高島市長期財政計画(H28-H37)(PDF文書)

高島市長期財政計画
平成28年度∼平成37年度
平成28年2月
高 島 市
長期財政計画
この計画は、将来の財政見通しを可能な限り明らかにし、長期的な展望に立って限られた財源
の重点的かつ効果的な運用をはかり、健全な財政運営を行うための指針とするものです。
全国的な景気動向は緩やかな回復基調が続いているとされているものの、本市の財政収支見
通しについては、人口減少や少子高齢化の進展により市税において減少傾向が続き、また財源
の多くを占める普通交付税においても、合併算定替えの措置が終了し、平成27年度からは毎年
度段階的に減額され、5年後の平成32年度には平成26年度と比較して 22 億 5 千万円が減少す
る見込みです。さらに、平成27年国勢調査結果による人口減少に伴い約 2 億 39 百万円の減少
が見込まれます。
一方、歳出面においては人件費・公債費は、行財政改革の推進により縮減傾向にあるものの、
社会保障関連経費の増加や、道路橋梁・公共施設等の大規模改修や耐震改修等の増嵩が見込
まれます。
今回の計画は、平成26年度決算や平成27年度決算見込み額をもとに、総合計画(実施計画)
や、地方創生総合戦略に基づく事業を見込むとともに、国における消費税増税や法人税率、軽自
動車税率の改正などを可能な範囲で見込み作成したものです。
また、合併特例債の発行が可能な平成31年度までについては、今後必要とされる公共施設の
整備等を可能な範囲で前倒して実施する計画としています。
なお、本計画策定後の制度改正等については、今後の地方財政制度の動向を注視しながら、
情勢の変化を踏まえ定期的に見直していくこととします。
1 計画期間
計画期間は、平成28年度から平成37年度までの10年間とします。
2 対象会計
対象とする会計は、普通会計とします。
3 推計方法
① 収入額、支出額ともに、平成27年度決算見込みを基準に推計しています。
② 総合計画、新市建設計画や地方創生総合戦略(H27.10 策定)に掲げる主要事業などを
踏まえて推計しています。
- 1 -
(1)歳 入
(単位:百万円)
平成27年度
区 分
地
地
方
方
譲
与
平成26年度 決算見込
平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度 平成33年度 平成34年度 平成35年度 平成36年度 平成37年度
税
5,813
5,641
5,709
5,696
5,537
5,580
5,622
5,517
5,558
5,601
5,494
5,534
税
242
239
239
235
231
227
223
219
215
211
207
203
利
子
割
交
付
金
11
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
配
当
割
交
付
金
37
20
20
20
20
20
20
20
20
20
20
20
株式等譲渡所得割交付金
24
23
23
23
23
23
23
23
23
23
23
23
地 方 消 費 税 交 付 金
515
770
770
820
820
820
820
820
820
820
820
820
ゴルフ場利用税交付金
3
4
4
3
3
2
2
2
2
2
2
2
自動車取得税交付金
37
54
54
0
0
0
0
0
0
0
0
0
地 方 特 例 交 付 金
21
18
18
18
18
18
18
18
18
18
18
18
税
11,717
11,482
11,044
10,361
9,995
9,710
9,561
9,380
9,465
9,415
9,386
9,387
交通安全対策特別交付金
5
6
6
6
6
6
6
6
6
6
6
6
分 担 金 及 び 負 担 金
138
26
26
26
26
26
26
26
26
26
26
26
使 用 料 及 び 手 数 料
538
531
558
559
559
559
559
559
559
559
559
559
金
3,804
3,051
3,487
3,472
3,517
3,398
2,882
2,940
2,998
3,060
3,124
3,190
地
国
方
庫
交
支
付
出
県
支
出
金
2,027
2,059
1,899
1,914
1,895
1,680
1,561
1,580
1,599
1,620
1,642
1,665
財
産
収
入
100
71
185
71
71
71
71
71
71
71
71
71
寄
附
金
17
250
300
300
300
300
300
300
300
300
300
300
繰
入
金
379
300
600
600
600
600
1,533
1,791
1,409
1,235
1,241
930
繰
越
金
1,082
919
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
諸
収
入
618
567
567
567
567
591
591
591
591
591
591
591
地
方
債
2,779
2,860
3,183
3,181
3,094
2,635
1,505
1,505
1,505
1,505
1,505
1,505
29,907
28,901
28,702
27,882
27,292
26,276
25,333
25,378
25,195
25,093
25,045
24,860
歳 入 合 計
- 2 -
(2)歳 出
(単位:百万円)
平成27年度
区 分
平成26年度 決算見込
平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度 平成33年度 平成34年度 平成35年度 平成36年度 平成37年度
人
件
費
4,530
4,627
4,568
4,503
4,449
4,396
4,355
4,314
4,274
4,234
4,194
4,155
扶
助
費
3,960
4,204
4,330
4,460
4,594
4,732
4,874
5,020
5,171
5,326
5,486
5,651
公
債
費
3,594
3,453
3,402
3,102
3,209
3,277
3,449
3,570
3,572
3,531
3,527
3,383
12,084
12,284
12,300
12,065
12,252
12,405
12,678
12,904
13,017
13,091
13,207
13,189
費
4,127
4,761
4,644
4,521
4,402
4,215
4,032
3,853
3,677
3,505
3,336
3,171
費
144
209
209
209
209
209
203
203
203
203
203
203
等
2,146
2,192
2,152
2,142
2,102
2,054
2,012
1,975
1,941
1,907
1,874
1,842
金
4,162
4,117
4,064
4,008
4,050
3,993
4,036
4,072
3,987
4,019
4,057
4,088
投資・出資・貸付金
5
20
172
71
44
4
4
4
4
4
4
4
1,481
1,249
345
345
345
344
344
343
342
340
340
339
(小 計)
12,065
12,548
11,586
11,296
11,152
10,819
10,631
10,450
10,154
9,978
9,814
9,647
普 通 建 設 事 業 費
3,703
4,045
4,792
4,497
3,864
3,028
2,000
2,000
2,000
2,000
2,000
2,000
災
1,082
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
24
(小 計)
4,785
4,069
4,816
4,521
3,888
3,052
2,024
2,024
2,024
2,024
2,024
2,024
歳 出 合 計
28,934
28,901
28,702
27,882
27,292
26,276
25,333
25,378
25,195
25,093
25,045
24,860
(小 計)
物
維
補
件
持
補
助
繰
修
費
出
積
立
害
復
金
旧
費
※嘱託職員報酬は物件費として集計しています。
- 3 -
○地方交付税
地方交付税については、合併算定替えの影響額および地方債の元利償還金や税収の見込
み等を考慮して毎年度の基準財政需要額および基準財政収入額を算出し積算しています。
図① 交付税の推移
(単位:百万円)
(H27までは実績値、H28以降は合併算定替影響額および国勢調査影響額を加味した推計値)
12,000
11,708
実質交付税
11,632
臨財債
11,337
1,189
1,143
1,055
800
10,000
交付税
10,644
9,961
800
9,595
9,310
8,980
9,065
9,015
8,986
8,987
800
800
800
800
800
800
800
8,795
8,510
8,361
8,180
8,265
8,215
8,186
8,187
H30
H31
H32
H33
H34
H35
H36
H37
800
9,161
8,000
6,000
10,519
10,489
10,282
9,844
9,161
4,000
2,000
0
H25
H26
H27
H28
H29
※特別交付税は含まない。
合併算定替えの特例措置が平成26年度をもって終了したことにより、平成27年度で 2 億 25
百万円の減額となり、平成32年度まで段階的に 22 億 5 千万円が減額となる見込みです。
あわせて、平成27年の国勢調査による人口減少の影響により、2 億 39 百万円の減額を見
込んでいます。また、将来人口の減少に伴い次回(平成32年)国勢調査の結果が反映される
平成33年度からはさらに 2 億 28 百万円の減額を見込んでいます。
図② 合併算定替え影響額
(単位:百万円)
225
※合併算定替
合併後10ヶ年度は、合併がなかった
と仮定して算定した普通交付税額が
保障される。さらに5ヶ年度は激変
緩和措置。(旧合併特例法)
450
239
普通交付税
450
450
※網掛け部は国勢調査による影響額(見込み)
450
225
228
H27
10年
H28
H29
H30
H31
H32
15年
H33
○普通建設事業
普通建設事業については、総合計画(実施計画)等で計画している事業のほか、通常の道路
整備や河川改修、公共施設等の改修などを見込んでいます。特に財政運営上有利な起債であ
る合併特例債の発行期限の平成31年度までは、市役所庁舎・支所の整備やし尿処理施設の
建設、斎場の改築、学校施設大規模改修、観光施設の改修、市道や橋梁の整備など将来に備
え、緊急度の高い事業を計画しています。
表① 主要な普通建設事業
単位:千円
事業名
H28 年度
H29 年度
H30 年度
H31 年度
庁舎増築整備事業
160,709
785,563
1,512,063
56,000
支所整備事業
291,763
249,081
91,277
78,000
し尿処理施設改修事業
673,465
高島市斎場改築事業
環境センター施設改修
H32 年度
113,333
633,980
543,730
405,790
251,130
除雪機械整備事業
20,280
30,000
24,000
40,000
消雪施設整備事業
279,000
240,353
214,795
31,880
橋梁長寿命化事業
75,634
128,000
149,500
287,500
203,881
274,882
431,094
127,500
50,000
4,074
51,334
165,334
53,997
36,362
61,692
69,502
34,740
44,044
63,044
57,000
41,000
96,300
59,100
81,200
38,000
2,481,827
2,611,692
3,171,645
1,022,712
429,200
道路河川等改修・維持
306,460
補修等
鉄道駅バリアフリー化事
業
消防施設整備( 緊急車
両・防火水槽等)
饗庭野演習場周辺獣害
防止策整備事業
給食センター整備事業
合
計
単位:千円
財政計画計上額
普通建設事業
H28 年度
4,792,000
H29 年度
H30 年度
H31 年度
H32 年度
4,497,000
3,864,000
3,028,000
2,000,000
- 5 -
○基金
基金については、平成25年度から決算余剰金等を計画的に積み立ててきたことから、平成
27年度末の現在高は 102 億 14 百万円を見込んでいます。また、合併特例債の発行が終了す
る平成31年度末では 91 億 93 百万円になると見込んでいます。
平成32年度以降は、合併特例債に代わる有利な財源が見込まれないため、毎年増加する
扶助費等の義務的経費や一定規模の普通建設事業費を維持するために基金の取り崩しが必
要となります。
その結果、本計画の最終年度である平成37年度では 31 億 2 百万円まで減少する見込みと
なっています。
図③
基金総額の推移
単位:億円
120.0
102.1
92.7
100.0
99.6
97.0
94.5
91.9
80.0
81.6
80.0
65.6
67.1
54.9
60.0
45.9
36.9
40.0
31.0
20.0
0.0
H24
表②
H25
H26
H27
H28
H29
H30
H31
H32
H33
H34
H35
H36
H37
基金残高の推移
(百万円)
年度
財政計画における年度末残高
年度
財政計画
平成 32 年度
8,004
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
平成 30 年度
平成 31 年度
10,214
9,959
9,704
9,449
9,193
平成 33 年度
6,556
平成 34 年度
5,489
平成 35 年度
4,594
平成 36 年度
3,693
平成 37 年度
3,102
- 6 -
○各種財政指標の見込み
平成28年度から平成31年度までは、財政運営上有利な起債である合併特例債を活用し、
将来に備え緊急度の高い普通建設事業を実施することにより、起債借入額が元金償還額を上
回るため、一時的に各種財政指標の悪化が見込まれます。
表③
年度
H27
H28
H29
H30
H31
H32
地方債現在高および財政指標の推移
借入額
2,860
3,183
3,181
3,094
2,635
1,505
元金償還額
3,148
3,143
2,888
3,018
3,104
3,179
年度末現在高
単位:百万円 %
将来負担比率(参考)
実質公債費比率(参考)
88.6
88.5
91.8
94.2
87.1
73.3
12.1
12.3
12.6
13.1
13.5
13.9
90.7
18.0
12.1
8.6
25,023
25,063
25,356
25,432
24,963
23,289
※平成 26 年度決算
県平均
図④
※将来負担比率については、平成28年度から平成30年度までは地方債借入額が償還額を上回
ることや標準財政規模が減少する影響で比率が上昇しますが、長期的には公営企業債も含め
た起債残高が毎年減少することにより平成31年度以降は改善傾向となる見込みです。
※実質公債費比率については当面増加する傾向ですが、平成32年度以降は起債借入額を元金
償還額以下にとどめることで、指標の改善を見込みます。
※将来負担比率および実質公債費比率は平成26年度決算をもとに算出した推計値です。
- 7 -
○財政運営の健全性確保のための取組
本市ではこれまで財政健全化のため、行財政改革推進計画に基づき平成25年度以降3年
間で約35億円の基金積み立てを行うとともに(図③)、地方債の繰上げ償還の推進などに積極
的に取り組んできました。その結果、実質公債費比率や将来負担比率等の財政指標に明らか
な改善効果が現れてきました。
しかしながら、今回策定した財政計画では、計画期間である平成28年度から平成37年度の
10年間、引き続く人口の減少と少子高齢化の進展により、歳入面では市税の減収を想定し、さ
らには合併算定替えの終了による地方交付税の減少を見込んでいます。
一方、歳出面では義務的経費である社会保障関連経費の増嵩等を見込み、普通建設事業
については合併特例債の発行期限である平成31年度までに緊急度の高い事業をできる限り
前倒しして集中的、計画的に実施することとしています。この結果、公共施設の維持補修や道
路橋梁の長寿命化対策など社会インフラの維持や、消雪設備の整備などの事業で約97億円
の投資(表①)を見込んでいます。
また、平成32年度以降は総額を大幅に落としながらも、引き続き社会インフラの整備を実施
する計画とし、不足する財源を基金の取り崩しで補填しています。
このため、今日まで工夫をしながら積み立ててきた基金は平成37年度の時点で約31億円
に減少すると想定されます。
こうしたことから、今後も持続可能な高島市のまちづくりを推進していくため、昨年10月に策
定した「高島市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を全庁あげて強力に推進するとともに、これま
で取り組んできた行財政改革推進計画をさらに推進し、選択と集中による事務事業の徹底した
見直し、公共施設の統合再編、補助金の見直し、職員数適正化計画(H28.3 策定予定)に基づ
く人件費の適正化、ふるさと納税の積極的な推進、市税等徴収率の向上、債権管理強化の取
組み、市有財産処分の促進、受益者負担の適正化等、さらには特別会計、地方公営企業会計
の経営健全化も含め、職員が一丸となって取り組んでまいります。
- 8 -
(用語解説)
歳 入
■地方税
地方税法に基づき地方公共団体が徴収する税を言います。
地方税は、その使途については何ら制限されることなく自由に使用できる「普通税」と、その税収入が特定
の目的のために使用されなければならない「目的税」とに分類することができます。
市町村が徴収する普通税としては、市町村民税、固定資産税、市町村たばこ税、軽自動車税などがあり、
目的税としては入湯税などがあります。
《普通税》
○市町村民税
個人と法人に区分され、均等割と所得割(法人は法人税割)によって課税されます。
市町村民税は道府県税と合わせて一般に住民税と呼ばれます。
○固定資産税
土地、家屋、償却資産に区分され課税されます。償却資産は事業用に供する資産で法人税法・
所得税法で損金又は必要経費に計上できるものとされています。
○市町村たばこ税
市内で消費されるたばこ1,000本あたりを単位に課税されるものです。
○軽自動車税
原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車に1台あたりの定額で課
税されるものです。
《目的税》
○入湯税
入湯税は、環境衛生施設、鉱泉源の保護管理施設及び消防施設等の整備並びに観光の振興に
要する費用に充てるための税金で、鉱泉浴場における入湯行為に対して課税されるものです。【宿
泊150円・日帰り50円】
■地方交付税
全国的に見ると地域によって地方税の収入額に差があるため、標準的な行政を行うための支出に比べ地
方税収入が不足する地方自治体に対し、その差額を埋めるために、国にいったん集めてから交付される
税。国税のうち所得税、法人税、酒税、消費税の一定割合が地方交付税の総額となります。
各自治体の基準財政需要額《一定の水準で行政を行うために必要な経費)と基準財政収入額(税等をど
の程度確保できるか試算した額)を算定し、財源不足がある自治体は普通交付税として財源が補てんされ
ます。
また特別交付税は、災害対策等特別の財政需要がある場合に財源が補てんされるものを言います。
基準財政需要額−基準財政収入額=財源不足=地方交付税(普通交付税)
■国・県支出金
義務教育、生活保護、道路の建設など市町村が行う事務で、国と地方公共団体が経費を負担しあって仕
事をする場合に、国や県も責任を持っていたり、その事務を奨励するため、国・県が支出する負担金、補助
金などを言います。
■地方債(市町村債)
地方公共団体が資金調達のために負担する債務であって、その返済が年度を越えて行われるもの。地
方公共団体の歳出は地方債以外の歳入をもって賄うことが原則とされていますが、地方財政法に定められ
た公共施設等の建設事業や災害復旧事業などについて地方債を発行することができます。
そのほかにも、合併特例法などの特例法によって定められている事業について地方債(合併特例債)を発
行することができます。
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■その他
○地方譲与税
国が徴収し、地方公共団体に対して譲渡する税を言います。地方揮発油譲与税、自動車重量譲
与税などがあります。
○利子割交付金
利子所得に対する20%の利子税が、国15%、県5%の割合で按分され、県配分額から事務費を除い
た5分の3が市町村に交付されます。
○地方消費税交付金
消費税8%のうち1.7%が地方消費税で都道府県が課税します。収納額のうち2分の1が国勢調査
による市町村の人口と、事業所統計による市町村内の従業員数で按分され交付されます。(平成
29年度から消費税率が10%うち地方消費税2.2%になります。)
○ゴルフ場利用税交付金
ゴルフ場の利用行為に対して道府県が課税します。収納額のうち10分の7相当額が当該ゴルフ
場所在の市町村に交付されます。
○自動車取得税交付金
自動車取得税に95%を乗じて得た額の10分の7相当額が、市町村道の延長及び面積により按分
され交付されます。平成28年度までの交付となります。
○地方特例交付金
児童手当の制度拡充(支給対象年齢の引き上げ、所得要件の緩和、額の引き上げ)に伴う地方
負担の増加に対応するため、当分の間の措置として創設され、地方特例交付金として交付されま
す。
○交通安全対策特別交付金
交通反則金等収入から通知書送付費及び郵政取扱手数料を控除した額が、過去2年間の死傷
を伴う交通事故発生件数及び人口集中地区人口により按分され交付されます。
○分担金及び負担金
市町村の一定の事業について特別の利益関係にある者が、その事業の執行に要する経費の全
部又は一部を、その事業の受益の程度に応じて負担するものです。
○使用料及び手数料
使用料とは、住民が体育館や文化ホールなどの施設を使用した場合などに徴収するものです。
手数料とは、地方公共団体が特定の者のために提供するサービスに対し、その費用を償うため
徴収するものです。具体的には、住民票・印鑑登録証明の手数料などがあります。
○繰入金
地方公共団体が設定している数個の会計(一般会計、特別会計、基金など)間相互における現
金の所属を移す場合に用いられる用語です。一般会計の歳入に不足を生じる場合に、基金から取
り崩しを行って不足分を穴埋めする場合などに用いられます。
○財産収入
地方公共団体が所有する財産にかかる貸付、交換、売払等によって生じる現金収入をいいま
す。
○繰越金
一会計年度から次の会計年度へ持ち越した金額を繰越金と言います。地方公共団体において決
算上の剰余金は翌年度の歳入に編入しなければならないこととされていますが、この剰余金が繰
越金として翌年度歳入に受け入れることとなります。
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歳 出
■人件費
人件費に属するものとしては、議員報酬、特別職給与、職員給、地方公務員共済組合負担金、退職手当
組合負担金などがあります。
■扶助費
地方公共団体が、生活保護法、児童福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法等の法令等に基づき、自
治体から現金又は物品の別を問わず、該当する住民に対して直接支給される経費です。
■公債費
市町村が借り入れた地方債の元金と利子の償還金及び一時借入金利子の合算額です。
■普通建設事業費
道路、公民館、学校、庁舎等の施設の新増設等の建設事業のための経費です。普通建設事業費は、地
域社会の発展のためには、もっとも効果的な事業であり、いわゆる社会資本の形成となるものです。
■その他の経費
○物件費
地方公共団体が支出する消費的性格の経費の総称です。
具体的には、職員の旅費、消耗品費、臨時職員の賃金、通信運搬費、備品購入費、委託料、使
用料及び賃借料、原材料費などの経費があります。
○維持補修費
建設した公共施設等を維持するために必要となる修繕費などの経費です。施設の増改築などの
ように、建物の形状・構造を変えてしまう経費は含まれません。
○補助費等
主なものとして、民間団体などが行う事業に対して、市町村が一定の義務や責任を果たすために
支出する負担金、又は民間団体等が行う事業をより促進・奨励するために財政的な支援を目的と
して支出する補助金などの経費です。
○積立金
地方自治法の規定に基づき、特定の目的のために設けられた基金などに積み立てるための経
費です。
○投資及び出資金
公益上の必要から、共同で事業を行う場合、その他財政援助を目的として投資する場合、財団
法人への出捐金として支出する場合の経費です。
○貸付金
具体的には、農業近代化資金助成法による農業近代化資金、中小企業近代化資金助成法によ
る中小企業近代化資金、母子福祉資金の貸付等に関する法律による生活資金・貸付金などがあり
ます。
○繰出金
一般会計と特別会計又は特別会計相互間で、歳入の不足を補うため支出される経費です。
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その他
■基 金
特定の目的を達成するために、積立や運用を行う資金または財産のこと。基金は、地方公共団体におい
て任意に設置することができ、その設置は条例によらなければならないとされています。
○財政調整基金
地方公共団体における年度間の財源の不均衡を調整するためのもの。
○減債基金
地方債の償還及びその信用の維持のために設けられるもの。公債費の増嵩が財政の弾力性を
失わせることが懸念されるため、公債費の償還を計画的に行うための資金を積み立てる目的で設
けられる基金の総称が減債基金です。
○特定目的基金
特定の目的のために財産を維持し、又は資金を積み立てるための基金です。
■普通会計
個々の自治体ごとに各会計(一般会計、特別会計など)の範囲が異なっているため、財政比較や統一的
な把握が困難なため、財政統計上統一的に用いられる会計区分です。
高島市の普通会計は、一般会計・熱供給事業特別会計です。
■行財政改革推進計画
平成26年度から平成32年度までの7年間を計画期間とする「高島市行財政改革計画(平成26年3月策
定)」にもとづく取組みを計画的に推進するために策定したもので、各部局において具体的に取り組む内容
とスケジュールを示したものです。
■将来負担比率
地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含めて、一般会計等が将来負担すべき実
質的な負債の標準財政規模に対する比率です。一般会計等の市債や将来支払う可能性のある負担など、
現時点での残高を指標化し、将来の財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標となっています。
■実質公債費比率
一般会計等が負担する元利償還金および準元利償還金の標準財政規模を基本とした額に対する比率
です。市債返済額およびこれに準じる額の大きさを指標化し、資金繰りの程度を示します。
この数値が18%以上になると、地方債の発行に国や県の許可が必要となり、25%以上になると、一般単
独事業の起債が制限されるほか、早期健全化の判断基準となっています。さらに、35%以上になると、公共
事業等債の起債が制限されるほか、財政再生の判断基準となっています。
■標準財政規模
その地方公共団体の標準的な状態で通常収入が見込まれる一般財源の規模です。通常水準の行政
サービスを提供する上で必要な一般財源の目安となります。
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