検証 排煙方式変更工事 平成 7 年、本件建築確認申請の排煙方式は排煙窓による排煙方式で申請し、建築確認申請審査におい て、機械排煙方式に変更して建築確認通知を得ている。 建築確認申請通知ファイルにファイルされていた建築確認申請書(第四面) 建築確認申請書(第四面) 竣工書類ファイルに紛れ込んでいた建築確認申請書(第四面) ㈲丸倉共立商事と五洋建設㈱が交わした建築工事請負契約では機械排煙設備が施工される契約となっ ている。 工事請負契約図面(排煙) 1 階建具配置図 2 階建具配置図 排煙タレ壁 排煙タレ壁 可動式排煙タレ壁(煙感知連動) 建具表(1) 建具表(2) 見積書(排煙タレ壁・煙感知連動可動排煙タレ壁) 竣工した建物には 1 階ロビーとホール天井境界部に設置される排煙タレ壁(H-500)は未設置となっ ている。また、2 階式場(1)(2)に施工される煙感知連動可動排煙タレ壁(H-500)は未施工となって、2 階式場(2)入口天井部の排煙タレ壁(H-500)は未設置となっている。 2 階集会場(1)(2)の排煙は祭壇裏外壁面に排煙窓を設ける排煙方式に変更する施工が行われ、建築確認 申請審査で機械排煙方式変更となった排煙方式を建築確認審査前の排煙窓による排煙方式に戻す施工を 行っている。 施工時の排煙方式の変更は新たな建築確認申請が必要であり、建築確認審査の経過を経なければなら ない。 竣工図 2 階集会場祭壇裏排煙窓 排煙窓面内壁ビニクロスは、祭壇構造物と垂幕により塞がれることにより、ビニクロス貼がされていない。 祭壇構造物と垂幕により排煙窓は排煙不能の状態となり、又、構造物により排煙窓操作部は操作不能の状態 に陥る。㈱博善社は排煙方式の変更により排煙不能の状態に陥ることを承知していた。 2 階集会場(1) 2 階集会場(2) 排煙窓(見積書) 工事請負契約図面には建物 1 階北側倉庫に連窓排煙窓が施工され、他には施工されていないため、排煙方式 変更により施工された 2 階式場(1)(2)の排煙窓施工費は不明であるため、見積書記載の 1 階北側排煙窓見積に よって、2 階式場(1)(2)の排煙窓施工費を推定することになる。 1 階倉庫 4 連窓排煙窓(AW-6) 北野博善斎場(共立ビル) 建築業務範囲 1. ㈱ランドブレイン:総合予算監理・スケジュール管理 2. ㈱マーシ都市設計:調査・企画、基本設計、実施設計、工事監理、建築確認申請の提出、 設計変更承認申請書の提出・受領、記載事項変更届の提出・受領、 確認通知書の受領、建築基準法施行規則第 1 号様式に定める正副本の訂正、 完了届の提出、 3. ㈱博善社:構造、外構、外壁・内装意匠、設備等の決定、 4. 五洋建設㈱:建築工事請負 5. ㈱トヨホク(子会社 ㈱トラスト建設):杭・サッシ・ガラス・雑工事 本件建築工事において、㈱マーシ都市設計は㈱博善社が求める斎場の基本・実施設計を行い、工事監理、完 了届の提出業務を行っている。 平成 7 年 9 月 18 日、五洋建設㈱は㈱マーシ都市設計に基礎配筋、型枠検査の立会いを求め、㈱マーシ都市 設計は検査立会いを確認している。また、㈱マーシ都市設計は竣工の完了届を提出している。 ㈱博善社は北野博善社(共立ビル)の設計・建築において、構造、外構、外壁・内装意匠、設備等を確認し、 承認する立場にいる。 ㈱ランドブレインは総合予算監理業務を担い、全ての施工費の監理業務を担って、設計変更に伴う施工費の 変更を知る立場にいる。 五洋建設㈱は㈱博善社の構造、外構、外壁・内装意匠、設備等の決定㈱マーシ都市設計の工事監理と㈱ラン ドブレインの予算監理を無視して建築基準法・建築基準法施行令違反となる確認申請とは異なる建築工事を行 うことは困難である。
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