1面接試験を有利に運ぶ

１面接試験を有利に運ぶ
（１）面接試験とは何か
面接試験は、職務を遂行する基礎力のサンプルとして見られている。こ
の人材は将来どのような職業人になりそうか試されているということで
ある。そしてこれは、受験生が口で言うことだけでなく、その場での態度
も併せて総合的に検証されている。例えば、「困難にも果敢に挑むタイプ
だ」と言っておきながら、面接官からの突っ込んだ質問に動揺して、早く
この場から逃れたいという態度が明らかであれば、面接の場で検証された
とおりに評価されることになる。
当書では、総論に該当する部分と、個別の質問に対する回答例を掲載し
ているが、大事なのは総論である。これが受験生の行動様式に関わるから
である。採用試験案内でも「人物についての個別面接」を行うと記載され
ているように、人材としての総合評価が行われる。英語検定のように、こ
の答えには２点、この答えには３点と、一問一答で個別の回答に対して採
点されるわけではない。根本を理解していないと、質問の趣旨に正面から
答えていなかったり、回答を重ねるうちに矛盾が生じたりということが起
こる。原理・原則が大事である。
当書の前半では、原理・原則を、後半では質問に対する回答例を示して
いる。後半は、ケーススタディとして、具体的なイメージを持っていただ
くために掲載している。誰もが同じように回答すれば高く評価されるとい
う趣旨ではない。前半の総論で学んだことを通じて、後半の各論の回答の
どこが良いのか、理解できるようになる必要がある。そうすれば、自分の
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