セミナー3 循環状態のアセスメント⼒力力を 伸す授業 Q1. フィジカルアセスメントを する際に⼤大切切な情報は何ですか? u 57歳の男性。Dさん u ⾼高圧電線設備に従事しています。趣味は、ジョギン グです。2か⽉月前から脈が⾶飛ぶような感覚があり、 ⼼心配していた。仕事中に何回か、ふわ〜~とめまいの ような気分不不快が⽣生じたこともあった。本⽇日午後に 事務所で意識識を失って、救急⾞車車で来院した。 u 病院到着時、意識識は清明に回復復していました。救急 ⾞車車内でのバイタルサイン⾎血圧88/40mmHg、PR44/ 分です。 A フィジカルアセスメント をする際に⼤大切切な情報 57歳の男性。Dさん。 高圧電線設備に従事しています。趣味は、ジョギング です。2か月前から脈が飛ぶような感覚があり、心配 していた。仕事中に何回か、ふわ~とめまいのような 気分不快が生じたこともあった。本日午後に事務所で 意識を失って、救急車で来院した。 病院到着時、意識は清明に回復していました。救急 車内でのバイタルサイン血圧88/40mmHg、PR44/分で す。 Q2. 症状(動悸)から予測する疾患をあ げてください。また、動悸とは何です か?説明してください。 A 症状(動悸)から予測する疾患。 動悸とは。 A 動悸:普段は⾃自覚しない⼼心臓の拍動や⿎鼓動、拍動 の乱れを⾃自覚すること 動悸から予測される疾患: 頻脈・徐脈系の不不整脈(房室ブロック、上室性頻拍 WPW症候群)、脳梗塞塞、⼼心不不全、⾼高⼼心拍出疾患(貧 ⾎血、甲状腺機能亢進症、発熱)、交感神経興奮(褐⾊色 細胞腫、低⾎血糖)、過換気症候群、⼼心臓神経症、 運動? Q3. 患者さんからどのよう な情報を収集しますか? A 患者さん収集する情報 u 問診:症状の持続時間、出現と消失(突然脈が⾶飛ぶドキと いう感じか、突然ドキドキししばらく続き消失するのか、何 となくドキドキして知らないうちに消失するのか?)、動悸 の始まり、消失の誘因はあるのか?随伴症状はあるのか? (息切切れ、胸部不不快、⼿手のしびれ、めまいや失神など)、既 往歴、家族歴、⾷食⽣生活、仕事の内容、睡眠状況、排泄状況 u 視診:頸静脈怒怒張の有無、表情、顔⾊色、眼球の突出の有無、 冷冷や汗の有無、チアノーゼの有無、眼球結膜、胸壁の左右 差・形 u 触診:四肢の動脈の左右差、強さ、下肢の浮腫、スリルの有 無 u 聴診:⼼心雑⾳音、呼吸⾳音の副雑⾳音・左右差 u バイタルサイン:脈拍数・リズム、熱、⾎血圧、呼吸数、SPO 2、モニター⼼心電図、12誘導⼼心電図 情報結果 問診:脈が⾶飛ぶ感じについて:突然脈が⾶飛ぶ感じがす る。特にきっかけはない。最近、疲れやすい、息切切れ もする。胸が痛いということはない。⼿手⾜足がしびれた り、動きにくいということはないが、⼣夕⽅方は⾜足がむく む感じがある。冷冷え性ではなかったが、最近⼿手⾜足が冷冷 たいと感じることがある。⾷食事は3⾷食規則的に⾷食べて いる。⾝身⻑⾧長は178cm、体重68Kgでここ10年年ぐらいは変 化ない。排泄は、1⽇日1回排便便、排尿尿は6から7回でしょ うか?⾊色などの変化はない。 時々、意識識が途絶えることが、今までも数回あった。 フィルムを切切ったように、記憶が切切れる感じ、今回も、 気が付いたら、救急⾞車車の中だった。 情報結果 問診(続き)今まで、⼤大きな病気はしていません。健 康診断で、脈が遅いとここ数年年指摘されて受診を勧め られているが、⾏行行けていない。⽗父(89歳)も脈が遅 く、ペースメーカーを⼊入れていたので体質が似ている かもしれないと感じている。⺟母は、⾼高⾎血圧がある程度度 で元気(88歳)です。家族は妻と娘1⼈人全員元気で す。 仕事は、⾼高電圧の作業をしています。9時から18時 くらいが仕事です。だいたい19時くらいに現場を出 ます。睡眠は、7時間はベッドにいますが、なんか疲 れがとれません。眠れていないわけではない。 情報結果 視診:胸壁左右差・変形なし、⼿手術痕なし、⼝口唇、⽖爪 のチアノーゼなし、頸静脈の怒怒張なし。眼瞼結膜性状 聴診:⼼心雑⾳音なし、⼼心拍数40回(整) 触診:頸動脈、橈⾻骨動脈、⾜足背動脈、弱い・左右差な し、冷冷感四肢にあり、四肢に浮腫が軽度度にある。 バイタルサイン:BT:36.5℃、⾎血圧 90/54mmhg(両上肢下肢とも)、PR 40回・分 (整)弱い、(両上肢下肢とも左右差なし)、RR 20 回/分、呼吸⾳音清明、副雑⾳音なし、左右差なし、リズ ム性状、胸複式、意識識レベル清明 Q4. 分析とアセスメントをしてください。 A. 分析とアセスメント <分析> u 循環:突然脈が⾶飛ぶ。健康診断で、脈が遅いとここ数年年指摘 されていた。⽗父がペースメーカーを⼊入れていた。最近、疲れ やすい、息切切れもする。⾜足がむくむ、末梢の冷冷感、心拍数4 0回(整)⼼心電図 房室ブロック、⾎血圧90/54mmhg (両上 肢下肢とも)→⼼心拍出量量の低下、徐脈性不不整脈による u 既往歴に糖尿尿病など危険因⼦子がなさそう。胸が痛いというこ とはない。→虚⾎血性⼼心疾患の可能性は低い u ⼼心雑⾳音なし、触診:頸動脈、橈⾻骨動脈、⾜足背動脈、弱い・左 右差なし、→⾎血管系の問題は低い。 u 意識識:時々、意識識が途絶えることが、今までもあった。フィ ルムを切切ったように、記憶が切切れる感じ、今回も、気が付い たら、救急⾞車車の中。⼿手⾜足がしびれたり、動きにくいというこ とはない。意識識清明。→意識識障害ではなく、徐脈による失神 の可能性が⾼高い <分析> u 体重の変化は10年年ぐらいない→甲状腺の可能性も低い u 排泄は、1⽇日1回排便便、排尿尿は6から7回でしょうか?⾊色な どの変化はない。→腎機能・消化器系の可能性も低い u 仕事:⾼高電圧の作業。9時から18時くらいが仕事です。 →治療療によっては、⾼高電圧が問題になるかもしれない u BT:36.5℃、→感染の可能性低い u RR 20回/分、呼吸⾳音清明、副雑⾳音なし、左右差なし、リズム 性状、胸複式、→呼吸器系の問題は低い。 <アセスメント> 房室ブロックで徐脈のためにアダムストークス発作を 起こした可能性が⾼高い。房室ブロックは継続している ことから、⼼心拍出量量の低下、アダムス・ストークス発 作の再度度の出現の可能性が⾼高い。モニターを使⽤用した 経時的な不不整脈の観察、転倒による頭部外傷・⼼心不不全 を考慮した観察、アダムス―クス発作出現時の転倒予 防(⾞車車いす使⽤用、⾒見見守りなど)、患者への状態説明に より理理解と協⼒力力をえるための介⼊入が必要。医師には、 不不整脈の精査治療療⽅方針の確定を依頼。 Q5. 分析とアセスメントを⾏行行うため に必要な知識識は何ですか? A. 分析とアセスメントを⾏行行うため に必要な知識識 u 失神と失神を起こす疾患 u ⼼心電図モニターの波形と刺刺激伝導系の関係 u 徐脈性不不整脈 u 房室ブロックとその治療療と看護 Q6.看護師が⾏行行うべきことは何です か? 1. A. 看護師が⾏行行うべきこと モニターを使⽤用した経時的な不不整脈の観察、 2. 転倒による頭部外傷・⼼心不不全を考慮した観察、 3. アダムス―クス発作出現時の転倒予防(⾞車車いす使⽤用、⾒見見守りな ど)、 4. 医師が患者に伝えている内容がどの程度度患者が理理解している のか⼊入院への受け⽌止めの確認と理理解度度に合わせた再度度の説明 5. ⼼心⾝身ともに安静にできる環境を作り 6. 安静度度・清潔ケアについての医師の⽅方針を確認し患者に説明 する。 7. 今後の検査や治療療の⽅方針が決定した段階で速やかに本⼈人や家 族が説明を聴くことのできる場を設定 8. ⼀一次的ペースメーカ挿⼊入や検査など予測される処置の準備 9. 仕事・⾷食事など⽇日常の⽣生活についての情報収集。 Q7. 指導者に簡潔に報告(1分間) するとしたらどのようにしますか? SBARの枠組みで考えてみましょう。 A. 簡潔な報告(1分間) u S:PR 40回/分、⼼心電図モニター上、房室ブロックを認め る。⾎血圧 90/54mmhg(両上肢下肢とも)、四肢の冷冷感があ り。意識識清明。運動・知覚問題なし。 u B:失神で搬送された患者。動悸と失神発作は普段から⾃自覚して いた、 u A:12誘導⼼心電図から房室ブロックと考える。今回の失神は、 アダムスストークス発作によると推察する。⼼心拍出量量の低下お よび再度度の失神発作の可能性がある。⾄至急医師の治療療⽅方針の決 定が必要であるとともに経時的な⼼心電図波形の観察と失神によ る転倒を予防した⽣生活での⽀支援、患者の疾患への理理解に応じた 説明が必要。 u R:検査・治療療⽅方針の確認。⼼心電図波形の確認
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