第34回指宿菜の花マラソン&開聞岳登山記 №17 元田宣久 1月11日

第34回指宿菜の花マラソン&開聞岳登山記
№17 元田宣久
1月11日開催の第34回指宿菜の花マラソンに参加をした。年明け早々の大会とあって
正月のお屠蘇気分も抜けきらぬ時期の開催で人気の大会の一つである。
この大会は予定
にはなかったが、第2回の北九州マラソンの1次抽選が外れ、すぐに本大会に申し込んだ
ものだ。後日北九州マラソンの2次抽選当選通知が届き、参加費も振り込んでいたので間
が1ヶ月も空くことなく二つのフルマラソンに出場することになった。
交通費、宿泊費
等はあまりお金をかけたくなかったので高速バス、カプセルホテルを使うことにした。バ
スは博多から鹿児島まで早割りで2500円くらい、カプセルホテルは1泊3000円く
らい。連休だからレース後開門岳を登る予定だったので同じ宿に2泊することとした。
さて、前々日に鹿児島入りをして、市内のカプセルホテルに落ち着き市内を散策する。
甲突川沿いにある薩摩藩士の歴史展示を見て回り古の薩摩藩士の活躍を再認識した次第。
レース当日は、早起きで徒歩にて鹿児島中央駅まで行き、指宿行の列車に乗る。臨時の
列車も次々と発車していて全くストレスは感じない。列車の中は全員菜の花マラソン参加
選手&応援の人達ばかりである。
指宿駅に到着すると会場まで次々とシャトルバスが運
行されていて会場入りをする。まず体育館で受付を済ませて、ウエアにレースナンバーの
取り付けやレースの準備を整える。19364名のエントリーがあり会場は人、人、人で
ごった返しの状態だ。スタートまでの時間
を体育館、競技場でウオームアップなどを
して過ごし、いざスタート地点に移動をす
る。スタート地点には途中から入れないよ
うな選手がぎゅうぎゅう詰めで歩道側か
らおよそ自分の目標タイムのスタート地
点に落ち着く。
天気は快晴、絶好のマラソン日和となっ
た。号砲一発スタートだ、最初は歩きスタ
ートラインを越えるまで4分強かかりい
よいよこれから 42.195 ㎞への旅が始まる。
最初は心拍数がバクバク上がったが、し
ばらくすると落ち着いてきて周りの応援
の人たちや景色を眺めながら走る余裕も
出てきた。池田湖手前が10㎞地点でいつ
もよりタイムが遅い。左手に池田湖を眺め
ながら、ぐるっと左回りになるようなコー
スをたどる。
しばらく行くと眼前に開聞岳が真正面に見えて、明日はこの山を登るぞと思いながら明
日の思いをはせながらなぜか苦しいのに登山の楽しい光景が目に浮かぶ。開聞岳登山口を
正面に見ながら左折、いよいよ中間地点に近づくこれからは我慢、我慢の走りが続く。結
構沿道の応援も途切れなく、私設エイドでは様々な飲食物があり焼酎も何年か前に口にし
たことがあった。一口、口に入れるとこれはなんじゃ?と言って焼酎!と言われ噴き出し
たものだ。ほんのちょっとだけ飲んだが(笑い)…………….。少し先には温かい塩味のソ
ラマメスープがありこれがとてもおいしく病みつきになりそうだ。
しばらく行くと右手
に海を眺めながら山川港を過ぎ。最後の坂を上り終えると後はフィニッシュまでは下り、
平坦のロードが続く。だんだんとフィニッシュ会場のアナウンスが聞こえてくる。陸上競
技場を右手に見ながら最後の力を振り絞って競技場に入る。赤いアンツーカのトラックが
鮮やかだ。ここばかりは自分が主役になったような気分である。そしてフィニッシュ。
長~い 42.195 ㎞の旅が終わりとなった。グロスタイム 4時間50分54秒、総合順位
3796位、種目順位
315位
、ネットタイム4時間46分51秒だった。不本意な
タイムだったが、完走を喜ぼう!!
フィニッシュ後食事券で焼き芋、うどんなど食べられるのだが、直後は胃袋が飲食物を
受け付けない。時間を置いてゆっくり空腹を満たす。
せいで入れず。
温泉にはフィニッシュが遅かった
すぐに鹿児島市内向けのバスに乗る。鹿児島中央駅近くの温泉で疲れを
癒す。前泊したカプセルホテルに戻り明日の登山にそなえた。
あくる日早起きで指宿行の列車に乗り指宿駅で下車(開聞岳登山口までの列車がなかっ
たため)バスに乗り替えた。隣の席に座った若者と隣り合わせで、彼は鹿児島市内に在住
しているもいまだに開聞岳を登ったことがないようだった。お互いに話が弾み車内で退屈
もせず開聞岳登山口に到着した。
リュックを置き走り出した。
私は走って登るので彼と登山口で別れ登山口に荷物の
天気も快晴で1月初旬だと言うのにポッカポッカ陽気だ。
昨日フルマラソンを走ったのにも関わらず足の凝りもなく(マラソンに十分な力を出し切
っていなかった?)快適なトレイルラン、途中大勢の登山客と話を交わしながら快走を続
ける。
下山者の中に同じ T シャツを着た登山者が駆け下りてくる。声をかけると昨日同じ菜の
花マラソンを走ったとのことだった。やはり同じ考えを持った人がいるものだと思った。
登山道は山をぐるっと回るようにらせん状に登るので最後のほうを除くとあまり急登は
ない。走りやすい山だ。
頂上近くで、3人連れを追い越した。年老いたご夫婦とその息
子さんの3人だった。年齢を聞くとなんと80歳近い年齢だった、お元気ですね~と声を
かけて先を急いだ。頂上にはやはりマラソンに出場したグループがいた。
頂上からは池
田湖の全貌が眺められ、はるか南には種子島、屋久島が眺望出来て最高の登山である。一
般のコースタイムが2時間30分のところ1時間ちょっとで頂きに立った。念願の開聞岳
登山である。
下山途中、例の若者とすれ違いお互いに何時かまたどこかで会いましょうとか声をかけ
たが、多分最初で最後だと思う。これが一期一会である。
下山して、本数が少なく待ち時間はかかったが列車で鹿児島まで帰る。
予約していた
高速バスにて帰幡する。今回は連休で天気も良く念願の開聞岳も登ることが出来て北九州
マラソンの1次抽選外れのせいで菜の花マラソンと開聞岳登山の二つの楽しいことが実現
できたことはこの上ない幸せであった。
開聞岳頂上から池田湖を望む
開聞岳頂上
開聞岳頂上から太平洋を望む