Q−01 平成14年3月作成 架設工法の橋種別適応性を知りたい 【キーワード】 工法選定 工法適性 橋種・構造の特徴から適応・不適応の顕著なものについて述べる。なお、トラッククレー ンベント工法に関しては対象から除外している。 表-1 工法適性 架設工法 橋種・構造 適 不 解 適 単純トラス 下路ランガー (下路ローゼ) 説 ・適する橋種は、いずれも単純支持形式で下 面が平坦な構造である。 ニールセンローゼ ・ 下 路 形 式 で あ る が 、 ア ー チ 部 支 持 に ベ ン ト が必要となるので、斜吊工法との比較で不 適とした。 直吊工法 上中路アーチ 上中路ローゼ ・上中路アーチ(ローゼ)は、下面がアーチ曲 線であるため支持が難しいことと、設計仮 定が「鋼重アーチ系」であるため直吊工法を 適用することはない。 単弦ローゼ ・下路ローゼであっても、この型式は鋼床版 箱桁橋のアーチ補剛の性格が強く、ケーブ ルエレクションでの実績は無い。 斜橋下路ランガー ・ 斜 角 を 持 つ 下 路 ア ー チ 系 橋 梁 は 、 対 称 に 架 斜橋下路ローゼ 設しても左右の弦材高さが定まらず工法と し て 不 適 当 。 (Q-57参 照 ) 曲線箱桁 曲線トラス 上中路ローゼ 上中路アーチ 方杖ラーメン ニールセンロー ゼ ・事例のある施工法ではあるが、橋軸直角方 向への拘束力に乏しいケーブルエレクショ ン工法は困難を伴う。曲率の大小に左右さ れる。 ・この形式はベント架設の出来ない地形に多 く、大半がこの工法を適用している。 ・下路であるが適用が多い。 下路ランガー 斜吊工法 アーチ系斜橋 ・ランガーのアーチ剛性は斜吊工法に適さな い。 ・鉄塔沓の軸線とアーチ沓の軸線が平行して いないため工法として不適当である。 ( Q-57参 照 ) − 5− 架設工法 橋種・構造 適 不 箱桁橋 鈑桁橋 送出工法 連続箱桁 連続トラス 片持工法 (単純トラス) 大ブロッ ク工法 解 適 説 ・桁高変化の小さい桁橋に適しており、鈑桁 より箱桁での適用比率が高い。 アーチ系橋梁 ・上中路アーチでの事例はない。下路ローゼ で若干の事例はあるが、架設途中で吊材に 大きな圧縮力が作用するので、大きな送出 し支間を確保することは出来ない。 ( Q-49参 照 ) トラス ・可能ではあるが、トラス格点部だけを支持 点とするケースが多く、他工法での適用が 出来ない場合に採用されるようである。 変断面桁橋 ・送出し時の桁上面高を一定とすると、組立 てヤード及び中間橋脚上の高さを桁高に合 わせて常に調整しなくてはならない。変断 面形状に合わせた特殊手延機を用いての事 例は、限定された構造に対しての特例と考 え て よ い 。 (Q-46参 照 ) 単純鈑桁 単純箱桁 ・片持ち架設にはアンカーが必要なため、当 然連続桁向きの架設工法である。トラベラ ークレーンによる桁橋の片持ち架設はおよ そ1/2支間程度可能だが、トラスでは1支 間分の片持ちも可能となるため、連続トラ スでの適用が多い。 ・単純トラスであっても、多径間に連続する ものは仮設連結構によりトラベラー架設が可 能。 上路アーチ系橋梁 ・ 上 路 ア ー チ や 方 杖 ラ ー メ ン な ど 斜 吊 工 法 向 方杖ラーメン きの橋種は、元々大ブロックが可能な立地 条件にないことが多く形状も不適応である。 − 6−
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