選択 05 生物多様性の危機と保全 開講日 8月 14日(金) 募集人員 時間数 50名 6 時間 6,000 円 受講料 履修認定対象職種 教 諭 試験方法 担 当 講 師 筆記試験 授業内容 まず、今やすっかり市民権を得た「生物多様性」という用語の定義 を説明する。続いて、生物多様性が我々の生活 や文化に与える恩恵 の具体例を列挙し、また生物多様性が直面する危機と保全のための取 名波 哲 大阪市立大学大学院 り組みを紹介する。これらは生物学を柱としつつ、生 活や政治経済 理学研究科 准教授 の問題にも関わる。よって、理科はもちろん、社会・生活・公民にお いて活用できる話題やテーマを提供する。さらに、総合的な 学習の 時間や特別活動において、将来の社会を担う児童・生徒に生物多様性 の大切さを実感してもらうための方法を提案する。 主な受講対象者 時限 全教諭 担当講師 授業概要 生物多様性の定義: 「遺伝的多様性」 「種多様性」 「生態系多様性」の定義を、 1限 名波 哲 具体例を挙げながら説明する。また、生物間に見られるさまざまな「相互 作用」が生物多様性の創出と維持に果たす役割を解説する。 生物多様性の危機:現在、地球規模で起きている生物の絶滅の実情を紹介 2限 名波 哲 し、その要因について論じる。生物の大量絶滅は、40 億年といわれる生命 の歴史の中で何度か起きているが、現在起きている絶滅が過去に起きた絶 滅と異なる点を解説する。 生物多様性の保全:生物多様性を保全するにあたり、考慮すべき点を生態 3限 名波 哲 学の立場から論じる。また、保全のための地域レベル、国レベル、国際レ ベルの取り組みを紹介する。 生物多様性の恩恵:私たちの衣食住、技術、文化を支える生物多様性の役 4限 名波 哲 割を解説する。児童・生徒が、日常生活のさまざまな場面に登場する生物 多様性に気づき、その大切さを実感できる方法を提案する。 本講習では生物多様性をテーマに、まず生物学の立場から話を始めます。生物多様性の危 機や保全に関しては、社会のさまざまな方面の人々の利害が関わるため、一つの「正解」を 受講生への 出すことが難しいことに触れます。生物多様性について論じるためには、学際的な知識や思 メッセージ 考が大切であることを伝えたいと思います。また、児童や生徒たちが「こんなところにも生 物多様性が!」と思える視点をたくさん紹介します。生物多様性を、物事を多面的に見る訓 練の材料として考えて頂いても結構です。
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