「自然はおもしろい 不思議がいっぱい!」(第 1 回) のびたんの三木山自然歳時記 「 清 明 」 (ごあいさつ) はじめまして、 「のびたん」こと橋本敏明です。私は、県立三木山森林公園の「環境体験学習」サポ ーターとして、小学生などを対象にした環境学習の支援をしています。また、 「ひょうご自然教室」の リーダーとして、子ども向けの自然観察会を長年指導しています。 当公園は、皆さんの居住地と同じような自然環境の中で、四季 折々の表情を見せてくれ、生き物とゆったりふれあえる場所です。 これから、生き物たちの話題を二十四節気(1年を 24 回にわ け毎月2回)ごとに更新します。二十四節気は、自然や生き物を 通して季節の移り変わりを知る目安となりますので、三木山森林 公園の生き物の話題を元に、季節の移ろいをお楽しみください。 (コバノミツバツツジが咲く園内) また、自然の中でくらす生き物の体のしくみや、くらしの知恵や不思議(ふしぎ)を知っていただく ために、クイズ形式で楽しみながら考えることができる「いろんな生き物クイズQ&A」も掲載します。 4月5日から、 「清明(せいめい)」です。清明とは、春の陽(ひ)ざしを受け清らかで気持ち良い 頃という意味です。明るい空気に満ちあふれ、一年のうちでももっとも過ごしやすい季節です。三木山 公園では、ピンク色のコバノミツバツツジや黄色のレンギョウなどの木々や様々な植物が一斉に咲きは じめ、待ちかねたようにモンシロチョウや朱色の模様のベニシジミなどが花を訪れはじめました。 (とっておきの話題) 香りで春を知らせる花 ヒサカキ 春陽がまぶしい季節を迎えるとなぜか気持ちまで明るくなります。山野を歩いていると風にのって、 やや青臭い香り(都市ガスのにおい?)がして、元をたどれば白い小花を咲かせているヒサカキに出合 います。毎年この香りがしてくると春本番になったと感じています。 樹木の多くは、種類によって生育する環境が決まっていて、明るい所 や暗い所、乾燥や湿り気のある所を選んで生え成長します。ところがヒ サカキは、生育環境のすき好みはあまりなくどんな所にも生えています。 これは、ヒサカキの果実は、メジロ・ウグイス・ジョウビタキなどの 鳥が好んで食べ、種子を糞(ふん)としてあちこちにまき散らします。 (ヒサカキの花の臭いは!) 散布された種子は、環境条件を選ばず発芽生育するので、どこへ行って もヒサカキがあります。どんな場所でも生きていける順応力をもったヒサカキは、人間に何か教えてい るように感じます。 いろんな生き物クイズQ&A(第1回) 質問Q :タンポポの花は、何を合図に夜に規則正しく閉じるの? A :① 夜、暗くなると閉じる。 ② 夜、気温が下がると閉じる。 ③ 開花して約 10 時間後に閉じる。 ※回答は、次回4月 20 日頃発行予定の「穀雨編」で
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