当クリニックの大腸内視鏡検査について 通電しない大腸ポリープ切除について 大腸早期がんの 【内視鏡的粘膜切除術】について かたばみ内科ホームクリニック通信 2015 秋 通常、大腸のポリープを切除する際には通電(電気で焼く)を行いま す。しかし近年、通電の熱による組織傷害に起因した偶発症が懸念 されるようになってきました。そこで、「いかに偶発症リスクを回避し て小型ポリープを摘除できるのか」という観点から、【通電させない ColdPolypectomy コールドポリペクトミー】 という方法が注目されて います。 【Cold Polypectomy】 は、術後の出血、穿孔リスクを軽減できる可 能性が高く、入院を必要とせずに行うことができ、術後の生活制限 (運動を控える、アルコールを控えるなど)もほとんど必要としませ ん。 当クリニックには非常勤医師として、東京から内視鏡治療の専門 の先生にお越しいただております。その先生は消化器病・内視鏡治 療における権威であり、通電しないポリープ切除について確かなテ クニック(内視鏡治療全般で・・)をお持ちです。 何よりも地域の皆 様の健康に寄与したいと考え、協力していただくことになりました。 専門医の高い技術力と豊富な知識、経験を皆様に提供していきた いと考えています。 【Cold Polypectomy 】 通電しない 大腸ポリープ 切除について 是非、ご相談ください。 (院長 方波見 重雄) 症例紹介 【Cold Polypectomy】 下の画像は、実際に当クリニックで施行した Cold Forceps Polypectomy です。S 状結腸のポリープ(Ⅱa)に Cold Forceps Polypectomy を行いました。 高速注水で出血を防止しています。摘除部位が大変きれいで、しっかり止血 できていることが分かります。 医師の高い技術力によるものといえます。 この症例の方は、80代の女性です。検査不安 がありながらも、一度受けておきたいという意 思をお持ちでした。「不安に思っていたような 苦痛はなかった。」と言っていただきました。 検査の前処置もスムーズに行うことができまし た。これからもますますお元気に過ごしていた だきたいです。 全身の健康管理は、これから も院長の診察で支えていきます。(事務長) ↑大腸ポリープ ↑NBI 画像 ↑摘除・高速注水後の 画像。 – 症例紹介 大腸の早期がんの【内視鏡的粘膜切除術:EMR】 S 状結腸に12mm 大 の発赤を認めました。 NBI 画像です。Ⅱc 病変 が明らかに映し出されて います。早期大腸がんの 肉眼的所見となります。 粘膜下腫瘍切除術 (EMR)を施行。粘膜下に 薬剤を注入してもりあげ、 スネアという道具を使って 病変部をつかんでいる状 態の画像です。 病変部切除後の画像です。 きれいに摘除され、出血も ありません。 このあと、切除 部位にクリップをしっかりかけ て粘膜を閉じました。数分で 終了しています。 大腸のポリープとは、大腸粘膜から発生するイボ状のできものの ことです。大腸ポリープは、腫瘍性と非腫瘍性 のものがあります。腫瘍性で悪性のものが、いわゆる「がん」です。良性のものは腺腫(せんしゅ)と呼ばれ、大腸 ポリープの約8割が腺腫と言われてい ます。腺腫はがん化することがあるため(はっきりとした原因は究明され ていません)、ある程度の大きさの大腸ポリープは内視鏡治療で切除するのが一般的です。小さなポリープは 定期検査で経過をみます。便潜血による大腸がん検診で陰性の方でも、今回の症例のようにがんが発見される ことがあります。早期の大腸がんはほとんど自覚症状がありません。ただし、早期であればほぼ100%の確率 で完治が望めます。日本人の死亡原因として大腸がんは増加しており、女性では死亡原因の第1位となっていま す。大病は生活の質(QOL)を低下させます。是非、定期検診をお受けになることをお勧めしたいと思います。 ご予算等も知りたい方は、気軽に窓口にお声かけください。 (院長 方波見 重雄) この症例の方は、70代男性の患者様です。多趣味で活動的、まだまだ現役の明朗な方です。腫瘍マーカーの異常も自覚症状もなかった 内視鏡検査で早期がんを発見、切除ができたということは幸運だったのではと思います。定期検査の大切を改めて実感しました。今後も 大腸内視鏡の定期検査は必要ですが、健康に自信をもって、日々を活動的に過ごしていただきたいと思います。今後も他の内科疾患は、 院長が診察でしっかりサポートしていきますので、看護部もしっかりと診療補助・看護ケアをしていきます。(看護師長より) 大腸内視鏡検査のご案内 大腸内視鏡検査は予約制です。 日帰りポリープ切除ができるのは、月に1度(土曜日)になります。 *検査の前日に、検査食(低残渣食)もしくは軽食(素うどんなど)を召し上がっ ていただきます。また、同日の就寝前に下剤を内服していただきます。早い方では、 翌早朝の早い時間から排便が1回〜数回あります。 *検査当日は朝食を召し上がらずに来院。体調確認後、腸管洗浄液というお薬(2L) を2時間かけて内服します。 その後、数回の排便があり、次第に透明な淡黄色の水 様便になります。 *検査は15分ほどかかります。 腸管の状態では、もっと早く終わる方もいますし、生 検やポリープ切除のために30分程かかる方もいます。 ***まずは、ご相談ください。
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