AND GATE - 長山俊樹研究室

長山研 2016年度
卒研 説明会
長山研 2015年
長山 俊樹
博士
3年生 桃原 悠人
修士
2年生 高橋和也、吉田美咲
1年生 小山大河
4年生
樋口沙枝子
Procambarus clarkii, P. fallax
2016卒研配属説明会
やっていること •
行動生理学
ザリガニを用い、行動発現・修飾の仕組みを解析する
2016卒研配属説明会
研究の目的:
どのような仕掛けで生み出されるのか?
動物の行動は
脳のどんな働きで制御されているのか?
細胞レベルで解明する。
2016卒研配属説明会
生物、特に動物は
刺 激
↓
反 応
感覚受容
(目・耳・鼻 etc)
•
脳
•
運動・姿勢
(筋肉の収縮)
何が起こっている?
2016卒研配属説明会
研究の方法:
ステップ 1 行動をよく観察し、
そのパターンを定量的に解析する
ステップ 2 その行動が起こる際の脳の働きを
実験的に解析する
2016卒研配属説明会
行動観察
ハイスピード・カメラによる運動・姿勢のパターン分析
エソグラム作成による一連の行動の流れの定量解析
2016卒研配属説明会
実験的解析
生理学的・薬理学的アプローチ
機能を知る
形態学的・組織化学的アプローチ
構造を知る
2016卒研配属説明会
その行動の基盤となる神経回路を構築する
2016卒研配属説明会
進行中の研究1
ザリガニの社会的地位に依存した
行動可塑性の解析
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二匹のザリガニを一つの水槽に入れる
•
すぐに喧嘩を始め、まもなく優劣がつく
2016卒研配属説明会
勝利のサイン = アプローチからアタックへの切り替え
2016卒研配属説明会
ザリガニ尾部への接触刺激 = 回避行動
齢依存的切り替え
小 •
ダート応答
(逃避型)
大 •
ターン応答
(防御型)
2016卒研配属説明会
尾部への接触刺激に対し、優位個体は
逃避型のダートから防御型のターンに切り替わる
2016卒研配属説明会
クロコオロギ尾葉への接触刺激 = 回避応答
齢依存的切り替え
?
地位依存的切り替え
卒研テーマ 1
ザリガニと同じことが本当に起こっているのか、定量解析
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勝利の要因
① physical factor
体サイズの大きな個体の方が勝利し易い(数%の差で十分)
② hysteresis
一度勝った個体は、次の闘争でも勝利し易い = 勝者効果
逆に負けた個体は、次に闘おうとしない = 敗者効果
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勝者効果
優位個体の方が小さくても、大きな闘争未経験個体に勝つ
2016卒研配属説明会
セロトニン投与個体 → 勝者効果と同じような効果
自分の方が小さくても、大きな相手に勝つ
2016卒研配属説明会
セロトニン受容体ブロッカー投与個体
→ 勝者効果が失われる
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疑問
ザリガニはどのように勝者効果を獲得・維持しているのか?
我々の仮説
メンタリティー
実際の闘争経験
AND GATE
2016卒研配属説明会
一度闘争し、劣位となった個体
→ naïve個体と遭遇しても闘争回避
= naïve個体は不戦勝 default winner
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Naive個体と劣位個体のペアリング
2016卒研配属説明会
Naive個体と劣位個体のペアリング
勝利した個体を取り出す
新たなNaive個体を入れる
2016卒研配属説明会
ゆっくり相手に近づく
↓
相手が逃げる
↓
また近づく
↓
逃げる
↓
自分は強いと錯覚
↓
追いかける → 相手は逃げる → 自分は勝者と確信
ザリガニは、高等脊椎動物同様の
認知機能 を持つ
2016卒研配属説明会
劣位個体とのペアリングによる勝者のメンタリティーの獲得
Pairing 前後の尾扇肢接触刺激に対する応答
Default 個体は勝者同様に尾扇肢接触刺激に対し turn 応答を示す
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劣位個体とのペアリングによる勝者効果の獲得
Naive L との闘争勝率
優位個体の勝者効果
Default 個体の勝者効果
自身の思い込みだけで勝者効果を獲得できるが、長く続かない
2016卒研配属説明会
実際の勝者効果にはセロトニンが関与
卒研テーマ 2
メンタリティーによる錯覚 →
第一候補:ドーパミン、第二候補:一酸化窒素NO
どんな修飾物質が関与?
薬理行動解析
2016卒研配属説明会
闘争の勝敗 → 様々な要因で修飾される
普段は大きな個体が勝利する
一度勝った個体は、肉体的に不利でも勝利する
一度負けた個体は、自分の方が大きくても負け易い
隠れ家に潜伏している個体は小さくとも勝ち易い
オスはメスをあまり攻撃せず、抱卵中のメスは好戦的
卒研テーマ 3
餌への欲求は、闘争結果にどのような影響を与えるのか?
絶食個体 vs 満腹個体:餌をめぐっての闘い
2016卒研配属説明会
研究テーマ 2
マーブルクレイフィッシュを用いた神経行動学
単為生殖で増える、アメリカザリガニの近縁種
すべて同じ遺伝的バックボーン • 学習記憶実験に最適
2016卒研配属説明会
尾部への強い機械的刺激 •
LG テイルフリップ
頭部への強い機械的刺激 •
MG テイルフリップ
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頭部への刺激をくり返す •
馴化
卒研テーマ 4
MG 馴化の神経機構の解明
電気生理学的手法を用いて
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求むべき、学生像
毎日コツコツ実験に取り組む向学心に満ちた意欲あふれる人
精神的及び肉体的タフさを併せ持つ人
赤黒に目がない人
実験は、原則朝10時から午後6時まで行います。
土日の実験は自由ですが、実験スケジュールによっては
拘束される場合もあります。
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長山研に来たらの特典
① 冷・暖房完備(通年25℃)
② サッカー観戦、 ボーリング大会
③ セミナー、 プログレスレポート、輪読会
④ 夕張メロン、 北海道銘菓の差し入れ
2016卒研配属説明会
Boys and Girls, Be
Ambitious!
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