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反応工学
期末その1試験問題(2015/1/19)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で5問(表紙を含めてえ6枚)あります.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1
(1)
濃度 100 ppm(容積比)のアンモニア(NH3)ガス(30℃,0.2MPa)について下記の問に答えよ.
....
..
標準状態におけるアンモニアのモル濃度を求めよ.
答え
4.46 mmol/m3
(2) このガスを右図のような装置で水に吸収したところ,流入ガス中アンモニア濃度が 100 ppm は出口で 50
ppm まで減少していた.出口の水中アンモニアの濃度を mg-N/L (または mg as N/L)の単位で求めよ.
流入水
流出ガス
20 m3/h
1000m3/h
(30C, 0.2MPa)
水
空気
流出水
流入ガス
20 m3/h
1000m3/h
(30C, 0.2MPa)
答え
2.78 mg-N/ L
2
問題2 下記のような各槽の容積が 2m3 の5段の槽列モデル流れ場 流量 1m3/h において,
A→B の1次反応,反応速度 r -kCA ,k 0.1h‐1 が,
定常状態で生じ,最終槽の出口濃度は 1mol/L である.中間槽(3段目)中の濃度を求めよ.
Q = 1 m3/h
V = 2 m3
V = 2 m3
V = 2 m3
V = 2 m3
V = 2 m3
答え
1.44
3
/
反応量論式 A+B→2C
反応速度:
がある.
(定容積定圧の)回分反応,
問題3
の反応
A の濃度が 1 mol/L ,B の濃度が 1 mol/L,C の濃度がゼロで反応を開始したところ,1時間経過後の C の濃度 1 mol/L,
A の濃度が 2 mol/L ,B の濃度が 1 mol/L,C の濃度がゼロで反応を開始したところ,1時間経過後の C の濃度 2 mol/L,
A の濃度が 1 mol/L ,B の濃度が 2 mol/L,C の濃度がゼロで反応を開始したところ,1時間経過後の C の濃度 1 mol/L,
であった.
反応速度の次数,とはいくらか.
答え
=1
4
問題4 河川(流速は u=5 km/h,流量 10m3/s)から取水している浄水場がある.浄水場の原水取水口から
L = 10 km 上流で生じた工場火災により,深夜0時(午前0時)に一時的に大量の有害物質が河川に流入し
たとの知らせがあった.午前1時に,この有害物質の濃度が取水許容濃度レベルの 1 μg/L に到達したので,
取水を停止した.午前2時の濃度は 3 μg/L であった.
(有害物質の水中分解,河床や大気中へは移動はなく,移動は両端オープンの一次元拡散モデルで表現されると仮定する)
午前3時の時点で,最大濃度が現れるのは浄水場の原水取水口から上流または下流から何 km の地点か.さ
らに,その最大濃度を求めよ.
答え
2.45
答え
225.2
5
反応量論式 A→2B
反応速度:
(定容積定圧の)回分反応,
問題5
の反応
がある.
A の濃度が 1 mol/L,B の濃度がゼロで反応を開始したところ,1時間経過後の B の濃度 1 mol/L であった.
A の濃度が 1 mol/L,B の濃度がゼロで反応を開始したときの,3 時間経過後の B の濃度を求めよ.
答え
CB = 1.75 mol/L
6
反応工学 期末その1試験問題(2014/1/20)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で5問(表紙を含めてえ6枚)あります.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1 あるゴミ焼却炉ではゴミを空気で焼却し,下表の組成の排ガスが生成している.排ガスの成分組成は乾
燥状態(H 2 O を除いた組成)で次のように分析された.下記の2つの設問に答えよ.
ゴミ中の質量組成,%
?
?
?
?
100
燃焼
成分
H2O
C
O
灰(燃えない部分)
Total
成分
CO 2
O2
N2
Total (
N2)
乾燥状態の容積組成,%
14.0
9.0
77.0
CO 2 +O 2 + 100
H2O
空気の成分
O2
N2
容積組成,%
20
80
1) 空気 10 m3 N (1atm,0 °C)を燃焼に使ったときに生成する燃焼排ガス(乾燥状態,1atm,0 °C)量を m3 N の単位で
求めよ.
答え
10.39
2) ゴミ中の C と O の質量比を C/O として求めよ.
答え
1.4
2
m3 N
問題2 ある湖に流入する河川の上流に工場が建設され,その後の微量汚染物質 A が湖に流入し,湖内の濃
度が図のように上昇した.もし,工場建設 1 年+2か月後に微量汚染物質 A 流入が止まっていれば,現時点
(5年後)の濃度はいくらになっているか予測せよ.1 年は 365 日とする.1 か月は(365/12)日とする.
𝑡𝑡
𝐶𝐶
= 100 �1 − exp �−1.5
��
year
ng/L
125
濃度,ng/L
100
75
50
25
0
0
1
2
3
経過年,year
4
5
答
答え
0.263 ng/L
3
問題3 ステップ応答法により図の出力応答を得た.平均滞留時間を求めよ.
トレーサ濃度,mg/L
5
4
3
2
1
0
0
2
4
6
8
10
12
14
時間,h
0.3
0.25
0.2
0.15
0.1
0.05
0
0
5
10
15
答え
4.5 h
4
問題4 酸化剤Bを連続投入して化学物質Aを酸化分解する押出し流れの反応槽(平均滞留時間 1 時間,流量
1000 L/h)がある.化学物質Aの流入濃度が1 mol/Lのとき,流入口に酸化剤Bを1 時間あたり 1 kmol投入する
と,処理後の化学物質Aの濃度は0.3 mol/Lであった.
条件:酸化反応量論式 A+B→C+D
反応速度 r A = - kC A C B で表現される.
押出し流れ反応槽
1)反応速度定数を求めよ
答え
2.33 L/(mol h)
2)処理後の濃度をさらに低下させるために,反応槽を1段追加し,追加した反応槽入口に酸化剤Bを1時間あたり1
kmol追加投入した.処理後の濃度を予測せよ.
押出し流れ反応槽
追加した押出し流れ反応
答え
0.0229 mol/L
5
問題5 下図のように地下水を有害物質が拡散している.
濃度勾配が一定 の場合,地面方向に向かう拡散フラックスはいくらになるか?
拡散係数は 8 × 10-5 cm2/s である.注意:図の横軸の単位はμg/L,縦軸は cm です.
地面
0
0
拡散
地面からの深さ(cm)
地中
濃度(μg/L)
20
40
50
100
150
200
答え
8 × 10-2 ng/(m2 s)
6
60
反応工学
期末その1試験問題(2013/1/21)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で5問(表紙を含めて3枚,両面印刷)あります.
問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1 排気ガス中の二酸化炭素をアルカリ水で吸収する装置
を製作し,実験を行った.CO2 濃度 3 mg as C /L のアルカリ水を 1
L/min で通水すると,処理後の水の CO2 濃度が 15 mg as C /L に
まで上昇していた.流入・流出する空気量は 1 m3/min である.ガ
ス中の CO2 濃度は何 ppm(容積分率)低下して流出しているの
か? 流入・流出空気の圧力は 0.1 MPa で温度は 25℃とする.
排ガス
処理後のガス
アルカリ水
処理後の水
答え
24.8 ppm
問題2 右図のように完全混合流れ(流量 1.0 L/s,容量 1 m3)に短絡流(流
量 0.3 L/s)が並列している流れがある.この流れに流入濃度 1 mg/L のステッ
プ応答を行ったときの,1 時間後の流出濃度を求めよ.
答え
0.979
2
mg/L
問題3 流通式完全混合反応器(容積 V,流量 Q)で次の定容反応が定常状態で生じている.
反応式
:
A + 2B → 2R
反応速度式
:
rA = -k CA CB2
A, B, R の入口濃度 CA0,CB0,CR0,出口の濃度 CAf,CBf ,CRf とする.
下記の条件の時の,R の出口濃度 CR = 1 mol/L としたい.必要な B の入口濃度 CB0 を求めよ.
k = 0.5 (L/mol)2/s, CA0 = 1 mol/L, CR0 = 0 mol/L, V = 50 L, Q = 1 L/s
答え
CB0= 1.2 mol/L
3
問題4 拡散係数(流れ方向)が 400 m2/s の河川(流速 0.6 m/s,流量 30 m3/s)がある.この河川に易水溶性
だが難分解・難土壌吸着性の物質 10 kg が一時的に混入した.混入から 3~6 時間の間で,5 km 下流地点におい
て観測される最大濃度を予測せよ.
答え
0.0239mg / L
4
問題5 反応式 :2A→R
反応速度式:rA =-k CA2
で表される分解反応の回分反応実験を,初期濃度や温度を変えて行ったところ,結果は次のようであった.
温度
40℃
20℃
10℃
初期 A 濃度(t=0)
10 mmol/L
5 mmol/L
5 mmol/L
1時間後の A 濃度(t=1h)
3 mmol/L
3 mmol/L
? mmol/L
表の右下の欄の数値を予測せよ.
答え
3.36 mmol/L
5
反応工学
期末その2試験問題(2015/2/2)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で1問(表紙を含めて4枚)あります.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題 ある有害物質(名前を A とする)を含むガス(濃度 100 ppm,全圧 0.1MPa,28℃)を吸収する装置を設計したい.
この A の濃度が 100 ppm のガス(全圧 0.1MPa,28℃),2 L を下記のような容器に充填し水を接触させ,ガスの溶解が
平衡に達した.平衡時のガス中の A の濃度は 20 ppm であった.
気相の上部の蓋(ふた)は密閉状態で上下するピストンに
なっているので,気相の容積が変化しても全圧は,外気圧
0.1 MPa と同じとなり,0.1 MPa の初期状態が保たれる.
ガス
2L
水
100 mL
1) 水へ移動した A のモル量を求めよ.
2) ヘンリー定数を Pa m3/mol の単位で求めよ.
答え
6.4
答え
31.25Pa
2
/
3) この A の濃度が 100 ppm のガス(全圧 0.1MPa,28℃)を次のような装置で水へ吸収する実験を行ったところ,出口
ガス中の A の濃度は 50 ppm であった.気体の流量は 1 m3/h, 水の流量
は 50 L/h,気液接触面積は 1 m2 である.気液界面における移動フラック
流入水
スを求めよ.
流出ガス
50 L/h
1 m3/h
(28C, 0.1MPa)
水
ガス
流出水
流入ガス
50 L/h
1 m3/h
(28C, 0.1MPa)
y = 50 ppm
ガス本体
全圧 0.1 MPa
液本体
液境膜 ガス境膜
答え
2
3
4) 3)について液側の濃度差C(mol/m3)基準の総括物質移動係数 KL を求めよ.装置の中のガス,水はそれぞれ完全
混合と仮定する.
y = 50 ppm
ガス本体
全圧 0.1 MPa
液本体
液境膜 ガス境膜
答え
0.0167
cm
1.67
h
0.4 /
4
反応工学
期末その1試験問題(2012/1/16)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で5問(表紙を含めてえ5枚)あります.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
..
問題1 含水率(=ごみ中の全水分質量/湿ったごみ全質量)が 44.6%のごみがある.ごみには,紙類とプラス
チック類,厨芥,その他が含まれていた.それぞれの組成割合は下の表のようである.
湿潤ベース組成[%]:水分を含んだ湿ったままで,ごみ分類を行い,それぞれの質量を求めて,割合で表した値
乾燥ベース組成[%]
:ごみを乾燥させ水分を取り除いてから分類を行い,それぞれの質量を求めて,割合で表した値
湿潤ベース組成[%] 乾燥ベース組成[%]
紙類
37
40
プラスチック類
16
18
厨芥
25
12
その他
22
28
厨芥 100 g に含まれる水分量を求めよ.
答え
73.4 g
問題2 反応式:A→R で生じる物質Aの回分分解反応実験を行った.結果は,
Aの濃度,CA0 = 10 mol/L, at t = 0 hour
CA1 = 7 mol/L, at t = 1 hour
である.
CA2 = 4 mol/L, at t = 2 hour
n
と仮定するとき,反応速度の次数, n, を求めよ.
反応速度式を rA =-k CA
(計算が無くても,言葉による説明があれば十分です)
答え
0
2
問題3 河川(流速は u=5 km/h)から取水している浄水場がある.浄水場の原水取水口から L = 10 km 上
流で生じた工場火災により,深夜0時(午前0時)に一時的に大量の有害物質が河川に流入したとの知らせ
があった.午前1時に,この有害物質の濃度が取水許容濃度レベルの 1 μg/L に到達したので,取水を停止
した.午前2時の濃度は 3 μg/L であった.午前4時の濃度を予測せよ.
(有害物質の水中分解,河床や大気中へは移動はなく,移動は両端オープンの一次元拡散モデルで表現されると仮定する)
答え
0.5 g/L
3
問題4 オゾン O3 を含む空気を水と接触させ,オゾンを水に吸収させ
る装置を稼働させ,定常状態になった.装置に流入する空気の流量は
100m3/h で,オゾンが容積分率 100 ppm 含まれている.出口の空気の流
量は 100m3/h で,オゾンが容積分率 20 ppm に減少している.流入水に
はオゾンは含まれず,流量は 5m3/h である.
空気の圧力と温度は 0.1 MPa,27℃である.流出水に含まれるオゾンの
流入水
流出ガス
濃度を mg/L の単位で計算せよ.オゾンは分解しないと仮定する.
流出水
答え
3.07 mg/L
4
流入ガス
問題5 左記のような押し出し流れと短絡流
が並列の流れで,
反応式:A + B → S + R
A の反応速度:rA =-k CA CB , k = 0.2 L/(mol・
min) の分解反応が生じている(定常状態)
.
全流量 Q = 70 L/min,
短絡流の流量 QS = 20 L/min,
押し出し流れ部分の容積 V = 100 L,
流入濃度 CA,0 = 2 mol/L, CB,0 = 1 mol/L の時,
A の出口濃度 CA,f を求めよ.
出口濃度 CA,f
入口濃度 CA,0
入口濃度 CB,0
QEFF
押し出し流れ
流量 Q
QS
短絡流
(注意:1次反応では無い)
答え
1.64 mol/L
5
出口濃度 CB,f
反応工学 期末その2試験問題(2014/2/3)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で1問(両面印刷2枚)あります.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題 地下水汚染物質として有名なトリクロロエチレン(示性
式 ClHC=CCl 2 )を水中から大気中(0.1MPa)に質量フラックス
50 mg/(m2・h)で放出させている.トリクロロエチレンのヘンリ
ー定数は 1000 Pa m3/mol である.
ガス本体
全圧 0.1 MPa
COUT = 5 µg/L
液本体
1) モル分率基準のヘンリー定数を求めよ.
yOUT = 0.1 ppm
液境膜 ガス境膜
答え
2) 液側の濃度差∆C(mol/m3)基準の総括物質移動係数 K L を求めよ.
答え
2
3) ガス側のモル分率差∆y(無次元)基準の総括物質移動係数 K Y を求めよ.
答え
4) ガス側の境膜物質移動係数 k G が 1×10-5 mol/(m2 s Pa)のとき,物質移動はガス側境膜支配か液側境膜支配か?
答え
3
4
答
1)
556
2)
K L = 13.57 m/h
3)
K Y = 1357 mol/(m2・h)
1
4) 𝑘𝑘𝐿𝐿 = 0.04591 = 21.78 𝑚𝑚/ℎ
𝐻𝐻 𝑘𝑘𝐺𝐺 = 36 𝑚𝑚/ℎ
𝑘𝑘𝐿𝐿 < 𝐻𝐻 𝑘𝑘𝐺𝐺
なので,液境膜支配
5
反応工学
期末その2試験問題(2013/2/4)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で2問(両面印刷2枚)あります.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1
(1) 気液接触装置の中では,右図のように水と空気が触し,
空気中の二酸化炭素が水へ吸収している.二酸化炭素のヘ
ンリー定数 H’=1.63×108 Pa である.水中二酸化炭素濃度は
0.3 mg-CO2/L である.二酸化炭素が 300 ppm から2倍にな
ったとき,溶解フラックスは何倍になるか
ガス本体
液本体
C = 0.3 mg-CO2/L
全圧 0.1 MPa
y =300 ppm 容積
分率
ガス境膜
答え
4倍
2
液境膜
問題2 排気ガス中の二酸化炭素をアルカリ水で吸収する装置
を製作し,実験を行った.CO2 濃度 0.1 mg-CO2/L のアルカリ水
22 L/h で 通 水 す る と , 処 理 後 の 流 出 水 の CO2 濃 度 が 0.3
mg-CO2/L にまで上昇していた.流出空気の CO2 濃度は 300 ppm
(容積分率)に減少していた.流入・流出する空気量は 22 L/h,
CO2 のヘンリー定数 H’=1.63×108 Pa,空気の温度は 27℃,全圧
0.1 MPa とする.
排ガス
アルカリ水
処理後のガス
完全混合
処理後の水
完全混合
(1) 1時間あたりに何モルの CO2 が水に吸収されているか.
答え
0.1 mmol/h
(2) 空気と水の接触面積を 0.5m2 とする.気液間のモルフラックスを求めよ.
答え
0.2 mmol/(h・m2)
(3) 装置内の空気と水は完全混合とする.P 基準(ガス分圧)の総括物質移動係数 KG(単位 mol/(m2・h・Pa))を求め
よ.
答え
0.02 mmol/(m2・h・Pa)
(4) 装置内の空気と水は完全混合とする.C 基準(水中モル濃度)の総括物質移動係数 KL(単位 m/h)を求めよ.
答え
KL = 0.05857 m/h
3
反応工学
期末その2試験問題(2012/2/6)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で1問(両面印刷1枚)あります.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1
(1) 気液接触装置の中では,右図のように水とガスが接
触し,気液間でクロロホルム(CHCl 3)の物質移動が生じて
いる.クロロホルムのヘンリー定数は 300 Pa m3/mol である.
容積分率 0.3 ppm の濃度と溶解平衡になる水中のクロロホ
ルム濃度をg/L の単位で求めよ.
ガス本体
液本体
C = 30 g/L
全圧 0.1 MPa
容積分率
y = 0.3 ppm
ガス境膜
液境膜
答え
11.9 g/L
(2) P 基準のガス境膜物質移動係数 kG が 0.5  10-3 mol/(m2・s・Pa),モル濃度基準の液境膜物質移動係数 kL が 0.2
m/s のとき,気液間のクロロホルムのモルフラックスを mol/(m2・s)の単位で求めよ.
答え
1.3 10-5 mol/(m2・s)
2
反応工学
期末試験問題(2011/2/9)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で4問(表紙を含めてえ5枚)あります.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1 右図は地下水汚染物質として有名なトリクロロエチレン(示性式
ClCH=CCl2)を水中から大気中(0.1MPa)に放出させる装置の模式図である.
1) この装置を使うと水中のトリクロロエチレン濃度が CIN = 30 g/L から COUT = 3
g/L まで減少した.流入空気にはトリクロロエチレンは含まれてない.流出空気中
のトリクロロエチレンの濃度を mmol/m3 またはmol/m3 の単位で求めよ.流入流出
水量は 20 m3/h,空気流量は 1000 m3/h (20C, 0.1MPa)で,定常状態を仮定す
る.
流入水
20 m3/h
1000m3/h
(20C, .1MPa)
流出水
流入空気
20 m3/h
1000m3/h
(20C, .1MPa)
答え
4.11 mol/m3
2) 流出空気中のトリクロロエチレンの濃度を容積分率 yOUT を ppm または ppb の単位で求めよ.
答え
0.100 ppm
2
流出空気
3) この装置の中では,右図のように水とガスが接触し,気液間で物質移動が
生じている.気液間の接触面積は 10 m2 である.気液間のトリクロロエチレンの
モルフラックスを求めよ.
流入水
流出空気
20 m3/h
1000m3/h
(20C, 0.1MPa)
水
空気
流 入 空 気
流出水
1000m3/h
(20C,0 .1MPa)
3
20 m /h
答え
0.411 mmol/(m2・h)
4) 装置の中のトリクロロエチレンのガス中濃度と水中濃
度はそれぞれの出口濃度に等しいと仮定する(完全混合の
仮定).トリクロロエチレンのヘンリー定数は 1000 Pa m3/mol
である.液側の濃度差 C(mol/m3)基準の総括物質移動係
数 KL を求めよ.
ガス本体
全圧 0.1 MPa
COUT = 3 g/L
液本体
液境膜 ガス境膜
答え
32 m/h
3
POUT = ? Pa
yOUT = ? ppm
問題2 下記のような各槽の容積が 10m3 の3段の槽列モデル流れ場において,2A B の反応が定常状態で生じ,A の
出口濃度は 1 mmol/L である.A の反応速度 は rA -k CA2 の 2 次反応,k 1 m3/ mol・h である.容積が 10m3
の槽を1段追加し,4段の槽列にすると,出口濃度はいくらになるか?
Q = 5 m3/h
1mmol/L
答え
0.5 mol/m3
10m3
10m3
10m3
問題3 下記のような各槽の容積が 10m3 の4段の槽列モデル流れ場(全容積 40m3)において,インパルス応答を行っ
たとき,8 時間後の出口濃度が 1 mg/L であった.トレーサーの投入量を求めよ.
Q = 5 m3/h
答え
51.2 g
10 m3
10 m3
10 m 3
10 m3
4
問題4
反応量論式
2A→C
の反応が押し出し流れ場で生じている.A の流入濃度が 5 mol/L,B の流入
濃度が 0 mol/L のとき,1分流下地点の B の濃度 は 1 mol/L であった.A の反応速度は A の濃度の 2 次反
応: rA  kCA 2(CA :A の濃度)と仮定する.2 分流下地点における B の濃度を求めよ.
答え
1 分
1.43 mol/L
2 分
5
反応工学
中間試験問題(2009/12/21)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で6問あります.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1
部屋の中(0.1013MPa, 25 C)の空気のアンモニア NH3 濃度が 3 ppm(容積分率)であった.
(1)アンモニアの分圧(atm の単位)を求めよ.
(1)答え
3  10-6
atm
(2)アンモニアのモル濃度を求めよ.
(2)答え
1.23  10-4 mol/m3
0.123 mmol/m3
....
..
(3)標準状態におけるアンモニアの質量濃度を求めよ.
(3)答え
2.3
2
mg/m3
問題2 右図のように SO2 を含む空気(1atm,27℃)が水と接触し,空気中の
SO2 が水に溶けている.
定常状態において,
流入空気中の SO2 濃度: 1%(容積分率),空気流量:100m3/h
流出空気の SO2 濃度:0.1%(容積分率),ガス流量:100m3/h
流入水の SO2 濃度:0 mol/L,流量:3m3/h
であった.
流出水の SO2 濃度を mol/L の単位で求めよ。
流入水
流出空気
流出水
答え
12.2 mmol/L
1.22  10-2 mol/L
3
流入空気
問題3
流量 20 m3/h の沈殿池にトレーサーをインパルス状
2
に入れて,出口で濃度を測定したところ,右図のような濃度
濃度
変化を観察した.
(mg/L)
1)注入されたトレーサー量を求めよ.
1
0
0
1
2
3
4
時間(h)
答え
140 g
2)最初のピーク(時間 0~1 h)を短絡流とすると,短絡流の流量はいくらか.
答え
2.9 m3/h
3)両端 closed な流れと仮定すると,沈澱池の容積はいくらか.
答え
61.4 m3
4
5
問題4
ある湖(水量は 2105 m3,流入・入出流量は 1105
m3/year)における化学物質 A の濃度を計測したところ,濃度
が 1 mg/L であった.この化学物質 A は,2年前に建設・稼動
された工場からの排水に含まれていることがわかった.排水源
..
が工場のみと仮定すると,毎日どのくらいの化学物質 A は排
出されていたと推定されるか(kg/日,g/日,mg/日などの単位).
滞留時間が長いので湖内の流れを完全混合と仮定し,工場からの水の排出量(水の量)は無視してよい.
答え
430 g/d
5
問題5 下図のように地中を有害物質が拡散している.
濃度勾配が一定の場合,地面方向に向かう拡散フラックスはいくらになるか?
拡散係数は 1  10-5 cm/s である.注意:図の横軸の単
濃度 (mmol/L)
位は mmol/L,縦軸は cm です.
0.0 1.0 1.5 0
地表面からの深さ (cm)
地面
地中
0.5 拡散
10
20
30
答え
5  10-9 mol/(m2 s)
5  10-10 mmol/(cm2 s)
6
2.0 2.5 問題6
河川から取水している浄水場がある。浄水場の原水取水口から 20 km 上流で、事故より、一時的に
大量の有害物質が河川に流入したとの知らせがあった。浄水場の原水取水口における 5 時間後の有害物質の
濃度は 20 g/L であった.7 時間後の濃度を予測せよ.
条件:有害物質流入点と原水取水口の間の混合が一次元拡散モデル(両端 open)に従うことが分かっている。
河川流量は 10 m3/s、平均流速は 1 m/s,流れ方向の拡散係数を 100 m2/s とする.
答え
2.0 g/L
7
反応工学
中間試験問題(2008/12/22)
学籍番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で4問,表紙を含めて計5枚ある.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解とする(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使うこと.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1 ゴミを空気で燃焼させたところ,右表の組成の排ガスが生成した.排ガスの成分組成は乾燥状態(H2O を
除いた組成)で次のように分析された.下記の4つの設問に答えよ.
ゴミ中の質量組成,%
?
50
30
?
100
燃焼
成分
H
C
O
灰(燃えない部分)
Total
成分
CO2
O2
N2
Total( CO2+O2+ N2)
乾燥状態の容積組成,%
10.5
8.5
81.0
100
H2O
空気の成分
O2
N2
容積組成,%
20
80
1) 燃焼排ガス(乾燥状態,1atm,0 C)中の CO2 濃度をモル濃度(mol/L)で示せ.
空気 100 mol は 100X22.4L=2240L
10.5mol/2240L = 0.0047mol/L
答え
0.00469
mol/L
2) ゴミ1kgを燃焼させたとき生成する燃焼排ガス(乾燥状態,1atm,0 C)量を m3N の単位で求めよ.
C:500g CO2=500/12=41.67mol
排ガス=41.67*100/10.5=396.8mol
,
396.8*22.4 L=8.89m3
答え
8.89
m3N
3) ゴミ1kgを燃焼させたとき使用した空気の量を(1atm,0 C)量を m3N の単位で求めよ.
C:500g CO2=41.67mol
ゴミ1kg で N2=41.67*81/10.5= 321.42mol
空気=312.42*10/8= 401.78mol , 401.78*22.4= 9000L=
9m3
答え
9.00
2
m3N
4)ゴミ中の H の質量組成割合(%)を求めよ
ゴミ1kgの O2: 300g ,300g/32= 9.375 mol
空気: 401.78mol*0.2 = 80.356mol
排ガス:O2(CO2) 41.667 mol,O2 8.5/100*396.8=33.728 mol
O2(H2O): 9.375+ 80.356-41.667-33.728 = 14.336mol
O(H2O) 28.672mol
H2O:28.672 mol
H2:28.672 mol = 57.344g
H2:57.3/1000 = 0.0573 = 5.73%
答え
5.73
問題2 流れ場に 1g のトレーサーをインパルス状に
投入して,右図のような出口濃度変化を得た.流れの
流量を求めよ.
濃度, g/L
60
0
0
50
70
時間,min
120
QQdt=Q*70 min * 30ug/L = Q * 2.1 mg/L min = 1 g = 1000 mg
Q= 1000mg/(2.1 mg/L min) = 476 L/min
答え
476 L/min
3
%
(定容積定圧の)回分反応で A の濃度が 2 mol/L ,B の濃
問題3 反応量論式 A+B→2C の反応がある.
度が 2 mol/L,C の濃度がゼロで反応を開始したところ,1時間経過後の C の濃度 1 mol/L であった.
2時間経過後の C の濃度を次の2つの場合について求めよ.
1)A の反応速度が rA  kCA で表現される(CA :A の濃度)
.
t 0h
A 2 mol/L
B 2 mol/L
C 0 mol/L
1h
1.5 mol/L
1.5 mol/L
1 mol/L
CA
1
ln
k
CA
2
k ln
1.5
t
t
CA
1
ln
CA
k
2h
1 h
2
1
ln
1.5
k
2 h
2
1
ln
,
CA
k
2
CA
1
4
ln
2.25
CA=1.125,
CA=0.875
2
2
CA
2
ln
1.5
ln
ln
CC=1.75
答え
1.75 mol/L
2)B の反応速度が rB  kCA C B で表現される(CA :A の濃度,CB :B の濃度).
CA=CB なので,CA の2次反応
t
1 1
k CA
1
CA
答え
1.6 mol/L
4
問題4 右図のような流れにおける流入濃度 1 mg/L のステッ
プ応答について,1時間後と2時間後の濃度を求めよ.VP = VB
= 1 m3,Q = 1 m3/h.
Q
押し出し流れV P
VB
滞留時間分布
完全混合流れ
1h
ステップ応答
1h
t>1 で
f CF 1
答え(1時間後)
exp
t
1 /τ
1 mg/L 1
exp
2
1 /1
0 mg/L
答え(2時間後)
0.632 mg/L
5
反応工学
中間試験問題(2007/11/25)
工学部番号(必ず記入)
学籍番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で5問,計6枚ある.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解とする(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使うこと.H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32,
Cl=35.5,.K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
教科書 P5 の間違い訂正
3
CW
T [K ]
1 [atm]
M
C
3 [m ]





10

[ L]
[mg/m 3 N ] [mg/mol] [mol/L] 273.15 [K ] P [atm]
教科書 P41 の間違い訂正
f(t )
完全混合流れ
1.2
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
 t
f (t )  1  exp   
 
0
1
2
3
t /τ
1
(1.2.10)
問題1 ある浄水場の沈澱池の流れの拡散係数は 0.2m2/s だという.この沈澱池の流れを槽列モデルで表すと何
段になるか.沈澱池の長さは 20m,深さは 4m,幅は 5m,流量は 1m3/s である.沈澱池はクローズド流れと考える.
4m
5m
20m
答え
3
段
2
問題2 メタンガスの燃焼の反応式は次式で表され,メタン(CH4)1mol の燃焼に理論上は 2mol の酸素(O2)
が必要である.
CH4 + 2O2  CO2 + 2H2O
しかし,
実際の燃焼には理論上の必要量の 1.2 倍の空気量を使ってメタンを完全燃焼させる
(空気量は20%
3
過剰).このときの出口ガス中の CO2 の容積分率と出口ガスの流量を m N/min の単位で求めよ.ヒント:出
口ガスには CO2, H2O, O2, N2 のみが含まれる.
出口ガス
メタン(20C)
1 m3N/min
空気
酸素 20%(容積分率)
窒素 80%(容積分率)
答え
組成
CO2
7.7
%
答え
流量
13 m3N/min
3
濃度 (mg/ L)
問題3 流入・流出流量 3 m3/min の流れ系(Closed vessel)にインパルス応答実
験を行って,図-1に示す結果を得た.
(1) 投入されたトレーサー量はいくらか.
3
2
1
0
0
1
2
3
時間 (min)
図-1 インパルス応答
(1)答え
9g
(2) この流の滞留時間分布関数を E(t)とすると 1.5 min における E(1.5)はいくらか?
(2)答え
0.333 min-1
(3) 流れ場の容積を求めよ.
(3)答え
2.5 m3
(4) この流れの流入口にあるときから汚濁物質が流入し,流入水の汚濁物質濃度は 12 mg/L となった.流入開始
から 1 分後の流出水の汚濁物質濃度を求めよ(ステップ応答).
(4)答え
8 mg/L
4
問題4
ある湖(水量は 5105 m3,流入・入出流量は 3105
m3/year)には,2年前に建設・稼動された工場から,自然に
は存在せず分解も土壌吸着も気中移動もしない化学物質 A が
流入され続けていたが,湖中の A の濃度が 1 mg/L と計測結果
が出て放流禁止になった.滞留時間が長いので湖内の流れを完
全混合と仮定し,工場からの放水量(水の量)は無視してよい.
1)A の濃度は何 0.1mg/L 以下まで低下するのは,放流禁止後何年後か?
1)答え
3.8
年後
2)もし,放流禁止にせずに放置したとすると,湖における化学物質 A の濃度は最大何 mg/L になるか.
2)答え
1.43
mg/L
5
問題5 あるごみ焼却排ガス(圧力は 1.2 atm,温度は 40 C)中には SO2 と SO3 が合計で 100 ppm 含まれて
いた.この排ガス 10 L 中の SO2 と SO3 を,水 1 L に全て溶解させた.このときの水中の SO2 と SO3 の合計
濃度を S の質量濃度 mg/L as S (または mg-S/L)の単位で答えよ.
答え
1.5
mg/L as S
6
反応工学
中間試験問題(2006/12/18)
学籍番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で4問,計4枚ある.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解とする(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使うこと.H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32,
Cl=35.5,.K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1 あるガス中の成分組成(容積割合)は,アンモニア NH3: 15%,CO2: 40%,N2: 45%で,圧力は 1.2
atm,温度は 40 C であった.
(1)アンモニアのモル分率を求めよ.
(1)答え
15%
(2)アンモニアの分圧を求めよ.
(2)答え
0.18 atm
(3)アンモニアのモル濃度を求めよ.
(3)答え
7 mmol/L
(4)標準状態におけるアンモニアのモル濃度を求めよ.
(4)答え
6.7
mmol/L
(5)このガス(圧力: 1.2 atm,温度: 40 C) 1 L 中のアンモニアを,水 10 L に全て溶解させた.このときの
水中のアンモニア濃度を mg-N/L の単位で答えよ.
(5)答え
9.8
mg-N/L
2
反応量論式 A+B→C+D の反応がある.A の濃度を CA,B の濃度を CB とすると,反応速度は
r  kC A C B で表現され,反応速度定数 k = 1 L/(mol・h)である.平均滞留時間 1 時間の完全混合流れで場で
A の流入濃度 1 mol/L を流出濃度 0.1 mol/L にしたい.そのための B の流入濃度を求めよ.
問題2
答え
9.9 mol/L
3
濃度 (mg/L)
問題3 土を円筒容器に充填し,有害物質を含む水を流して除去する
実験を行なっている.この円筒容器の流れにステップ応答実験を行った.
結果は図のようである.流量は 2 L/d である.円筒容器は縦 100 cm,直
径 10 cm で,水の流れはクローズド流れと考えて良い.
(1)t = 2.5 d のときの滞留時間分布関数 E(t)の値はいくらか.
6
4
2
0
0
1
2
3
時間 (d)
図-1 ステップ応答
(1)答え
0.5 d-1
(2)この充填容器に 1 g のトレーサーをインパルス的に投入したとき,t = 2.5 d の流出濃度はいくらか.
(2)答え
0.25 g/L
(3)この流れ系(カラム)の死空間(円筒容器内で水が流れていない部分,つまり土の部分)の大きさいくらか.
(3)答え
3.85 L
4
問題4 右図のような3段の完全混合槽列流れにインパルス応
答を行なった.出口濃度の最大値は,1段目の槽の最大濃度の
何倍か.
答え
0.27
倍
5
反応工学
期末試験問題(2010/2/8)
学年
工学部番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で5問(7枚)あります.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解となるので注意すること.
(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注5)原子量として次の値を使ってもよい.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1 水道水中のクロロホルム CHCl3(ヘンリー定数 372 Pa・m3/mol, 25C)の水道水質基準は 0.06 mg/L です.ク
ロロホルムの濃度が 0.06 mg/L の水道水 2L と空気(通常の大気圧,25℃)20m3 が分配平衡状態にある.
1)空気中のクロロホルム濃度を ppm の単位で求めよ. 答え
1.9 ppm
2)空気中に含まれるクロロホルムの質量を求めよ. 答え
183 mg
2
問題2 平均滞留時間が1時間の(定容定圧)完全混合流れで,汚濁水中のグルコースの分解反応を行なっている.
グルコースの分解反応(rG)は,以下のようなモノー式で表現される.
µ CG
rG
K
CG
ここで, CG はグルコース濃度, max 0.1 mmol/ L・min , Km 4 mmol/L である. 流入濃度が 10 mmol/L の定常状態のときの,流出水濃度を求めよ.
答え
6.3 mmol/L
3
問題3 10 L の水溶液中(定容定圧)で,次のような反応を生じさせる. A + B
C A を 1 mol,B を 2 mol を 10L に投入して(C の濃度はゼロ),回分反応を開始したところ,10 分後に C の濃度が 20 mmol/L と計測された.A の反応速度を rA ‐k CA CB で表すと CA , CB はそれぞ A , B の濃度),1時間後の C の濃度はいくらと予測されるか? 答え
67.2 mmol/L
4
問題4 ある川の混合状態が1次元拡散モデル(縦方向拡散係数 DX 25 m2/s で表現できることが分かっている. この川では排水の流入点で化学物質 A の濃度がいつも 10 g/L で計測されている.しかし,1000 m 下流部では,水温
25C の夏季で化学物質 A の濃度は 1 g/L であった. 化学物質 A は,水中で A B に分解し,反応速度は 1 次反応 rA ‐k CA で表わされる. (濃度の時間変化は考えなくても良い:定常状態) L = 1000 m
0.1mm/s
uu==0.1
CA0 = 10 g/L
CAf = ?
1 水温 25C の夏季における反応速度定数 k25 を求めよ. 答え
3.63  10-4 s-1
1.31 h-1
5
問題4 の続き: 2 水温が 15C の秋季には 1000 m 下流部で 2 g/L であった.水温 2C の冬季における反応速度定数 k2 を求めよ. 答え
1.17  10-4 s-1
0.42 h-1
6
問題5 下記のような各槽の容積が 10m3 の4段の槽列モデル流れ場において, A B の1次反応,反応速度 r -k CA,k 1 h‐1 が, 定常状態で生じ,出口濃度は 1 mol/L である.流入濃度を予測せよ.
Q = 5 m3/h
V = 10 m3
V = 10 m3
V = 10 m 3
V = 10 m3
答え
81 mol/L
7
反応工学 期末試験問題(2009/2/9)
時間 13:00-14:40
工学部番号(必ず記入)
学籍番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で3問,表紙を含めて計6枚ある.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解とする(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)退席するときは答案を提出後,退席すること.
注5)答えのカッコ内の数値は,配点の目安です.
現時点では∑配点<100ですが,この数値+αが実配点になります.
注5)原子量として次の値を使うこと.
H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32, Cl=35.5
K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
1
問題1 無酸素水(酸素が溶解してない水)に酸素が下図のように密閉容器内で溶解を開始した.温度は 10C とす
る.
気相の上部の蓋(ふた)は密閉状態で上下するピストンになって
いるので,気相の容積は変化するが全圧は外気圧 0.1 MPa と同
じ状態に保たれる.
気相 ,酸素100%(容積比)
溶解開始時,1m3
水(時間とともに酸素が溶解する)
10 m3,最初は無酸素状態.
1)溶解開始時に気相に含まれる酸素量を mol の単位で求めよ.
答え(5)
42.5
mol
2)溶解平衡に達したときの水中の酸素濃度を mg/L の単位で求めよ.
答え(5)
53.4
2
mg/L
3)溶解平衡になったときの気相の容積を求めよ.
答え(10)
0.6
m3
4)水中の酸素濃度が 10mg/L に達した時点における,酸素溶解のフラックスを求めよ.ただし,ガス側境膜物質移
動抵抗は無視してよい.液側境膜物質移動係数は,モル分率基準で kX = 10 mol/(m2・s),モル濃度基準では kL =
1.810-4 m/s とする.
答え(10)
7.8 mg/(m2・s)
3
5)溶解開始から 5 時間後の水中の酸素濃度を求めよ.気液界面の面積は 1m2,水相と気相はそれぞれ完全混合
とする.ただし,ガス側境膜物質移動抵抗は無視してよい.液側境膜物質移動係数は,モル分率基準で kX = 10
mol/(m2・s),モル濃度基準では kL = 1.810-4 m/s とする.
答え(10)
0.463 mol/m3
14.8 mg/L
4
2.右のような流速 v = 1m/h, Q = 2m3/h,x=0m から x=L までの区
間,容積 V = 2.89m3 の拡散流れ(両端オープン)における汚染物質 A
の分解を解析する.
Q
1)まず,拡散係数を求めるための,x = 0 から x = L の区間で(分解
の無い物質 B をトレーサーにして)インパルス応答を行ったところ,右図の
ような結果を得た.拡散係数を求めよ.
拡散流れ
容積 V
X=L
X=0
0
1
2
時間, h
答え(10)
0.027 m2/h
2)流れにおいて汚染物質 A の分解(A→R, rA=-kCA)が(定容積定圧)定常状態で起こっているとき,A の濃度は,
x=0 で,CA0=20 g/L,x=L で CAf=5 g/L のとき,反応速度定数を求めよ.
答え(10)
1 h-1
5
3.下記のような流れで A+B→3C の(定容積定圧の)反応が定
常状態で生じている.A の反応速度は rA  kCA C B ,k = 2
L/(mol・h) で表現される(CA :A の濃度,CB :B の濃度)
.流
入濃度は,CA0=1 mol/L ,CB0=1 mol/L,CC0=0mol/L,Q = 1 L/h,
VP = 1 L, VB = 2 L である.
1)押し出し流れに出口における A の濃度を求めよ.
Q
押し出し流れVP
VB
完全混合流れ
答え(5)
0.33 mol/L
2)完全混合槽内における C の濃度を求めよ.
答え(10)
2.4 mol/L
6
反応工学 期末試験問題(2008/2/12)
時間 13:00-14:40
工学部番号(必ず記入)
学籍番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で8問,計7枚ある.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解とする(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)答えのみで,答に至る説明が無いものは,不正解とする.
注5)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注6)原子量として次の値を使うこと.H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32,
Cl=35.5,.K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
注7)問題 7,8 は選択問題です.問題 7 は平成 19 年度履修者の期末試験,問題 8 は過
年度学生の再試験用ですが,基本的にはどちらを選択してもかまいません.
ただし,必ず1つを選択し解答してください.両方を解答した場合は点は付けません.選択
した問題番号を下記に記入してください.
選択した問題番号は,
です.
備考:今回は,問題1~4は中間点を考えてませんので,計算ミスがないか注意深く,確認
してください。
1
問題1 ある都市ごみ焼却炉において燃焼室からの排ガス中のHCl濃度は1100 ppmと予想され,これを規制基準
の430 ppm以下に下げる必要がある。
(1) この場合,いくら以上の反応率(除去率)が必要か.
答え
61%以上
(2) HCl除去のため,次の反応式で示される乾式除去法を用いる.
Ca(OH)2+2HCl → CaCl2+2H2O
ベンチスケ-ル実験により,この目的には除去すべきHCl量に対応するCa(OH)2の理論量の1.5倍量が必要である
ことが分かっている.排ガス 1 m3N当りに必要なCa(OH)2量を質量の単位で求めよ.
答え
1.66 g
2
問題2 平均滞留時間が1時間の完全混合流れで,汚濁水中のグルコースの分解反応を行なっている.
グルコースの分解反応(rG)は,以下のようなモノー式で表現される.
 C
 rG  max G
K m  CG
ここで, C G はグルコース濃度,  max  1.2 mmol/(L・min), K m  10 mmol/L である.
流出濃度を 2mmol/L 以下に保持できるような,流入水中のグルコース濃度の最大値を求めよ.
答え
14 mmol/L
問題3 地下水汚染の問題を考えてみよう.汚染源から 500m 下流では,汚染物質 A の濃度は 1mg/L,1km 下流で
は 0.5mg/L であった. 2km 下流における濃度はいくらか.条件は以下のようである.汚染物質は定常的に流入し,
濃度は場所的に変化するが,時間的に変化しない.流れの流向と流速は一定で,汚染物質の広がりは一次元拡
散(両端 open)モデルで仮定できる.汚染物質 A は地下水中で分解し,分解反応速度は A の濃度の一次反応 r =
-kCA により表される(分解は A→R の反応で表される)。
答え
0.125 mg/L
3
問題4 気中と水中における濃度を共にモル分率で表現した時の,ある物質 A の 0C におけるヘンリー定数は m=
500(無次元)である。状態(0C, 全圧 0.1 MPa)における物質 A のヘンリー定数を Pa・m3/mol の単位に換算せよ。
答え
900 Pa m3/mol
問題5 ヘンリー定数が m=500(無次元)の物質 A が,水に1mg/L の濃度で溶解している。この水を図のような空
気を含む密閉容器(容積 100mL)に入れて物質 A を気相と液相に分配する。平衡状態の時,物質 A の気相と液相
における存在量(濃度ではない)を2:1にするためには,この水を容器に??mL 入れればよいか?
ガス状の物質 A
気相 (0C, 全圧 0.1 MPa)
水(物質 A が溶解している)
水相
答え
16.7 mL
4
問題6 図のような絡流と押し出し流れの組み合わせでモデル
QEFF
化される流れの反応層において,化学物質 A の分解実験を行 入口濃度 CA0
V
ったところ,定常状態において入口の A の濃度は CA0=50mg/L,
流量 Q
出口は CA2=20mg/L であった.実験槽の容量は V = 6 m3 で,流
入・流出流量 Q=3 m3/h,その一部は短絡流であり,その流量
QS
短絡流
は Qs=0.5 m3/h である.水温は 20C であった.A の分解反応
速度 rBOD は A の濃度に比例すると仮定する(すなわち rA=-kCA)と,反応速度定数 k はいくらか.
CA1
CA0
答え
0.53 h-1
5
CA2
問題7(選択問題-主に定期試験用)
物質 A が図に示すように気相と水相に存在している.物質 A
のヘンリー定数は m=500 である.気液界面間の物質 A のフラ
ックスを2重境膜説によって求めよ.
ガス側境膜物質移動係数は,
モル分率基準で kY = 0.1 mol/(m2・s),
分圧基準で kG= 1 × 10-6 mol/(m2・s・Pa)
液側境膜物質移動係数は,
モル分率基準で kX = 10 mol/(m2・s),
モル濃度基準で kL= 1.8 × 10-4 m/s
である.
全圧 0.1 MPa
液(水)本体
PA=1 kPa
CA= 0. 3 mol/m3
ガス本体
ガス境膜
液境膜
答え
1.22 X 10-4 mol/(m2 s)
6
問題8(選択問題-主に再試験用)
水と土(固形分)が50%,50%の容積比の土壌(水を含んだ土)中で,分配平衡状態で水中に溶解した質量と土
に吸着した量が1:1になるような物質の土壌吸着平衡定数 Kd を求めよ.土(固形分)の密度は 2.6g/cm3 とする。
答え
0.38 L/kg
7
反応工学 期末試験問題(2007/2/5)
工学部番号(必ず記入)
学籍番号
氏名
注1)各自の指定された席に着席すること.
注2)問題は全部で6問,計7枚ある.問題用紙を切り離していけない.
注3)数値に単位が伴っていない場合は不正解とする(無次元数の場合は無次元と記載すること).
注4)答えのみで,答に至る説明が無いものは,不正解とする.
注5)退席するときは机に答案を伏せて退席すること.
注6)原子量として次の値を使うこと.H=1, C=12, N=14, O=16, Na=23, Mg=24, Al=27, P=31, S=32,
Cl=35.5,.K=39, Ca=40, Mn=55, Fe=56, Cu=63.5
注7)問題5,6は選択問題です.問題5は平成 18 年度履修者の期末試験,問題6は過年
度学生の再試験用ですが,基本的にはどちらを選択してもかまいません.
ただし,必ず1つを選択し解答してください.両方を解答した場合は点は付けません.選択
した問題番号を下記に記入してください.
選択した問題番号は,
です.
1
問題1 あるごみ焼却炉では,ごみ 1000kg を燃焼すると,排ガスが 5000 m3N と,灰が燃焼炉と排ガス集塵機からそれぞ
れ 150kg(燃焼灰)と 20kg(集塵灰)出る.燃焼排ガス,焼却灰,集塵灰中の水分割合や塩化水素濃度は表のようである.
燃焼ガス中の塩化水素の一部は,消石灰(Ca(OH)2)により,次の反応で CaCl2 と水(H2O)に変換され,集塵灰として排出
される.ただし,消石灰(Ca(OH)2)には塩化水素は含まれてない.
Ca(OH)2 +2 HCl --> CaCl2 +2 H2O
質量
1000 kg
5000 m3N
5000 m3N
150 kg
20 kg
ごみ
燃焼排ガス
処理後の排ガス
焼却灰
集塵灰
水分割合
?
10 % (容積比)
10 % (容積比)
0 % (重量比)
13 % (重量比)
消石灰
ごみ
塩化水素(HCl)濃度
?
?
200 ppm
1 %(重量比)
0 %(重量比)
処理後の排ガス
燃焼排ガス
燃焼炉
集塵灰
燃焼用空気
焼却灰
(1)ごみの水分割合(質量割合)を求めよ.
(1)答え
40%
2
CaCl2 濃度
0 %(重量比)
0 %(重量比)
0 %(重量比)
0 %(重量比)
40 %(重量比)
......
(2)燃焼排ガス中の塩化水素(HCl)の濃度を求めよ.
(2)答え
846ppm
......
(3)ごみ 1000kg 中の内で,どのくらいの質量の塩素が燃焼排ガス中の塩化水素(HCl)になったと考えられるか.
(3)答え
6.7kg
3
問題2 温度が20C の容器内で,同一体積の水とガス(物質 A が100%)がガス溶解平衡状態で接している.物質 A
と水以外,その他の物質は存在しない.
ガス状の物質 A
気相
水(物質 A が溶解している)
液相
(1) 水中に溶解している物質 A の質量とガス中の物質 A の質量が同じであった.物質 A のヘンリー定数を求めよ.水
中でイオン解離した成分があるとしてもそれらは考えない.
(1)答え
2440 m3 Pa/mol
(2) このガスは教科書の P168 の表 5.1.1(青表紙の旧教科書では P90,表6.2)中のどのガスに近いか?気体の名前
を分子式で記せ.
(2)答え
CO2
4
問題3 水道管の途中で分解性の無い汚染物質が10 g 混入した.どの場所でも濃度が常に 1mg/L 以下となるのは混
入後,どのくらいの時間がたってからか?流速は 10 cm/s,パイプの直径は 400 mm である.導水管内の物質の混合は1
次元拡散モデルに従い,拡散係数は 0.1m2/s と仮定する.
答え
1.4 h
問題4 水中塩素(Cl2)殺菌による細菌の死滅速度は次式で
示される.
rB   kCCl 2 C B , rB : 細 菌 の 死 滅 速 度 ( 個 L-1 s-1 ) ,
C Cl 2 :塩素濃度(mg/L), C B :細菌濃度(個/L), k :反応速
塩素 10 mL/s
浄水量 1m3/s
浄
水
池
塩素濃度 1 mg/L
度定数
ある浄水池では塩素濃度 1mg/L, 流量 1m3/s で塩素殺菌
処理を行っている.塩素 Cl2 は,浄水池の濃度が 1mg/L になるように流量 10mL/s で注入されている.浄水池の出
口では,浄水池の入口に比べて細菌濃度は 1/100 に減少している.
さて,浄水量を 1 m3/s から 1.1 m3/s に増加した.浄水量を増加しても出口の細菌数濃度を 1/100 に保ちたい.塩素
注入ポンプの流量を何倍にすればよいか.
仮定1:浄水池の流れは押し出し流れとする.
仮定2:塩素が注入されてから,浄水池出口まで,塩素濃度 CCl2 は変化しない.つまり,CCl2=一定とする.
答え
1.21 倍
5
問題5(選択問題-期末試験用) 有機化学物質の土壌有機炭素吸着定数 Koc [(mg/kg)/(mg/L)] 値は Kow 値にほぼ
等しいことが経験的に知られている.
(1) ダイオキシンの LogKow を 6 とする.ダイオキシンの Koc 値を求めよ.
(1)答え
106 (mg/kg)/(mg/L)
(2) 土壌有機炭素含有量が1%の土におけるダイオキシンの土壌吸着平衡定数 kd 値を求めよ.
(2)答え
104 (mg/kg)/(mg/L)
(3) ダイオキシンの濃度が 10 ng/L の水1L に,この土を 0.1g 添加すると,平衡状態で水中濃度はどこまで減少するか.
(3)答え
5 mg/L
6
問題6(選択問題-再試験用)
全圧 0.1 MPa
1) 物質 A が図に示すように気相と水相に存在している.
気液境膜を通じて物質 A は気相から液相に移動するか,そ
れとも液相から気相へ移動するか判断せよ.物質 A のヘン
リー定数は 1000 Pa・m3/mol である.
モル分率
液本体
y = 10-3
モル分率
x = 10-6
ガス本体
ガス境膜
液境膜
(1)答え
ガス→液
2) 液側境膜が物質移動律速の場合,物質 A のフラックスを求めよ.液側境膜物質移動係数は 10 mol/(m2・s)である.
(2)答え
8.0 X 10-6 mol/(m2 s)
3) 気液界面間の物質 A のフラックスを2重境膜説によって求めよ.ガス側境膜物質移動係数は 0.1 mol/(m2・s),液側
境膜物質移動係数は 10 mol/(m2・s)である.
(3)答え
6.8 X 10-6 mol/(m2 s)
7