身近なリサイクル

かん
私たちはほとんど毎日のように缶入りのジュースやコ
ごみを減らすために考えよう 5
ーヒー、ビールなどを消費しています。その量は実に年
間 124 万トン。しかし、缶の材料である鉄(スチール)と
と
身近なリサイクル
「 空 き 缶・空
缶 空 きビン・衣
き
衣類」
アルミニウムは日本ではほとんど採れない資源ですから、
缶をリサイクルしないと、わざわざ大量のごみを輸入し
かいしゅう
ていることになりかねません。最近は回収率が急激に上
昇していますが、100%リサイクル可能なガラスビンの
てってい
リサイクルも含め、さらに徹底した再資源化が望まれま
す。衣類は年間に約 100 万トンがごみとして排出され、
そのうち約20万トンがリサイクルされています。
スチール缶のリサイクル
アルミ缶のリサイクル
空きビンのリサイクル
スチール缶の再資源化率は、最近急上昇していま
スチール缶と同様にアルミ缶の再資源化率も急激に
最近は缶やペットボトルなどの使用が増え、ガラスびんの生産量は減少しているとはいえ、平成14年は、
す。これは、消費者の協力による分別回収の成果と
伸びています。平成14年度のアルミ缶の消費量は29.2
年間約169万トンのガラスびんが生産されています。100%リサイクルできるガラスビンを無駄にしないよ
いえます。平成14年の消費量94.9万トンのうち、そ
万トンでその83.1%に当る24.3万トンがリサイクルさ
うにしましょう。
の86.1%に当る、81.7万トンがリサイクルされてい
れています。
ます。また、リサイクルセンターの本格稼動も再資
アルミ缶は、
“CAN TO CAN(缶から缶へ)”という理想
源化上昇の要因となっています。 的なリサイクルスタイルが可能であり、さらに再資源
再使用(リユース)
“リターナブルビン”
再利用(リサイクル)
“ワンウェイビン”
新用途への
活用
化を上昇させることが望まれています。
回収したスチール缶
回収されたアルミ缶から再
を原料に鉄板をつく
生地金をつくる場合と、原
ると、鉄鉱石からつ
料のボーキサイトからまっ
くる場合に比べて、
たく新しい地金をつくる場
約 65%のエネルギ
合とを比較すると、約 97%
ーが節約できます。
のエネルギーが節約できます。
一升瓶、飲料ビン等、採集されたビン
を洗浄し繰り返し使用する方法です。ビ
ールの大ビンはだいたい12回使用できる
といわれています。リターナブルビンも
再利用できないよ
うな傷がつくと、
ワンウェイビンと
同じように原料と
してリサイクルさ
れます。
(%)
■リサイクル率の推移
スチール缶
アルミ缶
90
8
2.
5
80
ガラスびん
70
(カレット利用率)
PETボトル
(市町村ルート)
7
3.
8
6
9.
8
7
0.
2
7
2.
6
7
4.
4
7
3.
9
6
5.
7
6
1.
1
6
5.
0
60
50
7
7.
3
7
9.
6
7
8.
5
8
2.
0
衣類のリサイクル
8
6.
1
8
3.
3
8
3.
1
年間に排出される繊維類(衣料)は約100万トンでそのうち20万トンがリサイクルされているといわ
7
7.
8
れています。その主な使い道は、次の3つです。
6
1.
3
5
5.
6
4
4.
5
3
8.
7
ウエス
(全体の約 40%)
古着
(全体の約 25%)
反毛材料
(全体の約 20%)
3
2.
6
工業用雑巾のこ
とで、木綿製の衣
類を四角くカット
したものがウエス
として販売、輸出
されます。
2
1.
3
1
6.
0
20
8.
8
10
0
8
2.
8
ガラスビンを再度つくるのではなく、
破砕したビン(カレット)を使い、まっ
たく新しい商品(ガラスビンの原材料以
外の用途)で活用するリサイクルです。
ガラスビンを破砕・細粒化・細粒加工
し、これらをアスファルトやブロック骨
材(混入)、景観用資材などに使います。
6
7.
4
30
〈ガラスびん〉ガラスびんリサイクル
資料:
促進協議会
〈アルミ缶〉アルミ缶リサイクル協会
〈スチール缶〉あき缶処理対策協会
〈PETボトル〉PETボトルリサイクル
推進協議会
8
0.
6
7
8.
6
40
(注)アルミ缶リサイクル率は年度表示
8
4.
28
5.
2
8
2.
9
ワンウェイビンとは、その名の示すと
おり、1回だけの使用のためにつくられ
ているビンで、使用後は、色選別して異
物のないビンを破砕し、これをガラスび
んの原材料にして新しいガラスびんを再
度つくります。現在、この材料を約60%
以上使用して、ビンを再度つくっていま
す。
平成6年
7
8
9
10
11
12
13
14
そのまま再使用でき
る約60%の古着の中で、
品質のよいものが海外
へ輸出されます。また、
災害救助物質としても
輸出されています。
機械で繊維くずに
した衣類を、紡いで
糸状にしたもののこ
とで、毛布や洋服生
地、軍手やフェルト
の材料として再利用
されています。