継続活動企画書(scope of work)

産業競争力懇談会(COCN)2015年度推進テーマ
継続活動企画書(scope of work)
【今年度のテーマのタイトル】
アグリ・イノベーション・コンプレックスの構築
【リーダー企業・大学・法人】
三菱ケミカルホールディングス
【継続提案内容】
1.提案の背景・理由
世界の人口増加や経済発展に伴った富裕層の大幅な増加により、美味しさや、安全・安心の健康を意
識した食文化の大きな変革が始まりつつある。2025 年におけるアジアの植物工場インフラの市場規模は
最大 5,000 億円、関連食品産業は 18 兆円になるものと推定した。
1 年目(2015 年度)の「アグリ・イノベーション・コンプレックスの構築」では、ビジネスモデルの
コンセプトをまとめ、海外での植物工場ビジネス推進策として、①海外の植物工場ビジネス推進体制の
確立、②高温多湿地域向け植物工場の研究開発推進、③海外での植物工場ビジネス創出について提言を
まとめた。さらに、高温多湿地域向け植物工場の研究開発では、農林水産省や経済産業省等との連携に
向け、基盤技術の確立、実証設備の検証プランを作成した。
2.産業競争力強化上の目標・効果
本プロジェクトは美味しく、安全・安心な野菜を提供する植物工場のインフラ輸出をおこなうととも
に、植物工場を核とした事業をパッケージとした新規ビジネスの創出に関する。
ジャパンブランド野菜の世界展開をおこなう事により、日本の鮮魚、肉、根菜類等の輸出が相乗効果
を持って拡大し、日本食文化の飛躍的な拡大に繋がる。農家がICTを通して植物工場栽培ノウハウを
提供することにより海外事業への参画が可能となり、所得の向上に繋がる。また、海外で取得されるビ
ックデータの活用により、国内の植物工場ビジネスも大きな成長が期待できる。
3.検討内容と想定される課題(政策、技術・システム開発、規制改革、人材育成など)
2 年目(2016 年度)の「アグリ・イノベーション・コンプレックスの構築」では、植物工場ビジネス
を海外に展開するための実装方策に付いて提言をおこなう。具体的にはオープンイノベーションをおこ
なう共同体(アグリ・イノベーション・コンプレックス)の構築をおこない、優れた日本の食文化(ジ
ャパンブランド)の魅力を武器として用い、ビッグデータ、AI、IoT等を高度に活用した植物工場
を核とするサービス事業やライセンス事業をパッケージとした、海外における植物工場の新ビジネスを
創生、推進するためのビジネスモデルを深堀する。
「アグリ・イノベーション・コンプレックス」の社会
実装をおこなうため、新ビジネスを推進する協議会の設立と、植物工場ビジネス創出のプロジェクト形
成・推進に付いての仕組み作り、施策に付いて検討し提言をまとめる。
本プロジェクトでは海外へのインフラ輸出をおこなうため各国企業、政府等と連携が不可欠である。
政府と連携し世界のネットワークを広げるため、ジャパンブランドの認証や、植物工場システム(資材、
ICT等)国際標準化の課題をまとめ、協議会の形成に繋げる。
4.想定される解決策と官民の分担
①民間の分担
新ビジネスを推進する協議会の設立と、植物工場ビジネス創出のプロジェクト形成・推進に付いての
仕組み作り、施策に付いて検討をおこなう。
②官の分担
海外政府、企業との連携支援、ジャパンブランド認証の仕組み作りの支援、国際標準化の支援を期待
する。
5.推進テーマ活動の想定活動期間
2016 年 4 月~2017 年 2 月
6.出口目標と提言実現の推進主体案
2017 年度の協議会設立に向けた課題を掘り下げ、輸出戦略の立案をおこなう。現在、アジアをター
ゲットした高温多湿地域向け植物工場開発の技術研究組合に参加予定の企業を中心に協議会の体制を
構築する。
7.推進体制案
・リーダー:2 年目は三菱ケミカルホールディングスグループからリーダーを立てる予定
・事務局:三菱ケミカルホールディングス
・想定されるメンバー(会員ならびに非会員) 2015 年度推進テーマ「アグリ・イノベーション・コ
ンプレックスの構築」参加企業(21 社)、他
「アグリ・イノベーション・コンプレックス」の全体像
「アグリ・イノベーション・コンプレックス」のスケジュール