第10回 わが自治体のがんばる職員 揖斐川町・本巣市

わが自治体のがんばる職員
~第10回~
平成27年10月1日号
このコーナーでは、市町村研修センター主催研修を受講された自治体職員の声を紹介します。
第10回は、平成27年度研修の中から新規採用職員研修、中堅職員研修を受講された4名の方
にお話をお伺いしました。
揖斐川町 税務課 玉越久子さん
受講した研修:新規採用職員研修
○今はどのような仕事をされていますか。
税務課では主に窓口対応をしています。
まだまだ自分ではうまく対応できないことも多いのですが、
少しずつ慣れてきて日々がんばっています。
○研修を受けての感想をお願いします。
普段の仕事でやっていたことと、講義の内容を結びつけて、改善点を見つけることができたので、有意義
な研修になりました。
一番役立てたいと思ったことは、「話し方、説明の仕方」です。普段から窓口に来られた方への説明のし
かたを考えることによって、わかりやすい説明のパターンが増えますし、考えることが自分の理解を深めること
になっています。
グループワークでは、ほかの市町村の方と「自分はこんなとき、こう対応している」といった話ができて、自
分の対応の引き出しを増やすことにつながったと思います。
また、研修の中ではビジネスコミニケーションの訓練が足りないなと感じたため、フォローアップ研修ではそ
の部分を重点的に学びたいと思います。
○自己啓発として日々、行っていることはありますか。
窓口にいる自分が一番最初にお客様に接するので、お客
様の目的を正しく理解するためにもっと自分に税の知識が必
要だと思っています。新人だから分からないという事を言い訳
にしないようにしなくてはいけないと思っています。
○役場のイメージは入る前と入った後で変わりましたか。
まじめで堅い仕事と思っていましたが、他課との連携により
いろいろな体験ができて楽しいです。今年はお茶摘み体験を
しました。これからもいろいろな体験ができたらと思います。
▲電話応対の練習
揖斐川町 上下水道課 富田幸樹さん
受講した研修
新規採用職員研修
富田さんは民間企業に約6年間勤務された後、今年度
より、生まれ育った揖斐川町の職員として働いています。
○今はどのような仕事をしていますか。
下水処理場の維持管理、水質検査が主な仕事です。
課内に若い人が多く、話しやすいので職場の雰囲気はとて
もいいです。
○研修を受けての感想をお願いします。
社会人の経験があるので、基本的なことはわかっているつもりだったのですが、新たな発見や再確認がで
きて初心に帰ることができました。テキストの中の「選ばれた一人としての自信と誇りを持って」という言葉に
感動し、改めて気持ちが引き締まる思いがしました。
研修の中で特に印象に残っているのは「相手の自尊心を守るマジックフレーズ」です。「お手数をおかけし
ます。」や、「ご面倒をおかけします。」といった言葉使いが、住民の気持ちに配慮した対話につながると感じ
ました。グループワークでは、他市町村の職員の方と、業務中実際に起こりうるような事例についてケースス
タディをして、答えを導き出していきました。1日目が終わる頃には、早く2日目もこのメンバーで話し合いをし
たいなと思うほど楽しく充実したグループワークでした。
○自己啓発として行っていることはありますか。
新聞は隅々まで読んで、揖斐川町のことはもちろん、他市町村の情報を収集しています。
休みの日には町内を歩くようにしています。歩いて自分の住む町を見てみると、車で走っているだけでは
見えていない事も見えてくると思います。もっとも、子どもと散歩することがメインなのかもしれませんが。
また、私は上下水道課の職員として、関係する書籍や例規集を読んで勉強をしています。初めての職場
で、とにかくわからない専門用語がたくさんあるので、本で調べたり、インターネットで写真を確認するなどして
わからない事を覚えるようにしています。
○役場職員のイメージは入る前と入った後で変わりましたか。
生活の全てに関わる仕事というイメージでしたが、本当にそ
の通りでした。生まれ育った故郷に帰ってきて、住民のために
働けることを大変幸せに思います。
▲名刺の渡し方、受け取り方の練習
本巣市 企画財政課 中島礼樹さん
受講した研修 中堅職員研修
○今はどのような仕事をしていますか。
企画政策係として、国勢調査、移住定住などの仕事をして
います。
○研修を受けての感想をお願いします。
中堅職員研修を受けるにあたり、自分が「中堅職員」である
ことに時間の流れの早さを実感しました。同じような年代の職
員が集まり、悩みや仕事の進め方を議論することで、自身の仕事を見つめなおす良いきっかけとなりました。
特に、新人職員の育成については皆さん同じような悩みをもっており、今後のOJTをどのように臨むか大
変参考になりました。 私自身、数年前から後輩職員が係内に配置されるようになりました。上司との関係
構築は慣れてきましたが、若手職員とのコミュニケーションは難しいなと感じています。
○今後の仕事に役立てたいと感じたことはどんなことがありますか。
以前までは、担当する仕事について上司に判断を仰ぐのみでしたが、中堅職員として上司が望む選択肢
を考慮しながら、現在の仕事についての情報を共有し、最善と思われる選択肢を提案していきたいと思いま
す。また、自身を含め後輩が気軽に相談しやすい雰囲気づくりに努めることで、仕事のしやすい環境を醸成
していこうと思っています。
○研修の中でのグループワークはどうでしたか。
中堅職員となると、リーダーシップをとれる職員も多くなり、グループワークが円滑に進んでいる印象を受け
ました。また、既に何度か異動を重ねている職員ばかりなので、仕事の悩みを多く共有できたと思います。
○これからはどんな研修に参加してみたいと考えますか。
市民協働の手法を学ぶ研修があれば参加してみたいです。また、企画政策能力アップの研修があれば、
強制参加でもいいので、みんな参加したほうがよいのではと思います。
○自己啓発や、続けている活動はありますか。
本や新聞による、活字からの情報収集を心がけています。
最近はあまりできていないですが、ロッククライミングが趣味で、クライミングジムだけでなく、実際に 岩壁を
登ることもあります。
○今後の抱負をおねがいします。
職場仲間には恵まれています。よくコミュニケーションのとれる、仕事のしやすい環境です。今は
国勢調査の業務が仕事の大部分を占めていますが、一段落したら、総合戦略などの課内の仕事
を頑張っていきたいです。
本巣市 税務課 中江那海さん
受講した研修 新規採用職員研修
○今はどのような仕事をしていますか。
税務課で固定資産税の係として、家屋調査ほか、庶務全般を
行っています。
○研修を受けての感想をお願いします。
新入職員ばかりの研修ということで、自分はこの人たちの中で
どれくらい仕事ができているのだろうかと思い、負けられないと
いう競争意識が生まれました。緊張感を持って研修に臨めました。
○研修の中で印象に残っていることはありますか。
「恐れ入りますが」のように、会話の中に前置きとして入れると
相手にやわらかく伝わる「マジックフレーズ」が窓口応対でも電話応対でも役に立っていると感じます。
「お手数おかけします」や、「少々お待ちください」は社会人になるまで使ったことがありませんでしたが、職員
同士の会話でもつい使ってしまいます。
また、目上の方がいるときのいろいろな場面での所作というのも、とても勉強になりました。
○グループワークはどうでしたか。
保育士や、社会人経験のある方と交流ができました。グループのメンバーから聞くことすべてが勉強になっ
たと思います。
○自己啓発や、続けている活動などはありますか。
アナウンサーや声優の学校で習う早口言葉の外郎売(ういろううり)の練習をしています。今朝も練習して
きました。電話応対のときなど、言葉だけで伝えなくてはならないので、滑舌が良くなるようにと続けています。
(ここで、研修センター職員のリクエストに応え、外郎売の冒頭を披露してくれました。)
○今後の抱負をお願いします。
いま、自分は職場内で一番年下ですが、後輩が入って来たときに「なんでも聞いてね」と言える先輩になり
たいです。私の教育係を務めてくれる先輩はそういう方で、私の要領を得ない質問も一生懸命聞いてくれて、
本当に感謝しています。身近な方ですが、目標にしています。
大変ご多用の中、インタビューに快く応じていただきました皆さま、ありがとうございました。また、
取材にご協力いただきました皆様にも、お礼申し上げます(編集部)