l ニユーロサイエンスの最新情報￨
海馬における記憶再生のメカニズム
思TT守護事会品説襲品n川
学
教
常 乾
忠3
6市同 捜奨務 壬同教授
夢見る脳スライス
メ四ジングを行なった{関 2.11).すると。記憶に関わったニュ ー
ロンのほうが，そ うでないニューロンに比べて 鋭敏が発生し
E
記憶するときに活動したニュ ーロンを人工的に鉱札化させる
ている時に活動しやすくなっていることが判明した(凶 2
6
)
.
と強制的に記憶が思い t
Hされることカ" 2012~I'に利1M川巡 らの
研究によって明らかにされている"この事災は，記憶に関わっ
これは.鋭i
躍が発生 している l
時には正に記憶のリプレイが起
たニューロンそのものが「記憶痕跡J
であることをぷ味してい
LTPの維持過 程を削容するよニ とで観察されなくなった (
窓1
る一方現実の脳では.この記憶J
良勝は{人_(的な刺激でなく)
2
C
).以上の結果から z 記憶は 15Pによって痕跡として脇田路
•E
I
然に再生(リプレイ)される
こっていることを '
!
t味 Lている.この記
mのリプレイ現象は
に保存される ことでリプレイされることが示唆される .
近年時研究により.記憶痕跡の再生はf
鋭i
止J
I
こ生じると考え
抑制と興奮のシグナルのバランスによって
Z
i
!
鎗のリプレイが生じる
られて¥'
る2-5
) 鋭波はノンレム瞬間
t
中や安静的に!Il'l望書に観察
される脳波の ー
械で a 記憶や学習を司る脳古1
I
位である海馬から
発生す若ω 鋭波は.形成されたばかりの新しい記憶を脳￨
凶路
鋭波に重S
1
即するニューロンはどのようにして選ばれるのだろ
に長期定着させるために鼠嬰な働きを担っていると考えられτ
いる 7
叶山
波jを観察すると岡崎に.各掛川事ニュ ーロンが鋭波発生時に受
従来初ような切月{じされた 1
0v
i
t
l
'
o.
J
脳燃本を観策する手法で
ける興1!'i'目シグナルおよび抑制lセ~シグナルのシナプス入力を
I~， 記憶のリプレイのような“生きたままの動物の脳"で起こ
パッチクランプ記録によって観察した .こ の観察により，記位
る現象について明らかにすることは不可能であった また，記
憶をリプレイする仕組みを明らかにするためには，記憶に関
のリプレイに ￨
州
議するニ ューロ ンでは興都世￨シグナルと仰市l
性
わったニュ ーロンと.そうでない多数のニューロ Y とを区別す
た
る必要がある
起こっている際の神経活動のシミュレーションを行うと，興
そこで今l百1，
これらを l孟別できる特務~な}自伝子
う
これを知るために ，
潟県~
CAl野切片において発生寸る「鋭
シグナルのパランスが興溜f
l
・
側にシ 7 トしていることが判明 し
さらに，ニュ ー ロンに人工的なシグナルを t
t入 L，鋭波が
r
A町イ Veusマヴスの探本を用いて蛍光ヂンパヲ質で生き
'
(
t
..抑制のパランスが興!1I
tH
I
U
にシフト Lているシグナルを受
たまま僚機し川，その後にマウスから海1
品を取り出 L，ス ライ
けることが，ニューロンの活動を再現よく引き起こすことの版
ス標本を作成した叫ー
図であることも明らかになった .
改革
l
1
まず，この λ ライス総本が鋭敏を自然に生じることがわかっ
次に，鋭波の大きさと 0
0
百
l
f
.
1 仰伽I
t
I
シグナル との関係を潟
た(図 1
) つまり。取り出された海馬は 自然 とf
瞬限中J
I
こ類似
べたところ，一つひとつのニューロンが受け取る興磁性シグナ
した状態になる
いわば，かつてマウ λ の額の 巾にあった頃の
ルの値はパラエティ鍛かで側性的であるー方，抑制往シグナル
記憶を，海喝のスライス標本になってもリプレイさせる(毎著書
の(，~は鋭波町大きさ，つまり CAl 野間断内の興活性シグナル
見る}ことができるというわけである .
こ の「夢見る j
踊J
ス
ラ イスJ
の平均レベルを反映することが判明した.こ の均一な抑制性シ
の発見を閣をみとして， ではー体，何がこの記憶のリプレイを引
グナルの起源主して ，抑制性介l
r:ニューロンのー脈であるパル
き起こ LているのかJ
f
記憶に￨
鋪わるニユ由ロンと関わっていな
パルプミン陽性インタ ーニュ ー ロンにお目した
いニューロンとでは何が典なるのかJ
というit¥:ll!な￨悶いを追求
ニューロンの活動J
I
を鋭妓したところ，パルパルプミン隙性イン
できるようになった.
ヂーニュ ーロンは}附阿路内の!M!
i
l
l
t!シグナルを網織的に受け取
4
r
記憶に関連した細胞集団は「鋭波J
発生に寄与
さらにit¥l
t
lなことに，眠っている海鳥のスライ λ
f
J
H
本が鋭波
これらの
引興活性レベルを検知してそれに合わせた 1
1
1力を行うことで，
まわりのニュー ロンに均一な抑制佐シグナルを送っていること
が示唆された
を発生している I
d中に 。記憶に関わったニュ ーロンが活性化さ
れていることがわかった 。記憶に ￨
刻わったニューロン (dVenus
今回の実験結果から.以下のような流れで記憶が再生される
陽性細目的と ，そうでない多数のニューロン (dVenus陰性細胞)
と示唆される(閑 3
).記憶がつ〈ちれる的に活動したニ aーロ
とを区別しながら活動を観察するために.独自に￨
封
l
発した特殊
なカルシウム蛍光指示楽 CaSi
R1を用いて 13)カルシウムイ
ンでは LTP が起こり，上協の ニューロン集団との結合伎がi，~
2
2
6
まる，そのため記憶に関わったニュ ーロンは平均よりも大きな
他&
9
・
ω
W
l5/￥剖抽月由主I
J
C
O
円
湖n
耳切片を作成
CAlf
きにおいて鰍，，_を記録
鈎ーな仰.層住入力
・
-2
海馬切片 CAl野より包録された餓漫
l
，
.
lJ
.
ょ
」 1.J亡l'
01mV
『司胆潤司曹司開司'曹司開 V司
!J
"
"
1
'
"
.，......，..可..戸
PV陽性細胞
市
不均一な興竃作入力
図 l 湾馬切片に生じる自鍵的鋭波
E
石
川)
t
i
o
Jl
量制に鎖 3をつけて凝似水千切，;'を作成することで.
C.¥l
体鯛胞明から自発的に鋭滋が¥111
揮された .
図 3 Ie帽を リプレイする仕組み
訴
事
官l
!
l
.
主
を
参
I
!
(
I
.
'
f
.
り
凶
ぷ
品
匂 日
，， :-~t:. ~:~';"..(:~:・.，，，"'ii...
…
L
.
.
.
1J
， ~I'1
I
l
b-v-.，
、.J
、::.1dLV1Vi t
Y
P.: ‘..\.\...三
i..h
向ぽ:日止 f"~ι..J-\t
A
マ
'
I!
..
、
姐
吐
'
. .
凶
.
.....，~"".ぐC.i
A-
.
、
相
.
.
.
.
.
t
-i，
"
h :
•
oで
，
・ 5d小，・・ 07・
・
・
・ 8‘
・
ム
.
.
v'
・
'
1・
J
d，
r
t
fLrV1
.
v
'
:・
・
‘
。
、.
;
'
J
'
3
ZIP
CaSiR-1をlH
;
jした dVenus陥性側胞，除
1
'
1紺1
1
1
i:lのカルシウムイメージング.れは
d\'同山総M・制l胞はお，陰i'l:，'細胞 (~U) のス
1
0 " Fi句hcr'
sexaclprobabil
1
iyI回 l
. n2
8
7c~1I勾. C
) LTP ι(哩~)(~ 1る築物 Zl
P
2
を処 i
f
lした後では. dVenu~ ~~~飾l胞と ~3
1
1:細胞の 1
"
1
1
ニ 苅活動率のi?1
よなかった.
1 1
9
8cむH
詩.
n
(
T
i
m
e(
m
i
n
)
，C
。
A
)J
r
'I
J;
a
，京 外 S
J
1光カルシウム郷小l/!
パイク訴動のラスター 7ロァト.同時，
;
eU
3れた鰐践のタイミングを上t.Uに不した.
B d
¥刊 附 向 性 担l
胞は陰住RI
胞に比ベて
，~~ ，
伝
:{，で銀波に参加した..p・
36X
(/mn)
)
-
。
︽
•••
υ
• '
.
'
*
*
r 。
i
f
P
r
・
.
・ 川 町 一 ・ 伺'
.
..
.
~t
U
4
う川 k
.
. ••
8
︽
II
1
.
'
1
卜
川
v
，
ψ
v
.
ぺ
，
州.
向 い 必句 内 ， ‘
‘・
"・
1
II刷
活動矧度
ニューロン番号
CdSiR.1
‘
、
65
sw
U町
50μm
swe加 絡 胞 の 割 合
A
(
+)
図 2 カルシウムイメージングによって明らかにな った鋭波発生時の dYenus傭色および織性紹飽の活動
11
1
胞ることで脈1
1
1
3
全体の興務何:レベルを検知する. そのレベル
c
.
&
!
t
l
に
I
湖わった 織のニューロンのみがi
活動する二とがで Z，.
dS
が
1
組みでめる.つまり ，記憶れ跡と IH
抑
リプレイされるという 1
に応じた~火活動を t-i う こ とで。辺W1にめるニユ 曲目 ンに・・・織
1
百をうみt
Hすシナプス
制に打ち勝つことので 3るはどの夙I
に抑制例:シグナルを i
l
iる， このような争
』
刊
独jであるといえるだろう .
"自開:入 JJ を受ける.次に，ハルパルプミン向性イ:;.-~ーニ s ー
ロ Y はr~l'o島全体に入ってくる興傘"シグナんを制接的に1( lt
文献
ω怜に得んだ輿1首位シ
・
l
)l
.
4
u¥
.t
C叫 uptR 肘 山 Mi
m
u
l
山側 O
C• h
i
p
P"<割n
p
3
1伺 g市 a
.m
、
:
'
I
1
t
'
.(~措rm刊官町四回n.N副叫可，. :
1
01
2:1
3
1:3
3
1・
5
.
官 ) 鴨 川m 川、.¥
lc¥剖 酔t
o
nBLRt
'
ac
仙 副I
刊 。I
h申 匹 剛 司 凶 町 時 晴 1
0
削'"判明t'iOd
u
r
i
n
g~p. s
t
.
従nC't
.1
9
9
1:耳目・釘'IH).
3
1L
<
:
cAK. I
V
i(S師、，
1
;
¥.}
.
J
e
l
同 町1 0
{ M_"Q'肘削 i
a
l(
>
xp
c
:
r
I
c
n
田 i
nc
h
(
'
、
u
r
i
n
gs
l
o
wW8'
tsl
刊 p
."
¥
(
'
1
1附 n.2
OO
2:36・11
8
3
'
)
1
.
h
l
p剛氏品川仰 sd
.
rter1リ.Wilsol1MA.Rcye開 erepli.1
yo
fl
M'
hiW
i
o
Uf
:
l1
蛇Q
Uenc
引 i
向
1
)酬
h
i
p
肘>r
n
r
n
p
a
lp
l
:
a
cec
e
l
l
sd
u
r
i
n
j
{t
h
eawukc!
:I
me.Na
山町.割1O6白41
0:
a
却3
.
。
、
5
)D
ハ
，i(hon1
'
J，Kloo~ lerm胡"'， WUsoηM^.I
l，
pp
田 川u
pu
l陀 p
l
a f
e
.Ne
町冊。 2
C
田9:
(
由
:4
0
75
0
7
c
X
l
tnd
l
'
d(
"
1肘 n凹 c
6
)l
J
u， 柑k
i.
.
.I
f
o
r
、3t
hZ
.l
;
r
.
.
.
.
'
cR
.剖 .
1
.t1 i"h-1問中~r.ey 陣刷。 tk
間 ilbl~an i
n由.th
i
伸艇事司叫Sc:
i
t
n
c
c
:
.1"2:~溺: 1悦~ï.
1;Al
J
W
'
l
:
'
t
r
l
l
'
l
'r'
l
.
CE.F.UJ
.R
i
p
p
.
.
.
.
.i
.・
I
1cmrdi
a
ll
t
肘 祖 師 n 11
0
0
0
諸 問 問1
.a
n
l(
0
1hu
m:m町時W鳩 町 e
世 嗣 両d l
i
(
l
l
l
'
l
.B
四 i
n
.耳障8:1
3
1:
1
!
O
61
7
1
8
)E.<
hcnkoO.R
.
n
o
岨 剖 W..
¥
1
0
1
"~L o
tヨ
1
.Su
.
.
-ui~d intt惜~ i
n
，
.
.
、日
・
グ
.
，
.I~ と，ー惨な仰窃性シグ f
ルの組み合わせによ 1，.
4
w悶
hip匹目m開1 曲.tIf1)-":a\~ r
i
p
p
l
t配 l
i
"
j
¥
)d
u
r
i
r
唱 .
1
0
恥ー‘凶、 e ‘
I
t
t
o
a
f
l
C
T恥aming.L
<
Mn~Itm. 2
0
0
1
!:I
S:2
'
2
2
1
1
.
引 G
i
.
r
a
n
l
uuG曾
Bc
n
c
h
t
l
剛健1¥.W
icDcr51
.
刷
a
I
.
S
c
l
t
c
t
l
吋知帥同司刷、
fh
i
p
p
o
t
:
t
mpalr
I
pplhi
皿P
"
問 符)
a
l
i
a
l
m:
c
mo
n
.;¥11~tU代b白書1O9 :
1
2・1
2
2
2
3
0
) Ego
-S'
制 g
elV
. WiI州市川札. O
i
s
r
u
p
l
i
加 。f I
"
I
叫1
0肋
!
S
(
)
I
.
;
I
l
H
(
'
d
1
¥
'
i
t
)
'dur
i
u
Mr
，れt
i
m
p
a
i
r
s8
p
ar
ia
lI
c
a
r
n
I
n
gi
nc
h
cr
;
1
t.
h
i
p
p
o
c
a
m
p
a
la目i
I
li
p
割 問 mp
田.
2010:20: 1
0
.
l
l
) Eg
¥
lc
h
iM.¥
'
a
m
aJ
:u
c
h
i f
n i
vonndi
n¥
'
i
l
同 町i
以 姐l
I
t:
U闘 no
(RC
'
nC
'
白 " 問時 l
削 dr
nami
vtre
)
l
:l
C
A
i
i
v
ear
c;砧 O
fl
heb
r
a
i
n.
.
¥
l
eu
r
o
J
I
n
:
I
J
;
l
(
'
.
円 O
2
叩 9:
'
1
1:1
2
7
4
・
8
.
1
.
1
2
) t
刷 削ma M
.叫
:11. l
!
nb
:
a
J
a
n
凹 d ..引 t:.biIÎl~聞dcrli目。.fO i I
'
N
"
町a
C
l
I
¥i
n
I
O
no
(b
c
h
a
、耐'al
1
)
'<K"l
i
¥"11
e
dOt
¥
1
"
賞
、
$
.'
¥
a
t~f'l 1 同""，i. :
1
011
3
12:訓1
1
3
1E
T
. .
1 1
恥 出 抑 制 。fa C
a
r
-r
胡 t
o1
I
t
>
;
u
i
n
r
r
n
r
f
d
t I 凶 作 世 守 町ep
robcC
o
rtak
lUm i
輔 副di
bp
p
l
i
c
証
言
刻
、1
0m
u
l
l
i
n
e
u
r
o21imagma.J .¥mCht
'Ol以見拘 1
1:1
お :l
t
Ia7
9
.
。
←
s
.
、
、
s
.
g
;
a
.
.
.
.
，.
・
C
l
inica
ll
'
I
curos
c
Ience vol
，3.~ 1
1
0
.2 (2015-2)
・
刷
。
，
227
© Copyright 2024 ExpyDoc
