寺前 知弘 - 広島県立広島北特別支援学校

前期に取り組んだ油絵の作品を23点,全国応募の『第8回キラキラッとアートコン
クール』に出品し,なんと1049点の応募作品の中で,広島北特別支援学校の7点が
栄えある優秀作品賞に輝きました。
◎
寺前
知弘
『
バオバブの木が3本
』
木の表面を丹念に描き,木と木の間から見える空間にも
風を感じます。一本一本の木にも表情や物語があるよう
に思うのは,作者が,詩人のような一面があるからでし
ょうか?。見ているうちにどんどん引き込まれていく魅
力がありますね。
◎
可部
好古
『
たのしいぞうがめ
』
色彩感覚がすばらしく,たくさんの色を使いながら,バ
ランスの取れた落ち着いた画面になっています。中央に
大きく描かれたぞうがめは,ユーモラスでもあり,見る
人を和ませてくれます。作者の人柄を思わせるような絵
ですね。
◎
坂田
茉優
『
華麗なるパリのごちそう
一見,平面的に描かれていながら,これほどまでに生き
生きと鮮やかに表現されたパリのごちそうは,誰が見て
も「おいしそう!」と思わずにいられません。作者の表
現の豊かさと強い個性が,見事に結実した作品といえる
でしょう。
◎
村上
隆一郎
『
ぺちゃんこのかお
』
作者の描いた大きな顔は,美術の教科書に出てくるアス
テカ文明の絵画の一部です。それを描いてみたいという
作者の発想もさることながら,描かれた作品は,その絵
画とは,まったく違った色鮮やかで迫力のある顔となり
ました。
』
◎
細木
陽平
『
やぶさめ
』
作品の中央に大きく描かれた馬と細身の主人公。ユ
ーモラスなバランスを保ちながら,細部にまでこだ
わった表現力は,見る者をうならせる力があります。
完成度の高い作者の個性が,それを支えているので
しょう。
◎
寺岡
晃二
『
鳥
』
大胆な構図に無造作に置かれた数々の色彩。ややも
すると投げやりな表現にもとられそうですが,太く
描かれた輪郭線が,この絵を強くきわだたせる役割
を担っています。巨匠ルオーの描くキリストのよう
に自由で生命力にあふれた作品といえます。
◎
谷口
隆明
『
爽やかな果実
』
作者は,決して器用でも絵が得意でもなく,初めて
の画材を懸命に何度となく塗り重ねていくうちに,
ここへたどり着いたのでしょう。出来上がった絵は,
強いというだけでなく繊細な優しさすら感じる作品
となりました。