主体性・多様性・協働性をはかる 2016年度推薦入学綜合選考 2016年度推薦入学綜合選考 <主体性・多様性・協働性>&プレ・カリキュラム 今般、昨年来の中央教育審議会での審議を経て、大学教育と高校教育、そして両者の「高大接続」である入 学者選抜、これら三位一体の抜本的な改革をみすえた2016年度の大学入学者選抜実施要項が文部科学省 より発表されました 1 。 本学は、これまでにも、多種多様な学生を受け入れることを目的とした「特別推薦入学選考制度」を1995年に 導入したのをはじめ、2014年には「文化の多様性」枠を導入するなど、建学の精神を根幹として、豊かな人間性の 醸成や他者との協同、異文化理解、多様性を育むための様々な「入試制度」の工夫や試みを実践してまいりまし た。しかし、その「選抜方法」自体は、書類審査と面接が主軸でありアドミッション・ポリシーを適切かつ充分に反映 したものとは言えない側面がありました。 しかるに、本学は今までに取り組んできた歩みを継承しつつも、2016年度入試において、本格的な改革を開始 いたします。すなわち、新規入学者選抜として「推薦入学綜合選考」を導入いたします。「推薦入学綜合選考」の 中核は、受験者の「主体性・多様性・協働性」を適切に評価することを目的とします。具体的選抜方法は、グルー プワークとそれに連結されたインタビュー形式を基軸としたものです。 また、この新規「推薦入学綜合選考」は、入学志願者の「主体性・多様性・協働性」の豊かさを測ると同時に、 選抜過程そのものを、本学教育のスタートとして位置づけた制度(プレ・カリキュラム)です。すなわち、本選考を通じ て、受験者に関して、私たちが多面的にできるだけ深く理解させていただき、入学後の初年次教育やキャンパス・ラ イフのサポートに、切れ目なく連結接続させることを目的としております。 どうか、「推薦入学綜合選考」の導入主旨を理解していただき、できるだけ多くの生徒の皆様に受験をおすすめい ただければ幸いです。 なお、本選考の受験によって、本学アドミッション・ポリシーとプレ・カリキュラムに、受験者が賛同協力いただけるこ とを配慮して、いくつかの特典も用意いたしましたので、ご留意いただければと存じます。 1、【平成28年度大学入学者選抜実施要項】(平成27年5月27日付け27文科高第261号文部科学省高等教育局長通知)に は、次のように記されている。 「能力・意欲・適性等の判定に当たっては、学力を構成する特に重要な以下の三つの要素のそれぞれを適切に把握す るよう十分留意する。なお、高等学校の学科ごとの特性にも配慮する。 ① 基礎的・基本的な知識・技能(以下、「知識・技能」という。) ② 知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断 力・表現力等の能力(以下、「思考力・判断力・表現力等」という。) ③ 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度(以下、「主体性・多様性・協働性」という。) また、各大学は、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を明確にするとともに、これに基づき、入学後の教 育との関連を十分に踏まえた上で、入試方法の多様化、評価尺度の多元化に努める。」 「推薦入学綜合選考」の概要 ① 推薦入学綜合選考Ⅰ(指定校制A) 出願資格 出願期間 各高校へ通知させてい ただく「2016年度入学志 願者指定校制推薦要 綱」をご参照ください。 2015/10/1(木) ~ 10/22(木) 選考日 合格発表日 選考内容 11/11(水) ・書類審査 ・グループワーク ・インタビュー 合格発表日 選考内容 12/18(金) ・書類審査 ・グループワーク ・インタビュー 10/30(金)・31(土) のいずれか ※選考日は出願締切後、 受験票にて通知します。 ②推薦入学綜合選考Ⅱ(公募制B日程) 出願資格 出願期間 人物・学業ともに優秀で あり、出身高等学校等 の長から推薦された者。 全体の評定平均値3.0 以上であることが望まし い。 2015/11/11(水) ~ 12/7(月) 選考日 12/12(土) ③ 検定料 推薦入学綜合選考Ⅰ(指定校制A)、推薦入学綜合選考Ⅱ(公募制B日程)ともに 検定料は1万5千円(通常の検定料は3万円)。 ④ 奨学金 推薦入学綜合選考Ⅰ(指定校制A)に合格し、かつグループワークおよびインタビュー評価で優秀な成績を修めた受験 生で、経済的に就学困難である者を対象に下記の奨学金を支給する。 <指定校制A特待生奨学金> 対象年次 1年次 人数 支給額 5名 697,000円 (授業料の全額相当額) 5名 348,500円 (授業料の半額相当額) ⑤推薦入学綜合選考Ⅰ(指定校制A)および推薦入学綜合選考Ⅱ(公募制B日程)に合格した者を対象として、入 学後に下記の特典措置を受けることができる。 1 1年次前期の上限履修登録単位数18単位を20単位まで登録可能。 2 教員免許状や保育士、社会福祉等に関する資格取得を希望する場合、必ず履修しなければならない 「キャリア拡充演劇ワークショップ」(合計6時間)を免除。 推薦入学綜合選考における「グループワークの事例」と「評価の基準」 Ⅰ グループワークの事例 インプット(理解)とアウトプット(表現)を意識した課題を出題します。 たとえば、単なるグループディスカッションではなく、 1.論文を読ませる (インプット) 2.グループディスカッション 3.新聞に意見広告を出す (アウトプット) といったように、きちんと目標を定め、タイムキープを行い、協働性を観察します。 できる限り、手作業や体を動かす要素を入れて、実際に共同作業ができるかどうかを観察します。 グループワークは6名から8名を1グループで想定しています。 想定される課題(実際の出題とは異なります) ・レゴで巨大な艦船を作る。 ・昨今、小学校での組み体操の危険性が指摘されているが、実際に組み体操をやってみて、 その危険度や対策を協議する。 ・小説の一部分を切り取って、小学生向けの紙芝居を作る。 ・AKB と、ももいろクローバーZ のダンスを実際に踊ってみて、それぞれのビジネスモデルの違いを討議し、 新しいアイドルのプロモーションを考える。 ・四国の観光プロモーションビデオのシナリオを作る。 Ⅱ 評価の基準 1)グループワーク グループワークの過程を評価するものであり、アウトプットは評価の対象となりません。 たとえば、演劇を作るという課題が出たとしても、演技のうまい生徒が評価されるわけではありません。 想定される評価基準は以下の通りです(課題によって、毎年、評価基準は変わります)。 ・自分の主張を論理的、具体的に説明できたか。 ・ユニークな発想があったか。 ・他者の意見に耳を傾けられたか。 ・建設的、発展的な議論の進め方に寄与できたか。 ・タイムキープを意識し、議論をまとめることに貢献したか。 ・地道な作業をいとわずに、チーム全体に対して献身的な役割を果たせたか。 各項目を四段階評価で採点し、その総合点と、インタビューでの採点を基準に合否を決定します。 2)インタビュー グループワークのあとにインタビューを行います。 従来型の面接は、紋切り型の質疑に終始し、また本音を引き出そうとすると圧迫面接に陥る危険をはらんでいます。 この新試験におけるインタビューは、先に行われたグループワークについての感想や反省から出発して、受験生の本音 や潜在能力を丁寧に見ていくことを目的としています。想定される質問は、以下のようなものです。 ・グループワークにおいて、印象に残った他者の発言。 ・あと 30 分あったら、どんなことができたか。 ・どのようなところが難しいと感じたか。
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