福祉施策推進パイロット事業

の存在が、
人と人との
つながりを育む
地域に明るい コ ー デ ィ ネ ー タ ー
動き出しています。
「あべの 安全・安心 見守り、支え合い隊」事業
〝向こう三軒両隣〟
昔ながらのコミュニティの
温かさをめざして
阿倍野区は、日本一の高さを
誇る「あべのハルカス」のオー
住宅地がある一方で、高層マン
す。昔ながらの町並みや閑静な
して都市開発が活発化していま
なうかけがえのない存在です。
援のための連絡調整などをおこ
ランティア活動の推進、個別支
置し、要援護者の把握や地域ボ
地
域福祉コーディネーター
は、阿倍野区社協が各地域に配
ションの建設も進み、核家族化
丸山地域の御所名恭子(ごし
ょなやすこ)さんは、民生委員
プンをはじめ、南大阪の拠点と
により近所付き合いが希薄にな
地域で支え合いのネットワーク
めの連絡調整などをおこない、
動の育成と推進、個別支援のた
者の把握、地域ボランティア活
ディネーターを配置し、要援護
として、各地域に地域福祉コー
多様な福祉ニーズに応えるた
め、阿倍野区のパイロット事業
れています。
民生委員、地域ボランティアや
ありとあらゆる相談を受ける
ことから、連携先は、町会長や
ん。
る 人 が い ま す 」 と、 御 所 名 さ
あそこにも、ここにもと気にな
いや持病を抱えている人など。
高齢者、老老介護のお宅、障が
「まちを歩いていると、近く
に住んでいる人の顔が自然に浮
病気です。家族の間だからこそ
「認知症は単なる物忘れでな
く、誰もがかかる可能性のある
地域包括支援センター、医療機
かんできます。ひとり暮らしの
づくりを進める「あべの安全・
しました。
関などさまざまだと言います。
活躍しています。
域福祉コーディネーターとして
年4月より地
りつつあります。また、高齢者
・
験を積み、平成
やネットワーク推進員などの経
歳以上
・7%となっ
が占める割合は
ており、4人に1人が
およそ3人に1人にあたる
25
安 心 見 守 り、 支 え 合 い 隊 事
業」が公募され、区社協が受託
6%とさらに上昇すると見込ま
29
の高齢者。2025年度には、
65
地域福祉コーディネーターを
中心に、さまざまな取り組みが
録も進み、あわせて福祉課題の
れることで、要援護者名簿の登
地 域 福 祉 コ ー デ ィ ネ ー タ ー
が、気になるお宅に一軒一軒訪
要援護者登録は、見守り・
つながりのきっかけづくり
ようです。
が大きな信頼につながっている
に、相手に寄り添ったサポート
う一人ひとりの気持ちを大切
まちで自分らしくありたいと願
ともあります」と、住み慣れた
直接、必要な機関へ相談するこ
話し合いが難しい場合もあり、
がっています。
いネットワークづくりにもつな
名簿をツールに地域での支え合
をおこなっています。要援護者
祉コーディネーターとが協働で
協・区地域包括支援センター・
員などの地域の支援者と、区社
で話し合い、町会役員・民生委
者名簿作成についても、この場
有してきました。今回の要援護
開催し、地域内の福祉課題を共
「チーム長池」を3か月に1回
生委員らと専門職の連携会議
1.障がい者手帳(身体・
要援護者・ 登録対象者について
取り組み、町会ごとに戸別訪問
ブランチなどの専門職、地域福
発見にもつながっています。ま
『顔の見える関係』を築き、日
療育・精神)をお持ち
た、
「 要 援 護 者 の 登 録 は、 支 援
頃から見守りにつなげるという
の方
が必要な人と地域の支援者が
ねらいもあります」と阿倍野区
2.要介護認定を受けてお
社協・地域支援担当の山口育子
さん。
3.ひとり暮らしの高齢者
の方
られる方
名簿登録には本人の同意が必
要となりますが、災害時や非常
4.難病疾患
時に備えるという性格とあわせ
て、平時における日常的な見守
5.その他、登録を希望さ
れる要援護者
り活動や個別支援などに活用す
ることが明記されています。
要 援 護 者 の 把 握 ・ 名 簿 登 録
は、地域福祉コーディネーター
イメージしてみよう!
将来の私の生活、
私の住む地域
~地域活動サポーター養成講座に
を中心に、地域の各種団体と連
携するなど、地域ごとに工夫を
人が参加~
こらして展開されています。
区の南東部に位置する長池地
域では、以前から地域役員・民
身近な地域での見守り・支え
合いをすすめていくには、中心
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福祉施策推進パイロット事業
2014年(平成26年)3月1日 4
担当の岩本典子さんのあいさつ
務めた阿倍野区社協・地域活動
しくお願いします」と、講師を
日は長丁場ですが、皆さんよろ
ることではないでしょうか。今
必要になることを改めて学びま
ます、地域の中での支え合いが
今後の動向などから、今後ます
す。あわせて、介護保険制度の
考える貴重な場となったようで
支えてもらうかを一人ひとりが
み、イザというときに誰にどう
き、どうしたいか?」を書き込
めておきたい」
「これからの将
症は早期の治療で治ることがあ
わ か り、 勉 強 に な っ た 」「 認 知
養 成 講 座 の 受 講 者 か ら は 、
「社協が担っている役割がよく
ど」の声があがる場面も。
れ る 」 と い っ た 話 に「 な る ほ
「披露宴に行ったこと自体を忘
ない」が、認知症の物忘れは、
にした食事メニューが思い出せ
よう!将来の私の生活、私の住
で始まりました。
した。
来について具体的にイメージす
き合うことを意味し、教えられ
まず社会福祉協議会(社協)
の 役 割 に つ い て、
「住み慣れた
阿倍野区では、認知症や障が
いが原因で行方不明になるケー
る よ い 機 会 に な っ た 」「 困 っ て
的に活動するコーディネーター
まちで誰もが安心して暮らせる
スが増えつつあり、地域の商店
いる人を見たら、積極的に声を
む地域の生活』と題したワーク
ために、地域住民、行政、各関
なども協力し、まちぐるみで見
ショップが開かれました。日常
係機関とのネッワークをつく
守 る「 あ べ の あ ん し ん 見 つ け
かけてみようと思う」などの感
た り、 教 え た り。 助 け ら れ た
り、公的支援だけでは補うこと
隊」 事業を展開していること
想が寄せられました。
り、助けたりという相互扶助の
のできない制度の狭間の支援を
や、早期発見と保護のため関係
だけでなく、見守り活動の担い
ターを増やし、地域の実情に応
担っています」と解説。
機関と連携していること、物忘
当 日 の 受 講 者 に は 後 日、「 地
域活動サポーター」の修了証書
手を広げていくことも重要にな
じた住民による地域活動や支え
「ボランティアに興
そ の 後 、
味はあるけど、どんなことが私
れのことで相談できる医療機関
と3年間のボランティア手帳が
生活のさまざまな質問項目につ
合い活動の体制を地域で構築す
に向いているの?」を知るため
のマップがあり、認知症につい
発行されます。
い て、「 今、 ど う し て い る か 」
ることが目的です。
に、ボランティア適正診断テス
ての相談ができる専門機関があ
精神を表しています。信頼によ
2月 日には、阿倍野区の丸
山文化センター別館にて「地域
トをおこない、それぞれの特性
ることな
って結ばれたコミュニティはま
こなわれました。
を知るきっかけを設けました。
ど を 紹
ります。今回の講座は地域主体
午前の部の講座をはじめるに
あたり、戦前の流行歌「とんと
結果を確認しながら、一言でボ
介。
の支援活動に取り組むにあたっ
んとんからりんと隣組」を受講
ランティア活動と言ってもさま
「将来介護が必要になっ たと
者 全 員 で 合 唱 し ま し た。
「日本
ざまな種類・形態があることを
加齢に
よる物忘
さに今、私たちが必要としてい
には昔から『向こう三軒両隣』
解説し、住民参加型の有償活動
ての中心的な役割を担うサポー
という言葉があります。ご近所
やNPOの活動についても紹介
れは、例
活動サポーター養成講座」がお
ます。
え合い活動の発展をめざしてい
に入れ、身近な地域における支
の有償活動」の展開なども視野
機 能 」 の 確 立 や、「 住 民 参 加 型
「地域ごとのボランティア調整
阿倍野区社協では、今後の介
護 保 険 制 度 改 正 も 見 据 え て、
るということ、心にしっかり留
同士、日頃から関心を持って付
しました。
「結婚披
え ば、
午 後 の 部 で は 、 阿 倍 野 区 社
協・包括支援担当の加藤敬子さ
露宴で口
5 大阪の社会福祉 第706号(毎月1回1日発行) 「大阪の社会福祉」は共同募金配分金を活用して発行しています。
阿倍野社会福祉協議会
マスコットキャラクター
「あいちゃん」
ん を 講 師 に、
『イメージしてみ
「ボランティアかるた」に熱中する参加
者。
「
『お』 遅くない いくつになっ ても
できること」など、ボランティア精神に
関わる読み札が楽しく紹介されました。
午後の講座の様子
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