「同期で群れるより、先輩と飲めヨ」

山田グループ・
「諸君」(1月号)
平成 27 年 1 月 5 日
「同期で群れるより、先輩と飲めヨ」
山田 淳一郎
人間は弱い生き物だと思う。その例は幾つもあるが、例えば同期入社の社員。あちこち
に散らばる同期入社社員同士が協力し合い助け合う、という構図は望ましく喜ばしいこと
だが、これに対して、同期が固まって皆でゆっくりペースで仕事に取組む様は、即ち、本
来はライバル同士なのにお互いの動きが見えるように共に行動して、一緒であることに安
心してゆっくりペースで走る様には本当にガッカリさせられる。
そりゃあ、身近なライバルも休んでいる、即ち、つるんでいるので焦りが生じることが
ないってことなんだろうけど、君も止まっていて成長していないんだよ、君の本当のライ
バルは他に沢山いるのに、それでいいの?違うだろ、と思う。
この年齢(67 歳)になったから気付いたのかもしれないが、日本人は学校も会社も、そ
して多くの家庭も、利口で大人しい、即ち、隊列を乱さない、はみ出さない人間を好みそ
ういう人間を育てている(育てようとしている)
。そのせいかどうか、個々人も集団の中に
埋没する行動を取る傾向が多い(と言うよりも、お互いに安楽な方に引きずり込み合って、
結局何となく皆で連れ立って行動する人が多い)
。
利口イコール優秀ってことではないし、はみ出さない人間(社員)から凄い人間が生ま
れる確率は低いし、皆で連れ立って集団行動ばかりしている人間だと極く普通の普通過ぎ
る位に普通の人間になってしまう(にしかなれない)のに、もったいないし困ったもので
ある。
山田グループの諸君に期待する。子鳩が集まって暖めあっても意味ないし、同期でつる
んで飲む行動は毒にはなっても薬にはならないのだから、もし飲むなら自分の役に立つ飲
み方をせよ。例えば、先輩に付き合ってもらい先輩の経験等を教えてもらうとか、出来る
なら幹部に付き合ってもらい様々を学び気付きを得るとか、それが出来ない時は一人でじ
っくり諸々を考えてみるとか、本を読む、とか、個の力をつける行動を実行実践せよ。
同期とつるんで飲んで無駄な時間を過ごすよりも家族サービスの方が大事と心得よ。