温熱環境と光環境。2つの要素で睡眠の質が変わる。 簡野 an-min 眠りの環境を科学した快眠空間 「あんみん」 良質で安らかな睡眠=安眠(an-min)を実現するため、温熱環境を中心に睡眠の環境を考えました。空気温度だけでなく、天蓋(膜面)からの面放射をコントロールすること で、睡眠にふさわしい温熱環境に。睡眠中は、人間が最も無防備になります。睡眠環境として快適な室内環境を実現するには、最小限の機械設備と季節に合わせた建築的工 夫が必要です。汎用のエアコンを使いながらも、空間構成、窓の配置、天蓋の構成と素材、仕上材などに配慮することで快適な温熱環境を実現。また、睡眠空間だけでなく、 省エネルギーで快適な温熱環境という点で、その他の空間にも展開できます。 温熱環境 2重のベールで、季節ごとの室温をやさしく調節する。 快眠のための温熱環境 ●温熱環境のコントロールに最適な断面構成 ∼ ∼ これらの要素と空間全体で ●一般的なエアコンを空間にインテグレート 睡眠に最適な季節ごとの温熱環境をつくる ●室温の変化に追従する熱容量の小さい素材 ●気積と気流と放射環境を制御する2重の天蓋 冬 夏 ↑天蓋を上昇させる エアコン ∼ ∼ エアコン ∼ ∼ ∼ つつまれるような暖気 ∼ ∼ ∼ ∼↓天蓋を下降させる ∼ ∼ ∼ ↓ ↓ ↓ 膜を通した下降気流と膜放射 天蓋に沿って暖かい空気がゆるやかに下降する 天蓋の上部へ流れ、直接冷風があたらない 気積を小さくすることで、暖かい空気が上部に逃げるのを防ぐ レースの全面から冷気がじんわりと放射環境のような環境 熱容量に配慮した木製素材を使い、ひんやり感を減らす 光環境 睡眠前の工夫 少しずつ暗くなっていく室 内 で、自然に体が睡眠へ誘導され ます。睡眠前の光環境を色温 度、照度ともに調整できる人工 照明を取り入れる事で脳を休 める環境をつくります。 気候の良いときはクロゼットと窓を開けて開放的に 睡眠前、睡眠中、目覚めの3つの工夫をします。 メラトニンの 分泌を誘導 睡眠中の工夫 睡眠中は室内を暗くし、より 深い眠りに誘導します。快適 な温熱環境との相乗効果で、 良質で快適な睡眠環境を創り 出します。 より良質な 眠りを 目覚めの工夫 自然光で体内時計を リセット 朝日を取り込む窓により、自 然の光で目を覚ます環境をつ くります。体内時計をリセッ トする大切な時間です。
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