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岬町地域防災計画の改訂の概要等
1.岬町地域防災計画の改訂の背景
岬町地域防災計画は、平成17年度の改訂から概ね9年を経過し、平成23年3月の東日
本大震災、同年9月の紀伊半島大水害などの災害教訓、国、府等の諸計画等との整合を図り、
より安全・安心な町域を自助・共助・公助の連携によって総合的に形成できるよう地域防災
計画を改訂することが必要となっています。
2.地域防災計画の目的と位置づけ
◆計画の目的
岬町地域防災計画は、災害対策基本法(昭和 36 年法律第 223 号)第 42 条及び南海
トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法(平成 14 年法律第 92 号)
第5条(推進計画)の規定に基づき、岬町の地域に係る災害について、予防対策、応
急対策、復旧対策について定め、防災関係機関、住民および事業所がその全力をあげ
て、岬町民の生命、身体および財産を災害から守るための計画です。
なお、地域防災計画は、岬町長を会長とする「岬町防災会議」によって作成、決定
される計画です。
◆計画の位置づけ
岬町地域防災計画は、地域の特性を踏まえたうえで、国の防災方針を定めた防災基
本計画、大阪府地域防災計画及び防災業務計画との整合性および関連性を有しなけれ
ばならないものであり、法定計画に位置づけられます。
災害対策基本法
法規定
(内閣府)
整合
防災計画の基準
防災基本計画
(中央防災会議:内閣府)
第40 条4 項 報告
大阪府地域防災計画
整合
(大阪府防災会議)
第42 条5 項 助言
又は勧告
第39 条2 項 報告
第40 条5 項 助言又は勧告
第42 条4 項
報告
整合
岬町地域防災計画
(岬町防災会議)
防災業務計画
(国:指定行政機関等)
(参考)
府下市町村地域防災計画
(府下市町村防災会議)
3.岬町地域防災計画(案)の概要と主な改訂箇所
3-1 岬町地域防災計画(案)の構成の変更
現地域防災計画の構成は、第1編 総則、第2編 災害予防対策、第3編 地震災
-1 -
害応急対策及び復旧・復興対策、第4編 風水害等応急対策及び復旧・復興対策、付
編
東海地震の警戒宣言に伴う対応、のような5編から構成されている。
この内、第3編 地震災害応急対策及び復旧・復興対策、第4編 風水害等応急対
策及び復旧・復興対策においては重複して記載する内容が多いことから、重複内容を
精査し、より実用性の高い計画となるよう計画(案)においては、第3編災害応急対
策として地震・津波災害及び風水害等、その他災害に関わる応急対策分野を記載する
こととし、第4編を災害復旧・復興対策としてとりまとめることとした。
また、東日本大震災をはじめとする災害教訓などから総合防災体制や地域防災力の
整備、向上が強く求められることから、第2編 災害予防計画についても計画(案)
においてタイトル名及び記載順位を第1章
力の向上、第3章
災害予防対策の推進へと変更した。
(計画(案)の構成)
(現計画の構成)
地
域
防
災
計
画
総合防災体制の整備、第2章 地域防災
第1編 総則
第1編 総則
第2編 災害予防対策
第1章 災害に強いまちづくり
第2章 災害応急対策・復旧対策
への備え
第3章 地域防災力の向上
第2編 災害予防計画
第1章 総合防災体制の整備
第2章 地域防災力の向上
第3章 災害予防対策の推進
第3編 地震災害応急対策及び復
旧・復興対策
第1部 地震災害応急対策
第2部 災害復旧・復興対策
地
域
防
災
計
画
第4編 風水害等応急対策及び復
旧・復興対策
第1部 風水害等応急対策
第2部 災害復旧・復興対策
第3編 災害応急対策
第1章 地震・津波災害に対する
初動期の活動
第2章 風水害等の災害警戒期の
活動
第3章 各種災害に対する初動応
急対策等
第4章 各種災害に対する応急復
旧対策
第5章 その他災害応急対策
第4編 災害復旧・復興対策
付編 東海地震の警戒宣言に伴う対
応
付編 東海地震の警戒宣言に伴う対
応
資料編
資料編
3-2 改訂にあたっての主要な検討課題と主な改訂概要
岬町地域防災計画の改訂にあたっての主要な検討課題は、次のとおりである。
■大規模広域災害への備え
○防災拠点や災害対策本部機能の整備・拡充(主要施設の耐震化、代替施設の確保など)
-2 -
○防災・減災に資する公共施設等の耐災化
○職員数の減少等に配慮した参集基準等の再確認
○特別警報など災害情報の収集・伝達体制の充実
○防災活動等に従事する者の安全確保
○救援物資等の円滑な供給体制の充実
○広域連携体制や相互応援等の受け入れ(受援)体制の充実
○津波浸水想定区域の拡大に伴う避難誘導対策の充実
○大規模集客施設や海水浴客などの帰宅困難者対策の充実
■避難生活の中長期化への備え
○指定避難所等の明確化・整備充実
○男女共同参画などにも配慮した避難所の運営方針の明確化
○避難生活の中長期化を想定した環境整備及び備蓄の促進
○要配慮者等の広域避難対策の充実
■地域防災(自助・共助)力の強化
○減災に関するソフト施策の充実
○避難行動要支援者名簿の作成と運用方針の明確化及び安全確保体制等の整備
○自助・共助を実践できる自主防災組織化の促進、育成
○子どもや女性、事業者も含めた防災学習・訓練機会等の拡充、防災知識の普及
○民間事業者等との各種協定の締結
以上の視点も踏まえて、岬町地域防災計画の改訂を行うこととし、その各編におけ
る主要な改訂概要は、次に示すとおりである。
第1編
総則の概要
総-1~4ペ ージ参照
○
目的等では、災害対策基本法及び南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する
特別措置法並びに石油コンビナ-ト等災害防止法と十分調整し、連携を図ることとして
いる。また、計画の概要として、第1編
応 急 対 策 、第 4 編
総則、第2編
災 害 復 旧・復 興 対 策 、付 編 1
災害予防対策、第3編
災害
東 海 地 震 の 警 戒 宣 言 に 伴 う 対 応 、資 料
編の概要を示している。
○
防 災 の 基 本 方 針 で は 、災 害 対 策 基 本 法 に 基 づ き 、災 害 時 の 被 害 を 最 小 化 し 、被 害 の 迅 速
な 回 復 を 図 る「 減 災 」の 考 え 方 を 防 災 の 基 本 理 念 に 据 え る と と も に 、各 防 災 機 関 は 、相 互
の 連 携 協 力 を 図 る と 同 時 に 、住 民 が 自 ら 行 う 防 災 活 動 及 び 地 域 に お け る 多 様 な 主 体 が 自 発
的 に 行 う 防 災 活 動 を 促 進 し 、住 民 や 事 業 者 、ボ ラ ン テ ィ ア 等 が 、各 防 災 関 係 機 関 と 一 体 と
なってⅠ 命を守る、Ⅱ 命をつなぐ、Ⅲ 必要不可欠な行政機能の維持、Ⅳ 経済活動の
機能維持、Ⅴ 迅速な復旧・復興に取り組むこととしている。
○
本 計 画 に つ い て は 、継 続 的 に P D C A サ イ ク ル ※ を 適 用 し て 、改 善 を 図 る 努 力 が 求 め ら
れ る こ と か ら 、最 新 の 科 学 的 知 見 に 基 づ く 被 害 想 定 の 見 直 し や 、大 規 模 災 害 の 教 訓 等 を 踏
まえ、絶えず災害対策の改善を図っていくこととしている。
-3 -
※ P D C A サ イ ク ル : プ ロ セ ス の 管 理 手 法 の 一 つ で 、 計 画 ( plan) → 実 行 ( do) → 評 価
( check) → 改 善 ( act) の 4 段 階 の 活 動 を 繰 り 返 し 行 う こ と で 、
継続的にプロセスを改善していく手法
○
災害予防段階においては、比較的発生する頻度の高いレベル1の地震・津波に対して
は、被害抑止につながるハード対策を確実に実施して、被害ゼロを目指す防災を実現す
ることとし、極低頻度に発生するレベル2の地震・津波に対しては、ハード対策ととも
に、避難によって、人命を守ることを最優先として、被害軽減につながる自助・共助と
しての避難対策や地域コミュニティの活用、公助としての災害情報の充実等のソフト対
策を組み合わせた減災を目指すことを基本としている。
○
災害応急段階では、一旦被害が発生したときには、的確な避難誘導や要配慮者の保護
はもとより、被害規模を可能な限り早期に把握し、正確で詳細な情報収集を行う ととも
に 、人 命 を 守 る こ と を 最 優 先 に 、被 災 者 の 気 持 ち に よ り 添 う こ と を 基 本 に 、年 齢 、性 別 、
障がいの有無といった被災者の事情から生じる多様なニーズに適切に対応できるよう努
め、とりわけ、高齢者や障がい者等の避難行動要支援者に対して、地域コミュニティと
協力して、きめ細かな支援を実施することとしている。
総-5~16ページ参照
○
町 域 の 概 況 で は 、 本 町 の 人 口 及 び 世 帯 数 等 の 動 向 と と も に 岬 地 区 の 発 電 所 は 、 平 成 17
年4月から長期計画停止を開始するとともに、高圧ガス保安法に係る高圧ガス製造設
備、高圧ガス貯蔵設備については廃止している ことを記載している。
○
災害の想定では、これまでの想定に加えて、大阪府が公表した南海トラフ巨大地震の
被害想定を記載している。
総-17~26ページ参照
○
防災関係機関の業務大綱では、岬町をはじめ防災関係機関について業務大綱を記載し、
「南海トラフ地震防災対策推進計画」に係る事務又は業務の大綱は、以下に定める内容
に準拠するものとしている。
また、本町の業務大綱については、各種の災害教訓も踏
まえながら、各室・部別に平常時から取り組む【予防】と災害時に取り組む【応急】に
区分している。
総-27~29ページ参照
○
住民、事業者の基本的責務では、住民は、自らの安全は自ら守るのが防災の基本であ
り、住民はその自覚を持ち、平常時より、食品、飲料水その他の生活必需物資の備蓄や
防災訓練への参加等、災害に対する備えを心がけるとともに、災害時には自らの安全を
守るよう行動し、初期消火、近隣の負傷者・避難行動要支援者への援助、避難所の自主
的運営のほか、防災関係機関が行う防災活動との連携・協力、過去の災害から得られた
教訓の伝承に努めなければならないとしている。
○
事業者は、災害時に果たす役割(従業員や利用者の安全確保、二次災害の防止など)
を十分に認識し、災害時に重要業務を継続するための事業継続計画を作成するよう努め
るとともに、防災体制の整備、防災訓練、事業所の耐震化、予想被害からの復旧計画策
定、各計画の点検・見直し等を実施するなど防災活動の推進に努めなければならない。
-4 -
また、災害応急対策又は災害復旧に必要な物資若しくは資材又は役務の供給又は提供を
業とする者は、当該事業活動に関し、国又は地方公共団体が実施する防災に関する施策
に協力するように努めなければならないとしている。
○
地域防災計画の修正では、毎年検討を加え、必要があると認めるときは修正を行う。
また、女性、高齢者や障がい者、ボランティア団体等、多様な主体の参画促進に努める
こととしている。
第2編
災害予防対策の概要
予-1~10ページ参照
○
防災体制の整備では、中枢組織体制の整備を図るため、岬町防災対策連絡会議、岬町
災害警戒本部、岬町災害対策本部を位置づけるとともに、災害時の組織体制の整備とあ
わせて、災害時の応急対策活動を迅速かつ的確に実施できるよう、職員の配備基準(風
水害)と(地震・津波)について定め、大規模災害によって、自らが被災することで行
政機能が大幅に低下し、災害対応が困難となることを視野に入れて、必要な体制を整備
することとしている。
○
本町の防災中枢拠点となる町及び防災関係機関の施設は、どのような災害であっても
必要最低限の機能が維持できるよう中枢拠点機能を整備、拡充するとともに、保有する
施設、設備について、代替エネルギーシステムの活用を含め自家発電設備等の整備を図
り、十分な期間の発電が可能となるような燃料の備蓄等に努めることとしている。
○
なお、災害対策本部は、岬町庁舎に設置することとし、耐震化を図るとともに、通信
基 盤 の 点 検・整 備 を 推 進 し 、そ の 他 の 防 災 拠 点 と し て 、備 蓄 、物 資 輸 送 拠 点( 岬 町 役 場 、
道 の 駅「 み さ き 」)、海 上 輸 送 拠 点( 深 日 港 )、応 援 部 隊 の 受 入 れ 及 び 活 動 拠 点( み さ き 公
園駐車場)を位置づけている。
○
防災体制の整備を図るうえで重要な役割を担う、防災訓練の実施については、女性や
避難行動要支援者の参画を含め多くの住民の参加を得た各種災害に関する訓練を民間事
業者等と連携しながら実施すること、南海トラフ地震の発生や地区の特性を活かすこと
など、訓練の目的を具体的に設定し、設定した訓練成果が得られるように訓練参加者、
使用する器材及び実施時間の訓練環境などについて具体的な設定を行うなど実践的な内
容とすることとしている。
○
事業者、ボランティアとの連携については、委託可能な災害対策に係る業務は民間事
業者との間で協定を締結するなど、協力体制を構築することとしている。また、ボラン
ティアによる防災活動が災害時において果たす役割の重要性を踏まえ、その自主性を尊
重 し つ つ 、災 害 対 策 全 般 に お い て 、ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 等 と 連 携 し た 取 組 み が 行 え る よ う 、
ボランティアの活動環境の整備に努めることとしている。
予-11~13ページ参照
○
情報収集伝達体制の整備では、無線通信網の多重化対策、施設設備の耐震化対策及び
停電対策をより一層強化するとともに、府等と相互に連携して防災情報システムの構築
を図る。さらに、被災者等への情報伝達手段として、特に町防災行政無線の活用を図る
-5 -
とともに、インターネット配信や携帯電話の活用も含め、要配慮者にも配慮した多様な
情報伝達手段の整備に努める。また、居住地以外の市町村に避難する住民への情報提供
体制の整備を図る。
予-14~17ページ参照
○
消火・救助・救急体制の整備では、泉州南消防組合と連携し、被害を最小限に留める
ため、消火・救助・救急体制の整備に努めるとともに、また、消防団が将来にわたり地
域防災力の中核として欠くことのできない代替性のない存在であることを踏まえ、消防
団の強化を図るとともに、事業者等への協力に努めることとしている。
○
消防団及び自主防災組織等の避難誘導等にあたる者の危険を回避するため、防災対応
等に係る行動ルールや退避基準を定めるとともに、それに基づく訓練及び検証を行い、
必要に応じ行動ルール等の見直しを行うこととしている。
予-18~22ページ参照
○
災害時医療体制の整備では、大規模災害時においては、府及び関係機関と連携を図り
刻々と変化する現地医療ニーズを的確に把握・分析のうえ、必要な医療救護班を組織し
派遣するなど、中長期にわたる医療救護活動を実施することとし、被災地域内で対応困
難な重症患者は、ドクターヘリや消防防災ヘリ、自衛隊機など航空機等によりできるだ
け早く被災地域外の医療機関へ搬送し、治療すること、緊急医療班の構成にあたっては
専門的な訓練を受けた災害派遣医療チーム(DMAT)と連携を図ることしている。
○
また、災害の状況に応じ速やかに一般社団法人泉佐野泉南医師会の協力を得て、医療
救護班を編成するとともに、本町の医療救護活動の拠点施設と大阪府が後方医療体制を
充実するため、機能別、地域別に災害医療の拠点として設定する基幹災害拠点病院(大
阪 府 立 急 性 期 ・ 総 合 医 療 セ ン タ ー ( 大 阪 市 ))、 地 域 災 害 拠 点 病 院 ( り ん く う 総 合 医 療 セ
ン タ ー ( 泉 佐 野 市 )) と 連 携 を 図 る こ と と し て い る 。
予-23~24ページ参照
○
緊急輸送体制の整備では、災害発生時に救助・救急、医療、消火並びに緊急物資の供
給を迅速かつ的確に実施するため、緊急輸送体制の整備に努めるものとし、緊急交通路
の多重性や代替性を確保するため、広域緊急交通路や地域緊急交通路の緊急輸送ネット
ワークの整備に努めることとしている。
○
また、本町は、航空輸送による応援を受入れるため災害時用臨時ヘリポートを確保す
るとともに、港湾・漁港の管理者は適正な整備、維持管理に努めることとしている。
予-25~31ページ参照
○
避難受入れ体制の整備では、本町は、災害から住民を安全に避難させるため、避難場
所、避難路、避難所をあらかじめ指定し、防災マップを配布するなど、日頃から住民に
周知する体制の整備に努めることとし、火災時の避難場所は淡輪小学校及び岬中学校、
深 日 小 学 校 、多 奈 川 小 学 校 の 各 グ ラ ン ド 並 び に 関 電 緑 と 憩 い の エ リ ア 、小 島 古 墳 広 場( 五
山)を指定している。
○
その他の避難場所及び避難路として、津波、浸水、土石流、地すべり及びがけ崩れに
-6 -
備え、それぞれの地域の実情及び災害特性に応じた安全な避難場所、避難路を指定する
こととしている。
○
また、本町は、災害発生時に迅速に避難場所の開設を行うことが可能な管理体制等を
有するものを指定緊急避難場所として指定することとしている。
○
指 定 避 難 所 は 、小 学 校 区 単 位 で 指 定 し 、耐 震 化・不 燃 化 の 促 進 を は じ め 、必 要 に 応 じ 、
避難生活の環境を良好に保つために、換気、照明等の設備の整備に努めるとともに、被
災者による災害情報の入手に資するテレビ、ラジオ等の機器の整備を図ることとしてい
る。また、要配慮者要配慮者が利用しやすいよう、避難所に指定された施設のバリアフ
リー化に努めるとともに、府が示した「避難所運営マニュアル作成指針」を踏まえて、
避難所の管理運営マニュアルをあらかじめ作成するなど、住民等に対し、避難所の運営
管理のために必要な知識等の普及に努めることとしている。
○
福祉避難所は、淡輪老人福祉センター、子育て支援センター、こぐま園、健康ふれあ
いセンターを指定し、大阪府と連携を図りながら、要援護高齢者、障がい者等の要配慮
者が相談等の必要な生活支援が受けられるなど、安心して生活できる体制を整備するこ
ととしている。
○
避 難 誘 導 体 制 の 整 備 は 、本 町 は 、発 災 時 の 避 難 誘 導 に 係 る 計 画 を あ ら か じ め 作 成 す る 。
また、防災訓練の実施や防災マップの作成・配布等により、その内容の住民等に対する
周知徹底を図るための措置を講じるとともに、避難行動要支援者への配慮、民生委員・
児童委員、福祉サービス事業者との連携をはじめ、避難指示、避難勧告、避難準備情報
等について、河川管理者,水防管理者、気象庁等の協力を得つつ、洪水、土砂災害等の
災害事象の特性、収集できる情報を踏まえ、避難すべき区域や判断基準、伝達方法を明
確にしたマニュアルを作成し、住民への周知に努めることとしている。
○
学校は、保護者との間で、災害発生時における児童生徒等の保護者への引渡しに関す
るルールをあらかじめ定める。また、本町は、小学校就学前の子どもたちの安全で確実
な避難のため、災害発生時における幼稚園・保育所・認定こども園等の施設と本町の連
絡・連携体制、また、施設間の連絡・連携体制の構築を行うこととしている。
○
駅の施設管理者は、突発性の災害の発生に備え、避難誘導に係る計画の作成及び訓練
の実施に努める。なお、この際、必要に応じ、多数の避難者の集中や混乱にも配慮した
計画、訓練とするよう努める。また、本町、府は、施設の管理者等に対して、計画作成
を働きかけていくこととしている。
○
広域避難体制としては、円滑な広域避難が可能となるよう、他の自治体との広域一時
滞在に係る応援協定締結や被災者の運送が円滑に実施されるよう運送事業者等との協定
締結、発災時の具体的な避難・受入方法を含めた手順等をあらかじめ定めるよう努める
こととしている。
○
応急仮設住宅等は、灰吹池運動広場を建設候補地とし災害時における被災者用の住居
として利用可能な公共住宅や民間住宅の空家等の把握に努め、災害時に迅速にあっせん
できる体制の整備に努めることとしている。
○
罹災証明書の交付は、遅滞なく行われるよう、住家被害の調査の担当者の育成、他の
地方公共団体や民間団体との応援協定の締結等を計画的に進めるなど、罹災証明書の交
-7 -
付に必要な業務の実施体制の整備に努めることとしている。
予-32~34ページ参照
○
緊急物資等の備蓄を行うにあたって、大規模な地震が発生した場合には、物資の調達
や輸送が平時のようには実施できないという認識に立って初期の対応に十分な量を備蓄
する。また、物資の性格に応じ、集中備蓄又は避難場所の位置を勘案した分散備蓄を行
う等配慮するとともに、備蓄拠点を設けるなど、体制の整備に努めこととし、本町の備
蓄目標量を下記のとおり定めている。
食
料
アルファ化米
等
5,320食
540食
おむつ
高齢者用食
510食
生理用品
25缶
-
-
活
必
需
毛布
カンパン
粉 ミ ル ク (350g)
○
生
物
資
1,460枚
大人用:180個
乳幼児用: 5 0 0 個
簡易トイレ
5,810個
350個
ほ乳瓶
25本
また、子どもや女性、高齢者などの利用にも配慮して各物資の確保に努めることとし
ている。
ア
精米、即席麺などの主食
イ ボトル水・缶詰水等の飲料水
ウ
野菜、漬物、菓子類などの副食
エ
被服(肌着等)
オ
炊事道具・食器類(鍋、炊飯用具等)
カ
光熱用品(LPガス、LPガス器具、簡易コンロ、乾電池、懐中電灯等)
キ
日用品等(石けん、タオル、ちり紙、歯ブラシ、ラップ、携帯カイロ、冷却シ
ート等)
ク
医薬品等(常備薬、救急セット、衛生・生理用品、携帯トイレ等)
ケ 仮設風呂・仮設シャワー、仮設トイレ
コ 簡易ベッド、間仕切り等(ダンボール、アルミシート等)
サ
要 援 護 高 齢 者 、障 害 者 用 介 護 機 器 、補 装 具 、日 常 生 活 用 具 等( 車 い す 、ト イ レ 、
盲人用つえ、補聴器、点字器等)
シ
棺桶、遺体袋
など
予-35~41ページ参照
○
本町及びライフラインに関わる事業者は、災害が発生した場合に、迅速かつ的確な応
急復旧を行うため、防災体制の整備に努めるものとする。特に、救急医療機関等の人命
に関わる重要施設への供給ラインの重点的な耐震化の推進に努めるとともに協力体制の
充実強化、緊急対応・応急復旧の手順の熟知,並びに防災意識の高揚を図るため、最大
クラスの災害である南海トラフ巨大地震も想定した各種訓練を計画的に実施することと
-8 -
している。
○
鉄軌道、道路、港湾、漁港施設の管理者は、災害発生時における安全かつ円滑な交通
の確保のため、体制の整備に努めることとしている。
予-42~49ページ参照
○
避難行動要支援者支援体制の整備については、災害時の情報提供、安否確認、避難誘
導など様々な場面において、要配慮者に配慮したきめ細かな対策を行うための体制の整
備に努めることとし、避難行動要支援者名簿の作成と更新、必要な個人情報及びその入
手方法、避難支援等関係者となる者などについて定めている。
○
帰宅困難者支援体制の整備については、本町は、可能な範囲で地域における「共助」
の活動を事業者等に働きかけるとともに、府や関西広域連合に協力して、一斉帰宅の抑
制 を 図 る た め 、「 む や み に 移 動 を 開 始 し な い 」 と い う 基 本 原 則 の 広 報 等 を 行 う と と も に 、
事 業 所 に 対 し て 、交 通 機 関 の 運 行 が 停 止 し た 際 に 従 業 員 や 観 光 客 等 を 待 機 さ せ る こ と や 、
その際に必要となる備蓄などについて働きかけを行うこととしている。
予-50~53ページ参照
○
防災意識の高揚については、防災マップを配布するなどして、住民の防災知識の普及
啓発を図るとともに、防災訓練の実施などにより、幼児期からその発達段階に応じ、学
校教育及び社会教育等、あらゆる機会を通じて、住民の防災意識の高揚と災害初動対応
スキルの習得に努めるものとする。また、これらの実施にあたっては、避難行動要支援
者に配慮し、地域において支援するとともに、被災時の男女のニーズの違い等、男女双
方の視点を踏まえた体制が整備されるよう努めることとしている。
○
学校は、児童・生徒の安全を守るとともに、今後、地域防災の主体を担い、防災活動
に大きな役割を果たすことができる人材を育成するよう、小学校・中学校・高等学校等
の発達段階に応じた防災教育を実施するとともに、消防団が消防本部等と連携を図りつ
つ、小学校等において防災教育や訓練を行うことにより、住民の防災意識の高揚、災害
時の対応力の強化できるよう支援することとしている。
○
災害教訓の伝承については、過去に起こった大災害の教訓や災害文化を確実に後世に
伝えていくため、大災害に関する調査分析結果や映像を含めた各種資料を広く収集・整
理し、適切に保存するとともに、広く一般に閲覧できるよう公開に努める。
予-54~58ページ参照
○
自主防災体制の整備については、地区防災計画の策定等を位置づけるとともに、住民
組織の防災活動への取り組みについて啓発し、自主防災組織の結成及び育成、消防団や
民生委員・児童委員、ボランティア団体等とこれらの組織との連携等を通じて地域コミ
ュニティの防災体制の充実に努め、さらに研修の実施などによる防災リーダーの育成、
多様な世代が参加できるような環境の整備などにより、これらの組織の日常化、訓練の
実施を促すものとする。その際、高齢者や障がい者、女性、子どもたちの参画の促進に
努めることとしている。また、事業者を地域コミュニティの一員としてとらえ、地域の
防災訓練等への積極的参加の呼びかけ、防災に関するアドバイスを行うほか、地域貢献
に関する協定の締結に努めることとしている。
○
ボランティアの活動環境の整備については、日頃から地域コミュニティの活性化に寄
与 す る と と も に 、災 害 発 生 時 に は 各 地 域 に 長 期 的 に 関 わ り 、物 質 的 な 支 援 だ け で は な く 、
-9 -
被災者の精神的な支援にも寄与するなど重要な活動を行っている。また、NPO等の有
償ボランティア活動との連携やボランティアのネットワーク化等を通じて、更なる地域
防災力の充実・強化が図られることから、本町及び府は地域のボランティア活動の支援
を行う。
○
企業防災の促進については、本町は、事業者による自主的な防災活動を促進するとと
もに、事業者や関係団体等との連携強化等を通じて、地域防災力の向上と継続・発展に
努めることとし、事業者による事業継続計画(BCP)等の策定、事業者による各種協
定締結等の実施、計画策定や各種防災活動の実施に関する支援を行うこととしている。
予-59~69ページ参照
○
都 市 の 防 災 機 能 の 強 化 に つ い て は 、防 災 空 間 の 整 備 や 市 街 地 の 面 的 整 備 、土 木 構 造 物 ・
施設の耐震・耐水対策などにより、災害に強い都市基盤を形成し、都市における防災機
能の強化に努めるとともに、都市の防災機能の強化にあたっては、周辺山系山麓部、河
川、幹線道路、都市公園等のオープンスペースを活用しながら、連続的な防災空間の整
備を図るとともに、住民の主体的な防災活動や安全確保に必要な都市基盤施設の整備に
努めるものとし、その際「災害に強い都市づくりガイドライン」を活用するものとして
い る ま た 、 本 町 は 、「 災 害 危 険 度 判 定 」 の 実 施 及 び 住 民 へ の 公 表 に 努 め る と と も に 、「 大
阪 府 防 災 都 市 づ く り 広 域 計 画 」に 基 づ き 、
「 防 災 都 市 づ く り 計 画 」の 策 定 に 努 め 、都 市 防
災構造化対策を推進するものとしている。
○
災 害 発 生 時 に お い て 、し 尿 及 び ご み を 適 正 に 処 理 し 、周 辺 の 衛 生 状 態 を 保 持 す る た め 、
平常時からし尿及びごみ処理施設の強化等に努めるとともに、早期の復旧・復興の支障
とならないよう災害廃棄物の処理体制の確保に努めることとしている。
○
地震災害予防対策の推進については。地震による建築物の倒壊や火災の延焼を防止す
るため、建築物の耐震化・不燃化の推進、安全性の指導等に努めるとともに、公共建築
物については、防災上の重要度に応じた分類に基づき、順次耐震診断を実施する。その
診断結果に基づき、重要性や緊急性を考慮し、耐震改修の計画的な実施に努める。
予-70~74ページ参照
○
津波災害予防対策の推進については、発生頻度が比較的高い津波(レベル1)と発生
頻度は極めて低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらす最大クラスの津波(レベル
2)の2つのレベルの津波に分けて対策を講じハード・ソフトを組み合わせた「多重防
御」による津波防災地域づくりを推進することとしている。
○
津 波 か ら「 逃 げ る 」た め の 総 合 的 な 対 策 に つ い て は 、
「津波に強い地域づくり連絡会議」
等を活用し、府と連携しながら、発災時、一人ひとりが主体的に迅速かつ的確に避難で
きるよう、津波に対する知識の普及・啓発、逃げるために必要な情報提供体制、要配慮
者を考慮した避難誘導を含む防災訓練を一体的に実施するほか、避難場所の確保等、津
波から「逃げる」ための対策を総合的に取り組むこととしている。
○
既存の避難場所・避難路等については、南海トラフ巨大地震といった最大クラスの津
波(レベル2)に対しても対応が可能かどうか再点検、安全確認を行った上で、避難場
所の整備、津波避難ビル等の指定、避難路等の整備などに取り組むこととしている。
予-75~77ページ参照
○
水害予防対策の推進については、河川・港湾・海岸・ため池における洪水や高潮等に
- 10 -
よる災害を未然に防止するため、計画的な水害予防対策を実施するものとし、洪水や高
潮に対する事前の備えと洪水や高潮時の迅速かつ的確な情報提供・避難により、水災の
軽減を図るため、水防警報の発表、水位情報の公表、洪水リスクの開示、避難体制の整
備を行うこととしている。
○
本町及び府は、消防団の研修・訓練や、災害時における水防活動の拠点となる施設の
整備、水防資機材の充実を図る。また、青年層・女性層の団員への参加促進、処遇の改
善 等 に よ り 活 性 化 を 推 進 す る と と も に 、N P O 、 民 間 企 業 、自 治 区 等 多 様 な 主 体 を 水 防
活動の担い手として確保し、その育成、強化を図ることとしている。
○
た め 池 の 決 壊 、水 路 の 氾 濫 等 に よ る 浸 水 被 害 を 防 止 す る た め 、適 正 な 維 持 管 理 の も と 、
本町は、府、ため池管理者等関係機関は連携して、ため池等農業用水利施設の改修・補
強を進めるとともに、事前の備えと迅速かつ的確な情報伝達・避難等、防災意識の向上
を図るソフト対策と併せ、総合的な防災・減災対策を進めることとしている。
予-78~80ページ参照
○
土砂災害予防対策の推進については、本町は大阪府ならびに関係機関と協力し、土砂
災害を未然に防止するため、危険な箇所における災害防止対策を実施するものとし、土
砂災害から人命を守るため、土砂災害のおそれのある区域(土砂災害警戒区域)等につ
いて、危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制等のソフト対策を推
進することとしている。
○
本町は、土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定があった場合は警戒区域
内に主として高齢者、障がい者、乳幼児その他の特に防災上の配慮を要する者が利用す
る施設がある場合には、当該施設の利用者の円滑な警戒避難が行われるよう前項の土砂
災害に関する情報、予報及び警報の伝達方法を地域防災計画に定めるとともに、必要な
事項を住民に周知させるため、これらの事項を記載した印刷物(ハザードマップ等)の
配布その他の必要な措置を講じることとしている。
予-81~83ページ参照
○
危険物等災害予防対策の推進については、泉州南消防組合は、消防法はじめ関係法令
の周知徹底・規制を行うとともに、危険物施設における自主保安体制の確立、保安意識
の高揚を図ることとし、本町は、府及び関係機関と協力して、放射性同位元素に係る施
設の設置者等に対し、施設の耐震・不燃化対策とともに、放射線防災に関する知識の普
及なども含め各種予防対策を講じることとしている。
- 11 -
第3編
災害応急対策の概要
災 応-1~ 4ページ参照
○
地震・津波に対する組織動員等については、原則として災害警戒本部を岬町役場内に
設置することとし、ただし、庁舎内に設置することが不可能な場合は岬消防署又は岬中
学校に設置することとしている。
○
町長が不在又は本部長としての職務の遂行が困難な場合は、副町長、教育長、危機管
理監、まちづくり戦略室長の順で本部長の代理を務めることとし、職員の配備体制は次
のように定めている。
事 前 配 備 :
災害発生のおそれがある気象注意報等により情報収集活動の必要があるとき。
警 戒 配 備 :
本町または隣接市において震度4の地震が発生したとき。
非常配備A号:
本町または隣接市において震度5弱の地震が発生したとき。
津波予報区(大阪府)において津波・大津波警報が発表されたとき。
非常配備B号:
本町または隣接市において震度5強の地震が発生したとき。
津波予報区(大阪府)において津波・大津波警報が発表されたとき。
災 応-5~ 15ページ参照
○
津波警戒活動については、南海トラフ地震に関わる津波対策も含めて、本町は、気象
庁から発表される地震及び津波に関する情報をあらかじめ定めた経路により、関係機関
及び住民に迅速に伝達、周知するなど、被害の未然防止及び軽減のための措置を講ずる
ものとしている。
○
住民への周知については、本町は、防災行政無線、広報車、おおさか防災ネットの防
災情報メールや携帯電話事業者が提供する緊急速報メールによる配信などにより直接伝
達するとともに、自主防災組織などの住民組織との連携により、あらゆる手段を使って
住民等へ周知するとともに、第五管区海上保安本部(関西空港海上保安航空基地・岸和
田海上保安署)は、気象庁から大津波警報等が発表された場合、海岸付近滞在者、釣り
人、海水浴客などの観光客、漁船、漁業関係者、臨海部における在泊小型船舶等の乗船
者 に 対 し て 、無 線 、ラ ジ オ 、M I C S( 沿 岸 域 情 報 提 供 シ ス テ ム )、拡 声 器 等 に よ り 、周
知を図ることとしている。
○
津波からの避難等については、本町は、津波・大津波警報や津波予報が発表されたと
き、町域において震度4以上の地震が観測された場合、又は長い時間ゆっくりとした揺
れを感じて避難の必要を認めるとき次には、住民や釣り人、海水浴客などの観光客及び
臨海部における在泊小型船舶等の乗船者に対して、速やかに的確な避難の勧告・指示を
行うとともに、高台などの安全な場所に誘導することとし、津波の来襲が予想される場
合の水防活動については、あくまでも消防団員自身の避難時間を確保したうえで行うこ
ととしている。
災 応-16~ 22ページ参照
○
風水害等の災害警戒期の活動については、本町は、大阪管区気象台などから発せられ
る気象予警報等を、あらかじめ定めた経路により、関係機関及び住民に迅速に伝達、周
知するなど、被害の未然防止及び軽減のための措置を講ずるものとしている。
- 12 -
○
土砂災害警戒情報等については、本町は、防災行政無線、広報車、おおさか防災ネッ
トの防災情報メールや携帯電話事業者が提供する緊急速報メールによる配信などにより
直接伝達するとともに、自主防災組織などの住民組織との連携により、あらゆる手段を
使って住民等へ周知することとしている。
災 応-23~ 26ページ参照
○
風水害等の各種災害に対する組織動員等については、原則として災害警戒本部を岬町
役場内に設置することとし、ただし、庁舎内に設置することが不可能な場合は岬消防署
又は岬中学校に設置することとしている。
○
町長が不在又は本部長としての職務の遂行が困難な場合は、副町長、教育長、危機管
理監、まちづくり戦略室長の順で本部長の代理を務めることとし、職員の配備体制は次
のように定めている。
事 前 配 備 :
災害発生のおそれがある気象注意報等により情報収集活動の必要があ
るとき。
警 戒 配 備 :
災害発生のおそれがあるが、時間、規模等の推測が困難なとき。
各種気象警報等が発表されたとき。
非常配備1号:
小規模な災害が発生したとき、または発生するおそれが高まったとき。
非常配備2号:
中規模な災害が発生したとき、または発生するおそれが高まったとき。
非常配備3号:
大規模な災害が発生したとき、または発生するおそれがあるとき。
災 応-27~ 36ページ参照
○
警戒活動については、本町は、大阪府及び関係機関と連携して、迅速かつ的確な気象
情報を収集・把握し、状況に応じた警戒体制をとるとともに、本町域において洪水又は
高潮による災害の発生が予想される場合には、迅速に水防活動を実施することとしてい
る。また、豪雨、暴風等によって生じる土砂災害に備え、予測雨量や土砂災害警戒情報
を発表などを踏まえ必要な警戒体制をとることとしている。
○
災害情報の収集伝達については、本町は、地震・津波や暴風豪雨等による各種災害発
生後、大阪府をはじめ防災関係機関と相互に連携協力し、直ちに被害状況の把握及び応
急対策の実施のための情報収集及び伝達活動を行うものとする。また、収集した情報の
確度や必要とする内容の異同を勘案し、情報のトリアージを行い、適切な応急対策を実
施することとしている。
災 応-37~ 42ページ参照
○
避難誘導については、本町は、避難準備情報、一時避難情報、避難勧告、避難指示に
ついて、
「 大 阪 府 版 避 難 勧 告 等 の 判 断・伝 達 マ ニ ュ ア ル 作 成 ガ イ ド ラ イ ン 」を 踏 ま え て 作
成した「避難勧告等の判断・伝達マニュアル」に則して対応する。また、勧告又は指示
にあたっては、避難の勧告・指示が出された地域名、避難先、避難理由等を明示し、防
災 行 政 無 線( 同 報 系 )、広 報 車 、携 帯 メ ー ル 、緊 急 速 報 メ ー ル な ど に よ り 周 知 徹 底 を 図 る
とともに、岬町社会福祉協議会ボランティアセンターと連携して避難行動要支援者に配
慮した広報を行うこととしている。
- 13 -
○
住民の避難誘導については、大阪府警察の協力を得るとともに、自主防災組織や自治
区等の住民組織等と連携して、できるだけ集団避難を行わせる。要配慮者の確認と誘導
に配慮する。府が示した避難行動要支援者支援プラン作成指針に基づき、本町が作成す
る避難行動要支援者支援プランに即して、避難行動要支援者の確認と誘導に配慮するこ
ととしている。
災 応-43~ 52ページ参照
○
災害広報については、本町は、大阪府及び防災関係機関と相互に協議調整し、被災者
をはじめ、広く住民に対し、正確かつきめ細かな情報を提供するとともに、避難所への
広 報 紙 の 掲 示 な ど 、多 様 な 方 法 に よ り 広 報 活 動 を 実 施 す る 。ま た 、緊 急 を 要 す る 場 合 は 、
報道機関を通じて緊急メッセージを発することとしている。
○
広域応援等の要請・受入れ・支援については、本町は、住民の生命又は財産を保護す
る た め 必 要 と 認 め た 場 合 は 、速 や か に 大 阪 府 、他 市 町 村 及 び 指 定 地 方 行 政 機 関 等 に 対 し 、
応援を要請するとともに、受入れ体制を整備し、被災者の救助など応急対策に万全を期
することとしている。
○
自衛隊の災害派遣については、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合で、町
長(本部長)が本町、大阪府及び関係機関の機能をもってしてもなお応急措置に万全を
期 し 難 い と 判 断 し た 場 合 は 、 自 衛 隊 法 ( 昭 和 29年 法 律 第 165号 ) 第 83条 の 規 定 に よ り 部
隊等の派遣要請を知事に要求することとしている。
災 応-53~ 57ページ参照
○
消火・救助・救急活動については、本町は、泉州南消防組合をはじめ他の関係機関と
相互に連携を図りつつ、迅速かつ的確に消火・救助・救急活動を実施するとともに、地
域住民による自主防災組織及び事業所の自衛消防組織等は、地域の被害状況を把握する
とともに、自発的に初期消火、救助・救急活動を実施することとしている。
○
医 療 救 護 活 動 に つ い て は 、本 町 は 、
「 大 阪 府 災 害 時 医 療 救 護 活 動 マ ニ ュ ア ル 」に 基 づ き 、
災害の状況に応じ被災地域の内外を問わず、救命医療を最優先とする迅速かつ適切な医
療救護活動(助産を含む)を実施するとともに、災害の状況に応じ速やかに一般社団法
人泉佐野泉南医師会の協力を得て医療救護班を編成することとしている。
○
ま た 、患 者 の 陸 上 搬 送 は 、原 則 と し て 泉 州 南 消 防 組 合 が 使 用 す る 救 急 車 で 実 施 す る が 、
本町は、航空機による搬送が必要と認めるときは、ドクターヘリや消防防災ヘリ、自衛
隊機などによる搬送を大阪府に要請することとしている。
○
本町及び大阪府は、専門医療が必要となる人工透析、感染症、アレルギー疾患等の疾
病 に 対 す る 対 策 を 講 じ 、特 定 診 療 災 害 医 療 セ ン タ ー 、各 専 門 医 会 等 関 係 機 関 と 協 力 し て 、
それぞれ現地医療活動、後方医療活動等を行うこととしている。
災 応-58~ 69ページ参照
○
二次災害の防止については、関係機関は、余震又は大雨による浸水、土石流、地すべ
り、がけ崩れ及び建築物の倒壊などに備え、二次災害防止対策を講ずるとともに、二次
災害への心構えについて住民の啓発に努めるものとしている。
- 14 -
○
交通規制・緊急輸送活動については、本町は、救助・救急・消火、医療並びに緊急物
資の供給を迅速かつ的確に実施するための緊急輸送活動に努めるとともに、道路管理者
は、放置車両や立ち往生車両等が発生した場合には、緊急通行車両の通行を確保するた
め緊急の必要があるときは、運転者等に対し車両の移動等の命令を行うものとする。運
転者がいない場合等においては、道路管理者は、自ら車両の移動等を行うこととしてい
る。
○
ライフラインに関わる事業者は、災害発生時における迅速な初動対応と二次災害防止
対策を実施し、鉄軌道並びに道路管理者は、迅速な初動対応と利用者の安全確保のため
の対策を講ずるとともに、都市機能を確保するために速やかに交通機能の維持・回復に
努めることとしている。
○
被災生活の長期化と問い合わせへの対応については、大阪府との連携により被災生活
の長期化に備えて専用窓口の設置を図るとともに、被災者の安否について住民等から照
会があったときは、個人情報の管理を徹底しながら可能な限り安否情報を回答するよう
努めることとしている。
○
災害救助法については、町長は、災害により住家が滅失した世帯数が、災害救助法に
定める基準以上に達し、被災者が現に救助を要する状態にある場合は、その旨を知事に
報告し、災害救助法の適用を申請することとしている。
災 応-70~ 75ページ参照
○
避難所の開設・運営等については、本町は、災害が発生したとき、避難所を供与し、
居住の確保、食糧、衣料、医薬品、保健医療サービスの提供、生活環境の整備に必要な
措置を講ずるとともに、避難所に滞在することができない被災者に対しても、食料等必
要な物資の配布、保健師等による巡回健康相談の実施等保健医療サービスの提供、正確
な情報の伝達等により、生活環境の確保が図られるよう努めることとしている。
○
避難所の開設については、あらかじめ指名した本町職員を避難所を管理するための責
任者として速やかに派遣し、避難所を開設するとともに、避難所の開設にあたっては、
本町は、避難行動要支援者に配慮し、被災地以外の地域にあるものも含め、民間賃貸住
宅、旅館・ホテル等を避難所として借り上げるなど、多様な避難所の確保に努めること
としている。
○
避難所の管理、運営にあたっては、避難者の自主的な運営を促すとともに、大阪府の
「避難所運営マニュアル作成指針」を踏まえて本町が作成する避難所の管理運営マニュ
ア ル に 基 づ き 、避 難 行 動 要 支 援 者 や 子 育 て 家 庭 へ の 配 慮 を は じ め 、男 女 の ニ ー ズ の 違 い 、
動物飼養者の周辺への配慮の徹底等に配慮して、避難所の円滑な管理、運営にあたる。
○
広域一時滞在については、本町の区域外への広域的な避難及び応急仮設住宅等への受
入れが必要であると判断した場合において、府内市町村への受入れについては当該市町
村に直接協議し、他の都道府県の市町村への受入れついては大阪府に対し当該他の都道
府県との協議を求めることとしている。
○
緊急物資の供給については、家屋の損壊、滅失等により水、食料、生活必需品の確保
が困難な住民に対して、迅速に必要な物資を供給するよう努めるとともに、在宅での避
難者、応急仮設住宅で暮らす避難者、所在が確認できる広域避難者に対しても物資等が
- 15 -
供給されるよう努めることとしている。また、物資の供給は、被災世帯数、人員、家族
構成等を確実に把握したうえ、配給品目、破損等を明らかにして、不公平が生ずること
のないよう適切に実施することとしている。
災 応-76~ 79ページ参照
○
保健衛生活動は、本町は、感染症、食中毒の予防及び被災者の心身両面で健康維持の
ため、常に良好な衛生状態を保つように努めるとともに、健康状態を十分把握し、必要
な措置を講ずるものとし、被災者の健康管理や生活環境の整備を行うため、女性相談員
も配置するよう配慮することとしている。
○
本町は、大阪府及び関係機関と相互に連携し、避難所での動物飼養状況の把握及び資
材の調達確保、獣医師の派遣等について調整し、被災動物の保護及び動物による人等へ
の危害防止を実施することとしている。
○
被災した避難行動要支援者への支援については、避難所での健康状態の把握、福祉施
設職員等の応援体制、応急仮設住宅への優先的入居、高齢者、障がい者向け応急仮設住
宅の設置等に努めるとともに、情報の提供についても十分配慮することとしている。ま
た、被災により、居宅、避難所等では生活できない避難行動要支援者については、本人
の意思を尊重した上で、福祉避難所(二次的な避難施設)への避難及び社会福祉施設等
への緊急一時入所を迅速かつ円滑に行うこととしている。
災 応-80~ 88ページ参照
○
社会秩序の維持については、本町、大阪府をはじめ防災関係機関は、流言飛語の防止
に努めるなど、被災地域における社会秩序の維持を図るとともに、被災者の生活再建に
向 け て 、物 価 の 安 定 、必 要 物 資 の 適 切 な 供 給 を 図 る た め の 措 置 を 講 ず る こ と と し て い る 。
○
災害緊急事態布告時の対応については、内閣総理大臣が災害緊急事態を布告し、社会
的・経済的混乱を抑制するため、国民に対し、必要な範囲において、生活必需品等、国
民生活との関連性が高い物資又は燃料等、国民経済上重要な物資をみだりに購入しない
こと等必要な協力を求められた場合は、住民は、これに応ずるよう努めることとしてい
る。
○
ライフラインの確保については、各事業者等は、災害により途絶したライフライン施
設について、速やかに応急措置等を進め二次災害の防止に努めるとともに応急供給、サ
ービス提供を行うこととしている。
○
交通の機能確保については、各施設管理は、迅速な初動対応と利用者の安全確保のた
めの対策を講ずるとともに、都市機能を確保するため、速やかに交通機能の維持・回復
に努めることとしている。
○
住宅の応急確保については、本町及び大阪府は、被災者の住宅を確保するため、速や
かに被災住宅の応急修理及び応急仮設住宅の建設など必要な措置を講ずるものとする。
応急仮設住宅等への入居の際には、これまで生活してきた地域コミュニティをなるべく
維持できるように配慮しつつ、高齢者、障がい者を優先することとしている。
○
応急仮設住宅の運営管理については、本町と大阪府が連携して、応急仮設住宅におけ
る安心・安全の確保、孤独死や引きこもりなどを防止するための心のケア、入居者によ
- 16 -
るコミュニティの形成及び運営に努めるとともに、女性の参画を推進し、女性をはじめ
とする生活者の意見を反映できるよう配慮することとしている。また、必要に応じて、
応急仮設住宅における家庭動物の受入れに配慮することとしている。
災 応-89~ 90ページ参照
○
応急教育等につては、岬町教育委員会は、被害を受けた学校・園の授業実施のため、
施 設 、設 備 の 応 急 復 旧 及 び 代 替 校 舎 の 確 保 に 努 め 、学 校 給 食 の 実 施 に 支 障 が あ る 場 合 は 、
速やかに学校給食用物資の確保、給食施設等の復旧などの措置を講ずるとともに、被災
により就学が困難となり、また、学資の支弁が困難となった町立学校の児童・生徒に対
する就学援助費の支給について、必要な措置を講ずることとしている。
○
応急保育については、被害を受けた保育所の保育実施のため、施設、設備の応急復旧
及び代替施設の確保に努めるとともに、被災地区の保育児童に対しては、保健所の指示
援助により、健康診断、検便等を行い、健康保持に十分注意するとともに、感染症予防
についても適切な指導を行うこととしている。
災 応-91~ 97ページ参照
○
廃 棄 物 の 処 理 に つ い て は 、被 災 地 の 衛 生 状 態 の 保 持 及 び 復 旧 活 動 の 円 滑 な 促 進 の た め 、
適正な処理を実施するとともに、災害廃棄物等(津波堆積物を含む)については可能な
限り木材やコンクリート等のリサイクルに努めることとしている。また、アスベスト等
有害な廃棄物による環境汚染の未然防止に努めるとともに、住民及び作業者の健康管理
及び安全管理に十分配慮することとしている。
○
遺 体 の 処 理 、埋 火 葬 等 に つ い て は 、本 町 は 、府 及 び 府 警 察 、第 五 管 区 海 上 保 安 本 部( 関
西空港海上保安航空基地・岸和田海上保安署)と連携し必要な措置をとるものとし、遺
族が遺体の処理、火葬等を行うことが困難もしくは不可能である場合は、本町が代わっ
てこれを実施することとしている。
○
自発的支援の受入れについては、本町、大阪府、日本赤十字社大阪府支部、大阪府社
会福祉協議会、岬町社会福祉協議会その他ボランティア活動推進機関は、大阪府の「災
害時におけるボランティア活動支援制度」等を活用し、相互に協力・連携し、ボランテ
ィアが被災者のニーズに応えて円滑に活動できるよう適切に対処することとしている。
また、海外からの支援の受入れについては、国・大阪府と十分な連絡調整を図りながら
対応する
災 応-98~ 108ページ参照
○
農林関係応急対策については、本町、大阪府は、農業用施設、農作物、畜産、林産物
に関する関係団体の協力を得て必要な措置を講じることとしている。
○
林野火災、高層建築物、市街地災害、危険物等災害、海上災害、その他災害について
災害応急対策を定めている。
- 17 -
第4編
災害復旧・復興対策の概要
復 旧 復 興-1~10ページ参照
○
復旧事業の推進については、本町、大阪府をはじめ防災関係機関は、住民の意向を尊
重し、災害発生後の府民生活の安定、社会経済活動の早期回復を図るとともに、被災前
の状態への復元に止まらず、将来の災害を予防するための施設等の復旧を目指すことを
基本として、復旧事業を推進することとしている。また、男女共同参画の観点から、あ
らゆる場・組織に女性の参画を促進するとともに、障がい者、高齢者等の要配慮者の参
画を促進することとしている。
○
本町は、特定大規模災(著しく異常かつ激甚な災害が発生し、緊急災害対策本部が設
置された災害)を受け、かつ本町の工事の実施体制等の地域の実情を勘案して円滑かつ
迅速な復興のため必要があると認めるときは、大阪府に対し、本町に代わって工事を行
うことを要請することとしている。
○
被災者の生活確保については、被災者の被害の程度に応じ、弔慰金、見舞金を支給す
るとともに、生活の安定を図るため、罹災証明書の発行、資金の貸付、職業の斡旋、住
宅の確保等を行うとともに、関係機関と連携し、住宅の供給促進を図るとともに、自力
で住宅を確保する者に対して支援を行うこととしている。
○
ライフライン等の復旧については、ライフライン等に関わる事業者は、可能な限り地
区別等の復旧予定時期を明示した復旧計画を策定し、被災前の状態への復元に止まらず、
将来の災害を予防するための施設等の復旧を目指すこととしている。
復 旧 復 興-11~12ページ参照
○
復興に向けて、本町、大阪府は、復興計画等において、被災者の生活再建、被災中小
企業の復興その他経済復興を支援するとともに、再度災害の防止に配慮した施設復旧を
図り、より安全性に配慮した地域振興のための基礎的な条件づくりを目指す。また、将
来の人口動向など中長期的な視点に立って、復興後のあるべき全体像を提示するととも
に、その実現に向けた方向性やプロセスを明らかにした上で、復興事業を実施していく
こととしている。
○
本町は、復興計画を定める場合、基本理念や基本目標など復興の全体像を住民に明ら
かにするとともに、計画の策定課程においては、地域住民の理解を求め、女性や要配慮
者等、多様な主体の参画の促進を図りつつ、合意形成に努める こととしている。
付編
東海地震の警戒宣言に伴う対応
東 海-1~ 5ページ参照
○
大阪府は、東海地震に係る地震防災対策強化地域には指定されていないが、警戒宣言
が発せられたことに伴う社会的混乱の防止に努めるとともに、東海地震による直接的な
被害を最小限に軽減するための措置を講ずることにより、住民の生命、身体及び財産の
安全を確保するため、東海地震の警戒宣言に伴う対応を定めている。
- 18 -