非火薬組成 蒸気圧破砕薬剤「ガンサイザー」

非火薬組成
蒸気圧破砕薬剤「ガンサイザー」
1-1 概要
■非火薬組成 蒸気圧破砕薬剤「ガンサイザー」
「ガンサイザー」とは!
・火薬類ではありません
→火取法の適用を一切受けません
・低振動で破砕ができます
→爆薬に比べて1/3程度以下
・瞬時の破砕が可能です
→電気着火による一瞬の破砕
・破砕環境温度によらない破砕
→-15℃~+75℃まで薬剤性能が一定
ガンサイザー破砕実施例
ガンサイザー製品外観
(28-12型)
●概 要
ガンサイザーは、岩石、岩盤、コンクリート等の脆性体を、薬剤の熱分解時に発生する水蒸気圧により、
瞬時に低振動で破砕します。
破砕の作業手順は発破工法と類似しますが、当破砕薬剤の使用に関して火薬類取締法の適用は受けま
せん。
1-2 特徴・適用・用途
●特徴
(1)非火薬組成の破砕薬剤です。
(2)岩石・岩盤・コンクリート等を瞬時に破砕できます。
(3)破砕する場所の環境温度に左右されません。
(4)破砕時の地盤振動が小さくなります。 (発破工法に比べ1/3程度以下となります。)
(5)破砕時に衝撃波が発生しないため、破砕に伴う損傷ゾーンが生じにくく、仕上げ掘削に最適です。
●適用
・市街地や住宅地付近での岩盤、コンクリートなどの破砕。
・構造物の近くや、振動規制のある場所での破砕作業。
・火薬類の消費許可が下りない、又は申請が間に合わない
破砕作業。
・飛石を抑えた危険岩の除去等。
●用途
1.造成工事等のベンチ破砕
2.道路拡幅工事等の法面整形破砕
3.転石の小割破砕
4.下水道管埋設等の溝掘破砕
5.立坑掘削、盤下げ破砕およびトンネル掘削などの1自由面破砕
6.弾性波探査の震源
1-3 構成と反応概念図
●構成
1.着火薬筒
着火具からの着火を受けて瞬時に破砕を行なう
2.着火具
電気的に着火を起こす
反応概念図
(100,215,230,460,690mm)
(φ27,28,
38,55mm)
蓋
テープ
破砕薬
本体
探知ヒモ
着火薬筒
(40mm)
(φ7mm)
リード線
着火装置
着火剤
着火具
管体
1-4 施行手順
<作業略図>
<ガンサイザー施工手順>
穿
薬筒1本に必ず
着火具1本を取り付ける
着火具装填
装
砂込め物はしっかりつき固める。
ゆるいと鉄砲(噴出)
現象を起こす。
孔
薬
ステミング
<注意事項>
*穿孔箇所の決定
*穿孔長、角度の確認
*ビット径は限定
*火気厳禁
*薬剤、着火具の数量確認
*薬剤に着火具を装填する際、脚線を痛めな
いよう注意する
*薬剤を管体からこぼさないよう注意する
*水孔のときは、水抜き後、装薬する
*1薬剤筒、1着火具のセット使用とする
*リード線を痛めないように装填する
*サンドタンパーを用いる
*最低込め物長以上を確保する
*口元まで確実に行う
*リード線を痛めないように注意する
*結線部をプロタイトで防湿保護する
*光電池式テスターで確認
結
線
1-5 施行手順
<作業略図>
<ガンサイザー施工手順>
飛 石 養 生
<注意事項>
*リード線を痛めない
*専用の防護マットを使用する
(パラウエブマットを推奨)
*周囲の安全を確認し安全な物陰に避難
退
専用抵抗測定器
(発破用デジタルテスター)
避
結 線 確 認
着
火
換
気
破砕状況の確認
破 砕 終 了
*デジタル抵抗測定器で測定する
*回路に11アンペア以上の電流が流れること
を確認する
*発破器は、100発掛以上を使用する
*発破器の鍵は着火責任者が保持する
*周囲の安全確認を行い着火する
*発破器から母線をはずし短絡する
*微量の亜硫酸ガスが出るため、後ガスの臭
いが消えるまで行う
*不着火残留薬の確認を行う
1-6 留意事項
破砕施工に係わる留意事項
1.ガンサイザーを用いて破砕作業を行なう場合は、取扱者を定めて行なうこと。
2.ガンサイザーは、安全な場所でしかも施錠出来る専用ロッカー等に保管すること。
3.ガンサイザーの受け払いに際しては、その都度必ず専用帳簿に記帳すること。
4.ガンサイザー取扱中は火気厳禁とする。
5.ガンサイザーには、衝撃・摩擦を与えないこと。
6.不着火残留の発生を防止するため、1薬筒、1着火具のセット使用の原則を守ること。
7.ガンサイザー破砕薬剤のバラでの使用は、薬剤混合物の分離を招くので厳禁する。
8.ガンサイザーを、坑内や通気の悪いところで使用する場合は十分換気しなければならないが、この場合の必要通気量は、
破砕薬剤使用量1kg当たり20m3である。
9.発破器を必ず使用し、1回路当たり20孔以下を目安に着火を行うこと。
10.孔が水孔になった場合は、圧縮空気でブローアップした後、装薬すること。
取扱者
火薬類取締法上の扱い
→火薬類の資格は必要ありません。(ガンサイザーは火薬類ではないため、法的には必要ありません。)
ガンサイザーの自主基準
→火薬の有資格者を各現場の監理施工責任者に選任します。(取扱保安責任者,発破技士等)
・ガンサイザー破砕施工の安全を確保するためにも、火薬の有資格者による施工監理をお願いします。
※監理施工の有資格者のうち、所定の講習を受講した方にガンサイザー技能講習修了証を発行しています。
1-7 貯蔵
消防法によるガンサイザーの位置付け
種類
:第二類
危険物の性質:第2種可燃性固体
危険等級
:Ⅲ
指定数量
:500kg
貯蔵数量
500kg以上の時
100kg~500kg未満の時
100kg未満の時
処
置
・危険物貯蔵庫が必要
・危険物取扱責任者資格が必要
管理
入出庫専用
帳簿に記帳
する。
・各市町村条例による。 (東京都の
場合、少量危険物貯蔵所が必要。資
格者は不要) →詳しくは消防署へお問
い合わせ下さい。
同
上
・安全な場所で施錠できる専用(金属)
ロッカーに保管
同
上
非火薬組成
蒸気圧破砕薬剤「ガンサイザー」のお問い合わせは
有限会社ウシオ
〒734-0007 広島市南区皆実町6-17-5
TEL:082-255-1627 FAX:082-255-1628
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2-2 施行例
2-3 施行例
2-4 施行例
2-5 施行例
2-6 施行例