2016年3⽉10⽇ ニュージーランド –政策⾦利は2.25%へ– <予想外の0.25%の利下げ決定> 3 ⽉ 10 ⽇ 、 ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド 準 備 銀 ⾏ ( 以 下 、 RBNZ)は政策⾦利を0.25%引き下げ、2.25%とす ることを決定しました。 声明⽂は総じてハト派⾊が強く、中国など新興国の 景気減速を背景とした世界的な景気減速が指摘され、 1⽉以降の株式市場の下落を受けて⾦融市場の変動 性が⾼いことを確認するものとなりました。また、 ニュージーランドのインフレ率がインフレ⽬標の範 囲に戻るまでには時間がかかるという⾒⽅が⽰され ました。インフレ⾒通しについては国外要因を含め た下振れリスクについて述べられており、下振れリ スクを懸念して今回の利下げ決定に⾄った模様です。 加えて、今回の声明⽂では⾦利⾒通しも⽰され、来 年までに更なる利下げが⽰唆されています。 <政策⾦利とインフレ率の推移> (%) 6 ニュージーランド消費者物価指数(前年⽐) 5 ニュージーランド政策⾦利 中央銀⾏の政策⽬標範囲 中央銀⾏の中期⽬標 4 3 2 1 0 ※政策⾦利は発表⽇ベース 11年 12年 13年 14年 15年 16年 ※消費者物価指数は2011年1-3⽉〜2015年10-12⽉ <利下げ後NZドルは下落> 2016年に⼊り株式市場が⼤きく下落するなど、グ ローバル⾦融市場にリスク回避的な動きが広がり、 NZドルは対円で軟調に推移してきました。 本⽇のRBNZの利下げ発表後、NZドルは⼤きく下落 しました。利下げが予想外だったことに加え、追加 利下げが⽰唆されたことや通貨安を志向する内容が 盛り込まれたことが主因です。10⽇東京時間午前 10時現在、1NZドル=0.6637⽶ドル、1NZドル= 75.21円となっています。 (2011/1/3〜2016/3/10) <NZドルの推移> (円) 100 ニュージーランドドル/円:左軸 (⽶ドル) 1.0 (NZドル⾼) 0.9 90 0.8 <今後の⾒通し> 追加利下げの可能性があること、RBNZが通貨安を 志向していることなどから、NZドルは⽬先は⼤き な反発が期待しづらい情勢にあると考えられます。 しかし、今回の声明⽂でも⽰されたようにニュー ジーランド経済は今後も年間2%を上回る拡⼤が⾒ 込まれており、経済成⻑の持続性や信⽤⼒の⾼さが NZドルの⽀援材料となる⾒込みです。また、⽇本 のマイナス⾦利政策が定着するに従い、⽇本と ニュージーランドの⾦利差を背景にNZドル円は底 堅い推移が予想されます。 80 0.7 70 ニュージーランドドル/⽶ドル:右軸 0.6 (NZドル安) 60 13年 14年 (2013/1/1〜2016/3/10 15年 0.5 16年 東京時間午前10時現在) 出所:Bloomberg ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通 し・コメントは、作成日現在のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来 の運用成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
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