課題④の話し合いの流れ

課題④の話し合いの流れ
話し合いの課題④「どうして、作者は何十年後のことを書いたのか」
(5場面)
(前時)戦争のために、ちいちゃんの願いはかなわなかったたんだね。作者は、戦争
が激しかった頃のことと平和になってからのことを比べてほしくて、ちいちゃんが亡
くなってから何十年後のことを書いたのではないかな。戦争が激しかった頃のことは
1∼4場面に、平和になってからのことは5場面に書いてあるよ。だから、1∼4場
面と5場面を比べて、違いを考えてみるといいと思うよ。
1
戦争が激しかった頃のこと(1∼4場面)と平和になってからのこと(5
場面)の違いについて話し合い
戦争が激しかった頃のこと
(1∼4場面)
戦争が激しかった頃と平和になっ
てからの比較(1∼4場面と5場面)
平和になってからのこと
(5場面)
【1場面】
・け れど 、い くさ がはげ しくなっ
○子どもたちが、きらきらと笑い
・ 青い空の下、今日も、
て、 かげ おく りな どでき なくなり
ながら声をあげて遊んでいる。戦
お兄 ちゃんや ちいちゃん
ました。
争が激しかった頃は、かげおくり
ぐら いの子ど もたちが、
・広 い空 は、 楽し い所で はなく、
をして遊ぶこともできなくなった。
きら きらわら い声を上げ
とてもこわい所にかわりました。
○戦争が激しかった頃は、空も「こ
て、遊んでいます。
わ い所 」 だっ た 。「 青い 空」と いう
本当に平和になった感じがする。
【第二場面】
・夏 のは じめ のあ る夜、 空しゅう
○戦争が激しかった頃に聞こえて
・ 青い空の下、今日も、
けい ほう のサ イレ ンで、 ちいちゃ
いた音としては空襲警報のサイレ
お兄 ちゃんや ちいちゃん
んたちは目がさめました。
ンが書かれている。平和になって
ぐら いの子ど もたちが、
からは、子どもたちの笑い声が書
きら きらわら い声を上げ
かれている。戦争が激しかった頃
て、遊んでいます。
は、心の底から笑うこともなかっ
ただろう。
【第三場面】
・朝 にな りま した 。町の 様子は、
○戦争で町が焼かれ、家はすっか
・町 には、前 よりもいっ
すっ かり かわ って います 。あちこ
りなくなってしまった。ちいちゃ
ぱい家がたっています。
ち、 けむ りが のこ ってい ます。ど
んの家も焼け落ちてなくなってし
こがうちなのかー。
まった。でも、平和になってから
・家は、やけ落ちてなくなって
いっぱい家が建てられた。
いました。
・その夜、ちいちゃんは、ざつ
○戦争が激しかった頃に、ちいちゃんは、干し飯くらいしか
のうの中に入れてあるほしいい
食べられなかったし、壊れかかった防空壕の中で眠らなくて
を、少し食べました。
はいけなかった。平和になってからは、もっとおいしい物が
・そ して 、こ われ かかっ たぼう空
食べられるし、温かい布団の中で眠ることもできる。
ごうの中でねむりました。
【第四場面】
・「 か げ お く り の よ く で き そ う な
○ちいちゃんがいつも一緒にいたいと願っていた家族、お父
空 だ な あ 。」 と い う お 父 さ ん の 声
さんもお母さん、お兄ちゃんは亡くなってしまった。もし、
が、青い空からふってきました。
戦争がなかったら、ちいちゃんの家族は楽しく幸せに暮らし
「ね 。今 、み んな でやっ てみまし
ているかもしれない。
ょうよ。」というお母さんの声も、
青い空からふってきました。…
・そのとき、体がすうっとすき
○戦争によって、ちいちゃん自身
・ 青い空の下、今日も、
とお って 、空 にす いこま れていく
の 命ま で が奪 われ た 。「 小さな 女の
お兄 ちゃんや ちいちゃん
のが分かりました。
子」と書いてあるのは、ちいちゃ
ぐら いの子ど もたちが、
・夏のはじめのある朝、こうして、 ん み た い な 子 ど も が 他 に も た く さ
きら きらわら い声を上げ
小さ な女 の子 の命 が、空 に消えま
んいたということだろう。何の罪
て、遊んでいます。
した。
もない多くの人々の命が奪われて
いったんだ。
○もし、戦争がなかったら、ちい
ちゃんもお母さんになって自分の
子どもと幸せに暮らしているかも
しれない。
2
本時の学習についてふり返る
・
作者は、昔はこんなに大変なことがあったけど、今はこんなに平和になったんだよと
いうことを読者に分かってもらうために、5場面を書いたのだと思うよ。
・
戦争は、ちいちゃんから、お父さん、お母さん、お兄ちゃんを奪ったんだね。
・
ちいちゃんから、自由に遊ぶことや家も奪ってしまったよ。
・
とうとうちいちゃんの命までも奪ってしまったんだ。
・
戦争は、ちいちゃんにとって大切なものを次々と奪っていったんだね。