三尖弁の構造と機能を反映したデザインにより、理想的な治療を実現

2015 年 11 月 2 日
【プレスリリース】
エドワーズライフサイエンス株式会社
外科治療が必要な弁膜症の三尖弁用に開発された人工弁輪「フィジオ三尖弁用リング」を新発売
三尖弁の構造と機能を反映したデザインにより、理想的な治療を実現
 三尖弁の三次元的構造に基づいた設計によって、より確実に患者さんの弁輪にフィット
 独自の加工法により、三尖弁輪の自然な動きに追従するしなやかな柔軟性を実現
 医師の使いやすさを追求したデザイン
人工心臓弁と血行動態モニタリング技術の世界的リーダーであるエドワーズライフサイエンス社の日
本法人、エドワーズライフサイエンス株式会社(東京都新宿区、代表:加藤 幸輔、以下エドワーズ)は、
本日2015年11月2日より、三尖弁治療用の人工弁輪「カーペンターエドワーズフィジオ三尖弁用リング」
(以下「フィジオ三尖弁用リング」)を、全国の医療機関に向けて販売開始しました。
本製品は、心臓に4つある弁のうち、三尖弁の心臓弁膜
症 ※1 に対する外科治療に用いる人工弁輪です。逆流(弁
の閉鎖が不完全となり、本来とは逆の方向に血液が流れ
ること)が生じ、正常に機能しなくなった三尖弁の弁輪※2 に
縫い付け、三尖弁の形を整えることで逆流を制御し、正常
な機能を回復する手術に使用します。
三尖弁は心臓の右心房と右心室の間に位置し、全身を
巡り右心房に戻ってきた血液を肺に送り出す右心室の機
能を保つ上で、重要な役割を担っています。
三尖弁
人工弁輪
「フィジオ三尖弁用リング」の特長
■ 三尖弁の最新の解剖学的知見に基づいた三次元構造のデザイン
本製品には、三尖弁の最新の解剖学的知見に基づいた三次元構造のデザインが採用されています。
そのため、三尖弁輪により確実にフィットし、患者さんの弁輪にかかるストレスを最小限に抑えます。
■ 三尖弁輪の自然な動きに追従する柔軟性
本製品のコア部材であるチタン合金には、適度な柔軟性を持たせるために当社独自の加工が施され
ています。この柔軟性により、人工弁綸は三尖弁輪の自然な動きに追従し、三尖弁の正常な機能が保
たれます。
■ 使いやすさを追求したデザイン
外科手術の際に、医師が縫いやすく、スムーズな運針が可能となるカフ構造を採用し
ています。また手術の際に患者さんの弁尖の状態を確認しやすいホルダー(手術の際
に人工弁綸を保持するための部品)など、医師の使いやすさを追求したデザインが採
用されています。
カフ構造
販売名:カーペンターエドワーズフィジオ三尖弁用リング
承認番号:22700BZX00261
サイズ:24mm、26mm、28mm、30mm、32mm、34mm、36mm
素材:コア部…チタン合金性リング(シリコーンラバーチューブで覆う)。
表面…ポリエステル布で被覆(ひふく)。
保険償還価格: 274,000 円
〒160-0023 東京都新宿区西新宿 6 丁目 10 番 1 号
Phone: 03-6894-0500  Fax: 03-6894-0899  www.edwards.com/jp
■ 増加する三尖弁の心臓弁膜症治療
心臓弁膜症の治療には、弁そのものを人工の弁に取り換える「弁置換術」と、弁の形を整え機能を回
復させる「弁形成術」がありますが、三尖弁疾患の多くは逆流を伴うものであり、「弁形成術」が主に行わ
れています。三尖弁は僧帽弁や大動脈弁の疾患に伴って機能が悪化する二次性疾患が多く、特に僧帽
弁と同時に治療されることが多いのも特徴です。心臓弁膜症全体の治療件数は、年々増える傾向にあ
りますが、三尖弁の手術件数も同時に増えており、10 年で 2 倍以上に増加しています。
6,000
5,000
25,000
弁膜症全体の手術件数(右軸)
20,000
三尖弁の手術件数(棒グラフ:左軸)
10 年で 2 倍に増加
4,000
15,000
3,000
10,000
2,000
5,000
1,000
0
0
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
三尖弁の手術件数
弁膜症全体の手術件数
※Annual report by The Japanese Association for Thoracic Surgery.掲載のデータより当社が作成
「フィジオ三尖弁用リング」発売にあたり、当社代表取締役社長の加藤幸輔は次のように述べていま
す。
「心臓弁膜症は、近年患者数が増加傾向にあり、注目されている疾患です。弁膜症は心臓に4つある
弁の中でも特に大動脈弁と僧帽弁に起こることが多いのですが、三尖弁の心臓弁膜症も同様に治療件
数が増えています。エドワーズは心臓弁膜症治療を世界的にリードする企業として、あらゆる弁膜症治
療に対応できるよう、最先端の技術を駆使した製品を通じて医療従事者を支えることで、患者さんが健
やかな日常生活を取り戻す一助となることを目指しています。」
※1:心臓弁膜症とは
心臓にある弁に障害が起き、本来の役割を果たせなくなった状態。弁の開きが悪くなり血流が妨げられる「狭窄」と、弁の閉じ方が不完
全となり血液が逆の方向に流れる「逆流」があります。弁膜症は自然に治ることはないため、進行すると外科治療が行われます。
参考:心臓弁膜症サイト(http://www.benmakusho.jp/)
※2:弁輪とは
弁のふち(外周)の部分を指します。
■ エドワーズライフサイエンスについて(http://www.edwards.com/jp/)
エドワーズライフサイエンスは、人工心臓弁と血行動態モニタリング技術の世界的リーダーです。
カリフォルニア州アーバインに拠点を置き、構造的心疾患分野と、クリティカルケアの分野において、臨
床医の声に耳を傾け、ともに革新的な技術を発展させることで、患者さんの健康に貢献することを目指し
ています。現在、世界100カ国以上で事業を展開しています。
【報道関係者からのお問い合わせ先】
エドワーズライフサイエンス株式会社 広報室 緒方 令奈
電話:03-6894-0640
e-mail: [email protected]