White Paper Salesforce Wave 統合のためのベストプラ

Salesforce Wave 統合のためのベストプラ
クティス ガイド :
得意客のグローバルなビューを構築
企業情報
多くの企業が得意客に的を絞ったプログラムに投資し、アプローチの対象を上位 20 社、30 社、または 50 社の
転換することで、売上と成長率を促進しようとしています。つまり、営業活動を伴う取引関係から脱し、成功を共有
する戦略的パートナーとしての立場を確立しようとしています。しかし、顧客に対してこのような戦略的アプローチをとる
には、関係の全体像を把握する必要があり、複雑な企業の場合は最新の業務モデルやテクノロジーインフラストラ
クチャを採用しているため、各得意客との関係を一つの観点で包括的に捉えることは困難と言えます。このベストプ
ラクティス ガイドでは、ある企業のアプローチを取り上げ、各得意客の単一ビューを作成する際の統合要件やデータに
関する問題、技術的アプローチについて説明しています。
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Cephalos は、 多数の世界的産業に携わるさまざまな規模の企業を対象に、 投資や信用サービスだけでなく、
戦略的な提案型の顧問サービスを提供することで、 増加資本による成功と成長を促進するグローバルな金
融サービス企業です。
Cephalos は、アメリカや EMEA、APAC の 3 つの地域でグローバル展開を行っています。また、顧客とのやり取り
やデータを管理するために、各地域で個別のシステムを使用しています。例えば、地域ごとに独立した CRM 戦略
とテクノロジー、個別の顧客マスターデータベース、個別の請求システムや財務システムが存在しています。さらに、
各地域内にはリースや在庫金融、取引手形を扱う部門のほか、エネルギーや航空といった大きな資本を必要とする
業界向けに、特殊産業への融資を扱う部門が設置されています。これらの各部門でも、ビジネスプロセスや顧客に
関するデータは同一ではありません。
Cephalos などのグローバル企業は、分散型のアプローチをとることでフロントオフィスに柔軟性と俊敏性をもたらす
ことができるだけでなく、事業部門 (BU) を一元化せずに運営することもできます。また、BU は規制上の懸念に対処し、
地域の商慣習に従うことが可能になります。さらに、この戦略により BU は地域のニーズに俊敏に対応し、地域の
市場に合わせた商品を提供できます。しかし、この戦略では大規模なシステム変更は困難で、リスクとコストが増
加します。
グローバルな顧客ビューの目的と大規模なエンタープライズ業務モデルの課題
5 つの部門と 3 つの地域から成る Cephalos は、顧客に優れたサービスを提供し、得意客との関係を育てるのに十
分な情報を備えており、大きな可能性を秘めた企業です。その可能性を実現するために、Cephalos は上位 30 社
のアカウントを対象とするグローバルな顧客関係管理チームを作成し、次の目標を設定しました。
• 単一のグローバルな連絡窓口で一貫したサービス レベルを顧客に提供する
• Cephalos の応答性を促進することで、 カスタマーエクスペリエンスを強化する
• 既存のプラットフォームまたはパートナーシップを使用して、主要国における顧客の成長をサポートする
• 最高レベルの購買プラットフォームを構築する
• 優れた流動性資産、リスク移転、キャッシュ コンバージョンを提供する
• AR/ ファクタリング商品のために最高レベルのオペレーションを活用する
これらの目標を踏まえて、Cephalos は地域でサイロ化された情報を引き出すために、複数のフェーズから成るプロ
ジェクトに着手しました。プロジェクトの要素には次のものが含まれます。
• 要件とオプションの分析
• フェーズ 1 コンセプトの実績
• フェーズ 2 上位 30 社プログラムの実装
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機密保持のため、 実際の企業名は伏せています。
要約 「
: フェーズ 2 上位 30 社プログラムの実装」を実現するためのクラウド統合の自動化に向け
たベストプラクティス
Cephalos は導入を開始する前に、上位 30 社の各アカウントの情報を Salesforce に含めるのに必要な関連デー
タを保存しているアプリケーションとデータベースがどれかを、総合的な視点で捉える必要がありました。主な目的は、
360 度のビューを提供するダッシュボードを得意客ごとに作成することです。このようなデータ主導型のダッシュ
ボードでは、バッチ統合 ( 自動 ETL) アプローチを採用しており、( エンタープライズリソースプランニング (ERP) シ
ステムやクラウドアプリケーションなどの ) 複数ソースからの大量のデータを継続的に統合し、クリーニングして、
関連付けることが必要です。運用データにバッチ統合を設定するには、データがクリーンでフォーマット化されて
おり、Salesforce Wave での分析に必要なビュー表示ができることを確認するため、同社はビジネスルールに従っ
て必要なデータセットのプロトタイプを用意しなければなりません。Cephalos は業務担当者がダッシュボードと分
析用のデータセットを簡単に準備できるように、データ準備としてスプレッドシート形式のインターフェイスを備えた
Informatica® Rev を導入しました。さらに、アカウントの各フィールドにデータ品質とプロファイリングのルールを適用
して、子会社間で矛盾しているフィールドと値を標準化する必要があります。
これらのルールを適用したら、階層管理を重複排除とともに利用して、アカウントごとの「ゴールデンレコード」( 高
Analytics Cloud の情報の取得元となるマスター Org を確立しなければなりません。
品質で唯一無比のレコード ) と、
住所検証とエンリッチ化はさまざまな地域のローカリゼーションを促進するため、Cephalos がより優れたターゲット
製品を提供するのに役立ちます。Informatica Cloud の Designer はこれらの複数の変換や機能をデザイン キャン
バス上に統合するため、データセットを Analytics Cloud で作成しやすくなります。こうしたデータセット作成によっ
て節約した時間を、顧客満足度スコアを視覚化するレンズの作成に充てることができます。
概要 – フェーズ 2 上位 30 社プログラムの実装
Cephalos は 5 つの部門と 3 つの地域で Salesforce を利用して業務を拡張し、 新しい市場における成長を
実現しました。 成長の次の段階では、 世界の上位 30 社の得意客に焦点を絞ったアプローチで、 各アカ
ウントに対する製品提供の拡大機会を探ることが重要になります。 そのために、 Cephalos は各部門の営
業担当 VP や販売活動担当 VP に対し、 分析機能を提供する必要があります。 これらの利害関係者には、 得意
客ごとに 360 度ビューを提供し、 収益支出の合計額や、 関係を結んでいる期間、 最も利益の多い地域、
製品構成を確認できるダッシュボードが必要です。
フェーズ 2 の全体目標を達成するには、Salesforce Analytics Cloud の自動バッチ統合 「
( 自動 ETL」) を使用して、
同社にとって重要な商談機会のパフォーマンスを示すビューと、さまざまな業界のクライアントを連結する、グロー
バルな顧客データビューを提供しなければなりません。バッチ統合とアナリティックス プロセスのデータ管理責任を
自動化するには、市場の速度に対応し、Wave の使い勝手を活かせる補完的なクラウド統合ソリューションが必要
です。Cephalos はフェーズ 2 で求められる規模で Informatica Cloud ソリューション ポートフォリオを利用し、デー
タの連結とスチュワードシップ プロセスを自動化しました。Informatica Cloud ポートフォリオには、バッチ データ
統合やリアルタイムのアプリケーションの統合、クラウド マスターデータ管理 (Cloud Customer 360)、クラウド テ
ストデータ管理 (Cloud TDM) の各機能が含まれています。これらの機能によってエンドツーエンドの統合とデータ
管理サービスのセットを構成し、Salesforce Wave Analytics Cloud を実現しています。
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グローバルな顧客データビューを作成するためのステップは次のとおりです。
1. データを準備してダッシュボードのプロトタイプを作成し、データに関する問題を明らかにする
a. 分析するデータのサンプルを抽出します。
b. 不一致や重複などの問題を特定します。
c. データをダッシュボードに適した形式にします。
d. これらの変更を追跡管理して、次のステップで共有できるようにします。
2. 複数のシステムからのデータを Analytics Cloud に統合する
a. ERP システムから製品と売上を抽出します。
b. このデータを上位 30 社の各アカウントと関連付けます。
c. 各アカウントに対する売上の予定を可視化します。
3. データ品質 : プロファイリング、クレンジング、エンリッチ化、重複排除
a. データプロファイリングはソース システムのデータ品質を判断するのに役立ちます。この段階では、不一致、
断片化のほか、標準化に関するあらゆる問題を浮き彫りにできます。
b. クレンジングは、プロファイリングで明らかになった問題を修正するのに役立ちます。クレンジングには、住
所や連絡先の詳細情報の検証や、購入したデータリストを使用してデータをエンリッチ化する機会が含まれ
ます。
c. 重複の排除は、アカウント、連絡先情報、または案件の重複の可能性を特定し、それらのマージを自動化
するか、手作業による安全なウィザードベースのマージを簡素化します。
4. 複数 Org の調整
a. 各 Salesforce Org は、独自のビジネスプロセスと詳細情報を所有します。これらの環境を調整することで、
適正な詳細情報によってマスター レコードを構成できるようになり、どの BU/Org がどのアカウント / 連絡
先 / 案件のレコードのソースになっているかが明確になります。
5. 階層とマスター レコード
a. データのクレンジングと重複が終了したら、最後にレコードをマスター化してクラウド アナリティクス Org の
ゴールデンレコード ( 高品質で唯一無比のレコード ) を作成します。これには、Cephalos 自体やその連絡
先と関連のある、子会社アカウント間で必要なつながりに焦点を当てる作業も含まれます。
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1. データの準備
自動 ETL プロセスを開始する前の最初のステップは、データの分析と準備です。業務アナリストは、Informatica
複数ソースから取得した統合データのサンプルを分析し、
レポー
Revとその Excel に似たインターフェイスを使用して、
トやダッシュボードの最初のプロトタイプを作成できます。このステップでは、Analytics ダッシュボードへのデータ
の表示方法について、業務部門が直接関わることができます。この段階で、Cephalos は過去の決算結果や勝敗な
どのさまざまなビューを試行し、その結果がアナリティクス Org で適切に表示されるかどうかを確認できます。
このデータ準備作業では、データ内の問題を明らかにし、プロファイリングすることも可能です。
i. データプロファイリング
プロファイリングは、データの異常を特定するための最初のステップで、この異常は後でレポート作成する際に発生
する問題の原因になる可能性があります。このステップの重要な側面には、次のものが含まれます。
1. 標準化の問題の特定 - 住所とその他の詳細情報は同じ形式か。
2. データの断片化の特定 - 購入したデータリストによって、または他のシステムからのデータを組み合わせることに
よってエンリッチ化できる重大な情報が、レコードから欠落していないか。
3. データは有効で、最新の状態か。レコードに最新の情報を保有しているソース システムはどれか。連絡先や住
所の詳細情報は正確か。
このベストプラクティス ガイドは自動 ETL プロセスに焦点を当てているため、ここでは自動クレンジングによって解
決可能なプロファイリングとクレンジングに関する問題について説明します。
プロファイリングが完了すると、データのクレンジング、検証、エンリッチ化を開始できます。次のスクリーンショット
( 図 1) は、実行中の Informatica Rev を示しています。
表 1.Informatica Rev
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2. 複数ソースからのデータを統合して顧客の 360 度ビューを提供
Analytics Cloud 機能の構築に向けた第一歩は、データセットや、レンズ、ダッシュボードの作成に必要なデータ
を含むと考えられる全てのアプリケーション、データベース、その他のデータソースを特定し、営業担当 VP と販売
活動担当 VP の 2 人の主な利害関係者に提供することで、彼らが顧客の 360 度ビューを利用できるようにすること
です。データソースを特定すると、Informatica Cloud に予め組み込まれたコネクタが必要な API を透過的に解析
し、Analytics Cloud データセットにデータをプッシュします。インフォマティカのクラウドデータ統合には、バッ
チやリアルタイムの統合ユースケースをサポートするために、Marketo、Sales Cloud、Service Cloud、Marketing
Cloud、Salesforce Analytics Cloud、Workday、NetSuite、SAP、Oracle E-Business、SQL Server、MySQL、
Hadoop などのアプリケーションやデータベースに対して、100 を超えるネイティブ コネクタが用意されています。
Cephalos の金融商品には、経常利益を得られるものと固定収入を得られるものがあり、それらの情報はさまざま
なエンタープライズリソースプランニング (ERP) システムに保存されています。同社は規模が大きいため、業務部門
ごとに異なる ERP システムを使用しています。本社の ERP システムは SAP を使用していますが、Oracle E-Business
を使用している地域や、NetSuite などの SaaS ソリューションを利用している地域もあります。各 ERP システムには、
製品 SKU のマスター ID 番号や定価 / 原価、顧客アカウントとその子会社、販売した製品などの全ての情報が格納
されています。
データを Analytics Cloud に統合する際の全体目標は次のとおりです。
1. 各製品ラインの売上を、上位 30 社の各得意客と関連付ける
2. Cephalos の全ての子会社が使用する多様な異種 ERP システムからのデータを、単一のデータストアにマージする
3. 収益性に関する情報を取得して、上位 30 社の得意客に対する最適な製品提供を実現する
これらの全体的なビジネス目標を達成するには、この ERP データを Analytics Cloud データセットの一連のテーブ
ルにプッシュして、適切な Salesforce アカウントと関連付ける必要があります。インフォマティカのクラウドデータ
統合では、ERP データを集計し、データセットに移動する際にこの集計データを適切なアカウントに関連付けるこ
とができます。このデータセットは、各得意客の収益支出の合計額、関係を結んでいる期間、最も利益の多い地
域、製品構成を示す 360 度ダッシュボードを形成するのに必要な初期データを提供します。インフォマティカのク
ラウドデータ統合にはバッチ エンジンが備えられており、何百万もの行を迅速に移動することができます。また、
Informatica Cloud ではすばやく簡単に適用できる高度なデータ変換のライブラリを利用できます。
ETL 自動プロセスが完了したら、次のステップは Salesforce Analytics Org に転送されたデータの管理です。
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3. データ品質
複数の CRM システムや異なる BU を連結する際に Cephalos が直面する課題は、各データソースのビジネスプロセ
スが異なるため、各システムのアカウントまたは連絡先それぞれの属性が異なる場合があり、情報の不一致や重複
が見られる可能性があることです。複数の CRM システムや ERP システムからのデータを単一ダッシュボードで管理
するには、まず差異を特定し、標準化する必要があります。
i. クレンジング、検証、エンリッチ化
データの統合後はクレンジングとエンリッチ化を実施して、事業部門への影響を最小限に抑えることが必要になります。
Informatica Cloud の連絡先と住所の検証ソリューションは、各アカウント / 連絡先の連絡先情報が正しいかどうか
を、世界の住所を含むデータベースや、ドメインと名前の電子メール アドレス検証に照らして確認します。正しい住
所と連絡先を設定することは、アカウントに関与するさまざまな子会社がアカウントとの関係を構築し、将来的に得
意客にしようとする場合に極めて重要です。また、このステップは、商談の管理や営業に関する地域ごとのパター
ンを明らかにして、リソースを効果的に活用する場合にも役立ちます。
data.com などのサードパーティのデータソースからエンリッチ化することで、 フィールドにデータを提供し、
重複排除段階で最適なマッチングを実現できます。
ii. 重複排除
データ品質の第 2 ステップでは、各システムで発生する可能性のある重複を特定し、排除します。複数の BU と地
域を 1 つの世界規模のソースに統合するため、システム間で重複が発生する可能性は高くなります。
Informatica Cloud のマスターデータ管理ソリューションはフィールド マッチング機能を使用してレコードを比較し、
それらが重複する可能性に基づいてスコアを示します。このステップでは、住所、郵便番号、電話番号、企業名な
どの要素を考慮します。アカウントのフィールドには各 BU に固有のものもあるため、このプロセスでは全 BU が共
有している共通のフィールドを比較することをお勧めします。
マッチング スコアの高いレコードは重複として特定され、初回導入時に大規模な自動マージを実施できます ( 図 2
を参照 )。その後、このプロセスは新しいレコードをグローバル Org 全体で同期化し、新しいアカウントを作成する
前に既存のレコードに対してマッチングするときの予防措置として機能します。
重複したアカウントが
1 件見つかりました
表 2.Informatica Cloud Customer 360 を使用した重複データの削除とクレンジング
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4. 複数 Org の調整
Cephalos を含め、多くの企業には連携していない複数の Salesforce Org があります。例えば、複数の製品チーム
や業務部門が、独自のビジネスプロセスやバイヤーを管理するために異なる Org を構築し、サイロ化する場合があ
ります。
複数 Org を管理するには、さまざまなアプローチが存在します。Cephalos が選択したのは、グローバルなレポー
ト ハブを利用する方法でした (Salesforce Analytics Cloud Org。図 3 を参照 )。
表 3. 複数の Salesforce Org の管理
グローバルなレポート ハブを利用する方法では、Salesforce Wave Analytics を最上位に配置した単一のグローバ
ル Org に対し、他の CRM システムからデータを定期的にアップロードします。こうすることで、グローバル Org は
全顧客データのマスターハブとして機能します。
2
Informatica Cloud 統合を使用して複数の Org からのデータをアップサート すると、ダッシュボードは常に最新
版の「真実」を扱うことになります。全てのデータを Salesforce Analytics Org に移行する必要がない場合には、
Cephalos はルックアップでのみデータを参照できるので、プライマリ Org のダッシュボードには常に最新データが
表示されます。
2
「アップサート」の定義 : データがなければ挿入を行い、データがあれば最新の値に更新すること。
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5. 階層とマスター レコード
利点: 信頼性の高い単一の顧客ビュー。営業担当者が必要な詳細情報を入手。
CNA Insurances
CNA Insurance
CNA Insure Ltd.
CNA Insurance UK
お問い合わせ先: John Chase
商談: 新製品のリクエスト
引き合い: イベント
引き合い: Grimace
認可: 2013 年 9 月∼ 2014 年 9 月
お問い合わせ先: Johnathan Chase
商談: 英国の新製品のリクエスト
製品: Policy 1
Cloud
Customer
360
CNA Insurance WW
CNA Insurances
CNA Insurance
CNA Insure Ltd.
CNA Insure UK
お問い合わせ先: John Chase
商談: 新製品のリクエスト
引き合い: Jonathan Chase
引き合い: Pete Thompson
認可: 2013 年 9 月∼ 2014 年 9 月
製品: 保険
お問い合わせ先: Jonathan Chase
表 4.Informatica Cloud Customer 360 を使用した顧客階層の管理
過去のトランザクションを追跡するための新しいフィールドを作成し、勝敗に関する重要な情報や、それらが発生し
た時期について、時間を追って確認することができます。データのクレンジングを実施し、重複を特定してマージし
たら、次はマスター アカウントの作成です。
上位 30 位の重要なアカウントに焦点を当てると、
各アカウントが複数の子会社や拠点を持つ可能性があることや、
「真
実」にも複数のバージョンがあることを忘れがちです。各 BU の重要な製品、インタラクション、バイヤー、拠点を
一致させることで ( プロファイリング段階で実施した作業 )、製品、住所、財務情報、連絡先などの重要なフィール
ドが CRM システムやその他のバックオフィス システムのデータと矛盾している場合も、Cephalos はインフォマティ
カのクラウド マスターデータ管理 (Customer 360) ソリューションを使用して、フィールド レベルで判断を下すこと
ができました。また、同社は最適なシステムを優先付けるビジネスルールに基づいて、どのシステムをマスターの
「ゴー
ルデンレコード」にすべきかを選択することもできました。例えば、コンバージョン率の傾向を追跡する場合、案
件のコンバージョン機能を使用しながらマーケティング データを活用するのが最適です。過去の財務情報を参照す
る際には、ERP システムのデータを使用するのが一般的です。ERP システムは CRM システムよりも固定的である傾
向が強いためです。Informatica Cloud Customer 360 はこれらのルールを継続的に自動化し、現在使用されてい
るアカウント レコードに適切なデータが提供されるようにします。
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アカウントの関連会社 / 子会社を示すために複数のバージョンが必要な場合、インフォマティカ
のクラウド マスターデータ管理 (Customer 360) ソリューションを使用することで、アカウント間
の階層的なつながりを自動化し、レポート作成の合理化を支援できます。自動化された階層に
よるこのつながりは、ダッシュボードやレポートを構築する際に引き継がれるため、ホワイトスペー
ス分析を実施したり、グローバル アカウントの各 BU や地域の総売上高をロールアップすること
が可能です ( 図 5 を参照 )。
表 5. 多次元のアカウント階層
データを準備、 統合、 クレンジングして、 マスターを作成することで、 Cephalos は
世界で上位 30 社のアカウントに対する可視性を高め、 信頼できる最新のビューを利用
できるようになりました。 これらのクレンジングと同期化プロセスはバックグラウンド
で自動的に継続されるため、 ソース システムに影響を与えることなく、 企業の最新の
ビューを迅速に、 エラーなしで取得することができます。
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