77駅目 新伊丹駅

TOKK 2015年3月15日号掲載 内容はすべて発行時点のものです。
しんいたみ
新伊丹
SHIN -ITAMI
いたみ
いなの
ITAMI
INANO
阪急電鉄が新伊丹に住宅を販売開始した昭
和10
(1935)
年、
時を同じくして開業した同駅。
工場内にたたずむ大正の名建築
区画整理された住宅街が広がるが、
思わぬ
東リ 旧本館事務所
場所で大正時代の名建築や古い農家の屋敷
大阪市船場の綿業会館や大阪商船KK神戸支店など近代建築の秀作
を残した設計士・渡邊 節による建物が、
内装資材を扱う同社の伊丹工
場内に保存されている。
仕事場らしく装飾を控えた館内には、
古びた鏡
や帽子掛けなどの建具、
かつて製造していたリノリュームの運搬具などが
残され、
そこで働いていた人たちの息づかいまで聞こえてきそう。
などと出合える。
街中にひっそりと残る歴史
スポットで、
往時をしのんでみては。
●9:00∼17:30/土・日曜・祝日は休/☎06・6494・6622
(東リ総
務人事部総務グループ)
※見学は要事前申し込み。
植物セラピー あろあろ
香りを気軽に楽しめるカフェ
こんな所に!
? 街に眠る知られざる名所たち
新伊丹駅
所在地/伊丹市梅ノ木2丁目
設置/1935年3月1日
須佐男神社の境内にはこんもりと生い茂る樹齢約300年のクスノキ、
すぐ側には
「伊丹市都市景観形成建築物」
に指定された伝統的な農
家の屋敷がある一角はまるで昭和にタイムスリップしたかのよう。
アロマセラピストの資格を持つ辻さん、
今村さんの 2人
が「気軽にアロマやハーブを楽しめるスペースを」
と昨
年オープンしたカフェ&バー。
店内は、
天候や季節に合
わせて毎日変えるというアロマの香りが漂い、
深呼吸
すると体の中まで香りに満たされるような心地良さ。
そんな空間でぜひ食べたいのが、
バラの花びらで作っ
たジャムがたっぷりのった「薫菓チーズケーキ」
。濃厚
なチーズの味と鼻にぬけるバラのフレッシュな香りが
何ともぜいたくな気分にさせてくれる。
●カフェ10:00 ∼18:00、
バータイム19:00∼ 23:00
(木∼日曜のみ)
/
水曜休/☎072・767・6434 ◎店舗の2階では施術
(顔・ボディー・フッ
ト・介護予防フット)
やアロマに関する講座なども開催。
ふく ずみ
福住
花のまち・伊丹を
感じるスポット
ご近所さん御用達の“福住さん”
駅前に店を構えて70余年、
地元の小学校や企業の行事から、
個人の法事まで
“和菓子と言えば福住さん”
と地域で愛され続
けている和菓子店。
「今度家で法事するんやけど…」
「生菓子
ちょうだい」
と、
次々やって来るご近所さんで店先はいつもに
ぎやか。
それに対応するのは、
「ここで30年以上働いている」
と
いう女性たちで、
注文を聞いて、
箱詰め、
レジ打ちとテキパキ
しにせ
作業をこなしていく姿は頼もしい限り。
老舗ならではの変わら
ない味と変わらない店員、
その安心感が長く愛され続けてい
る理由なのかもしれない。
関西で園芸産業が盛ん
でなかった昭和初期か
ら、
カーネーションやバ
ラなどの専業栽培が始
まった伊丹市は
「植え
木と花のまち」
としても
有名。
そんな街に建つ
新伊丹駅には花壇が整
備され、季節を問わず
色とりどりの花たちが
優しく出迎えてくれる。
※生菓子は季節により商品が異なります。
イラスト/綱本武雄
(株式会社地域環境計画研究所)
●8:30∼18:50 /第3水曜休/☎072・772・2020
◎五摂家の一つで、
伊丹と縁の深い近衛家にちなんだ
「蟹牡丹」
108円もオススメ。
TOKK 2015年3月15日号掲載 内容はすべて発行時点のものです。