2007年(平成19年)5月24日 株式会社 法学館 代表取締役 西 肇殿 特定非営利活動法人ひょうご消費者ネット 理事長 清 水 巖 〒655−0022 神戸市中央区元町通 6 丁目 7 番 10 号 元町関西ビル 3 階 かげやま司法書士事務所内 TEL:078‐361‐7234 FAX:078‐361‐7228 URL:http://hyogo-c-net.com 〔連絡先〕 かけはし法律事務所 弁護士 亀 井 尚 也 TEL:078‐361‐9494 FAX:078‐361‐9493 再 申 入 書 貴社より頂きました「平成19年4月5日付回答書」を受けまして、下記のとおり善処 されるよう再度申し入れます。 なお、本申入書に対する更なる貴社のご見解及び対応策について、本書面到着後1ヶ月 以内に文書にてご回答いただきますよう、あわせて申し入れます。 第1 再申入れの趣旨 貴社が開設されている伊藤塾の法科大学院司法試験講座をはじめとする講座の申込規約 中、 「一 受講料 1 通学受講の場合 A(講座開講日前日まで)の(2) (3)並びにB(講 座開講日以降)の(1)から(5)まで」の条項を削除し、民法の原則どおり、受講申込 者による契約解除がいつでも可能であること、かつ支払い済み受講料について受講済みの 部分に相当する受講料と若干の事務手数料等を除いて返金する扱いに改められてその旨を 申込書等に明記されるよう、再度申し入れます。 第2 再申入れの理由 1 貴社の回答書によれば、貴社は、生徒からの申し込み後の解約申し出に対し、以下の ように対応しているとされ、それゆえに、貴社の規約は消費者契約法に違反しないとされ ています。 1 ① 講座開講前であれば事由の如何を問わず、無制限に講座解約を認め申込金を返 還している。 ② 講座が開講し受講途中であっても疾病等の正当事由があれば申込金の返還を認 めており、また正当事由の存否についても実際の運用上は緩和して判断してい る。 2 しかしながら、当NPO法人は、貴社の申込規約の内容そのものの不当性を問題にし ています。すなわち、 ① につきましては、申込規約によれば「返金の際、申込講座受講料の30%(ただし上 限5万円)の違約金を徴収します。 」とされています。 ② につきましては、正当事由の存否について実際の運用上は緩和して判断しておられる ということですが、申込規約の文面からその対応についての事実はわかりません。ま た、返金についても、申込規約によれば「各科目の1回目が始まっている場合は、そ の科目の最終回までの講義が実施されているものとみなします。」としたうえで、 「返 金の際、解約のお申し出があった日までに、未実施部分に相当する受講料の30%(た だし上限5万円)を違約金として徴収します。」とされています。 3 消費者である受講申込者は、基本的には貴社の申込規約を見て判断するのであり、も し申込後に解約して返金を求めようとしても、貴社の申込規約の中に、解約事由を制限す る条項や返金の際の多額の違約金の条項があることから、解約自体を自由に選択すること ができない結果となっているのであって、そのこと自体が非常に大きな問題であると考え ます。 この間、貴社以外にも同様の申し入れをさせていただきましたが、各社ともに概ね申 し入れを真摯に受けとめていただき、規約や講座申込書の記載内容等の改訂をすぐに実施 されるか、目下検討されています。 4 当NPO法人が、本年3月に送付しました申入書を再度検討いただき、貴社の申込規 約を冒頭に記載した内容に改めていただきますよう、再度申し入れる次第です。 以上 2
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