都教組の委嘱による「中学校新教科書検討委員会」が発行した 「2012 年度版中学校新教科書検討資料」の一部の記述について 「教科書検討資料」の作成にあたって、特定の教科書を推薦したり排除することは東 京都教職員組合(以下都教組)の方針ではありません。ところが、「2012 年度版中学 校新教科書検討資料」(以下「検討資料」)の記述に、特定の教科書を排除すると受け 取られかねない内容が含まれていました。これは、都教組としての「検討資料」発行の 意図や目的とは異なる、適切でない記述でしたので、冒頭の「よりよい教科書を子ども たちのために」は削除します。 竹島問題について、都教組は、「竹島、日本領と言えぬ」「日本領でない」などの主 張をしたことはなく、竹島についての日本政府の立場と見解を否定するものではありま せん。都教組は、この問題の学校教育での扱いについては、文科省の中学校新学習指導 要領の「解説」(2008 年)にも「我が国と韓国との間に竹島をめぐって主張に相違が あることなどにも触れ、北方領土と同様に我が国の領土・領海について理解を深めさせ ることも必要である」とあるように、主張の相違なども含めて取り扱うことをつうじて 理解を深めさせることが大切であると考えます。 「検討資料」の中の、「『日本固有の領土』と言える歴史的な根拠はない」という記 述が、「日本領と言えぬ」と受けとめられ、学習指導要領に反すると受けとめられたこ とは、本意ではありませんが誤解が生じました。 「教科書検討委員会」は、これらの問題について再検討し、適切でない記述が含まれ る部分(歴史分野の「はじめに」)と、誤解が生じた部分(地理分野P28 中段 16 行か ら下段 1 行まで)については削除することとしました。 以上の点につきまして、関係者ならびに多くの方々にお詫びいたします。
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