しまし議会だより 防災対策は充分か? 問 第34号 平成25年3月定例会 更に、行うべき対策は? 東日本大震災からは、視点の異なるそれぞれの立場で、多くのことを学ぶことが出 来ました。そして、内閣府発表の南海トラフ連動の巨大地震による「被害想定とりまとめと 結果」の情報からは、巨大地震が発生した時には、より一層、ともかく逃げることを中心に した対応をとる以外に生き延びる「術」がない事を強く再認識させられました。 志摩市の取り組んできた施策は、市民の命を必ず守ると云う使命感から、「逃げることを 中心にした環境整備」を図ると云う市長の所信表明を踏まえながら、ハード並びソフトの 両面から数多くあります。 これまでに取り組んだ防災対策、減災対策事業について概要を伺います。 市長) ・逃げるための対策は、避難路の転落防護柵、国府漁村センター並び甲賀小学校 の外づけ階段などの津波避難施設、甲賀地内の避難地の整備を実施。 ・避難誘導標識は市内37カ所、海抜標示板は市内約500カ所に設置。 ・防災倉庫等は合計約1億1,656万円で片田、南張、桧山、塩屋、間崎、三ヶ所地区を整備済。 ・情報伝達面では、衛星携帯電話・防災行政無線移動系の充実、12億4,818万円で防災行政 無線デジタル同報系の施設整備。及び6億5,170万円で防災行政無線戸別受信機の配付。 土砂災害情報総合通報システムの整備。全国瞬時警報システムJ-ALARTの整備。 携帯電話事業者と連携して携帯電話への情報配信事業を開始。 ・災害備蓄食糧準備目標は18万食を目指し、保育所や幼稚園並小中学校を対象に、防災用 のヘルメットやライフジャケットの配付事業実施。 防災技術指導員を配置し職員や市民への防災講演や訓練を実施し、防災意識の向上に努 めています。 現在は自治会ごとの最新のハザードマップを作成中です。 無料耐震診断及び耐震補強事業、要援護者住宅の家具固定事業の継続実施。 災害時要援護者台帳の整備を実施。防災訓練は市民参加型の総合防災訓練を計画します。 自主防災リーダー研修会を引き続き実施をし、自主防災の強化を図ります。 揺れから命を守る手段の一つとして、新規に耐震シェルター設置事業補助を行います。 国府地区避難施設整備と、浜島地区津波避難タワーの整備を行います。 問 行政内部の組織強化のために「志摩市防災対策等推進委員会設置要綱」を制 定して、全庁的な防災対策についての協議を進めると伺っていますが、想定される 巨大地震対策についてどのような協議がされているのか?その概要を伺います。 市長) 地域防災室にて検討項目を調整しています。協議内容は、避難者対策、災害対 策本部の見直し、災害復旧に関する事項、女性や要援護者の視点から防災・減災対策など についてです。 問 大地震の直後は、行政や消防も被害を受けて、十分な機能が発揮できない、 「自分の命は自分で守る」「自分たちの地域は、地域住民が守る」という自助共助 の意識の啓発を図り、住民自らが防災活動をしなければならない筈であります。 今では当たり前の事でありますが、人的被害を出さないためには、 いかに早く確実に高台へ避難をすることが出来るかが重要です。 強い揺れを感じたらすぐ住民一人ひとりが確実に安全な場所へ避難できるように、 防災減災対策計画の一部分ではなく、津波避難対象地域、避難方策、避難場所、避 難路の指定、避難勧告・指示等の初動での発令基準、伝達方法等を定めた、命を守 るだけの・津波避難だけの「志摩市津波避難計画」「津波避難マニュアル」を策定し てゆけば、「防災減災対策」に対する違った角度からの問題点が浮く彫りになって くると考えます。 早急に策定するべきだと考えますが?見解を伺います。 市長) 必要性を感じております。 地域防災計画段階で、津波に特化した見直しを行い、 行動マニュアル等の整備も行います。 一番大切なことは、市民一人一人がその計画を理解し、災害への準備行動を起こすことで す。 啓発や訓練に力を入れ、自助・共助・公助の本当の意味を理解し、市民と一緒に防災を考え られるようなまちづくりを進めていきたいと考えております。
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