2014年度 産業保安に関する行動計画実績報告 2015年6月29日 石油化学工業協会 本実績報告は、産業保安に関する行動計画に基づいた2014年度の取組み実績 をまとめたものである。以下に実績調査方法等について示す。 2014年度の行動計画記載の項目(目次参照)に沿って、2014年度の取り 組み実績を確認した。 なお、本報告の会員企業が実施する取組みの実績については、会員会社に対して 行った以下の調査に基づいている。 1) 調査時期:2015年4月~5月 2) 調査方法 全会員会社(29社)に対し、約50項目(A3用紙で約4頁)の記述方式 による詳細アンケートを行い、行動計画WGにて調査結果を本報告書にまとめ た。 3) アンケート結果の活用 (1) 本アンケートで得られた会員各社の取組み内容を、2015年度の行動計画 策定のための見直しに用いる (2) 会員各社の取組み内容をお互いに共有し、自社の保安・安全向上のための参 考として利用する 1 目次 1. 産業事故の発生状況及び解析 ........................................................................................... 3 1) 事故の発生状況.............................................................................................................. 3 2) 事故の解析 ..................................................................................................................... 3 3) 2014年の事故状況に対する課題 ............................................................................. 5 2. 産業保安の取組み ............................................................................................................. 6 1) 会員企業が実施する取組みのガイドライン .................................................................. 6 (1) 企業経営者の産業保安に対するコミットメント .................................................... 6 (2) 産業保安に関する目標設定 ..................................................................................... 7 (3) 産業保安のための施策の実施計画の策定 ............................................................... 7 ① リスクアセスメントに関する取組み ............................................................................. 7 ② 事故情報の活用に関する取組み .................................................................................... 8 ③ 技術的背景(Know-Why)の伝承に関する取組み.................................................. 8 ④ 保安の基盤としての取組み ........................................................................................... 8 (4) 目標の達成状況や施策の実施状況についての調査及び評価 .................................. 9 (5) 自主保安活動の促進に向けた取り組み ................................................................... 9 2) 業界団体が実施する取組み.......................................................................................... 10 (1) 経営層の保安に対する強い関与............................................................................ 10 (2) 安全文化の醸成 ..................................................................................................... 10 ① 学習伝承 ...................................................................................................................... 10 a) リスクアセスメントに関する取組み ...................................................................... 10 b) 事故情報の活用に関する取組み.............................................................................. 10 c) 技術的背景(Know-Why)の伝承に関する取組み ...................................... 11 d) 保安の基盤としての取組み ..................................................................................... 11 ② 動機付け ...................................................................................................................... 11 3. 自然災害による産業事故の発生防止に向けた取組み ..................................................... 11 2 1. 産業事故の発生状況及び解析 1) 事故の発生状況 当協会会員会社の石油化学関連施設等で発生した2014年の事故件数は、 図-1に示す通り例年とほぼ同様の31件であり、CCPS法のポイントでは1未満 の事故が81%(25件)、1~3ポイントの事故が6%(2件)、3~9ポイントの 事故が14%(4件)であった。 2012年は2件の重大事故(39及び40ポイント)が発生したが、その後、重 大事故の発生がなかったため、平均ポイントは2012年の4.4から、2013年 は1.0、2014年は0.7と大幅に低下している。 また、3~9ポイントの事故4件を詳細にみると、2013年に発生した10ポイ ントレベルの事故はなく、最大でも3.3ポイントが1件、残り3件は3ポイントで あった。 図-1 事故規模別の件数推移 2) 事故の解析 2014年に発生した事故について、取扱状態/事故原因で作成したマトリクス表の 各交点の欄にポイント数合計及び件数を示す(表-1) 。 取扱い状態における事故発生件数では、大部分の時間において製造中-定常運転であ ることから、昨年同様に定常運転における事故の発生件数が多い。また、事故原因別に おける事故発生件数においても、昨年同様に設備の維持管理にかかわる事故が多く発生 している。 3 表-1 2014年事故; 取扱状態/事故原因別ポイント数 (1) 取扱状態別の事故状況比較 マトリクス表の縦軸である取扱状態について項目ごとに直近3年のポイント数合 計を比較すると、2012年の重大事故の取扱状態であるスタートアップおよび緊急 停止のポイントは、2013年以降大きく下がっている(図-2) 。 80 ○印内の数字は件数(無印は1件) 2012年 70 2013年 2014年 60 ポイント数合計 50 ⑤ ② 40 30 20 ③ ⑨ ⑫ ⑪ 10 ④ ② 0 図-2 ② ③ ② ②② ③ ③③ 取扱状態別ポイント数合計 4 ② ③④ ② 2012年~2014年の比較 (2) 事故原因別の事故状況比較 マトリックス表の横軸である事故原因について項目ごとに直近3年のポイント数 合計を比較すると(図-3) 、2012年に重大事故の原因となった技術的予見不足、 誤操作・誤判断のポイントは、2013年以降では大きく下がっている。 80 ○印内の数字は件数(無印は1件) 2012年 70 2013年 2014年 60 ポイント数合計 ③ 50 ③ 40 30 20 10 ④ ⑦ ③ 0 図-3 ⑩ ③ ⑦ ③ ④ ③② ② ② ②⑤ 原因別ポイント数合計 ⑤ ③ ③③ 2012年~2014年の比較 ただし、操作基準等の不備による小事故が、7件発生している(3ポイント未満が 5件、残りは3ポイント) 。これらは、早期に対応したこと、安全装置が働いたこと 等により、重大事故とはなっていないが、操作基準等の整備、教育の重要性が改めて 認識される。 3) 2014年の事故状況に対する課題 会員会社の石油化学関連施設において、2013年に引き続き重大事故は発生してい ない。しかし、本来の目的である会社全体における重大事故防止の観点から、以下につ いて取組む。 (1) 保安事故 事故情報の共有化の範囲を石油化学関連に限定せず、全事業分野に拡張することを 検討する。 (2) 保安事故に因らない労働災害*) 従来、石油化学関連施設における重大労災の大部分は火災・爆発事故に因ることか ら、保安事故に重点をおいて取り組んできた。しかし、2014年には、設備への巻 き込まれによる死亡労働災害(1名)が発生したことから、労災に関しても積極的に 取組む必要がある。このため、労災においても、保安事故と同様に共有化の範囲の拡 張等を検討する。 *) 図-1は保安事故を対象としているため、本労働災害は含まれていない 5 2. 産業保安の取組み 1) 会員企業が実施する取組みのガイドライン 全会員会社(29社)に対して、行動計画記載の取組みのガイドラインの内容に関 する実績アンケートを行った。その結果、以下の取り組みが行われていることを確認 した。 (1) 企業経営者の産業保安に対するコミットメント 重大事故の解析から、保安に関する経営層の強い関与が必要であり、経営トップ が基本理念や基本的な方針を示し、強力なリーダーシップのもとに確実に実行する ことが重要であるとの指摘がなされている。 全会員会社の経営トップは、保安に関する基本理念・基本方針を定め、本方針等 に関するメッセージを従業員、地域社会等に向けて確実に発信している。また、保 安への適切な資源配分についても、確実に行っている。各社における取組みの具体 例を以下に示す。 ① 保安に関する基本方針等の策定及びメッセージの発信 • 「安全はすべてに優先する」という経営方針を定め、本方針をもとに、全社的 に安全活動に取り組んでいる。本方針に基づく社長メッセージを、2014年 度の全国安全週間のときに発信している。また、年1回以上の事業所訪問時に 現場員、部課長層に直接訓示している。更に、社内報、CSR報告書等で年1 回以上、従業員、協力会社、地域社会等に向けて発信している • 安全に関する基本理念「私たちはすべての事業活動において、安全とコンプラ イアンスを優先する」を制定し、社長年頭挨拶、安全週間のときの社長メッセ ージや年1回以上の環境安全フォーラム挨拶、社長現場視察の訓話・意見交換、 更に安全メッセージを社内電子掲示板や事業所内要所にポスター掲示し、従業 員、協力会社、地域社会等に向けて発信している ② 保安への適切な資源配分 • 設備劣化対策として策定された中長期更新計画及び重要設備保全計画に基づく、 必要な改善のための投資を行っている • 運転員のための安全に関する研修所や危険体感教育設備の設置に対して投資を 行っている • 運転部門へ専門性の高い社員(大卒、高専卒)を毎年、一定の人数を配属させ ている • 熟練した従業員を安全に関する教育専任として配置させている 6 (2) 産業保安に関する目標設定 行動計画に定めた産業保安に関する目標及び実績は、以下のとおりであった。 2014年度目標 2014年度実績 重大事故(*)ゼロ 重大事故1件 (保安事故+労働災害) (保安事故+労働災害) (*) 重大事故とは以下をいう(事故:高圧ガス、危険物施設などの石災法上の異常現象にお ける事故) 保安事故: 死亡者を伴わない火災・爆発・破裂等の事故において、CCPS評価法4 項目の合計が18ポイント以上のもの。又は、合計ポイント数に係らず、 死亡1名以上の事故。 労働災害: 死亡1名以上の行動災害等 なお、前述のとおり、保安事故はなかったが、死亡労働災害が1件発生したため、 2014年度実績は重大事故1件であった。 (3) 産業保安のための施策の実施計画の策定 2011年、2012年の重大事故の解析から、①リスクアセスメント、②事故 情報の活用、③技術的背景(Know-Why)の伝承に課題があることが指摘さ れている。これら課題に対する取組みを含む産業保安のための施策は、全会員会社 において実施計画に織り込まれ、確実に行われている。以下にこれら取組みの具体 例を示す。 ① リスクアセスメントに関する取組み 緊急停止等の非定常な状態及び4M(人、設備、材料、製造方法)変更時等にお けるリスクアセスメントに課題があり、リスクアセスメントを行う際は網羅性の確 保の必要性があることが指摘されている。また、リスクアセスメントを行うための 危険認識能力、技術の理解に課題が指摘されている。更に、関係省庁連絡会議報告 書(2014年5月)においてリスクアセスメントの支援等、協力会社も含めた安 全管理に関する必要性も指摘されている。 会員会社において、これらを踏まえて行われているリスクアセスメントの充実等 の取組み例を以下に示す。 a) リスクアセスメントの充実 • 緊急停止操作にかかわるリスクの摘出など全社的にテーマ展開を行い、進捗 を確認している。更に、事業所ごとに編成した点検グループが各プラントの 点検結果を確認し、その後、本社メンバーが各工場の点検結果をフォローア ップしている • プロセス安全にかかわる技術的な定期的レビューの場を設け、本社技術部門 や保安部門の客観的な評価を加えたリスクアセスメントを行っている • 緊急時やプラント起動時に対して、すべてのプラントの運転手順を対象とし たリスクアセスメントを実施し検討対象の網羅性確保を図っている 7 • 4M変更に際して、変更の範囲を明確にした変更管理規定を設け、確実な実 行を図っていく • プロセスフローダイヤグラムにもとづいてHAZOPやWhat-Ifでの リスクアセスメントを行い、プロセスに従って網羅性を確保している • リスクアセスメントを行うキーマンについては、外部専門家による教育を行 い、リスクアセスメントを行う人材のレベルアップを図っている b) 危険に対する感性、危険認識能力及び技術の向上 • シミュレーター及び机上による緊急停止訓練に加え、体験型教育施設も用い た訓練等、安全操業技術知識の向上に努めている • 重要機器の故障や電気、蒸気等の工場用役停止を想定した異常時対応訓練を 実施している • 異常時対応訓練として、災害シナリオを伏せて訓練を行い、参加者が自ら考 え行動する工夫も行っている c) 協力会社も含めた安全管理の実施 • 協力会社の実施するリスクアセスメントの支援のため、工事に関係する部門 及び協力会社がリスク情報を共有・把握するための会議を開催している • 危険度の高い工事に対して、工事前に協力会社が実施する危険予知の内容に ついて指導を行っている ② 事故情報の活用に関する取組み 自社・他社の過去も含んだ事故情報の活用が課題として指摘されており、会員会 社において以下の対策が行われている。なお、事故情報の入手、活用に関しては、 各会員会社とも同様であるため、具体的な運用を別紙にフロー図で示した。 • 社内外(当協会、石油連盟、高圧ガス保安協会、マスコミ、自社内他)にお ける事故情報を入手し、社内データベースへの登録、社内水平展開、現場員 への教育を行い、必要に応じてハード・ソフト面の対策を実施している。 ③ 技術的背景(Know-Why)の伝承に関する取組み 製造設備構造、運転方法等に関して、その元となる技術的背景情報の伝承に課題 が指摘されており、会員会社において以下の対策が行われている。 • 運転マニュアルに、操作手順、温度・圧力等の設定条件の元となるKnow -Why情報を追記し、年数回の定期的なマニュアル勉強会、定期修理での 停止、スタートを行う際等を利用して教育を行っている ④ 保安の基盤としての取組み 上記の3つの課題に対する取組みに加え、保安の基盤として、以下の取組みを実 施している。 8 a) 運転、保全、生産技術等各部門間の連携 • 設備設計時、運転開始時、運転開始後の各段階において、安全性事前評価を 行っている • 運転、設備、保安の各部門において、設備管理状況等に関しての会議開催、 データベース構築等により、課題を共有化し、必要に応じてリスク低減措置 等を行っている b) 設備の老朽化対策 • 外面腐食等について、設備、配管ごとのリスク評価結果に基づき、必要な修 繕、更新等を中・長期的に計画立案を行い、対応している c) 高圧ガス設備の耐震性強化 • 耐震強化の通達(2014年5月)に基づき、耐震性能評価及び改修計画立 案を行っている d) リスクコミュニケーション • 事業所見学会、交流会、連絡協議会、RC地域対話を通じて、年1回以上の 頻度で地域住民とのリスクコミュニケーションを図っている • 毎年CSR報告書を発行し、Webで公開するとともに、地域住民(地元町 会長等)を事業所に招き、安全・安定操業を中心にCSR説明会を年1回行 っている e) 安全性向上のための新技術等の採用 • 攪拌機付きの断熱型熱量計等、反応性の高い物質の危険性を評価するための 新たな測定機器を導入している • 運転条件変更時の挙動確認や各種想定における対処を目的とした訓練用シミ ュレーターの導入を行っている • 運転員の運転操作を支援するためのガイドを自動表示する等の運転支援シス テム等の導入を行っている (4) 目標の達成状況や施策の実施状況についての調査及び評価 全会員会社において、上記の調査及び評価が確実に行われている。具体的には、毎 年、各社の年度末に、全社会議にて、当該の調査及び評価を行い、その結果を次年 度の計画に反映している。 (5) 自主保安活動の促進に向けた取り組み 全会員会社において、表彰制度等、褒める活動が、確実に行われている。 具体的には、社内にて安全成績の高い職場、個人を表彰し保安・安全活動への取 り組みを評価するとともに、社外における表彰制度を積極的に活用して保安・安全 活動へのモチベーション向上を図るための褒める活動を行っている。 なお、安全文化の醸成にあたり、学会、民間のコンサルティング等を活用してい る会員会社もある。 9 2) 業界団体が実施する取組み 当協会では、重大事故の解析から得られた4つ課題の一つである保安に関する経営 層の強い関与に加え、保安・安全への取組みとして、安全文化を構成する 8 軸のうち の「学習伝承」と「動機づけ」を中心に取り組んでいる。 なお、「学習伝承」において、重大事故の解析から得られた課題の内の3つ[リス クアセスメント、事故情報の活用、技術的背景(Know-Why)の伝承]に対す る対策を含む、保安・安全への取組みを行っている。以下に実績を示す。 (1) 経営層の保安に対する強い関与 トップの保安・安全への真摯な姿勢、取組みを協会内外へ示し、保安への取組み を強化する目的で、安全メッセージビデオの作製を行った(7月末に完成予定)。 (2) 安全文化の醸成 ① 学習伝承 a) リスクアセスメントに関する取組み (経験の共有化) • リスクアセスメントのための感性向上を目的とした若手現場管理者の気づきの機会 会員会社OBなど諸先輩の保安に関する豊富な経験を現場管理者と共有化する 場として、第11回事故事例巡回セミナーを2014年8月に水島地区で、第12 回を2015年2月に大分地区で開催し、延べ約260名の参加を得た。 (保安の取組み共有化) • リスクアセスメントの実施にあたり、感性向上を図るための優良事例等の情報交換 日頃取り組んでいる保安・安全対策の成果について情報交換を行うために、第3 2回保安推進会議を9月に開催した。会員会社から5件の発表、立教大学教授によ るヒューマンエラーに関する特別講演を行い、会員会社の保安・安全、設備技術部 門、省庁等、約200名の参加を得た。 • リスクアセスメントのための危険認識能力向上 最近の重大事故を事例として、現場課長クラスによる討論型演習を、保安研 究会の場を利用して12回行った。 b) 事故情報の活用に関する取組み (事故情報の共有化) • 保安事故 2014年に会員事業所で発生した31件(図-1)について、1件ごとに 会員会社4社で構成する事故評価WG(4回開催)にて、分かり易く且つ他社 に有益な情報にする観点から検討を加え、事故発生の状況、原因、対策等を共 有化した。また、CCPS評価法で事故強度を定量的に評価、傾向管理を行い、 情報を共有化した。 10 なお、事故情報の活用に関する具体的な運用については、別紙にフロー図で 示した。 • 労働災害 会員会社事業所における労働災害について、重篤な労働災害に関する詳細情 報の共有化及び他産業との強度率・度数率の比較、会員事業所単位での年間労 災状況等の情報を整理し、4月に共有化を行った。 c) 技術的背景(Know-Why)の伝承に関する取組み (保安の取組み共有化) • 現場レベルの保安情報交換 現場課長クラスによる技術的背景(Know-Why)の伝承、設備管理、 人材育成、非定常時リスクアセスメント等、保安・安全向上への取組みに関す る情報交換の場として、保安研究会を18回開催し、延べ400名の参加を得 た。 d) 保安の基盤としての取組み (保安の取組み共有化) • 安全に関する専門家の育成 保安教育強化の一環として、石油・化学分野に関する産業安全の体系、各社 の取組み事例等に関する講座「産業安全論」を、石化協、日化協、石連の共催 において、3団体会員を対象に、官・学・産の講師にて行った。 10月~2月の年末年始を除く毎週火曜日の16:00-18:00に、 31名の受講者を対象に本講座を15回行い、全員が修了した。 ② 動機付け 地道に保安活動に従事し、優秀な安全成績を上げた現場の職長クラス13名に 対する第6回保安表彰式を9月に行った。 3. 自然災害による産業事故の発生防止に向けた取組み 1) 省庁、外郭団体が開催する検討委員会への参画 地震・津波対策に関連する、経済産業省の高圧ガス小委員会及び産業構造審議 会保安分科会、消防庁、高圧ガス保安協会が開催する委員会へ参画し、効率的且つ 実効性のある保安対策について提言を行った。 2) 南海トラフ地震・津波などの想定に対する取組み 高圧ガス保安協会等が開催する本地震・津波を想定した高圧ガス設備の耐震基 準の見直し等に関する委員会に参画し、検討状況に関する情報を共有化した。 また、会員間の情報交換においては、本地震・津波を想定した避難訓練、帰宅 困難者を想定し、食糧や衣料の備蓄等の取組みについて共有化した。 11 3) 防災の日に関する行事 東日本大地震の津波被害の風化防止及び対策等について再認識するために、石 油連盟と共催で、津波防災の日(11/5)の行事として、講演会を11月に開催 した。 以上 12 (別紙) 事故情報活用の実施例 事故情報 会員会社の石油化学プラントで の事故情報 (年間約30件) ・高圧ガス保安協会 ・マスコミ 他 会員会社 石化協事務局 石連 (事務局) (速報として会員会社に共有) 自社内他事故情報 WGで確認・補足して確定版へ (WG:会員4社で構成) 本社・事業所環安部 (検討事項の指示等) 他社の参考となる 分かり易い 情報になるように 事故の状況 及び原因を確認(2012年より 開始) 製造部門 (連絡会等で情報共有化 及び自部門の再確認) 確定報告として 会員へ発信 石油連盟との共有 重大事故については、都度、説明会を開催し、内容を共有化 2014年8月:多結晶シリコン製造設備事故説明会 <事故評価WGメンバー> 三井化学(株)(主査) 石川 聡 JSR(株) 笠島 伸一 三菱化学(株) 杉本 宗久 東燃化学(同) <行動計画WGメンバー> 三菱化学(株)(主査) 旭化成ケミカルズ(株) 三井化学(株) JSR(株) 出光興産(株) 社内水平展開を行い、現場員への教育及び必 要に応じて対策を実施 安全・環境技術部 主席部員 環境安全部 主幹 環境安全・品質保証部 保安安全グループマネージャー 環境安全部 SHE アドバイザー 岡住 文郎 隈 圭司 太田 等 出口 敦 鶴岡 健 天野 由夫 環境安全・品質保証部 RC監査室長 環境安全部副部長 安全・環境技術部長 環境安全部長 安全環境・品質保証部 シニアエキスパート 保安安全グループマネージャー 13
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