1 ラスパルマス案内 平成27年7月 Ⅰ 概 観 カナリア諸島は,スペイン

ラスパルマス案内
平成27年7月
Ⅰ
概
観
カナリア諸島は,スペイン本土より南西へ約 1,000km,アフリカのモロッコ及び西サハラの沖
約 100~500km の大西洋にあり,飛行機でマドリッドから約 3 時間,バルセロナからは 4 時間弱
程。同諸島の標準時間は,スペイン本土より 1 時間遅く,グリニッジ標準時と同じである。
カナリア諸島は 7 島でカナリア自治州を成しており,東側のグランカナリア島,ランサローテ
島,フエルテベントゥラー島の 3 島から成るラスパルマス県と,西側のテネリフェ島,ラパルマ
島,エルイエロ島,ラゴメラ島の 4 島からなるサンタクルス・デ・テネリフェ県に分かれている。
ラスパルマス・デ・グランカナリア市は,人口約 38 万 2 千人(2014 年 1 月現在),同諸島最大
の都市であり,ラスパルマス県の県都で,4 年の任期毎にサンタクルス・デ・テネリフェ市と交
互に自治州の府(PRESIDENCIA)が設置される。
同市のあるグランカナリア島は,人口約 85 万 1 千人(2014 年 1 月現在),面積は約 1,560 平方
km で,周囲約 240km のほぼ円形を成しており,緯度は北緯 28 度と,日本の奄美大島とほぼ同緯
度に位置している。また,その景観の多様性等から「ミニチュアの大陸」とよばれている。
Ⅱ
気 候
気候は亜熱帯性気候に属し,乾燥した気候であり一年を通じ温暖であるが,「ミニチュアの大
陸」呼ばれるとおり,島の南部と北部,海岸地帯と内陸部では気温や降水量にも差がある。また,
アフリカ大陸に近いため,年に数回(春先等に多い)サハラ砂漠の砂塵を含んだシロコ(SIROCO)と
呼ばれる熱風が吹くことがあるが,全般的には暖房や冷房設備を必要としない程 1 年中過ごしや
すい気候である。
Ⅲ
言 語
公用語はスペイン本土と同様にスペイン語で,リゾートエリア以外ではホテルや高級商店を除
き外国語はあまり通じない。
Ⅳ
通
貨
現地通貨はユーロ。なお,クレジットカードを使用する場合は身分証明書の提示が必要。
なお,トラベラーズチェックは一般の商店に於いて扱わないため,銀行で換金する必要がある。
Ⅴ
治
安
治安はマドリッドなどの大都市と比べると良好で,強盗殺人等の凶悪な犯罪は少ないが,特に
観光客が集まる海岸地域,繁華街,港周辺やその付近の公園等ではスリやひったくり,置き引き
等に注意が必要。
1
Ⅵ
交通機関
市内で利用できる交通機関はバスとタクシーである。
タクシーの市内料金は,初乗り 1.73 ユーロで 1 キロメートル毎に 0.64 ユーロ加算される。待
ち時間料金は 1 時間 11.73 ユーロで,夜間・祝祭日は 0.61 ユーロの割増,また 12 月 24,31 日
と
1 月 5 日の夜から翌日までは 3.06 ユーロ増しの特別料金となる。市内-空港間は 25.00~30.00
ユーロ程である。
当地でグワグワ(GUAGUA)と呼ばれている市バスは,路線も多く頻繁に出ており,料金は 1.40
ユーロ均一で,1 時間半以内であれば 1 回の乗換は無料である。非接触型のプリペイドカード(1.
5 ユーロ)は,バスターミナルやサンタカタリナ公園他市内数カ所にある市バスのオフィス,また
は雑貨屋,宝くじ売り場などで販売している。
市外バスのグロバル(GLOBAL)は,121 路線で全島を網羅している。
サンタカタリナ公園及びトリアナ地区サンテルモ公園隣のバスターミナルより発着しており,島
南部の観光地まで往復券を買えば約 7.50~9.00 ユーロ程度,空港迄は片道,サンタカタリナか
ら 2.95 ユーロ,サンテルモから 2.30 ユーロである。
両バス共前乗りで,現金の場合は直接運転手に支払い,回数券の場合は運転手席脇の機械へ差
し込む。車内アナウンスは無いので,降車地に注意が必要である。
また,日本語を含む 8 ヶ国語でのイヤホーンによる観光案内付で市内を周遊する 2 階建て観光
バス CITY SIGHTSEEING LAS PALMAS TOUR(TEL:928381630)がある。毎朝 10 時の始発より,サン
タカタリナ公園及びサンテルモ公園バスターミナルから,30 分おきに市内の主要ポイント 10 カ
所を約 1 時間かけて周遊する「モニュメンタル・シティーツア-」を運行。夕方 17 時,17 時半
と最終の 18 時のサンタカタリナ公園発の便は,「アトランティック・シティーツアー」と称し
て,アルフレド・クラウス音楽堂を含む約 1 時間 20 分のコースでの運行となっている。
乗り降り自由の 1 日フリー乗車券は,乗り場,ホテルや雑貨店等の他車内でも購入可能で,料
金は大人 18.00 ユーロ,子供(5~15 才)9.00 ユーロ。また,同乗車券で,ガイド(英語及びスペ
イン語)付きのベゲタ地区-カテドラル(大聖堂)の徒歩ツアー(ベゲタ地区,ラナ広場
(PLAZA
DE RANA)より毎日 13 時に出発)にも参加できる他,カナリア博物館,科学博物館等の入場料や協
賛する商店でのショッピングが割引される。
Ⅶ
文化・芸術
グランカナリア島の代表的な芸術家として,ホセ・ルハン・ペレス(18 世紀の彫刻家・建築家,
ラスパルマスのカテドラルにある「悲嘆の聖母」が有名。)や,ネストル・マルティン・フェル
ナンド・デ・ラトーレ(画家,カナリア芸術の再興者と言われている。市内ネストル美術館でそ
の主な作品を展示)が,挙げられる。また,市内の劇場や音楽堂にその名を残した,小説家・劇
作家のベニート・ペレス・ガルドス (ルイス・ブニュエル監督,カトリーヌ・ドヌーブ主演の映
画「哀しみのトリスターナ」等の原作者)や,テノール歌手アルフレド・クラウス等がいる。
2
カナリアの民謡は,スペイン,ポルトガルや南米の影響も受けている。
ティンプレ(TIMPLE)というカナリア特有の楽器が使われるが,これは南米民謡の楽器クアトロの
原型となった物だと言われ,特有の音色を持つ 4~5 弦の小型のギターのような弦楽器で,当島
でも手作りされている。 民族舞踊の衣装も独特なスタイルを持っており,男性はひだのついた
短いズボンと黒いベストを着用し,女性はカナリア刺繍の付いたブラウスやエプロン,マンティ
ージャをつけ,小さな黒のフェルト製の帽子をかぶる。
伝統スポーツの中で特記すべきは,ルチャ・カナリア(LUCHA CANARIA)と言う相撲に似た格闘
技である。これは,やはり丸い土俵の中で行われ,一方の足の裏以外が土に触れた時に決着が付
くのは日本の相撲と同じであるが,競技は両者が組んだところから始まり,着衣(半袖シャツと
半ズボン)で行われる。
Ⅷ
食事
食習慣はスペイン本土と同様であり,日本とは異なり昼食や夕食の開始時間が遅い。
当地にはスペイン料理の他,日本料理を含め,各国料理のレストランがあるが,軽食を出すカフ
ェテリアやバルを除き,昼は 13:00~16:00 位,夜は 20:00~23:00 位と,食事時間のみ店を開け
るのが一般的である。近年は,閉めずに営業を続けるレストランも増えてきているが,日本人の
食事の時間帯には未だ開店前の店が多いので注意。
カナリアの伝統的な食品として,カナリアの先住民が主食にしていたゴフィオ(GOFIO)がある。
これは,日本でははったい粉又は麦焦がしなどと呼ばれる,煎ったとうもろこしや小麦を粉にし
た物で,スープやミルクに混ぜたり,つぶしたバナナ等と練り食する。
また,当地にはモホ(MOJO)という赤と緑の 2 種類の薬味ソースが有り,いろいろな料理にかけ
て食する。赤いモホ・ロホ(MOJO ROJO)はにんにく,クミンシード,唐辛子をつぶし,パプリカ,
酢,オリーブ油を加えた物(トマトが入る場合もある),緑のモホ・ベルデ(MOJO VERDE) はパプ
リカを入れず,コリアンダーかイタリアンパセリをニンニク,クミンシードとともにつぶして作
り,主に焼き魚などにかける。
(カナリア料理)
1
パパス・アルガーダス・コン・モホ
(PAPAS ARRUGADAS CON MOJO)
小さなジャガイモを,皮付きのまま多量の粗塩を入れてゆで,モホ(赤の場合が多い)
をかけて食する。ワインのつまみとしてよく食べられている。
2
サンコーチョ
(SANCOCHO)
塩ダラ,さつまいも,じゃがいもをゆで,唐辛子のきいた赤いモホをかけ,ゴフィオを練っ
た物と共に食する。
3
プチェーロ・カナリオ
(PUCHERO CANARIO)
各種野菜と肉,ガルバンソ豆(ひよこ豆),腸詰め類等をスープで煮てオリーブオイル・酢を
3
かけて食する。
この他に豚肉,ウサギやマグロなどをアドボ(ADOBO)と呼ばれる薬味ダレに浸けてから揚げ
た物や,野菜たっぷりのスープ,ポタヘ(POTAJE),ガルバンソ豆と肉,ジャガイモにパスタを
入れて煮込んだランチョ・カナリオ(RANCHO CANARIO)もポピュラーである。
特産品として,山羊,羊又は牛の乳から作られたカナリアチーズが各種あり,食前のつまみ等
として親しまれている。フレッシュチーズ,熟成チーズ(パプリカやゴフィオ等をまぶして熟
成させたものもある),スモークチーズなど多種あるが,島北部のサンタ・マリア・デ・ギア(
SANTA MARIA DE GUIA)近辺で作られているケーソ・デ・フロール(QUESO DE FLOR)は,凝乳に
野アザミの花を使った珍しいチーズである。
Ⅸ
買物・土産
1
商店の営業日・営業時間
(1)一般の店舗
月~金曜日
9:00~13:30 頃,16:00~20:00
土曜日
9:00~13:30
(大型スーパーは 22 時頃まで営業している所が多い。)
(2)デパート・ショッピングモール
月~土曜日
10:00~22:00
ショッピングセンターのエルムエジェ及びラスアレナス,市内メサイロペス地区の
デパート・エルコルテイングレスは 10 月から 4 月まで毎日曜日も営業,またメサイロペス
地区,ラスカンテラス地区の商店は営業しているところも多い。
市内トリアナ地区商店街は,毎月第 1 日曜日の 11 時~18 時営業している。
なお,毎年 1~2 月及び 7~8 月にバーゲンセールが開かれる。
2
土産
カナリアの土産物としては,島産のラム酒(RON),ヨーロッパで唯一,島北西部のアガエテ
(AGAETE)で栽培されているコーヒー,モホソース,又は先住民が使った,ピンタデーラ(PINTA
DERA)と呼ばれるスタンプの伝統的な幾何学模様を生かした民芸品や,カラード・カナリオ(CA
LADO CANARIO)と呼ばれるドロンワーク刺繍,柄の部分の細工がきれいなカナリアナイフ,カ
ナリア建築の特徴である木彫細工が施された木箱等が代表的である。
これらの民芸品は,プエブロ・カナリオ(PUEBLO CANARO)やベゲタ地区( VEGUETA)にある民
芸品店や土産物店,及びデパート等で売られている。また,やや値段は張るが,(200 ユーロ位
から)カナリア民謡に欠かせない手作りの楽器ティンプレもよい。
グランカナリア島議会が島の民芸品を保護するため設立した協会 FEDEC の店舗 FEDEC が,市
内トリアナ地区(Domingo J. Navarro, 7)にあり,伝統的民芸品の他,現代風にアレンジした
センスのよい小物を販売している。
4
営業時間:月~金,9:30~13:30,16:30~20:00
この他,各博物館の売店では展示物をモチーフにしたアクセサリー,文具,置物など
土産に良いしゃれた小物を販売している。
カナリアの特産ではないが,トレド細工等のスペインの民芸品やリアドロ人形も,観光客の
よく集まるサンタカタリナ公園やラスカンテラス海岸付近及び市内デパート等で求めることが
できる。
Ⅹ
名所案内
1
ラスパルマス市内
(1)ベゲタ地区
(BARRIO DE VEGUETA)
かつての島の中心地で,いまだ古都の面影を残している旧市街地区である。
15 世紀,スペイン王国の征服軍がカナリア先住民に勝利した,ギニグアダの戦いがあった場
所である。近年,おしゃれなバルやレストランが増えている。
(イ)コロンブスの家博物館
(CASA­MUSEO DE COLON) (TEL:928-312373)
コロンブス(CRISTOBAL COLON)に関係のある各種の記念品や資料が収集されているほ
か,絵画は 15~16 世紀のカナリア諸島出身の画家の作品や,プラド美術館から貸し出さ
れた作品等が展示されている。
500 年程前のグランカナリア島知事の私邸であったものを博物館として改装したもので
あり,カナリア建築の代表的モデルとしても,一見の価値がある。
開
館:月~土
日・祝
10:00~18:00
10:00~15:00
閉館日:1 月 1 日,及び 12 月 24,25,31 日
入館料:18 才以上:4 ユーロ
18 歳以上の学生及び 65 才以上:2 ユーロ
無
料:毎月第 1 土・日曜,4/18,5/18,30,6/24,10/12
18 才未満及び失業者
(ロ)大聖堂
(CATEDRAL DE SANTA ANA)
1500 年,セビリアの建築家ディエゴ・アロンソ・デ・モンタデによって着工が開始され
たが,1570 年に中断された。その後,1798 年にカナリアの生んだ著名な彫刻家ルハン・
ペレスによって工事が再開したものの何度か中断を経て現在に至っている。
建築様式は,正面はネオクラッシック様式,内部は後期ゴシック様式で,主祭壇の他 12
の小礼拝堂があり,宗教美術館が併設されている。
(ハ)カナリア博物館
(MUSEO CANARIO)(TEL:928-336800)
1879 年に設立され,先住民に関する数多くの資料が展示されている。現在の建物は,設
立メンバーの一人であったグレゴリオ・チル医師の遺言により,その財産と共に博物館の
ため市に寄付された医師の私邸である。
5
陶器類や,ピンタデーラと呼ばれる器や皮に模様を描くスタンプ,さらに先住民の頭蓋
骨やミイラなどが数多く展示されている。その他,鉱石類,原住民が使用した道具類,武
器類,またこの町に初めて備え付けられた印刷機等がある。
開
館:月~金 10:00~20:00
土・日・祝 10:00~14:00
休館日:1 月 1 日及び 12 月 25 日
入館料:4 ユーロ
学生及び失業者:2.40 ユーロ
無
料:月曜日及び 12 才以下
(ニ)セントロ・アトランティコ現代美術館
(CAAM : CENTRO ATLANTICO DE ARTE
MODERNO)(TEL:928-311800)
大聖堂の裏手,コロンブスの家博物館のすぐ近くにある現代美術館。
常設展示の他,各企画展示や展示室のリースを行っている。約 5 万 9,000 冊の美術書を持
つ図書館が有り,蔵書の貸し出しも行っている。
開
館:月~土 10:00~21:00
日
10:00~14:00
休館日:月曜,祝祭日,12 月 24,31 日
入館料:5 ユーロ
12-23 歳の学生及び 65 歳以上:2.5 ユーロ,
無
料:水曜 18 時~及び 12 歳以下
(2)トリアナ地区
(ZONA TRIANA)
ベゲタ地区に隣接した旧市街にある商店街。ブランド店やブティック,カフェテリアが多
く,ショッピングが楽しめる。
2013 年 3 月より,毎月第 1 日曜日に限り商店が営業しており,同時に近辺の博物館や美
術館も開館している他,歩行者専用のトリアナ通りでは各種イベントも開催している。
(イ)ペレス・ガルドス劇場
(TEATRO PEREZ GALDOS) (TEL:928-339230)
スペインの偉大な作家の一人である,ベニート・ペレス・ガルドス(1843~1920)の名を
冠した劇場。トリアナ地区とベゲタ地区の境目に位置する。
1890 年,この場所に新劇場(TEATRO NUEVO)として建てられ,1902 年に上演された「ELE
CTRA」の大成功によりその作者であり,当市出身の作家の名前が付けられた。1918 年火災
により焼失したため現在の建物は 1928 年再建されたものであるが,2004 年から修復と増
築の工事を行い 2007 年に新装オープンした。
月~金曜日 10:15~12:15,ボランティアのガイド付きで約 40 分間劇場内を見学するこ
とが出来る。料金は 5 ユーロ。
(3)ラスパルマス港
1478 年 6 月 24 日,コロンブスが 6 隻のカラベラス(3 本マストの経走船)と共に来訪した港
6
であり,アメリカ大陸発見の寄港地として有名である。古くから日本の漁船の海外基地になっ
ている。
サンタカタリナ埠頭は,スペイン本土やカナリア諸島の他島へ向かうフェリーを始め,クィ
ーン・エリザベス II 世号などの豪華客船も多数寄港しており,付近には下記の科学技術博物
館の他,カーニバルや野外コンサートなどが開かれるサンタカタリナ公園,カジノ,ショッピ
ングモール等がある。
(イ)ELDER 科学技術博物館
(MUSEO ELDER DE LA CIENCIA Y LA TECNOLOGIA)
(TEL:828-011828)
総面積 7,000 ㎡に,戦闘機の実物や宇宙ステーションのレプリカ等の科学と人類の進
歩をテーマとした多数の展示物の他,プラネタリウムや巨大画面の映画館等があり,体験
学習の教室やロボットのショーなども行っている。
開
館:火~日 10:00~20:00
入館料:5 ユーロ
18 才未満・学生及び定年退職者:3.50 ユーロ,
無
料:6 才以下
(4) ラスカンテラス海岸
(PLAYA DE LAS CANTERAS)
約 3 キロにわたるビーチに沿って遊歩道が設置されており,多くのバルやレストランのテ
ラスがある。クリスマス時期には,砂浜にキリストの降誕にまつわる砂の彫刻も作られ,一
年を通して多くの観光客や市民で賑わう所である。
この海岸に平行して,ラバーラグランデと呼ばれる岩礁が横たわっており,この岩礁で波
が遮られることにより,海岸自体が一つの大きな自然プールとなっている。岩礁から採石さ
れた岩は,かつてラスパルマス市の建築材として大いに役立った(ラスカンテラスとは「石
切場」の意)。
(イ)アルフレド・クラウス音楽堂
(AUDITORIO ALFREDO KRAUS) (TEL:928-491770)
当地出身のテノール歌手アルフレド・クラウス(1927~1999)に敬意を表し名前が付けら
れ,1997 年 12 月に落成した。大小2つのコンサートホールがある。
グランカナリア交響楽団のホームであり,クラッシックを初め多種のコンサートが開か
れている。
(5) ヨットハーバー
(MUELLE DEPORTIVO)
約 1,300 隻のヨットが碇泊可能なヨットハーバー。
世界各国から 200 隻以上のヨットが参加して,毎年 11 月下旬に開催される ARC 大西洋横
断ラリーの出港地である。レストランやパブ等の飲食店も多数有り,週末の夜など賑わう。
(イ)スキューバダイビングセンター
(BUCEO CANARIAS) (TEL:928 232085)
初心者から上級者向けのクラスの他,日帰り,遠征,ナイトダイビング等各種体験メニ
ューが有り,海外遠征旅行なども企画している。オーダーメイドメニューも可。
ショップ,ロッカー,ウェットスーツや器材のレンタル有り。月曜休み。
7
(6) プエブロ・カナリオ
(PUEBLO CANARIO)
シウダ・ハルディン地区のパルケ・ドラマ(PARQUE DORAMA)の一角,島で最も由緒があるホ
テル・サンタ・カタリナに隣接している。
ネストル美術館,土産物屋,バルに囲まれた中庭では,毎週日曜日(11:30~13:00 頃)に民族
衣装を着たグループによるカナリア舞踊が行われる。
(イ)ネストル美術館 (MUSEO NESTOR) (TEL:928-245135)
プエブロ・カナリオの一画にある,当島出身の画家・ネストル・デ・ラトーレ(1887~193
8)の美術館。「SANTUARIO DE LA POEMA DEL MAR」や,「EL POEMA DE LA TIERRA」他,島の
風物を主題とした作品が多数展示されている。
開
館
:火~土
日・祝日
10:00~19:00
10:30~14:30
休館日:月曜日,1 月 1,6 日及び 12 月 24,25,31 日
入館料:0.50 ユーロ
2
島北部及び中央部の観光地
(1)ガルダルの町
(GALDAR)
先住民の君主グアナルテメの居住地として,グランカナリアの歴史上重要な町である。
この町に建てられた教会の様式は 18 世紀のエドワルド建築期のもので,新古典主義的要素
を多く含んでおり,著名な彫刻家であるルハン・ペレスの聖母像や 1912 年製作の 4,700 本
のパイプを持つパイプオルガンがある。人口は約 2 万 4 千人(2014 年 1 月現在)。
(イ)クエバ・ピンターダ
(CUEVA PINTADA)(TEL:928-895489)
ガルダルの町の中心部にある先住民の集落跡が,考古学パーク博物館として新しく整備
され,2006 年 7 月 26 日より 24 年ぶりに一般に公開されている。
保存のため 1 日の入場者数を制限しているため,予約するのが確実である。(TEL:902-48
8488) 所要時間はガイド(西,英,仏,独)付で約1時間半。
開
館:9 月~6 月火~土 10:00~18:00(最終入場は 16:30)
日・祝日 11:00~18:00(最終入場は 16:30)
6 月~9 月火~土 10:30~19:30(最終入場は 18:00)
日・祝日 11:00~19:00(最終入場は 17:30)
休館日:月曜,1 月 1,5,6 日及び 12 月 24,25,31 日
入館料:6 ユーロ
23 才までの学生,失業者,65 才以上,年金生活者:3 ユーロ
無
料:18 才未満,毎月第 1 土・日,4/14,5/18,7/25
(2)セノビオ・デ・バレロン
(CENOBIO DE VALERON)
サンタ・マリア・デ・ギアの町郊外の山にある先住民の洞窟群。穀物の貯蔵庫等として使
われていた 300 以上の洞窟が蜂の巣状に残っている。
8
10 人以上のグループではガイドが予約(TEL:618-607896)できる。
開
館:10 月~3 月 火~日
4 月~9 月 火~日
10:00~17:00
10:00~18:00
入館料:14 才以上 3.00 ユーロ,
10 ~13 才,65 才以上,学生:2.00 ユーロ
無
料:10 才未満
(3)クルス・デ・テヘダ
(CRUZ DE TEJEDA)
海抜 1,560m に有る,グランカナリア島で最も標高の高い集落。ラスパルマス市内より車
で 1 時間半ほどの所にあり,ここは直径 50km の円形状をなすグランカナリア島の中心部に
あたり,雄大な景色を眺めることが出来る。最近,日本人旅行者にも人気のあるスペインの
国営のホテル,パラドールを中心に,レストランや土産物店があり,毎週土曜の 12:00~13:
00 には,民族衣装を着たグループによるカナリア舞踊が行われる。
まわりの山々には「聖なる岩」とされているものが多数あり,その代表的なものとして 70
メートル以上もある玄武岩の一本柱で,原住民が崇拝していた「ロケ・ヌーブロ」がある。
近くにある人口約 2 千人(2014 年 1 月現在)のテヘダ(TEJEDA)の村では,桜によく似たアーモ
ンドの花の祭りが,毎年 2 月の第 1 日曜日に行われ,多くの観光客が訪れて春の訪れを祝う。
(イ)パラドール(PARADOR NACUIONAL DE CRUZ DE TEJEDA)(TEL:928-012500)
1937 年に宿屋として建設された。1983 年より閉鎖されていたが,改築に 5 年をかけ,2
009 年 2 月に新装オープンした。
スパ施設,スポーツジム付きの温水プール,カナリア料理のレストランやバー,カフェ
テリアが有る。静かな山の中にあり眺めが非常によい。
インターネットのサイト「トリップアドバイザー」のトラベラーズチョイスで 2012 年
パラドール部門ランキング第 1 位を受賞した。
(4)テロールの町
(TEROR)
1979 年,大聖堂,司教館,旧市役所を含む旧市街が国定歴史芸術地域に指定された。
15 世紀,1 本の松の木(PINO)の下に聖母マリアが現われ,その場所にヌエストラ・センョー
ラ・デルピーノ大聖堂(BASILICA DE NUESTRA SEÑORA DEL PINO)が建てられたと言い伝えら
れており,祀られている聖母ピーノ(VIRGEN DEL PINO)は,グランカナリア島の守護聖母と
して島民の信仰を集めている。
毎年 9 月の聖ピノの祭りには,島中から人が集まり,多くの人がラスパルマス市内から 20
キロの道のりを徒歩で参拝する。
毎週日曜 9 時~15 時,200 年の歴史を持つ青空市場が開かれ,民芸品を始め,特産の菓子,
チーズ,ソーセージや衣類等が約 140 の出店で販売される。人口約1万 3 千人(2014 年 1 月
現在)。
(5)アルーカスの町
(ARUCAS)
ラスパルマス市より約 12km 離れたバナナ畑の多い地域にある。
9
この町で産する石で建てられた,60m の塔を持つ美しいネオゴシックのサン・フアン・バウ
ティスタ教会(IGLESIA DE SAN JUAN BAUTISTA)がある。
人口約 3 万 7 千人(2014 年 1 月現在)。また,カナリア特産のラム酒(RON)製造の町として
有名である。
(イ)アレウカス・ラム酒工場 (FABRICA DE RON AREHUCAS)
見学可能:10 月~6 月 9:00~14:00
7 月~9 月 9:00~13:30
休
業:土・日
(要予約,TEL:928-624900)
(6)バンダマのカルデラ
(CALDERA DE BANDAMA)
ラスパルマス市より車で 20 分程の山バンダマにある,噴火でできた直径 800m 深さ 200m
のカルデラで,眺めがとてもよい。
この一帯はブドウ畑が多く複数のワイン醸造所があり,また近くには,スペインで最も古
い歴史をもつゴルフクラブ(REAL CLUB DE GOLF)がある。
3
島南部リゾートエリア
ラスパルマス市より車で1時間ほど南へ行くと,海岸線に沿って数十キロにわたり,サンア
グスティン(SAN AGUSTIN:ラスパルマス市より 50Km),プラヤ・デル・イングレス(PLAYA DEL
INGLES:同 53Km),マスパロマス(MASPALOMAS : 同 60Km),プエルト・リコ(PUERTO RICO : 同
70Km),プエルト・デ・モガン(PUERTO DE MOGAN:同 75Km),といったリゾートホテルが建ち並
ぶ観光地が続く。この地域は,ヨーロッパ最大級のリゾート地として知られ,特にヨーロッパ
本土の冬にあたる観光シーズンの 10 月~3 月は各国からの観光客で賑わう。
マスパロマスには海岸に沿って約 6 キロにわたる広大な砂丘があり,その景色は壮観で観光
名所として特に有名である。また,周辺には多数の観光施設がある。
(島南部の主な観光施設)
(1)パルミトス・パーク
(PALMITOS PARK)(TEL:928-797070)
鳥類を中心とした動植物園。2007 年 7 月の山林火災(18,000 ヘクタールを焼失)で全焼し
たが,2008 年 8 月,1 年ぶりに再オープンした。
多くの鳥類の他,ワラビーやコモドドラゴン,ミーアキャット,オランウータン,テナガザ
ルなどの動物もいる。その他,ワニの池,蘭や蝶の温室,熱帯魚の水族館,サボテン園等が
有る。また,イルカや色々な鳥のショーを行っている。
開
園:10:00~18:00 (無休)
入園料:30.00 ユーロ,5~10 才:22.00 ユーロ,3~4 才:9.50 ユーロ
(2)シウ・シティー
(SIOUX CITY)
(TEL:928-762573)
かつて,リー・ヴァン・クリーフ主演のウエスタン「ワイルドトレイル」等の西部劇映画
の撮影セットであったものをテーマ・パークに改装したもの。
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バファロー,アルビノのワニやワラビー等の他,爬虫類と砂漠の動物の動物園もあり,園内
を馬で廻ることも出来る。サンアグスティンのプラヤ・デル・アギラから約 300m 内陸にあ
る。
開
園:10:00 ~17:00
休園日:月曜
入園料:21 ユーロ,2~11 才:15 ユーロ
(3)エル・ベリエル飛行場 (AERODROMO EL BERRIEL)
サンアグスティン郊外にある,パイロット養成と航空スポーツ用の飛行場。
(イ)イスラス・ヘリコプターズ
(ISLAS HERICOPTERS)(TEL: 928-157965)
1~3 人用の貸し切り・観光用ヘリコプター。
各種周遊コース(1人 10 分 80 ユーロから)もある。
(ロ)パラクラブ
(PARACLUB GRAN CANARIA)(TEL: 928-157000)
スカイダイビングのクラブ。ライセンス所得コースの他,インストラクターと一緒に 2
人用のパラシュートでのダイビングを体験することも可能。
営業:無休
9:00~21:00
(4)カート場 (GRAN KARTING CLUB)(TEL:928-157190)
サンアウグスティンの郊外,エル・ベリエル飛行場のすぐ近くにある,全長 1,200m の本
格的なカート場。
幼児用のミニカート,子供用・ジュニア・シニア・競技用(上級者用)カートがある。
営業:(無休)夏 11:00~22:00,冬 10:00~21:00
(5)アトランティダ観光潜水艦 (ATLANTIDA SUBMARINE) (TEL:928-565108)
観光潜水艦がモガンの港から出発しており,実際に水深 30m ほど潜水し,約 40 分間海中
を泳ぐ魚の姿や沈没船も見ることが出来る。
営業:無休
潜水艦出港時刻 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:30 16:20 17:10
乗船料:29.00 ユーロ,2~12 才:14.50 ユーロ
(6)アクアランド
(AQUALAND­MASPALOMAS WATER THEME PARK) (TEL :928-140525)
海洋遊園地。数種のプールと滑り台がある。バーとレストランあり。
開園:(無休)10:00~17:00,7・8 月 10:00~18:00
入場料:27.00 ユーロ,5~10 才:19.00 ユーロ, 3~4 才:9.50 ユーロ
(7)ホリディワールド遊園地
(HOLIDAY WORLD)(TEL:928-730498)
ボーリング場,レストラン,パブやディスコもある遊園地。入場は無料,アトラクショ
ン用のポイントカードを購入する。
開園:(無休)夏 月~金 17:00~23:00,金・日 17:00~24:00
(8)シートレック
(SEATREK GRAN CANARIA)(TEL:928-493216)
エキスパートと共に,最新式の潜水具を使って行う海底 5m での 30 分の海底散歩。(訓練
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を含む所要時間は 1 時間)
営業時間:9:30~17:00(要予約)
料金:50.00 ユーロ,8~12 才:40.00 ユーロ。8 才以下は不可。
(9)ポソ・イスキエルド
(POZO IZQUIERDO)
ウィンドサーフィンのワールドカップが毎年開催されており,ビヨン・ダンカーベックや
ルアノ姉妹など有名選手を輩出したウィンドサーフィンのメッカ。
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テルデ市,ヒロシマ・ナガサキ広場
(PLAZA HIROSHIMA Y NAGASAKI, TELDE)
ラスパルマス市から南へ車で 15 分程の飛行場の近くに,人口約 10 万 2 千人(2013 年 1 月現
在)のテルデ市がある。
1982 年のスペインの NATO 加盟に異議を唱え,市は非核都市を宣言,1996 年 1 月,市の中心
部に近い一角にヒロシマ・ナガサキ広場と名付けられた小さな公園が造られ,戦争放棄を定め
た日本国憲法第九条のスペイン語訳が記されたタイルの「記念のモザイク」(MOSAICO
CONMEMORATIVO)が設置された。
Ⅺ.祝祭日
2015 年におけるラスパルマス・デ・グランカナリア市の祝祭日は次の通りである。
1 月
1 日
元旦(AÑO NUEVO)
1 月
6 日
東方三賢師の日(EPIFANIA DEL SEÑOR)
2 月 17 日
謝肉祭(MARTES DE CARNAVAL)
4 月
2 日
聖木曜日(JUEVES SANTO)
4 月
3 日
聖金曜日(VIERNES SANTO)
5 月
1 日
メーデー(DIA DEL TRABAJADOR)
5 月 30 日
カナリアの日(DIA DE CANARIAS)
6 月 24 日
聖ヨハネの日(DIA DE SAN JUAN)
8 月 15 日
聖母被昇天の日(ASUNCION DE NUESTRA SEÑORA)
9 月
聖母ピノの日(NUESTRA SEÑORA DEL PINO)
8 日
10 月 12 日
スペインの日(DIA DE HISPANIDAD)
11 月
2 日
諸聖人の日(DIA DE TODOS LOS SANTOS)
12 月
6日
スペイン憲法記念日(DIA DE LA CONSTITUCION)
12 月 25 日
クリスマス(NATIVIDAD)
Ⅻ.主要連絡先
1
在ラスパルマス領事事務所
TEL:928-244012 / 928-243466
FAX:928-297290
12
住所:c/ Santiago Rusiñol, 12 35005
Las Palmas de Gran Canaria
E-MAIL:[email protected]
開館時間:9:00~12:00,14:00~16:00
(7-8 月は,9:00~15:00)
2
緊急電話
・緊急(警察・消防・救急全てを含む):112(西・英・独・仏・伊語で対応)
・警察:
国家警察(Policía Nacional):091 / 928-304884
治安警察(Guardia Civil):062 / 928-320400
市警察(Policía Local):092
・電話番号案内:11811
3
医療機関(各医療機関とも 24 時間態勢,入院設備有り。)
・ラスパルマス・デ・グラン・カナリア市内
(公立病院)
ドクトル・ネグリン大学病院(Hospital Universitario Doctor Negrín):928-450000
ヘリポート,最新設備を備えた県内最大の総合病院
インスラル - マテルノ・インファンティル総合医療施設(Complejo Hospitalario
Universitario Insular - Materno Infantil):928-444500
一般病院(Hospital Universitario Insular)と,産婦人科・小児科専門病院(Hospital
Materno Infantil)の 2 棟からなる。
(私立病院)
サンタ・カタリナ病院 (Hospital Santa Catalina) : 928-297151
ペルペトゥオ・ソコーロ病院(Clínica Perpetuo Socorro):928-499900
サンロケ病院(Clínica San Roque):928-012600
・島南部
(私立病院)
サンロケ・マスパロマス病院(Hospital San Roque Maspalomas):928-063625
オスピテン・クリニカ・ロカ病院(Hospiten Clínica Roca San Agustín):928-769004
4
国際電話の呼び出し
00-国番号(日本は 81)-都市番号(最初の 0 をとる)-相手先番号
KDDI のスーパージャパンダイレクト(クレジットカード払いのダイヤル通話)及び
ジャパンダイレクト(オペレーターを通したコレクトコール)のアクセス番号は,
900-99-0981
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5
その他
・観光案内所
LAS PALMAS(C/ TRIANA,93)
〃
(MESA Y LOPEZ)
PLAYA DEL INGLES
928-219600
928-446824
(CENTRO COMERCIAL JUMBO)
928-771550
・無線タクシー
LAS PALMAS を含む島北部
空港を含む TELDE 市及び島南部
928-460000 / 928469000
928-154777
・空港
インフォメーション
遺失物
902-404704
レンタカー(空港内)
[email protected] へメールで問い合わせ
(AVIS)
928-579578
(CICAR) 928-579378
・航空会社
IBERIA 航空
901-111500 (予約・インフォメーション)
AIR EUROPA 航空
901-111342 (スーツケース紛失)
902-401501 (予約・インフォメーション)
BINTER CANARIAS 航空
902-190271 (スーツケース紛失)
902-391392 (予約・インフォメーション)
902-491492 (スーツケース紛失)
・フェリー会社
FRED OLSEN
NAVIERA ARMAS
902-100107
ACCIONA TRASMEDITERRANEA
902-456500
902-454645
・市バス(GUAGUA MUNICIPAL)
902-077778 (月-金
07:30-14:30)
・市外バス(GLOBAL)
902-381110 / 928-252630
(月~金 8:00~21:00,土・日・祝 9:00~15:00)
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