プログラム2

きみの青い瞳は 甲斐なきセレナーデ
きみの青い瞳は
静かにじっとしているから
ぼくはその奥深くまで覗き込んでみるのだ
こんばんは、僕の大切な人
こんばんは、僕のお嬢さん
僕は恋に駆られて来たよ 君のもとへ
ああ、僕のためにドアを開けてよ
きみはぼくに尋ねる
「何が見える?」と
ぼくは元気付けられた自分自身を
見ているのだ
燃えるふたつの瞳はぼくを焼き焦がし
なおも痛む その傷口が
きみの瞳は湖のように澄んでいる
そして湖のように冷たいのだ
私のまどろみはいよいよ浅くなり
私のまどろみはいよいよ浅くなり
まるでヴェールのように
悲しみだけが
震えながら私を包む
時折、夢の中で私はあなたの声を聞く
私の戸口の前で呼んでいるのを
誰も目覚めず あなたを呼び入れない
私は目覚め 苦い涙を流すのだ
そうだ 私は死ぬのだろう
他の人にあなたはくちづけするのだ
私が青ざめ、冷たくなったときに
五月の風が吹く前に
ツグミが森で歌いだす前に
もしあなたが
もう一度
私に会いたいと思ってくれるなら
来ておくれ おお
来ておくれ 今すぐ!
私のドアには鍵がかかっているわ
あなたを入れることはできないの
母さんが教えてくれたのよ
あなたを当然のように招き入れたりしたら
私はオシマイなんだって!
寒い夜だよ、風は身を切るようだ
僕の心も凍ってしまい
この愛も消えてしまうかも
僕のために開けてよ お嬢さん!
この愛はあっという間に壊れるのだろう
僕たちが結ばれたときのようにすぐに
雨に流され 風に飛ばされ
僕たちが結ばれたときのようにすぐに」
娘は言う
「私たちの愛は
消え去ることはないわ
鋼は硬く、鉄はさらに硬いけれど
私たちの愛はそれ以上に硬いのよ
鉄や鋼は鍛え直されるけれど
私たちの愛は
誰が形を変えられるというの?
鉄や鋼は熔かされるけれど
私たちの愛は
永遠に続くのよ!」
消えてしまうというのなら
いっそ消してしまえばいいわ
家に帰ってベッドでお休みなさい
おやすみ、私の坊や!
万霊節
香り高い金木犀をテーブルの上に
横には今年最後のアスターを添えましょう
そして再びあの愛について語りましょう
かつての五月のように
その手を差し出してください
私がそっと握るから
もし誰かが見ていたとしても
私はそんなことは気にならない
あなたの甘い眼差しを
少しだけでも見せてください
かつての五月のように
今日はどのお墓にも花が供えられ
香りが漂う
年に一度、死者が自由になる日
私の心に帰ってきて
もう一度私があなたに触れられるように
かつての五月のように
あなたは私の心の王冠
永遠の愛
あなたは私の心の王冠
あなたは混じりけのない黄金
他の人たちがあなたのそばにいると
あなたはひときわ気高く見える
暗い、なんと暗いのか、森も野原も!
もう夕暮れがやってきて
いまや世界は沈黙している
どこにも灯りひとつなく
またどこにも煙は立たない そうだ
そしてヒバリも、鳴くのをやめたのだ
他の人たちは利口ぶりたがるけれど
あなたは優しくて物静か
誰もがあなたの心に触れて喜ぶ
あなたの幸運はそこにある
あなたがそうしようとしていなくても
村からひとりの若者がやってきて
恋人を家へと送ってゆく
柳の茂みのそばを通って
たくさんの色々なことを語り合いながら…
他の人たちは
たくさんの偽りの言葉で
愛情や好意を得ようとする
あなたはどんな場所でも
媚びやしなを必要としない
「もしもきみが恥に苦しみ
もしも悲しむのなら
もしも僕のことで周りから
嘲られて苦しむのなら
あなたは森に咲くバラのよう
バラは自分の美しさを知らない
だがそこを通り過ぎる人たち皆の
心を楽しませてくれるのだ
献呈
あなたは知っているね 愛しい人よ
僕があなたから遠く離れて
心を悩ませているのを
愛は心を痛めるんだね
ありがとう
かつて僕は自由を満喫し
アメジストの杯を高く掲げていた
あなたはそれを祝福してくれた
ありがとう
そして あなたは杯の中の悪を追い払い
僕は今までの僕ではなく
清らかに生まれ変わって
あなたの心に身を沈めたんだ
あなたに感謝を!