佐賀大学研究室訪問!! 文化教育学部 理数教育講座 嬉 正勝 准教授 面白い生物の宝庫、佐賀の再発見!! 【研究テーマ】 「動物生理学に関する研究 」 「動物の行動と神経活動に関する研究」 「佐賀県特有の生物に関する生理学的側面からの研究 」 「理科教師養成に関する研究・教育」 【研究概要】 嬉准教授の研究室では、「動物生理学」を大きな柱とし て、生物に関する様々な研究を行っています。 <研究者になったきっかけ・これまでの研究> 嬉准教授は子供の頃から大の動物好きであり、テレビの動 物番組に出てくる動物博士に幼少時から憧れていた事が研究 者を志したきっかけでした(実は「理学博士」という名前の 響きに憧れた、との話もありますが…)。大学において生物 学を専攻、博士号を取得し念願の「理学博士」になった後、 佐賀大学に赴任するまでは秋田県にある県立脳血管研究セン ターにおいて、主にラットを用いた脳循環・神経活動との繋 がりといった、脳血管に関する基礎研究を行っていました。 <佐賀大学に赴任> 佐賀大学に赴任後は、以前のような実験主体の研究はなか なか行えなくなってしまったのですが、今現在の環境におい ても出来る実験を中心に学生の指導を行ったり、嬉准教授の 研究活動における原点である無脊椎動物の神経研究を改めて 行うべく、コオロギを研究室で飼育しています。また文化教 育学部所属の教員である事から、教員養成の為の講義の組み 立て等を行ったりして今後の研究テーマを模索しているとこ ろです。 <佐賀の再発見> そのような中で、今嬉准教授が最も興味を持っている研究 テーマが、「佐賀に生息する固有生物に関する研究」です。 佐賀には、校章にもなっている「カチガラス」が生息して いたり、有明海には「ムツゴロウ」や「ワラスボ」といった 他の地域ではなかなか見られない珍しい固有種が生息してい ます。これらを対象として、生理学的な側面から研究を行え ないか現在検討をしているところです。特に「ムツゴロウ」 については、研究者がほとんどいない(中国に1グループい 嬉 正勝 准教授 る程度)事から、大変興味深い研究対象として本格的に研究 に乗り出そうとしているところです。 それぞれの土地には、その土地特有のものがありますが、 地元に住む人間にとってはそれが当たり前であり、その為特 有な点に気付きにくいところがあります。佐賀においても 「カチガラス」や「ムツゴロウ」は、ごく身近な存在である 事から、地元の人間にとっては特有なものという感覚があま りない節があります。しかし、佐賀県外から佐賀大学に赴任 してきた嬉准教授にとっては、これらの生物はとても興味深 いものであり、もっと地元の人々に幅広く知って欲しいとい う思いを持っています。また、将来教員になる文化教育学部 の学生にもこれらを知ってもらい、子供たちにもっと身の周 りの生物に目を向けさせられる・気付かせてあげられる先生 になって欲しいとの思いを強く持っています。この思いを実 現すべく、現役の教師を対象に開催している「理科指導力向 上研修プログラム」において、実際に「ムツゴロウ」の解剖 を行ったりする活動も展開しています。 まだまだ多くが埋もれている佐賀の新しい魅力を、「生 物」という側面から発掘していく嬉准教授の今後の研究活動 が注目されます。 実用化例、応用事例 「ラットにおける脳循環と神経の関係の解明」 「理科指導力向上研修プログラムの実施」 「コオロギの逃避行動や生体時計の解明」 ムツゴロウ
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