキュベーションします。
ノート: このハイブリダイゼーションのインキュベーションでは、カバースリップを使用しません。
6
ハイブリダイゼーションの後、スライドを以下の操作で洗浄します:
s 3 × SSCで、室温、 5 分間
ノート:1 × SSCの組成は、150 mM NaCl、15 mMクエン酸ナトリウム;pH 7です。
sNTE(500 mM NaCl、10 mM Tris-HCl、1 mM EDTA;pH7.5)で、室温にて 5 分間
7
ハイブリダイズしなかった 1 本鎖 RNAプローブを除去するため、スライドをモイストチャンバー内に
設置し、各切片に 50μg / ml のRNase Aを含む NTEバッファー 500μl をアプライします。37℃、30 分
間インキュベートします。
8
RNase処理の後、NTEバッファーでスライドを室温にて 5 分間、計 3 回洗浄します。
9
非特異的にハイブリダイズしたプローブを除去するため、スライドを以下の操作で洗浄します:
s2 × SSCで、室温にて30分間
s0.1 × SSCで、57、 1 時間
▼
174
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
V. DIGラベルしたハイブリッドの検出
ステップ
操 作
1
スライドを、まずブロッキング溶液でインキュベートし、続いて 1.25 ユニット / ml のアルカリホス
ファターゼ標識抗DIG抗体Fabフラグメントを含むブロッキング溶液でインキュベートします。
このステップは、DIG核酸検出キット
(DIG Nucleic Acid Detection Kit)
の使用説明書にある操作に従っ
ています。
2
抗体とのインキュベーションの後、スライドを洗浄して未反応の抗体を取り除きます。このステッ
プは、弊社のDIG Application Manual for Filter Hybridizationにある操作に従っています。
3
以下の操作で、BCIP-NBT-PVA発色展開溶液を調製します。
sTris-NaCl-PVAストック溶液を調製します。100 mM NaClを含む100 mM Tris-HCl(pH 9)
でポリビニルアルコール
[PVA、40 kDまたは70∼100 kDのいずれか
(Sigma)
]を90℃にて
溶解します。
sTris-NaCl-PVAストック溶液を室温にまで冷まします。
sTris-NaCl-PVAストック溶液にMgCl2、BCIPおよびNBTを加え、最終的な発色基質溶液を作
製します。この組成は以下の通りです:5 mM MgCl2、0.2 mM 5-ブロモ-4-クロロ-3-インド
リルリン酸(BCIP)、0.2 mM ニトロブルーテトラゾリウム塩(NBT)
4
ステップ 2 の洗浄の後、以下の操作でシングルの可視化を行います:
s 8 枚のスライドをのせることのできる染色用ディッシュに BCIP-NBT-PVA 発色基質溶液
30 ml を加え、スライドをその中に静置します。
sスライドを発色基質溶液中で30℃、2 ∼16時間インキュベートします。
s発色反応の進み具合を適宜観察します。
5
各スライドでの発色が十分得られたら、スライドを蒸留水で 5 分間、計 3 回洗浄して発色反応を停止
します。
6
スライドを以下のエタノール系列に通して切片を脱水します。エタノールに浸漬している間は、振とうし
ないでください。
s70%エタノールで、15秒間
s100%エタノールで、15秒間、計 2 回
7
スライドを風乾し、Eukitt(O. Kindler GmbH, FRG)を用いて封入します。
8
切片をNormaski 微分干渉コントラストを装着したDialux 22顕微鏡
(Leitz, Watzler, FRG)
で検鏡します。
5
結果と考察
表 1 は、反応チューブ内でのBCIP-NBTとアルカ
リホスファターゼ反応にポリマーが直接及ぼす影
響を示したものです。これらの結果から、ポリビ
ニルアルコールのみがアルカリホスファターゼ反
応においてフォルマザン形成を促進するポリマー
であることが分かります。
この効果は、in situ ハイブリダイゼーション実験
においてより顕著となります。図 1 は、タバコ花
柱の切片に花柱特異cDNAクローン由来のアンチ
センスRNAプローブをハイブリダイズさせた in
situ ハイブリダイゼーションの結果です(de S.
Goldman et al., 1992)
。反応バッファーにPVAを加
えない場合、3 時間の発色反応後でもハイブリダイ
ゼーションシグナルは検出されませんでした。
これに対して、20% PVA(分子量10 kD)
を加えた場
合、3 時間後に弱いものの明瞭なシグナルが観察さ
れました(図 1a)。しかし、10% PVA(分子量70 ∼
100 kD)
を用いた場合、数時間後に花柱の transmitting tissue において強いハイブリダイゼーションシ
グナルがみられました(図 1b)。
センスRNAプローブを用いたコントロール実験で
は、24時間の発色展開を行ってもシグナルはみら
れませんでした(図 1c)。
175
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
ポリマー
分子量
濃度b
アルカリホスファターゼとBCIP-NBT反応に及ぼす影響e
PVP
15 kD
22 kD
44 kD
10, 20, 30%
10, 20, 30%
10, 20, 30%
NBTの自己還元
PEG
6 kD
20 kD
10, 20, 30%
10, 20, 30%
エンハンスはみられなかった(0.01 mMフォルマザン形成)
PVA
10 kD
40 kD
70 ∼100 kD
10, 20%c
10%d
10%d
約 4 倍のシグナルエンハンス(0.04 mMフォルマザン形成)
約 6 ∼ 8 倍のシグナルエンハンス(0.06∼0.08 mMフォルマザン形成)
表 1:アルカリホスファターゼとBCIP-NBT反応に及ぼすポリマーの影響a
a 各反応は、最終容量 2 ml のBCIP-NBT反応混合液で行われました。7.5 × 10-3ユニット / ml のアルカリホスファター
ゼ濃度と表中のポリマーを用いた点以外、このBCIP / NBT反応混合液は本文の記載通りです。インキュベーションは
24℃、30分間行われました。
b ポリマーはアルカリホスファターゼ反応バッファー中に、10∼30%の範囲で溶解しました。濃度は、容量に対する
重量パーセントで表しています。
c 30%濃度の10 kD PVA溶液は粘性が高すぎました。
d 20%および30%濃度の40kD PVA溶液、また20%および30%濃度の70∼100 kD PVA溶液は粘性が高すぎました。
e 形成されたフォルマザン量を、605 nmにて測定しました
(Eadie et al., 1970)
。エンハンスファクターは、コントロー
ル(ポリマーを加えない)との対比により示しています。ポリマーを加えない場合のフォルマザン産生量は、約 0.01
mMでした。
5
図1:In situ ハイブリダイゼーションのアルカリホスファターゼとBCIP-NBT反応に与えるPVAの影響
DIGラベルしたpMG07のアンチセンスとセンスRNAプローブを用いて、タバコの花柱および茎の10μmパラフィン切
片に対してハイブリダイゼーションを行いました(de S. Goldman et al., 1992)。
C:cortex tissue、TT:transmitting tissue、V:vascular、各パネル右下の線の長さ:200μm
パネル a:アンチセンスプローブを用いたハイブリダイゼーション。20%の10 kD PVAをアルカリホスファターゼ反応
バッファーに加えました。発色反応は 4 時間行いました。
パネル b: アンチセンスプローブを用いたハイブリダイゼーション。10%の70∼100 kD PVAをアルカリホスファターゼ
反応バッファーに加えました。発色反応は 2 時間行いました。
パネル c: センスRNAプローブを用いたハイブリダイゼーション。10%の70∼100 kD PVAをアルカリホスファターゼ
反応バッファーに加えました。発色反応は20時間行いました。
176
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
リファレンス
DeBlock, M.; Debrouwer, D. (1993) RNA-RNA in situ hybridization using digoxigenin-labeled probes: the use of
high molecular weight polyvinyl alcohol in the alkaline
phosphatase indoxyl-nitroblue tetrazolium reaction. Anal.
Biochem. 215, 86-89.
de S. Goldman, M. H.; Pezzotti, M.; Seurinck, J.; Mariani, C.
(1992) Developmental expression of tobacco pistil-specific genes
encoding novel extensin-like proteins. Plant Cell 4, 1041-1051.
Jackson, D. (1991) in situ hybridization in plants. In: Gurr, S. J.;
McPherson; Bowles, D. J. (Eds.) Molecular Plant Pathology, A Practical Approach. Oxford, England: Oxford University Press, Vol. 1, pp. 163-174.
Van Noorden, C. J. F.; Jonges, G. N. (1987) Quantification
of the histochemical reaction for alkaline phosphatase activity using the indoxyl-tetranitro BT method. Histochem. J.
19, 94-102.
Eadie, M. J.; Tyrer, J. H.; Kukums, J. R.; Hooper, W. D. (1970)
Histochemie 21, 170-180.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
Cat. No.
DIG RNA Labeling SP6および T7 RNAポリメラーゼを用いたin vitroトランス 1 175 025
Kit (SP6/T7)
クリプションにより、ジゴキシゲニン-UTPを用いてRNAを
包装単位
1 キット
(2 × 10回ラベリング反応)
ラベルするためのキット。
Proteinase K*
凍結乾燥
161 519
745 723
1 000 144
1 092 766
25 mg
100 mg
500 mg
1g
tRNA
パン酵母由来、凍結乾燥
109 495
109 509
100 mg
500 mg
DNA
凍結乾燥、ナトリウム塩
223 646
1g
5
魚精子由来
DTT
純度:>97%
197 777
2g
708 984
1 583 786
708 992
709 000
10 g
25 g
50 g
100 g
RNase A
粉末
109 142
109 169
25 mg
100 mg
RNase Inhibitor*
ヒト胎盤由来
799 017
799 025
2,000 ユニット
10,000 ユニット
DIG Nucleic Acid
Detection Kit
酵素免疫アッセイによりジゴキシゲニンラベルされた核酸 1 175 041
を検出するためのキット。検出試薬として、特異性の高い
抗DIG-AP標識抗体および、発色基質NBTとBCIPが使用
されます。
1 キット
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
177
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
フルオレセイン-12-dUTPまたはDIG-dUTPにより末端テールされたオリゴヌクレ
オチドを用いた組織中の神経ペプチドmRNAの検出
Department of Cytochemistry and Cytometry, University of Leiden, The Netherlands.
以下にのプロトコールは、カタツムリ(Lymnaea
stagnails)の神経ペプチド系を用いて開発されたも
のです。アプリケーションおよびin situハイブリダ
イゼーションの方法に関するより詳し
い情報については、Van Minnen et al.(1989)、
Dirks et al.(1988)、Dirks et al.(1990)、および
Dirks et al.(1991)を参照ください。
I.
組織標本の作製
ステップ
5
操 作
1
組織を解剖し、O.C.T.コンパウンド
(Miles Scientific, USA)
で包埋した後、液体窒素で凍結させます。
2
以下の操作で切片を調製します:
s8μm厚のクリオスタット切片を作製します。
sポリ-L-リジンでコートされたスライド上に切片をのせます。
s風乾します。
3
標本の作製後、以下の操作を行います:
s切片を改変Carnoy's固定液[2%フォルマリン
(37%ストック溶液から)
、75%エタノール、
23%酢酸]4℃、30分間固定します。
sスライドを水洗します。
s切片を脱水します。
II. プローブの調製
通常の操作により、オリゴヌクレオチドの合成と
を行ないます。Chapter 4 で解説した操作に従い、
DIG-dUTPまたはフルオレセイン-dUTPを用いてオ
リゴヌクレオチドのテイル・ラベリングを行ない
ます。この際、dATPは使用しません。
178
ノート:フルオレセイン-dUTPを使用する場合、
ラベルされていないdTTPと等量のフルオレセイ
ン-dUTPを加え、遮光条件下でラベリング反応を
行います。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
III. In situ ハイブリダイゼーション
ノート:本プロトコールでは、18-mer のオリゴヌ
クレオチドを使用しました。長さや塩基組成の異
なるオリゴヌクレオチドを使用する場合、フォル
ムアミド濃度やハイブリダイゼーション温度を変
更するなど、ハイブリダイゼーションのストリン
ジェンシーを変更する必要があります。
ステップ
操 作
1
以下の操作でハイブリダイゼーションを行います:
sハイブリダイゼーション混合液を調製します[25%フォルムアミド、3 × SSC、0.1%
polyvinylpyrrolidone、0.1% フィコル、1% ウシ血清アルブミン、500μg / ml の破砕した
サケ精子DNA、500μg / ml の酵母RNA]
ノート: 1 × SSCの組成は、150 mM塩化ナトリウム、15 mMクエン酸ナトリウム;pH 7.0
sクリオスタット切片あたり、1 ng /μl のラベルされたプローブを含むハイブリダイゼーション
混合液をアプライします。
s室温にて 2 時間インキュベートします。
ノート:フルオレセインラベルしたプローブを使用する場合、ハイブリダイゼーション
のインキュベーションは遮光下で行ってください。
2
ハイブリダイゼーションの後、以下の操作を行います:
s 4 × SSCで室温にて 3 回切片をすすぎます。
s切片を脱水します。
ノート: フルオレセインラベルされたプローブを使用する場合、遮光下で洗浄の操作も
行ってください。
5
IV. ハイブリッドの検出
プローブに使用したラベルの種類に応じて、以下
のいずれかの操作を行います:
sフルオレセインラベルしたオリゴヌクレオチド
プローブとハイブリダイズした切片の場合:
s切片をPBS/グリセロール
(容量比 1:9)
で封入
します。封入剤の中に 2.3 % の 1,4-diazabicyclo (2,2,2)-octane(DABCO, Sigma)
および 0.1μg/
μl 4',6'-diamidino-2-phenylindole(DAPI)を加
えます。
s蛍光顕微鏡で検鏡します。
s DIGラベルしたオリゴヌクレオチドプローブと
ハイブリダイズした切片の場合:
sインキュベーションバッファー
(100 mM Tris HCl, pH 7.4;150 mM NaCl、1 %ブロッキング
試薬)
を用いて、フルオレセイン標識抗DIG抗体
(ヒツジ由来)
を250倍 希釈します。
s希釈抗体溶液を切片にアプライします。
s切片を室温にて30分間インキュベートします。
s切片をTris-NaCl
(100 mM Tris, pH 7.4;150 mM
NaCl)バッファーで 5 分間、計 3 回すぎます。
sフルオレセインラベルしたオリゴヌクレオチド
と同様の方法で切片を封入し、蛍光顕微鏡で
検鏡します。
179
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
結 果
図 1:フルオレセインラベルしたCDCH-Iプローブを用い
た後背神経節分泌細胞群
(caudodorsal cell)
の直接的検出
図 2:DIGラベルしたCDCH-Iプローブとフルオレセイン
標識ヒツジ抗DIG抗体を用いた後背神経節分泌細胞群の
間接的検出
同じ細胞からシグナルが得られていますが、間接法の方
が直接法
(図1)
よりも明らかに強いハイブリダイゼーショ
ンシグナルが観察されました。
リファレンス
5
Dirks, R. W.; van Gijlswijk, R. P. M.; Vooijs, M. A.; Smit, A. B.;
Bogerd, J.; Van Minnen, J.; Raap, A. K.; Van der Ploeg, M.
(1991) 3'-end fluorochromized and haptenized oligonucleotides as in situ hybridization probes for multiple, simultaneous RNA detection. Exp. Cell Res. 194, 310-315.
Dirks, R. W.; van Gijlswijk, R. P. M.; Tullis, R. H.; Smit, A. B.;
Van Minnen, J.; Van der Ploeg, M.; Raap, A. K. (1990)Simultaneous detection of different mRNA sequences coding for neuropeptide hormones by double in situ
hybridization using FITC- and biotin-labeled oligonucleotides. J. Histochem. Cytochem. 38, 467-473.
Dirks, R. W.; Raap, A. K.; Van Minnen, J.; Vreugdenhil, E.;
Smit, A. B.; Van der Ploeg, M. (1989) Detection of mRNA
molecules coding for neuropeptide hormones of the pond
snail Lymnaeae stagnalis by radioactive and nonradioactive in situ hybridization: a model study for mRNA detection. J. Histochem. Cytochem. 37, 7-14.
Van Minnen, J.; Van de Haar, Ch.; Raap, A. K.; Vreugdenhil,
E. (1988)Localization of ovulation hormone-like neuropeptide in the central nervous system of the snail Lymnaeae
stagnalis by means of immunocytochemistry and in situ hybridization. Cell Tissue Res. 251, 477-484.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
180
試薬名
組成または性状
Cat. No.
包装単位
DIG Oligonucleotide
Tailing Kit, 2nd Generation
ジゴキシゲニン-dUTPを用いてオリゴヌクレ
オチドをテーリングするためのキット
3 353 583
1 キット
(25テーリング反応)
Fluorescein-12-dUTP
テトラリチウム塩、溶液
1 373 242
25 nmol
(25μl)
tRNA
パン酵母由来、凍結乾燥
109 495
109 509
100 mg
500 mg
Anti-Digoxigenin-Fluorescein
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 207 741
200μg
Anti-Digoxigenin-Rhodamine
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 207 750
200μg
DAPI
染色体染色用の蛍光色素
236 276
10 mg
Blocking Reagent
核酸ハイブリダイゼーション用ブロッキング試薬
1 096 176
50 g
BSA
高品質、凍結乾燥
238 031
238 040
1g
10 g
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
DIG ラベルされた cRNAプローブを用いたRNA in situ ハイブリダ
イゼーション
H. B. P. M. Dijkman, S. Mentzel, A. S. de Jong, and K. J. M. Assmann
Department of Pathology, Nijmegen University Hospital, Nijmegen, The Netherlands.
近年、in situ ハイブリダイゼーション
(ISH)
の技術
は、基礎科学および臨床診断研究の双方で幅広く
応用されるようになりました。ISH法は中期染色
体上の特定の遺伝子の局在や感染組織におけるウ
イルスや細菌ゲノムの検出にしばしば用いられて
います。しかし、RNA in situ ハイブリダイゼー
ション
(RISH)
法を用いたmRNA発現を検討するア
プリケーションは、技術上多くの問題があること
などから、あまり注目されてきませんでした。
本稿では、ジゴキシゲニンラベルされたコピー
RNA(cRNA)プローブを用いた凍結切片に対する
ノンRI RISH法のプロトコールを、順を追って解説
していきます。ここでは、DIGラベルされたcRNA
プローブを用いて、マウス腎臓由来の凍結切片に
対して細胞外酵素であるアミノペプチダーゼAの
コピー数の少ないRNAを検出した実験例を解説し
ます(Assmann et al., 1992)。
コピー数の多いRNAについては、白血球エラス
ターゼとプロティナーゼ 3 の阻害剤であるelafin/
5
SKALPに対するDIGラベルされたcRNAプローブを
用いて、ヒト乾癬上皮にて検討を行いました
(Alkemade et al., 1994)。本プロトコールは、コ
ピー数の少ないmRNAに対しても、強いハイブリ
ダイゼーションシグナルが得られるように至適化
されています。
このプロトコール内の各ステップに関する詳説
と、本法を用いて好ましい結果を得るために、こ
の報告の前に既に発表されたものを参照ください
(Dijkman et al., 1995a; 1995b)。多少の手間は否め
ませんが、実験上の問題を回避できるでしょう。
181
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
I.
プローブの選択
プローブの種類の選択(DNA、RNA、またはオリ
ゴヌクレオチド)
は良好な最終結果を得るために必
要不可欠です。プローブのラベリングを最適化す
るために、以下の 4 通りの方法でDIGラベルの取り
込みを検討しました:
sDIG DNAラベリングキットを用いた、cDNA分
子の直接ラベリング
sDIGオリゴヌクレオチドテーリングキットを用
いた、オリゴヌクレオチドのDIGラベリング
sHannon et al.(1993)の方法による、PCR産物の
DIGラベリング
s DIG RNAラベリングキットを用いたcRNA分子
のDIGラベリング
RNAラベリング法において、最良の結果が得られ
ました。従って、ここではDIGラベルしたcRNA分
子をどのように転写するかについてヒントを示し
ます:
scRNAプローブの合成には、cDNA分子を適当な
5
ベクター内にサブクローンします。このベクター
はインサートを転写するのに必要な適切なプロ
モーター配列をインサートの外側に持っている
必要があります。
市販されているベクターには、マルチクローニ
ングサイトに隣接してSP6およびT7 RNAポリメ
ラーゼのサイトが存在します。
scDNA分子の長さを調節します。ハイブリダイ
ゼーションの効率に大きく影響するからです。
通常、200∼500ヌクレオチドの長さのcDNAで
最も良好な結果が得られます。ハイブリダイゼー
ションと組織への浸透の双方で最もバランスが
よくなるからです。
sターゲットとなるRNAのコピー数が多いものの
タンパクによりマスクされている場合、組織へ
の浸透をよくするためにプローブのサイズを100
∼200ヌクレオチドとします(図 1)。
182
図 1:ヒトSKALPをコードするDIGラベルされたcRNAプ
ローブを用いた、ヒト乾癬上皮の凍結切片でのRNA in
situ ハイブリダイゼーション
パネル a: 10μm 厚の切片に対してアンチセンス
cRNAプローブ(150 bp)を使用(倍率 × 125)
パネル b: 20μm 厚の切片に対してアンチセンス
cRNAプローブ(150 bp)を使用(倍率 × 500)
パネル c: 10μm 厚の切片に対してセンスcRNAプロー
ブ(150 bp)を使用(倍率 × 270)。アンチセン
スプローブを用いた場合、有棘細胞層と顆粒細
胞層で、明瞭な染色がみられました。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
II. プローブのラベリング
ステップ
操 作
1
cDNA分子をサブクローンした後、環状ベクターを直鎖化します。制限酵素でベクター内のマルチク
ローニングサイトを 2 方向に切断することにより、センスおよびアンチセンスプローブが合成できる
ようにします。
注意:制限酵素消化したベクターをアガロースゲル電気泳動し、直鎖化ステップが完全に行われてい
るかどうかを確認します。制限酵素反応液中に環状のベクターが残っていると、プローブの転写効率に
影響を及ぼします。
2
制限酵素反応液から、直鎖化されたDNA分子をフェノール抽出します。
3
DIGラベルされたヌクレオチドとDIG RNAラベリングキットを用いて、直鎖化されたDNA分子から
の転写産物をラベルします。キットの使用説明書に以下の変更を加えて操作を行ってください:
sSP6ポリメラーゼのインキュベーションを、37℃でなく40℃にて行います。
sラベルしたプローブの沈殿は、─70℃にて30分間ではなく、─20℃にてオーバーナイトで
行います。
sアガロースゲル電気泳動でcRNAプローブのサイズを確認し、転写反応のサイズを確認し
ます。
4
ラベルされたcRNAプローブの希釈系列をナイロンメンブレン上にスポットし、DIG化学発光検出キット
(DIG Luminescent Detection Kit)
を用いて解析することにより、プローブのラベリングを確認します。
Chapter 4 の51ページも参照ください。
ノート:センスおよびアンチセンスcRNAプローブは、DIG RNAラベリングキット中に含まれるコン
トロールDNAと同じ効率で、等しくラベルされなくてはなりません。
5
必要に応じて、ラベルしたセンスとアンチセンスcRNAプローブの濃度を調整して、等しい量のラベ
ルが取り込まれたようにします。
6
cRNAプローブをポリプロピレンチューブに分注し、─70℃にて保存します。
ノート:ラベルしたcRNAプローブの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
5
III. 組織切片の作製
ノート:コピー数の低いRNA分子を検出する場
合、必ず凍結切片をもちいます。パラフィン包埋
切片ではその作製中におよそ30%のRNAが失われ
るため、常に凍結切片を調製します。ここで解説
される方法は、凍結切片に対して至適化されたも
のです。
ステップ
操 作
1
組織を処理するにあたり、ナイフや他の装置をRNase ZAP(AMBION)で処理し、可能な限り無菌操
作にて行ないます。
2
組織を動物から摘出した後、速やかに組織を凍結し、液体窒素中で保存します。
RNAの分解を防ぐため、迅速に操作を行います(Barton et al., 1993)。
3
10μm 厚の凍結切片を作製します。
ノート:より高いシグナルを得るには、10μm よりも厚い切片をします。より良好なシグナルの局在
を得るには、10μm よりも薄い切片を作成します。
4
組織をSuperfrost Plusスライド(Menzel Gäser, Omnilabo, Breda, The Netherlands)上に直接マウ
ントします。RISH操作中における切片の剥離を防ぐためです。
183
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IV. スライドの前処理
注意:操作IVで用いる全ての溶液は、0.1% DEPC
処理した水を用いて調製します。
ステップ
操 作
1
スライドに切片をマウントした後、直接ストーブ上で50℃、2 分間過熱し、組織中のRNAを固定します。
ノート:この固定ステップの温度(50∼90℃)と時間(10∼120秒)は、組織とRNAの種類に応じて変
わります。
2
切片を30分間乾燥させます。
3
シリコンペン(DAKO A/S, Glostrup, Denmark)で切片を丸く囲み、基質溶液の漏れを防ぎます。
4
以下の観点を基に、次に行なう操作ステップを決定してください:
sもし、ターゲットの組織にRISHの検出を妨げる脂質小胞
(lipid vesicle)
を含む場合、ステッ
プ 5に進みます。
sもし、ターゲットに組織が脂質小胞を持たない場合、ステップ 6 に進みます。
図 2:マウスアミノペプチダーゼ Aに対するDIGラベルした
cRNAプローブを用いて、腎臓凍結切片
(脱脂操作を行って
いない)でのRNA in situ ハイブリダイゼーション
BALB/cマウスの雄から得た組織から10μm 厚の切片を作
製しました。切片内に多数の非特異的な脂質小胞が存在
することに注意してください。特異的なハイブリダイ
ゼーションシグナルは、糸球体細胞中にみられます(矢
印)。倍率は 600 ×。
5
184
5
オプション:脂質小胞による非特異的なバックグラウンドを最小限に抑えるため、以下の操作を行い
ます(全て室温にて):
sクロロフォルム中で脂肪を 5 分間抽出します。
s切片を乾燥し、クロロフォルムを蒸発させます。
ノート:新しい組織を用いたパイロット実験では、この脱脂操作を省いても構いません。
6
以下の方法で組織切片を固定します(全て室温にて):
s 4%パラフォルムアルデヒドを含むPBSで組織を 7 分間インキュベートします。
s PBSで 3 分間、1 回洗浄します。
s 2 × SSCで 5 分間、計 2 回洗浄します。
ノート:1 × SSCの組成は、150 mM NaCl、15 mMクエン酸ナトリウム;pH 7.2です。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
V. プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、および
ポストハイブリダイゼーションの操作
注意:操作Vで用いる全ての溶液は、0.1% DEPC処
理した水を用いて調製します。
ステップ
操 作
1
各切片に、100μl のハイブリダイゼーションバッファー
[4 × SSC、10%デキストラン硫酸、1× Denhardt's
溶液
(0.02% フィコル 400、0.02% polyvinyl pyrolidone、0.02% ウシ血清アルブミン)
、2 mM EDTA、
50% 脱イオン化フォルムアミド、500μg / ml ニシン精子DNA]をアプライし、37℃、60分間プレハ
イブリダイゼーションします。
ノート:プレハイブリダイゼーションとハイブリダイゼーションの温度を37∼50℃の間で行なうこと
が可能です。
2
以下の操作でハイブリダイゼーションを行います:
sプレハイブリダイゼーションステップのバッファーを捨てます。
s各切片に、200 ng / ml のDIGラベルしたcRNAプローブを含むハイブリダイゼー ション
バッファー100μl をアプライします。
注意:カバーガラスを使用しないでください。シグナルが最大 4 分の 1 まで減少してしま
います。
注意:200 ng / ml のプローブ濃度は、cRNAが効率よくラベルされた場合にのみ有効です。
操作 II におけるcRNAプローブのラベリング効率がDIG RNAラベリングキット内のコント
ロールと同様の効率でラベルされなかった場合には、ハイブリダイゼーションバッファー
中のcRNAプローブ濃度を調節します。
s37℃、16時間インキュベートします。
ノート:プレハイブリダイゼーションとハイブリダイゼーションの温度を37∼50℃の間で
行なうことが可能です。
3
5
ハイブリダイゼーションの後、以下の操作で切片から未結合のcRNAプローブを洗い流します:
s 2 × SSCで37℃にて 5 分間、1 回
ノート:よりストリンジェンシーの高い洗浄を行い、非特異的に結合したcRNAプローブ
を洗い流すためには、洗浄バッファー中の塩濃度を低くするか、あるいはフォルムアミド
濃度を高くし、プローブの融点よりも 5℃低い温度で洗浄します。
s 60%フォルムアミドを含む 0.2 × SSCで37℃にて 5 分間、計 3 回。
s 2 × SSCで室温にて 5分間、計 2 回。
185
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
VI. 免疫検出
ステップ
5
操 作
1
切片を、100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl で室温にて 5 分間洗浄します。
2
ブロッキングバッファー[100 mM Tris-HCl(pH 7.5)
、150 mM NaCl、飽和濃度のブロッキング試薬]
で室温にて30分間インキュベートします。
3
アルカリホスファターゼ標識抗DIG抗体
(ヒツジ由来ポリクローナル抗体、Fabフラグメント)
をブロッ
キングバッファー(ステップ 2)で200倍希釈した溶液を調製します。
4
ステップ 3で調製した抗体希釈溶液で室温にて120分間インキュベートします。
5
以下の操作で切片を洗浄します:
s100 mM Tris-HCl(pH 7.5)、150 mM NaCl で室温にて 5 分間、計 2 回
s検出バッファー[100 mM Tris-HCl(pH 9.5)、100 mM NaCl、50 mM MgCl2]で室温にて
10分間、1回
6
切片に、0.18 mg / ml のBCIP、0.34 mg / ml のNBT、240μg / ml のレバミゾールを含む検出バッファー
をアプライします。室温にて16時間インキュベートします(コピー数の少ないRNAの場合)。
ノート:この発色反応の操作は、スライドを小さな容器内で立てて行います。このようにすることで、
発色した基質が切片に非特異的に定着することを防ぎます。
7
10 mM Tris(pH 8)、1 mM EDTAで 5 分間洗浄し、発色反応を停止します。
VII.カウンター染色
ステップ
186
操 作
1
切片を蒸留水で室温にて 5 分間洗浄します。
2
切片を 1%メチレングリーンで37℃、5 ∼10分間カウンター染色します。
3
ステップ 1 の洗浄を繰り返します。
4
Kaiser’
s溶液(Merck)でカバーガラスを封入します。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
結果と考察
図 3 は、マウス・アミノペプチダーゼ Aをコード
するアンチセンスcRNAプローブおよび先述のプロ
トコールを用いて得られた典型的なRISHシグナル
の結果です。このプロトコールでは、オプション
のクロロフォルムによる脱脂ステップ(操作 IV、
ステップ 5)を含みます。
図 4 は、ラベルしたセンスcRNAプローブを用いた
コントロールの結果です。
ここでは、コピー数の少ないRNAターゲットとコ
ピー数の多いものに対するRISHの標準的なプロト
コールを紹介しました。このプロトコールでは、
RNAコピー数の多少に応じて若干の改変を加える
ことで、目的とするRNA分子を検出するRISHを行
なうことが可能となります。
5
図 3:マウスアミノペプチダーゼAに対するDIGラベルし
たアンチセンスcRNAプローブを用いた、腎臓凍結切片
(脱脂後)でのRNA in situ ハイブリダイゼーション
BALB / cマウスの雄から採取した組織から10μm 厚の切片
を作製しました。ハイブリダイゼーション前にクロロ
フォルムを用いて切片を前処理し、切片の脱脂および脂
質小胞中に起因する非特異シグナル(図 2)の軽減を行い
ました。特異的なハイブリダイゼーションシグナル(矢
印)
は、クロロフォルム処理によって弱くなることはあり
ませんでした(倍率は 600 ×)。
図 4:マウスアミノペプチダーゼAに対するDIGラベルし
たセンスcRNAプローブを用いた、腎臓凍結切片
(脱脂後)
でのRNA in situ ハイブリダイゼーション
図 3 と同様、BALB / cマウスの雄から採取した組織から
10μm 厚の切片を作製しました。ハイブリダイゼーショ
ン前にクロロフォルムを用いて切片を前処理しました。
特異的なハイブリダイゼーションシグナルがみられないこ
とから、図 3 におけるアンチセンスハイブリダイゼーショ
ンによる特異性が示唆されました
(倍率は 600 ×)。
謝 辞
マウス・アミノペプチダーゼAに対するcDNAシー
ケンスをコードするcDNAクローンは、Dr. Max D.
Cooper from the University of Alabama at Birmingham, USA(Wu et al., 1990)の厚意により提供され
ました。
elafin/SKALPに対するcRNAプローブは、Dr. J.
Schalkwijk, department of Dermatology, University
Hospital Nijmegen, The Netherlandsから供与され
ました。
187
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
リファレンス
Alkemade, J. A. C.; Molhuizen, H. O. F.; Ponec, M.;
Kempenaar, J. A.; Zeeuwen, P. L. J. M.; de Jongh, G. J.; van
Vlijmen-Willems, I. M. J. J.; van Erp, P. E. J.; van de Kerkhof,
P. C. M.; Schalkwijk, J. (1994) SKALP/elafin is an inducible
proteinase inhibitor in human epidermal keratinocytes.
J. Cell Sci. 107, 2335-2342.
K. J. M. (1995b) RNA in situ hybridization using digoxigenin-labeled cRNA probes. Biochemica (worldwide version)
No. 2 [1995], 21-25.
Barton, A. J. L.; Pearson, R. C. A.; Najlerahim, A.; Harrison,
P. J. (1993) Pre- and postmortem influences on brain RNA.
J. Neurochem. 61, 1-11.
Assmann, K. J. M.; van Son, J. P. H. F.; Dijkman, H. B. P. M.;
Koene, R. A. P. (1992) A nephritogenic rat monoclonal antibody to mouse aminopeptidase A. Induction of massive
albuminuria after a single intravenous injection.
J. Exp. Med. 175, 623-636.
Hannon, K.; Johnstone, E.; Craft, L. S.; Little, S. P.; Smith, C.
K.; Heiman, M. L.; Santerre, R. F. (1993) Synthesis of PCRderived, single-stranded DNA probes suitable for in situ hybridization. Anal. Biochem. 212, 421-427.
Dijkman, H. B. P. M.; Mentzel, S.; de Jong, A. S.; Assmann;
K. J. M. (1995a) RNA in situ hybridization using digoxigenin-labeled cRNA probes. Biochemica (U.S. version) No. 2
[1995], 23-27.
Wu, Q.; Lahti, J. M.; Air, G. M.; Burrows, P. D.; Cooper, M. D.
(1990) Molecular cloning of the murine BP-1/6C3 antigen:
a member of the zinc-dependent metallopeptidase family.
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 993-997.
Dijkman, H. B. P. M.; Mentzel, S.; de Jong, A. S.; Assmann;
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
DIG RNA Labeling Kit SP6およびT7 RNAポリメラーゼを用いたin vitroトランス
(SP6/T7)
クリプションにより、DIG-UTPを用いてRNAをラベルする
5
Cat. No.
包装単位
1 175 025
1 キット
(2 × 10ラベリング反応)
ためのキット
DNA
凍結乾燥、ナトリウム塩
223 646
1g
50 g
魚精子由来
188
Blocking Reagent
核酸ハイブリダイゼーション用
1 096 176
Anti-Digoxigenin-AP
アルカリホスファターゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体、
Fabフラグメント
1 093 274
Tris
バッファーの調製用
708 968
708 976
1 814 273
NBT solution
100 mg / ml ニトロブルーテトラゾリウム塩を含む
70%(v/v)ジメチルフォルムアミド溶液
1 383 213
BCIP solution
50 mg / ml 5 -ブロモ - 4 -クロロ- 3 -インドリルリン酸(BCIP)、
トルイジン塩を含む100%ジメチルフォルムアミド溶液
1 383 221
150 U
(200μl)
500 g
1 kg
5 kg
3 ml
(300 mg)
(使用直前に希釈します)
3 ml
(150 mg)
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
DIGラベルされたRNAプローブを用いた心臓血管系の凍結切片上のmRNAの検出
G. Plenz, B. Weissen, and I. Steffen, Institute for Arteriosclerosis Research, Department of Thoracic and
Cardiovascular Surgery, and Department of Cardiology and Angiology, University of Münster, Germany
以下のプロトコールは、35SラベルされたRNAプ
ローブを使用したプロトコール(Plenz et al., 1993
and 1994)
を至適化したものです。このプロトコー
ルは、心臓血管系における希少なmRNA
(正常ヒト
冠状動脈中の前炎症性サイトカインである顆粒球
マクロファージコロニー刺激因子[GM-CSF]や、
機能不全のヒト心臓雄のインターロイキン 6[IL - 6]
やグリコプロテインgp130)の、発現の検出を可能
としました(Plenz et al., 2001)。また、このプロト
コールをイムノヒストケミストリーと組み合わせ
ることも可能です(Plenz et al., 1997 and 1999)。
I.
一般的なノート:in situ ハイブリダイゼーション
に使用する全ての溶液を0.1% DEPCを用いて処理
するか、あるいはDEPC処理した蒸留水を用いて
溶液調製を行ってください。このプロトコール
は、パラフィンおよびメタクリレート包埋切片で
mRNAも使用可能です。
DIGラベルされたRNAプローブの調製
ステップ
操 作
1
目的のcDNAをRT-PCRで増幅し、in vitroトランスクリプションベクターにクローニングしました。
2
標準的な分子生物学的手法に従って、in vitroトランスクリプションのためにプラスミドテンプレート
を直鎖化します。
3
本マニュアル、チャプター4の54ページで解説した方法あるいはDIG RNAラベリングキットの使用説
明書に従い、in vitroトランスクリプションによるDIGラベルされたRNAプローブの調製を行ないます。
ノート:ジゴキシゲニンラベルしたRNAプローブの鎖長が600 bp未満の場合、最良の結果が得られま
す。これよりも長いプローブの場合、プローブの変性よりも、プロティナーゼ Kによる処理をお勧めし
ます。
4
本マニュアル、Chapter 4の65ページで解説した方法に従って、ドットブロットによるDIGラベルの
量を検定します。
注意:RNAプローブ濃度の評価はきっちり行ってください。正確なプローブ濃度を評価しないまま
in situ ハイブリダイゼーションを行うと、バックグラウンドが高くなってしまいます。
II.
5
シランコートされたスライドの調製
ステップ
操 作
1
スライドガラスを、シラン溶液中で 60分間インキュベートします。
2
蒸留水でスライドを10分間すすぎます。
3
スライドを50℃にてオーバーナイトで乾燥させます。
ノート:スライドを防塵かつ乾燥条件下で保存します。このスライドは数ヶ月間使用可能です。
189
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
III. 組織の調製
重要:mRNAの分解を防ぐため、組織を摘出後
できる限り速やかに冷凍します。
ステップ
1
操 作
組織を適切な大きさに切ります。
ノート:脂肪組織はできるだけ取り除きます。
2
2 -メチルブタンを液体窒素中で急速冷凍します。
3
組織をクリオプロテクティブ(cryoprotective)に浸漬し、液体窒素で冷却した 2 -メチルブタン中に置
いたコルク板上で凍結させます。
ノート:予め冷却した 2 -メチルブタン中で凍結させることにより、組織構造を最適に保持できます。
4
組織を─80℃または液体窒素中で保存します。
ノート:この組織は数年間保存することができます。
IV. 凍結切片の作製
5
ステップ
操 作
1
組織サンプルを─22℃まで戻します。
2
切片を切り出します(4μm∼12μm)。
ノート:共焦点顕微鏡には、厚めの切片が敵しています。
3
切片(2 ∼ 4つ)をシランコートしたスライド上にのせます。
ノート:スライドをそのまま直ちに使用することも、─80℃にて数ヶ月間保存することもできます。
V. プレハイブリダイゼーション操作
ステップ
操 作
1
室温にて 1 時間、あるいはオーブン中で50℃にて10分間、スライドを乾燥させます。
ノート:組織中に脂質が多く含まれる場合、クロロフォルム中で10分間切片の脱脂を行います。
2
4%パラフォルムアルデヒドを含むリン酸バッファーで、切片を10分間固定します。
3
5 × TE(50 mM Tris-HCl, pH 8.0、5 mM EDTA)で 3 回すすぎます。
4
必要に応じて、室温にて10分間切片をプロティナーゼ K 処理します。(プロティナーゼ K 処
理の効率を高めるため、予めストック溶液を37℃にて 1 時間インキュベートしておくことをお勧めし
ます。)
ノート:プロティナーゼ K 処理の必要性と使用するプロティナーゼ K 濃度は、組織や固定の
種類に大いに依存しますが血管や心筋組織には、以下の濃度を使用しています:
凍結切片:2μg / ml まで
パラフィン包埋切片:20μg / ml まで
メタクリレート包埋切片:50μg / ml まで
▼
190
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
ステップ
操 作
1
Tris-グリシン(100 mM Tris-HCl, pH 7.0、100 mMグリシン、10 × 濃度溶液から希釈)中で、切片を
すすぎます。
2
4%パラフォルムアルデヒドを含むリン酸バッファーで10分間、後固定します。
3
TBS(50 mM Tris-HCl、pH 7.5、150 mM NaCl)で 5 分間、計 3 回すすぎます。
4
蒸留水で 5 分間、計 1 回すすぎます。
5
エタノール系列に通して切片を脱水し、防塵条件下で切片を乾燥させます。
ノート:プレハイブリダイゼーションの終了後、切片を冷蔵庫内で数日間保存することができます。
しかし、最良の結果を得るためには、直ちに in situ ハイブリダイゼーションを行なうことをお勧め
します。
VI. ハイブリダイゼーション操作
ノート:ホモロガスなプローブは、50 ∼ 52℃にて
ハイブリダイズします。ヘテロガスなプローブで
は、より低いハイブリダイゼーション温度で行な
うことをお勧めします。
ステップ
5
操 作
1
ハイブリダイゼーション溶液を80℃にて10分間変性します。
(ハイブリダイゼーション溶液の組成:50%フォルムアミド、2 × SSPEバッファー、10 mM DDT、
1 mg / ml ニシン精子DNA、500μg / ml 酵母 t-RNA、1 mg / ml BSA)
2
モイストチャンバー内に置いた切片を、ハイブリダイゼーション溶液で 2 時間プレインキュベートします。
注意:切片がハイブリダイゼーション溶液で完全に覆われているようにしてください。
3
プレハイブリダイゼーション溶液を取り除き、ハイブリダイゼーション溶液を加えます。
DIGラベルしたRNAプローブの濃度:0.3 ∼ 1μg / ml
ノート:切片を疎水性のプラスチックカバースリップや適切な大きさに切ったパラフィルムで覆った
場合、ハイブリダイゼーションの溶液量を少なくすることが可能です。しかし、切片をカバーせずに
やや多めのハイブリダイゼーション溶液量で行なう方が、経験的に良好な結果が得られています。
4
モイストチャンバーをしっかりと封をし、シェ−キングウォーターバス内で 50℃にてオーバーナイト
でインキュベーションします。
191
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
VII. ポストハイブリダイゼーション操作
ステップ
操 作
1
4 × SSCでスライドをよくすすぎ、ハイブリダイゼーション溶液を取り除きます。
2
2 × SSCで50℃にて15分間、計 2 回洗浄します。
3
1 × SSCで50℃にて15分間、計 2 回洗浄します。
4
DIGラベルしたRNAプローブに起因する非特異的結合を取り除くため、RNase A(NTE溶液[500 mM
NaCl、10 mM Tris-HCl, pH 8.0、1 mM EDTA]で10μg / ml濃度に溶解)で37℃、10分間インキュベー
トします。
注意:RNaseは極めて安定です。コンタミネーションを避けてください。ガラス器具やウォーター
バスは、in situ ハイブリダイゼーションの操作を行なうエリアから離れた別のユニットを使用される
ことをお勧めします。
5
0.1 × SSCで50℃にて10分間、計 2 回洗浄します。
VIII. 検出操作
ノート:この操作には、DIG核酸検出キット(DIG
Nucleic Acid Detection Kit)内の試薬が使用されて
います。全ての洗浄ステップを、シェーキングプ
ラットフォーム上で行ってください。
5
ステップ
192
操 作
1
切片をバッファー 1 で 5 分間洗浄します。
2
切片をバッファー 2(0.5%ブロッキング試薬を含むバッファー 1)で 1 時間インキュベー
トし、非特異的なバックグラウンドのブロッキングを行ないます。
3
ブロッキング溶液(バッファー 2)を捨てます。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
A:アルカリホスファターゼ標識抗体
ステップ
操 作
1
アルカリホスファターゼ標識抗DIG抗体(Fabフラグメント)
(バッファー 2 で500∼ 1000倍希釈した
溶液)で、室温にて 1 時間インキュベートします。
2
0.05% Tween を含むバッファー1で切片をよくすすぎ、続いて15分間、計 2 回洗浄します。
3
バッファー 3(100 mM Tris-HCl, 100 mM NaCl;pH 9.5[20℃])で15分間インキュベートします。
4
スライドをモイストチャンバー内に置き、適当な量の発色溶液で30分間から24時間インキュベートし
ます。
ノート:最適な染色結果を得るため、発色沈殿の展開を顕微鏡下で観察しながら調整を行なってくだ
さい。
発色溶液:1 ml のバッファー 3 に、335μg のNBT(ストック溶液:70%ジメチルフォルムアミドに
75 mg / ml 濃度に溶解)
と、174μg の X -リン酸
(ストック溶液:100%ジメチルフォルムアミドに50 mg
/ ml 濃度に溶解)、および240μg のレバミゾールを加えます。
5
5 × TEですすぎ、発色溶液を取り除きます。
6
スライドを 5 × TEで15分間インキュベートし、発色反応を停止します。
7
蒸留水で手短にすすぎます。
8
メチレングリーンで切片をカウンター染色します。
9
Kaiser'sグリセリンゼラチンで、切片をマウントします。
ノート:他の基質を使用することも可能です。免疫蛍光法をin situ ハイブリダイゼーションと組み合
わせる場合、ELF基質(ELFキット、Molecular Probe)による発色展開をお勧めします。
5
B:蛍光分子標識抗体
ノート:目的のmRNAが豊富に発現している場
合、FITCまたは他の蛍光分子で標識された抗DIG
抗体を使用することが可能です。
ステップ
操 作
1
FITC標識抗DIG抗体(バッファー 1で20∼ 200倍希釈)で 2 時間インキュベートします。
2
バッファー 2(0.05% Tween を含むバッファー 1)にて 5 分間、計 2 回洗浄します。
3
Hoechst Dye 33342 で切片をカウンター染色します。
4
蛍光用マウント剤(DAKO)でマウントします。
193
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IX. イムノヒストケミストリー
イムノヒストケミストリーは通常、in situ ハイブリ
ダイゼーション直後に行なわれてきました。しか
し、in situ ハイブリダイゼーションを行ってから数
週間から数ヶ月後にイムノヒストケミストリーを
行っても、共に優れた結果が得られています。
ノート:全ての洗浄ステップを、シェーキングプ
ラットフォーム上で行います。
A. ペルオキシダーゼ染色法
製造者の推奨(Vectastain elite kit, Vektor)に従って行いました。
B. 免疫蛍光法(Immunofluorescence)
ステップ
5
操 作
1
モイストチャンバー内で、スライドを 1 ∼ 2% BSAを含むPBSで 1 ∼ 2 時間インキュベートします。
2
ブロッキング溶液(PBS-BSA)を捨てます。
3
適切な濃度に希釈した 1 次抗体溶液(1 ∼ 2% BSAを含むPBSで希釈)で、モイストチャンバー内で室
温にて 1 ∼ 4 時間、あるいは 4℃にてオーバーナイトでインキュベートします。
4
0.05% Tweenを含むPBSでスライドを 5 分間、計 3 回洗浄し、未反応の過剰な抗体を取り除きます。
5
適切な濃度に希釈した 2 次抗体
(1 ∼ 2% BSAを含むPBSで 500∼ 1000倍希釈)でインキュベートしま
す
(Chemiconなどから発売されているCy標識抗体を用いた免疫共焦点検出をお勧めします)。
6
PBSにて 5 分間、計 3 回洗浄します。
7
Hoechst Dye 33342でカウンター染色します。
8
蛍光用マウント剤(DAKO)でマウントします。
図 1:DIGラベルしたアンチセンスcRNAプローブを用い
た、プラグ進行の初期ステージにおけるG M - C S F の
mRNA(紫色)検出と、イムノヒストケミストリーによる
GM-CSF発現血管細胞型(赤色)の特徴づけ
GM-CSF mRNAは平滑筋細胞
(パネル A)
、内皮細胞
(パネ
ル B)
、およびマクロファージ
(パネル C)
で発現していま
す。In situ ハイブリダイゼーションのシグナル検出には、
アルカリホスファターゼのプロトコールを用いました。
細胞型に特異的抗体を、ペルオキシダーゼを用いた染色
操作
(Vectastain elite kit, Vektor)
により可視化しました。
194
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
結果と考察
In situ ハイブリダイゼーションとイムノヒストケミ
ストリー染色の組み合わせを、ヒト冠状動脈中の血
管細胞で発現している GM-CSF および VIIIコラーゲ
ンを同定するのに使用しました。ノンRI操作法
は、以下のものを組み合わせています。
1. DIGラベルされたcRNAプローブ(GM-CSF、タ
イプ VIIIコラーゲン)
を用いたin situ ハイブリダイ
ゼーション
2. 細胞型特異的抗体
(平滑筋細胞: 抗平滑筋アクチ
ン、Enzo:内皮細胞、von Willebrand因子に対す
る抗体, Sigma:マクロファージ:CD68, DAKO)
と
ペルオキシダーゼ染色操作(Vectastain elite kit,
Vektor)
を用いたイムノヒストケミストリーによる
血管細胞の特徴づけ
試験された抗体の70%は、この操作法でうまくいき
ました。
この方法は、アテローム性動脈硬化症プラークの
進行、特に前進した病変における顆粒球マクロ
ファージコロニー刺激因子(GM-CSF)を発現して
いる主要な細胞型である、内膜および中膜の平滑
筋細胞を同定する事を可能にしました
(Plenz et al.,
1997)
。病変が進んだサンプル中に見られるその他
の GM-CSF 発現細胞型には、内皮細胞およびマク
ロファージが挙げられます。初期の病変では、
GM-CSFのmRNA(in situ ハイブリダイゼーション
による染色
[紫色]
)
は、主に内膜細胞、いくつかの
tunica intima の平滑筋細胞
(図 1 A)
、内皮細胞の約
50%(図 1 B)、および tunica adventitia に局在する
希少なマクロファージ(図 1 C)で発現していまし
た。プラグ進行の全ステージでGM-CSFはタイプ
VIIIコラーゲンと共に発現していました(Plenz et
al., 1999)
(図 2)。上記のプロトコールを用いて、
様々な動脈、心筋層中や培養血管細胞の凍結切
片、パラフィン包埋切片中の、GM-CSFとタイプ
VIIIコラーゲンを発現している細胞型を容易に特
徴づけられました。
図 1 と 2 で示すように、ここでに解説したプロト
コールは様々な組織や培養細胞中のmRNAの空間
的、時間的発現パターンを容易に評価するための
優れた手段といえ、更に発現細胞型だけでなく他
のタンパクの局在や分布も同時に特徴づけること
も可能です。また本法により、RI in situ ハイブリ
ダイゼーションと同等の感度がもたらされ、かつ
迅速に(Plenz et al., 1993 and 1994)、より正確に
発現細胞の局在もつきとめられます。
5
図 2:DIGラベルしたアンチセンスcRNAプローブを用い
た、プラグ進行の初期ステージにおけるプロコラーゲンα1
タイプ VIII の mRNA(紫色)検出
初期の動脈硬化発生における平滑筋細胞(赤色)で発現し
ているタイプ VIIIコラーゲンのmRNA(紫色)
を示すための
二重染色を行ないました。
195
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
リファレンス
G Plenz, Y Gan, HM Raabe, PK Mü ller. Expression of vigilin
in chicken cartilage and bone. Cell Tissue Res 1993; 273,
381-389
G Plenz, S Kuegler, S Schnittger, H Rieder, C Fonatsch, PK
Mü ller. The human vigilin gene: identification, chromosomal localization and expression pattern. Hum Genet 1994, 93,
575-582
G Plenz, C Koenig, N Severs, H Robenek. Smooth muscle
cells express granulocyte macrophage colony stimulating
factor (GM-CSF) in the undiseased and atherosclerotic human coronary artery. Atheroscler Thromb Vasc Biol 1997,
17, 2489-2499
G Plenz, S Reichenberg, C Koenig, J Rauterberg, M Deng,
HA Baba, H Robenek. Granulocyte macrophage colony
stimulating factor (GM-CSF) and typ VIII collagen are codistributed during atherogenesis and GM-CSF transiently
stimulated the expression of type VIII collagen mRNA by
smooth muscle cells. Arterioscler Thromb Vasc Biol 1999, 9,
1658-1668
Plenz G, Song ZF, Tjan TDT, Koenig C, Baba H, Erren M,
Flesch M, Wichter T, Scheld HH, Deng MC. Activation of
the cardiac interleukin-6 system in advanced heart failure.
Eur J Heart Failure 2001, 3, 415-421
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
Cat. No.
包装単位
DIG RNA Labeling Kit SP6およびT7 RNAポリメラーゼを用いたin vitroトランスクリプ 1 175 025
1 キット
(SP6/T7)
ションにより、DIG-UTPを用いてRNAをラベルするためのキット
(2 × 10ラベリング反応)
5
Proteinase K*
凍結乾燥
DNA,
161 519
745 723
1 000 144
1 092 766
25 mg
100 mg
500 mg
1g
凍結乾燥、ナトリウム塩
223 646
1g
tRNA, パン酵母由来
凍結乾燥
109 495
109 509
100 mg
500 mg
BSA
ウシ血清アルブミン
分子生物学用特級
711 454
20 mg
(1 ml)
RNase*
ウシすい臓由来、乾燥粉末
1 119 915
500μg
(1 ml)
DIG Nucleic Acid
Detection Kit
40ブロット分の発色検出を行なうためのキット
1 175 041
1 キット
(40ブロット)
魚精子由来
Anti-DIG-Fluorescein ヒツジ由来Fabフラグメント
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
196
1 207 740
200μg
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
Arabidopsisの分子学的および生化学的な解析
Rüdiger Simon, Department of Developmental Biology, University of Cologne, Germany. The protocol
given below was part of a EMBO Course (Nonradioactive in situ hybridization, Cologne, 1998).
植物におけるin situ ハイブリダイゼーションの標
準的なプロトコールは、新鮮な組織の固定、ワッ
クス中への組織の包埋、ミクロトームによる切片
の作製、そしてラベルされたRNAプローブによる
目的転写物の検出といったステップから構成され
ています。このRNAプローブは、in vitroトランス
I.
クリプション合成により、RIまたはノンRI標識が
可能です。ここで紹介するプロトコールは、ノンRI
法に焦点を当てています。本法はラベリング操作も
含めたRT法と比べて、使い易く、高感度、そして早
いといった利点が挙げられます。
組織の固定および包埋
固定する組織は小さくなければなりません
(小さい
ほど適しています)
。解剖後、組織は速やかに氷冷
した固定液中に浸漬します。茎組織を固定する場
合、約 5 mm の長さに切り分けます。根組織は、
寒天培地または液体培地で生育させた植物体から
収集するのが最も容易です。これは、根に土が付
着することでの問題を防ぐためです。
植物組織の大部分は上皮を有するため、固定液の
表面に簡単に浮きます。界面活化剤のTween 20
(Triton X100で代用可)は、植物組織内への固定液
の浸透を促進します。
固定液中の組織が入った開口ガラスバイアルを、
吸引ポンプに接続したエクシケーター(exiccator)
内に静置します。常気圧において組織が固定液中
に沈むまで、約10分間吸引します。固定するた
め、 4℃にてオーバーナイトで静置します。
5
197
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
ステップ
1
操 作
固定液の調製
全ての溶液は使用直前に新しく調製します。
注意:パラフォルムアルデヒドおよびフォルムアルデヒドの溶液や揮発性物質には毒性を有します。
したがって、これらを使用する全ステップは、換気フード内で操作します。
吸引処理の間、フォルムアルデヒドは揮発して空気中に放出されるため、使用する吸引システムの排
出口を確認し、有毒な揮発性物質を実験室内で吸い込まないように注意してください。
s100 ml のPBS, pH 6.5 ∼ 7 にNaOH の小さな固形顆粒を加えます。
ノート:pH は約 pH 11まで上昇します。
sマイクロウェーブを用いて、70℃に加熱します。
s4 g のパラフォルムアルデヒドを加え、パラフォルムアルデヒドが完全に溶解するまでよ
く混和します。
s氷上で冷やします。
sH2SO4を加え、pH を 7 に調節します。
s最後に、30μl のTween 20を加えます。
この固定液はこのまま使用可能(ready-to-use)です。この固定液をガラス製の小さなシン
チレーションバイアルに分注します。
2
5
198
包 埋
アルコール系列に通して組織を脱水し、円滑に切片を作製し、ワックス中に包埋するため、色素
(Eosin Y)で染色します。この操作には、少なくとも 5 日間要します。
ノート:全てのステップは、ガラス製シンチレーションバイアルを用いて行います。
1 日目
s固定液を取り除き、氷冷した50%エタノールに置換します。氷上にて90分間インキュベー
トします。
s氷冷した70%エタノールで、氷上にて90分間インキュベートします。
s 85%エタノールで、4℃にて90分間インキュベートします。
s 0.1%エオジン Yを含む95%エタノールで、4℃にて90分間インキュベートします。
s 0.1%エオジン Yを含む100%エタノールで、4℃にてオーバーナイトでインキュベー
トします。
2 日目
s 0.1%エオジン Yを含む100%エタノールで、4℃にて90分間インキュベートします。
s 100%エタノールで、室温にて60分間インキュベートします。
s 50%エタノール:50% Histoclear 混合液で、室温にて60分間インキュベートします。
s 100% Histoclear で、室温にて60分間インキュベートします。
s 100% Histoclear で、室温にて60分間インキュベートします。
s 100% Histoclear で、室温にて60分間インキュベートします。
sHistoclearを流し捨て、ガラスバイアルの中ほどまで Histoclear を入れた後、固形ワック
スをバイアルの上いっぱいまで加えます。
40℃ ∼ 50℃にてオーバーナイトでインキュベートします。
3 日目
s固形ワックスを60℃で融かし、Histoclear /ワックス混合液を新たに溶解したワックスに交
換して、60℃にてインキュベートします。
s夕方に再びワックスを交換します。
注意:使用するワックス(Paraplastまたは他の製品)には浸潤や切片作製を円滑にするた
め、プラスチックポリマーとDMSOが含まれます。これらの添加物は、62℃以上の高温で
は不安定になります。Paraplastは56 ∼ 58℃では固化しています。ワックスの温度が60℃
に保たれていることを、常時確認してください。ワックスの置換や包埋剤を取り扱う全て
のステップは迅速に行ってください。
4 日および 5 日目
sさらに 2 日間、朝と夕方毎にワックスを交換します。
6 日目
ようやく組織ブロックが完成します。
s60℃に加温したヒートブロック上に鋳型(mould)
を設置し、鋳型内にワックスを少し流し
入れ、組織を含むガラス製シンチレーションバイアルの内容物を加えます。
ノート:プラスチック製の計量トレーを鋳型として使用します。予めガスバー ナーの炎
で加熱したピンセットを用いて、鋳型内の組織の向きを整えます。
s組織が正しい向きに向いたら、鋳型を冷水上に浮かべ、ワックスを固めます。
s包埋組織を冷蔵庫内で保存します。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
II. 切片の作製
切片作製の操作には熟練した技術と手間を要しま
す。5 ∼10μm 厚の切片を作製できる標準的なミク
ロトームを使用します。刃身がマークされていない
かどうかを確認します。可能であれば、必要に応じ
ていつでも交換できるように、廉価でディスポーザ
ルのミクロトーム刃を使用します。
鋳型内のワックスを、組織を含む小ブロックに切
り分けます。
ステップ
操 作
1
ガスバーナーでスパチュラを加熱し、直ちにワックス塊に押し付け、溶解したワックスでホルダーに
固定させます。
ノート:このホルダーは、市販のものを購入する以外に、堅い木を小さい立方体(2 × 2 × 2 cm)に切
り出して自作することが可能です。
2
かなりの組織ブロックをホルダーに固定させた後、ブロックを20分間冷まします。
3
組織の周囲 1 ∼ 2 mm のワックスを残して、ワックスブロックを長方形に整形します。
ノート:このように小さなワックスブロックを作製することで、1 枚のスライド上により多くの切片
をのせることができます。ブロックの側面(長い方)が刃と平行になるように、ホルダーをミクロトー
ム上に置きます。
4
5 ∼10μm 厚のリボン状の切片(リボン)に切り出します。
5
予めコートされた(Superfrost Plus)スライドグラス上に、上質の絵筆を使ってリボンをのせます。
6
滅菌水を加え、リボンを水に浮かせます。
7
スライドを42℃のホットプレート上に静置し、切片が完全に平らになるまでそのまま置きます。
8
ティッシュペーパー(Kleenex)で水を吸い取ります。
9
非常に上質なティッシュペーパーで、切片の水分を吸い取って除々に乾燥させます。
ノート:これで切片を顕微鏡下で観察することが可能です。
10
スライドをオーバーナイトでホットプレート上に静置した後、ハイブリダイゼーションに使用するま
で 4℃にて保存します。
5
切片作製における主な問題:
切片が分解したり、壊れやすくなる:サンプルが
適切に包埋されていない、あるいは過熱により
ワックスが壊れている。
切片が裂ける:ミクロトームの刃が欠けているか
汚れている。刃をきれいにするか、交換してくだ
さい。
リボンがまっすぐにならない:ワックスブロック
が長方形でない、あるいは長い方の側面が刃と平
行でない。
切片が丸まり、リボン状にならない:刃の角度を
変えてみます。
リボン状にはなるが、全体がまるまったり、刃に
付着したりする:刃が静電気を帯びているので、
湿ったKleenexで刃を拭きます。
199
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
III. プローブの調製
DNAフラグメントを、pBluescript や pGEMなどの
トランスクリプションベクターにサブクローンし
ます。このin vitroトランスクリプション反応に使
用するプラスミドDNAは、市販の精製システムで
精製する必要があります。
制限酵素を用いてプラスミドを直鎖化し、ミニゲ
ル上で制限酵素消化を確認します。
ノート:プラスミドを完全に切断していることが重
要です。3’
オーバーハングを生じる制限酵素
(Kpn I
など)の使用は避けてください。
制限酵素消化後、フェノール/クロロフォルム抽出
およびエタノール沈殿によりプラスミドを精製しま
す。DNAは完全なRNaseフリーにしてください。
切断したプラスミドDNAは、オートクレーブ滅菌
水で 0.5μg/μl 濃度に再懸濁します。
In vitroトランスクリプション
市販のT7、T3、またはSP6 RNAポリメラーゼを使
用します。ポリメラーゼの選択は、使用したプラ
スミドベクターや、目的のシーケンスの方向性な
ステップ
1
5
200
どに依存します(アンチセンス転写物を作成する
ために適切なポリメラーゼを選択してください)
。
操 作
(氷上でなく)実験台にてトランスクリプション反応をセットアップします。
s5μl の蒸留水
s5μl の 5 ×トランスクリプションバッファー
s1μl のRNaseインヒビター(40 U /μl)
s2.5μl の 5 mM ATP
s2.5μl の 5 mM GTP
s2.5μl の 5 mM CTP
s1μl の 5 mM UTP
s2.5μl の 1 mM DIG-UTP
s2μl の直鎖化テンプレートDNA(= 1μg)
s1μl のRNAポリメラーゼ(20 U /μl)
2
37℃にて60 ∼ 120分間インキュベートします。
3
転写物をゲル上で確認します。各ラベリング反応から 1μl を分取し、9μl の TE 加えます。
ノート:電気泳動後、合成されたRNAのスメアと、プラスミドの弱いバンドが可視化されるはずです。
4
以下の組成を加えて、反応を停止します。
s75μl の TMS-バッファー
s2μl の tRNA(100 mg / ml)
s1μl の DNase(RNaseフリー)
5
37℃にて10分間インキュベートします。
6
各反応液から 1μl を分取し、9μl の TE 加えます。テンプレートDNAが除去されたかどうかをゲル上
で確認します。
s 100μl の 3.8 M NH4Ac と600μl の EtOHを加えます。
s─20℃にて60分間インキュベートします。
sマイクロ遠心機で最大スピードにて10分間遠心します。
7
ペレットを、氷冷 0.1 5 M NaCl を含む70%エタノールで洗います。
8
再び遠心します。上清を捨て、手短に風乾させます。
9
風乾したペレットを50μl の蒸留水で再懸濁します。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IV. 加水分解
In situ プローブとしての最適な長さは約150 bpで
す。In vitro 合成されたRNAプローブを弱アルカリ
条件下で加水分解することにより、プローブの平
均サイズを約150 bp としたRNAプローブ混合液を
得ることが可能です。
例: 転写されたクローンDNAのフラグメントが
1.5 kb の場合、加水分解時間は以下のようになり
ます。
t=
1.5 - 0.15
= 54.5
0.11 × 1.5 × 0.15
以下は、加水分解時間を算出するための式です。
Li - Lf
t=
k
t
K
Li
Lf
×
Li × Lf
= 時間(分)
= 反応定数( = 0.11 kb/分)
= プローブRNAの初期サイズ(kb)
= プローブRNAの最終サイズ(kb)
操 作
ステップ
操 作
1
In vitro転写産物に、50μl の200 mM 炭酸バッファー, pH 10.2を加え、加水分解します。
2
60℃にて、計算値の時間インキュベートします。
3
サンプルを氷上に置き、以下の組成を加えます。
10μl の10%酢酸
12μl の 3 M 酢酸ナトリウム
s手短に混和します。ガスの気泡が現れたら、312μl のエタノールを加えます。
s─20℃にて60分間インキュベートします。
4
マイクロ遠心機にて10分間遠心します。
5
0.15 M NaCl / 氷冷70%エタノール溶液でペレットを洗います。
6
再び遠心します。上清を捨て、手短に風乾させます。
7
風乾したペレットを50μl の蒸留水で再懸濁し、─20℃にて保存します。
5
201
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
抗DIG抗体を用いたプローブの確認
ステップ
5
202
操 作
1
小さく切ったメンブレンフィルター上にプローブ溶液を1μl スポットします。
2
ベーキングまたはUVクロスリンクにより固定します。
3
バッファー 1(100 mM Tris-HCl, pH 7.5、150 mM NaCl)中に手短に浸漬します。
4
0.5%ブロッキング試薬溶液で30分間インキュベートします。
5
バッファー 1で手短に洗浄します。
6
5 ml のバッファー 1中に 1μl の抗DIG-AP抗体を加えた抗体溶液中で30分間インキュベートします。
sバッファー 1にて15分間、計 2 回洗浄します。
sバッファー 2(100 mM Tris-HCl, pH 9.5、100 mM NaCl、50 mM MgCl2)で、手短に洗浄
します。
s 5μl の NBTと 5μl の BCIPを含む 5 ml のバッファー 2 中で10分間、発色を展開させます。
sメンブレンフィルターを水洗いし、反応を停止します。
ノート:メンブレンフィルター上にプローブ溶液をスポットした位置に、濃青色の発色が
見られるはずです。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
V. In situ ハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
カバースリップの調製
s適切なサイズ(例:24 × 50 mm)のカバースリップを使用前に清浄、ベークします。
sカバースリップをアセトン中で15分間洗浄します。
sカバースリップを金属製ラックに置き、水気を切ります。
sアルミニウムホイルで包み、180℃にて 2 時間ベークします。
2
組織の前処理
ハイブリダイゼーション反応を行う当日に、組織の前処理を行う必要があります。この処理は数多く
のステップから成り、この前処理によりRNAプローブの組織への浸漬が向上し、プローブのスライド
への非特異的結合を抑えます。スライドをステンレス製ラック(またはプラスチック製ラック、ただ
しHistoclearに耐える材質のもの)に置き、以下の溶液に通します。
sスライドを置いたラックを溶液中で軽く上下させた後、その溶液に所定の時間浸漬させます。
溶 液
時 間
100% Histoclear
(またはRotihistol)
備 考
10分間
100% Histoclear
10分間
100% エタノール
1 分間
100% エタノール
1 分間
95% エタノール
1 分間
85% エタノール
1 分間
50% エタノール
1 分間
30% エタノール
1 分間
蒸留水
1 分間
0.2 M HCl
10分間
5
HCl 処理により、プローブは組織内のターゲットへ浸透
しやすくなります。
蒸留水
5 分間
PBS 1
2 分間
プロナーゼ(0.125 mg / ml の
プロナーゼ溶液)
10分間
フォルムアルデヒド
10分間
注意:取り扱いは換気フード内で行ってください。
フォルムアルデヒドは、パラフォルムアルデヒドから
新しく調製してください。
2 分間
グリシンはプロナーゼ活性を停止します。
プロナーゼ処理により、プローブは組織内のターゲット
へ浸透しやすくなります。
(PBSで 4%濃度に溶解)
グリシン
PBS 1および 2 は、1× PBSバッファーをそれぞれ別々の
容器に入れたものです。
(PBSで 0.2%濃度に溶解)
PBS 1
2 分間
PBS 2
2 分間
無水酢酸(Acetic Anhydride)
10分間
(100 ml の 0.1Mトリエタノール
アミン pH 8.0に 1 ml 加えたもの)
PBS 2
3
注意:取り扱いは換気フード内で行ってください。
無水酢酸は水中で非常に不安定です。スライドをトリエ
タノールアミン溶液中でインキュベートし、10分間繰り
返し浸している間に無水酢酸を加えます。
組織のアセチル化
(無水酢酸のステップ)は、組織へのプ
ローブの非特異的結合を抑えます。
2 分間
s 2 回までのエタノール系列に通してスライドを脱水します。
s新しい100%エタノールで再度洗います。
sハイブリダイゼーションミックスを調製する間、少量のエタノールが入った
容器内で 4℃にてスライドを一時保存します。
203
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
VI. ハイブリダイゼーション
通常、スライドあたり 2μl の加水分解したプロー
ブ溶液を使用します。しかし、最適なプローブ濃
度を決定するため、プローブ量を増減したハイブ
リダイゼーションを試用してください。
ステップ
1
最終的なハイブリダイゼーションミックスは、
“プ
ローブミックス”
と
“ハイブリダイゼーションバッフ
ァー”
の混合比が 1:4 と成るようにします。
操 作
ハイブリダイゼーションに必要な溶液の調製
sプローブミックス(スライド 1 枚あたり):
2μl の加水分解したDIGラベルRNAプローブ
2μl の蒸留水
4μl の脱イオン化フォルムアミド
以上を混和し、80℃にて 2 分間インキュベートします。そして氷上で冷却します。
sハイブリダイゼーションバッファー(スライド 25枚分):
100μl のバッファー;3 M NaCl;0.1 M Tris-HCl, pH 6.8, 0.1 M NaPOバッファー;50 mM
EDTA
400μl の脱イオン化フォルムアミド
200μl の 50%デキストラン硫酸
10μl の 100 mg / ml tRNA
20μl の 50 × Denhardt's 溶液
70μl の蒸留水
5
2
操 作
s8μl のプローブミックスを、32μl のハイブリダイゼーションバッファーに加えます。
40μl のハイブリダイゼーションミックスが調製されます。
s40μl のミックスを組織上に広げ、清浄したカバースリップ(24 × 50 mm)で覆います。
ノート:気泡が絶対に入らないように注意してください。
s蓋つきの小さな容器内に、50%フォルムアミドを含む 2 × SSCを浸したティッシュペー
パー上にスライドを静置します。
s容器内の溶液が蒸発しないよう、粘着テープなどで容器をきっちり封直します。
容器ごとオーブン内またはウォーターバス中に入れ50℃にてオーバーナイトでインキュ
ベートします。
VII. 洗 浄
ステップ
204
操 作
1
スライドをラックに戻し、50℃に温めた洗浄バッファー(50%フォルムアミドを含む 2 × SSC、フォ
ルムアミドは脱イオン化する必要ありません)中に浸漬します。
ノート:カバースリップは数分後にスライドからはがれ落ちるはずです。あるいは、組織切片を壊す
ことのないようにカバースリップをそっと持ち上げて取り除くことも可能です。
2
スライドを新しい洗浄バッファー(50%フォルムアミドを含む 2 × SSC)中に浸漬し、50℃にて60分
間、計 2 回インキュベートします。
3
NTE(500 mM NaCl;10 mM Tris-HCl, pH 7.5;1 mM EDTA)で37℃にて 5 分間、計 2 回洗浄します。
4
20μg / ml のRNase Aを含むNTEで、37℃にて30分間インキュベートします。
ノート:RNase Aは非特異的結合した 1 本鎖RNAを消化しますが、特異結合(ハイブリダイズ)した
プローブ-RNAの 2 本鎖には作用しません。
5
NTEで室温にて 5 分間、計 2 回洗浄します。
6
洗浄バッファーで 50℃にて60分間洗浄します。
7
PBSで室温にて 5 分間洗浄します。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
VIII. 検 出
プローブ-ターゲットRNAのハイブリッドを、アル
カリホスファターゼ標識抗DIG抗体を用いて検出
します。
操作の仕方:
以下のステップは、溶液を節約するためスライド
ラックまたは小さなトレーを用いて行なえます。
この方法は抗体インキュベーション用としてお勧
めします。トレーを使用する場合には、シェーキ
ングプラットフォーム上に置くようにし、洗浄ス
テップでは溶液のみを代えるのではなくトレーを
代えるようにしてください。
全てのインキュベーションを室温で行ってください。
操 作
ステップ
1
ステップ
操 作
スライドを、以下の各溶液中で所定の時間インキュベートします。
溶液および組成
時 間
1
バッファー 1:100 mM Tris-HCl, pH 7.5;150 mM NaCl
5 分間
2
0.5%ブロッキング試薬を含むバッファー 1
60分間
3
1 % BSA、0.3% Tritonを含むバッファー 1
60分間
4
1 % BSA、0.3% Tritonを含むバッファー1 で3000倍に希釈した
抗DIG-AP溶液
60分間
5
0.3% Tritonを含むバッファー 1
6
バッファー 1
5 分間
7
バッファー 2:100 mM Tris-HCl, pH 9.5;100 mM NaCl;50 mM MgCl2
5 分間
8
10%ポリビニルアルコール
(分子量 70,000∼100,000、Sigma P1763など) 遮光条件下で
を含むバッファー 2。ホットスターラーで溶液を加熱しながらポリビニル
3日間まで
アルコールを溶解させます。冷却した後、
1 ml あたり1.5μl のNBTと1.5μl
のBCIPを加えます。
ノート:使用する直前に調製してください。
トレーにバッファー 2 を入れ、透明カバーをかけて蒸発を防ぎながら
スライドをインキュベートします。12時間後、顕微鏡下で反応を容易に
確認することができます。3 日間以上インキュベートすると、バックグラウ
ンドが高くなります。
ステップ
5
20分間 × 4 回
操 作
1
スライドをラックに戻します。
s蒸留水で 5 分間洗浄します。
s70%エタノールで 5 分間洗浄します。
s95%エタノールで 5 分間洗浄します。
s新しい70%エタノールで 5 分間洗浄します。
s新しい蒸留水で 5 分間洗浄します。
1
組織を蛍光色素(Calcofluor)で染色することが可能です。
s0.1% Calcofluor(蒸留水中)で 5 分間インキュベートします。
s蒸留水で手短に洗浄します。
ノート: UVトランスイルミネーター上にスライドをかざすことで、染色強度を容易に確
認することができます。スライド上の組織は、明るい青色の蛍光色を示すはずです。
205
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
IX. マウンティング
ステップ
操 作
1
スライドを風乾します。
2
Entellan(またはEuparal)を 2 ∼ 3 滴加え、適切なサイズのカバースリップで覆って、換気フード内で
2 時間乾燥させます。
ノート:このステップ終了後、スライドを光学顕微鏡観察することが可能です。
UV光源を装着した顕微鏡を使用してください。非常に弱いシグナルでも暗視野において容易に検出
することが可能です。
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
5
試薬名
Cat. No.
包装単位
Anti-DIG AP, Fab fragments
1 093 274
150 U(200μl)
Nylon membrane, positively charged
1 209 299
1 209 272
1 417 240
20枚(10 × 15 cm)
10枚(20 × 30 cm)
1ロール(0.3 × 3 m)
Blocking Reagent
1 096 176
50 g
NBT
1 383 213
3 ml(300 mg)
希釈して使用
BCIP
1 383 221
3 ml(150 mg)
RNase Inhibitor*
799 025
799 017
10,000 U
2,000 U
tRNA, パン酵母由来
109 495
100 mg
Set of ATP, CTP, GTP, UTP
1 277 057
1セット(各20μmol)
DIG-11-UTP
1 209 256
250 nmol(25μl)
T7 RNA Polymerase
881 767
881 775
1,000 U
5,000 U
SP6 RNA Polymerase
810 274
1 487 671
1,000 U
5,000 U
T3 RNA Polymerase
1 031 163
1 031 171
1,000 U
5,000 U
776 785
10,000 U
DIG RNA Labeling Kit (SP6/T7)
1 175 025
1キット
DIG RNA Labeling Mix
1 277 073
40μl(20反応)
DNase, RNase free
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
206
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした ISH
謝辞とリファレンス
このプロトコールは、David Jackson, Enrico Coen,
Sabine Hantke and other former colleagues at the
John Innes Center, Norwich, U.K らにより実施し、
執筆されたプロトコールを改変したものです。
本法はArabidopsis での使用のため若干のステップ
のみを変更しています。
基本となるプロトコールは、以下を参照ください:
Jackson, D.P. (1991): in situ hybridisation in plants. In: Molecular Plant Pathology: A Practical Approach, D.J. Bowles,
S.J.Gurr, and M.McPherson, eds. Oxford University Press,
England.
Coen, E.S., Romero, J.M., Doyle, S., Elliott, R., Murphy, G.,
and Carpenter, R. (1990). floricaula: A homeotic gene required for flower development in Antirrhinum majus. Cell
63, 1311-1322.
5
Arabidopsis の分裂サイズは、分泌型シグナル分子 CLV3 により制御されています。組織切片に対するこのRNA in situ
ハイブリダイゼーションでは、分裂組織先端の茎細胞でのCLV3 RNA(赤色、人工的な色)の存在が示されています。
ここで使用した組織は clv1-4 変異型Arabidopsis 植物由来のものですが、これら変異型植物では分裂中の茎細胞で蓄積
されます。 図内の花はそれぞれ、clv3-2 変異型(左)、野生型(中央)そしてCLV3 過剰発現のArabidopsis 植物体(右)を
表しています(リファレンス:Brand, U., Fletcher, J.C., Hobe, M., Meyerowitz, E.M. und Simon, R. (2000):Dependence of stem
cell fate in Arabidopsis on a feedback loop regulated by CLV3 activity. Science 289, 617-619)。
207
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
組織を対象とした
ISH
ホールマウント
ISH
Drosophila 胚中のmRNA検出を目的とした
ホールマウント in situ ハイブリダイゼーション
Diethard Tautz, Institut für Genetik, University Cologne
組織中のmRNAを検出するためのin situ ハイブリ
ダイゼーションでは、これまで切片化したサンプ
ルを対象に行われてきました。その理由は通常、
プローブのラベルに 3Hや 35S が用いられ、そのシグ
ナル検出には写真撮影用のフィルム感光乳剤で切
片を被う必要があったからです。しかし、高感度
なノンRIラベルプローブの発達により、今日では
直接、組織中で行なえるin situ ハイブリダイゼー
ションが可能となりました。Drosophila 胚のホー
ルマウントはその一例です(Tautz D, Pfeifle C,
1989)。この
「ホールマウント」
in situ ハイブリダイ
ゼーション法は感度が高く、細部での解像度に秀
でています。特に複雑な発現パターンの解析は、
ホールマウント胚でのみ行なうことができます。
それは組織からの三次元的パターンを再構築する
ことは非常にやっかいだったからです。今日で
は、この方法は脊椎動物や無脊椎動物にわたる
様々な種類の胚や組織にも応用されるようにな
り、胚発生学および発生生物学を行なう研究室で
は日常的な手法となっています。
オリジナルの方法では、ランダムプライマー法を
用いたDIG-dUTPでラベルされたDNAフラグメン
トが使用されています。DNAプローブは今なお選
択肢の一つではあるものの、クローンされた遺伝
子の発現プロファイルの概要をいち早く知るため
には、RNAプローブの方がより良好な結果がもた
らされます(Lehmann R, Tautz D, 1994)。RNAプ
ローブはラベリング効率が高く、かつ1本鎖である
ため、高い検出感度が得られます。さらに、RNARNA ハイブリッドはRNA-DNA ハイブリッドに比
べて安定性が高いことから、より高いハイブリダ
イゼーション温度を採用することができます。
従って、特異性が高くバックグラウンドの低い結
果が得られます。
5
ハイブリダイゼーションシグナルの検出には、通
常プローブが結合した部位を発色させる発色基質
を用いて行なわれます。異なる基質を用いれば、
ビオチンやフルオレセインなどの異なるハプテン
分子でラベルされたプローブを異なる発色として
検出することも可能です。Drosophilaにおいて、3
つの異なるラベリングをトリプル検出する方法が
報告されています
(Hauptman G, Gerster T, 1996)
。
また、それぞれのハプテンに対して蛍光標識抗体
を用いたシグナルの検出も行なわれています。
この方法では検出感度は低くなるものの、レー
ザー走査型顕微鏡で検鏡することにより、内在す
るハイブリダイゼーションシグナルの解析度をよ
り高くすることのできる有用な手法とされていま
す(Hughes et al.1996)。
以下に解説する実験方法は、Drosophilaに対して
最適化されています。しかし、この方法は、他の種
類の胚にも応用することが可能です。その場合、
胚の収集と胚外膜の除去
(対象生物がこれをもつ場
合)の操作ステップのみを変更してください。
* Springer Verlag GmbHの許可を得て、Kessler, C. [ED]: Nonradioactive Analysis of Biomolecules, 2nd. ed. 2000; 573 - 580, Springer Lab.
Manual, ISBN 3-540-64901-9を転載しました。
208
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
I.
胚の収集および固定
ステップ
操 作
1
リンゴジュースアガープレート上の胚を集め、ポリエチレンチューブ
(または反応バイアル)
とステン
レス製メッシュを使用して作成した小バスケットに胚を移します(Wieschaus et al.,1986)。
2
再蒸留水で胚を洗浄し、市販の漂白剤
(Klorixなど)の50%溶液中で 2 ∼ 3 分間卵膜を除き(dechorinate)
ます。
ノート:双眼顕微鏡で観察しながらこのステップを操作します。Dechorinateされた胚のビテリン膜
は疎水性であるため、胚が溶液の表面に浮き上がります。
3
0.1% Triton X-100で洗浄し、4 ml の固定溶液(0.1 M Hepes, pH 6.9、2 mM MgSO4、1 mM
EGTA)の入ったガラス製シンチレーションバイアルへ胚を移します。
4
37%フォルムアルデヒド溶液0.5 ml とヘプタン 8 ml を加えます。
5
バイアルを15∼20分間振とうします。
6
下層をできるかぎり取り除きます(胚は中間層に存在するはずです)。
7
メタノールを10 ml 加え、10秒間激しく振とうします。
ノート:このステップによりビテリン膜を破裂させ、脱ビテリン胚を底に沈ませます。
8
胚を反応バイアルに移し、メタノールで洗浄します。
ノート:この段階で胚を冷凍庫内で数週間またはそれ以上保存することが可能です(─15 ∼ ─25℃)。
5
209
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
II. プレハイブリダイゼーション
特に指示がない限り、以下のステップは全て室温
にてロータリーシェーカーを用いて行ないます。
反応バイアル内で 1 ml 容量にて行います。
注意:RNaseコンタミネーションの可能性を避け
るように慎重に操作してください。
ステップ
1
PBT[130mM NaCl、10mM リン酸ナトリウム, pH 7.2、0.1%(v/v)Tween 20]で、胚を 5 分間、計 3 回
洗浄します。
2
4%フォルムアルデヒドを含むPBT 1 ml を用いて、胚を15分間後固定します。
ノート:DNAプローブを使用する場合、この後固定は特に必要ではありません。しかし、RNAプローブ
を使用してより厳しい条件下でハイブリダイゼーションを行なう場合後固定することをお勧めします。
3
PBTで胚を 5 分間、計 5 回洗浄します。
4
15∼30μg / ml 濃度のプロティナーゼ Kを含むPBT中で、胚を 2 ∼ 5 分間インキュベートします。
ノート:プロティナーゼKを新しいバッチに変えるたびに、最適なインキュベーション時間を確認す
る必要があります。酵素消化時間が短すぎるとシグナル強度が失われ、消化時間が長すぎると続く
操作ステップで胚の破裂を招く場合があるからです。
5
2 mg / ml 濃度のグリシンを含むPBT中で胚を 2 分間インキュベートし、プロティナーゼ K 消化反応
を停止します。
ノート:プロティナーゼK活性が低い場合、このステップを省いても構いません。
6
PBTで 5 分間、計 2 回洗浄します。
7
4%フォルムアルデヒドを含むPBT 1 ml 中で胚を再び固定します。
8
PBTで 5 分間、計 5 回洗浄します。
5
210
操 作
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
III. ハイブリダイゼーション
ハイブリダイゼーションの操作は、DIGラベルさ
れたDNAおよびRNAプローブ共にほぼ同様です。
RNAプローブを使用した場合のみ、ハイブリダイ
ゼーション温度が高いことと、バッファーがより
酸性側にあること
(高温でのインキュベーションの
間、胚を安定化させるため)が異なります。
ノート:このような酸性条件下では脱プリン化が
起きるため、DNAプローブをこの条件下で使用し
ないでください。
ステップ
操 作
1
以下のいずれかのハイブリダイゼーション溶液を PBTで 1:1 に希釈した溶液で、胚を10分間洗浄し
ます。
[DNAプローブ用ハイブリダイゼーション溶液:750 mM NaCl、75 mM クエン酸ナトリウム
(= 5 × SSC)
pH 7.0、50%(v/v)フォルムアミド、0.1%(v/v)Tween 20、50μg / ml ヘパリン、50μg / ml 破砕した
サケ精子DNA。
RNAプローブ用ハイブリダイゼーション溶液:DNAプローブ用と同様、ただしpH 5.0]
2
ハイブリダイゼーション溶液で10分間洗浄します。
ノート:この段階的なハイブリダイゼーションへの移行は、厳密には必要ではありません。しかし、
プロティナーゼ K によって少しでも過度の消化を受けた胚は、フォルムアミドを含む溶液中に直接
移すと破裂する場合があります。ハイブリダイゼーション後の洗浄についても、同様の点を考慮す
る必要があります。
3
プレハイブリダイゼーション
sウォーターバス中で45℃
(RNAプローブでは 55∼65℃)
、20∼60分間プレハイブリダイゼー
ションを行います。
s定着している胚表面から溶液の水面までの高さが約 2 mm程度となるように、残りの溶液
はできる限り捨ててください。
ノート:これは、通常のハイブリダイゼーションでの溶液量のおよそ100μl に相当します。
4
プローブの調製
s 2 mg / ml の破砕したサケ精子DNA溶液 5μl を 2μl のプローブに加えます(複数のハイブ
リダイゼーションを並行して行う場合、この混合液量を正確にスケールアップする必要が
あります)。
s100℃にて 3 分間熱変性し、氷上で短時間冷却した混合液を、プレハイブリダイゼーショ
ン溶液中の胚に直接加えます。
5
ハイブリダイゼーション
sプローブと胚を含む混合液をよく混和し、45℃
(RNAプローブでは55∼65℃)
にてオーバー
ナイトでインキュベートします。
ノート:厳密には必要としませんが、胚が塊状になるのを避けるため、若干の振とうを行
なうと効果的です。
5
211
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
IV. 洗浄と検出
以下のプロトコールは非常に厳しい洗浄条件で、高
いバックグラウンドが生じ得る場合に使用します。
しかし、多くのアプリケーションではこのプロト
コールよりもステップ数の少ないものであっても、
十分な洗浄が行なえます。
ステップ
5
212
操 作
1
洗浄ステップ
s500μl のハイブリダイゼーション溶液で、室温にて30分、計 2 回洗浄します。
sハイブリダイゼーション溶液をPBTで段階希釈した溶液(4:1、3:2、2:3、1:4)で、
それぞれ室温にて10分間ずつ洗浄します。
sPBTで10分間、計 2 回洗浄します。
2
オプション:検出抗体を産生させた動物種由来の 1%血清を用いて、胚をブロックします。
3
抗DIG標識抗体の調製
抗DIG標識抗体を固定した胚で1時間前吸収させ、非特異結合を生じる画分を除去する必要がありま
す。この標識抗体の最終濃度は、2000倍希釈(PBTにて)となります。以下の例にならって前吸収の
ステップとの調整を行ってください。
例:10反応を並行して行う場合、200倍希釈した標識抗体を含むPBT 1 ml に対して、約200μl の胚を
使用して前吸収を行います。前吸収の後、溶液を10倍 に希釈して次のステップで使用します。
ノート:希釈した抗体溶液は、数日以内であれば 2 回またはそれ以上の染色で再使用可能です。
4
抗体反応のインキュベーション
希釈および前吸収した抗DIG抗体溶液 500μl で、胚を1時間インキュベートします。
5
洗浄ステップ
sPBTで20分、計 3 回洗浄します。
s染色用バッファー(100 mM NaCl、50 mM MgCl2、100 mM Tris-HCl, pH 9.5)
で、5 分間、
計 3 回洗浄します。
6
胚の染色
4.5μl のNBT溶液と 3.5μl のBCIP溶液を含む染色用バッファー 1 ml を入れた小ディッシュに胚を移
します。
ノート:遮光条件下で発色させ、双眼顕微鏡下で発色の度合いを随時観察します。発色は通常、1 時
間以内の展開となりますが、反応自体はオーバーナイトで続けることもあります。
7
PBTで洗浄し、染色反応を停止します。
8
胚を70%グリセロール中に移し、数時間平衡化させます。続いて顕微鏡用スライド上に移して観察、
写真撮影します。
ノート:永久的なマウンティングを行いたい場合、胚をアルコール系列(70%、90%、および100%)
に通して脱水し、Euparalでマウントします。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
V. 結 果
5
図 1:異なる発育ステージにおけるDrosophilaの分節遺伝子hunchbackの発現
ホールマウントin situ ハイブリダイゼーションは、空間的な発現パターンが機能的に現われていることを追跡する上
で特に有用です。ここで示すステージは、約20分間隔の発育ステージでの胚をそれぞれ検出したものです。Hunchback
発現に関する詳細については、Tautz, Nature 332, 281を参照ください。
213
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
VI. トラブルシューティング
A. 十分なシグナルが得られない場合:
ステップ
操 作
1
プローブが正確にラベルされているかを確認します(セクション 3.1参照)。
2
プロティナーゼ K 消化を確認します。組織やプロティナーゼ K 活性に応じて、プロティナーゼ K 消化
を更に行う必要があるかもしれません。酵素消化条件をいくつか設定し、経験的に決定してください。
3
メタノール処理後にビテリン膜が完全に除去されているかを、双眼顕微鏡下で確認します。
4
溶液にRNaseのコンタミネーションがないかを確認します。ジエチルピロカーボネート(Sigma)
を用
いて、溶液を使用前に処理します。特に、PBT溶液はTween 20を加える前に処理します。
B. バックグラウンドが高すぎる場合:
ステップ
5
214
操 作
1
十分な洗浄を行なうため、洗浄ステップを延長します。各洗浄ステップの時間を長めにします。
2
抗ジゴキシゲニン標識抗体の前吸収時間を長くします。
3
染色溶液にレバミゾールを加えます。レバミゾールはサンプル中に内在するリソゾームのホスファター
ゼに対する阻害剤として使用されます。しかし、内在性ホスファターゼ活性は、Drosophila初期胚で
は通常、バックグラウンドの問題にはなりません。
4
PBT中の界面活性剤の濃度を高くします。Tween 20をSDSに置き換えることも可能です。
5
固定後にキシレン処理のステップを加えます。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
リファレンス
Hauptman G, Gerster T (1996) Multicolour whole-mount in
situ hybridization to Drosophila embryos. Dev Gen Evol
206:292-295
Hughes SC, Saulier-Le Drean B, Livne-Bar I, Krause HM
(1996) Fluorescence in situ hybridization in whole-mount
Drosophila embryos. BioTechniques 20:748-750
Tautz D, Pfeifle C (1989) A nonradioactive in situ hybridization method for the localization of specific RNAs in Drosophila embryos reveals translational control of the
segmentation gene hunchback. Chromosoma 98:81-85
Wieschaus E, Nüsslein-Vollhard C (1986) Looking at
embryos. In: Roberts DB (ed). Drosophila - A Practical
Approach. IRL Press, Oxford, pp 199-228
Lehmann R, Tautz D (1994) in situ hybridization to RNA.
Methods in Cell Biology 44: 575-598
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
Cat. No.
包装単位
Triton X-100
粘性を帯びた液体
789 704
100 ml
Hepes
純度:98%(from N)
737 151
500 g
DIG RNA Labeling Kit
2 ×10ラベリング反応
1 175 025
1キット
DIG RNA Labeling Mix
10 × 濃度の溶液(20反応分)
1 277 073
40μl
DIG DNA Labeling and
Detection Kit
25ラベリング反応および 50ブロット検出反応
1 093 657
1 キット
DIG High Prime
DIG-11-dUTPを用いたランダムプライムド
DNAラベリング 40反応分の溶液ミックス
1 585 606
160μl
(40ラベリング反応)
Anti-Digoxigenin-AP
750ユニット/ ml アルカリホスファターゼ標識
抗ジゴキシゲニン抗体、Fabフラグメント
1 093 274
150 U
(200μl)
NBT solution
100 mg / ml ニトロブルーテトラゾリウム塩。
70%(v/v)ジメチルフォルムアミドを溶媒とする。
1 383 213
3 ml(300 mg)
(希釈して使用します。)
BCIP solution
50 mg / ml 5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸(BCIP) 1 383 221
トルイジン塩。100%ジメチルフォルムアミドを溶媒とする。
3 ml(150 mg)
NBT/BCIP solution
ストック溶液
1 681 451
8 ml
Proteinase K*
凍結乾燥
161 519
745 723
1 000 144
1 092 766
25 mg
100 mg
500 mg
1g
1 332 465
5 × 10 ml
Tween 20
5
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
215
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
PCRによりDIGラベルされたDNAプローブを用いた
Drosophila 胚におけるeven-skipped 転写物の検出
Dr. N. Patel and Dr. C. Goodman, Carnegie Institute of Washington, Embryology Department, Baltimore,
Maryland, USA.
このプロトコールは、ホールマウントのDrisophila
胚におけるeven-skippedやseven-up、そしてホールマ
ウントのバッタ胚におけるengrailed Antennapedia
の遺伝子転写産物をin situ ハイブリダイゼーション
により検出することを目的としています。この i n
situ ハイブリダイゼーションと検出は、主として
TautzとPfeiffleによるプロトコール
(1989)
に従って
行なわれました。
この研究グループでは、ランダムプライムドラベ
リングではなくPCRを用いてDIG ラベルしたプ
ローブを使用しています。その理由は以下の通り
です:
s同じテンプレート量から、より多くのプローブ
を調製できること
s未反応のテンプレートと比べて、ラベルされ
5
たDNAプローブ量の方が遥かに高くなること
(検出する転写産物があまり多くない場合には、
特に重要です)。
sPCRでは、鎖特異的なプローブを作成できるこ
と
短所:
sプローブサイズをコントロールすることが難し
いこと
この研究グループにより、同様の方法でビオチン16-dUTPを取り込ませ、アルカリホスファターゼ
標識ストレプトアビジンによる検出方法では、
DIGラベルしたプローブを用いたin situ ハイブリ
ダイゼーション実験よりも約 3 ∼ 5 倍感度が低くな
ることが確認されました。
I.
プローブのラベリング
ステップ
216
操 作
1
以下のストック溶液を調製します:
s10 × 濃度の反応ミックス:500 mM KCl、100 mM Tris-HCl, pH 8.3;15 mM MgCl2、0.01%
(w/v)ゼラチン
s 5 × 濃度のdNTPミックス:dATP、dCTP、dGTP各 1 mM、0.65 mM dTTP、0.35 mM ジ
ゴキシゲニン-11-dUTP
s以下のいずれかのプライマーストック溶液
30ng /μl(約 5.3 mmol)
プライマー 1
(SP6 RNAポリメラーゼ・プロモーター)
または 30 ng /μl
(約 5.3 mmol)プライマー 2(T7 RNAポリメラーゼ・プロモーター)
2
2 つのプロモーターをもつプラスミドに入ったインサートを直鎖化します。ラン・オフRNA転写産物
を作成するときと同様に行なってください。
ノート:上記 の2 つプライマーを用いて、アンチセンス鎖とセンス鎖(コントロール用)を作成するこ
とが可能です。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
ステップ
操 作
3
加熱して制限酵素を不活化させます。
4
水で直鎖化DNAを希釈し、最終濃度を約 100 ∼ 200 ng /μl に調整します。
ノート:インサートが 3 kbを越える場合、合成されるプローブの長さは、インサートの全長に相当
するものではありません。
5
以下の反応ミックスを調製します:
s9.25μl の水
s2.5μl の10 × 濃度の反応ミックス
s5.0μl の 5 × 濃度の dNTPミックス
s5.0μl のプライマー 1または 2(30 ng /μlストック溶液より)
s2.0μl の直鎖化DNA(100∼200 ng /μl)
6
40μl のミネラルオイルを加え、遠心した後、混合液を 5 分間煮沸します。
7
1ユニット/μl のTaq DNAポリメラーゼ 1.25μl(1.25ユニットTaqポリメラーゼ)をミックスに加え
ます(Taqを含む反応ミックスの最終容量は 25μl になります)。
8
反応チューブ内容物を混合し、2 分間遠心します。
9
サーマルサイクラーで 30サイクル、以下の条件に従ってPCRを行います。
s変性:95℃にて45秒間
sアニーリング:50 ∼ 55℃にて30秒間
ノート:アニーリング温度はプライマーの長さに依存します。21-merのプライマーには
55℃としてください。
s伸長反応:72℃にて 1.0∼1.5分間
ノート:伸長反応時間はインサートの長さに依存します。1.0 kbまたはそれ以下のイン
サートに対しては、1 分間、2.5 kbまたはそれ以上のインサートに対しては、1.5分間とし
てください。
10
PCRが終了した後、75μl の蒸留水を反応チューブに加え、遠心します。
11
ミネラルオイルの下層から、90 ∼ 95μl の反応ミックスを取り出します。
12
以下の操作でエタノール沈殿を行い、DNAを回収します。
s最終濃度が0.1 MとなるようにNaCl を加えます。
s10μg のグリコーゲンまたは tRNAをキャリアーとして加えます
(20 mg / ml ストック溶液から
0.5μl を加える)。
s 3 倍量の100%エタノールを加えます。
sよく混合し、─70℃にて30分間静置します。
s遠心します。
sペレットを70%エタノールで洗浄します。
sペレットを吸引乾燥させます。
オプション:上記の方法でエタノール沈殿をもう 1 回行います。
13
DNAペレットを300μl のハイブリダイゼーションバッファー[50%フォルムアミド、5 × SSC(1×
SSCの組成は150 mM NaCl、15 mMクエン酸ナトリウム)、50μg / ml ヘパリン、0.1% Tween 20、
100μg / ml の破砕および変性したサケ精子DNA]中に再懸濁します(TautzとPfeifle、1989による)。
14
1 本鎖DNAのサイズを小さくするため、プローブを40 ∼ 60分間煮沸します。
ノート:胚への浸透およびハイブリダイゼーションの効率を高めるため、プローブの平均的な長さを
約50 ∼ 200 bpとすべきです。
15
プローブを使用直前に、最大10倍まで希釈します。
ノート:最適な希釈率は、目的の転写物量やバックグラウンドに依存します。
まずは、希釈しないまま(オリジナル 300μl)または最大 3 倍までの希釈にとどめてプローブを使用
することをお勧めします。
5
217
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
II. ラベリング反応の評価
ステップ
操 作
1
以下の方法でプローブ溶液を調製します:
s反応ミックスから 1μl のプローブを分取します。
s 5 × SSCを 5μl 加えます。
s 5 分間煮沸します。
s氷上で急冷します。
s遠心します。
2
ニトロセルロースメンブレンを、1.5 ml マイクロ遠心チューブまたは 5 ml スナップキャップチューブ
に収まる大きさのストリップに切り取り、このストリップ上に 1 ∼ 2μl のプローブ溶液をスポットし
ます。
3
フィルターを2枚のろ紙の間に挟み、吸引オーブン内で 80℃にて30分間ベークします。
注意:フォルムアミドの残渣があると、ニトロセルロースにゆがみを生じる場合があります。ゆがみ
が問題となる場合には、オーブンでのベーキング時間を短くするか、2 回目の沈殿(操作 I、ステップ
12)の前にスポットテストを行ってください。
ノート:未反応のヌクレオチドは、ニトロセルロースにわずかしか結合しません。
4
ベークしたフィルターを以下の操作で処理します:
sフィルターを 2 × SSCで湿らせます。
sPBT(1× PBS、0.2% BSA、0.1% Triton X-100)でフィルターを 5 分間、計 2 回洗浄
します。
sフィルターを 1.5 ml マイクロ遠心チューブまたは 5 ml スナップキャップチューブ内に入れ
5
ラベルされたプローブを、以下の操作で検出します:
sPBT中でフィルターを30分間インキュベートしてブロッキングします。
sPBT で2000倍希釈したアルカリホスファターゼ標識抗DIG抗体溶液を用いて、30 ∼60分間
インキュベートします。
sPBT中で15分間、計 4 回洗浄します。
s100 mM NaCl、50 mM MgCl2、100 mM Tris, pH 9.5、0.1% Tween 20を含む溶液中で 5 分
間、計 2 回洗浄します。
ノート:レバミゾールの必要はありません。
6
Roche Diagnostics社の検出キットの使用説明書に従い、NBTとBCIPで発色させます。
7
スポットが可視化されたら、発色反応を停止します。
ノート:スポットは数分以内で可視化され、10 ∼ 15分後には十分濃くなるはずです。
ます。
5
III. 胚の処理、ハイブリダイゼーションおよび検出
胚の処理、それに続くDIG-PCRプローブを用いたハ
イブリダイゼーションと免疫学的検出は、前頁の
Tautzの方法に従って行ないます。
“Drosophila 胚中の
本マニュアル 208ページの
mRNA検出を目的としたホールマウント in
situ ハイブリダイゼーション”を参照してください。
218
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
結 果
図 1:胞胚葉期のDrosophila 胚におけるeven-skipped
表現型の検出
パネル aは、Drosophila のeven-skipped 遺伝子をプローブと
して in situ ハイブリダイゼーションを行なった結果です。
パネル b は、特異抗体を使用してeven-skipped 遺伝子産物の
検出を行ったものです。7本の縞パターンは、even-skipped 表
現型を表しています。
リファレンス
5
Tautz, D.; Pfeiffle, C. (1989) A nonradioactive in situ hybridization method for the localization of specific RNAs in
Drosophila embryos reveals a translational control of the
segmentation gene hunchback. Chromosoma (Berl.) 98,
81-85.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
Cat. No.
包装単位
PCR DIG Probe
Synthesis Kit
ポリメラーゼチェーン反応(PCR)を用いてプローブを
DIG-dUTP(アルカリ感受性)により高感度ラベルする
ためのキット。DIG-dUTP:dTTPの比率 1:2 を使用。
1 636 090
1 キット
(25 反応)
1 332 465
5 × 10 ml
Tween 20
BSA
最高品質、凍結乾燥
238 031
238 040
1g
10 g
Triton X-100
粘性を帯びた液体
789 704
100 ml
Anti-Digoxigenin-AP
750ユニット / ml アルカリホスファターゼ標識抗ジゴキ
シゲニン抗体、Fabフラグメント
NBT solution
100 mg / ml ニトロブルーテトラゾリウム塩。70%(v/v) 1 383 213
3 ml(300 mg)
ジメチルフォルムアミドを溶媒とする。
(希釈して使用します。)
BCIP solution
50 mg / ml 5 -ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸
(BCIP) 1 383 221
トルイジン塩。100%ジメチルフォルムアミドを溶媒とする。
1 093 274
150 U
(200μl)
3 ml
(150 mg)
219
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
Arabidopsis thaliana の間期核における反復DNAシーケンスの
ホールマウント蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(FISH)
Serge Bauwens 1 and Patrick Van Oostveldt 2
1 Laboratory for Genetics, Gent University, Gent, Belgium
2 Laboratory for Biochemistry and Molecular Cytology, Gent University, Gent, Belgium
蛍光ラベルしたDNAプローブで間期核のクロマチ
ンに対してホールマウント in situ ハイブリダイ
ゼーションを行なうことにより、形態学的に良好
に保存されたサンプルでの核構造の研究を可能と
します。DNAプローブの蛍光ラベル(直接法また
は間接法)により、同時に数種類の異なるシーケン
スを検出することが可能です
(例. e.g. Lengauer et al.,
1993; Nederlof et al., 1990)。また、共焦点顕微鏡
による蛍光シグナルは画像化できるためホールマ
ウントを通して可視化される多くのセクション画
像を記録しておくことが可能です。従って、ホー
ルマウントの多重ラベリングFISHは、個々の間期
核染色セグメントや異なる染色体の相対的位置の
研究にも応用できます。
5
I.
ここで紹介する実験は、アブラナ科植物Arabidopsis
thaliana の実生(seedlings)と(開花期)の間期核に
2 つのタンデム反復シーケンス、rDNA および 500 bp
反復シーケンスをハイブリダイズさせたものです。
この実験で用いたプロトコールは、Ludevid et al.
(1992)および Tautz and Pfeifle(1989)の報告に基づ
きますが、Bauwens et al.(1994)
により既に発表さ
れています。
種子の殺菌と発芽
ノート:操作 I は、Valvekens et al.(1988)のプロトコールに基づいています。
ステップ
220
操 作
1
Arabidopsis thaliana(C24)の種子を以下の溶液に浸漬して、種子表面の消毒を行います:
s70%(v/v)エタノール中に 2 分間
s 5%(v/v)NaOCl と 0.05%(v/v)Tween 20溶液中に15分間
2
種子を滅菌蒸留水で 5 回洗浄します。
3
発芽培地
[ 1× 濃度の Murashige and Skoog 塩混合液
(Flow Laboratories, USA)
;0.5 g / L 2(N - morpholino)
エタンスルフォン酸(MES), pH 5.7(1 M KOHを用いて調整)、0.8%(w/v)Bactoアガー(Difco Laboratories, USA)]上に種子を播きます。
4
室温条件下で 4 日間置き、種子を発芽させます。
5
実生の一部を土に移します。
6
室温にて継続光照射により植物を生長させます。
7
3 ∼ 4 週間後に花および花序(inflorescences)を収穫します。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
II. 組織の固定
ステップ
操 作
1
約30∼40の実生または数個の花または花序を、以下の組成が入ったガラスバイアル中に入れます。
4.365 ml 固定バッファー[1.1× 濃度のPBS;0.067 M EGTA, pH 7.5(NaOHを用いて調整)]
ノート:10 × 濃度のPBSの組成は、1.3 M NaCl、0.0027 M KCl、0.07 M Na2HPO4、0.03 M NaH2PO4;
pH 7.2です。
s0.135 ml の 37%フォルムアルデヒド(Sigma, USA)
s0.5 ml DMSO
ノート:バイアル中での最終濃度は、1%フォルムアミドおよび10% DMSOになります。
2
ガラスバイアルを室温にて25分間振とうします。
3
固定溶液を捨て、以下の方法で洗浄します:
s 5 ml メタノールで 2 回
s 5 ml エタノールで 4 回
4
最後の洗浄で使用したエタノールを捨て、5 ml のエタノールにサンプルを浸します。
5
サンプルを─20℃、 2 ∼ 4 日間置きます。
注意:エタノール中でサンプルを長く保存すると、もろく壊れやすくなります。
III. プローブ DNA のラベリング
ステップ
1
5
操 作
以下のハイブリダイゼーションプローブを使用します:
s A. thaliana 由来の 3 種類のリボゾームDNA(rDNA)インサートをそれぞれ pBS[I]KS+
(Stratagene, USA)にサブクローンします。インサートにはそれぞれ5.8S、18S、および
25SのrRNA遺伝子とintergenic region(IGR)を含みます(Unfried and Gruendler, 1990;
Unfried et al., 1989)。
s 500 bp の反復DNAシーケンスをpGem- 2(Promega, USA)にサブクローンします。
この反復シーケンスは A. thalianaにおいて高度に反復したタンデムリピートDNAシーケン
スの 3クラスのうちの 1つです。
2
本マニュアルのチャプター 4で解説したニックトランスレーション法に従い、それぞれのプローブの
未消化サンプルをラベルします。ラベルには以下の試薬を使用します:
s rDNAは、DIG-dUTPまたはフルオレセイン-dUTPのいずれかでラベルします。
ノート:ニックトランスレション混合液中でのDIG-dUTPまたはフルオレセイン-dUTPの
濃度を同じにしておきます。
s 500 bp 反復DNAは、DIG-dUTPでラベルします。
3
ニックトランスレーションの終了後、ラベルしたプローブをそれぞれ以下の操作で処理します:
s 1μg のラベルしたDNAを、55μg の破砕したサケ精子DNA
(Sigma, USA)
で共沈殿させます。
s 25μl の水でプローブを再懸濁し、ラベルしたDNAプローブ濃度が 40 ng /μl となるよう
に調整します。
221
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
IV. 前処理
ステップ
5
222
操 作
1
実生または花(または花序)
からエタノールを除去し、サンプルをマイクロ遠心チューブに移します。
2
各試料を以下の操作で固定します:
s 1 ml のエタノールで 2 回洗浄します。
sエタノールを 1 ml のエタノール / キシレン(1:1)溶液に置き換え、30分間インキュベート
します。
s 1 ml のエタノールでて 2 回洗浄します。
s 1 ml のメタノールで 2 回洗浄します。
sメタノールを1 ml のメタノール / 1%(v/v)フォルムアルデヒドを含むPBT(1:1)溶液に置
き換えます。5 分間振とうします。
ノート:PBTの組成は、1× PBS および 0.1%(v/v)Tween 20です。
3
1 %フォルムアルデヒドを含む PBT 1 ml 中で、サンプルを25分間後固定します。
4
固定液を捨て、1 ml の PBTでサンプルを 5 回すすぎます。
5
1 ml の 2 × SSCでサンプルを 5 分間、計 3 回洗浄します。
ノート:1× SSCの組成は、150 mM NaCl および15 mM クエン酸ナトリウム, pH 7.0です。
6
RNase A(2 × SSC中にて100μg / ml 濃度に溶解)溶液で37℃、 1 時間消化します。
7
1 ml の PBTで 5 分間、計 3 回洗浄します。
8
プロティナーゼ K(PBT中にて40μg / ml 濃度に溶解)溶液で37℃、8 分間消化します。
9
プロティナーゼ K 処理の後、以下の操作を行います:
s 1 ml の PBTで 2 回すすぎます。
s 1 ml の PBTで 2 分間、計 2 回洗浄します。
s 1 ml の PBTで 2 回すすぎます。
10
1 %フォルムアルデヒドを含む PBT 1 ml で25分間、2 度目の後固定を行います。
11
固定液を捨て、 1 ml の PBTで 5 回すすぎます。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
V. In situ ハイブリダイゼーション
ステップ
操 作
1
PBTとハイブリダイゼーション溶液[ハイブリダイゼーション溶液は、50%フォルムアミド(超高純度,
USB, USA)を含む 2 × SSCからなります]混合液(1:1)1 ml で、各サンプルを10分間洗浄します。
2
1 ml のハイブリダイゼーション溶液でサンプルを 2 回すすぎます。
3
ハイブリダイゼーション溶液を捨て、各サンプルに以下の溶液を加えます(最終容量 500μl のハイブ
リダイゼーション溶液を作製):
s250μl のフォルムアミド
s50μl の20 × 濃縮 SSC
s水を加えてプローブを含む全量が500μl とする
s25μl のラベルした rDNAプローブ(シングルまたは ダブルラベリング実験用)
s25μl のラベルした 500 bp 反復シーケンスプローブ( ダブルラベリング実験のみ)
ノート:それぞれのラベルプローブの最終濃度は、2 ng /μlです。
ノート:このインキュベーションミックスは、シングルのラベル
(フルオレセインラベルされたプロー
ブ)によるハイブリダイゼーションの直接検出法、シングルラベル(DIGラベルされたプローブ)によ
るハイブリダイゼーションの間接検出法、あるいは ダブルラベル(フルオレセインとジゴキシゲニン
ラベルされた 2 種類のプローブ)によるハイブリダイゼーションで使用することができます。これら
の異なる実験操作の詳細については、以下の操作VIIIを参照ください。
4
以下の操作でサンプルを処理します:
sハイブリダイゼーション溶液中でターゲットとプローブを、100℃、 4 分間加熱して熱変
性します。
s直ちに氷上に 3 分間置きます。
sごく手短に遠心します。
s37℃にてオーバーナイトでインキュベートし、プローブとターゲットをハイブリダイズ
させます。
注意:直接ラベルしたプローブ(蛍光ラベルなど)を使用する場合、ハイブリダイ
ゼーションおよびその後の操作は遮光条件下で行ってください。
5
VI. 抗体の前吸収(間接検出法のみ)
ステップ
操 作
1
以下の操作で、A. thaliana の根または実生抽出物の粉末を作製します:
s根または実生を液体窒素下でグラインドして破砕します。
s破砕された粉末を液体窒素下でアセトン抽出を行います。
sアセトン上清を蒸発させます。
s沈殿物中のアセトン残渣をさらに蒸発させます。
s乾燥させた沈殿物粉末を用いて、以下の前吸収を行います。
2
1% BSA(w/v)を含む 4 × SSCで検出抗体を製造者が推奨する使用濃度に希釈し、最終容量を500μl
に調整します。
3
約 2 mg の A. thaliana 根または実生抽出物の粉末
(上記ステップ 1 より)
を希釈した抗体溶液に加えます。
4
遮光条件下で15℃にてオーバーナイトで抗体の前吸収を行います。
5
前吸収した混合液を遠心します。
6
上清を免疫細胞化学検出反応に使用します。
223
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
VII. ハイブリダイゼーション後の洗浄
ステップ
操 作
1
37℃にてオーバーナイトでハイブリダイゼーションを行った後(操作 V, ステップ 4)、以下の操作で
ハイブリダイズしたサンプルを処理します:
sハイブリダイゼーション溶液を捨てます。
s新しいハイブリダイゼーション溶液で、サンプルを37℃、1 時間洗浄します。
sハイブリダイゼーション溶液で、サンプルを37℃にて30分間、計 4 回洗浄します。
sシングルラベリングにより直接ラベルされたプローブDNA(rDNA)を用いたin situ ハイブ
リダイゼーション実験を行う場合、操作 VIII a に進みます。
s抗体を使用した間接検出法によるin situ ハイブリダイゼーション実験を行う場合は、
ステップ 2 に進みます。
2
発芽苗または花
(または開花)を以下の洗浄ステップを行ない、段階的に 4 × SSCに移行していきます
(全て室温)。
sハイブリダイゼーション溶液と4 × SSCを 3:1 の比率で混合した溶液で20分間
sハイブリダイゼーション溶液と4 × SSCを 1:1 の比率で混合した溶液で20分間
sハイブリダイゼーション溶液と4 × SSCを 1:3 の比率で混合した溶液で20分間
s 4 × SSCで 5 分間、計 4 回
VIII. 免疫細胞化学検出
5
表 1に詳説した免疫細胞化学検出法に従って、シ
ングルまたはダブルラベリングによるin situ ハイ
ブリダイゼーション実験の結果を解析します。
1次抗体
(検出用)
実験のタイプ
プローブ
ラベル
シングルラベル
による直接検出
rDNA
フルオレセイン-dUTP
シングルラベル
による間接検出
rDNA
DIG-dUTP
ダブルラベル
rDNA
500 bp
フルオレセイン-dUTP
DIG-dUTP
テトラメチルロー
ダミン標識抗
DIG抗体
(ヒツジ由来)d
抗体 a
2次抗体
以下の操作ステップ
(シグナル増幅用)
へ進みます。
-
-
VIIIa
フルオレセイン
標識抗DIG抗体
(ヒツジ由来)b
フルオレセイン
VIIIb
標識抗ヒツジ抗体
(ロバ由来)c
-
VIIIb
テトラメチルロー
ダミン標識抗
ヒツジ抗体
(ウサギ由来)e
表 1:シングルおよびダブルラベリング実験における免疫細胞化学検出の原理
a上記操作VIに従い、全ての抗体の前吸収を行う必要があります。
b Fabフラグメント
c Fabフラグメント(Sigma, USA)
d Fabフラグメント
e Whole molecule(Chemicon, USA)
224
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
VIIIa. 直接検出法
ステップ
操 作
1
サンプルを以下の洗浄ステップに従い、段階的に 1× PBSに移行していきます(全て室温)。
sハイブリダイゼーション溶液と 1× PBSを 3:1 の比率で混合した溶液で20分間
sハイブリダイゼーション溶液と 1× PBSを 1:1 の比率で混合した溶液で20分間
sハイブリダイゼーション溶液と 1× PBSを 1:3 の比率で混合した溶液で20分間
s 1× PBSで15分間、計 4 回
2
染色および封入の操作に進みます(操作 IX)。
VIIIb. 間接検出法
ステップ
操 作
1
ハイブリダイゼーション後の洗浄(操作 VII)が終了した後、サンプルから 4 × SSC 溶液を捨てます。
2
予め前吸収させた 1 次抗体(表 1より)をサンプルに加え、遮光条件下で 15℃にてオーバーナイト
でインキュベートします。
3
1次抗体溶液を捨て、0.05%(v/v)Tween 20を含む 4 × SSC 1 ml でサンプルを15分間、計 4 回洗
浄します。
4
シグナル増幅の方法( 2 次抗体)を行なうかに応じて、以下のいずれかの操作を行います:
sシグナル増幅のための 2 次抗体を使用する場合、ステップ 5 に進みます。
sシグナル増幅のための 2 次抗体を使用しない場合、ステップ 7 に進みます。
5
シグナル増幅を行う場合、1%ウシ血清アルブミンを含む 4 × SSCでサンプルを15分間、計 4 回
洗浄します。
6
洗浄溶液を捨て、予め前吸収させた 2 次抗体(表 1より)をサンプルに加え、遮光条件下で 15℃にて
オーバーナイトでインキュベートします。
7
最後の
(1次または 2 次)
抗体インキュベーションが終了した後、抗体溶液を捨て、サンプルを 1× PBS
1 ml で15分間、計 4 回洗浄します。
8
染色および封入の操作に進みます(操作 IX)。
5
225
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
IX. 染色および封入
ステップ
操 作
1
以下の操作でサンプルをカウンター染色します:
sフルオレセイン標識抗体または標識ヌクレオチドを用いたシングルラベリング実験の場合:
0.5μ / ml ヨウ化プロピディウム(1× PBS中)で遮光下にて 1 時間インキュベートし、間
期核のクロマチンをカウンター染色します。
sフルオレセインおよびテトラメチルローダミン標識ヌクレオチドまたは標識抗体を用いた
ダブルラベリング実験の場合:0.2μg / ml DAPI(1× PBS中)で遮光下にて 1 時間インキュ
ベートし、間期核のクロマチンをカウンター染色します。
ノート:DAPIとは、4,6'-diamidino-2-phenylindoleです。
2
数個の実生または花(または花序の一部)をスライド上に置きます。
3
スライドとカバーガラスとの間に隙間ができるようにスライドにテープを貼り、実生や花がカバーガ
ラスの圧迫により押し漬されることを防ぎます。
4
褪色防止剤(Vectashield, Vector Laboratories, USA)を滴下し、カバーガラスで覆います。
X. 蛍光顕微鏡による検鏡
Xa. 一般的な蛍光顕微鏡
5
ステップ
操 作
1
スライドを検鏡します。60 ×, NA 1.40油浸レンズ(Olympus, Japan)またはNPL FLUOTAR, 40 ×,
NA 1.30油浸レンズ(Leitz, FRG)を装着したDIAPHOT300 倒立顕微鏡(Nikon, Japan)を使用します。
2
以下のフィルター(Chroma Technology Corp., USA)を組み合わせて使用します。
sヨウ化プロピディウムで染色した核およびテトラメチルローダミンラベルされたハイブ
リッドの局在を検出する場合:フィルターブロック 31014 404
sDAPIで染色された核の局在を検出する場合:フィルターブロック 31000 404
sフルオレセインラベルされたハイブリッドの局在を検出する場合 : フィルターブロック
31001 404
3
光源として、水銀アークランプ(100 W)を使用します。
Xb. 共焦点蛍光顕微鏡
ステップ
226
操 作
1
画像の記録には MRC-600共焦点走査レーザー顕微鏡
(CSLM)
システム
(Bio-Rad, USA)
を使用します。
適当なレンズ(上記の操作 Xa, ステップ 1で解説されるものと同じ顕微鏡およびレンズ)を装着した
DIAPHOT 300 倒立 顕微鏡にCSLMを接続します。
2
K1/ K2 フィルターブロック・コンビネーション
(Bio-Rad, USA)
を用いるか、あるいは以下のいずれかの
光源を使用します。
sクリプトン-アルゴンレーザー(Ion Laser Technology, Utah, USA)の 568 nm 光を使用し、ヨウ化
プロピディウムで染色された間期核およびテトラメチルローダミンラベルされたハイブリッドを画
像化します。
sクリプトン-アルゴンレーザーの 488 nm 光を使用し、フルオレセインラベルされたハイブリッドを画
像化します。
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
結果と考察
A. thaliana の花および実生の rDNAと 500 bp 反復
シーケンスに対するホールマウントFISHで得られ
た結果の一部を、図 1 および 2 に示します。
A. thaliana の rDNAは ハプロイドゲノムあたり約 5.7
Mbpをカバーし
(Meyerowitz and Pruitt, 1985)
、第
2 および第4染色体の 2 つの大きなタンデム反復
シーケンス上に広く分布します(Maluszynska and
Heslop-Harrison, 1991; Murata et al. 1990)。しか
し、2 倍体のA. thaliana の間期核では、図 1 の合成画
像から明らかに分るように、rDNA遺伝子座の多くは
2 ∼ 4 個以上
(Bauwens et al. 1991)です。
ホールマウントでの mRNAシーケンスの局在を特
定するための FISHプロトコールは、既に Almeida
Engler et al.(1994)
が指摘しているように、共焦点
顕微鏡を用いることで異なった遺伝子発現を細胞
レベルで同時にかつ三次元的に検出を可能としま
す。
500 bp 反復シーケンスは、ハプロイドゲノムあたり
約0.3 ∼ 0.6 Mbpをカバーし(Bauwens et al., 1991;
Simoens et al., 1988)、染色体特異的な大きなクラ
スターを形成しています(Bauwens and Van Oostveldt, 1991; Bauwens et al., 1991)。2 倍体の間期に
核において、2 つの明瞭なシグナルとして、図 2 の
合成画像において確認されます。
ホールマウントにおける蛍光シグナルの共焦点観
察での、有用な実験例を示します。
クリプトン-アルゴンレーザーの568 nmと488 nm光
と、Bio-Rad MRC-600 CSLMのK1/K2フィル
ターコンビネーションの使用した段階的な励起に
より、赤色(テトラメチルローダミン)シグナルと
緑色(フルオレセイン)シグナルを明確に分離する
ことが可能でした[図 2 の500 bp 反復シーケンス
(赤色)
プローブとrDNA
(緑色)
プローブとのシグナ
ルを参照ください]
。特に、黄色を呈する568 nm光
は、テトラメチルローダミンや Texas Redなどの赤
色蛍光色素のみを励起し、フルオレセインはほと
んど励起されません。
共焦点観察は、明瞭な画像を得るために絶対必要
であり、特に実生の根端や花序の発育中における
高密度な分裂組織では重要です。これは特に
500bp反復シーケンスのような弱いシグナルを観
察するのに必要不可欠であり、多くの場合通常の
蛍光顕微鏡では組織の自己蛍光のバックグランド
のため観察することができません。共焦点顕微鏡
でのデジタルイメージを取り込むことにより、異
なる波長で記録された画像を正確に合成、比較す
ることが容易になるという利点が加わります。
5
図 1:A. thaliana の発育中の花におけるrDNAのホールマ
ウントFISH
この画像は、発育途中の花柱部分を表しています。フルオ
レセインラベルされたrDNA部位(黄色∼緑色)とヨウ化プ
ロピディウムで染色された間期核(赤色)を観察しまし
た。緑色
(rDNA)
と赤色
(核)
の画像を合成する前に、花柱
の15枚の光学切片の画像を重ね合わせています。左上の
∧ 17 mmを表します。
線分は 25μm=
図 2:A. thaliana の実生におけるrDNAと 500 bp 反復シー
ケンスのホールマウントダブルラベリングFISH
この合成画像は、実生の根端における分裂組織部分の一
部分です。フルオレセインラベルされたrDNA(緑色)
とテ
トラメチルローダミンラベルされた500 bp 反復部位(赤
色)が観察されました。緑色(rDNA)と赤色(500 bp 反復)
の画像を合成する前に、根端の 20枚の分裂組織域の画像
を重ね合わせています。
△15 mmを表します。
左上の線分は25μm =
227
染色体、細胞、および組織切片を対象とした in situ ハイブリダイゼーションの操作方法
ホールマウント ISH
リファレンス
Bauwens, S.; Katsanis, K.; Van Montagu, M.; Van Oostveldt,
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and confocal microscopy. Med. Fac. Landbouww. Rijksuniv.
Gent. 56/3a, 753-758.
Bauwens, S.; Van Oostveldt, P.; Engler, G.; Van Montagu, M.
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plants. Plant Mol. Biol. Reporter 12, 321-331.
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M.; Nagaraja, R.; Riethman, H. C.; Donis-Keller, H.; D’Urso,
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Meyerowitz, E. M.; Pruitt, R. E. (1985) Arabidopsis thaliana
and plant molecular genetics. Science 229, 1214-1218.
この操作に使用する弊社から販売されている試薬
試薬名
組成または性状
Cat. No.
包装単位
DIG-Nick
Translation Mix
ジゴキシゲニン-11-dUTPを用いたin situ ハイブリダ
イゼーションのための高感度プローブ作成用の試薬。
40ラベリング反応用の混合液。
1 745 816
160μl
Nick
Translation Mix
蛍光in situ ハイブリダイゼーションのための高感度
プローブ作成用の試薬。この Nick Translation Mix は
in situ プローブを蛍光分子で直接ラベルするために
デザインされています。
1 745 808
200μl
Fluorescein-12-dUTP
テトラリチウム塩溶液、1 mmol / l
1 373 242
dNTP Set
dATP、dCTP、dGTP、dTTPのセット。
リチウム塩溶液
1 277 049
1セット中に10μmol
(100μl)× 4 本
Anti-DigoxigeninRhodamine
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 207 750
200μg
Anti-DigoxigeninFluorescein
ヒツジ由来Fabフラグメント
1 207 741
200μg
1 332 465
5 × 10 ml
Tween 20
Proteinase K*
凍結乾燥
161 519
745 723
1 000 144
1 092 766
25 mg
100 mg
500 mg
1g
RNase A
乾燥粉末
109 142
109 169
25 mg
100 mg
*本製品は販売中止品です。代替品に関する詳細情報は、230ページをご覧ください。
228
25 nmol(25μl)
ご注文のための
インフォメーション
6
Chapter 6 の内容
Chapter 6 の内容
ご注文のためのインフォメーション
231 ご注文のためのインフォメーション
6
製品のリニューアルのご案内
本マニュアルでご紹介した下記製品
(*印)
は、2003年で販売を終了致しました。
現在、リコンビナント・タイプの酵素として新たに販売しております。これらは、従来品
(ネイティブ・タイプ
の酵素)
と同様にお使い頂けますのでご利用の際には
「Proteinase
K,
リコンビナント
,
PCRグレード」
または
販売中止品
代替品
「Protector RNase Inhibitor」
をお選びくださいますようお願い申し上げます。
販売中止品
製品名
Proteinase K*(凍結乾燥品)
Proteinase K*(溶液)
RNase Inhibitor*
代替品
Cat. No.
包装単位
161 519
745 723
1 000 144
1 092 766
製品名
Cat. No.
包装単位
25 mg
100 mg
500 mg
1g
Proteinase K, リコンビナント, 3 115 836
25 mg
100 mg
2 × 250 mg
4 × 250 mg
1 413 783
1 373 196
1 373 200
1.25 ml
5 ml
25 ml
Proteinase K, リコンビナント, 3 115 887
799 017
799 025
2,000 units
10,000 units
PCRグレード(凍結乾燥品)
3 115 879
3 115 801
3 115 852
PCRグレード(溶液)
3 115 828
3 115 844
1.25 ml
5 ml
25 ml
Protector RNase
Inhibitor
3 335 399
3 335 402
2,000 units
10,000 units
本件に関する照会・お問い合わせ先
AS 事業部(研究用試薬・機器)製品学術部 TEL:03-5443-5287 FAX:03-5443-7098 E-mail:[email protected]
230
ご注文のためのインフォメーション
ご注文のためのインフォメーション
検出用試薬
Cat. No.
包装単位
Anti-Digoxigenin-AP標識,Fabフラグメント
Anti-Digoxigenin-フルオレセイン標識, Fabフラグメント
Anti-Digoxigenin-POD標識, Fabフラグメント
Anti-Digoxigenin-ポリPOD標識, Fabフラグメント
Anti-Digoxigenin-ローダミン標識, Fabフラグメント
Anti-Digoxigenin, Fabフラグメント
1 093 274
1 207 741
1 207 733
1 633 716
1 207 750
1 214 667
150 U(200μl)
200μg
150 U
50 U
200μg
1 mg
Anti-Digoxigenin, モノクローナル
1 333 062
100μg
Anti-Digoxigenin, ヒツジ由来ポリクローナル
1 333 089
200μg
Anti-Biotin-AP標識
Anti-Biotin-POD標識
Anti-Biotin
1 426 303
1 426 311
1 297 597
Anti-Fluorescein
1 426 320
Anti-Fluorescein-AP標識, Fabフラグメント
Anti-Fluorescein-POD標識, Fabフラグメント
1 426 338
1 426 346
DAPI(4’ ,6-Diamidine-2’-Phenylindole Dihydrochloride)
150 U(200μl)
150 U
100μg
100μg
150 U(200μl)
150 U
236 276
10 mg
DIG Quantification Test strips
1 669 958
50ストリップ
DIG Control Test strips
1 669 966
25ストリップ
DIG Nucleic Acid
Detection Kit, ColorimetricX
1 175 041
40ブロット
(10 × 10 cm)検出用
Streptavidin-AP標識
Streptavidin-POD標識
1 093 266
1 089 153
150 U
500 U
DNA, COT-1, ヒト
1 581 074
DNA 魚精子由来
DNA, MB Grade 魚精子由来
223 646
1 467 140
6
500μg(500μl)
1g
500 mg(50 ml)
RNA 酵母由来
109 223
100 g
tRNA パン酵母由来
109 495
100 mg
109 509
500 mg
NBT/BCIP Stock Solution
1 681 451
8 ml
BCIP (5-Bromo-4-Chloro-3-indolyl-phosphate)
1 383 221
3 ml(150 mg)
NBT (4-Nitroblue tetrazolium chloride)
1 383 213
3 ml(300 mg)
Blocking Reagent, 核酸ハイブリダイゼーション用
1 096 176
50 g
HNPP Fluorescent Detection Set
1 758 888
500 FISH検出
反応用セット
Fluorescent Antibody Enhancer Set for DIG Detection
1 768 506
1セット
BM purple
1 442 074
100 ml
Fast Red タブレット
1 496 549
20タブレット
231
ご注文のためのインフォメーション
DNAプローブラベリング用試薬
Cat. No.
DIG DNA Labeling and Detection KitX,§
1 093 657
25ラベリング反応
および 50ブロット
(10 × 10 cm)発色検出
DIG DNA Labeling Kit
1 175 033
40ラベリング反応
DIG DNA Labeling Mix
1 277 065
50μl(25反応)
DIG-High Prime
1 585 606
160μl(40ラベリング反応)
★,†,★★
DIG-High Prime Labeling and Detection Starter Kit I
1 745 832
DIG Chem-Linkラベリングおよび検出セット(販売中止品)
1 836 463
1 セット
(30μgのDNAまたはRNA用)
Biotin Chem-Link(販売中止品)
1 812 149
1 セット
(50μgのDNAまたはRNA用)
PCR DIG Probe Synthesis Kit★,‡
1 636 090
PCR DIG Labeling MixX
1 585 550
50反応
(検出アプリケーション用)
Nick Translation MixX in situ プローブ用
1 745 808
200μl(50反応)
DIG-Nick Translation MixX in situ プローブ用
1 745 816
160μl(40反応)
Biotin-Nick Translation Mix in situ プローブ用
1 745 824
160μl(40反応)
Digoxigenin-11-dUTP X, アルカリ不安定
1 573 152
1 573 179
25 nmol(25μl)
125 nmol(125μl)
Digoxigenin-11-dUTP†, アルカリ安定
1 093 088
1 558 706
1 570 013
25 nmol(25μl)
125 nmol(125μl)
5 × 125 nmol(5 × 125μl)
DIG-labeled Control DNA
1 585 738
Biotin-16-dUTP, 溶液
1 093 070
50 nmol(50μl)
Biotin-High PrimeX
1 585 649
100μl(25ラベリング反応)
PCR Fluorescein Labeling Mix
1 636 154
Fluorescein-12-dUTP, 溶液
1 373 242
25 nmol(25μl)
Fluorescein-High PrimeX
1 585 622
100μl(25ラベリング反応)
Tetramethylrhodamine-5-dUTP, 溶液
1 534 378
25 nmol(25μl)
X
6
232
包装単位
12ラベリング反応
および 24ブロット
(10 × 10 cm)発色検出
25ラベリング反応
50μl
10反応
ご注文のためのインフォメーション
オリゴヌクレオチドプローブラベリング用試薬
Cat. No.
DIG Oligonucleotide 3'-End Labeling Kit, 2nd Generation
★,§
3 353 575
25ラベリング反応
(各100 pmol オリゴヌクレオチド)
DIG Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation◆,§
3 535 583
25テーリング反応
(各100 pmol オリゴヌクレオチド)
DIG Oligonucleotide 5'-End Labeling Set★,‡§
1 480 863
Digoxigenin-11-ddUTP, 溶液
1 363 905
DIG-NHS-ester [Digoxigenin-3-O-methylcarbolyl-ε-aminocaproic
acid-N-hydroxysuccinimide ester]
1 333 054
Biotin-16-ddUTP, 溶液
1 427 598
25 nmol(25μl)
Fluorescein-12-ddUTP, 溶液(販売中止品)
1 427 849
25 nmol(25μl)
RNAプローブラベリング用試薬
Cat. No.
DIG RNA Labeling Kit (SP6/ T7)★,§
1 175 025
DIG RNA Labeling Mix
1 277 073
40μl(20反応)
Digoxigenin-11-UTP, 溶液
1 209 256
250 nmol(25μl)
Biotin-16-UTP, 溶液
1 388 908
250 nmol(25μl)
Biotin RNA Labeling Mix
1 685 597
40μl(20反応)
DIG-labeled Control RNA★,§
1 585 746
Fluorescein RNA Labeling Mix
1 685 619
40μl(20反応)
Fluorescein-12-UTP, 溶液
1 427 857
250 nmol(25μl)
ラベリング用酵素
Cat. No.
SP6 RNAポリメラーゼ
810 274
1 487 671
1000 ユニット
5000 ユニット
T7 RNAポリメラーゼ
881 767
881 775
1000 ユニット
5000 ユニット
T3 RNAポリメラーゼ
1 031 163
1000 ユニット
1 031 171
5000 ユニット
3 333 566
3 333 574
8000 ユニット
24000 ユニット
X
ターミナルトランスフェラーゼ, リコンビナント
X
★
包装単位
10ラベリング反応
25 nmol(25μl)
5 mg
包装単位
2 × 10ラベリング反応
50μl
6
包装単位
Roche Diagnostics GmbHにより所有されるEP 特許0324474および合衆国特許5,344,757
Roche Diagnostics GmbHにより所有されるEP 特許0324474
◆
Roche Diagnostics GmbHにより所有されるEP 特許0124657/ 0324474
†
Roche Diagnostics GmbHにより所有されるEP 特許申請0371262
** この製品およびこの製品の使用に関しては、Roche Diagnostics GmbHにより所有される 1 つまたはそれ以上の特許
により保護されています。以下はそれらの特許に含まれます: EP 特許0649909(申請中)
§
Institute Pasteurによりライセンス許可されています。
‡
この製品の購入には、ポリメラーゼチェーンリアクション(PCR)プロセスをライフサイエンス研究に使用するため
にサーマルサイクラーの使用との組み合わせによる限定されたライセンスが付随します。
このサーマルサイクラーの自動化 PCRプロセスへの使用は、Applied Biosystems への支払いあるいは承認される
サーマルサイクラーの購入のいずれかによる、明確なライセンス料金の形式で保護されています。
ノンRI によるフィルター・アプリケーションにつ
いては、DIG Product Selection GuideおよびDIG
Application Manual for Filter Hybridizationを弊社
までご請求ください
(インターネット上でもご覧頂
けます)。
233
ご注文のためのインフォメーション
商 標
以下の商標は、Roche グループのメンバーにより所有されるものです。
High Pure
Quick Spin
その他の商標
Chromerge は、Bel Art Products の商標です。
Dowex は、The Dow Chemical Company の登録商標です。
Ficoll および Sephadex は、Pharmacia AB, Uppsala, Sweden の登録商標です。
Texas Red は、Molecular Probes Inc. の商標です。
Triton は、Rohm&Haas Company, Philadelphia, PA, USA の登録商標です。
Tween は、ICI Americas, Inc., USA の登録商標です。
6
234
索 引
7
Chapter 7 の内容
Chapter 7 の内容
索 引
7
236
237 索 引
索 引
索 引
A
Acute lymphoblastic leukemia
Affinity cytochemistry
Alkali-labile
Alkaline denaturations
Alkaline phosphatase
AMCA
Amount
- of labeled RNA transcript
- of nonradioactively labeled RNA transcript
Amplified chromosome sequences
Antibody conjugates
Anti-digoxigenin (anti-DIG)
Antifading agent
Antisense RNA probe
APAAP
APase
Aqueous mounting
ATPase
Avidin
(急性リンパ性白血病)
(アフィニティー細胞化学)
(アルカリ不安定)
(アルカリ変性)
(アルカリホスファターゼ)
- ラベルされた RNA 転写物の量
- ノン RI ラベルされた RNA プローブの収量
(増幅された染色体シーケンス)
(標識抗体)
(抗ジゴキシゲニン抗体)
(褪色防止剤)
(アンチセンス RNA プローブ)
(アルカリホスファターゼ)
(水溶性封入)
(アビジン)
88
16
45
24
11, 26, 119, 131
25
54
15
93, 100
14
11
26
153, 161, 183, 187
169
119
156
90
13
B
Background
Background fluorescence
Bacterial cells
Base mismatch
BCIG
BCIP
Beta-Gal
Biotin
- - ddUTP
- - dUTP
- - High Prime
- - labeled probe
- labeling
- RNA Labeling Mix
Bladder tumor
Blocking reagent
Blue fluorescence
Bouin's fixative
BrdU labeling
Brightfield microscopy
(バックグラウンド)
(蛍光バックグラウンド)
(細菌細胞)
(塩基のミスマッチ)
(β - ガラクトシダーゼ)
(ビオチン - ddUTP)
(ビオチン - dUTP)
(ビオチン - High Prime)
(ビオチンラベルされたプローブ)
(ビオチンラベリング)
(膀胱腫瘍)
(ブロッキング試薬)
(青色蛍光)
(Bouin の固定液)
(BrdU ラベリング)
(明視野顕微鏡)
25
94
27, 139
35
128
26, 118, 127
130
7
58
60
41
79
13
54
121
25
25
22
128
27, 127
C
Cacodylate
Calculate formamide concentration
CCD
Cell
- fixation
- preparation
- smears
Central cassette, DOP-PCR primer
Central nervous system
(カコジル酸)
(フォルムアミド濃度の計算)
(細胞固定)
(細胞の調製)
(細胞塗抹)
(中枢神経系)
58
158
27, 90
139
135
139
95
99
237
索 引
CGH
- insufficient quality of Charged coupled device
Chironomus
Chromosomal
- gains and losses
- imbalances
- in situ hybridization
- in situ suppression
- spreads
Chromosome
Chronic myeloid leukemia
Circular DNA
CISS
Collagenase
Colloidal gold
Colorimetric detection method
Colors of fluorophores
Colors of immunocytochemical precipitates
Combinatorial labeling
Combined DNA in situ hybridization
and immunocytochemistry
Comparative genomic hybridization
Competition in situ hybridization
Competitive hybridization
Competitor DNA
Complexity of probe
Condylomatous lesion
Confocal fluorescence microscopy
Confocal laser scanning microscopy
Controls, ISH
Conventional fluorescence microscopy
Cosmid probes
COT Human DNA
Coumarin
Counterstain
Coverslip, cell preparations on
cRNA probes
Crosslinking of proteins
Cryostat sections
Cultured cells
Cy3
Cycles, PCR
7
(ユスリカ)
(染色体の増減)
(染色体アンバランス)
(染色体 in situ ハイブリダイゼーション)
(染色体 in situ サプレッション)
(染色体伸展標本)
(染色体)
(慢性骨髄性白血病)
(環状 DNA)
(コラゲナーゼ)
(金コロイド)
(発色検出法)
(蛍光色素)
(免疫細胞化学での発色沈殿物の色)
(コンビナトリアルラベリング)
(DNA in situ ハイブリダイゼーションと
免疫細胞化学の組み合わせ)
(相対ゲノムハイブリダイゼーション)
(競合 in situ ハイブリダイゼーション)
(競合ハイブリダイゼーション)
(競合 DNA)
(プローブの複雑度)
(コンジローマ病変)
(共焦点蛍光顕微鏡)
(共焦点レーザー走査顕微鏡)
(ISH のコントロール)
(一般的な蛍光顕微鏡)
(コスミドプローブ)
(ヒト COT DNA)
(クマリン)
(カウンター染色)
(カバーガラス上での細胞調製)
(cRNA プローブ)
(タンパクの架橋)
(凍結切片)
(培養細胞)
(PCR のサイクル)
102
110
95
95
78
89
23
23
89
41
89
23
11
26
25
118
26
127
95
36
81
24, 36
36
147
226
27
159
226
81
81, 113
26
26, 156
128
181
22
22
112, 128, 135
25
15
D
DAB
DAPI
Darkfield microscopy
ddH2O
Deionized formamide
Denaturation of polytene chromosomes
Denaturation of probe and target
Denhardt's reagent
DEPC
Detection of BrdU
Detection of proteins
Detergent
Dextran sulfate
Diaminobenzidine → DAB を参照
Diethylpyrocarbonate → DEPC を参照
238
(暗視野顕微鏡)
(再蒸留水)
(脱イオン化フォルムアミド)
(多糸染色体の変性)
(プローブとターゲットの変性)
(Denhardt 溶液)
(BrdU の検出)
(タンパクの検出)
(界面活性剤)
(デキストラン硫酸)
26
26
27
151
93
109
24
36
153
131
169
23
35
索 引
DIG
- - ddUTP
(DIG-ddUTP)
- detection of
(DIG の検出)
- - dUTP
(DIT-dUTP)
- - High Prime
(DIG-High Prime)
- - labeled DNA probe
(DIG ラベルされた DNA プローブ)
- - labeled nucleotides
(DIG ラベルされたヌクレオチド)
- - labeled RNA probes
(DIG ラベルされた RNA プローブ)
- Oligonucleotide 3'-End Labeling Kit, 2nd Generation
- Oligonucleotide Tailing Kit, 2nd Generation
- - NHS ester
(DIG-NHS エステル)
- -RNA Labeling Mix
- - UTP/dUTP/ddUTP
(ジゴキシゲニン -UTP / dUTP / ddUTP)
Digesting protein
(タンパクの酵素消化)
Digital imaging
(デジタルイメージ)
Digitalis
(ジギタリス)
Digoxigenin
(ジゴキシゲニン)→ DIGを参照
Direct detection of ISH
(ISH の直接検出)
Divalent cations
(2 価陽イオン)
DNA-DNA hybrids
(DNA-DNA ハイブリッド)
DNA polymerase
(DNA ポリメラーゼ)
DNA-RNA hybrids
(DNA-RNA ハイブリッド)
DNase I
DOP-PCR
DOP-PCR primer
(DOP-PCR プライマー)
Double color FISH
(2 色 FISH)
Double-stranded probes
(2 本鎖プローブ)
Drosophila
(ショウジョウバエ)
Duplex
(2 量体[文中では「ハイブリッド」として表記])
58
11
60
42
78, 108
11
149, 153
58
60
11, 16
54
12
23
27
11
10
33
23
11
16
15
95
95
86
35
208
34
E
Effect of template amount
Electron microscopy
Embedding
Endogenous enzyme inactivation
Endogenous RNA
Enzymatic labeling
Enzyme
- - based cytochemical detection
- precipitation reactions
Even-skipped transcripts
Exponential amplification
Extraction of proteins
(テンプレート量の影響)
(電子顕微鏡)
(封入)
(内在性酵素の不活化)
(内在する RNA)
(酵素反応によるラベリング)
(酵素を利用した細胞化学検出)
(酵素反応による発色沈殿)
(even-skipped 転写物)
(指数関数的な増幅)
(タンパクの抽出)
41
27
132
23
23
13
26
112
127
216
95
23
7
F
Fading of hybridization signal
Fast Red TR
FISH
Fixation
Flow cytometry
Flow diagram for in situ hybridization
Fluorescein
-
- dUTP
- High Prime
- labeled nucleotides
- labeled probes
RNA Labeling Mix
(ハイブリダイゼーションシグナルの褪色)
(固定)
(フローサイトメトリー)
(in situ ハイブリダイゼーションのフローチャート)
(フルオレセイン)
(フルオレセイン - dUTP)
(フルオレセイン - High Prime)
(フルオレセインラベルされたヌクレオチド)
(フルオレセインラベルされたプローブ)
93
26, 119, 127
25, 104
22
28
28
14
14
41
14
84
54
239
索 引
Fluorescence
- in situ hybridization
- microscopy
Fluorescent detection of alkaline phosphatase
Fluorescent ICC
Fluorochromes
Formaldehyde
Formalin fixation
Formamide
Fragment length
Freeze-dried
Frozen sections
(フルオレセイン)
(蛍光 in situ ハイブリダイゼーション)
(蛍光顕微鏡)
(アルカリホスファターゼの蛍光検出)
(蛍光免疫細胞化学)
(蛍光分子)
(フォルムアルデヒド)
(フォルマリン固定)
(フォルムアミド)
(フラグメントの長さ)
(凍結乾燥された)
(凍結切片)
25
104
127
26
127
25
22
22
34
35
22
151, 184
G
GC content
GC pairs
Gelatin-coated slides
Genomic DNA
Glutaraldehyde-activated gelatin
chrome aluminum slides
Glutaraldehyde fixation
Glycerol-para-phenylenediamine-mixture
Green fluorescence
Guidelines for in situ hybridization
(GC 含量)
(GC 塩基対)
(ゼラチンコートしたスライド)
(ジェノミック DNA)
(グルタールアルデヒドで活性化したゼラチン
クロム酸アルミニウムをコーティングしたスライド)
33
33
150
33
(グルタルアルデヒド固定)
(グリセロール / パラ - フェニレンジアミン混合液)
(緑色の蛍光)
(in situ ハイブリダイゼーションの
ガイドライン)
173
110
26
22
21
H
HCl
Heat-denatured DNA for random primed labeling
Heat denaturation of probe and target
Heterogeneous population of probe
Highly repetitive DNA
High Prime
High Pure PCR Product Purification Kit
High Stringency
HNPP
HNPP Fluorescent Detection Set
Homogeneous labeling methods for DNA
Homogeneous labeling methods for RNA
Horseradish peroxidase
Human
- chromosomes in suspension
Hybridization
- buffer
- temperature
- variables
Hydrating
Hydrolyze probe
7
(塩酸)
(ランダムプライムドラベリングのために熱変性した DNA)
(プローブとターゲットの熱変性)
(不均一なプローブ構成)
(高度な反復シーケンスをもつ DNA)
(高ストリンジェンシー)
(DNA の均一なラベリング方法)
(RNA の均一なラベリング方法)
(西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ)
(サスペンジョン状態のヒト染色体)
(ハイブリダイゼーション)
(ハイブリダイゼーションバッファー)
(ハイブリダイゼーション温度)
(ハイブリダイゼーションに影響するパラメーター)
(水和)
(プローブの加水分解)
23
42
24
15
114
41
71
26, 35
124
124
15
15
118
104
35
113
33
35
35
174
I
ICC
Immobilized nucleic acids
Immunocytochemical detection schemes
Immunocytochemistry
in situ
- hybridization to mRNA
- PCR (in situ PCR)
- Renaturation of target DNA
240
(固相化された核酸)
(免疫細胞化学検出の原理)
(免疫細胞化学)
(mRNA に対する in situ ハイブリダイゼーション)
(in situ でのターゲット DNA との再会合 )
127
33
224
25, 169
135
15
16
索 引
In vitro transcription
Indirect(immunological) detection
Infrared dye
Interphase nuclei
ISH protocol, general outline of
ISH to cells, index of articles
ISH to tissues, index of articles
ISH to whole chromosomes, index of articles
Isolated metaphase chromosomes
(In vitro トランスクリプション)
(間接法による免疫検出)
(赤外領域の蛍光色素)
(間期核)
(ISH プロトコールの一般的なアウトライン)
(細胞を対象とした ISH の文献索引)
(組織を対象とした ISH の文献索引)
(染色体を対象とした ISH の文献索引)
(単離された中期染色体)
54
10
25
87
21
75
75
74
104
(Ki67 抗原)
(カイネティクス)
(クレノー酵素)
133
35
15
K
Ki67 antigen
Kinetics
Klenow enzyme
L
Labeling density
Labeling synthetic oligonucleotides enzymatically
Large DNA probes
Length
- and composition of the tail
- of amplified probe
- of labeled fragments
Linearize
Lipid membrane components
Long probes
Lower stringency
Lung tumor cell line
Lymphocytes
(ラベリングの密度)
(合成オリゴヌクレオチドの酵素を用いたラベリング)
(長い DNA プローブ)
(テールの長さや組成)
(増幅されるプローブの鎖長)
(ラベルされたフラグメントの鎖長)
(直鎖化)
(膜脂質成分)
(鎖長の長いプローブ)
(低ストリンジェンシー)
(肺腫瘍細胞系)
(リンパ球)
41
16
36
60
15
15
54
23
36
35
132
112
M
Melting point
Melting temperature
Metaphase chromosome spread
Milky background fluorescence
Modified oligonucleotides
Modified nucleotide
Monovalent cations
mRNA
Multicolor FISH
Multiple simultaneous hybridization
Multiple target, multicolor detection
(融点)
(融解温度)
(中期染色体伸展標本)
(雲様に濁った蛍光バックグラウンド)
(修飾オリゴヌクレオチド)
(修飾ヌクレオチド)
( 1 価の陽イオン)
(マルチカラー FISH)
(同時に複数のハイブリダイゼーション)
(複数ターゲットのマルチカラー)
7
33
33
78, 104
94
10
41
33
149
85
14
117
N
Naphthol-ASMX-phosphate
NBT
Negative controls
Nick translation
NBT
(ナフトール - ASMX - リン酸)
(陰性[ネガティブ]コントロール)
(ニックトランスレーション)
(ニトロブルーテトラゾリウム塩[NBT])
119
11, 26, 119
97, 159
15, 49
11, 26, 119, 175
O
Oligonucleotide
- containing functional groups
- hybridization
- 3'-end labeling
- probes
- tailing
(オリゴヌクレオチド)
(官能基を含むオリゴヌクレオチド)
(オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション)
(オリゴヌクレオチドの 3' 末端ラベリング)
(オリゴヌクレオチドプローブ)
(オリゴヌクレオチドのテーリング)
36
10
36
58
157
60
241
索 引
P
PAP
Paraffin embedded
Paraformaldehyde
PCR
- DIG Labeling Mix
- DIG Probe Synthesis Kit
- fluorescein labeling
- Fluorescein Labeling Mix
- labeling
- primers
Penetration of probes
Pepsin
Permeabilization
Peroxidase
pH
Phase contrast
POD
Polylinker
Polylysine
Polymerase Chain Reaction
Polytene chromosomes
Positive controls
Posthybridization washes
Prehybridization
Preparation of metaphase chromosomes
Pretreatment of sections
Pretreatment of slides
Probe
- concentration
- length
- sequences, unique
Probes containing repetitive elements
Problems with radioactive probes
Procedures for ISH
Propidium iodide
Protease
Proteinase K
Protein embedding layer
Purification of labeled probe
Purification of template DNA
PVA
7
(ポリリンカー)
(ポリリジン)
169
22, 152
22, 151
15, 95
43
43
48
43
44
15
16, 36
23
22
26
33
27
26
54
22
(ポリメラーゼチェーンリアクション)→ PCR を参照
(多糸染色体)
(ポジティブコントロール)
(ハイブリダイゼーション後の洗浄)
(プレハイブリダイゼーション)
(中期染色体の調製)
(切片の前処理)
(スライドの調製 / 前処理)
108
159
24
24
78, 105
166
22, 184
(パラフィン包埋)
(パラフォルムアルデヒド)
(PCR フルオレセインラベリング)
(PCR ラベリング)
(PCR プライマー)
(プローブの浸透)
(ペプシン)
(パーミアビライゼーション)
(ペルオキシダーゼ)
(位相差)
(プローブ濃度)
(プローブの長さ)
(ユニークなプローブシーケンス)
(反復シーケンスを含むプローブ)
(RI プローブが持つ問題点)
(ISH の操作方法)
(ヨウ化プロピディウム)
(プロテアーゼ)
(プロティナーゼ K)
(タンパク封入層)
(ラベルされたプローブの精製)
(テンプレート DNA の精製)
(ポリビニルアルコール)
35
35
44, 80, 114
81
9
77
26
23
23, 145, 170
120
51
54
176
R
Random primed labeling
Rate limiting step in hybridization
Rate of renaturation
Ratio-labeling
rDNA
Reactive oligonucleotide
Reanneal
Red fluorescence
Reflection-contrast microscopy
Repeated sequences
Repetitive DNA
Repetitive DNA probe
Rhodamine
242
(ランダムプライムドラベリング)
(ハイブリダイゼーション速度を退定するステップ)
( 再会合速度)
(ラベリング比率)
(活性化オリゴヌクレオチド)
(再アニール)
(赤色蛍光)
(反射型顕微鏡)
(反復シーケンス)
(反復 DNA)
(反復シーケンスを認識する DNA プローブ)
(ローダミン)
15, 41
35
35
26
227
16
36
25
27
220
36
79, 114
14, 25
索 引
RNA
- complementary
- labeling
- polymerase
- probes
- - RNA in situ ハイブリダイゼーション
- transcript
RNase
Run-around transcript
Run-off transcripts
(相補的な RNA)
(RNA ラベリング)
(RNA ポリメラーゼ)
(RNA プローブ)
(RNA-RNA in situ ハイブリダイゼーション)
(転写産物)
(ラン・アラウンド転写産物)
(ラン・オフ転写産物)
15
54
11, 15, 54
15, 149
172, 181
54
23, 78, 155
54
54
S
Salt concentration
Seminal vesicle secretion protein II
Sense RNA probe
Sensitivity
Short probes
Signal amplification
Silane-coated slides
Silver
- grains under darkfield microscopy
Simultaneous probe and target denaturation
Single
- color fluorescent detection
- - stranded probes
Size of probe
Slide preparation
Small size
SP6
SSC
Stability
- influence of the hybridization condition on
- of ICC precipitate
- of labeled probes
- of probe-target interaction
Standard in situ hybridization conditions
Starry background fluorescence
Steric interaction between the hapten and
anti-DIG antibody
Storage of DIG-labeled probes
Strength of hybridization bond
Streptavidin
Stringencies
Stringency washes
Substrates
Synthetic oligonucleotides
(塩濃度)
(精嚢分泌タンパク II)
(センス RNA プローブ)
(感度)
(短いプローブ)
(シグナルの増強)
(シリコンコートされたスライド)
(暗視野顕微鏡下での銀粒子)
(プローブとターゲットの同時変性)
(1 色による蛍光検出)
( 1 本鎖プローブ)
(プローブのサイズ)
(スライドの調製)
(小さいサイズ)
16, 33
160
167, 183
9, 60
41
15
150
27
114
82
35
15
22
36
11
36
(ハイブリダイゼーション条件が及ぼす影響)
(ICC の発色沈殿物の安定性)
(ラベルされたプローブの安定性)
(プローブ - ターゲット相互作用の安定性)
(標準的な in situ ハイブリダイゼーション条件)
(スポット状の蛍光バックグラウンド)
16
127
61
16
36
94
(ハプテンと抗 DIG 抗体との立体的な相互作用)
(DIG ラベルされたプローブの保存)
(ハイブリダイゼーションによる結合の強さ)
(ストレプトアビジン)
(ストリンジェンシー)
(ストリンジェンシー洗浄)
(基質)
(合成オリゴヌクレオチド)
12
61
16
13
24, 35
35
26
16
7
T
T3
T7
Tailing
Taq DNA Polymerase
Temperature
Template amount, effect of
Terminal deoxynucleotidyl transferase
Tetramethylbenzidine
Tetramethylrhodamine-dUTP
Tetrasomy
(テーリング)
(Taq DNA ポリメラーゼ)
(温度)
(テンプレート量が与える影響)
(ターミナルトランスフェラーゼ)
(テトラメチルベンチジン)
(テトラメチルローダミン -dUTP)
( 4 染色性)
11
11
60
11
33
41
16
119
50
88
243
索 引
Texas Red
(テキサスレッド)
Thermal stability
(熱安定性)
Tissue preparation
(組織の調製)
Tm
Tm, calculation
(Tm の計算方法)
TMB
Triple color FISH
( トリプルカラー FISH)
Trisomy
( 3 染色体性)
Troubleshooting CGH experiments
(CGH 実験のトラブルシューティング)
- insufficient suppression of repetitive sequences
(反復シーケンスのサプレッションが不十分)
- non-homogeneous illumination of the optical field (視野の光源が不均一)
- non-homogeneous staining patterns
(不均一な染色パターン)
- problems with chromosomal preparation
(染色体標本作製における問題)
- problem with probes
(プローブにおける問題)
Troubleshooting guide for
(トラブルシューティングガイド)
- in situ hybridization
( in situ ハイブリダイゼーションにおける―)
- general strong staining of chromosomes
(染色体に強い染色が全体的にみられる場合の―)
- hybridization signal fades
(ハイブリダイゼーションによるシグナルが弱い場合の―)
- labeled probe molecules are too long
(ラベルしたプローブサイズが長すぎる場合の―)
- microscope
(顕微鏡の―)
- milky background fluorescence
(雲様に濁った蛍光バックグラウンドがみられる場合の―)
- modify chromosome denaturation
(染色体の変性操作における―)
- probe labeling
(プローブラベリングにおける―)
- size of labeled probe
(ラベルされたプローブのサイズにおける―)
- starry background fluorescence
(スポット状の蛍光バックグラウンドがみられる場合―)
Tumor cell
(腫瘍細胞)
Twelve color FISH
( 12 色 FISH)
Types of nonradioactive hybridization methods
(ノン RI ハイブリダイゼーション法の種類)
25
16
145, 221
33
33
119
85
88
102
102
102
102
102
102
92
94
93
94
93
94
93
92
92
94
95
86
10
U
Unique probe sequences
7
(ユニークなシーケンスを持つプローブ)
44
W
Washes
Whole mount FISH
Whole mount ISH, index of articles
(洗浄)
(ホールマウント FISH)
(ホールマウント ISH の文献索引)
24
220
76
X
X-Gal
130
Y
Yield of DIG-labeled Nucleic Acids
YOYO-1
244
(DIG ラベルされた核酸の収量)
65
26
リファレンス
8
245
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ladybird, a tandem of homeobox genes that maintain late wingless expression in terminal and dorsal epidermis of the Drosophila embryo.
Development 124, 91-100.
b. PCR
Jagla, K.; Jagla, T.; Heitzler, P.; Dretzen, G.; Bellard, F.; Bellard, M. (1997)
ladybird, a tandem of homeobox genes that maintain late wingless expression in terminal and dorsal epidermis of the Drosophila embryo.
Development 124, 91-100.
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