グリーンボンド

グリーンボンド
気候変動:世界規模の優先課題
温室効果ガスの排出削減に向けて協調した取り組みが行わ
れなければ、地球の気温は今世紀中に4℃上昇する可能性が
あります。
もしこれが現実のものとなれば、かつてない規模の熱波、干ば
つ、洪水が発生し、開発途上国の人々の繁栄は達成できなく
なり、過去数十年に及ぶ開発による進歩も無駄になるでしょう。
気候変動による影響を緩和し、それに対処するために開発途
上国が必要とする資金は、毎年1,000億米ドルにのぼります。
この世界規模の優先課題への取り組みに必要な資金と独創
的アイデアを提供する上で、民間セクターは重要な役割を果た
すことができます。
IFCは気候変動対策プロジェクトに対する民間資金活用策の
検討、革新的な技術開発への資金援助、エネルギー効率の向
上と再生可能エネルギーへの転換促進を通じて、気候変動対
策への支援を進めています。
資本市場を活用した民間セクターのソリューション
支援
IFCは2010年からグリーンボンドの発行を始め、魅力的な投
資提案と気候変動対策プロジェクトを支援する機会を結び付
けています。
2015年1月現在、IFCは9つの通貨建てで29本のグリーンボン
ド(総額37億米ドル相当)を発行しています。2014年には、5億
人民元のグリーンボンドをオフショア市場で発行、その後
4,200万ペルーソルのグリーンボンドをペルーの国内市場で発
行しました。これらはいずれも当該市場で国際機関が発行す
る初のグリーンボンドとなりました。
IFCは2013年、2本の10億米ドルのベンチマーク・グリーンボ
ンドを発行しました。これらは、その時点でのグリーンボンド市
場における最大規模の発行となり、当該市場を強固なものと
することに貢献しました。
世界銀行グループの一員であるIFC(国際金融公社)は、開発途
上国の民間セクター支援に特化した世界最大の国際開発金融機
関です。.
IFCは民間セクターへの投融資資金の提供のほか、国際金融市
場における資本の動員、事業や政府への助言サービスを提供す
ることで、開発途上国の持続可能な成長達成を支援しています。
IFCは新興市場における民間投資の収益性を証明することで、触
媒的(catalytic)な役割を果たしています。
「貧困から脱出し、生活の向上を図る機会は、誰にも与えられる
べきである」というのが、IFCのビジョンです。
IFCの強み
• 世界銀行グループの一員
•
資本金が全額払込済である唯一の国際機関
•
潤沢な資本と高い流動性による強固な財務基盤
•
グローバルに分散したポートフォリオ ― 126ヵ国、2,000社以
上の企業に投融資
•
バーゼル規制におけるIFCのリスク・ウェイトは0%
•
184の加盟国政府が出資、資本金の約70%をAAA/AA格の
国々が出資
•
スタンダード&プアーズおよびムーディーズは一貫して
AAA/Aaa(見通し「安定的」)に格付け
IFCグリーンボンドによる調達資金:多様なプ
ロジェクトを支援
IFCグリーンボンドからの調達資金は分別管理され、開発
途上国における再生可能エネルギー、エネルギー効率化、
その他気候変動対策プロジェクトを対象とした融資のみに
割り当てられます。
アルメニア:再生可能エネルギー投資のための資金
アクセスを実現
石油およびガス資源に乏しく、エネルギー輸入へのアクセスに
限界のあるアルメニアは深刻な電力不足に陥りました。この問
題に持続可能な方法で対処するため、IFCは地場銀行への融
資を通じて、アルメニアにおける再生可能エネルギー・プロジェ
クトへの投資を支援しています。例えば、IFCはAmeriabankへ
の1,500万米ドルの融資を通じて、国内の水力発電所の数を増
やすための長期的な資金提供を行っています。Ameriabankは、
こうした資金を活用して2.3MWの小規模水力発電所の建設資
金として200万米ドルを融資しました。他の水力発電所案件も進
行中です。
インド:製紙業におけるエネルギー効率の改善
パルプおよび製紙業は大量のエネルギーと水を消費します。
IFCはインド国内で2つの製紙工場を操業するJK Paperの
資源効率性評価を支援し、これによりコスト、エネルギーと水
の消費を大幅に節減可能であることが明らかになりました。
IFCは節減に向けて、モーター、ボイラー、蒸気、水の各シス
テムのアップグレードのため300万米ドルの融資を行いまし
た。このプロジェクトにより、年間でCO2 2万トン相当の温室
効果ガスの削減、1,000万キロワット時の電力、150万立方
メートルの水の節減が実現し、IFC融資額の90%に相当する
270万米ドルの年間節減額がわずか1年あまりで達成されて
います。
「グリーン(環境配慮型)」と見なされる投資とは
グリーンボンドによる資金調達の対象プロジェクトを決定するIFC
の選択基準は、オスロ国際気候環境研究センター(CICERO)の
認定を受けています。その基準は以下のとおりです。
再生可能エネルギー: 再生可能資源のエネルギー利用を可能に
する設備やシステムへの投資。これには、太陽光、風力、水力、
バイオマス、地熱、潮力等が含まれます。
エネルギー効率化: 生産単位当たりのエネルギー消費削減に役
立つ設備、システム、製品、サービスへの投資。これには、廃熱
回収システムの設置、送配電損失の削減、エネルギー効率の高
いモーターの開発等が含まれます。
その他: その他の方法で温室効果ガス(GHG)排出を削減する
投資。これには、持続可能な林業およびアグリビジネス、メタンの
回収/フレア処理または利用、二酸化炭素回収・貯留等が含ま
れます。
お問い合わせ先
資金調達
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インベスター・リレーションズ(IR)
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塩澤 健一郎 ∙ Senior Investor Relations Officer ∙ +81 3 3597 6699 ∙ [email protected]
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IFC ∙ 2121 Pennsylvania Avenue NW ∙ Washington, DC 20433 USA ∙ +1 202 473 8392
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@ifc_investors
2015年1月