トレーニングルームを利用した市民のヘルスアップ教室

平成26年度大学開放推進事業報告書詳細版
トレーニングルームを利用した市民のヘルスアップ教室
医学部 加藤 敏明
1.本事業の概要
本事業は、2005 年に鳥取市の糖尿病予防対策を、鳥取大学が地域貢献支援事業としてバ
ックアップするという形で始まった市民に対する健康教育事業である。その後もいろいろ
と名称を変えながら継続し、本年で 10 年になる。幸い 2008 年に武道館1F にトレーニン
グルームができたので、そこを主会場として行うことが定着した。対象者は、表1に示す
ような生活習慣病の危険因子を有する 40 歳以上の市民で、会場まで通うことのできる者
であれば誰でも参加可能とした。事業の目的は、地域住民の運動習慣の確立による健康体
力の維持増進、生活習慣病の予防、要介護状態へのリスク軽減である。実際に継続受講生
の中には、血糖値の上昇抑制に成功したり、内臓脂肪の減少や高血圧改善ができたり、関
節の痛みが軽減できたりした者も多い。特に近年は、鳥取市の特定保健指導(メタボリッ
クシンドローム健診後の保健指導)を受けた者のフォローアップ教室としての役割も担っ
ている。また、トレーニングルームが使用できない時は、学外でのウォーキングなども行
った。参加者数は、各回平均 15 名程度であり、年間参加のべ人数は 300 名を超える。
表1.本事業(ヘルスアップ教室)の概要
<目的> 運動習慣の確立による健康体力の維持増進・生活習慣病の予防・要介護状態へ
のリスク軽減
<対象> 生活習慣病の危険因子(肥満・高血圧・高血糖・脂質異常・運動不足)を有す
る 40 歳以上の市民
<実施日>原則毎月の第2・第4土曜日 13:30~15:00 (年間約 20 回)
<会場> 本学武道館1F トレーニングルーム
<指導> 加藤 敏明 1) ・ 西村 正広 1) ・ 加藤 朋子 2)
1)
医学部病態運動学教室
2)
健康スポーツ科学非常勤講師
<内容> 健康講話・ストレッチ体操・有酸素運動・筋力運動など
2.事業実施風景
まずは血圧や体組成測定
入念なストレッチで体をほぐす
有酸素運動がメインプログラム
マシントレーニング
エアロバイク
終了後の歓談の中に情報交換やストレス発散がある
トレーニングルームが使用できない日は、屋外に出てウォーキングを行った
3.体力測定結果
年度当初には体力測定を行うのが恒例である。テスト内容は、握力・脚伸展力・開眼片
足立ち・ファンクショナルリーチ・長座大前屈・5m 最大歩行速度・タイムアップ&ゴー
テストであり、それらの測定値から体力年齢を算出している。図1は、2013 年と 2014 年
の両方に体力測定のデータのある者(9 名)の体力年齢の変化を示している。平均 0.8 歳
の若返りが観察される。この 9 名の 2014 の平均暦年齢は 62.6 歳であるから、約 10 歳は
体力が若いこと、加えてこの間に当事者達は1歳暦年齢を加算していることも考慮しなけ
ればならない。継続した運動実践はかなりの効果を現すことを示唆している。
4.まとめ
本事業は、本学の大学開放推進事業の補助を受けて、トレーニング用具を補充すること
ができた。これを活かしながら、今後も意欲を持って教室に来られる市民の方々の参加が
あるかぎり事業を継続していきたいと考えている。