第126号犬山動物総合医療センター動物病院だより愛知県犬山市羽黒大見下29 2015年 TEL 0568-67-1267 FAX 0568-67-8008 6月 http://www.inuyama-vet.com/ E-mail [email protected] マダニマダニにはオウシマダニやフタトゲチマダニなどたくさんの種類がいますが、その多くが一年を通して活動しています。マダニは森、山、公園、河川敷の草むらなど我々の身近に生息しており、葉っぱの先端から近くの動物に飛び移ることで吸血を始めます。しかし、ここで注意すべきは病気を持っているマダニが動物を吸血するとその病気が動物に感染してしまう可能性があるということです。そのため、公園等の散歩はマダニに吸血されないよう特に注意が必要です。皆様はマダニが原因で発生する病気をご存知でしょうか？実はたくさんあります！！例えば・・・ ○バベシア症マダニが運ぶ寄生虫によって貧血、発熱、食欲不振などの症状を起こします。 ○ライム病マダニが運ぶ細菌によって発熱、全身性の痙攣、起立不能、歩行異常や神経過敏などの症状を起こします。 ○重症熱性血小板減少症候群（SFTS）マダニが運ぶウイルスによって人に嘔吐、血尿、血下痢などの症状を起こし、最悪の場合死亡します。 ○日本紅斑熱マダニが運ぶリケッチアとよばれる微生物の感染によって引き起こされます。日本の関東以西の地域で確認され、死亡例の報告もあります。このようにいずれも恐ろしい病気ばかりです！！万が一の事を考え・・・マダニ予防は年中行いましょう！！マダニの予防薬は２つのタイプに分けられます滴下タイプ利点滴下タイプは首筋に薬をつけるだけなので、動物の負担は少なくてすみます。また、食べ物の好き嫌いがある動物にはこちらのタイプが適しています。欠点滴下後2日間以内に雨やシャンプーなど水にぬれてしまうと効果が減少します。柴犬など毛質が硬い動物には薬剤が皮膚に付かず、効果が現れにくい場合があります。内服タイプ（新登場!!）利点内服タイプはシャンプーの影響を受けません。また、滴下タイプとは違い背中のべたつきもなく、皮膚を気にする動物には適しています。さらに嗜好性が高くおやつ感覚であげることができるため、簡単でオールマイティに使用できます。欠点好き嫌いが原因で食べてくれない場合は効果が現れません。マダニの駆徐だけでなくノミの駆徐もできるなどそれぞれに特徴があるため、ライフスタイルに合わせてお選びください。有里知佳(ありさとちか)です！飼い主様と動物たちが幸せな生活が送れるためのサポートができるよう、一生懸命頑張ります！伊藤寛迪(いとうひろみち)です！オーナー様にも動物にも気を配れるような優しい獣医師を目指して精一杯頑張ります。前田悠貴(まえだゆうき)です！一頭でも多くの家族をお守りできるようひたむきに頑張ります！