B 熱力学第一法則

物理 第二編 「熱と気体」
1章 : 気体のエネルギーと状態変化 No.6
B 熱力学第一法則 ・・・既習の内容も含むが、復習がてらに頑張ろう。
1分子の運動エネルギー
=
よって、全分子の運動エネルギー
=
=
これが気体の
式の形から
n(mol)
内部エネルギーU
分かること・・・
point 気体の内部エネルギーは____が____と大きくなる。
具体的には気体に________たり、______たりするとよい。
逆に、内部エネルギーを減らすには、気体の温度を____とよいので・・・
具体的には気体から________たり、______たりするとよい。
このような関係を「熱力学第一法則」という。
問題
次の場合、気体の内部エネルギーは最終的に何Jになるだろうか。
気体が膨らんだ
=気体が仕事 W をした
(W=350 J とする)
最初の内部
エネルギー 1000 J
最初の内部
エネルギー 1000 J
外力の仕事 W=350(J)
気体の内部エネルギー U は_____Jになった
最初の内部
エネルギー 1000 J
気体の内部エネルギー U は_____Jになった。
最初の内部
エネルギー 1000 J
固定
気体に熱 Q を 500(J) 与えた
気体の内部エネルギー U は_____Jになった
最初内部エネ
ルギー 1000 J
外力の仕事 350(J)
( W=ー 350 J)
気体に熱 Q を 400(J) 与えた
気体の内部エネルギー U は ____Jになった
熱が Q200(J) 出ていった(奪われた)
気体の内部エネルギー U は_____Jになった
最初内部エネ
ルギー 1000 J
気体が 200 Jの
仕事をした
熱 Q が 500(J) 出ていった
気体の内部エネルギー U は_____Jになった
最初内部エネ
ルギー 1000 J
外力の
内部エネルギーU
仕事 150(J)
仕事W
熱量Q
これらの関係がピンと
熱が 500(J) 出ていった
くるようになろう!
気体の内部エネルギーは_____Jになった
(
熱力学第一法則はこんな感じで直感的にできればよい。
仕事Wや内部エネルギーUは必要に応じて計算しよう。
W=
U=
? 気体のモル比熱
Q
外からの熱Qは昔習った「比熱」を使っても計算できる。
Q=_________× _________× __________
気体でも同じような計算が成り立つ。ただし、気体の「量」はグラムではなくモル
で表すので、比熱も次のように設定されている。
<気体の比熱とは・・・>
固体の比熱:「_____の固体 1K だけ温めるのに必要な熱量」
気体の比熱:「_____の気体を 1K だけ温めるのに必要な熱量」
・・・単位は J/mol・K
気体の比熱は温め方で変化するのが面白い・・・
定積変化の比熱
n (mol)
定積変化において気体にQ(J)の熱を与えたとき、その熱は全て内部
エネルギーの増加(Δ U)として使われるので・・・
Q = = 式A
この時、気体の温度が上昇しているので、気体の 1mol 当りの比熱を CV と
すると、Qは次の表し方もできる。
Q = 式B
式A、Bは同じものを表しているので・・・
定積モル比熱
CV =
定圧変化の比熱
定圧変化において気体にQ(J)の熱を与えたとき、その熱は
全て内部エネルギーの増加(Δ U)と仕事(W)して使われる
n (mol)
ので・・・
Q =
気体の状態方程式 PV=nRT を使って変形すると・・・
式A
Q =
この時、気体の温度が上昇しているので、気体の 1mol 当りの比熱を Cp とすると、
Qは次の表し方もできる。
Q = 式B
式A、Bは同じものを表しているので・・・
等圧モル比熱
Cp =
=
以上の結果、____変化の方が温まりやすい
ことがわかる。データで見てみよう→
問 12
ある理想気体 1mol を,圧力一定のもとで温度を 1K 上昇させるために必要な熱量 Q〔J〕を求めよ。
気体の定積モル比熱を 20.8J/(mol・K),気体定数を 8.3J/(mol・K)とする。
? 気体の変化とグラフ・・・教科書では特段章立てされていないのだが、癖のある内容なので
まとめて話をしておく。
気体には温度T、圧力p、体積Vの3要素があるが、
__温ゾーン
圧力(p)
通常は_____と_____を軸としてグラフを
書く。これを_____グラフという。
” 軸” として温度Tが入ってないが、グラフの
場所で温度Tがイメージできる。
体積 (V)
0
圧力(p)
__温ゾーン
何らかの制限をかけて気体を変化
させたとき右のような不自然に直線
の多いグラフとなる
p
p'
0
Ⅱ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅳ
V
温度T
V’
体積 (V)
他にも、外部との熱のやり取りをさせずに気体を変化させる____変化もある。
これらの特殊な変化(等温、等圧、定積、断熱変化)は次で詳しく勉強する。
< p-V グラフに潜む情報>
昔のことを思い出してみよう・・・
距離 = v× t ⇒ 距離は_____グラフの面積で求まる
仕事 = F×
x ⇒ 仕事は_____グラフの面積で求まる
ということは・・・
気体の仕事:圧力p× 体積変化Δ V ⇒ _____グラフの面積
ただし・・・
p
軸の方向に p-V 図が進む時は気体の体積が
V
p
_______状況なので、面積は通常通り
気体のした仕事を表す。
軸と逆方向に p-V 図が進む時は気体の体積が
V
_______状況なので、面積は気体が__の
仕事をし(仕事をされた)たことを示す。